• S-009_20240906024801
  • S-017_20240904054601
  • 20240906-004039
  • S2-003_20240904055201
  • S3-037
  • 20240901-044354
  • 20240901-044623
  • 20240901-044830
  • 20240901-051549
  • 20240901-052008

« 引き裂かれる翁長氏とカラッポのデニー氏 | トップページ | どうぞ沖縄に台風一過の青空が見えますように »

2018年9月28日 (金)

沖縄県知事選挙とアジア情勢は別ではありません

013
デニー氏は昨日も紹介しましたが、こんなことを言っています。 

「僕は有事の前提を置かずに、平時における外交というのが一番大事で。相互関係で成り立っているのに、基地を置くということは、ある種の裏切り行為と捉えられてもおかしくない」 

国会議員だったのにそこからですか、という感じですが、沖縄にとって大事なことなので少しお話しておきます。 

デニー氏は「有事を前提にしない」と言っていますが、有事を前提にしない「平時」は存在しません。 

有事はいわば私たちヒトでいえば、病気が発症するようなものです。 

病気にならないために、私たちは普段から健康に注意して食事や運動をしていますね。

健康を保つという「平時」は、病気という「有事」を起こさないためにあるので、対立する概念ではありません。

同じように国も、戦争にならないために軍隊を作って守っています。硬い言葉でいうと、それを国家の自然権と呼びます。 

自分で自分を守るのですから、当然の権利だという意味です。自衛権、あるいは国防権ともいい、世界中のすべての国に等しく与えられています。 

私たちはここに住み、暮らしていく権利を持っています。子供を育てて一人前にする義務を負っています。 

これを守るために国があり、軍隊があるのです。 

国に守ってもらい、私たち国民がそれを支えること、それは権利でもあると同時に義務なのです。

もし国が国民を守る義務を放棄したら、国民は自分で自分の家族を守らねばならなくなります。 

実際それに近いことを主張する人たちも米国にはいます。彼らは連邦軍を減らして国民全部が銃を持てという極端な人たちです。 

よくわが国にも軍隊はいらないという極端なことをいう人がいますが、その場合この米国の人たちのように国民と国からの保護が期待できないわけです。 

ですから、自分で自分の家族を守らねばならなくなります。 

素手で外国軍隊と戦えというわけにもいかないでしょうから、国民に武器を持つ権利を与えねばなりません。 

日本人ならぞっとしますね。非武装国家というのは、国が国民を守る義務を捨てた無責任国家という意味なのです。 

日本は皆兵ではなく、志願した人たちに頼んで自衛隊を作っています。彼らの拠点が基地、あるいは駐屯地です。

デニー氏は「基地があることが裏切りだ」などと信じがたいことを言っていますが、裏切りどころか自分で自分の国の国民を守ることですから、国の正当な主権行為にすきません。

もし自衛権までを「裏切り」というなら、デニー氏は県民を国が守らなくてもいいということなのでしょうか。 

では、軍隊だけあればいいのでしょうか。もちろん違います。外交もまた重要な国を守る手段です。 

というのは、国際社会には警察がないからです。警察がないために常に対立しているともいえます。 

それは国力が違うからです。わがままに自分の国の利害を押しつける国もあるし、他国の援助でやっと国民を食わしている国もあります。 

一方は14億も国民がいて、世界第2位の経済力と200万超の軍隊があるのに、片方は数万しかいない国という場合だってあるのです。 

このように国力が大きくちがうのに、勝手にやらしていたら大変なことになります。 

だから国際法というルールをつくったり、国連という町内会のような議論の場を作っています。 

国際法という法律が一つあるのではなく、国同士の取り決めや条約のひとつひとつが国際法です。 

ところが、残念なことに国際法にも国連にも大きな強制力はありません。 

たとえば中国は南シナ海を軍事要塞化して自国領土だと主張しています。

関係国や国際社会がどんなに批判しても、聞く耳を持たずとばかりに今やこの一帯の海は「中国の海」と化しています。

Photo_2

これに対してフィリピンが国際司法裁判所に提訴して、中国の主張は完全に退けられました。 

国内ならこれで決まりでなのですが、さきほど述べたように国際司法裁判所も国際法にも強制力がありません。

すると中国はこんなものは紙切れだといって、頑固に要塞化を進めています。 

モルディブでは、2014年に習近平が訪問し、一帯一路構想への支持を取り付けました。 

その見返りに、中国はモルディブの港湾をはじめとするインフラ整備に投資し、昨年12月には両国はFTAを締結しています。

習がわざわざこんな島にまで足を運んだのは、この島がインド洋を制する要衝だからです。 

すると中国の商品とチャイナマネーが、まるで怒濤のようにモルディブに侵入しました。 

今や中国による一帯一路構想の借款が、モルディブの国家債務の80%近くに達するまでになっています。 

すると、中国はカネを返せないなら、借金のカタで港をもらうぞと言う危機が迫っています。 

現実にスリランカでも、中国の借款により建設されたハンバントタ港が、債務不履行回避のため中国側に99年間リースされるという事態になっています。 

これに危機感をもった国民が立ち上がって、親中派の現職ヤミーン大統領を落選させたのです。

Photohttps://gunosy.com/articles/RiB3j

選挙結果は、投票率9割、一帯一路構想の見直しを主張するソリー候補が6割の得票率で現職に勝利しました。 

争点はシンプルでした。

モルディブを中国に売り渡すのか。このまま中国の借金の罠に陥落し、中国の植民地にるのかという戦いでした。

また、パキスタンも中国とをむすぶカラコラム・ハイウエイという経済回廊を作っています。

一帯一路構想の陸上部分ですが、ここでも同じ中国による浸食に反対して、親中派の現職が破れています。 

マレーシアでも、マハティールが復権して、中国の経済的軍事的浸食に反対しています。

く安易に尖閣諸島はあげてしまおうとか、あるいは米軍を追い出して独立だなどという人がいますが、危ない火遊びは止めて下さい。

そのようなまねをすれば、間違いなく「琉球共和国」はモルディブやスリランカの二の舞になりますから。

アジア各国は、今、中国の一帯一路というな名の対外膨張政策に耐えて、主権を守ろうとしているのです。

これが、今のアジアの動きです。

ちなみに、一帯一路でカネを貸し付けているAIIBの顧問に納まっているのが、沖縄でチャブ台返しをした鳩山元首相だということは偶然ではありません。

鳩山氏はデニー氏が知事になったら副知事になるのもまんざらでもないような口ぶりでした。

ところでデニー氏は、中国が香港で使った「一国二制度」ということを言出しています。

当人は否定していますが、ユーチューブに発言と画像が収録されていますのでほんとうです。

今年5月といいますから、つい先日のことですが、こうデニー氏は衆院内閣委員会で質疑しています。
https://snjpn.net/archives/51573

00
「最後に総理に要望を申しつけたい。沖縄を一国二制度にして関税をゼロにし、消費税をぜロにする。そのぐらいの大胆な沖縄の将来を見越した提案をぜひ行っていただきたい」

当人は比喩的表現だというかもしれませんし、かつての民主党の2005年「沖縄ビジョン」から拾ったのでしょう。

ちなみに、この沖縄ビジョンは大量の中国からの移民を受け入れろなんてトンデモな提案も含まれていました。

しかし当時から指摘されていたことですが、この「一国二制度」は中国が作り出した主権分離のための特殊な概念です。

中国と離れて一般的に「一国二制度」を定義すれば、たぶん「一国の中に、政治制度・経済制度の 根本的に異なる地域が複数ある状態」とでも言うことになります。

だとすると、日本国の主権下にありながら、政治制度と経済的独立を持つ一定「領土」と「国民」を持つ沖縄地域ということになります。

だからここを、「自由化特区」として、本土でできない米軍基地の一方的縮小や移民の大量導入、外国人参政権付与をしてしまえ、というのが沖縄ビジョンです。(外国人参政権は同時期に別枠で提唱されていました。)
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/10/post-1f22.html

現実に香港・マカオにおいて、英国とポルトガルに対してなだめるために使ったのが始まりです。

台湾に対しても猫なで声で同じ「一国二制度」を呼びかけていますが、中国の浸透に反発して「ひまわり革命」が起きています。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2016/01/post-5518.html

意味することは中国共産党支配の今の中国となっても大丈夫ですよ。民主主義は守りますから、という意味です。

Umbrellarevolutionhttp://com21.jp/archives/21988

しかし2014年の「雨傘革命」を思い出して下さい。

あの時、香港の青年は、気がついてみれば香港政庁や警察は中国派に押さえられ、社会の隅々まで中国化していく恐怖支配に抵抗しました。

今や香港政庁の代表すらも、中国が選んだ枠内からしか投票できません。香港の民主主義の伝統は失われたのです。

デニー氏は明瞭に言っていませんが、一国二制度を進めようとする志向は存在すると思います。

その場合、中国のエージェントとなっているかのような鳩山氏を副知事にするという意味は、あえて申し上げる必要はないでしょう。

デニー氏の言っていることをつなぎあわせるとこうなります。

①基地は外国への裏切りだから置かせない。
②特定秘密法・集団的自衛権・ミサイル防衛は戦争準備だから認めない。
③一国二制度を推進すべきだ。

沖縄は国境の島です。緊迫するアジアに隣接する地域です。別の言い方をすれば中国の侵出の最前線に位置します。

このような緊迫したアジア情勢の中に、泣いても笑っても沖縄がある中で、上のような政策をデニー氏がとった場合、中国に急速に吸引されていくことは疑い得ません。

南シナ海やインド洋は東シナ海とつながっています。そしてそこに位置するのが沖縄県だからです。

沖縄県知事選挙とアジア情勢は別ではありません。

県民を守ることのできる知事を選びましょう。

選挙当日は台風が直撃しそうです。事前投票をお勧めします。

 

 

 

« 引き裂かれる翁長氏とカラッポのデニー氏 | トップページ | どうぞ沖縄に台風一過の青空が見えますように »

沖縄問題」カテゴリの記事

コメント

玉城デニー氏は、中国海軍レーダー照射事件を忘れてしまったんですかね。
それとも、興味が無くて知らなかったのでしょうか。

あの事件では(wikiより引用)
>複数の中国軍幹部は攻撃用の射撃管制レーダーを艦長の判断で照射したことを認めた
ということになっています。

現場の判断で勝手に攻撃してくるような軍隊を相手に、基地を置くことがある種の裏切りとか言っているのですから、まったくもって理解できない。
相互関係というなら、相手を攻撃できる体制を持っていてこその「相互」でしょう。

台風、関東にもやってくるそうですが、月曜の朝は大変そうです。
沖縄じゃないからといって油断しないように準備しましょう。

先島は既に警報が出ていますし、本島もかなり風が強くなってきています。
投票所が混雑しているようなら無理に期日前投票せずに台風通過が予想される当日午後に投票した方がよさげな状況です。

今回の台風も列島縦断の可能性が高いようですので
皆様お気を付けてください。

沖縄の皆さんへ。
安室奈美恵さんが玉城デニー候補を応援しているという話はデマです。そういう事実は全く有りません。この話は、玉城デニー候補の応援者が勝手にでっち上げた嘘の話です。玉城デニーの応援団は、平気で嘘をつくインチキ連中です。(琉球新報記事より)

沖縄の皆さんへ。

今回の沖縄県知事選挙は、
「保守」の「佐喜真淳候補」と、
「極左」の「玉城デニー候補」との戦いです。

玉城デニー候補は中道では有りません。
玉城デニー候補の応援団は、共産党、社民党、立憲民政党、などの極左暴力集団です。
つまり玉城デニー候補は「極左」です。

沖縄の皆さんへ。

玉城デニーの応援団は共産党です。共産党は「極左暴力集団」です。共産主義者は非常に危険です。
スターリン 、毛沢東、ポルポト、共産主義者は、大量の殺戮を平気でやる殺人鬼集団です。現在でも中国共産党は、ウイグルやチベットで大量の大虐殺を実行しています。

玉城デニーは左翼です。そして玉城デニーの応援団は共産主義者です。玉城デニーは非常に危険な人物です。

沖縄の皆さんへ。
玉城デニーは「一国ニ制度を実現する」と発言しています。

玉城デニーの目的は、沖縄を日本から引き剥がし、沖縄に中国を招き入れ、沖縄を中国に売り渡す事です。

もし玉城デニーが知事になれば、沖縄は中国の奴隷となり、沖縄はチベットやウィグルの様になるかもしれません。玉城デニーは恐ろしい奴です。

沖縄の皆さんへ。
玉城デニーは旧民主党の議員でした。

その、旧民主党の憲法調査会が提出した報告書には以下の記載があります。
・・・
日本国憲法は、主権の縮減、主権の抑制と共有化という「主権の相対化」を推進する。
例えば、ヨーロッパ連合のように、「国家主権の移譲」あるいは「主権の共有」を実現する。
・・・
つまり、玉城デニーの様な旧民主党の国会議員の目的は、
沖縄の主権を中国に譲渡する事です。
つまり、沖縄を中国の奴隷にする事です。
玉城デニーの様な旧民主党の連中は恐ろしい連中です。

玉城デニーは危険。さん
仰ることの半分くらいは全くの同意なんですが、長々と繰り返しの連投はいかがなものかと思いますよ。
コメントは冷静に論拠を示しつつ、簡潔にした方がよいかと。
左利きの方のこじらせを、鏡に映して右利きにしたみたいな印象を受けます。

コスモスのお写真はもしかして玉城デニーさんの脳内を表現されてるのでしょうか。
と思ってしまうほど玉城さんの言葉は現実離れしていると思えます。
「基地を作ると平和にならない」なんて言葉はもはやおとぎ話のレベルでしょ。
本心なのか共産党などの極左に対する忖度なのかは知る由もありませんが、
いずれにせよ政治家としては詰んでいると思いますね。

これ石破茂氏にも言えることだと思います。
あれだけ憲法九条の二項撤廃を謳っておきながら、
喫緊の課題ではないとか、発議には共産党の賛同も必要なんて言う
発言をするに至ってはこの人もすでに終わってるとしか思えません。


>左利きの方のこじらせを、鏡に映して右利きにしたみたいな印象を受けます。

ゆきさん、まったく同意。

今、沖縄の方々に呼び掛けたい最大のことは、ウイグルをみてくださいと言うことにつきます。那覇空港にも人体臓器ゲートを作りたいのですか?

ゆきさんへ

思想を利き手に例えるのはあまりよろしくないかと個人的には感じます。
特に「左利きの方のこじらせ」と表現すると別の意味まで内包する事になるので…
あくまで個人の感想ですが。

しゅりんちゅさん
確かにその通りですね。
苦言を申し立てながら、私も配慮を欠いていました。
不快に思われた方に、お詫び申し上げます。

玉城デニー氏、演説で「沖縄を日米から取り戻す」と訴えてたそうで。沖縄はこの御仁の中では日本じゃないらしい。どっかの国が同じようなこと言ってたみたいですが、一国二制度を主張したり、どっかの国の意向なんでしょうか。

中道保守を自認して沖縄防衛協力会に入ってたりもしてましたが、それにしては先島への自衛隊配備に否定的だったり、しれっと防衛協会抜けてたり、その立ち位置でころころ主義主張が変わるお人のようで。理念もなければ節操もないと。

デニー氏当選
 ↓
米軍基地九州に
 ↓
特に対馬海峡近い北部が誘致
 ↓
現在沖縄への補助金北部九州に
ガソリン税等軽減はさすがに無理?

こう考えたらデニー氏当選は個人的に悪い話では無いんですね。
尚、かなりブラックユーモアですが過疎に悩む西日本の田舎では
なかなか現実的?とも考えちゃいます。

当初は「オール?沖縄」側が負け当確だと思っていました
が、予想はどうやらイーブンみたいでおののいています。

中共側に立つとしか思えないデニーさんに投票する予定
の人達がなぜここまで多いのか?を考えると、頭がウニ
になりそうで、沖縄に縁が薄い私には理解不能です。で、
こちらの記事を読ませてもらうのですが、どうも釈然と
しません、記事が上手に書けていればいるほど、なんで
デニーさんになるの?感が募ります。

気分や感情や好き嫌いで投票する人が多いのは理解して
いるつもりです、逆にそれだからこそ諜報員とか工作員
とかの活動が気になります。平和ボケの国民なら、陰謀
論なんてバカか?ですが、工作なんて世界の常識ですわ。

トランプ親ビンの周りにもロシア・中共の工作がある。
(すいません正確には、あると思います、です。それが
判れば誰も苦労しない)人間には色々なタイプがいて、
諜報や工作が楽しくて、それに大金の報酬が出るとなる
と、何だってヤル人も大勢いるのだから・・

日本は米国のCIAなどにオンブにダッコ状態なのが現実
だと思いますが、沖縄を見てると「公安サボってんだろ、
ココで仕事せずに何処で仕事すんだ?」と思います。その
手のハナシが一向に聞こえてこないからです。米国など
じゃすぐに「外国ガー」と騒ぐのになー

意識しているにせよしていないにせよ玉城デニー氏が中国の利益のために動いていることは明らかです。

大東亜共栄圏…ではありませんが、中国が東アジア一帯を侵略しようとしている状況においては、日本が反中のリーダーシップを取るべきなのではないかという気がしてきます。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 引き裂かれる翁長氏とカラッポのデニー氏 | トップページ | どうぞ沖縄に台風一過の青空が見えますように »