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« 山路氏緊急寄稿 沖縄県知事選の結果によせて | トップページ | 過激なプロパガンダは諸刃の刃 »

2018年10月 2日 (火)

翁長氏の「遺作」としての知事選

002
今回の沖縄知事選は、典型的なポピュリズム選挙でした。

大統領選に似た仕組みの首長選挙がポピュリズムに流れるのはよくあることですが、今回この「絵」を描いた作者は翁長氏その人です。 

翁長氏の遺作がこの選挙戦だったのです。 

翁長氏の政治信条は、負け組にはつかない。彼は常に勝つ選挙しかしないというクソリアリストでした。

選挙は水物、こむずかしい争点は不要。白か黒かでけっこう。

となれば、争点を極端に単純化させて、空気をつけたほうが勝ちだ、と思っていました。

今回なら、移設イエスかノーかの2択です。

本来は島の経済や貧困対策など山ほど論点はあるはずですが、選挙に勝つためにはそれでいいのだ、リアリズム政治家はそう思ったことでしょう。

Photo_2http://www.asyura2.com/18/senkyo246/msg/701.html

そんな翁長氏が仕掛けたことは三つあります。 

一つ目は、徹底してポピュリズム選挙に徹するために、まさにあつらえたような人物を彼は選びました。

 デニー氏の甘いマスクやスマートな身のこなしと大きな知名度は、無党派層と女性票を獲得することに成功しました。

Tamakichiji5
ただし薄っぺらに見えかねないデニー氏に、翁長氏は箔をつけてやりました。

それが遺言を残すことでしたが、これによって沖縄県民の情に弱いツボを押えた上で、デニー氏を神格化された「島の義人」が権威づけしてやることができます。 

これで自分の名は死後まで残り、かつ、死後の沖縄政治まで支配することが可能となります。 

ポピュリズム選挙では、見栄えのする候補者を選ぶこと、そして敵陣営を切り崩すことが必要です。

Photo_4https://twilab.org/item/1032911427827200000

そこで出てくるのが、二つ目の小澤一郎氏の存在です。 

ペーペーだった県議の頃に仰ぎ見るようにしていた小澤氏がデニー氏の後ろ楯ならば、鬼に金棒だと考えたと思われます。 

政治の素人のデニー氏に摂政として小澤氏が影響力を持つことによって、いくつかの政治的利益が得られます。 

まず自民県連に残る小澤氏の影響力を使って、自民党の一部を切り崩すことが可能となりました。

今回の小澤氏は沖縄に潜入したきりだっだと伝えられましたが、その動きはまだ明らかになっていません。

憶測ですが、県議クラスの工作をしていた可能性があります。

かつての2014年知事選の勝因は、保守中道勢力の切り崩しでした。 

今回も、自民党支持層から17%、公明支持層からも5.4%がデニー氏に流れています。

公明党の沖縄県本は党内でも聖域と言われているそうですが、公明中央は移設反対意見が強い県本を徹底して締めたと言われています。

公明県本からも一部が流れた上に、彼らの隠語で「F票」と呼ばれる公明シンパ層が流れたという情報もあります

Tamakichiji3

14年当時は、安慶田元副知事が指揮する自民那覇市議団「新風会」が、自民を切り崩し、公明県本を味方につける工作を成功させています。 

ちなみに、こういう工作を自由にさせてしまった当時の無能そのものの自民幹事長の名を、石破茂といいます。 

石破氏にだけには、「沖縄選挙で負けたのは一地方選の問題ではない」なんて聞いたようなことは言われたくありませんね。 

それはさておき、今回もこの自公切り崩しという必勝パターンが、役どころを替えて繰り返されたのだと思います。 

一方自民は、翁長-安慶田コンビが去った後に、その空位を埋める「選挙の神様」を生み出せないままに、司令塔不在で知事選に臨んでしまったようです。 

3出典不明

そして三つ目に、小澤氏が後ろ楯になることで、共産・社民の「悪い虫」を寄せつけず、かつ野党共闘のイニシャチブをデニー知事が取ることを可能にさせました。 

当然、小澤構想の「日本版オリーブの木」の沖縄県版となるわけですが、共産党に主導権を握られてしまえば、自分と同じ「黄金の檻」となると、翁長氏は考えたのでしょう。 

しかし、小澤クラスの大物政治家が後ろ楯にいれば、おいそれとはいかない、まぁそんなところかもしれません。 

このようにこの知事選は、一から十まで翁長雄志という沖縄が生んだ一世の梟雄が作った遺作だったのです。

 

 

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コメント

本日も参考になる記事をありがとうございます。
オール沖縄が勝利したのはこのポピュリズム選挙に徹底させるためにその後ろ盾をである本土野党議員や小沢氏の露出は極力控える事によって「玉城デニー」がリードする沖縄県人発信のムーブメントなんだという演出が成功した事なのでしょう。
これに対し自民勢力は対話路線を強調したいがためにあまりに早い段階から政府との距離をつめてしまったため、「結局は佐喜間氏も政府に取り込まれるのではないか?」という仲井間県政末期のトラウマを思い出してしまう逆効果を生み、更には総裁選挙のPR動画で沖縄の基地問題に関してやらかしてしまった石破氏やマスコミ&ネットで散々に叩かれている小池都知事を招いてしまったがダメ押しに繋がったものだと個人的に分析しています。

今になって考えると故翁長氏の遺言テープ(もしくはそれに相当するもの)は存在していたのでしょう。
それを頑なに公開しなかったのは玉城氏の指名のみならずその前の撤回から知事選挙戦略、その後の県民投票以降の戦略についての内容まで含まれていたからではないかと思わずにいられません。
そう考えるとシナリオを演じる事にかけては抜群のスキルを発揮する玉城氏、それを影から補佐する小沢氏、遺言の元に団結するオール沖縄勢力が(彼らから見れば)政府の圧政と闘うというまさに田中芳樹の小説のような展開ですね。
フィクションとしてみればワクワクする内容ですが今後の国内外の情勢変化にすでに完成しきった翁長シナリオは対応出来ませんし、おそらくその内容も県民投票の結果をもってゴリ押しするあたりまでしかないと思います。
その後はこのシナリオの続きを誰が書くかという主導権争いから一気に内部分裂へ繋がるのが目に見えているだけに「危うさ」という点に関してはより深まってしまいますね。
現実的に少しでも良くなる可能性を導き出したいのですが今のところ「玉城氏が公約をねじ曲げてでも柔軟な姿勢で現実的な交渉を政府とする」という宝くじの1等前後賞すべて当選するくらいの奇跡しかありません。
私の知識の範囲内ではこれが限界のようです。

ここは主に翁長県政やオール沖縄批判する人達が集まっているように思いますが、県外からあえて苦言
県民の誰一人として幸福にしない翁長県政をずっと批判してきた者ですが。こちら本土には沖縄県民からの翁長県政、オール沖縄批判の声が全く聞こえてきません。あなた方はいったい何をしているのですか?翁長県政に県内からNOと言いにくい空気が蔓延していることは理解できます。また、声を上げてもマスコミに黙殺されてしまうんだろうとも思います。しかし、だからこそ危機感を持ってNOという声を集めてマスコミも無視できないような運動にしていかないとどうしようもないじゃないですか。相手陣営は身も蓋も無いような活動、努力をしているんですよ。それに対してこちら側は努力もせず、空気に負けて最初から諦めて愚痴を言っているようにしか見えません。もっともらしい敗因分析なんかしてるだけじゃどうしょうもないですよ。

私が言わないでも、管理人さんがきちんと応えてくれると思うのですが。

>てんこてん さん
>こちら本土には沖縄県民からの翁長県政、オール沖縄批判の声が全く聞こえてきません

との事ですが、沖縄二紙とよばれる沖縄タイムスでさえ、オール沖縄や基地反対派の行動を批判することがあります。
高江のヘリパッドに対する活動も、記事の抜粋がこのブログに乗ったことが有るので、結構知られているのではないでしょうか。

具体的に、どの辺りが「全く聞こえてこない」のか指摘が無いと、どうしようもないですよ。
もしかして、沖縄二紙が本土で読めないから沖縄の声が聞こえない、とかじゃないですよね?

てんこてんさん。
すいません、意味わかりません。敗因の議論をしているのに、別次元の「諦めて愚痴を言っているだけ」なんていわれても、どう答えていいものやら。

愚痴ですか?そう聞こえますか。今日は祝杯に泥酔して、アッチの人が5人くらいきてさんざん荒らしていきましたが、みんな「負け犬」とか言っていましたね(苦笑)。
次に負けないために冷静に総括しているんですが、あなたにはそれが理解できないようですね。

「危機感を集めてマスコミに持っていく」ですか。いっそう意味わかりません。
ひょっとして、メディアの良心を信じてデモでもやれば、彼らが心を入れ換えてくれるということでしょうか。
ごめん、ありえません。私はあなたよりはるかに日本のメディアに失望しているのです。
望むのは、せめて正確にバランスよく報じてくれというだけにすぎません。

あるいは、デモや集会をやれということでしょうか。ならば、それはいっそうこのブログの任ではありません。
ここにいらっしゃっている方は、各自の持ち場で淡々と既にやられている方もいますが、それを強要してはいません。

ここは言論の場です。

昔から「勝因なき勝利はあっても敗因なき敗北はない」といいますから負けた側は敗因を検証しなければ次に繋がりません。
その意味では今回玉城陣営は先の新潟県知事選(自公の応援弁士が控えめだったのに対し国政野党側は幹部クラスが大挙して訪れ安倍
政権批判に終始していた)の反省を踏まえた戦術を小澤氏あたりが指示していたのかもしれませんね。
それから玉城氏は沖縄行政のトップ、即ち権力者になったのですから、私のような県外の人間はともかく沖縄県民である山路さんや宜
野湾市民さんと言った方々がその政策等に疑問があればどんどん意見を発するのは当然の権利だと思います。

 玉城デニ-さん、当選をして喜んでいらっしゃいますが、辺野古はあなたが反対しても結局は完工するのだろうと私は思いますよ。あなたは座り込みをしてでも辺野古飛行場の建設を阻止すると言われましたが、もしかしてあなたの座り込みと県民の反対運動で工事が進捗せずのままになると普天間飛行場がそのまま存在し続けるでしょう。

 そうなると、普天間飛行場の即時閉鎖運動が次のあなたの作業でしょうか? となると、すべて基地反対があなたの県政の主目的となりますね。それでも本望でしょうか? しかし、あなたの支持者たちはあなたにどこまでついて行くのでしょうか? その点について、なにも不安感はないのですか。 有権者は気まぐれですよ。

小澤の工作だという妄想よりも
サキマ陣営は
我那覇真子とそのお友達の工作活動なんとかした方がいいんじゃないの?

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