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2018年10月12日 (金)

中国は脅威だが煽ってはいけない

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ちょっと不安になったので書いておきます。 

私は中国の脅威を煽ろうとは思いません。脅威であることは事実です。 

しかし、コメントにあったような、直ちにわが国の言論の自由を変えろといった要求を突きつけてくるわけではありません。 

もちろん中国が世界の覇権国になったら、という前提つきの話なのは分かっていますし、今後もふざけた要求をたびたびジャブよろしく出してくるでしょうが、話が飛びすぎていて現状を踏まえていません。 

まだ中国は地域覇権国に毛が生えたていどの段階であって、そんなことを他の主権国に要求できるような世界覇権国ではありません。

米国との対決は既に開始されていますが、習のもろい権力基盤がそこまでもつかどうか慎重なウォッチが必要です。 

それに米中対決といっても、米国が中国に会談を申し込みんだように紆余曲折を経て進むものです。

仮に中国が米国に代わって世界の覇権国となるにしても、英国から米国に覇権が以降するまでに2つの大戦を経て半世紀もかかっています。

覇権国のシフトとは、そのように長期間に渡るものなのです。

私は習近平はそこまでもたないし、そのはるか手前で彼の「中華の夢」はついえると考えています。 

Photo孟宏偉 https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2018-10-... 

今回、世界を驚かせた孟宏偉(インターポール総裁)の拘束は、習の最大の敵だった周永康の残党の一掃と関連があると見られています。 

周永康はかつて公安系を一手に牛耳り、 薄煕来と組んで、反習クーデターを試みたと噂されました。 

結局、このクーデターは失敗し、薄の右腕だった王立軍は、米国領事館に亡命しようとしましたが、腰が引けたオバマは王の身柄を中国当局に引き待たしてしまいます。

バカですね。金正男を返してしまった田中真紀子といい勝負です。

孟は中国公安の幹部で、チャイナマネーを背景にしてICPO総裁にまで成り上がりました。

もちろん、孟が中国の国際工作の一環としてICPOに送り込まれたことはいうまでもありません。

彼はICPOの公平な責任者である以前に、中国の利害の代表者でした。 

孟は、2013年にスペインの裁判所が下した江沢民ら共産党幹部5人に対するチベット民族虐殺に関わる逮捕拘束を、ICPO中国部長として阻止したと言われています。 

Tamakichiji4jpg王健 https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/21...

また、今年7月に中国の巨大企業グループ「海航集団」の王健会長がフランスで転落死した「事故」とも、なんらかの孟は関わりもあると言われています。

直接の関与がないとしても、当時孟は在仏しており、王の不審死の原因を知り得ていたはずです。 

「海航集団」は中国の一帯一路政策と表裏の関係にある巨大企業集団であり、この政策による過剰投資が不良債権化し倒産危機に瀕したために、王健が破産手続きを準備していました。
※参考資料福島香織「海南航空集団・王健会長の突然死を巡る黒い噂」
https://business.nikkeibp.co.jp/atcl/opinion/15/218009/071000164/?P=2

しかし習から見れば、「海航集団」の破産は、即、彼の目玉政策である一帯一路政策の失敗につながるために、なんとしてでも破産手続きを阻止しようとして、孟になんらかの指令を発したのではないかという疑惑があります。 

また彼はこのような大仕事以外にも、日常的にICPOに集約されてくる各国公安の秘密情報を中国当局に漏洩していたとみられています。 

いずれにしても、孟は中国公安とそのICPO工作の裏の裏まで知り尽くした「知りすぎた男」であって、習にとっていつかは消したい人物だったようです。 

しかし本国に拉致してまでしようとした口封じが成功したかどうかは、わかりません。 

孟の妻は失踪直後からフランスで記者会見を開き、中国当局による拉致で生命の危険があると告発しています。 

そもそも中国の公安副大臣まで努めた要人が、海外派遣に妻を帯同していること自体が、亡命の意志ありと認められたと考えられています。 

とすると、孟はかつての王と同じく、中国内部事情の一次資料を大量に持ち出していることもありえるかもしれません。 

あるいは、孟のICPO工作の内容が暴露されただけで、中国の国際社会での威信は瓦解します。 

この事件が今後どのように展開するか分かりませんが、今のトランプとの対決を抱えた習にとって、こと次第では致命的な事態になることもないとはいえません。

このように中国は現況において世界的工作をしているのは事実ですが、習の権力基盤は不安定化の一途を辿っているのです。

ですから、あまり煽らないで頂きたい。 

わが国は、そのつどそのつど中国の出方を慎重に読んで対応していかねばならないのであって、「脅威を潰せ」という戦闘的姿勢だけでは、逆にこの局面を乗り切れないでしょう。 

なぜなら硬直しすぎているからです。 

ある時は協調し、ある時はきぜんとした外交の原則論をぶつけ、ある時は防衛力の誇示をちらつかせ、硬軟取り混ぜて応じていかねばなりません。

よく左の人ひとたちがいうように、「軍事ではなく外交で解決しろ」ではなく、自衛力に裏打ちされた外交が必要なのです。 

一方、わが国の内部についての「中国の長い手」の影響ですが、あるだろうが、それは蓋然性の範疇だとしか申し上げられません。

ペンス副大統領が指摘するように、中国による民主主義社会に対しての浸透工作は実在します。 

今回のペンス演説が画期的だったのは、今まで保守系論者が指摘してきたような、メディアや公権力、あるいは大学・シンクタンクなどへの中国の浸透を、米政府が認めたことです。 

ハリウッドまでが買収されて、中国を美化するプロパガンタに加担しているとペンスの指摘していますが、そうなればハリウッド映画の力を借りて、日本国民にもそのイメージが刷り込まれているはずです。 

しかし繰り返しますが、中国の「工作」がわが国内部に存在するのかどうか、冷静な観察が必要です。 

「中国の長い手」の影響をもっとも受けているはずの国境の島・沖縄においてすら、実態は闇の中です。 

青山繁春氏は中国公使館の工作をよく語りますが、ソースが不明で、彼独特の思い込みなのかどうか判然としません。 

それを強調しすぎれば、沖縄県民は外部の「工作」に簡単に乗る情けない人たちということになってしまいます。 

もしそうならば、私は沖縄に絶望するしかありません。 

このブログは、沖縄を中心としてバランスよく世間の様相や世界情勢をからめて見ていこうとするものです。 

あくまでも「見る」ことが、このブログの存在意味です。ご不満に思う方も多いでしょうが、具体的行動は一切提起しません。 

その趣旨をご理解頂いて、お読み下さい。

 

 

 

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コメント

もう随分と前ですが、ディズニーの「パールハーバー」という巨額をつぎ込んだ大作がヒットしましたが・・・

まあ、国内のいわゆる映画通には「映像はすごいけど、中身の無いただのお笑い作品」で評価が決まってますけれど、
ライト層だとあれを本当にあったドキュメント作品だと勘違いしてるのが、私の身近にも多かったことよ!

ハリウッドなんて、とにかく商売第一ですから、巨大市場の中国で当たればいいだけだし、チャイナマネーのスポンサーが集まればいくらでも広告打って宣伝します。
パールハーバーはその典型。

特にディズニー系はねえ・・・気を付けて観なければいけません。
ネズミーランドではしゃぐのは大いに結構ですけど、あくまで「夢の世界」の出来事をやってるだけですから。
映画は特に酷い。カネがすべて。

日本に対するの中共の工作活動は米国に対するそれと全くちがい、ほんとんど苦労して「盗む」ことも「奪う」ことも必要なく、むしろ日本側が暗黙のうちに献上しているようにさえ見える現状が国交正常化以来連綿と続いているのだと思っています。

また、沖縄の落選した仲里前衆議院議員が初当選直後に中共政府に招かれて、赤じゅうたんを敷かれ、大臣級の扱いを受けた事を得意げに琉球新報紙で述べていましたが、こうした事も「歴然とした工作活動」とも言えないのでしょう。

福建航路やら、本来は日本政府の肝いりではあるものの、「中国人観光客の沖縄窓口化政策」の恩恵を沖縄の政治家は専ら中共政府に感謝する方向で捉えています。

そうした中共政府の沖縄向け政策の結果、翁長知事が提唱した「沖縄アイデンティティー」なんちゃら言うのは、対米・対本土意識にだけ基づいて成立していて、対中国に対しての独自性が全く欠落しているのが非常に不自然だし、それだけに全く気持ちの悪いものです。

なお、青山繁晴氏が述べた中国大使館の2014年の知事選関与問題は、青山氏自身が沖縄華僑団体懇談会等の議事録様の現物を入手していて、その内容に沿って問題提議されているもののようです。(10/1 虎ノ門ニュース参照)
ですから「思い込み」という事はなく、これはハッキリ中共政府の内政干渉であり、今はまだ懐柔策専門の沖縄では数少ない確実な「工作」の証拠と言えるでしょう。

けれど、この種の事は中共政府としては日頃からもっぱら公然行なっていて、特にいまさら驚く事でもありません。
むしろ問題は、これまでそれを受け入れて我々の目にも隠して来た旧マスコミの責任こそが重大だと思います。

私たちは旧マスコミが規定する妄信的な「アジアの被害国」アゲ論調に与することなく、今ここの時点では徹底的に「見る」ことが重要なのだと思います。

 ブナガヤさんこんにちは、HYです。

 私は煽ったつもりはありませんが、もし私のコメントで不快に思われたのでしたらこの場を借りて謝罪します。

 しかしながら第二次大戦以降、情報戦は国家戦略に欠かせないものなので工作というものは中国に限らず何処の国もやっていると思います。日本だけが怠けているだけです。

 工作にしろ、プロパガンダにしろ、それをすれば世界を思い通りにできるような御大層なものではありません。ハリウッドにしたってせいぜい中国を悪役にしないとか将来性のある国だという印象を与えれば十分で「すごいぞ、我が国」みたいなあからさまなことはしませんよ。

 工作員だって007のような派手なものではありません。普段は一般人として生活し、新聞の切り抜き程度の情報を集めたり、現地民の人脈を作ったりするような地味な仕事です。しかしそれがコツコツ振り積もればアメリカの教科書に「南京大虐殺30万人」を入れることができますし、慰安婦を「sex slave」として像を立てることもできるのです。

 沖縄についても同様に長年の積み重ねであり、決して外部の「工作」に簡単に乗る情けない人たちだからというわけではありません。

 絶望するのはまだ早いです。

煽りコメントは不快ですよね。正直昨日のコメ欄にはムッとしました。
注意は必要だけど煽りはいりません。(-_-)。


HYさん。いや謝らなくても。お気持ちはわかるんですが、こういう時代だから冷静に見ましょうよ、ていどのことです。

ほんとうは私も裏庭の壺に向かっては「××××めー」などと叫んでいますよ(苦笑)。
ただ、そういう感情というか、危機感と分析とは別だってことです。
別に見ないと、自分にとって都合いいことだけ拾ってしまうからです。


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