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2018年11月23日 (金)

日露首脳会談合意 この時期を逃したら未来永劫、小島ひとつ返ってこない

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やや旧聞となってしまいましたが、日露首脳会談が開かれました。 

外務省のプレスリリースです。味もそっけもありませんが、メディア報道は雑味が多いのでこれを選びました。 

「平成30年11月14日
2 平和条約締結問題北方四島における共同経済活動について,10月初めに「ビジネス・ミッション」が実施されたことを歓迎し,首脳間で作業の進捗を確認した上で,双方の法的立場を害さない形でプロジェクトを早期に実施するべく,更に作業を進めることで一致しました。
 元島民の方々のための人道的措置について,安倍総理から,より一層の信頼醸成に向けて,協力を更に進展させることを引き続き働きかけました。
 テタテ会談の結果として,「1956年宣言を基礎として平和条約交渉を加速させる。そのことをプーチン大統領と合意した」ことが発表されました」

日露首脳会談 | 外務省 - Ministry of Foreign Affairs of Japan

面白い展開となってきました。要点はひとつです。 

「1956年宣言を基礎として平和条約交渉を加速させる。そのことをプーチン大統領と合意した」、つまり1956年の日ソ共同宣言に日露が戻るということです。 

Photo日ソ共同宣言 出典不明 

日ソ共同宣言を押えておきます。肝は9項後段です。
日本国とソヴィエト社会主義共和国連邦との共同宣言

「9 日本国及びソヴィエト社会主義共和国連邦は、両国間に正常な外交関係が回復された後、平和条約の締結に関する交渉を継続することに同意する。 
ソヴィエト社会主義共和国連邦は、日本国の要望にこたえかつ日本国の利益を考慮して、歯舞群島及び色丹島を日本国に引き渡すことに同意する。ただし、これらの諸島は、日本国とソヴィエト社会主義共和国連邦との間の平和条約が締結された後に現実に引き渡されるものとする

この日ソ共同宣言は戦後の日ソ関係の出発点で、これによりソ連と外交関係を回復しました。 

そこには、日本の国連加盟支持、通商関係の回復、漁業協力と並んで、互いの戦争の結果による請求権の放棄などが印されています。
日ソ共同宣言 - Wikipedia 

ただし留意していただきたいのは、あくまでも「共同宣言」はあくまでも「宣言」に過ぎず、本格的な戦後処理である平和条約はまだだからね、という意味です。 

本来はすっきりと国境を確定させてから平和条約を締結するのが筋ですが、この部分は「歯舞群島、色丹の2島の引き渡し」だけが合意されただけでした。 

ここが戦後だらだらと半世紀もかけて日ソ、やがてソ連が崩壊して後継国家となったロシアとも延々あーでもない、こーでもないとやってきたねじれの原点です。 

ここまで引っ張ってしまった原因は、私は日本側にあると思っています。

平和条約をこの時点、つまり1956年段階で締結すればよかったのです。 

ソ連は2島返還で手を打とうといっていたこの時期を除いて北方領土の返還可能性はゼロでした。 

理解の前提として、ロシアには「国境」という概念がないことを知る必要があります。 

国境は、固定されたラインではなく、中国の新疆の「疆」と一緒で、国境とは国家の衰退と共に伸び縮みするゴム紐のようなものなのです。 

戦争で勝てば容赦なく奪い、負ければ失うから、また奪還してやると思う、この繰り返しです。 

実に古代的な国境観ですが、ある意味分かりやすいともいえます。戦争で奪ったのだから、返して欲しければ戦争で取り返しに来い、ということです。 

このロシアの伸び縮み自由の領土観は、先のクリミア侵攻においてもいかんなく発揮されました。 

この国境観は、四方を海に囲まれて国境概念が世界有数に明確な我が民族と大違いですから、彼ら相手に日本人的筋論は通じないのです。 

というわけで、日本は一貫して4島返還筋論に立ったために、この日ソ共同宣言9項後段の2島返還部分をゴミ箱に放りこんでしまいました。

当時の冷戦下では、将来的に返して貰えるアテが皆無だったにもかかわらず、なんともったいないことを。 

Photo_2東京宣言 出典不明 

この不毛な半世紀の間で、あと唯一北方領土の奪還の芽があったのは、1993年エリツイン大統領訪日時の「東京宣言」の時期くらいでした。 

この時、エリツィンは「日ソ共同宣言は有効である」と言います。 

絶好の好機じゃないですか。この時期、ソ連の崩壊でロシア国内は大混乱、マフィアが横行し、国庫は空っぽ、軍にも給料が払えず、ウラジオストック軍港では電気を停められて沈んだ原潜まで出る騒ぎでした。

経済、社会が崩壊して国として態をなしていないという、日本から見れば千載一遇の好機到来だったのです。 

このソ連崩壊直後こそ、いわば北方領土を買い叩く、天が与え賜うた1世紀に1度あるかないかの大チャンスだったのです。 

ところが、日本は百年一日の如くの「四島全面返還論」を唱えて、この絶好の機会を自ら棄ててしまいます。バカか、と思います。 

私はこれでもう永久に北方領土は返らないと諦めました。これでは日本はオール・オア・ナッシングと言っているのも同様です。なんと生硬な!

その結果、日本側がお経のように「四島全面返還」を言い続ける間に、ロシアは原油輸出で盛り返し、強大な軍事力を復活させてしまいました。 

言ってみれば、四島全面返還論は沖縄の反基地派が叫ぶ「全基地撤去」論と同じようなものです。 

双方ともそう言われるとお嫌でしょうが、全面返還できるかどうか相手を見て言え、それが可能な情勢かどうか、国際情勢を見据えてから言え、ということです。 

沖縄の米軍基地を現時点で米国が放棄するわけがないのと同じくらいに、北方4島をロシアが返す状況にはないのです。

原則論は耳に快いのですが、相手に通じない筋論はただの観念論にすぎません。 

とまれ、東京宣言の時期には、ロシアは真剣に2島を返してもいいと思っていました。

そして経済協力と引き換えに、そこに「4島の主権は日本にある」と書き込むことも可能なような「足元を見る」ことができる力関係でした。

領土問題は、軍隊と住民で実効支配している者が勝ちです。竹島と同じです。 

竹島は韓国が軍事力で支配し、公的施設を作っているから面倒なのです。

韓国が頑として返す意志がない以上、日本としては戦争をして奪還するしかないわけですが、「国際紛争を解決する方法としての戦争」を放棄してしまった我が国には手も足も出ません。

尖閣も同根の9条的外交体質によって、公務員のひとりもおかないという曖昧さです。

あれでは国際社会に、尖閣諸島を日本が実効支配しているとは見なされないでしょう。

本題に戻ります。それはさておき、現状で4島はロシアが中韓の資本を導入して経済開発を進め、昨今では4島に移住する者には高給を払って、そのうえ住宅も与えるという優遇してまでも開発を進めています。

強力な軍隊も駐屯し、軍事演習すら行っています。

つまり 泣いても笑っても、北方4島は完全にロシアの領土と化しているのです。

もう既にロシアにとっては「神聖な領土」そのものであって、彼らから見れば4島返還とは「領土の割譲」以外のなにものでもありません。 

さて次に日ソ共同宣言が再浮上したのは、2000年のプーチン訪日時の「56年宣言(日ソ共同宣言)は有効であると考える」という発言でした。  

翌2001年には、改めて正式に「イルクーツク声明」において日ソ共同宣言の法的有効性が文書で確認されています。
イルクーツク声明  

そして3度目の正直が、今回の日ソ首脳会談ということになります。 

私はこの機を逃がしたら未来永劫、北方領土は小島ひとつ返ってこないと断言してしまいましょう。

Kitano20190912650x401https://www.mag2.com/p/news/370519

たしかにプーチンは、歯舞群島と色丹島についてもこんな馬鹿なことを言っているのは事実です。

「日本に引き渡された後の2島に日露どちらの主権が及ぶかは共同宣言に書かれていない。今後の交渉次第だ」

なにをトボけているのでしょうか、このおっさん。

これでは2島を「引き渡した」後もロシアの主権が残るということになり、二重主権ということになります。そのような「どこの国でもない」ような地域はありえません。

これでは戦後処理としての平和条約に必須の国境線の確定ができないわけですから、平和条約も結べないことになります。

日本にとって、最低で2島返還、そして残り2島については潜在的主権が日本にあることの確認と協議の続行、これが最低条件です。ロシアが呑めなければ、この話はチャラです。

これがいつもどおりのロシア流戦略的ハードル上げ(←吹っ掛け)なのか、自称ロシア通が言うように国内の愛国主義者たちへのすり寄りなのかなんぞ知ったことではありません。

プーチンのクリミア併合は、1991年のソ連崩壊以降初めての「領土拡張」でしたから、それで上がった支持率を、今回の「領土割譲」で失うことは、痛手でしょう。

だからなんなのです。

それはしょせん、ロシアの国内問題でしかありません。そんなことはプーチンの政治力量で解決しなさい。

日本もそんなことを言い出せば、安倍氏の支持層の大半は一括返還支持なのですから、互いに似たようなものなのです。

互いに強力な保守安定政権だからこそ、自分の支持層を説得できるのではありませんか。

これが1年たたずして政権交代するような脆弱な政権ならば、話にもなりません。このご両人だからできるのです。

ならばどちらが差し迫って困っているのか、我慢較べをしましょうか。

60年間返ってこなかったが故に、奇妙な諦観が支配する日本か、それとも青息吐息の経済を抱えて、今、カネが欲しいロシアか、どちらなのかです。

ロシアは今、クリミア侵攻による自業自得の経済制裁と、ひと頃の原油安で苦しんでいます。

えげつない言い方ですが、今こそ「足元を見る」いい機会の再度の到来なのです。 

おっと、今日は歴史経過の説明だけで終わってしまいました。次回に続けます。 

 

 

 

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コメント

ロシア人の美点として、戦没者に対する想いの強さがあります。村などにまで慰霊碑があり、綺麗に保持されています。第二次大戦で最も犠牲者を出し「大祖国戦争」とまで名付けられています。
またソヴィエト政府も被害者プロパガンダと同時に、慰霊を推し進めました。それもあって、国民多数は戦死者への想いを強く持ち続けてきたわけです。そのため犠牲によって得られた成果に対する想いもまた強くなります。これは日本も見習うべき点が多いと思います。

さて問題はナチによって侵された圧倒的多数の損害によって、第二次大戦全体を「大祖国」戦争とみなしている事です。軍事法廷(そして今の韓国)もそうですが、欧州とアジア域の戦争を一括りにしか見ていない事です。
ノモンハン事件を含めて当時の日本はソヴィエト領に対して侵略行為を行なっていません。にもかかわらず中立条約を破り、連合国全体に対する降伏受け入れにもかかわらず8/15以降も侵攻を続け、軍人でもない私の父のような人々を捕虜として抑留してきたのです。

この点を日本政府は国際的にもっとアピールする事は最低限必要です。むろん現ロシア国民に対しても。できることもせずにただ返せというだけでは、どこかの半島国と同じになってしまいます。
あくまでも大量の血を流した大祖国戦争とは独ソ戦にある事をもっとアピールしていきたいものです。

シベリア抑留、満州での非道、その他諸々不満もありますが、今は巨大増殖して世界を食いつくそうとしている帝国を潰すのが最重要なので、ロシアをこの帝国から引き剥がすことが必要だと思います。その帝国とロシアの非道を比べれば、まだロシアの方がマシだと思えます。
毛沢東は、さんざんソ連から技術援助などを受けて来たのに、ようなしになると米国に乗り換え技術を吸い上げてきたのですから、やはりただ者ではないです…ソ連の満州侵略も毛沢東の熱いラブコールがあったようですね、もちろんソ連の国際革命という単なる世界制覇の思惑もあると思いますが…
ロシアもプーチン後は結構混乱すると思いますので、今のうちに米国や日本と仲良くして、帝国のシベリア侵攻を止めないと、ナチスの再来になるような気がします。

記事の意見に賛成です。

外交で重要な事は、「将来の国益にとって資するかどうか」 の観点を基準にして判断すべきものと思います。

中国の覇権的台頭や北朝鮮問題、韓国の不安定さを見るならば、ロシアとの平和条約締結は非常に望ましいと考えます。

なお、この件で安倍総理が決断すれば、朝日方面や中韓愛に燃えた連中から「竹島」や「尖閣」を念頭に、「ダブルスタンダードだ」などと言う論調をこしらえるでしょうが、全然違います。
(むしろ中・韓・朝から日本の国益を守ることが大きな理由で、対ロ関係改善が必要なのですが)

中・韓に領土的譲歩をする事は、むしろ日本の将来にとって著しいマイナスとなりさえします。
「どの国も平等に」などという事はナンセンスで、国益で考えることが最も重要。

また、対露問題はこれまで米国の事情によって左右されてきた面もありましたが、今回は米国の対露スタンスも戦略的に変化していて、これは千載一遇のチャンスかと思います。


ソ連崩壊の好機を生かしきれなかったことはまことに痛恨の極みです。あの時に4島奪還ができなかったのは日本政府の怠慢の極みです。もし中国やロシアなら恐らくあの時にどさくさに紛れて軍事占領していた可能性が高いでしょうがそこは平和憲法の国の悲しさでいざというときに強硬な態度に出る準備ができなかったこともこのような事態になった原因の一つだと思います。(まあもしそのようなことをすれば新たな日露紛争の火種をまき散らすだけだったでしょうが)

歯舞色丹2島の面積が小さいと言う人もいて、それは確かにそうですが0か4で押して武力無し交渉に勝てる筈はないですね。
ソ連崩壊時の日本の国論には4で押して2取って、また何年か既成事実を積んで3.4へというような感覚が無かったのが痛かったです。
これは声高に主張すると交渉にならないので、他の国々がやっているように腹の中で思いながら表側に積み木を積んで行くべきものを、米からも国内左右サイドからも絡まれ世論も妙に清々した方に流れてポシャりました。
今回、米からの難癖は回避できそうなので、正しく絶好のチャンスです。
https://www.hoppou.go.jp/gakushu/outline/islands/island3/
ここに2016年迄ですが4島のロシア人人口が載っていました。
これプラス、中国北朝鮮からの出稼ぎ人数が数千人いるはずです。
ロシア人は国策奨励で移住した人が必ずしも居着いている訳ではなく離島者の家が売買されているという記事も読んだ事があり、ここで日露以外の何者かが勢力をのばすのは何としても防いで欲しいです。私自身この問題の知識の足りなさを今朝の記事を読み痛感、勉強しないとです。明日の続きに期待しております。

私は、北海道の漁師さん達には申し訳ないのですが、
二島返還のみならば現状のままの方が良いと思います。

ロシアとの条約とはいえ、中共や韓国へ非常な誤解を
与えるのは必至だからです。尖閣や沖縄含む南西諸島、
竹島や対馬、「おう、日本なんて押し切ったら非正式
にしろ実効支配を認めるやないけ、さすが平和ボケや」
と、儒教支配で上の者に手柄を誇示して一族郎党が成
り上がることが歴代の至上命題である人民の野心の火
を燃え上がらせるからです。

こうなると「やらな損」「やったモン勝ち」「獲ってナンボ」
と、いつもよく見る彼等儒教国の事大主義の法もクソも
同じというパターンを繰り返して、心底辟易させられる
事になる確率は120%です。

ロシアにせよ、日本の外交力で平等に渡り合えるとは
思えませんし、今度はリーマンショックをしのぐ世界的
経済危機が来るそうですから、まだまだチャンスを待つ
忍耐は無駄にならないと思いますわ。「耐え難きを耐え
・・」のお言葉を噛みしめて、今しばらくはガマンかと。

最低ラインでも、択捉島国後島はかつての香港マカオ
のように、返還のリミットをつけて貸すようにしたい。


ご無沙汰しております。

対ロ交渉は、原油価格が鍵だと思っております。
原油(天然ガスも)が高ければ「売ってあげる」、安ければ「買ってあげる」方が強い立場になります。

原油相場はここ2ヶ月で3割安という急落の様相を呈しています。
底値をつけた時期に合わせて平和条約締結なら、
ついでに通貨スワップ協定も付けてあげれば、
アホンダラ1号さんの仰るような結果が得られるかも、
などと夢想します。

反対です
ロシアは沿海州を維持できなくなるほど
没落するので動くのならその後

ロシアに支援するのは英米への裏切り

ロシアは条約を守らないので締結は無意味

北方領土は維持費がかかりすぎ
帰ってきても北海道すら過疎なので維持できない

という訳で返還を主張しつつ戦略的放置が正解

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