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2018年12月10日 (月)

フランスの「民度」ってこんなもんだったのか?

1811_030

せんだっての土曜日にも、フランスで大規模な反マクロンデモがありました。

「パリ(CNN) パリなどフランス各地で8日、マクロン政権に抗議する大規模なデモが実施され、警官隊と衝突した。
デモは先月から4週末連続で繰り返されてきた。参加者が路上作業用の安全ベストを着用していることから、「黄色いベスト」運動と呼ばれている。
デモ隊の一部は車両やタイヤに放火するなど暴徒化し、警官隊がゴム弾や放水銃、催涙ガスで鎮圧を図った。
カスタネール内相によると、8日のデモにはパリ市内だけで約1万人、全国で計12万5000人ほどが参加。各地の衝突で警官17人を含む計135人が負傷した。1385人が取り調べを受け、974人が拘束されている」(CNN12月9日)

https://www.cnn.co.jp/world/35129842.html 

私も昨日はユーチューブで淡々と送られてくる、パリの「市街戦」の様を観ていました。
https://www.youtube.com/watch?v=Q6UpuouOomU 

B2867889s出典不明 

デモといっても、指揮者がいませんから、警官への暴行は野放し、商店や車の襲撃すら止める者がいません。 

隊列ひとつないままに、勝手にバリケードを作っては壊され、アナーキーに石を投げては捕まり、車を燃やしては消防車に駆けつけられるといったありさまです。 

クリスマス商戦の真っ只中にやられるシャゼリゼ商店街は、たまったもんじゃありません。

ああ、なんと民度が低いデモ、いや、デモではなく単なる暴動です。 

たぶん極左から極右までが「黄巾の乱」に相乗りしているので、統一集会ひとつ開けないのでしょう。

こんな無政府的な様子では、仮にマクロンが退陣したとしても、その後が危ぶまれます。

一方警官隊も警官隊で、こちらもろくに隊形を組まずに小部隊で催涙弾を打ち込んだり、小規模な突撃をくりかえして、警棒で無茶苦茶に市民の頭をかち割っていました。 

日本の専守防衛型機動隊と違って、攻撃的なくせに訓練が行き届いているとはいえず、なにかというとすぐに警棒で叩いたり、ゴム弾で狙撃するのですから、負傷者が増えて当然です。 

ああ、双方ともに「革命の本場」フランスの民度って、こんなもんだったのって感じです。 

4d648bb6s出典不明 

12万5千人が全国でデモに参加し、デモに行かずとも国民の8割が支持を与え、警察力だけで抑えている状態が、今のマクロン政権です。 

警察力一本で状況を抑えようとする状況になれば、先は見えています。 

仮に力で制圧すれば、国民には力で押さえ込まれた恨みが残り、制圧できなければ、首都のど真ん中を暴徒の「解放区」にしてしまいます。 

どちらも政権としては悪夢の選択のはずですが、マクロンは前者を選んで、かつ、存分に暴徒に暴れさせてしまうという失態を犯しました。 

もはやマクロンは、「国民の敵」という偶像の地位にまで登り詰めたようです。 

こうなってしまってはいまさら石油税を凍結しようと、話合いを求めようと無意味です。もはやどこにも逃げ場はありません。 

話しあいをしたいのならば、先週中に、テレビで全国民に対して、理性的行動が民主主義を守るのだという演説をすべきでしたが、もう遅い。 

こうなってはマクロンは辞任し、大統領選挙のやり直しとなるでしょう。国民戦線が前回大統領選のように世界規模でディスられねば、どのように転ぶかわかりません。

EU諸国ははらはらしながら展開を注視していることでしょう。

いずれにせよ、EUの中軸国の出来事ですから、遠心力が強くなるのは避けられません。

メルケル政権の衰退と並んで、EUは弱り目に祟り目です。

政治力を振るう政治家がいませんから、ブリュッセルの官僚たちは、恐る恐る遠巻きにしてこのフランスの狂態をながめるしかないようです。

Photohttps://www.businessinsider.jp/post-180686 

さて、フランス国民は忘れているようですが、マクロンは選挙前から、法人税を引き下げ、社会保障費の企業負担分を引き下げる、解雇時の罰金には上限を設ける、といった政策を主張して当選したわけです。 

マクロンの「改革」は、よく「富者のための政府」という批判がありますが、それは「国営フランス株式会社」を改革しようとしたからです。

確かに社会主義国もどきの国家主導型経済が、経済発展を妨げてきたのは事実です。 

下はフランス経済の実態です。

実にGDPの56%が政府支出ですから、少なすぎる日本などは少し分けて欲しいくらいですし、国際競争力は22位とEUの下位集団です。

Wor1805010036p1

https://www.sankei.com/world/news/180501/wor180501...

また失業率も10%とひどい上に、特に若年労働者の失業率は25%と韓国なみの悲惨な状況です。

今回、大学などでバリケード封鎖が行われたのはこのへんにも原因があります。

1203mutuji2ニューズウィーク2018年12月03日)
https://www.newsweekjapan.jp/mutsuji/2018/12/post-50_2.php

フランスは鉄道も国有、電信電話も国有ですから、日本でいえばJRとNTTがなくて、国鉄と電電公社が今も超巨大な国営企業として残存しているということなります。

ついでにフラッグシップだったエールフランスも国営でした。

また電力会社はいまでこそ民営化されていますが、十数年前まではフランス電力公社、フランスガスが一元支配していました。 

基幹産業においても、ルノーのような大手自動車会社までもが政府出資比率が高く、事実上の国営企業です。

フランス銀行、4大商業銀行、34の保険会社も国有。

つまり、交通通信、エネルギー、金融、基幹産業のことごとくが国営、もしくは国有企業で占められていたわけですから、他国から「ヨーロッパの中国」と揶揄されていたのも当然といえば当然ですね。

だから、あながち皮肉ではなく、中国と親和性があるのかもしれません。

実際に、中国に対して軍事製品の輸出はEUでは禁輸しているはずですが、抜け穴を使って大量の武器を中国に売却しています。

「2008~12年におけるEU加盟国の対中国武器輸出に注目すると、フランスは対空ミサイル(SAM system R-440 Crotale)、ヘリのユーロコプター(AS-565SA Panther)、艦載レーダー(DRBV-15)、フリゲート用ディーゼル・エンジン(PA6)のライセンス生産を中国に認めている 。(略)
対中国武器輸出の総額は5年間でフランスは計9億9700万ドル」
https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20130319-00023940/

2013031900023940roupeiro0004view中国がライセンス生産する仏製対空ミサイル。これが禁輸の対象外  ウィキペディア

とうぜんのこととして、公務員が労働者に占める割合がEU域内で最も多いのはいうまでもありません。

5190ahttp://honkawa2.sakura.ne.jp/5190.html

このフランスの国家主導型社会は、少数の超エリート階層によって指導されています。

マクロンやゴーンが出た国立行政学院が典型ですが、そこの卒業生らは経済界、官界、そして革新保守の別なく政界の指導層を支配しています。
フランス国立行政学院 - Wikipedia

ここにも一握りの共産党エリート層が社会を支配する中国との似た体質がありそうです。

このようにフランスは「民主主義の母国」を標榜しながら、国家統制経済とはまでは言いませんが、先進資本主義国としてはありえない国家主導型経済であり、かつ、それが作った社会であるようです。

これで経済がよくなるはずがありません。

この国営資本主義を維持し続けたいミッテランのような社会党政権と、民営化しようとするシラクなどの保守政権とが綱引きをしてきました。

結局、民営化は一部でされたものの ルノーのように政府出資が多く残っていて、政府が筆頭株主だったりしている半官半民状態が続いています。

たとえば、フランスの自動車産業が半官半民なのは、今回のゴーン事件でわかったと思いますが、プジョーやシトロイエンとて一緒なのです。

ですから経営危機となると、必ず政府が資金を注入して救済してしまいます。巨大原子力企業のアレバも政府から資金注入をもらっています。

東芝の経営危機を突き放した日本と比較してみて下さい。

このような「フランス社会主義人民共和国」といった体質があるために、これを「改革」しようとしたマクロンは「改革される側」の公務員、国営企業の労働者、農業保護政策を受け続けてきた農民、そして失業率が高く、簡単に解雇されてしまう青年層から強い反発を食ったのです。

今のマクロンの窮状は、国営フランス株式会社そのものです。

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コメント

> このような「フランス社会主義人民共和国」といった体質があるために、これを「改革」しようとしたマクロンは「改革される側」の公務員、国営企業の労働者、農業保護政策を受け続けてきた農民、そして失業率が高く、簡単に解雇されてしまう青年層から強い反発を食ったのです。

 マクロンさんは、国家全体のことを考えて石油の値上げを考えたのでしょうが国民がこれを納得しないので大変に困った事態になりました。国家をうまくかじ取りをするのは大変に難しいのだと痛感させられます。これが中国のような共産主義独裁国家であれば、国家権力の力で抑え込もうとするでしょうし、これがたいていの場合は成功するわけです。民主主義国家はそうもいかずナカナカ難しいですね。

 私は、マクロンさんは大統領としての力量が足りないのではないかと思います。政治はタイミングの問題でもあるのでしょう。彼の施策はどこかタイミングのずれがあったのでしょう。詳しくは分かりませんが、彼はどこかで判断を間違えたのです。

 世界はナショナリズムの流れの中にあるのではないでしょうか。グロ-バリズムへの反撃の時代でしょうね。グロ-バル スタンダ-ドが窮屈なものとなり国単位での自由が求められようになったと思われます。それからすると、EUの今のまとまりもいよいよ危うくなってきたように思います。

 マクロンさんはグロ-バリストではないでしょうか。グロ-バル スタンダ-ドは必要だと考え、EUの枠内にいてもフランスの発展はできるのだと考えたのでしょうね。しかし、EUの枠内にいてのフランスの発展は見込めないのではないでしょうかね。フランスはフランス独自の政策を出し、EUの全体に縛られることなく自由に発展を目指してはどうでしょうか。

 国際協調というのは、各国がお互いに協調努力することでありEUという大枠をつくりそこでル-ルをつくり加盟する個々の国家の財政まで牽制することではないんでしょうね。

 今般のフランスの混乱はマクロンさんの力量のなさに起因するものであり、どうにもしようがないと私は思います。

 フランスが対空ミサイルを中国に供与している事実は知りませんでしたが、西側の団結を損なうものであり、これは止めるようにするべきでしょう。それに、ドイツが中国に対して融和的であることも危険なことだと思います。西側の団結は大切であり、日米英側につくか中国がにつくか今各国が旗幟を鮮明にすることが求められているといると思います。

 グロ-バルな企業の自由貿易も国家安全保障の観点からは制限されるべきですがグロ-バリズム全盛の今の時代、国家の安全よりも企業の利益、グロ-バリズムが優先しているような気がします。

フランスは民主主義思想の母国でありますが、かつまたその発展形とも言える共産・社会主義の母国ともいえます。マルクス・エンゲルスのドイツ勢が下敷きとした思想はやはりフランスから生み出されました。ソ連という共産主義実験国がロシアに発生したのも旧帝からの親仏路線が生み出した帰結とも言えるでしょう。かつての東西冷戦下を生きてきた世代にとっては身も裂けるような矛盾を内包した文化・国家ですね。アングロサクソンとラテンの交差点だからなのか。

さて、デモという行動において暴力というのはどうしてもつきものだと思います。むしろ逆にいうと暴力を一切伴わないに近い物は日本で一般に見受けられるタイプのみなのかもしれません。つまりはプロ市民(だけ)による組織的デモのみということです。無論沖縄以外で捉えた場合です。関生や中核などの行動隊が加わらないということです。
デモが行われるのはカウンターパート、労働者デモなら経営陣とかが存在します。そしてなんらかの妥結が見られない場合にはエスカレーションします。むしろエスカレーションを予期・または求めて行動隊が付きます。これは自然発生的デモでも現れてきます。例えば長野聖火リレーデモの際にも街宣系右翼が混ざり込んで来たように。デモの恒常化は過激化と行動隊の常設を伴うこととなります。ナチも突撃隊を創設しました。また近年日本では在特会としばき隊の例もあります。

加えて現在の日本では見られない火事場泥棒の略奪隊も顔を出してきます。災害時の略奪が極小なのは本当に例外的でしょう。日本だから無いというより、現在の日本だから無いというのが正確です。米騒動もあったわけですし。
今回のフランスではプロの略奪隊や過激化組織がいるような事を現地の人もインタビューで憂いていました。こうした集団の問題は、日常そんな略奪とか縁のないような一般市民、中でも道徳意識の低めな人も略奪暴徒化させてしまう影響力があることです。海外の災害や、例えばバグダッド開放時のイラク市民による大規模略奪などご覧になられた方も多いのではないでしょうか。

怖いのは移民の増加によって略奪という事に対する意識の低い人々が流入してくる事。これは東日本震災時にも現れていたように思います。どこのイチャモンつけてくる国の人とは言わないでおきますが。

ドラクロワが描いた「民集を導く自由の女神」が現す理想は高邁だけれども、「自由」と「平等」「博愛」の間にはしばしば利害の対立があり、人の能力が平等ではない故生じる「極端な自由」とその帰結として払う代償、「極端」を見ないと全体の自浄が作動しない、それらが「自由のコスト」なのが、フランスに限らず現実だなと。
それでも、「自由」が齎す致命的な代償の抑止や最小化も可能な法や、自由があるから生まれ得る自浄に期待する世界の方が、「自由」や「その自由を批判する自由」が唯の言論の段階で勝手に剥ぎ取られる世界よりは遥かにましです。

宜野湾より 様
全く同感です。理想は捨ててはならないし、それと同時に理想に完全形など存在し得ない限界もまた同時に見つめるべきですよね。

その限界を極端に推し進めている国家もいくつも存在しています。原理主義などによって。
共産主義の理想は極端な平等化にあると思います。そして物語の中ではあっても、それは存在しています。昔の「地球「テラ)へ」で描かれた世界、完全なる試験管によるバースコントロールで生まれ、血の繋がりなど一切なく能力競争で生涯の地位を決める。
ここへ近付こうとしている国家があります。オーウェルの「1984」に間も無く手が届きそうな国です。最近遺伝子操作ベイビーの報が入りました。世界からの反発を受けて実験の中止命令などを発表していますが、影で何をやるかわかりません。朱子学による極端な血縁利益を追求するような人民のいる国ですからね。しかも国際倫理とも無縁で。

自由とか平和ってそれらに対する制限が終わった瞬間だけの泡沫こそが至高に感じられるとも思います。

なるほど、このデモの本質がようやく少し理解できました。
民衆はマクロンにシラク的方向性をみて、それに反発している面があるのですね。

石油増税はきっかけに過ぎなかったとはいえ、それを凍結する事でもっても暴力デモが収まらないって事は、これは深刻です。かの国の「ロウソクデモ」になりかねません。

社会主義的な政策をとり、大きな政府(公務員いっぱい)
を持ってしまうと、国家お墨付きの既得権が増えてしま
い(ラクしてお金いっぱい獲る)、その末に産業競争力が
衰えてしまい国自体が衰退して行くも、イザ改革しよう
にも、もう既得権が縦横無尽にカラミ合っていて、それ
を失う恐怖から民衆が大騒ぎして、日っちも産っちにも
行かなくなって大混乱! という訳だと思います。

日本も、既得権を得る為に作っているとしか思えない法
規制が事細かに多くて末が心配です、ムラ社会であるの
である程度は世間や人目を気にして自重しますが、一線
を超えた時の絆で結ばれた我が国民連帯の爆発力は定評
がありますから、今回のおフランスの騒動が対岸の火事
だとは思えません。

国民医療費や年金を目減りさせて、その分を日本の将来
へ投資(年寄りから若者らへ)するのは、今を逃せばもう
チャンスの女神の前髪を掴めない!!! なのに初老に
なってきた私は、「まだまだ、このままでいいじゃん、せっ
かく我が世代がオイシイ思いできるのに」と思ってしまう
のだから、ますますおフランスを笑えない。

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