追い詰められたファーウェイ
風邪はあいかわらず治りませんが、いちばんひどい時期からは抜けたのかなぁ。まだ頭と喉には鉛がたっぷり詰まっているようです(涙)。
10年間使ってきた新緑から模様替えをしました。
いきなり新緑から冬景色1号にして、風邪引いているので炬燵にと心変わりしたのちに、結局、きりりっとしたいまの冬景色2号に落ち着きました。右往左往してすいません。
左袖の写真をクリックすると当該記事に行くようです。
https://news.nicovideo.jp/watch/nw4333961?news_ref
さて、前々からささやかれていた中国通信業界の暗黒面が一挙に暴かれてきました。
米国の呼びかけから始まったファーウェイ(華為技術)の排除が、遅ればせで日本にも及んだことになります。
「政府が中央省庁の情報通信機器の調達に関する申し合わせで、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)と中興通訊(ZTE)の製品を事実上、排除する方針を決めた。それを受け、NTTドコモなど国内の携帯大手3社と、来年秋に参入する楽天が、次世代通信の「5G」の基地局などで中国メーカーの機器を使わない方針を固めた。米政府による中国製の通信機器排除の動きが、日本にも影響を与えている。
石田真敏総務相は11日の閣議後記者会見で、申し合わせは政府調達が対象であり、「民間に何か求めることは現時点で考えていない」と話した。ただ、2020年から商用化を開始する予定の5Gを含む情報通信ネットワークの安全や信頼性の確保は重要だと指摘。「通信事業者もサイバーセキュリティー向上に向けて積極的に取り組んでいただきたい」と話し、自主的な対応に期待を表明した。」(毎日12月11日)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20181211-00000058-mai-bus_all
世界の動向ですが、多少の温度差がありつつも、ファーウェイを公的機関や大手通信網からの排除を進めています。
音頭取りの米国は、国防権限法で政府調達を禁止し、米軍基地での販売も禁止しました。
その理由は、下の写真のような米粒以下の「バックドア」がファーウェイの製品に仕掛けられていたからです。 これは日本政府も確認しています。
バックドアとはコンピュータ・セキュリティ用語で「正規の手続きを踏まずに内部に入ることが可能な侵入口」のことです。
バックドア - Wikipedia
中国は政府主導のサイバー戦争として、自由主義諸国の政府・民間を問わず派手に荒らしまくっていたことは、公然の秘密でした。
上のようなチップを製品に組み込むことで、政府や軍の秘密はおろか、一般人の通信記録、個人情報すらもだだ漏れになるといわれています。
この米国の警告を受けて、いち早くオストラリアとNZ、英国は今、進んでいる5G通信網から政府、あるいは大手通信会社が排除、カナダは政府が警告、そして今回の日本の政府調達からの排除です。
今のところなにもする気がないのは、中国に強依存しているドイツくらいでしょうか。 あの国は中国と地獄の道行をしたいようです。
政府がセキュリティ問題で政府調達を排除すれば、大手通信会社も追随します。
「12月10日、政府は「サイバーセキュリティ対策推進会議」を開き、各府省庁で使用する情報通信システムに関して「悪意ある機能が組み込まれた機器を調達しないこと」を申し合わせ、この方針を受けて、携帯電話大手3社(NTTドコモ、au、ソフトバンク)は、基地局などの通信設備から中国大手ファーウェイなどの製品を事実上、除外する方針を固めた」
https://news.nicovideo.jp/watch/nw4333961?news_ref=20_20
ファウェイは、日本の携帯基地局のシェアの13.2%を占めています。
先日大事故を起こしたエリクソンがシェア15%で、あのような規模の社会的損害を与えるのですから、ご想像下さい。
おそらく現在、商用化直前の5Gネットワークになれば、海外勢が一挙に市場を支配すると予想されていました。
「国内のモバイルキャリアが採用しているインフラベンダーのトレンドとしては、世代交代するごとに国内系から海外のインフラベンダーへスイッチしていることである。
その背景には、3GからLTE(4G)、5Gへと技術規格が世界で一本化していくなか、コスト競争力や標準化でリードする海外ベンダーの前に国内ベンダーの牙城が侵食されてきたということが挙げられる」(データで見るケイタイ業界)https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/mca/1133904.html
下図は、国内系が海外系に浸食される状況を現しています。
https://k-tai.watch.impress.co.jp/docs/column/mca/1133904.html
3Gでは富士通、NECが健闘していましたが、4Gとなると国内3位のパナソニックが脱落し、ノキアとエリクソンが支配し、中国系のファーウェイとZTEが登場します。
5Gとなると、日本企業は従来のシェアを死守するのがやっとのありさまです。
既にファーウェイは、基地局のみならずスマホの国内でシェアを急増させています。ちなみ
にスマホの世界シェアではファーウェイは既に2位です。https://www.bcnretail.com/market/detail/20180802_7
5Gとなると、ただのスマホからAIによる自動運転やホームセキュリティなどとの連携システムが実用化しますから、通信界だけではなく、自動車産業や家電業界、住宅業界との異種連携が現実のものとなります。
また、物流業界もAIによる物流管理を前提にして、携帯もその中に位置づけられるようになります。
このAIの技術的根幹に5Gスマホがあるわけですが、これを外国、特に中国に制覇された場合、社会の根幹を中国に委ねるに等しいことになります。
このまま推移すれば、世界の通信・情報分野は中国による完全制覇目前でした。
中国は政府と民間企業の区別があいまいな上に、ファーウェイやZTEなどの通信機器大手は人民解放軍情報セクションとの繋がりが明らかになっています。
ですから、中国の情報・通信分野での世界制覇とは、とりもなおさず中国軍の制覇と同義語です。
だからこそ、ただの携帯電話の問題ではないから、米国は国防権限法まで使って国家の安全保障の問題として取り上げ、各国政府に危険を呼びかけたといえます。
ところでこの日本政府がファーウェイの排除を決めた同時期に、ファーウェイの創設者の娘である孟晩舟副会長兼最高財務責任者(CFO)がカナダで逮捕されました。
孟晩舟 - Wikipedia
米国の身柄引き渡し要請に答えたものです。
長くなりましたので、それについては次回に続けます。
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コメント
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報復として、カナダの元外交官が中国で逮捕されたとかニュースになっていますね。。
アメリカ相手には直接攻撃せずに近しい同盟国(日本も対象になります)からジワジワと攻めていく嫌らしさが全開です。
HUAWEIのスマホはなあ・・・SAMSUNGよりも安いし使いやすいんだけど、以前からスパイチップの話はありますし(中国製家電製品にも)、私は使いたくありませんね。
と、未だにソフトバンクを使ってますけど・・・。(いや、20年前に最初に持った携帯電話がたまたま付き合いで加入したデジタルツーカーだったのが、→J-PHONE→vodaphone→ソフトバンクと、会社が勝手に変わっただけ)
たまたま自宅からほとんど動けない体なので先日のエリクソン交換器の世界同時障害とは無縁でしたが、どうも孫さんの会社はなぁ。。と。
先月初め、やたらとしつこい家庭Wi-Fiモデムの「Softbank Air」の電話セールスが来て辟易したことがありました。メールのリンクを押すとオペーレーターに直電になり、散々たらい回しされてウンザリして断ったけど・・・あれも今回の障害に巻き込まれたようです。
IT専門化(セキュリティー系)の知り合いに聞いたところ、今時『電話使って直接セールス』なんてやるのは、余程会社の今後に関わるメインツールなのではないかと。
ちなみに彼の会社では、㈹番号1つ以外の電話は廃止して正解だったと。
やり方はかつての0円でモデムばら蒔いたり(実は携帯購入や回線契約が前提)や契約の仕方がヤクザレベルの悪辣なことだから、そんなのは相手にしてはいけないとのこと。。
皆様、携帯会社に限らず、今時そんな電話で勧誘してくるのは『おかしなモノ』だと警戒して下さいな。オレオレ詐偽と似たようなもんです。
5G、確かにHUAWEIが技術的に先行してましたけどね、
今こそ立てや!日本のハイテク企業!です。
投稿: 山形(改装工事中) | 2018年12月12日 (水) 07時54分
実は先日の上旬にPHSからスマホにしたのですが、その端末がHUAWEIなんです。
さすがに自分からはそんなすぐには機種変できない(金銭的な理由も含め)し、どうなるものやらと動向を注目しております。
管理人様
そんなわけでもしかしてIP が変わってるかも知れません(その辺の知識も不足してます)が以前から時々コメントさせていただいてる須山本人でごさいます。
体調を崩されてるとのこと、お大事になさってくださいませ。
投稿: 須山 | 2018年12月12日 (水) 12時38分
もう「Far Away」です、中国人はこんな共産党独裁政府の超管理社会
下でよく生活してるなぁ、と感心するやら呆れるやら同情するやら・・
訪日の折には日本の検閲の無いネット環境下で、色々と中共に管理
されない情報を摂り入れて欲しいですわ。もちろん、中国産の端末機
は「Far Away」で。
投稿: アホンダラ1号 | 2018年12月12日 (水) 21時54分