韓国の本音が見えてきた
韓国に面白い動きがでています。
韓国は内部的には、レーダー照射とその後の対応を失敗したと認めている風情なのです。
え、あんなに内容スカスカのビデオを六カ国語にわざわざ翻訳したばかりなのに、まさかぁと思われるかもしれませんが、韓国は内面と外面が激しく乖離する国なのですよ。
ですからあくまでも内部的には、です。
韓国海軍の参謀総長沈勝燮(シム・スンソプ)が、あのクアンゲト・デワンの所属する海軍基地を訪れての発言が韓国メディアから流れてきています。
この場でのシム参謀総長はレーダー照射自体については発言しなかったものの、その後の韓国側の通信拒否については「現場部隊の不十分な対応を叱責した」そうです。
「東海、ソウル聯合ニュース】海軍制服組トップの沈勝燮(シム・スンソプ)海軍参謀総長は7日、威嚇的な飛行を行った海上自衛隊の哨戒機に対し煮え切らない対応をとったとして批判を受ける駆逐艦「広開土大王」の所属部隊を訪問し、叱責とも受け止められる発言をした」(韓国聯合1月7日)https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190107-00000059-yonh-kr
ほー、韓国軍に国際法が念頭にあったとは驚きですが、米国からネジでも巻かれたのでしょうか。
こんな動きも同時期に出ています。
「【ソウル=名村隆寛】韓国国防省は8日の記者会見で、韓国海軍駆逐艦による海上自衛隊P1哨戒機への火器管制レーダー照射問題に関連し、友好国の軍用機が威嚇飛行をした際の対応マニュアルを具体的に作成していることを明らかにした。内容の詳細は作戦保安を理由に公表されない」(産経1月8日)
韓国海軍はこれから国際法を学ぶんだそうです。CUESに署名しておきながら、知らなかったってことですな。
韓国海軍は明らかにマズったと思っています。
シム参謀総長が言う国際法とはCUES(海上衝突回避規範)を指すのでしょうが、無線連絡を拒絶したことは国際規範を違反していたのは否定しがたいと、少なくとも海軍上層部は考えているようです。
韓国政府の内部の声もちらほら伝わってきました。
小川和久氏は韓国とも多くのパイプを持つ人物ですが、1月7日に行われたある新年互礼会の会場で韓国政府の高官から声をかけられたそうで、その時に韓国側の生の考えを聞いています。
ちなみに、小川氏は政府中枢とも太いパイプを持っている人なので、なにかしらの政府への伝言を託したのかもしれません。
二国間関係が硬直した場合、双方に幅広い人脈を持つ民間人に、伝言を託すのは、外交の世界ではよくあることです。
「韓国政府高官の発言は次のようなものです。
1)火器管制レーダーは照射していない。海上自衛隊の哨戒機がキャッチしたのはほかのレーダーの電波だ。この点は海軍参謀本部の高官に確認している。
2)日本側は民間航空機の基準を適用して高度150メートル以上を飛んだとしているが、軍用機には飛行高度の制限はないので、逆に不思議に思っている。
3)(反論動画の公開など)韓国側の対応はまずかったと思っている。
4)両国の実務レベル協議の開催地をソウルにするか東京にするかで揉めており、これもバカげたことだ。
5)なぜ駆逐艦があの海域にいたのか、われわれも不思議に思っている。北朝鮮漁船の救助には海洋警察の新鋭巡視船が派遣されており、駆逐艦は必要なかった。
6)安倍晋三首相は事件を支持率回復の道具に利用しようとしている」((小川和久『NEWSを疑え!』第739号2019年1月10日号)
これを読む限り、韓国側はレーダー照射を最後の譲れない死守線としているみたいです。
逆にいえば、それ以外はもうバンザイといってよいでしょう。 韓国さん、楽になっちゃいなさい(カツ丼をくわせる)。
レーダー照射について小川氏が更に問うと、こう答えています。
「火器管制レーダーのアンテナについては、光学的に哨戒機を確認するための装置を使うためだったと弁明していましたが、その証拠画像はないということでした」(前掲)
これはレーダー横の光学装置で哨戒機を撮影するためだというのは、韓国の公式見解です。
ただ、本音が出ているのは「その画像がない」という部分です。
ほー、クアンゲトデワンは無線機もペケだったし、光学装置も使い物にならなかったというわけですか。とんだポンコツイージスですなぁ。
民間機の高度制限をわざわざ日本が紳士的にも厳守しているに関わらず、「軍用機は民間機とは違う」という自爆的弁明についてはこの韓国高官も「逆に不思議に思っている」そうです。
そりゃそうです。軍用機の高度については国際規範は存在しません。軍用機はその与えられた任務に従って、低空にも舞い降りてきます。
むしろ日本のように民間航空の高度を遵守するほうがヘンなのです。
http://news.livedoor.com/article/detail/15843502/
上の写真は、スペイン海軍揚陸艦「ガリシア」の側方を飛行するドイツ海軍のP-3C哨戒機です。
おそらく高度150mを切っていそうですが、スペインは抗議していません。そんなことは各国海軍は年中したり、されたりしているからです。
かくいう韓国海軍もしています。韓国海軍哨戒機は100mだそうで、日本の高度150mなど奥ゆかしいもんです。
「実のところ、監視対象から「高度150m、距離500m」という数字は、特別に低高度でもなく危険なほど接近してるともいえない数字です。
たとえば韓国海軍は、P-1哨戒機とほぼ同様の運用をしているP-3哨戒機を保有していますが、韓国メディア「月刊朝鮮」の記者が2013年7月10日にこのP-3へ搭乗取材した記事によると、「目視識別のために高度を100mまで下げた」「外国の艦艇監視のため高度60mで接近飛行する」とあり、韓国海軍の哨戒機部隊自身が外国の艦艇に対して、今回の事件におけるP-1よりもはるかに低い高度を飛んでいることが分かります。
(関賢太郎http://news.livedoor.com/article/detail/15843502/)
海自哨戒機より低く飛んでいるようですが、危険と非難されることなどはありえません。真上を通過しても「威嚇」だなどとは言われません。
あくまでも武装した航空機が攻撃行程に入る姿勢を見せた場合、他国に対する模擬攻撃として非難を受けます。
軍用機とはそういった機種なのです。
というわけで、各国は独自判断でマニュアルを作っています。
話を戻しますが、韓国高官は「反論動画の公開などの韓国側の対応はまずかったとのことですが、当然です。
韓国は謝罪したくないあまりに、有利になりそうなことをアレもコレも並べすぎました。
やるなら、日本がレーダー波の証拠を持っているが、軍事機密になるので簡単に開示できない弱みをついて、その一点に絞ればよかったのです。
それを民族的伝統である「被害者ブリっこ」をしたいために、威嚇飛行をされたために甲板がビリビリ震えた(うそこけ)、無線で応答しなかったことを聞き取れなかっただの、英語の発音が悪いだのといった、どーでもいいような反論をゴジラ音楽をバックに並べまくりました。
日本の航空無線の専門家によれば、あれを聞き取れないようなヒアリング能力だと、航空管制も聞き取れず、他国の港に入れば港湾局とも通信ができないだろうとのことです。
韓国はこの韓国高官も認めているように事後対応を誤りました。
伊東俊幸元海将は、国防部には海軍のことなどなにも知らない陸の連中が仕切っているためにこうなったのだ、と述べています。
それもあるでしょうが、韓国海軍は日本と戦いたくてたまらない反日世代が指揮官クラスに並んでいる海軍です。
韓国海軍はそもそも北の哨戒艇しかないようなものを相手にするのではなく、日本と戦闘を交える願望で作られました。
だからこんなことが起きるのです。
だから、レーダー照射の前段手続きとして敵味方識別装置にフレンドリー(友軍)と表示されているにもかかわらず、その飛行意図を無線で照会することもなく、いきなり射撃管制レーダーを照射するという暴挙を働くのです。
「韓国側は火器管制レーダーを照射した事実はないとの姿勢を崩していません。しかし、レーダー照射の前段階の手続きとなる「友好国の航空機」に対する飛行意図の確認を怠っていた点を海軍参謀総長が認めたことで、韓国駆逐艦側の落ち度を全面的に認めた格好になりました。最も避けたい日本側への謝罪をしないで済む形ながら、韓国側から着地点を探っていることが明らかになったと言えるでしょう」(小川前掲)
とまれこれで韓国の死守線が見えてきました。かれらはレーダー照射はしていない、ただその一点だけにしがみついているようです。
またこの3月1日に予定されている、三一独立運動記念日の前段で謝罪に追いこまれることだけは避けたいと思っているようです。
ムンからすれば、このレーダー照射事件は想定外の出来事だったようです。徴用工判決まではシナリオどおりだったのでしょうが、
よもや海軍が「見られたくない」ものを日本に見つかったばかりではなく、その対応で大ポカ、フォローすべき国防部も火に油を注いでしまうのですから、投了です。
三一記念日の前に謝らねばならなくなったら、ムンは舌噛んで死んだほうがましだと思うことでしょう。
といわれましても、こちらとしてはたび重なる政府主導の反日政策の延長上にこの問題を見ざるをえませんから、簡単には引けません。
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世界3大提督としてネルソン、トーゴーに並べて亀印将軍のファンタジーを持ち上げる海軍ですからね。
ここに来てマスコミのミスリードが見えてきました。元駐韓大使を使って、現大統領のみに責任を押し付けようと言う論調です。
だいたい元駐韓大使がいけしゃあしゃあとこのような言説を取ることに不快感を覚えます。はるか以前から反日政策を取り、反日教育を深化させてきた国に対し、まともに対応してこなかったのは誰なのか。外務省であり、日韓議連の圧力でしょう。
竹島、慰安婦、戦時労働工、日章旗、原爆少年団、、対馬、仏像泥棒などのあまたの問題はいつから始まったのか。なぜエスカレーションし続けてきたのか。その責任から目を逸らし、文大統領のみを糾弾する。日韓議連をやめた議員にしても、無知識でこうした活動に参加した責任を自覚していない。
関西生コンや基地反対派にハングルの文字が踊る現実から目を逸らしているだけでしょう。戦時労働工に関しても、何年も前から杉田水脈議員[議員復帰前から)らが次はここに来ると訴え続けていたにも関わらず。
史上最悪と言われた外務大臣さえ伏魔殿と呼称した外務省を糾弾せねばならないと感じます。まともな情報発信一つ行えないくせに。
投稿: 安兵衛 | 2019年1月11日 (金) 08時09分
韓国の無茶苦茶な難癖にはもはや慣れっことなった感もありますが、
全く話の通じない宇宙人を相手にしているかのような虚しさも同時にあります。
何かといちゃもんを付けてくる旭日旗に関してですが、
ついにはディズニーの新作映画である「ダンボ」のポスターにまで毒牙が及んだようです。
彼らにとって紅白が放射状に並ぶと旭日旗を想起せずにはいられないようです。
つい先日も米国の大学に飾られている絵画に因縁をつけて総すかんを食ってました。
百歩譲ってそのポスターやその絵画が旭日旗をモチーフとして描かれたとして
何故にそこまで過剰反応するのか本当に理解に苦しみます。
何かといえばすぐに旭日旗とハーケンクロイツを同一視したがりますが、
日本は朝鮮と戦争をしたわけでもなく、況や大量虐殺など断じて行われていません。
インフラを整備し、教育環境を整え、衛生面でも飛躍的に改善されたわけで
褒められこそすれ、ここまで悪しざまに言われる筋合いはないと思うんですがねえ。
彼ら自身、すでに自分が嘘や妄想を語っているという自覚がないのかもしれません。
そうでなければいわゆる「徴用工」問題や「従軍慰安婦」問題などは起こりえないでしょう。
そしてもう一つ残念なのは、その火付け役がわが日本の内にいるということ。
この闇がこれら問題を複雑にし、さらには解決を遠ざけているようにも思えます。
投稿: 右翼も左翼も大嫌い | 2019年1月11日 (金) 12時26分
小川氏に託したという韓国政府高官の話からして無茶苦茶ですね。
特にレーダー照射に関しては参謀本部に確認を取ってまでして行っていないと否定しているにもかかわらず、駆逐艦があの海域にいたのかという理由に関しては把握していないなんて韓国側がつつかれたくない箇所を自ら暴露しているようなものです。
もしくは本当にシビリアンコントロールが効かなくなってきている危険な状態にあるのか、どちらにしても政府として恥ずかしい状態にはかわりありませんが。
投稿: しゅりんちゅ | 2019年1月11日 (金) 13時05分
しゅりんちゅ さん。そのとおりです。
ただ外交という世界では、互いにここまでは譲れますよ、ここは譲れませんよということを互いに水面下てシグナルをだします。
この韓国政府高官は外務畑だと思いますが、海軍のレーダーについてなにも知らないのでょう。
そのていどの素人が海軍に聞いて「はい、実は撃っちゃった」んですと答えるはずがありません。
海軍は、。参謀総長に叱責されたように防戦しきりですからね。
海軍はそれでなくても海軍軽視・陸軍中心の国防部の中でさぞかし肩身が狭い思いをしているとお察しいたます(ぜんぜん同情しませんがね)。
ご指摘の海軍大型艦船がなぜ出動していたのかについて「自分も不思議だと思う」といっていますが、たぶんこの人はEEZ内での北漁船と韓国海軍の後ろめたい「共同」を知らないか、とぼけていたのでしょう。
ただ、私はネット界の言う瀬取りの可能性は,、こんなことをイージス使ってやるかなと思いますが。やるなら、こんな目立つ大型船ではなく、小型の漁船タイプを使って受け渡しすると思いますが。
とまれこちらが確認しておけばいいのは、①以外ほぼ丸ごと日本の主張を認めているという点です。
これで日本に電波記録を出されれば投了ですが、これは二国間では決まらない要素があります。
米国はたぶん同盟国間の軍同士の紛争は望まないはずですから、どうでるでしょうか。そういえば、元第7艦隊の司令官が「韓国に内輪で謝らせておしまいにしたらどうか」と言っていましたが、その線でしょう。
いずれにしても゛徴用工の差し押さえ判決がでていますから、これとの絡みで日本がどこまで主張を通せるのかという時期に入っています。
あと韓国に世界常識としてのシビリアンコントロールについてですが、かつて軍人が政権を握ってきた反動で、今の韓国は軍から権力を奪い、いかにして弱体化させるかに心を砕いてきました。
ですから、今の軍は青瓦台のかわいい猫(それも爪を切られた)で、逆らう気概も実力もありません。
その意味では、本来の意味とは違う形でシビリアンコントロールは貫徹しています。
私は日本のEEZ内で、青瓦台の秘密指令をしていたのだと思います。ただ、これは秘密レベルが高いので、一般の高官はしらなかったのでしょうね。
投稿: 管理人 | 2019年1月11日 (金) 13時51分
もしこれが状況が状況なら第二の盧溝橋事件になっていたかもしれませんね。前も書きましたが最近の日韓関係は戦前の日中関係とよく似ていると思います。
投稿: 中島みゆき | 2019年1月15日 (火) 19時34分