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2019年1月25日 (金)

県民投票3択で実施か?

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沖縄の県民投票で3選択で全自治体参加というニュースが流れていますが、3択は公明党県連案でしょうが、「どちらともいえない」を入れたことがミソですが、なんだかねぇという感じです。

これでは、移設についてはひとつ選択肢が増えただけで、かんじんの「普天間飛行場の移設はどのように考えるか」という大命題が問われないままとなります。

問題は、移設に賛成か反対かではなく、そういう聞き方では普天間飛行場の移設についての県民の「民意」が掬えないからダメなのです。

特に、地元の宜野湾市や辺野古地区の意志を聞かないで、県民投票に走った拙速さは強く批判されるべきです。

私はこの問題は、なんども言ってきているように、本来、県が介入する余地がないことだと思っています。

地方自治法で認められた県の役割は、わずかに環境アセスメントていどの幅のことです。

だからデニー知事は投入土砂の質が違うとか、サンゴ移植について遅らせるていどのほとんどイヤガラセに近いことしかできないでいます。

反対とは口で言っているだけで、承認拒否とか撤回というと大げさに聞こえますし、実際そのようなニュアンスでメディアは報じているのですが、間違いです。

このような承認拒否などは、あくまでも移設そのものの是非に対してではなく、工事に付帯する作業行程の瑕疵ていどのことを言っているにすぎません。

言い換えれば、大枠では移設は既に「決まったこと」であって、動かないのです。

それはこの移設が、ただの国の思いつきではなく、日本国とアメリカ合衆国政府との間で取り交わされた「合意」という条約に準じるもので規定されているからです。

その法的根拠は、安全保障条約と日米地位協定です。

国と国の間で結ばれた協定ないしは合意に対して、国内法は、憲法といえば干渉できません。

それは徴用工判決でも取り上げましたが、国際法がそう規定しているからです。

「●条約法に関するウィーン条約
第二十七条 国内法と条約の遵守
 当事国は、条約の不履行を正当化する根拠として自国の国内法を援用することができない。この規則は、第四十六条の規定の適用を妨げるものではない」

http://worldjpn.grips.ac.jp/documents/texts/mt/19690523.T1J.html

国内法は条約を超越できないということの国際法上の法源は、このウィーン条約第27条にあります。

それでもなおかつ、「ただの合意にすぎないからいいだろう」とか、協定と条約は違うなんてことを言い出さないで下さい。国際法はその逃げ道もあらかじめ塞いであります。

「●ウィーン条約第2-1
(a) 「条約」とは、国の間において文書の形式により締結され、国際法によつて規律される国際的な合意(単一の文書によるものであるか関連する二以上の文書によるものであるかを問わず、また、名称のいかんを問わない)をいう」

ですから、当然日韓請求権協定も、ついでにいえば普天間移設合意も、国内の都合で一方的に廃棄できないのです。

ましてや当該地元であるといってもひとつの地方自治体にすぎない沖縄県にはこの合意について、なにひとつ是非を言う権限はないのです。

ましてなんの法的拘束力がない県民投票においておや、です。

Plt1901230033p1https://www.sankei.com/politics/news/190123/plt190...

実はひとつだけ合意が撤回される可能性がなくもありません。

それは二国間合意における「要件充足性」が認められなくなった場合です。

それは政府自身が、辺野古移設を進めるという大前提が崩壊したと認めた場合で、この「要件充足性の喪失」がという理由が成立し、移設は白紙化されます。

平たく言えば、政府や米国が「やめた。こんなメンドーなこと。巨額の税金を投じて、そこまでイヤなら勝手にしたら」と言う場合です。 

この可能性も残されている、と私は思っています。

日本政府はなにがなんでも海を埋め立てたいからやっているのではなく、それは20年間にも及ぶ地元自治体の名護市、漁業関係者、建設業者との話あいの末に、すべての人に不満足だが、すべての関係者がそれしかないと断念したために生まれたものだからです。

政府はこの積み重ねと日米同盟の信頼性を傷つけないために、ハト氏のように無責任にチャブ台返しできないと思っている「だけ」のことです。

だから日本政府が、「そこまでおイヤなら止めますか」と思えば、移設は白紙化できないわけでもありません。

その可能性はコンマ以下ですが、ゼロではありません。

白紙化のためには、米国の合意を取り付け直さねばならなくなりますが、ユーザーである米軍は、内心白紙化されたらむしろ嬉しいでしょう。

米軍はいささかも困りません。これについては一貫して書いてきています。

エルドリッヂ氏が「普天間から移動したいマリーンはひとりもいない」と言っているのは、事実なのです。

普天間基地がななくなれば、安保体制に穴があくというのならともかく、普天間はあるのですから、いささかも困りません。むしろこのほうがラッキーくらいなものです。

関連記事「 移設反対派の「民意」が勝利した場合はどうなるだろうか?」
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/11/post-f37c.html

革新陣営の人達は、自分たちが作った「新基地」という宣伝に酔って、まるで辺野古移設が阻止されれは安保体制が大打撃を受けるように想像している節がありますが、ただの空想にすぎません。

PhotoNHK政治マガジン

ところで枝野氏はこんなことを言っています。

「アメリカ海兵隊の東アジアでのプレゼンスは現状では否定できないと思うが、プレゼンスを発揮するうえで、本当に沖縄に大規模な基地が必要なのかは甚だ疑問だ。しっかりと日米間で丁寧な交渉と検証をするべきだ」https://www.nhk.or.jp/politics/articles/statement/13197.html

この人はこれでも官房長官をしていたのでしょうか。なにが「大規模な基地」ですか、馬鹿も休み休みいえ。 

普天間飛行場よりも総面積ではるかに狭いうえに(辺野古は205ヘクタール、普天間は480ヘクタール)、内陸の普天間飛行場と違って台風の影響をもろに受けやすい海岸沿いです。 

この総面積の狭さは、有事において300機とも言われ来援機を収容できるスペースがないことを意味します。 

最大の難点は、肝心要の滑走路が普天間の2700mからはるかに短い1200m(前後にオーバーラン用300mが付属)と半分以下なことです。 

このために、C17のようて大型輸送機はもちろん、海兵隊のF/A18やKC130空中給油機さえも離発着できません。文字通りヘリとオスプレイ専用滑走路になってしまっています。

これは離発着の騒音とリスク防止のために市街地通過を許さなかった名護市の要望で無理なV字型設計になったことに原因があります。

海の埋め立てさえも、もともと陸上案を土木業者の反対で修正したからです。

つまりは地元のアチラの意見、コチラの要望を聞いていたら、船頭多くて舟、山に登ってまったというわけです。

デニー氏はこんなことを言っています。

「私たちは反米でも反基地でもない。私たちがあらがっているのは政府のやり方だ」と述べた」(産経1月23日)
https://www.sankei.com/politics/news/190123/plt1901230033-n1.html

まるで政府が一方的にゴリ押ししているような言い方ですが、この歴史的経過を知ってなおそう言うならば政府もたまったもんじゃないでしょう。

それはさておき、移設が白紙化されて傷つくのは日米同盟の信頼性ですが、軍事的には普天間基地が担保となっているので、その担保を使えばいいだけのことです。 

つまり、普天間飛行場をこのまま使い続けるという担保によって軍事的にはいささかも障害にはならないのです。 

この米国側に不利な内容を海兵隊が呑まされたのは、あくまで政治的理由があったからです。

「そのような辺野古案に米政府が合意した理由は、国防総省・国務省の当局者によると、「地元が受け入れに同意していた2006年当時は、中国に対して日米同盟が安定的に維持されているのを示すことを最優先し、辺野古案が作戦所要を満たさないことについては海兵隊側に我慢してもらった」からである」
(GAO(米国議会政府監査院)報告書, 小川和久, 西恭之訳・解説, アジア太平洋の米海兵隊再編, 静岡県立大学グローバル地域センター, 2017, p. A-9『NEWSを疑え!』第742号(2019年1月24日号)

ですから、移設反対という左派のスローガンは、皮肉にも米軍の要望にもっともよく沿っていることになります。 

うがった言い方をすれば、基地反対派にとっての最良の「解決」パターンは、移設を阻止することで政府に打撃を与え、なおかつ普天間飛行場ゲート前で永久的に反対運動ができることだからです。

したがって移設が県民投票の「民意」に従って首尾よく阻止された場合、普天間飛行場は、とうぜんのことながら半永久的に固定化となります。 

もう大方の県民の皆さんは、普天間飛行場の危険除去=辺野古移設反対が成り立たないことに気がついているはずです。 

デニー氏は選挙期間中に、その解決方法はあるなんて言っていましたが、おありなら今をおいてそれを出すチャンスはありませんから、もったいぶらずにさっさとお出し下さい。

この両者は、一方を選べば一方が成り立たないという関係です。移設に反対すれば普天間飛行場が残る、ただそれ「だけ」のことです。

「だけ」といっても、このまま宜野湾市民だけに負担をかけ続けてよいのかと、私は思います。

地元地区も同意しており、より安全の確保された僻地に移動することがそんなにイヤなら、宜野湾がずっとそのリスクを背負っていてかまわないということと一緒になりはしませんか。

それを隠して、移設の是非だけを問うという県民投票は、本来問われなければならない普天間飛行場の移設を問わないという意味で、無意味、かつ欺瞞そのものです。

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コメント

二択だろうが、三択だろうが、私は県民投票など馬鹿々々しくて決して行く気がありません。
だいいち、最高裁判所の判決が出ているものを県民投票するのは間違いです。
自分らで司法に訴えておきながら、思うような判断が出なかったからと言って再度県民投票をやるというのは違うし、まるで「韓国のような県」だ言われても仕方ないです。

先の判決中では、「辺野古移設が民意に沿わなかったとしても、普天間移設の民意に背くものではない」としています。
このような司法判断と条令の内容を県議会はどう整合性を取るのか? 
ハンストを行うべきは自民党ら県議会野党であって、多数派に与する元山某ではありません。
だから、例のハンストは単身である必要があったのです。 

故翁長知事は「県民投票」に消極的でした。
その理由はいくつかありますが、主として共産党に主導権を握られる事を良しとしなかったからです。
デニーくらい暗愚になると、そこの見極めすらついていないのです。
沖縄県は「民主主義」を声高にいいながら、どんどん奈落におちいっていると見るより仕方ありません。

私も最初この三択案のニュースを聞いた時「はあっ?」って思いましたね。
どちらでもないなら投票しなければいいし、それが心苦しいのなら白票を投ずればいい。
どちらでもない派の実数を掴みたいのなら投票率を見ればいいだけだと思うんですが。
いやまずその前に辺野古への基地移設の是非を問うなら、
普天間基地をどうするかに関しても県民の声を聞くべきでしょう。
この問題を問わずに辺野古のみを俎上に載せるのは片手落ちと言わざるを得ません。

それにしても「どちらとも言えない」を選択肢に入れようなんてのは愚の骨頂ですね。
公明党は憲法改正の国民投票でもこれを持ち出すつもりでしょうか?

どうしても県民投票を全自治体で行いたいがために意味不明な修正案で着地する事になりました。
なんというか…ただの言葉遊びですねこれでは。
元々投票率は関係ないなどとぶちあげていおいて無投票に等しい項目を追加してそれでチャンチャンでは全く納得がいきません。
有権者をバカにしてるのかとすら感じます。

一応権利ではあるので渋々投票行動をする予定でしたが、これで心置きなく無視する事が出来ます、ありがとうございました。
一日も長く延期されてより意味の無い選挙になる事を切に願います。

沖縄の政治はどうなっているのでしょうか?皆さんが言われれているように、普天間基地をどうするかが問われるのならまだ分かりますがね。「どちらともいえない」なんて人はハナから投票にはいかないと思います。

これが直接民主主義なんですか?この県民投票のお金は私達の税金ですよ。韓国があの北朝鮮と一緒になろうとしているんですよ。まさに国難の時です。どこを向いて政治をしているのですか。沖縄の皆さん何をやっているのですか。

時間がもったいないので私は投票には行きません。

「浦添新基地の是非」でも加えていただけたら考えんでもないですが。

沖縄のメディア空間はとにかく異常です。朝日新聞と毎日新聞が濃縮にローカライズされて反米反基地(反自衛隊もパラパラと)に特化して沖縄の隅々に浸透している感じです。

「韓国みたいな県」私もつくづくそうかんじるので最近の特に馬鹿げ
た韓国の振る舞いも県民投票・基地関係の報道も目くそ鼻くそに感
じて恥ずかしい限りです(基地にもがき苦しんでいる沖縄在住の方
を未だ見たことも聞いたこともありません(テレビや新聞ではよくみ
かけますが)、全国の皆様くれぐれも誤解のありませんように)。

それにしても左寄りの方々はコミンテルンの方針どおりに動くもの
だなとちょっと関心したりもします。以前読んだ書物のなかにあり
ました。何でもいいか混乱させろ、議会制・直接制民主主義は役
に立たないデモや講義集会、武力、闘争でしか世の中は変わらないと植えつけろと。
そんなことには乗らない、知識・見識を国民一人ひとりが持たなければならないとつくづく思います。


デニー氏の抜けた衆議院議員沖縄三区の補欠選挙が4月に予定されているので、「反対派の方々」はその前にどうしても「二択の県民投票」をやりたかったのでしょうね。私は二択にせよ三択にせよ投票にはいかないですね。先日久しぶりにTVを観てましたら、なんと「県民投票TV-CM」を流しているのですね!?「県民投票へ行こう!」と、どっかの党の街宣車がうちの近所を徘徊しているのは知ってましたが、CMまで流しているとは「裕福な県庁さん」ですねぇ。「4億5千万円」もかけて「三択」とは・・・

史上最高額(4,713億円)の補助金を獲得した98年は、大田晶秀知事の最後の選挙(98年11月)でした。その時、町のそこらじゅうに「県政不況」の看板が掲げられてました事をふと思い出しました。

しかし反対派の後押しをしている国の思惑と違った形で普天間延命の懸念さえあります。

たとえ辺野古完成後であっても大幅に利用量が拡大し、間に合わない事態が見込まれる時です。それは二箇所の火種いずれかで発火した場合であり、昨年末からここまでの間にさえキナ臭さが強まっています。

それは半島と台湾です。どちらの関係国が反対派の後援国?両方ですね。

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