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2019年1月 7日 (月)

韓国側反論ビデオを吟味する

035
韓国の反論ビデオはちょっとした驚きでした。お暇ならもう一回ご覧下さい。なかなかのもんですよ。
https://www.youtube.com/watch?v=b1b5ynZlUVw 

いまさら指摘するまでもありませんが、論点ズラしを強引にしようとしたために、当初自分が主張していたことを覆してしまっていることの面白さです。 

このビデオでオバさん国防部報道官がこう言っています。
全文訳はこちらから。
関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2019/01/post-823c.html

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「国防部報道官コメント
当事者間で早急な協議を通じて相互誤解を払拭させて国防分野の協力関係の発展を模索しようという趣旨で実務会議を開催してわずか一日で日本側が映像資料を公開したことについて深い懸念と遺憾を表明し」

まず1点目ですが、このビデオで、「協議した翌日に日本が映像資料を公開したのがけしからん」と言っています。 

これは12月27日の日韓実務者によるテレビ会談を指します。
https://www.jiji.com/jc/article?k=2018122702690&g=pol 

この時、証拠を提出するという日本側に対して、韓国側は止めてくれと言ったようです。 

にもかかわらず翌28日に公開したので、遺憾だということのようです。 

さてさて、奇妙な言動ですね。 

韓国の主張によれば、自分たちは「人道的救助作戦中の艦艇に非紳士的な偵察活動を継続し、広開土大王艦の人道的救助作戦を妨害する深刻な脅威行為」をされた一方的被害者なのではありませんか。 

被害者が、なぜ資料映像を公開されてまずいのか理解に苦しみます。 

「危険運転をされた」と先に言っているのは日本であって、韓国は「いや、オレこそ被害者だ」というわけですから、ドライブレコーダーの記録映像の公表は渡りに舟、待ってましたではありませんか。 

2点目ですが、ここではっきりさせたいのは、射撃管制レーダーを照射したのか、しなかったか、というこのレーダー照射事件そもそもの原因です。 

韓国は反論ビデオ以前は、日本側の射撃管制レーダーが日本機を指向している写真を見せられて、逃げきれずにその事実を認めていました。 

中央の丸形アンテナが射撃管制レーダーですが、1艦にふたつ装備されていて、この後方のそれは艦尾を向いているのが通常位置です。 

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 この事実は日本側の勝手な思い込みではなく、韓国メディアも認めています。

「韓国軍は当時、海上自衛隊の哨戒機が接近したため、これを識別する目的で敵味方識別装置と光学追跡装備を哨戒機の方向に向けた。
熱感知方式で映像を撮影できる光学装備は追跡レーダー(STIR)と連動しており、稼働させると追跡レーダーも一緒に作動するようになっている。決して日本の哨戒機をレーダーで脅かす考えはなかったというのが韓国の立場だ」
(韓国聯合1月3日)

http://news.livedoor.com/article/detail/15824862/

韓国国内おいてもこの韓国聯合ニュースが伝えるように、射撃管制レーダーを日本機に指向したのではなく、光学追跡装置を向けたために射撃管制レーダーが一緒に作動したという、理解だったわけです。 

いわば偶発事故説です。 

それが今回がらりと変化します。やはり射撃管制レーダーは照射していないのだと主張を大きく変えました。

「3・広開土大王艦は、日本哨戒機に向かって射撃統制追跡レーダー(STIR)を照射していない。
当時広開土大王艦は人道主義的次元の遭難船舶の救助のためのナビゲーションレーダーのみ運用していました」

頭が混乱しますから、整理しておきましょうね。

●1月4日反論ビデオ以前の韓国側主張
射撃管制レーダーの照射は光学追跡装置と連動して作動してしまった。
●反論ビデオにおける韓国側主張
射撃管制レーダーは照射していない。動かしたのは航海用レーダーだけだ。

え、すると事件はなんだったんでしょうか。 

当初の発端の行為そのものが、消失してしまったことになります。 

これが韓国反論ビデオが主張するように、「人道的救助作戦中の艦艇に非紳士的な偵察活動を継続し、広開土大王艦の人道的救助作戦を妨害する深刻な脅威行為をした」というのなら、射撃管制レーダーを照射したことの是非は別にして、リクツは通ります。

脅威に対しての自衛行動という言い訳が成立するからです。 危ない威嚇飛行をすんな、アッチへ行け、ということですからね。

しかしこの反論ビデオだと、「(日本の武装した軍用機が他国の軍艦に低空脅威飛行」をしていたのに、韓国軍は手をこまねいて何もしなかったことになってしまいますね。 

これでは日本機に脅されて手も足もでなかったということになります。

無抵抗な上に、日本機に問いかけられてだんまりでは、まるで首をすくめた亀です。

なぜ、「バカヤロー、危険な飛行はするな」と自衛隊機に国際周波数帯で噛みつかなかったのでしょう。

その上に事後処理においても、加害者のはずの日本が被害者に抗議し、映像記録を出してきたというのですから、これではまるで韓国軍は自分で自分を腰抜けと言っているようなものです。 

こんな韓国軍の言いぐさで、韓国国民がよく納得できたと思います。被害者づらというのもけっこう大変なもんですな。

この時日本が「低空脅威飛行」をしたかどうかなどは、フライトレコーダーとボイスレコーダーに記録が残っているはずですから、日本は開示すればよいでしょう。

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これらの飛行記録は、公開を前提にされているので軍事機密でもなんでもありません。開示されれば、当時の高度や飛行経路、機内の会話などが一発で分かります。

いやその前に、射撃管制レーダーと同調していたと言っていた光学機器の写真一枚でもいいから見せて下さいな。

哨戒機クルーだったアレッシオ・パタラーノ氏は、こう分析しています。

"2. It’s not helpful because the claim about the dangerous low altitude flight is not confirmed. Adding a few pictures of the aviation code doesn’t change the fact that the P-1 was at no point flying over the warship, nor the video shows distances that justify ROK claims "
「危険な低空飛行についての主張は確認されていないため、役に立ちません。 航空写真のいくつかの写真を追加しても、P-1が軍艦の上を飛行していたわけではないという事実は変わりません」

また、米国防総省日本担当部長で元パイロットのポール・ジアラ氏はこのように述べています。

Paulradar3ANN

「自衛隊機が威嚇飛行したようには見えない。自衛隊機の動きに韓国側に誤解があったのではないか。(高度などの)行動規定はそれぞれの国で規定しているものだ。
私が報道で見る限りでは、韓国艦艇は射撃管制レーダーを使ったのだろう。今回のことはおそらく現場の判断に委ねられていたものだと思う。今回の場合、韓国海軍駆逐艦艦長の判断になる」(ANNニュース)

ジアラ氏が言うように、軍用機の高度に国際的決めごとはありません。軍事活動において必要なら超低空飛行でもなんでもするわけですから、決められないのです。

ただ平時においては艦艇に対してCUES(海上衝突回避規範)があり、その2.-8.1aには「砲やミサイルの照準、火器管制レーダーの照射、魚雷発射管やその他の武器を他の艦船や航空機がいる方向に向けない」という一項が入っているだけにすぎません。

しかもそれすらいわばマナー協定であって、国際法そのものではありません。 

だから日本機は民間航空機の高度規定を守っていたのですが、韓国反論ビデオは「軍用機には適用しないと明確に規定されています」と言っています。 

何をいいたいのかさっぱり分かりませんが、「軍用機はもっと低空を飛んでもいい」ということでしょうか。

だとすると、威嚇飛行もなにもあったもんじゃありませんが。

さて3点目ですが、ここまでグチグチ言い募る韓国の理由はなんなのか少し考えてみましょう。 

おそらくここまで韓国が執着するのは、心情的に日本にだけは謝りたくないといういつもの反日小児病ですが、もう一層下には別の要素もあるような気がしてなりません。

それは、韓国は日本にどうしても射撃管制レーダー照射の受信記録を出させたいとお見受けします。反論ビデオ末尾の部分です。

「もし日本側が主張する追跡レーダー証拠資料(電磁波情報)がある場合は、両国間の実務協議で提示しなければならない」

この部分で韓国は日本に電磁波情報を出せと要求しています。

昨日のコメントにも書きましたが、仮に日本がそれを出すとすればESM(電子戦支援装置)の受信精度が暴露されてしまいます。

哨戒機にとって日常的に各国軍の電磁波情報を収集することが、重要な任務のひとつです。

この電磁波特性は、各国各艦によって特徴的な周波数波形を持っていますから、いわば艦艇の指紋のようなものです。

海自はこのデーターベースを米海軍と共有していますが、その一端が韓国に露呈することになりかねません。

もちろんホワイトノイズをいれたりする工夫はするでしょうが、それをすると今度は日本側がフェーク加工をしたと言い出すのは目に見えています。

韓国の目的は事実の究明と再発防止ではなく、日本を悪玉にして自分が被害者になる政治的意図と同時に、あわよくば日本の軍事情報を楽して手にすることです。

もし、日本側がこれを拒んだり、あるいは一部を伏せて提出した場合、証拠不十分の水かけ論で終わらせる事ができます。

どちらにしても韓国にとっておいしい話なのです。

 

 

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コメント

えっじゃあ日本の負けですか

今の名無しは「安兵衛」さんですね。名前よろしくね。
えーと、今は勝った負けたという段階じゃないんですよ。
そもそも日本は勝った負けたという勝負ではなく、事実照会と再発防止を要請しただけで、そういう議論にもちこみたいのはあちらです。

あの中国も自衛艦にFCレーダー照射しましたが、謝っていますし、まてや「友好国」なんですから、あっさり「ミスでした、以後注意します」で済ませればいいのです。

つっぱってあろうことか謝罪要求なんかするから対決構造になるのであって、そこまでつっぱるならなにかよほど裏があるのでは、と考えた次第です。

あまり勝った負けた議論にならないで(負けたら困りますが)、色々な確度で見てみましょう。
一番悪いのは、どっちもどっちといった水掛け論にしてしまって喧嘩両成敗にしてしまうことです。
これだけは避けねばなりません。

韓国艦名の「広開土大王」といえば広開土王、高句麗第19代王の好太王のことで、その功績の記録として息子が建てたという広開土王碑は、「任那」の文字が初出し、倭が海を渡って進出し新羅・百済を臣民にしたことが書かれている一次資料として知られています。
かつて韓国側から、碑のその部分は大日本帝国陸軍により改竄されたものだとの主張がでましたが、日本の学者の反論だけでなく、中共の学者による新発見や北朝鮮の学者による調査でも、その改竄説は否定されました。
それでも韓国では、倭が新羅や百済や加羅を平定したなんて無かったことになっています。
「任那(みまな)」や「任那日本府」という言葉を人生で誰からも教わったことがない世代の方々は、興味お有りでしたら、Wikipedia「任那」「好太王碑」の参照を取っ掛かりにされたらと。
とまれ、無理筋でも「実証より民族史観」を韓国が押してくる場に再び「広開土王」の名があったことに、まぁ相応しいというか因果は巡るというか。
ただ淡々と詰みにさせるのみ。

いわゆる「慰安婦」「徴用工」のように、「あからさまな嘘でも百回千回一万回世界中に繰り返しばらまいて真実にする」といういつもながらの半島地域一流の策略に出たと思う。世界各国で半島地域に興味のある人間は未だいないので、その状態でのデマ流布は効果があると読んでいるのだろう。政府は呆れたりあざ笑うことなしで、外務省をギリギリ締め上げてでも可能な限り世界中の言語を使って彼らのデマに反論を続けないとそれこそ「慰安婦」「徴用工」の二の舞になる。
今回の事件で、韓国軍何のてらいもなく日本に対してはタガが外れて戦闘態勢を取れることが分かった。レーダー照射の次はミサイルか遠くない将来北から提供されると思われる核兵器をも使ってくることを想定しなければならないだろう。

〉今の名無しは「安兵衛」さんですね。
え?ちゃいます。マギラワIPでもいるのかな?

さて…。
外務省的に実務者会議での解決を述べてますが、前回の通信会議でも先方はあくまで政治的立場しか述べていないわけで、実効的な実務についての議論が行えるとは考えられません。
ですからそろそろ、外務省による本質問題に踏み込むべき時が来ていると思います。

レーダー照射、戦時労働者、慰安婦、竹島、日章旗、仏像盗難、数多の反日法などの懸案を、その根源となる反日歴史修正を含め糾弾、そしてビザ免除停止や経済制裁、大使引き上げなどの実行へと。
自らの非常識ぶりを曝け出している今こそ反撃の機会ではないでしょうか。
対中を考えても抑止力にもなります。

共産主義でも国粋主義でも資本主義でもリベラルでもない、反日主義をお日様の元に引きずり出してやりたい。

この期に及んでも「平和的解決」とか「未来志向」なんて
暢気なことを言っている向きがあるようですが、
そういう場当たり的な対応を取ってきたつけがいま結果として表れているわけで、
一ミリの譲歩も絶対するべきではありません。
相手を慮るという日本では美徳とされる行為も韓国、中国には通じないばかりでなく
相手を利するだけで根本的解決には全くなりません。
それにしても韓国のなりふり構わぬ強弁には恐れ入ります。
まるでその様は反抗期のそれです。それも第二ではなく第一のです。

韓国が作った反論ビデオで注目すべきは、全体に流れるものものしいBGMです。北朝鮮が作る自国民向けの政治宣伝と同じやり方です。つまり、これは「韓国の北朝鮮化」を物語っていると思うのです。

いい機会ですから、とことん韓国にやらせ、その都度反論していくのです。世界に向けた情報戦であり、既に韓国は我が国の友邦、友軍ではないのです。問題の立て方を間違ってはいけません。

能登半島のすぐ近くで北朝鮮と韓国が何をやっていたのか、世界に知らしめましょう。韓国は自由主義でも民主主義でもないのです。あの北朝鮮と手を取り合っているのです。北朝鮮と同じ扱いをしましょう。

先程読んだ記事をコピペします。

>韓国国防省は、動画の字幕で「日本の哨戒機は駆逐艦の150メートル上で、500メートルの距離まで接近した」と抗議している。

この高度と距離はICAO(国際民間航空機関)の「安全上の規則」に合致しており、何の問題もないが、韓国側は「この規則は軍用機には適用されない。日本側は恣意(しい)的にねじ曲げ、解釈してきた」などと噛み付いている。

伊藤元海将は「韓国海軍のP3Cも含め、世界中の海軍哨戒機は、この数値を基準として行動している」と指摘する。つまり、韓国側のイチャモンこそが、逆に、海自哨戒機が、韓国駆逐艦から500メートル以上の距離をとって安全飛行していたことを証明しているのだ。

さらに動画では、韓国駆逐艦が海自哨戒機から受信した通信音声も公開している。

伊藤氏は「動画では『JAPAN NAVY(海上自衛隊)』と、はっきり聞こえる。ノイズはあっても、あの程度なら、海自の艦艇の通信士ならば交信は可能だ。海自哨戒機からの呼びかけに意図的に応じず、やり過ごしていたことを示す、何よりの証拠といえる。それを、『電波が微弱で聞こえなかった』と言うのなら、よほど韓国海軍の能力は低いと示すようなものだ」と語る。


肝心なレーダー照射していないことの証明もなく、反論動画は自虐ネタだそうです。

民度と練度の低さを世界に露呈する結果ですね。

安兵衛さん、ごめん。私の間違いでした(汗)。

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