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2019年3月14日 (木)

福島で甲状腺ガンが増えたように見えた錯覚

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今週は福島事故の及ぼした影響について、過去記事を再録しながら考えています。

本来は1週間では語りつくせないのですが、自分でも驚くほど膨大な数の記事を書いていますので、興味をもたれた方はカテゴリーから「原子力事故」「原発を真面目に終わりにさせる方法」を検索していただければ幸いです。

さて、いまなお福島でことあれかしと祈っている困った人が絶えません。

あたりまえですが、原子力問題はエネルギー問題です。

しかも地域電源の問題ではなく、日本という世界有数の工業国家の基幹電源の問題です。

ところが、反原発主義者の皆さんは、唯一の脱原発の回答として再生可能エネルギーに飛びついてしまったために、具体的にそこから一歩も先に進みません。

このテーマに関してはかつて「飯田哲也氏のメガ・ミスリード」と題して連載したことがありました。
関連記事http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2013/01/post-1.html

エネルギー論争を回避して行く先は、常に福島事故の影響をこれでもかというほど誇張してみせて、国民を脅しつけることになります。

福島事故が悲惨であると叫べば叫ぶほど、まるで自分たちの主張が国民に浸透すると勘違いしています。

この人たちは、恐る恐る福島に来ると、「ヒロシマ・ナガサキ・チェルノブイリ・フクシマ」と叫んで、空気と土に触れないように駆け足で帰っていきます。 

そして必ずといっていいほど、この人たちは差別的にも、かならず福島と言わず「フクシマ」と表記します。

それはどうか福島県が「ヒロシマ」のようであって欲しい、どうかチェルノブイリのように悲惨であってほしい、もっと福島が地獄でないと困る、という願いが込められているからです。

元々は福島の人たちと連帯したいという気持がどこかにあったはずなのに、いまや不幸を願うようでは、もはや倒錯しています。

武田邦彦に並ぶデマッターである岩上安身などは、つい本音が出て、「お待たせしました、奇形が出ました」という醜悪極まるツイッターを出した経歴があります。

岩上の記念碑的なツイッターの現物を添付しておきます。

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反原発主義者は、まるで「フクシマ」がなくなると困るかのようです。

2011年夏という初期の段階で、既に完全ではありませんが、政府のホールボディカウンターを使った疫学調査結果は出ていました。  

・2011年9月末までの福島県の住民4463名の内部被曝の疫学調査結果
・最大数値であった3ミリシーベルト・・・2人
・2ミリシーベルト           ・・・・8人
・1ミリシーベルト以下     ・・・・4447人
 

セシウムが女性の卵巣に影響を与えるとすれば、750ミリシーベルト以上の被曝線量が必要です。それがチェルノブイリでの疫学調査の発症ラインだからです。  

非常によく誤解されていますが、放射線の有害性については、「分からない」と言う学者や政治家、評論家が今でもいます。

それは「発症するかどうかわかっていない」のではなく、確率論としてゼロとはいいきれないという科学の常識をいっているだけにすぎません。

実際には、放射能ほど疫学的実証データを持っている分野は、医学では稀なほどです。 

それは広島・長崎の長年に渡る膨大な数の疫学調査の蓄積があるからです。

さて今回の福島事故で注目されたのはセシウムでしたが、この放射性物質は筋肉などに蓄積する性格をもっていますから全身均等被曝します。一定の臓器に蓄積されることはありません。 

百歩譲って、卵巣にのみ蓄積されたとしても、福島の最大内部被爆量3ミリシーベルトは、チェルノブイリの750ミリシーベルトの、250分の1でしかありません。  

これで福島の女性が不妊になる、あるいは先天性奇形を出産することは断じてありえません。  

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また南相馬病院の坪倉正治医師と、東京大学の早野龍五氏によるホールボディカウンター(WBC)の測定と分析結果もあります。

南相馬で測定した約9500人のうち、数人を除いた全員の体内におけるセシウム137の量が100ベクレル/kgを大きく下回るという結果が出ました。これは測定した医療関係者からも驚きをもって受け入れられたそうです」 http://blog.safecast.org/ja/2012/09/dr_tsubokura_interview/

この調査の時にも実は4名の高齢者が1万ベクレルという高い線量を持っていました。この原因もわかっています。

「この方たちは、自分の土地で育てた野菜を食べていたこと、特に浪江町から持ってきたシイタケの原木から成ったキノコ類を食べていたということです。
原因がわかると防ぐこともできるので、この分析は有益なものだと思います。しかし、実際のところ、このように庭に自生したものを食べている人は、地元にはまだまだ多いと懸念されています。

キノコなどの地衣類は、降下した放射性物質を多くため込む性質であることが知られています。

では子供の被曝はどうでしょうか。

坪倉先生のチームでは、これまでに、いわき市、相馬市、南相馬、平田地区で子供6000人にWBCによる内部被ばくの測定をしました。親御さんの心配もあり、この地域に住む子供の内部被ばく測定の多くをカバーしています。(一番多い南相馬市で50%強です。)
6人から基準値以上の値が出ています。6000人に対して6人というのは全体の0.1%で、この6人のうち3人は兄弟です。基本的には食事が原因に挙げられるでしょうが、それ以外にもあるかもしれないそうです。
子供の線量について、坪倉先生はこう分析します。 「子供は大人に比べて新陳代謝が活発で、放射性物質の体内半減期が大人の約半分ということがわかっています。ですから、子供の場合は例え放射性物質が体内に入ったとしても、排出されるのも早いです」

国連科学委員会(UNSCEAR)福島事故最終報告書はこう述べています。
※関連記事
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/unscear-0b78.html

「福島原発事故の結果として生じた放射線被ばくにより、今後がんや遺伝性疾患の発生率に識別できるような変化はなく、出生時異常の増加もないと予測している。
その一方、最も高い被ばく線量を受けた小児の集団においては、甲状腺がんのリスクが増加する可能性が理論的にあり得ると指摘し、今後、状況を綿密に追跡し、更に評価を行っていく必要があると結論付けている。甲状腺がんは低年齢の小児には稀な疾病であり、通常そのリスクは非常に低い

また環境省も福島の甲状腺ガンについてこんな報告書を出しています。

環境省は28日、東京電力福島第1原発事故による福島県の子どもの健康影響を調べるため、比較対象として青森、山梨、長崎の3県の子どもの甲状腺がんの頻度を調べた結果を発表した。
対象者数が違うので単純比較はできないが、福島と発生頻度が同程度だった」としている」(共同2014年3月28日)

原発運動は、今や原発が現実になくなるためにどうしたらいいのかを真面目に問う運動ではなくなっています。 

ただひたすらあるかないか言った本人すら分からない「健康被害」を叫びたて、挙げ句に「福島には住めない」です。 

ニューズウィークは、日本の反原発運動に対してこう評しています。  

この3年間は『空気』に揺り動かされるばかりで、日本は原発について建設的な議論を充分してこなかった

この「フクシマ」の悲惨の象徴とされたのが、甲状腺ガンの増加というプロパガンダでした。

2014年4月4日の記事を採録します。

                                            ~~~~~~

福島県で、小児甲状腺ガンが「激増」していると言う者がいます。確かに福島県の小児甲状腺ガンは、数値上は「増えて」います。

福島島県の県民健康調査では、事故発生時に18歳以下の37万人を定期的に調査していますが、受診した約30万中86人で甲状腺ガンが見つかっています。「疑い」を含めると109人になるそうです。

こういうことが発表されると、必ず反原発原理主義者の人達は、お約束でなぜか嬉しげに「福島はガンだらけになっている。政府はもっと悪いデータを隠しているんだ。福島はもう人間が住めない。逃げろ!」と絶叫します。

こういう人達に、落ち着いてこの数値を考えてみたら、といっても無駄です。もはや一種の「信仰」と化してしまっていているからです。

さきほどの約30万人中86人という数値が、福島第1の事故と関係あるのならば、その事故時の被曝線量と相関関係していなければなりません。

被曝線量が高ければ、沢山ガンが発症し、少なければ発症が少ない、という関係が成り立ちます。

あたりまえですよね。相関関係が認められれば、このガンは原発事故が原因なのです。

避難区域、浜通り地方(いわき市)、中通り地方(福島市)では、いずれも35人で推移しています。

はい、このとおり相関関係はありません。増えたというのは、検診の頻度が増えた為にすぎず、専門医が「自然発生型」に分類するタイプです。

これは、原発事故とは関係なく、成人になってからも発症する可能性があったものが、早期に出てしまっただけのものです。

たとえば、小児甲状腺ガンが「激増」していると言う者がいます。確かに福島県の小児甲状腺ガンは、数値上は「増えて」います。

これは、福島のガンのタイプの遺伝子変異のタイプを見ると裏付けられます。

チェルノブイリでは小児癌が多発しましたが、その遺伝子タイプと、この福島の検診で見つかったガンの遺伝子タイプに相似性があれば、原発事故との関連が疑われるからです。

調査した福島医科大学は、検診で見つかったガンは、大人の甲状腺ガンと同じタイプだと結論づけました。

つまり、自然発生型なのです。

甲状腺がんは、若い世代に多いのが特徴です。高校生くらいでも見つかるのは珍しくありません。

年寄りには、検診すればほぼ全員がなんらかの甲状腺ガンを持っているといわれますし、別に手術して取り除かなくてもいいケースが大部分です。

むしろ慌てて切除すると、以後一生甲状腺ホルモンを飲む必要が出てしまいますから、医師は切らないで、自然消滅を待つ選択をすることも多いそうです。

ちなみに、韓国は、日本の農水産品を輸入禁止にしていますが、自分の国では1993年から2011年までに甲状腺ガン患者が15倍に激増しています(笑)。

ひと頃ネットでは韓国のケンチャナヨ原発がとうとうボンっといっていたのを隠していたからかと騒がれました。

そうであっても、ちっとも不思議じゃないのですが、そうではなくて、韓国で予算がついたので検診回数と調査母集団を増えたからにすぎません。

ね、このように統計数字というのは、その背景を知らないと、印象操作になってしまうという例です。

小児ガンの5年後生存率は100%です。膵臓ガンの生存率が2%なのに対して、いかに大騒ぎする必要がないガンなのか分かりますね。

福島県は県民健康調査で、2011年から3年間の新生児の先天性奇形やダウン症、早産、低体重を調査しましたが、全国の発生率と変わりがありませんでした。

同じく、県内の地域ごとのばらつきもありませんでした。

もし放射能の影響ならば、事故の影響がなかった会津地域と中通り地域が同じはずがないのです。

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..                        (図 東海村ガン検診資料)

放射能によるガンは、4年から5年以上たたないと発生が見られません。

現時点では、気の毒というのもなんですが、反原発主義者の大きな「期待」を裏切って、「40万人がガンで死ぬ」といったうズビーの予言は、まったくはずれたようです。

県沿岸部の海中のセシウム濃度も、事故前に戻ってきています。

これでもなお、「福島の真実」で「鼻血はでているんだぁ」と今でも叫んでいる雁屋哲氏に対して、日本放射線影響学会は抗議文を出しています。

反原発主義者の皆さん。あと1年以内にガン発生のラインが上の表のように90度で垂直上昇しなかったら、もう手仕舞にしたらいかがでしょうか。

あなた方反原発原理主義こそが、福島復興のもっとも大きな障害物になっているのですから。

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コメント

チェルノブイリとの違いはもっと報道されるべきですね。

それにしてもこの人たちは放射能に対しては異常なほどの警戒心を抱くのに安全保障に関しては全くのお花畑なんですよね(笑)その警戒心を半分ぐらい中国や北朝鮮に向けてもらいたいものですよねぇ。

放射線による人体への影響は管理人さんが書かれたように、はっきりわかっています。それは、広島以外に多くの国でなされた原爆実験での被爆者ほか医療被曝など多くの事例があるからです。 わからないというのは、あまりにも被曝が少なくて、人体への影響が見つけられないレベルのことです。 大量被曝の場合は火傷に似た症状が現れ、むしろ症状からどれぐらい被曝したかを推測するほどです。 それにしても、日本では義務教育で放射線を教えていないし、高校で物理を取らなければ、大人になっても全く知らない人が多くいて、少しの誇張でも簡単に信じてしまう。 もっとも、教えられる先生もいないというのが実情のようですが。

 

上の投稿は岩山でした。

まさに「知らぬが仏」というものでした。
甲状腺と前立腺のがんは多くの人に起こる一方で大部分は「がんもどき」ですから。

見付けてしまったばっかりに摘出しないと不安で仕方ない患者心理は本当に気の毒です。飯田哲也氏ほか、あっちの人たちは自分たちの目的達成のためには、そういう不幸など、どうでも良いのでしょうね。

思えば、事故当時の放射能騒ぎの時に、どこかにコチラの記事の内容がコピペ
されていて、それが「農と島のありんくりん」さんを知ったキッカケでした。私も事故
当時は黙示録のような気分でしたが、チェルノブイリの写真のように原子炉がハラ
ワタをブチ撒けたワケでもないのに、どうして日本オワッタになるの?と不思議に
思っていました。そんなデマを駆逐してくれた当時の記事群は、本当にタメになりま
した。ありがとうございました。

なんでも、文章を読んでその内容を理解できない日本人が3割程いる、という報道
がありました。これは世界的にはまだ優れている方で、5割の国もザラあるとか・・
この頃私は、多くの放射脳さん達には悪意は無いんだ、彼らは心底信じているし
デマさえ信じた方が逆に安心できる人達なんだ、人類の多様性の一面なんだ、と
思うようになってきているので、その3割説で思いをさらに補完しました。

「プロメテウスの罠」の題目を初めて書店店頭で見た時は、「被害者にケンカ売って
んのか?」と思いましたわ。その文学性香る高慢ちきなクソ題は、マトモな感覚の人
なら出版できない、と思いましたが、やっぱり1本足りない朝口さんなら、逆にそうか
そうなんだよなぁー、と納得しました。さらに新聞のギョーカイ賞を取ったとか知った
時には、ペーパーテストの点数は科挙のようなもんで、実際の世の中の為になると
は限らない、と合点できました。

放射脳な方の多くは天然ですので、韓国に対してどうするこうする?と同じように、
対応することは無駄に思えます。放射能を営利目的にする連中にだけ、これからも
グの音も出ないくらいのテッテ的な偽善暴きをしてやって下さい。

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