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2019年3月22日 (金)

北朝鮮の契約不履行でふり出しに戻った朝鮮半島情勢

 

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おそろしいまで使いにくくなった管理画面で書いています。ここまで全面的に書き込みフォーマットを改変するなら、もっと丁寧なフォローが欲しいものです。老舗にあぐらをかいてユーザーをないがしろにするニフティです。

さて福島事故について整理をしている間に、北朝鮮情勢が動きました。いや、急速に元の場所に「戻った」と評するべきでしょうか。

「[ソウル 15日 ロイター] - ロシアのタス通信によると、北朝鮮の崔善姫(チェ・ソンヒ)外務次官は15日、北朝鮮は米国との核協議を停止することを検討していると述べた。平壌での記者会見で、北朝鮮は米国の要求に屈するつもりも、そのような交渉を持つつもりもないと語ったという」(ロイター3月15日)
https://jp.reuters.com/article/north-kora-nuclear-talk-idJPKCN1QW0DV

このオバさん外務次官が本気かどうかわかりませんが、「米国の要求に応じる交渉はしない」とのことです。これを額面どおりにとったら、この間のディールは文字通りシューリョウです。

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 いつも怒っているかユーウツそうなチェソンヒ外務次官 時事通信

ただし、これが北の本気かどうかは一概には計りきれません。こんなアブナイ発言をしたのは、「北の危険なオバさん外交官」(私命名)ことチェ・ソンヒ外務次官だからですが、彼女は去年のシンガポール会談の前にも米国を不必要に挑発する発言をした人です。

思い出していただきたいのですが、シンガポール会談直前にトランプが「もう止めだ。中止、中止」と言い出したことがありましたが、そのきっかけを作ったのが、この人です。

その直接のきっかけは、事前協議の責任者であったチェの、「副大統領は馬鹿間抜け」、「核対核で対決」でしたから、鋼鉄製の心臓です。北との拉致問題協議を求めて、非難決議をネグるようなどこかの国のひ弱な外交官にも少しおすそ分けして欲しいほどです。

このチェの役割はおそらく北の本音をあからさまに言うことだと思われます。

「北朝鮮の崔善姫外務次官は24日、ペンス米副大統領が米メディアに「北朝鮮がリビアの轍(てつ)を踏むことになる」と語り、合意に応じなければ体制転換もあり得ると示唆したと批判。
米国がわれわれと会談場で会うか、『核対核の対決』で会うかは、全面的に米国の決心と行動に懸かっている」と述べ、米国をけん制していた。
ポンペオ国務長官は24日、上院外交委員会の公聴会で、北朝鮮の最近の発言を「残念に思う」と強調。また、北朝鮮側から返事もなく、首脳会談の準備ができなかったと明らかにした。ロイター通信によると、米政府当局者は、ペンス氏批判が中止判断の決定打になったとの見方を示した」(時事通信5月25日)

チェは北朝鮮政府は「米国に対話してほしいとお願いなどしないし、会談に出席するよう説得もしない」(BBC5月24日)とまで言い切っています。

これだけのことをひとり独裁国家の北が、一外交官に言わせるとは思えないので、チェの役割は本音で米国を攻めて、ハードルを持ち上げるだけ持ち上げて、ボスが本番でそれを多少マイルドに落としてみせるということのようです。

もうダメだ、もうオシマイ、さぁ戦争だ、戦争だ。困るのはお前らだ、と叫んで妥協を引き出そうとする北の伝統的瀬戸際戦術です。

結局、今回のハノイ会談はこのてをあっけなく見破られて、交渉の席を蹴られてしまいました。この失敗で粛清されるかと思いきや意気軒昂なご様子ですから、北も対米外交の人材不足なのでしょうか。

で、またぞろ飽きもせずに瀬戸際戦術です。チェが元気よく「もう交渉なんかしない」とハネています。

そして今度は後ろでは核ミサイルの開発が継続されています。そもそも北はハノイ会談の核弾道ミサイルの開発を停止したことはありませんでした。

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「(CNN) 国連安全保障理事会はこのほど、機密報告書の中で北朝鮮について、国内の核・ミサイル兵器を移動させて米軍による攻撃を受けないよう隠していると指摘した。
半年ごとにまとめられるこの報告書によると、北朝鮮は核・ミサイル開発プログラムを依然継続しており、その姿勢に変化は見られない。トランプ米大統領は先週、北朝鮮との非核化を巡る交渉について「ものすごく進展している」と明言。金正恩(キムジョンウン)朝鮮労働党委員長との2度目の米朝首脳会談も、月内に開催される見通しとなっている。
国連当局者の1人は、報告書について「北朝鮮が一貫した傾向のもとで核・ミサイル兵器の製造、保管、試験のための施設を分散させている証拠を示すものだ」と述べた」(CNN2019年2月6日 画像も)

つまり北は、チェに「交渉は終了だ。米国の要求に応じる気はない」と言わせ、もう一方で平然と長距離核ミサイルの開発を続行していたことになります。
これによって、昨年6月の米朝合意は北の一方的な契約不履行により、白紙化したと見てかまわないと思います。ちなみに遠い過去のような気がするのが不思議ですか、シンガポール合意とはこんな内容でした。
「2 米国と北朝鮮は、朝鮮半島の持続的で安定した平和体制の構築に共に取り組む。
3 2018年4月27日の板門店宣言を再確認し、北朝鮮は朝鮮半島の完全な非核化
に向け取り組む」
この米朝合意は契約事務における双務条項という性格のものです。北が核を放棄するならば、米国は北の安全を保証し、体制変更は求めないということで、一方がそれを廃棄した場合、一方はそれ自動的に廃棄できます。履行する義務はすべて義務を怠った北にあると解釈されます。

ビジネスマンのトランプは今まで無数の契約書を作ったでしょうから、この米朝合意(米朝契約)がそのようなものだと百も承知で作ったはずです。

言い換えれば、ハノイ会談以後の状況は、ただシンガポール会談時点に戻ったのではなく、更にその前の状態に復帰してしまったということです。

「シンガポール会談前の状況」とは、軍事攻撃も対北オプションの範疇だとする姿勢です。

何回か書いてきていますが、軍事オプションは大統領命令があれば、議会の承認なしに数週間以内に実行可能です。大統領権限法の60日以内という縛りはありますが、こと対北制裁に関しては野党民主党のほうが強硬なくらいで常日頃から「トランプ日和るな」と言っているくらいですから、議会承認は確実に受けられるはずです。

そもそも、米国は現時点では地上兵力を北領内に入れる気はありません。それは中国との過度な摩擦をもたらし、最悪な場合、中国の介入を招く結果になりかねないからです。

ですから、中国との事前協議は避けることができず、現在進行形の米中経済戦争に影響を及ぼす可能性もあります。中国の利害は大変にはっきりしていて、北というやっかいな罠に米国がハマってにっちもさっちもいかなり、中国に助けを求めに来ることを熱望しています。

そのことによって米国は外交のフリーハンドを失い、米中経済戦争で譲歩を迫られ、かつ中国が進めている南シナ海への進出から眼を逸らすことができます。
ですから、中国にとっては解決できないままの状況こそがベストですが、トランプはそれを知ってか知らずか北に関心をなくしたようなそぶりを見せることがあります。

とまれ、中国の事前承認がなくても米国は単独で北の核施設を空爆することは、望ましくはないものの可能ではあります。
攻撃が行われた場合、第一波で司令部施設、通信網、北の核施設20か所、長距離ミサイル施設20か所、核ミサイル保管施設200か所、第2波で空軍基地、海軍基地、第3波で補給施設の空爆が実施されます。

問題は移動式発射装置に載せられて山中深く隠されている中距離弾道ミサイルですが、移動式な上に固形燃料を用いた発射方式であるために、一定数の破壊はできても、大部分は残存します。すると、日本に向けた中距離核はそのまま残るということになります。

イージスアショアの配備がまだ先な以上、日本にとって喉元に突きつけられた刃物はそのままです。むしろヤケのヤンパチで正恩が撃ってくる可能性もまったく否定できませんから、一概に軍事オプションでスッキリしたと思わないことです。

え、韓国はですか。もちろん論外です。軍事機密を漏らして、攻撃に反対することだけが仕事だと勘違いしている「同盟軍」などまったくアテになどしていません。日本に通知した後に、おっと忘れるとこだったとばかりに開始1分前通告でしょう。

米韓関係は最悪になるでしょうが、ムンジェインは北からも中国からも見放されていますから、四面楚歌であることにはなんの変わりはありません。せめて日韓関係くらいはまともにしておいたらと思いますが、ここまで拳を振り上げてしまったらムリでしょうね。

■写真はカカオの花です。かわいいでしょう。

■写真類が入らないというクレームが来ていますが、×をクリックすると出るようです。私のPCではアップされているので、原因不明です。これも今回のニフティの事故と関係あるかもしれません。まったく迷惑なことですが、復旧されると信じましょう。

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コメント

 これは痛切なるトランプへのラブコールなのではないですか?
核開発にいそしむだけでなく仮に実験でも始めようものなら、これまで文在寅とタッグを組んできた「平和愛好者像」的演出が台無しになるだけでなく、しがみつく文在寅がまず失脚するしかありません。

「振り出しにもどった」のではなく、正恩はいよいよ出口を塞がれましたね。
暴発すればもはや国際世論は正恩に同情票は集まらず、米国による局地攻撃に正当性を与えてしまいます。
ですけど、「時間」はもう日・米・欧などの非核化勢力の味方だとハッキリしました。
無理な対話などせずに、しばらくは徹底した制裁強化で締め上げる事が肝要です。

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