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2019年4月23日 (火)

衆院補選2連敗と萩生田氏;爆弾発言を読む

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自民党内で、今回の衆院補選2連敗の動揺が拡がっています。大変にけっこうなことです。
この党は、元々確固たる理念があって結集した党ではないために、無風状態になるとすぐにダラけます。
その弛緩ぶりはこの間の無能大臣たちのバカぶりによく現れています。
こういう傾向に歯止めがかからず大臣の首を切られていくことになれば、朝日が嬉しげにいう「補選2敗の自民、「悪い流れ」 安倍1次政権の再来懸念」(4月22日)の流れが現実味を帯びてきてしまいます。

一面で、今回の沖縄と大阪の2連敗は、官邸にとって折り込み済みのはずでした。
それは官邸が、最後の最後まで現地応援に腰が重かったのをみればわかるでしょう。
首相は大阪に行っても、軽く選挙区に行って一度演説をして義理を果たすと、もっぱら吉本新喜劇で万博のアピールをしてお茶を濁しました。
万博が維新の目玉なことは首相は百も承知でしょうから、首相の立ち位置がどこにあるのかがわかります。

渋々ながらも大阪入りしたのは、あの二階氏の突き上げがうるさかったからだと言われています。

「維新が圧勝した7日の大阪府知事・市長選で官邸は静観。自民党内から「(官邸の)サボタージュがあったとすればけしからん」(二階氏)との声が上がり、首相は選挙最終日の20日になって、ようやく大阪入りした」(朝日4月22日)

沖縄もしかりです。3区はデニー知事の牙城だった地区です。デニー氏の地盤・看板を引き継いだ後継者が選ばれてあたりまえでした。
そこにわざわざ島尻氏という、自民党県連の数少ない有為な人材をぶつけてしまうのは、島尻氏を潰すつもりなのかとうがった見方のひとつもしたくなります。
あれだけ大差で負けると、島尻さんに次の選挙はないかもしれませんよ。

Nikai_toshihiro

https://www.news-postseven.com/archives/20171211_6...

これらを主導したのは、自民党中枢にとぐろを巻く二階幹事長でした。
この人物はいわば小型田中角栄です。こんなエピソードもあるそうです。

「野党の抵抗で法案審議が暗礁に乗り上げたとき、二階氏は野党のキーマンだった大幹部が可愛がっている孫の誕生日を覚えていて、その子にプレゼントを贈った。いたく感激され、法案に成立の道筋をつけた。それを臆面もなくやってのけるのが二階さんの凄味だ」(週刊ポスト2017年12月22日号)

ですから二階幹事長は細野氏を自民に引き入れたように、よく言えば「来る者は拒まず」の融通無下、ハッキリいって自派が増えればなんでもやる、選挙は勝てれば共産党とでも組んでも平気、故翁長氏とはいちばんウマが合った本土政治家で、中国に媚びを売る必要があれば中国指導者の銅像を建てることさえ厭わないというご仁です。
狭い意味での政治のプロで、オールド自民党の体臭がプンプンします。しかし無能ではないので歴代政権において重用されてきました。

ところで自民党という党は、首相は会社でいえば日経連に出向している会長、幹事長が社長という役回りです。
現実の党務を仕切るのはあくまでも幹事長で、首相が持っているのは執行部の人事権だけです。
ですから、自民党は官邸と自民党執行部の間の一定の緊張関係の中で存在しているともいえるわけです。

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時事 https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190422-000000...

さてこんな時に、萩生田発言と衆院補選惨敗という二つの大事件が発生しました。
荻生田氏の発言は朝日新聞4月19日によれば、 このようなものでした。

「景気が非常に回復傾向にあったが、ここへきて日銀短観を含めてちょっと落ちている。次の6月はよく見ないといけない。
本当にこの先危ないぞというところが見えてきたら、崖に向かってみんなを連れていくわけにはいかないので、そこは違う展開はあると思う。
そこは違う展開とは10月に予定されている消費増税の3度目の凍結・延期のことだ」(朝日新聞4月19日)

荻生田氏が言ったことは、消費増税は景気判断をして判断するもので、決められているからやるという機械的なことでよいのか、というあまりにも常識的なことでしたが、自民内で袋叩きにあうはめになります

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https://biz-journal.jp/2018/03/post_22501.html

即座に反応したのは、麻生財務相でした。

「どういうつもりで言ったんだろう。萩生田(←呼び捨てですぜ)から始めて日銀短観という言葉を聞いた気がする」

まるで失言したようですが、荻生田氏からすれば失言王から言われたくはないやといったところだったでしょう。
まぁ麻生さんからすれば、「オレの専管事項の消費増税にイチャモンつけやがって、そのうち首を切ってやるからな」と言いたかったのでしょうが、この人は増税頑固派のひとりです。

というか自民党内の99%は、強弱の差こそあれ首を並べて消費増税派です。違うのは、私が知る限り首相と官房長官くらいなものですからイヤになります。

いうまでもありませんが、この荻生田発言は多くの人が指摘しているように、首相が観測気球として「言わした」ものです。
荻生田氏がここで言った「日銀短観」とは、日銀がアンケート方式で景気実感を調査し年4回発表する「企業短期経済観測調査」のことです。
この短観で示される大企業、特に製造業の業況判断指数は、景気を判断する重要な指標とされています。

ところがこの景気指標が芳しくありません。大企業製造業の業況判断指数は、2017年12月調査の+25ポイントをピークに連続低下し続け、最新の19年3月調査では7ポイントの大幅悪化となり+12へ低下しました。
2年前から半数の大企業製造業が景気は悪くなったと答えたのです。

ここで荻生田氏が「次の6月はよく見ないと」といっているのは、次回7月1日に発表される日銀短観の2019年6月調査のことで、6月調査の大企業製造業の業況判断指数がさらに低下したら(たぶんそうなるのは必至ですが)、景気は「この先危ないぞ」ということになります。
世界経済を見ると、中国経済の減速、EUの不安定、米国の利上げなどと問題は山積されていて、明るい材料は皆無です。

この様な状況で確実に個人消費を直撃する消費増税などは、まさに自殺行為以外何者でもありません。

ただしこれを再々延期するとなると、これまた問題が山積しています。
というのは消費増税は、民主党野田政権下の法律によって行政化された案件だからです。(立憲民主さん、思い出してね)

したがって今年10月の消費税率引き上げを延期するためには、いくつかの法律の改正が必要です。
ひとつめは税率引き上げを2017年4月から19年10月に変更した際に改正した「消費税法の一部を改正する法律」(16年11月成立)の再改正です。

ふたつめは、すでに国会で成立している2019年度予算の大規模な組み換えが必要です。
19年度予算には消費増税の財源を活用した幼児教育の・保育の無償化、介護人材の処遇改善、年金生活者支援給付金など「社会保障の充実」に関する予算が計上されています。

実際には、カネに色はないので、どこにどの財源が投入されてもわからないのですが、既に増税による増収分を予算化してしまっています。
これがみこめなくなると、財務省は「財源がなくなったぁ」とヒヨドリのようにギャギャーいうことでしょう。
実際は公共事業なら建設国債を発行すればいいだけで、使途に見合った国債発行にチェンジすればいいのです。
財務省の緊縮財政脳に浮かばないだけのことです。

三番目には、「消費税引き上げによる経済への影響の平準化」のための臨時・特別措置約2兆円が既に計上されています。例のキャッシュレス決済のポイント還元2798億円などです。また公共事業予算約1.3兆円も組まれています。

確実に落ち込むことが予想される個人消費に対して、焼け石に水なことはわかりきっていても、既に予算化されていることは、動かせない事実です。
となると、消費増税を凍結・延期するのなら、19年度予算の修正案を国会に出して通さねばならないことになります。

さて、ここからが法律から政治の領域となります。
実は荻生田氏が言うように7月まで待たないでも、景気の動向はおおむね分かっています。
それは3月の景気動向指数が5月13日、さらに1~3月期のGDP速報が5月20日にでるからで、ここで以後の景気判断はだいたいできてしまいます。

萩生田氏が言うように6月短観は7月1日の日銀短観発表になりますから、消費増税をストップするには消費税法と予算の改正案を国会に上程せねばなりません。
すると通常国会の会期末は6月26日で、短観発表前に終わってしまいますから、会期を延長する必要がありますが、それ以前に5月20日頃にはなんらかの判断を下すことは可能なわけです。

あるいはそこまで見ないでも、政治判判断があれば連休明けにでさえ可能です。
それはひとえに首相のタイミングと決断力です。

タイミングといえば、自民党増税頑固派の大物たちは、軒並み今回の統一地方選で敗北して力を弱めました。
竹下派は島根で大こけし、麻生氏は福岡で恥をかきました。二階氏は衆院補選を二つ連敗させ、政治責任をとらされても文句がいえない立場です。

自民党陣笠議員たちは、衆院2連敗を受けて自分たちの首も危ないことが身に沁みたはずです。
そんな時に、これだけ国民に評判が悪い消費増税ができるのかどうか、議員諸氏の皆さん、真剣に悩むことです。

首相は明らかに消費増税の3回目の延期を念頭においています。
少し前までは絶望的に見えた消費増税阻止も、ひょっとするとひょっとすると、あるいは・・・、といった状況です。
皮肉にも、この衆院補選2連敗がよい刺激になりました。

消費税増税を止めるのは、さきほど述べたように国会審議にかけて修正案を通す必要があります。
すなわち、消費増税阻止を大義に掲げた衆参同時選挙を敢行し、圧倒的に増税延期が国民の「民意」だとわからせる必要があります。

 

 

 

 

 

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コメント

 デフレ期に増税してはいけないし、逆に5%への減税をすべきだと思います。アメリカの好景気は減税が大きな原因の一つです。三橋氏が表舞台に出られるようになることを期待している。

二階さんや麻生さんがかつてほど神通力を発揮できなくなったのは、
ご本人たちの求心力の低下ということ以上に社会の変化がある様に思います。
その最たるものがインターネットの普及ではないでしょうか。
いわゆるオールドメディアが吐き出す金太郎飴的な情報のみでは
知り得なかった話題が包み隠さず大量に手元に届くわけです。
もちろん、玉石混淆のネタを取捨選択するリテラシーは要求されますが、
既存のメディアのみが情報源であった時代を考えると隔世の感があります。
例えば関西生コンの問題などは一昔前なら闇から闇に消えていたはずです。

そんなネット番組の代表とも言える『虎ノ門ニュース』でなされた
萩生田氏の発言が新聞やテレビメディアで取り沙汰されたわけです。
安倍首相が観測気球として言わせたのではと分析されていますが、
実際に同番組のその場面を観た感想を率直に書かせてもらうと、
有本香さんの鋭い突っ込みに、たじたじとした萩生田氏がつい本音を吐露した。
というような感じに思えました。
ただ、有本さん自身、安倍総理とはかなり近しい間柄なので
口裏を合わせた出来レース、だったとすればこの限りではありませんけれど。

増税延期派は首相や官房長官だけでなく、自民党内の若手議員には結構いると私は考えています。
それらの若手議員たちは、二階や麻生・竹下らのオールド守旧派オヤジたちに頭を押さえられていて、多様な意見が党内で顕在化して来ないのでしょう。

一・二年生議員たちを確実に返り咲かせるには、「増税延期選挙」にして論点をハッキリさせて解散するのが一番の近道だし、所得の低い「地方の票」にはかなりの好影響が見込める。首相の力強い決断が望まれます。

また、萩生田さんの虎ノ門での発言は、あれはやっぱり観測気球でしょう。
有本さんに追い込まれて言ったように見えますが、私は「こりゃ、相当の役者やの~!」と思って見てました。

直関比率の問題もあり、大企業など経済界が反対するのは良く分かります。しかし、同時に地方創生どころか、「地方の切り捨て」でもあります。増税するなとは言いませんが、「今、この時」では全くないです。

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