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2019年4月27日 (土)

ロシアから手ぶらで帰った正恩

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予想どおりでしたが、正恩・プーチン会談は、収穫ゼロでした。

「ウラジオストク(ロシア極東)渋江千春、大前仁】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)朝鮮労働党委員長は26日、専用列車で帰国の途についた。プーチン露大統領との初めての首脳会談で非核化交渉への協力は取り付けたものの、ロシアが実際にどの程度影響力を発揮するかは未知数だ。経済協力の具体的合意もなく、会談は両首脳の顔合わせに終わった印象だ。(毎日4月26日)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190426-00000063-mai-int

こんな微笑ましい報道もあります。

「ロシアのウラジオストクで初顔合わせを果たした北朝鮮の金正恩委員長とロシアのプーチン大統領は、会談後も一緒にコンサートを鑑賞するなど友好ムードを演出しました。  会談終了後に行われたコンサートでは、ロシアの代表的な楽器「バラライカ」による演奏が行われ、2人は時折、互いに笑顔を見せながら鑑賞していました」(ANN4月27日)

絡み合う視線、見交わす笑顔。(ゲぇ~)

Png2

日経 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44171570V20C1

ほー、なんとほのぼの、かつ馬鹿げた情景でしょうか。
正恩はバラライカを聞きに行ったのでしょうか。それともいわゆる「友好親善」しに行ったのでしょうか。

その上にこの精神不安定な坊やは、こんなことまで口走ってしまう始末です。

「【4月26日 AFP】(更新)北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン、Kim Jong-Un)朝鮮労働党委員長は、ベトナムの首都ハノイで行ったドナルド・トランプ(Donald Trump)米大統領との首脳会談で米国が「不誠実」な振る舞いをしたと述べ、朝鮮半島情勢は「臨界点」に達したとの見解を示した。北朝鮮の国営朝鮮中央通信(KCNA)が26日報じた。
 KCNAによると、金委員長の発言は25日、ロシアのウラジオストク(Vladivostok)で同国のウラジーミル・プーチン(Vladimir Putin)大統領と会談した際のもの。
 金委員長は「朝鮮半島と地域の情勢は現在、膠着(こうちゃく)状態にあり、臨界点に達している」と述べ、「最近の第2回朝米首脳会談において米国が不誠実で一方的な態度を取ったため、(情勢は)元の状態に戻るかもしれない」と警告した。
 さらに金委員長は「朝鮮半島の平和と安全保障は、全面的に今後の米国の態度に左右される。DPRK(北朝鮮)は起こり得るすべての状況に備える」と述べた」(AFP4月26日)

おいおい、キミ正気ですか、熱ありませんか。
「米国が不誠実で一方的な態度を取ったため、元の状態に戻るかもしれない」だなんて、いまさら言われなくてもとっくに元の定位置に戻っているでしょうに。
せめてトランプにまだ多少の色気が残っていることだけが唯一の光明なはずで、それをプーチンから「お前の後ろ楯になってやるぜ」と言われたのかもしれませんが、急に強気におなりになって、なにが「臨界点に達した」ですか。

脅せばなんとかなるなんて瀬戸際芝居はもう通用しませんよ。
それにしてもなんて分かりやすいお方。ちょっとプーチンからリップサービスをされると舞い上がってからに、もう。

では、「元の定位置」とはなんでしょうか。今北は崖っぷちにいるという人がいますが、違います。とっくに落ちています。
すでに崖からアーレーと転落して、途中の木の枝に引っかかっているような状態です。

国庫は火の車、農業は壊滅。
金一族の個人資産が凍結されて下回りに配るカネすらなくなり、外遊とシャレこんでも国を留守にすればクーデターが心配で夜も寝られず、せめて景気づけにICBMの一発でもぶっ放したいもんですが、それをやったら完全に投了なのは三才の子供でもわかります。
唯一の打開策は、米国になんとか譲歩させて、経済制裁の解除を引き出すことしかありません。

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労働新聞 https://news.infoseek.co.jp/article/20190227jcast20192351403/

そもそも肝心要の経済が恒常的に破綻状態な上に、泣きっ面に蜂でこの間の経済制裁がモロに効いてきています。
特にテロ支援国家再指定は、金融機関を締めつけたので、金家の懐を直撃しました。

ですから、北の獲得目標は優先順でこのようなものだと思われます。

①テロ支援国家指定解除
②国連経済制裁解除
③軍事圧力解除

一方、ロシアの優先順位はこのようなものです。

①ウクライナなどの欧州正面
②シリアなどの中東方面
③米露中距離核戦力
④サイバー空間戦力
⑤極東方面

プーチンは帝国再興を急ぐあまり欧州と中東の2正面で深入りしすぎてしまいました。
クリミアとウクライナは自ら侵攻の主役でしたし、シリアはイランと並んでアサド政権の支援勢力です。
というか、アサド政権に代わってしシリア国民の頭上に爆弾を降らせていたのはロシアです。
もうプーチンは引き返しがきかぬほどの泥沼に足をつっこんでしまっているのです。

その上に対米関係もINF u希有距離核戦力)協定を破ったために、いまさらながらの米国との核戦力競争が再燃してしまいました。
これで極東にもうひとつ戦線を開きかねない朝鮮半島に肩入れできるかどうか、常識で考えれればわかるはずです。
仮にできても、中国を牽制するていどのことでしかありません。

このような情勢で、正恩がプーチンの興味を引こうというのは、元々ムリなのです。
外交とは一種の物々交換ですから、手土産になるオファーをなにひとつ持たずに、おねだりするだけの正恩に色好い返事をしてやる義理はプーチンにはありませんからね。

おまけに北の制裁には、2017年9月から始まったセカンダリーボイコッ(二次的制裁)が付帯しています。
実はこの
セカンダーボイコットこそが曲者で、仮に中国やロシアが北を支援したくとも出来ない原因となっています。

セカンダリーボイコットとは、制裁当該国への経済制裁を破った場合に科せられます。
制裁破りをした場合、違反当該国の金融機関も同様の制裁対象となります。
これによって北がいままで延命してきた抜け道がほぼ完全に塞がれてしました。

「米国が明らかにしたセカンダリーボイコットの内容は大きく3つある。まず北朝鮮と金融取引をする第3国のいかなる金融機関も米国金融網への接近が遮断される可能性がある。
北朝鮮に入った第3国の船舶と航空機は180日間、米国に入ることはできない。また相当な水準の商品やサービス、技術を取引した個人や機関も制裁対象となる。北朝鮮の金脈をふさぎ、対北朝鮮封じ込めもあるということだ。
北朝鮮と取引するだけで制裁が可能な史上最高レベルだ。2日前に「必要ならば北朝鮮を完全破壊する」というトランプ大統領の発言は口先だけでないという点を見せている。
北朝鮮としては耐え難い状況に向かっている。米国と北朝鮮のうち二者択一という米国の最後通告に北朝鮮を選択する国はほとんどないだろう。その間、北朝鮮を支えてきた中国も困惑している。
北朝鮮企業の9割近くが中国の金融機関を利用するなど北朝鮮と取引する個人・企業の大半が中国系であるため、今回の措置の事実上のターゲットは中国という声まで出ている」
」(中央日報2017年9月23日)
https://japanese.joins.com/article/747/233747.html

「北朝鮮と金融取引をする第3国のいかなる金融機関も米国金融網への接近が遮断される可能性がある 」ということは、事実上その国は国際貿易の決済ができなくなることを意味します。
国際貿易から排除されてまで、北と手鎖心中してもいいと思うのはムン・ジェインくらいなものでしょう。

この米国のセカンダリー・ボイコットによって、今まで半ば公然となされてきた中国からの制裁破りは激減したしたといわれています。
その上に各国海軍が共同で瀬取り監視活動を強化したことも痛かった。
これでかつての南太平洋戦線の日本軍もどきのネズミ輸送の道も遮断されました。

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フランス海軍フリゲート「ヴァンデミエール」 出典・フランス軍事省

ちなみにいい機会ですから紹介しておくと、瀬取り監視参加国は今や6カ国にも及んでおり、ソマリア沖海賊退治作戦を思わせるものになりつつあります。
各国の根拠地は沖縄の嘉手納基地です。沖縄米軍基地が、東アジアでいかなる位置関係にあるのかお分かりになると思います。

「米国が平素から我が国周辺の海空域において航空機及び艦艇による警戒監視を行っているほか,これまでに,オーストラリア,カナダ及びニュージーランドが,在日米軍嘉手納飛行場を拠点として,航空機による警戒監視活動を実施。さらに,オーストラリア,カナダ及びイギリスが,海軍艦艇による警戒監視活動を実施」
「フランスは,北朝鮮関連の国連安保理決議を履行するための措置を支援するため哨戒機Falcon 200を派遣するとともに,今春,海軍フリゲート「ヴァンデミエール」を派遣し,警戒監視活動を行う予定です」(外務省平成31年3月8日)
https://www.mofa.go.jp/mofaj/press/release/press4_007163.html

さて、このような四面楚歌の正恩が、今もっぱら怒りの矛先を向けているのは中国です。
米国には向けたくてもポンペオくらいしかできませんし、トランプおじさんに向ければそれこそジ・エンドです。
ロシアは局外中立の顔をしているし、そもそも北朝鮮という国の創造主はこの国ですから、甘えもあるのでしょう。

一方、今や中国は後ろ楯になってくれるどころか、いちばん厳しい経済制裁を科してきています。
北にとって最大の貿易相手国であり、かつ原油供給の命綱だったこの中国の冷淡な態度に、正恩は怒りを募らせています。

この中国の豹変ぶりの原因は、米中経済戦争のさなかに、セカンダリー・ボイコットなんかを食ったら対米貿易がストップしてしまうからです。
正恩に抱きつき心中されて、我が身に火の粉がかかるのはまっぴらだということでしょうね。
こうなればもはや正恩にとってすがる相手はプーチンしないことになります。

実はプーチンもクリミア・ウクライナ紛争で、国連経済制裁を科せられている身です。
国際的お尋ね者として相身互いですから、現実にはなにもできなし、やる気もありません。
天然ガスは売るほどありますが、そんなものを供給したら自分もセカンダリーボイコットされてしまいます。
ということで、「坊や、プーチンおじさんはトランプの当選を助けてやった貸しがあっからさ、ナシをつけてやるぜ」というリップサービスくらいはしてあげたのかもしれません。
もちろん口からでまかせで、そんなツテはプーチンにはありません。

まぁ割り引いても、今後ロシアが大好きな口先介入を朝鮮半島にもしてくることだけは確かだと思われます。

 

 

 

 

 

 

 

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コメント

プーチンはウクライナ・クリミア問題とシリアにも関わってますし、国内でも人気落ちてますから、今更極東で騒ぎを起こすことなどゴメンでしょう。金無いですし。
で、ドイツがガス買おうとするからトランプはますますEUに強硬になる。
他のEU諸国もとばっちり。な構図。

 今日の記事は、沖縄の左翼やマスコミ、そして、新しい屋良代議士にも読んでいただきたいと思いました。彼らは国際情勢を知らなさすぎる。というか、気に留めていないと言うべきか? 

> セカンダリーボイコットとは、制裁当該国への経済制裁を破った場合に科せられます。制裁破りをした場合、当該国の金融機関にも同様の制裁対象とします。
これによって北がいままで延命してきた抜け道がほぼ完全に塞がれてしました。

 セカンダリ-ボイコットがありましたね、失念しておりました。アメリカの力はホントに大きいものがあります。トランプ大統領はもしかすると世界を大きく変えてしまうかもしれません。すばらしい! トランプ大統領の時代に北朝鮮を潰し、中国を潰し、EUも解体してもらいたい。グロ-バリズムは御免だ。共産主義思想もなくなればイイと 思う。各国ファ-ストで良いのだ。

 それにしても我が国のふがいなさが目立つ。

ロシアとしても、最終的に北朝鮮が米国側につくような結果は避けたいでしょう。
けれど、正恩のようなヤクネタを今くわえ込む気はないようですね。
中朝関係がうまくないゆえの、半島特有のあからさまな「振り子外交」にロシアが付き合うと思う情勢でもないし、デメリットが大きすぎます。

国際社会のはぐれ派同士がくっついてしまっては、EUとの経済拡大や日本からの投資も効率よく取り込みたい思惑をパーにしてしまう危険もあります。

「北朝鮮は体制の維持について、国際的な枠組みでの保証を求めている」として、6か国協議に時間を戻すような事をプーチンさんは言ってますが、これもお定まりで新味が全くありません。
正恩がウラジオでなく、モスクワに迎えられるのもまだまだ遠い先の話でしょう。

二階らがまた中国詣でをする由は気に入りませんが、このような情勢をかんがみれば戦略的には非常に正しいと思われます。
また、安倍総理はトランプと会って貿易交渉が両国の障害にならないように細心の注意を払いつつ、結束をさらに強固にしようとしてます。
総じて日本外交は上手く機能しているようです。

ところで例のあの「外交の天才」は何をしてるんでしょう?
早くどこかでイガンジルしなければいけません。新宗主国たるの正恩皇帝みずから実行しているのですから、さっさと動かないと夢の「統一」はなくなりますよ。(笑)

山路さん

> 二階らがまた中国詣でをする由は気に入りませんが、このような情勢をかんがみれば戦略的には非常に正しいと思われます。

 ご説明、お願いします。

アメリカが、対イラン制裁のためセカンダリー・サンクション付きで設定したイランの原油不買のうち、日本やトルコ、中共、韓国などに与えていた例外措置を、5月2日を以って無しにするんですよね。
ですので以降、イランから原油を調達すれば二次的制裁の対象となるわけで、これはアメリカがイラン制裁を利用して主に中共に対するカードにする気なのは誰しも容易に想像がつくことと思います。
日本の精油業界は1年くらい前からイランからの調達を減らしていて、たぶん今はゼロかそれに近いはずです。
中共が猛反発するのは分かりやすいですが、面白いのは、日本と同じくイランからの調達量をだいぶ減らしていた韓国が今さら慌てていることです。
「衝撃」を伝える中央日報によれば、韓国業界は「米国が例外的許容措置を延長する可能性が高いと見込んでいたが、反対の結果が出て対応策を講じている」のだそうで。
イラン製原油から多く生産できるナフサを自国産業だけでなく北朝鮮に廻しているかどうかは知りませんが、いつも思わぬ現実が突如出現した、と言わんばかりに自分に甘い思い込みという夢見がちなところが、朝鮮半島の皆さんに共通してあるな、という話を思い出しました。

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今やトランプ政権だけでなく、全米が「中国こそ問題である」との認識で国論が統一されていると言っていいかと思います。
その火付け役というか発端は、J・アワー氏によれば「インド太平洋ダイアモンド構想」という2007年の安倍晋三氏が説いた論文で、最初のトランプタワーでの会談の際にまだ就任前のトランプ大統領との間で早くも最重要課題としての「対中認識」で一致しています。
この事が、トランプ氏と安倍総理の結びつきや信頼関係を強くしています。

一方、その前におバカな北朝鮮がミサイルをぶっ放したりの大騒動が起き、後ろ盾である中国を正恩から引きはがす必要が出て来ました。
米はムチにより、日本はそのムチから逃れる飴を与える役割をする事で、中・朝間にくさびを入れる事が可能となったと見る事が出来ます。

習は今や、正恩などにかまっていられず、自国経済の崩壊を何としても食い止めねばなりません。
そのためには、日本からの最大限の政治的・経済的な支援が火急的速やかに必要でした。
習には、正恩に正面から接着していたのでは、安倍総理が手を差しのべるはずがないのは明らかでした。

「安倍総理がプーチンさんと懇ろに話をすすめる目的は、むしろ領土問題よりも対中問題や対北朝鮮問題が根底にある」、という事は以前ブログ主様が書いていたとおりです。

日本にとっては拉致問題・北朝鮮問題が最優先課題であり、米国にとっては中・朝両問題が等しく重要でしょう。
いずれにしても日米の思惑はほぼ合致していて、それだからこそ日中の接近にトランプさんは文句を言いません。というよりも、これはもう日・米のシナリオ通りなのだと思います。

筋金入りの親中派である二階氏の心中は分かりませんが、こうしたシナリオを前提とするならば、まさにうってつけの役どころなのですね。

 山路さん、ありがとうございました。トランプさんが文句を言ってこないのが不思議でした。 了解です。

 

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