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2019年4月17日 (水)

山路敬介氏寄稿 「自衛隊弾薬庫問題」とは何だったのかその3

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  ありがとうございました。今回で完結です。

                                           ~~~~~~                                         

                                               「自衛隊弾薬庫問題」とは何だったのかその3
                                                                                                         山路敬介

承前

岩屋大臣の防衛省トップとしての資質は、やはり疑わざるを得ない

 以上見てきたように、岩屋大臣の地元との協調性や政治的な面からは申し分のない大臣のように見えます。ですけれど、私は自衛隊本来の役割や任務から考えるとき、最初から岩屋氏の大臣の資質には疑問を持っていて、それが今回の件でさらにあらわになったと考えています。

その一番はやはり、島外へのミサイル等重火砲の全弾撤去です。防衛隊は組織され必要な人員は確保されましたが、弾がなくてどうやって本来任務を達成出来るか? これがはなはだ疑問です。

それに一体、ミサイルなどは今どこにあるのか? 「運用に関わる」として明かさないのは仕方がないとしても、即応性や初動対応に支障を来すのは間違いないです。

大臣によれば、島外にあっても「任務に支障のないように措置する事が可能という判断をした」としていますが、屁理屈をいえば「それなら、保良の弾薬庫も必要なかろう」と言いたくもなります。

ついでに、弾が島外でいいのであれば「砲筒」も島外にあれば足りるという事も出来るし、防衛部隊は洋上待機でも可能ではないの?などと意地悪く言ってみたくもなります。

また駐屯地保管について、「ここに弾薬を置きたいと考えた理由はある」として、千代田での保管の必要性を認めています。その旨は当然、初動や即応性を考慮に入れたものだったハズです。

「軍事的合理性の観点から、弾薬は近いところにあるのが望ましい」とも言っており、しかしその一方では「(距離はあるが)あたえられた状況の中で、ベストの状況を作っていく」として、防衛の必要性を努力目標に格下げしてしまっているのです。

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図右手グラウンド横のピンク色に塗られた建物が「保管庫」  http://www.miyakomainichi.com/2017/12/104188/

岩屋大臣は、保良地区で弾薬庫ができたら千代田で建設した保管庫は使わないと約束してしまった

最も深刻なのは、保良地区において弾薬庫が完成したあかつきには「その場において弾薬を集約して保管して行きたい」という明確な方針を示している事です。ここで大臣は、千代田で建設した保管庫はこれからも「使用しない」と宣言し、それを約束してしまっています。

それなら最初から千代田に建設された保管庫は必用がなかった事になり、まるで漫画でも見ているような塩梅です。

小野寺五典前大臣は4/9の国会質問で岩屋大臣に対し、「さまざまな理解を得るという事でやったが、初動で必要なものは手元に置かざる得ないのだから、地元の理解を得るという努力をすべきだ」としました。これが岩屋氏と小野寺氏の決定的な「違い」です。

岩屋大臣は国会質問の場において、決して色めき立つような感情の部分は見せず、淡々と最低限必要な答えをします。

一見、非常に有能な大臣に見えない事もない。けれども、相手の理解を促すような説明努力を全くしていない事には注意が必要です。

小野寺大臣なら、簡潔に前提や周辺情勢をつまびらかにしたうえで、相手の野党・与党の区別なく、わかるように説明する努力を惜しんでいませんでした。

もし、安倍一強といわれる弊害があるのだとしたら、岩屋氏のように近回りをして大臣としての労力を回避するような大臣がある事にあるのだ、と思います。

もっといえば、韓国軍のレーダー照射問題に関する処置も不十分なものでした。この事件に関して最初に幕引きを試みたのは日本側で、その最初は岩屋大臣の「日韓の防衛協力を未来志向で進めるよう真摯(しんし)に努力したい」との発言からでした。

私としてはとりわけ韓国など特別憎い対象にすらありませんし、大臣がそう言うからには、おそらく米国側の暗黙の要請もあるのだろうと考えていました。つまりその時はその対処でよく、必要な事柄はキッチリ成されるだろうと考えていたのです。

要は同様の事案が再び起きない事が肝要なので、その為の処置がどのようにか行われるであろう事を確信していたのです。

ところが、伝えられる範囲ではそれは全くなく、岩屋氏からそのような説明もいまだに皆無です。これで自衛隊員の不測の危険をどう回避・対処するのか? 安倍さんからでもキチンとした説明をぜひ伺いたいものです。


 防衛に関する法整備は不十分だ

KYさんという方がコメントの中で、「自称市民によるスパイ行為」というような表現をされていましたが、それは「弾薬の保管庫」という通常では手に入らないだろう図面を手に入れたその行為を指しての事のようです。

私にしても「自称市民によるスパイ行為」と言ってしまいたく誘惑はありますが、スパイとか、そういうものでは決してありません。あるいはブログ主様に迷惑が及ぶかも知れず、「スパイ」というような安直な言い方は避けてもらえればと思います。

弾丸の保管庫はおよそ著作権の対象物にはなり得ませんし、おそらく件の図面は工事の下職からでも任意に入手したものと思われ、そうであれば上述の運動家の女性は図面を盗み出したわけでもなければ、入手した図面を複製して販売したわけでもないのですね。

あのような施設であっても、元請け以外にも職方は木工事もあれば、電機屋もあり、型枠業者もあります。そのそれぞれが必要な施工図の配布は受けており、平面図などは共通して持っています。

問題は、防衛局は一般のビルディングを建設する場合のように、各職に守秘義務程度は課しているにすぎず、防衛機密に指定するような事は出来ないでいる事です。

弾薬の保管庫のようなきわめて重要に思われる案件にすら、我々と同じ一般法の範囲でしか秘匿できず、必要な情報統制も出来ない、こういう事が本質問題です。

きっと、運動家の人たちが違法行為によらず入手できるようなものは、人民解放軍ならもっと早く入手出来ている事でしょう。

くわえて言えば、一方でこういう状態が我が国の防衛体制という常態であり定着したものですから、岩屋大臣のようなやり方は「日本の防衛の現状に即したやり方」と言っても良いのでしょう。

このような現状を打破する一丁目一番地が「憲法改正」になるはずですが、それが仮に出来たとして、外国の軍隊並みになる事はまだ遠い先になるでしょう。

岩屋大臣のような政治家が自衛隊の惣領ならば、そのような火中に飛び込むことはせず、石破のように黙して日本の主権を少しずつ後退させる方向を取る方が得策と考えて、これも何ら不思議はないと思います。

                                                                                                                                                           (了)

                                                                                                     文責 山路 敬介

 

 

 

 

 

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コメント

考察、拝見しました。

ネットなどで見るに、「保管庫、実は弾薬庫」みたいな書き方をしている記事なども有りますが。
何故に小銃弾や発煙弾を入れている倉庫が「保管庫」なのに、其処に多目的弾頭弾が入るとなぜ「弾薬庫」に変わるのか、説明をしているような所はありませんでした。
弾薬の保管庫であって、それ以上でもそれ以下でもないのですから。

独自ルートで入手した図面とやらに関しても、かつて加計学園問題の時にあった「ワインセラーの有る設計図を入手した」というニュースのことを思い出しましたが、それだけです。


また、十二分に説明してさえ納得しない人が居るのに、説明不十分でした、で逃げる(問題の幕引きを早くする)岩屋大臣には、たしかに問題有りだと思います。

現場の人間は、あたえられた状況・あたえられた装備で、ベストを尽くすしかない。大臣に言われるまでもなくベストを尽くすでしょう。

全てが最高の条件で戦える事など無いのですから、少しでも勝率を上げるために手配をするのが上官・指揮官の仕事。
弾薬を島外に持ち出しておいてベストを尽くせというのは、「部下が無能だった」という言い訳をする牟田口のようです。

青竹ふみさん、お久しぶりです。

ご意見、同意です。
 岩屋さんは、結局は部下のせいにして、終局は部下を守れない、これは牟田口を彷彿とさせますね。

 宮古島市民への説明、説得は真正面から丁寧に説明するしかありません。説明会場に左翼がおり妨害の言論戦を仕掛けてくる場合がありますが、それに対しては官側は一にうまくかわすことに専念するのです。想定問答もそんな方向ですね。国会質疑でもそうでしょう。揚げ足をとられないということなんです。それでは左翼に勝てないでしょう。

 憲法改正という大事業をするのなら、国民に真面目に対峙し説得するしかありません。安倍さんでは憲法改正は出来ないのかもしれませんね。なぜなら消費税の問題でも財務省の圧力に負けているということですし、財務省を牛耳られない首相が憲法改正という大きなことはできないでしょう と私は思います。

 日本は大きな世代わりの時を迎えているのだろうと思っております。この宮古島での国の対応ぶりを見ていて、国家の弱い体質を感じてしまいます。これはなんとかしたいものです。

 ジャンヌ(真子さん)が新党を立ち上げました。ご立派です。しかし、彼女のこれから歩む道はいばらの多い困難な道だろうと危惧しております。彼女の方が正しいのですが、自民党を糺すということを言ってしまいした。これは言うべきではなかったと私は思います。保守自民党から反発されるでしょう。そんなことを言わずに自己の信念だけを主張していって良かったのでは・・・・・。

 主題から離れて言い過ぎましたが、日本政府の弱い体質から問題は起きてきますので、そこを正していくべきなんでしょう とおもいます。

ueyonabaruさん

 これから石垣市への配備問題もあることですし、よほど慎重なのは理解出来ますけどね。

憲法改正については、ueyonabaruさんと同じような感じを持ってます。
しかし消費税だけは上げる。
我那覇氏の行動は、それでも安倍支持をせざるを得ない保守の貧困を撃っていて、その原因を自民党に求めるのも理解できるところです。

それにしても安倍さん。
どのような方法にせよ、もういい加減にして拉致被害者だけは取り返さないと、国家としてどうよ? と思いますね。
「次はない」と言うのはいいが、拉致被害者を取り返す事もできず、それでいいのか?ハッキリ言うべきでしょう。

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