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2019年5月24日 (金)

ロシアの仕掛ける「情報戦」

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丸山穂高氏がさんざんな目にあっているようです。例によって週刊誌に当夜の行状まで暴露されるありさまで、ここまでするのかというかんじですが、私は同情していません。
というのは、いま仕掛けられているのは大きな意味でのロシアの「情報戦」だからで、それに自ら飛び込むような人物には同情できないからです。

少し前のことですが、2019年版の外交青書から「北方四島は日本に帰属する」との記述が削除されました。
これはロシアが「北方領土交渉とヤポンスキーが称している事自体が間違いだ」、といった発言に対応したものだと考えられています。
また2島先行返還論も同じく、過剰なロシアに対するおもねりとも言える「配慮」からきています。

確かに、中国の軍事大国化の最前線に立たされているわが国が、背と腹に敵対国家を受けることは外交・安全保障上、賢明ではありません。
日本にとって最悪の国際環境は第1に日米同盟の消滅であることは自明ですが、第2に朝鮮半島が丸ごと反日核武装国家となることです。
第3に、ロシアと中国が強力な反日共同戦線を締結してしまうことです。

これらの現象が次々に起きると、わが国はぐるりを敵国に囲まれて、かつての大戦前段に酷似した状況に追い込まれます。
いや、核兵器保有国に包囲されていることを考えると、大戦前夜より厳しいかもしれません。

ですから、現在の中露の準同盟を分断し、すり寄ってくる中国に悪い顔はせず、韓国に対しても核を持った統一国家などという悪い夢から覚めて貰わねばなりません。
そして第3にロシアとの緊張を和らげ、さらには中国と同盟関係を止めさせることです。
ですから、この間のロシアに対する4島一括返還論の事実上の放棄、北方領土呼称を止めるなどの措置は、領土交渉にポイントがかならずしもあるわけではなく、日露友好条約締結の方にむしろ重点があるのです。

現に、大塚訪問団長などのかつての島民はもはや帰還を望んでおらず、4島周辺の漁業権を取り戻したいというのが本音です。
ここが住民が多く県民が居住していており、祖国に復帰することを熱望していた沖縄とは異なるところで、あえて言えば急ぐ必要はないとも言えるところです。
といっても交渉事には時の勢いというものがありますから、それを逃すと次にそれが訪れるまで十数年待たされることになるのですが。

ところでソ連が崩壊した後、米国などの自由主義陣営には甘い見通しがありました。
冷戦の勝利によって得た米国一強の世界が、永続的に続くだろうという夢想です。
この米国一強の夢は、21世紀の冒頭から始まる中国の台頭で打ち破られることになるわけですが、ロシアも一時の国内体制の崩壊からプーチン独裁によって立ち直り、かつての米国に匹敵する軍事力を回復しつつあります。

英王立国際問題研究所(チャタムハウス)の上級コンサルティング研究員キア・ガイルズはロシアによる外国の政府や選挙に浸透する戦略が復活したと分析しています。
(木村正人「ロンドンでつぶやいたろう」による)

①偽情報などロシアの情報活動予算は年30億~40億ドル(約3300億~4400億円)。人員は1万5000人。サイバー技術など新たな手段を加え「偉大なロシア」を復活させるというイデオロギーを広めている。
②)07年にバルト三国のエストニアが大規模なサイバー攻撃を受けたのをはじめ、ジョージア(旧グルジア)やウクライナに実際の武力と情報攻撃、サイバー攻撃を組み合わせたハイブリッド攻撃が仕掛けられた。
③EUに人を混乱させるための偽情報・サイバー攻撃を仕掛けている。
④16年のリトビネンコ暗殺事件や18年のスクリパリ暗殺未遂事件などプロパガンダと暗殺を組み合わせた作戦を展開している。
⑤シリア空爆で欧州難民危機を作り出し、「政治的な武器」として使用している。
⑥石油・天然ガスを外交上の脅しに使っている。
⑦外交上の反動を避けるため、情報活動をオリガルヒ(振興財閥)やトロール部隊、犯罪組織のネットワーク、ハッカーに外注している。

ロシアの基本的なやり口はソ連時代からなにも変わっていません。
強力な軍隊を背景に、相手国の内部深くスパイ網を張りめぐらし、要人を手なずけ、情報を流させるといった古典的な方法以外に、今や世界有数のサイバー戦争能力を持つに至りました。
サイバー攻撃により、相手国の秘密情報にハッカーしたり、自国に有利な方向に仕向ける偽情報を流す世論操作さえ厭わないとされています。

ちなみに、中国はロシアと一番弟子で、北朝鮮は二番弟子格だったのですが、今や弟子筋の中国のほうが予算やそのエグサにおいてロシアの上を行ってしまったようです。

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自由党党首シュトラッヘ副首相 ロイター

それはさておき、最近のロシアの情報戦の実態として、たとえばオーストリアでは右派政党の自由党党首シュトラッヘ副首相がロシア絡みの汚職疑惑で引責辞任させられていますが、これはロシアのトラップにかかったものだと言われています。 

このオーストリア自由党は1950年代にナチス協力者が結成したもので、連立で内相、国防相、運輸・技術革新相の重要ポストを得て、外務・欧州・統合相にも自由党系の学者を送り込むことに成功しました。
その上に、オーストリアの3つある情報機関も支配下に収めました。

この情報機関は、今までのオーストリア国内での右翼やネオナチに埋め込んだスパイに関する書類を持っていましたが、武装警察に急襲されて押収されてしまいました。
その上この自由党は親露であり、政権入りする前にプーチンと政策協定すら結んでいます。
このシュトラッヘ副首相とロシアの蜜月の背景には、ロシアが仕掛けたハニートラップがあったようです。

「副首相は総選挙を控えた17年7月、スペインのイビザ島で、ロシアの投資家でオリガルヒ(新興財閥)の姪と称する女性に「大衆紙を支配して有利な報道をしてくれたら公共事業を受注させる」とほのめかしている様子が長時間にわたって隠し撮りされていました」(木村前掲)

このような「情報戦」を相手国に仕掛けるのを常道としているロシアにおいて、丸山氏が「女の子のいる店」にでかけなくてつくづくよかった思います。
まず間違いなく、あのように酒にダラしなく、酔えば本音を垂れ流すような子供ぽい政治家は、たわいもなく「店の女の子」のハニートラップにかかったでしょうから。

ハニートラップにかからずとも丸山氏は、「ロシア様に謝れ」という声を世論にしてしまっただけで、十分にロシアに利益となる働きをしたと言うべきなのかもしれません。

 

 

 

 

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