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2019年5月20日 (月)

丸山議員の戦争発言

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丸山穂高議員が袋叩きにあっているようです。なんでもロシアと戦争するの、しないのと言ったとか。
立憲や社民あたりが騒ぐならわかるのですが、所属していた日本維新の会からもバッサリと除名されて、議員辞職勧告までされそうな勢いです。

もっとも議員辞職勧告は法的拘束力がなく、かつて鈴木宗男氏への勧告が可決されただけで、すべて否決されています。
すると辞職勧告だけではなまぬるいと見たのか、維新がなんとロシア大使館に謝罪に赴くに至っては、さすがに私も呆れました。

Katayamababa

「日本維新の会の片山虎之助共同代表と馬場伸幸幹事長は17日午後、東京都内のロシア大使館を訪問した。ガルージン駐日ロシア大使と面会し、同党を除名処分となった丸山穂高衆院議員の戦争で北方領土を取り返すことの是非に触れた発言を謝罪した。 出席者によると、片山氏は「わが党にいた議員の発言で不快な思いをさせた。維新の考えでは全くない」と釈明した。
 タス通信によると、ガルージン氏は丸山氏の発言について「受け入れがたい」としつつも、この発言によってロシアと日本の関係発展が逆行することはないと表明。謝罪は「本国に伝える」と応じた」(共同 5月17日)

やれやれ、クリミアをむしり取り、ウクライナを侵略し、シリアの反アサド市民に爆弾を降らせているロシアに対して、「戦争」を口にしただけで平謝りですか。ナイーブなことです。
安倍自民党に配慮したのでしょうが、ここまで゙やる必要はありません。せっかく統一地方選で躍進したのに艶消しでした。

自民よりスッキリした保守政党をめざす維新が、このオタオタぶりはみっともない。
2島返還容認論の立場ですが、橋下氏もこんな言っていることですから、「丸山議員の言説は我が党の方針とは異なります」でお終いにしておけばよかったのです。

ちなみにその橋下氏のツイートです。

「これぞマーケティング政治の真髄。ポピュリズムと批判されるだろうが、今の世論ではある程度支持されると判断したのだろう。ロシアにも一切の返還を認めないという強烈な世論がある。再び戦争しない限りは妥協するしかない。2島決着に賛成だ」(2019年1月20日)

立場は円山氏とは違いますが、戦争で失った領土は戦争でしか戻らないとする認識は共通しています。
一般論としてはそのとおりなんですがね・・・。

さて丸山さんはよく言えばイキがいいというか、悪くいえば右寄りの過激な発言をしてきた人でしたから待ってましたとばかりニ標的にされてしまったようです。
こういう舌禍事件の時には、なにを言ったのか押えておきましょう。彼の発言は丸山氏のツイートにあります。

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 ま、このツイートで文字化されているだけなら問題とされるほうがおかしいと思えます。ところがこれは5月12日に酔いが覚めてから発信したものなのです。

問題はその前夜11日夜のことでした。
国後島に元島民で組織するビザなし訪問団との懇親会の時のことです。団長の大塚小彌太氏が同行記者団の取材に応じていたときに、どうやら丸山氏がからんたようです。

絡み酒の癖があるらしい丸山氏は、大塚団長に「戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか、反対ですか」と議論を吹きかけたようです。
よくある議論好きの酔っぱらいがやりそうなことですが、内輪の飲み会でするならともかく、ロシアが実効支配している国後島でのビザなし渡航団という微妙なスタンスが分かっていてやっているとは思えません。

しかも相手が、長い時間をかけ粘り強い北方領土交渉に関わってきた大塚団長です。高齢になられてひとりふたりと欠けていく元島民の方ですから、デリカシーがないにもほどがあります。バカですか。
大塚氏が、「はい、戦争しましょう」なんて言うはずもなく、憤然と「戦争なんて言葉は使いたくない。戦争はするべきではない」とハネかえされました。

すると更に畳みかけるように、丸山氏は「戦争しないとどうしようもなくないですか」とやってしまいました。
大塚氏は内心、「なにが戦争だ、今までの交渉経緯も、いま首相が取り組んでいる領土交渉も知らないのか。このバカな若造め」、という気分だったのでしょう。

その丸山氏と大塚団長のやりとりのが明らかになっていますので、貼っておきます。
(高橋克己氏 アゴラより引用http://agora-web.jp/archives/2039115.html)

丸山穂高議員:「団長は、戦争でこの島を取り返すのは賛成ですか?反対ですか?」
元島民・訪問団長:「戦争で?反対…」
丸山穂高議員:「ロシアが混乱しているときに、取り返すのはOKですか」
元島民・訪問団長:「いや、戦争なんて言葉は使いたくないです。使いたくない」
丸山穂高議員:「でも取り返せないですよね」
元島民・訪問団長:「いや、戦争したって…戦争するべきではない」
丸山穂高議員:「戦争しないとどうしようもなくないですか? 僕らはその、いいならいいし…」
元島民・訪問団長:「…戦争なんてやめてください」
丸山穂高議員:「何をどうしたいんですか」
丸山穂高議員:「何をですか」
丸山穂高議員:「どうすれば」
元島民・訪問団長:「どうすれば、って何をですか」
丸山穂高議員:「この島を」
元島民・訪問団長:「それを私に聞かれても困ります。率直に言うと、返してもらったら一番いい」
丸山穂高議員:「戦争なく?」
元島民・訪問団長:「戦争なく。戦争はすべきではないと思います。これは個人的な意見です」
丸山穂高議員:「なるほどね…。」
元島民・訪問団長:「早く平和条約を結んで解決してほしいです」

やはり全文を読み通しても議員としての常識に欠けています。国会議員が、こういったオフィシャルな席で、一般国民と「戦争」を手段として認めるのか否かについて、迷惑がっている相手に絡んでしまっているのですからどうかしています。

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おそらく丸山氏は、今までの彼の発言から憶測すれば、軍事的手段を欠いた領土交渉には限界があると言いたかったのでしょうし、一般論としてはそのとおりです。

丸山氏に言わせれば、北方領土は日本国領土ですから、他国の領土を武力で奪う利己的他害性を有する侵略行為ではないと言いたいのかもしれません。
ならばこれは他国との紛争解決ではないから憲法には抵触せず、自国主権内部から外国軍隊を排除する一種の正当防衛だといいたいのかもしれません。
苦しいなぁ。
というのは国際社会は、実効支配を領土の絶対要件としていますから、実に70有余手放した主権が認められるためには、いつにかかって二カ国間の交渉次第なのです。

かつて辞職勧告が可決されてしまった新党大地の鈴木宗男氏は、「政治家の究極の目的は世界平和。戦争による解決を持ち出す発想はあり得ない」などといっていますが、いかがなものでしょうか。
なるほど鈴木氏が言うように、日本国憲法の第9条は、「国際紛争を解決する手段としての戦争」を放棄していますが、わが国に対しての侵略まで容認しているわけではなく、今の国際社会秩序の不安定さを見るといつわが国を取り巻く状況が暗転するのかわからない状況です。

韓国のように平然と国家間の条約すら廃棄する事態が現実のものとしてあることがわかりました。
さらには、レーダー照射事件のように一方的に武力紛争化する場合すらなしとはいえません。
その場合、鈴木氏のように「世界平和」を唱えてさえいれば平和になるのでしょうか。

北方領土交渉においては、戦争で失った領土は、それがいかに不当であろうと、道理を欠いていようと、戦争以外の方法では返って来ないというのは厳然たる事実であって、沖縄返還は世界史上まれに見る例なのです。
それゆえノーベル平和賞が授与されたわけです。
国際紛争の解決手段としての戦争を憲法で放棄したわが国にとって、実力奪還は不可能に等しいわけで、だからこそ戦争で奪われた領土を外交交渉で取り返すというとてつもない難事業をしているのです

それをいまさら「一筋縄ではいかないと痛感した」なんてツイートするようでは、丸山さん、あんた交渉経過ちっとも勉強してなかったでしょうと思います。

世界第2位の軍事大国相手の領土交渉を、純粋に平和交渉だけで返還させるというのは無理がある反面、だからといって「戦争」という最終的解決方法が必要かといえば、それも違います。

というのは、安易に「戦争」などを叫ぶことは、今まで継続されてきた対露交渉のハードルを無視して、いきなり解決不可能な領域に送り込んでしまうことに等しいからです。
いま「戦争」を手段として唱えることは、憲法上の制約でそのような手段がとれないことが分かりきっているが故に、悪しき原理主義です。
これでは、現実になにもするな
と同じです。

ちょうど9条2項改憲を主張するゲル氏が、「原理的には2項改憲でなければ意味がない」といいながら、一方で「「野党も納得してから改憲論議を始める」と言っているようなもので、要はやらないと一緒のことです。

現時点で、北方領土交渉のネックは二つあります。
ひとつは2島返還された場合、残り2島の主権と帰属問題をどうするのかという主権の及ぶ範囲です。
ロシアは「北方領土返還」という日本側の用語にすら反発しており、4島すべての主権はロシアにあると主張しているくらいですから、仮に2島(ないしは面積的に半分)返還したとしても、領土を何らかの条件で有償譲渡したという形にしたいのかもしれません。

いまひとつは返還された2島に、米軍が安保条約を根拠にして基地を置くか、あるいは拒否するのかどうか、の問題です。 
これについてはドイツの再統合時の事例から不可能ではないと思いますが、ロシアは色よい対応を示していません。

いずれにしても、どちらもロシア内部の「神聖不可侵なわが領土をカネで譲り渡すのか」といったナショナリズムともろに衝突することは必定で、現にラブロフが年がら年中吠えています。
だから、大変な交渉をしている安倍氏の足をひっぱりなさんなと思います。

 

関連記事 http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2018/11/post-8277-2.html

 

 

 

 

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コメント

宇佐美氏や依存症ケア団体の田中氏の意見に維新が耳を貸さないまま丸山氏を葬り去った場合、せっかく日本維新に興味を持ち始めていた層がスーっと引いていくのではと感じます。実際私がそうです。
ロシアに先走って謝りに行くのもあり得ないですが、依存症対策への無知をさらけ出しながらツイッターで応酬する様子を見て何人もの識者がとりなしているにも関わらず、依存症本人のズレた言い分に逆効果な反応を返しています。
北方四島の問題が難儀なのは記事にある通りで、ホントになんちゅう時にやらかしてくれとんのやボケがです。
まともな国政野党がいない…困りました。

その「理由」からして維新は「除名」でなく、丸山の「離党願い」を受け入れるべきだったと思います。丸山の酒乱は問題ですが、「言論」を理由とした辞職勧告など論外です。
ましてロシア大使館に謝罪しに行った維新の行為は突飛すぎて理解不能だし、逆に日露交渉に悪影響を及ぼす懸念が濃厚です。何やら極端な橋下イズムの怖さを感じてしまいます。

酒で何度も失敗した私の経験から言うのも何ですが、何とか再生の道も残してもらいたいと願うばかりです。

維新が離党届を受理せず除名にしたのは当然だと思いますけどねえ。
丸山穂高氏の場合、イエローカードではなく累積でのレッドカードだと思います。
まあ一発レッドカードを切られても仕方がない所業だとは思いますけど。

山路さんは、「橋下イズムの怖さ」を言及されていますが、
今回の片山虎之助、馬場氏のロシア大使詣では、
果たして橋下さんの意向だったのでしょうか。
私は元自民党議員らしい政治的決着ではないかと考えるんですが。
もちろん、この行動と丸山氏に対する辞職勧告決議案の提出に関しては
行き過ぎだと思います。
また橋下氏自身も勧告決議案の提出には否定的だったと記憶しています。

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