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2019年5月17日 (金)

北朝鮮の最後の外貨獲得手段「奴隷輸出」も禁止される

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北朝鮮と韓国はいわば鏡あわせの中に住んでいる住人のようなもので、互いに妙に似ているため憎悪を抱いたり、尊崇してみたりしますが、結局は似た所に墜ちていくようです。
その合わせ鏡の軸になっているのが米国です。それは米国がヘゲモニック・ステート(覇権国)だからです。
ですから、米国との関係が良ければ経済も社会も安定しますが、基軸から離れるに従って悪化していきます。

今の状況がそれに当たります。
韓国の状況は昨日見たように、肝心な為政者のムン・ジェインが、この悪化の一途を辿る経済に無関心だから始末に負えません。
彼の頭には北しかなく、経済危機である事すら認めないのですから、対応策など出てくるはずもありません。
今や韓国の主要紙にすら「幽体離脱」と書かれている始末です。
肝心の為政者に当事者意識がないのですから、もはや治療不可能です。

では、合わせ鏡のもう一方の北はどうでしょうか。
こちらも初回の米朝会談において、世界のメディアはこのまま北が非核化路線に入ることによって、十重二十重の制裁が解かれて国際社会に復帰するという美しい勘違いをしました。

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ニューズウィークhttps://www.newsweekjapan.jp/glenn/2019/03/post-21...

結果は、正恩が米国を甘く見すぎていた祟りで、第2回会談で妥協を出し惜しんだために従来のノーディール(取り決めなし)状態に逆戻りしました。
トランプが核を全部放棄しろと言っているのに、使わない核実験場と代替施設がゴマンとある核老朽施設の廃棄ていどでは、「段階的非核化」もなにもあったもんじゃありません。
思い切って火星15の査察受け入れと、解体のための国外撤去くらいは呑むべきだったのです。

うろたえた正恩はハノイからの帰り道に中国にすがろうとしてあえなく断られ、ではロシアにすがろうと向かったウラジオストクでは予定を切り上げて失意の帰国をするハメになりました。
ロシア紙からも「なんの成果もなかった」と言われてしまっては、もはや投了同然です。

あまりに正恩が青くて未熟なすっぱい果実だとわかってしまったためか、北の特権階級はもぞもぞと蠢動を開始しています。
というのは「給料」が政府から出ないからです。

「昨年11月に筆者(加藤達也記者)がインタビューした元北朝鮮兵士の脱北者、呉青成(オ・チョンソン)氏は北朝鮮には月給という報酬制度は事実上、存在しないと証言。ソウル在住の別の脱北者は「北の住民は権力の大きさに応じ、ピンハネや恐喝で金品を得て暮らしている。権力は暮らしの糧だ」と明かした。 
この脱北者によれば体制を中枢で支える層は、正恩氏が「統治資金(外貨)」から下賜する金品も生活の大きな原資となっている。指導者による“面倒見”で、この多寡が特権層の政権への忠誠度を左右するのだという。
北は資本主義社会以上に“カネの切れ目”にシビアなのだ」
(加藤達也 産経5月13日「虎穴に入らずんば」)
https://www.sankei.com/world/news/190513/wor1905130010-n1.html

たとえば2018年には思いつき的にいきなり給料を10倍に引き上げましたが(おいおい、そんなことしたら普通の国だったらインフレになるぞ)、それを喜ぶ国民はひとりもいませんでした。
だっていくら紙が10倍に増えたってそれで買える商品がないんですから、なんともかとも。

「通常、給料が10倍になれば、市場でモノを買う人が増えて、物価や為替レートに変化が生じたりするはずだが、そのような現象は見られなかった。 その理由を情報筋は次のように説明した。
 「市場の基準通貨はすでに中国人民元になっている。また、他に先駆けて2013年から生産担当制を試験的に導入した単位(工場、企業所、機関)で働いている人は、給料を他より多くもらっていた」
 理由はそれだけではない。北朝鮮の市場でのコメ1キロの値段は5000北朝鮮ウォン(約65円)前後であることを考えると、給料全額をつぎ込んでもたった4キロのコメしか買えない。10倍になっても、平均的な4人家族の1ヶ月の生活費50万北朝鮮ウォン(約6500円)とは依然としてかけ離れた額なのだ」(デイリーNK2018年5月18日)
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/180522/soc1805220021-n1.html

食糧は北朝鮮政府が定めた1日1人あたりの配給目標は573グラムですが、そんなものは守られたためしがなく、国民は自力で食糧を調達せねばなりません。

工場の原料も来ない場合が多いので、これではどうにもなりません。

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産経 https://www.sankei.com/world/news/180809/wor180809

ではどうするのかといえば、自由市場に横流しして売りさばき、中国元を得て中国から原料を引っ張ってくるのです。
これでやっと原料も工員の食糧も確保できるというわけです。

「昨年、お上(金正恩氏)が平壌の化粧品工場を視察し、国産化粧品の質を改善し、生産量を増やせと指示を下した。それに従い、新義州化粧品工場も原料を中国から輸入して、質の高い化粧品を作っている」(情報筋)
工場への原料供給が正常化し、国からの生産量のノルマが増やされた。それでより多くの労働者と技術者が必要になったため、工場は高待遇を掲げて人員の募集に乗り出した。
工場の幹部は、生産した化粧品を市場で売りさばき、その代金でコメを購入、労働者に配給することで、人員募集とノルマの達成を同時にやってのけたのだ」(デイリーNK 2018年04月30日)
https://dailynk.jp/archives/109232?zkzk=110561

どうしてこのようなことになったのか、説明する必要はありませんね。
正恩が「核大国」になりたいという野心という、危険な妄想を抱いたからです。
この男は、人民にコメを配給することにはすこぶる吝嗇ですが、核兵器を作るカネには糸目をつけませんでした。

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https://www.youtube.com/watch?v=dDwMDPN8AZc

たとえば上の写真の長距離弾道ミサイル・火星15だと(右に正恩がいます)、ピースキーパー・ミサイルが約70億円ですが、北が作るとなると法外な吹っ掛けをされたことでしょうからその10倍はしてもおかしくはないと言われています。

「指導者就任後、正恩氏は米国を対等な核軍縮交渉に引っ張り出す戦略を立て、米東海岸を直撃できる大陸間弾道ミサイル(ICBM)の完成を目指した。ウクライナから高性能ロケットエンジンを技術者ごと買った疑いも出ているが、核・ミサイルが急激に高性能化したことを考えると高額な技術の買い付け先は多岐にわたるはずだ」(加藤前掲)

居抜きで技術者込みで言い値でウクライナから技術者込みで買ったようですから、果たしていったいいくらつぎ込んだのやら。
もちろん北朝鮮ウォンなんかで払ったら冗談にもなりませんから、米ドルでしょうね。
世界最貧国がこんな馬鹿げたことをすれば、直ちに外貨が払底して当然です。

ではお宝の外貨と食糧を得るためにどうしてきたのでしょうか。
ひとつは、堂々とたかりゆすりをして外国からの援助をせしめるというのが、金家のお家芸でした。
初代はソ連と中国を手玉にとって、その両方から支援をせしめるという高等テクニックを使っていたのですが、1991年のソ連のほうかいによってあえなくオジャン。
以後、6カ国協議で2代目が奮闘してなんとか糊口をしのいできたのですが、これも3代目が本気で「核大国」を目指してしまっために国連制裁を受けてパー。

そりゃあ売れるものならなんでも売りましたよ、はい。
鉛入りのマツタケ、他国のEEZでとってきた水産物(自国のEEZは中国に売っちゃったもんで)、弾道ミサイル、化学兵器、弾道ミサイル、そしてなんといっても北の「特産品」は覚醒剤と偽札でした(おいおい)。
2001年12月の海保に追いかけられて奄美沖で自沈した工作船は、覚醒剤を運んできたものだと思われています。
九州南西海域工作船事件 - Wikipedia

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https://mainichi.jp/articles/20161222/k00/00m/040/...

偽札は「スーパーK」と呼ばれた精巧なニセ100ドル紙幣で、これを大量に流通させていたこともわかっています。
この原盤を作ったのがイランで、当時からイランとは核開発・弾道ミサイルなども含めた裏ルートが存在しているといわれてきました。

それはさておき、まともなものでは石炭ですが、チャン・ソンタクの頃はじゃんじゃん中国に売り飛ばしてにわか成金すら誕生したほどです。
しかしその石炭もいまや制裁破りの禁輸品に指定されて、密輸したらあえなく米国に貨物船ごと拿捕されてしまうという悲劇。
返せ強盗め、と北が罵っても米国が返すはずがありません。

それどころかさらに制裁の壁は高くなる一方です。
このまま調子に乗って弾道ミサイルを発射していると、次は拿捕・海上封鎖の段階に入るでしょう。

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https://www.news-postseven.com/archives/20160613_4...

しかし実は隠し球がもうひとつあったのです。それは「現代の奴隷輸出」とまで言われている労働者輸出でした。

「1970年代から始まった北朝鮮の労働者の輸出は、1990年代に経済難が発生して以来、北朝鮮政府が海外で外貨を獲得する重要な手段になった。アメリカ国務省は『2006年例国際人身売買報告書』の中で、北朝鮮政府が自国国民を「非熟練契約労働者」として輸出していると取り上げ、こういった労働者に対する労働搾取と人権問題を指摘した。北朝鮮は現在、中国、ロシア、東欧国家、中東などへ労働者を派遣しており、その数は3万人に上ると推算される」(北朝鮮分析2010年3化通10日)
https://plaza.rakuten.co.jp/spada100/diary/201003120000/

北は輸出商品として労働者を出し、その賃金の8割をピンハネしてきました。

「オランダ・ライデン大学のレムコ・ブロイカー教授は10日、米政府系ラジオ放送「ボイス・オブ・アメリカ(VOA)」とのインタビューで「ポーランド各地では今も北朝鮮労働者が外貨稼ぎをしている」とした上で「ポーランドの造船所で外貨稼ぎのために働く北朝鮮労働者は1日12-16時間作業をしているが、毎月の給与は平均27ドル(約3100円)しかない」と伝えた。ポーランド企業が北朝鮮労働者に正確にいくらの給与を支払っているかは知られていない。 
米国務省などは「北朝鮮政府は海外で働く労働者が受け取る給与の70-80%をピンハネし、残りを労働者に与えている」との見方を示している」(朝鮮日報2018年11月12日)
http://www.chosunonline.com/m/svc/article.html?contid=2018111200866

海外に働く北労働者総数は約6万人から6万5000人、大所ではロシアと中国の二カ国。
それにサウジアラビア、クウェ―ト、アラブ首長国連邦など中東諸国、そしてアフリカ諸国など世界約40カ国に派遣されています。上の写真はタンザニアで撮影されたものです。
労働者海外派遣による総収入は推定で年間1億5000万ドルから2億3000万ドルとみられ、労働職種は建設業、レストラン、鉱山、森林業、道路建設などが主でした。

ところが対北制裁によって、北朝鮮の労働者の労働ビザ発給は禁止されたために、残された唯一ともいえる外貨獲得源であった労働者覇権ビジネスまでが解体の危機にあります。
ちなみに、先日のロシア訪問の裏テーマは、ロシアにいる8000人の北労働者のビザ再発給をプーチン氏に要請することだったと言われていますが、すげなく断られたようです。
しかも、中国までもが同調し始めました。

「中国政府が三月初旬、国内に北朝鮮から派遣されている労働者について、六月末までに帰国させるよう、雇用する中国企業などに求めていたことが分かった。複数の外交筋が明らかにした。国連安全保障理事会が北朝鮮に対する制裁決議で定める十二月の送還期限を、独自に繰り上げた形。制裁の確実な履行を要求する米国との間で貿易摩擦を抱えていることが、背景にあるとみられる。(略)
 国連安保理は二〇一七年十二月に採択した制裁決議で、北朝鮮が外貨獲得源として海外に派遣した出稼ぎ労働者を、二年以内に送還させるよう定めた。
中国が送還期限を約六カ月前倒ししたことについて、外交筋は「米国との貿易協議を意識しているはずだ」と指摘する。
 別の北朝鮮消息筋によると、北朝鮮は三月上旬、中国で活動する人民軍系列の複数の貿易会社に六月までに撤収するよう指示を出したという。消息筋は「(中国の期限繰り上げと)関連した動きだろう」と話している」
(東京新聞2019年4月23日)

このように北の最後の外貨獲得手段だった奴隷輸出の道も封鎖されようとしています。
まさに孤立無援・四面楚歌を絵に描いたようです。
 

 

 

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コメント

北は暴力団以上に暴力団ですね。現代社会でここまで不条理な漫画のような国家があるんですね。中国共産党もまだましかとも思えてきてしまいます。こんな国の批判もできない、公的な政党・団体は、暴力団のフロントであり、幇助とかの罪で、一緒くたに裁かれるべきですね。
あまりに酷すぎて、日本に生まれて本当によかったとつくづく思います。

 トランプ大統領、最後まで金政権を追い詰めようとしております。大したものです。どうしてそこまでできるのでしょうか? 私は驚嘆しております。金政権を打倒するためにはそこまでやる必要があるとトランプ大統領は考えておられるのでしょう。国際政治の厳しさも感じますね。もう許さないとでも言っているのかのようです。

 怖いながらも、トランプ大統領を支持します。世界がトランプ大統領のこの締め付け策で事態が結果として良い方向へ行くことを祈ります。他に策はなしと考えておられるのでしょうか。

しかしでも、詰む詰む詐欺は、まだまだ続くような気がします。
北朝共にせよ、中共にせよ、もう数十年前から「もうダメだろ、
崩壊するぞ、民衆が黙っちゃいない、共産党幹部どもは祖国
を捨てて命からがら逃げ出すぞ」と言われて、耳にタコもイカ
も出来ましたわ。今度の6月4日、天安門30周年ですからねー

人がボコボコ生まれて人の価値が低く、儒教やらで上下関係
をガッチリとケツまで押さえられた、東アジアの稲作ムラ文化
の民衆の数千年来続く伝統の官尊民卑状態ですから、今さら
「個人の自由」だなんて言われてもチンプンカンプンですわ、
まだまだ詰まないと思います。

少し前の日本だって、奴らは鬼畜米英の強姦ヘンタイ野郎だ
から1億総火の玉となりてたとえ武器が竹槍しかなかろうと最
後の一人になるまで現人神天皇陛下をお守りするんじゃ、命
を陛下の臣なる大本営に捧げよ!!なんて言ってた。それが
米国にボロカスにやられて戦後の国民主権の改革が始まった。
良くも悪くも、あの大東亜戦争敗戦がキッカケだった事は(認め
たくないけども)事実で、あの軍部が日本を自ら民主化したとは
到底思えませんわ。

今さら核保有国同士がドンパチも出来ません。トランプ親ビン
が経済戦争を仕掛ければ、日本もマジ深刻なダメージを喰ら
うでしょうが、北朝共にせよ中共にせよ自ずから進んで民主化
するなどとは思えないので、耐え難きを耐え忍び難きを忍ぶ
しか選択肢がありません。 

まだまだ長ーい長ーいイマイマしい時間を想定しておいた方
が、逆にイライラしなくて済みそうですわ。

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