• 20250112-044948
  • 20250112-050804
  • Dsc_1204
  • Dsc_1204_2
  • Dsc_1206_2
  • Dsc_1210
  • Dsc_1211
  • Dsc_1208
  • Dsc_1188
  • 20250110-053936

« ホルムズ海峡タンカー襲撃事件その3 | トップページ | 日曜写真館 クレマチスの午後 »

2019年6月22日 (土)

日韓関係の現在と将来が鮮明になりました

193-039

イランにかまけているうちに、日本政府の韓国に対する対応が明確になりました。
ひとことでいえば、責任を持った回答がないようなら、政府間関係が断絶してもかまわない、とするものです。
3つ続けて新聞記事を引用しますので、既にご承知の方は飛ばして下さい。

「日本企業の資産売却なら、韓国政府に賠償請求検討
韓国人元徴用工訴訟をめぐり、原告側に差し押さえられた日本企業の資産が売却された場合、日本政府が韓国政府への賠償請求を検討していることが21日、わかった。外務省幹部が明らかにした。
 賠償請求は、日本側が検討している対抗措置とは別のもので、国際法で認められた措置として行う。日本政府は昨年10月に韓国大法院(最高裁)が元徴用工訴訟の判決を確定させたことについて、日韓請求権・経済協力協定に違反すると主張し、韓国側に国際法違反の状態を是正するよう求めている。
 訴訟の原告側は5月に資産売却の手続きを裁判所に申請しており、8月にも資産が売却される可能性がある。日本政府は資産売却で日本企業に損害が生じないように、韓国政府が何らかの対応をとるよう求めている」(読売6月21日)
https://news.biglobe.ne.jp/domestic/0621/ym_190621_8814677093.html

Wor1810300023p1

https://www.sankei.com/world/news/181030/wor181030...

同日、「徴用工」原告団はこのようなことを言っています。

「元徴用工側「我慢の限界」「協議応じなければ売却」
韓国大法院(最高裁)が三菱重工業に元徴用工らへの賠償を命じた訴訟で、原告側は21日、三菱重工業が7月15日までに協議に応じない場合、既に差し押さえている資産の売却に向けた手続きに入ると表明した。 原告の支援者らはこの日、東京都千代田区の三菱重工業の本社を訪れ、協議に応じるよう求める要請書を提出した。支援団体の代表者は「今までも協議に応じてもらうよう求めてきたが、我慢の限界だ」と話した。
 徴用工訴訟を巡っては、これまで日本製鉄(新日鉄住金が改称)と不二越の資産について、原告側が裁判所に売却命令を申請している」(

引用がつづきますが、もう一丁。韓国政府の対応です。バカヤローと思われる方は(私もおもいましたもん)、どうぞ飛ばして下さい。

「ソウル聯合ニュース】韓国大法院(最高裁)が日本企業に賠償を命じた強制徴用訴訟問題を巡り、被害者への慰謝料支払いに関する韓国政府の提案を日本が拒否したことについて、外交部が日本側に「慎重に知恵を集めるよう希望する」との立場を示した。
同部の金氏は政府の提案内容について「民事訴訟に対し政府が直接関与することは不可能だ。日本企業が裁判の結果に伴う協議に応じていない状況の中で、当事者間の和解の道を提示する内容が盛り込まれている。細かい内容は当事者の協議の過程で具体化することができるようにしている」と説明した。 「日本側が正式に立場を表明してきたか」との質問には、「日本側が公に立場を発表したと承知している」と答え、この発表を日本側の公式の立場として受け止めていることを示唆した。
 日本メディアによると、菅義偉官房長官は20日の記者会見で韓国政府の提案について、全く受け入れられないと述べた」(韓国聯合6月20日)
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20190620003900882?section=politics/index

特に解説の必要がないほど、日韓関係の現在と将来が鮮明になってきましたね。整理しておきます。

Img_c8010e4e00f100f94cd7df1bcc6072066366

https://toyokeizai.net/articles/-/247496

●三者の立場
●日本政府の立場・・・「徴用工」訴訟は日韓基本条約の否定であるから一切応じない。韓国政府の提案である日韓企業による慰謝財団は慰安婦財団の二番煎じであるから拒否する。韓国政府が日限までに仲裁委員会に応じなかったので、日韓首脳会談は行わない。原告団が資産売却すれば、韓国政府に賠償請求する。

●韓国政府・・・なにも決まらないし、なにをしていいのか皆目見当もつかないが、とりあえずアリバイ作りで「徴用工」慰謝財団を日本政府に提案してみた。当然ことわられたが、大統領が「外交天才」なので日韓首脳会談は開かれるだろうと思っている。開かれなければ外交部の官僚の首を飛ばすだけ。

●「徴用工」原告団・・・しびれを切らした、差し押さえた資産の売却を開始する。

したがって、このまま推移すると(たぶんするでしょうが)、自動的にこのようなことになります。

●今後の予想される展開
①「徴用工」原告団が差し押さえ資産の売却を開始する。
②日本政府は予告どおり韓国政府に対して見合った額を賠償請求をする。
③韓国政府、「暴挙」だとかなんとか言いつつ、何もしない。
④日韓関係、長期の氷河期に突入する。

チャンチャン♪
見事なまでの予定不調和です。
私としてはなるようになったじゃん、というぬるい感想しかもてません。
いつもは冷静な楽韓さんがバッカしゃねぇのと言っていましたが、私はそれを言う気にもなれません。
なぜなら真正のバカ相手にバカといっても虚しいからです。

こういう時には、もつれた糸球の初めを引っぱりださねばなりません。いわゆる「そもそも論」です。

Wor1812240023p1

https://www.sankei.com/world/news/181224/wor1812240023-n1.html

日本の主張は、つまるところひとつです。
意図的に破壊されようとしている、あるいは既に破壊された日韓基本条約の条約文言に立ち返って、韓国最高裁判決を、韓国政府が責任を持ってそれを否定することです。それ以外ありません。

からんだ糸球の初めがこの韓国最高裁判決にある以上、韓国政府がこれを否定しないことにはなにも解決しません。
韓国最高裁判決を韓国政府が認めなければ、それ以降でてきた賠償命令だとか差し押さえ命令はすべてチャラになるからです。

一方、韓国側の思惑は、政府が韓国最高裁判決を三権分立の名目で容認する形をとることで実体化してしまうことです。
そして日本企業に賠償金を支払わせれば既成事実にすることができます。
だから日韓企業で財団を作ることが仲裁委員会に出る条件だ、なんてことまで言い出しました。
実に狡猾です。
日本企業を「救済事業」に関わらせれば、仲裁委員会なんかやる前に日本側の敗北が決定してしまうからです。

これは、実は歴代の韓国政府の立場の否定、つまりムンがやっていることは「革命」なんですよね。
だって、今までの韓国政府はあのムンの師匠のノムヒョンですら日韓請求権協定を遵守せざるをえないために、元慰安婦や徴用工に対しての賠償責任の所在は韓国側にあるとしていたわけです。

自分の国で「革命」をするのはカラスの勝手です。
自分の国の経済をムチャクチャに壊すのも自由、失業者を倍増することも自由、北にすり寄るのもご勝手に、です。
しかし忘れて欲しくはないのは、それは国内だけのこと。
外国に対してまで、条約は破るわ、協議に応じないわ、では話にもなりません。

日本の不平等条約は幕府が結んだとしても、明治政府もそれを受け入れて自力で改正に努力せねばならなりませんでした。
あれは幕府が勝手にやったこと、オレらはそれに反対していたからナシだ、では済まないのです。
そんなことをすれば正統な日本政府として承認されませんからね。

だから後継政府はいいも悪いも含めて全部飲み込まざるをえないわけで、その上で改正するまでに半世紀、血の滲むような努力をしたのですよ。
このように一国の政府たらんと欲すれば、歴代政府が結んだ外国との約束を遵守することが大前提なのです。
それができないような政府は正統性が欠落していますから、相手にできないと判断するだけのことです。

というわけで、韓国の条件についての太郎外務大臣の答え。

「韓国から、韓国企業と日本企業が拠出した財源から確定済みの大法院判決の原告への支払いに充てることに日本政府が同意するならば請求権協定に基づく協議を受け入れる旨発表がありましたが、これは韓国の国際法違反の状態を是正することにはならず、この提案は受け入れられません」(6月19日ツイッター)

なにひとつ付け加える余地がないほどクリアです。河野氏はここで「国際法違反の是正」が日本政府の目的だと明確に述べています。
まさにそのとおりです。

155596923075_20190423

ハリス在韓米国大使http://japan.hani.co.kr/arti/politics/33303.html

一方、米国は原則として同盟国間の紛争には介入しないという立場から、一歩踏み出しています。
在韓米国大使のハリー・ハリス氏は、2019年6月7日、韓国政府に向けていくつかの要請をしています。

①米国の対中戦略への賛同
②日韓関係の正常化
③韓国内の外国企業の状態の改善

①は、ファーウェイ排除を明確にしろということです。
韓国政府はファーウェイに入れあげていたために「追加措置はとれない」としてきました。
ファーウェイ問題がただの経済戦争問題のレベルではなく、安全保障領域のことだと韓国は理解できていないのです。
米国としては、こんな北京に情報が筒抜けになるような国とはおっかなくて安全保障関係は結べません。
そこでいままでのような二枚舌は許さないぞ、ということです。
とうとう言われちゃいましたね。
そのせいかどうか、習の6月に予定されていた訪韓はキャンセルされました。

②は、「この地域のいかなる重要な安全保障上の事案も、韓日双方の積極的関与なしには解決し得ない。米国は米韓日3カ国協力の強化に向けた強い意志を持っている」と述べています。
これは従来から米国が言い続けていることで、ハリス大使は米韓日の三国関係が、東アジアの安全保障インフラなのだということの再確認を韓国政府に迫ったわけです。

ちなみに鈴置氏は在韓米軍撤退・米軍の北への軍事行使という見立てです。
その場合、韓国には事前通告は一切なく、韓国軍の手助けも拒否するでしょう。

私は現状がそこまで煮詰まっているとは思えませんし、イランとの緊張を抱えて2正面で戦端を切ることはないと思います。
米国にとって必要なのは在韓米軍基地という軍事インフラだけであって、韓国軍でも韓国政府でもありません。
在韓米軍基地は、仮に対中戦となった場合に北方艦隊の根拠地を攻撃できる要衝ですから、今、手放すことはしません。
ですからそれを押えておく法的根拠である米韓同盟は維持し続けます、

戦時統制権廃棄で米軍司令官が韓国軍の司令官の下になろうと、気にしていないでしょう。
在韓米軍にとって韓国軍との強力関係が必要なケースは、唯一北が侵攻してきた場合だけで、そんなことはありえないことは米韓共に分かっています。
共同訓練は抑止のデモンストレーション以上でも以下でもありませんでした。
ですから、戦時統制権なんか実際に使われる可能性はないのです。

要は、韓国よ、二股かけるな、邪魔をするなということです。

とまぁ、このように米国もこのまま日韓関係が絶対零度になると、なんらかのアクションをせざるをえないでしょう。

 

 

« ホルムズ海峡タンカー襲撃事件その3 | トップページ | 日曜写真館 クレマチスの午後 »

コメント

もうなんともかとも、どこからつっこんでいいのやら、ですが、この韓国政府のバカさ加減にはほとほとあきれ果てています。

慰安婦財団の解散は、いったいいつのはなしだったんでしょう。

こんなことをやっておいて、また、財団を作る?それに日本が乗る?
あたまおかしいとしかおもえません。

朝鮮日報や中央日報・東亜日報など保守系紙の論調では、日本との関係改善をうながす記事が多くなって来ています。韓国世論内の世論調査では「統一よりも経済」が70%をこえています。国益というか、経済的実利の観点から韓国政府の無策を批判する声が高まって来ています。

けれど、どう目を皿にして見ても、先の最高裁判決の内容を批判する内容の言説はなく、したがって韓国政府の「国際法違反」を問題にする論調も皆無です。(ここが韓国の面白いところ)保守派の間では見識あるとされる元外交官ですらも、「日本の植民地統治は違法だった事は言を待たないが~」という枕詞を用いないと、その先を言い続けられません。
李承晩TVなどのごく一部の識者たちは身を切る覚悟で頑張っていますが、今のところ韓国内では全く受け入れられる様子がありません。

いやはや昔から中韓の身勝手ぶりに悩まされてきた我が国ですが、ようやくかつてよりはマシな対応ができるようになってきましたね。

2019.6.25 相模吾です。
半島全体が煮詰まっているように思える。北の将軍は中国、ロシアに泣きつき、ベトナムにはコメ400万トンの施しを受ける。西に東になりふり構わず将軍様が飛び回るのは追い詰められた感が強い。南の文さんは、周囲すべての国にソッポを向かれ、かの議長殿は天皇発言を謝罪しても今や日本に反応すら見せてもらえない。米国の中国締め付けは韓国経済にもダメージなようで、この煮詰まった先の暴発が怖い。経済無策な文さんは早晩交代願い、日米韓の連携で政治・経済を活発化させられる政治家が出て欲しいものです。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« ホルムズ海峡タンカー襲撃事件その3 | トップページ | 日曜写真館 クレマチスの午後 »