• 193
  • 194
  • 192
  • 199
  • 200
  • 196
  • 198
  • 118_20190720042001
  • 118_20190720042301
  • Reh00110047899

« 国際問題化する香港引き渡し条例改正問題 | トップページ | 香港の100万人デモを「最後のデモ」にさせるな »

2019年6月13日 (木)

香港条例反対運動に弾圧始まる

132_1

香港の民主派と中国政府との攻防が最終局面に入ろうとしています。
ラム行政長官は、強硬姿勢を崩しておらず、審議を強行しようとしています。

「【北京=西見由章】香港で中国本土への容疑者引き渡しを可能にする「逃亡犯条例」改正案の撤回を求める数万人のデモ隊が12日、香港政府や立法会(議会)付近に集結し、鉄柵をバリケードにして幹線道路を占拠した。警官隊はデモ隊の一部を「暴徒」とみなしてゴム弾や催涙弾を発射し、立法会周辺から強制排除。70人以上が負傷した。香港メディアなどが伝えた。 
盾や警棒などを持った警官隊が出動。黒い服装にマスク、ゴーグルを身に着けたデモ隊との間で断続的に衝突が発生した。香港政府は12日、この日再開を予定していた条例改正案の審議を延期する方針を示した」(産経6月12日)https://www.sankei.com/world/news/190612/wor1906120019-n1.htm

審議強行に対して抗議する民主派は、路上にバリケードを作って抵抗しました。
それに対して警官隊は容赦ない鎮圧をしたようで、催涙弾が投擲され、70名以上の負傷者がでたようです。
一部では、警官隊が麻布に包んだ鉛弾を投げているとか、ゴム弾の水平発射をしたという情報もありますが、未確認です。

Wor1906120019p1

産経前掲

私は今回のような民主派の実力阻止という手段を評価しません。
目的は手段を合理化しないからです。
審議が阻止されたこと自体は評価しますが、短期的戦術としては成功しても、中長期的に見た場合、疑問があります。

まず第1に、このような暴力的反対運動をすれば、必ず権力の倍する弾圧を招くことは明らかです。
今回もラム政権はよほど習から尻を叩かれていると見えて、上の写真にあるようにいきなりこん棒をふりかざした制圧活動をしました。
CNガス(催涙弾)も大量に発射されたようです。

Photo_59

日経 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46006080S9A61...

このような暴力的抗議行動を私は批判します。どうぞ、指導部の人たちは冷静になって、統制ある抗議行動に徹して下さい。
路上を占拠することは厳密には交通法に抵触するでしょうが、それでも数十万の人たちが街頭に溢れた状況ではやむを得ないとは思います。
しかし昨日のような一部の者による議事場敷地への突入や、バリケードは明らかな行き過ぎです。
暴力の応酬といった局面に引きずり込まれれば、絶対に反対派は勝てません。

のぼせて戦った気になるのは勝手ですが、失うものが多すぎます。
絶対に暴力には手を出さないで下さい。

第2に、民主派の人たちは、この抗議行動が世界の注視の中で進行していることを肝に命じるべきです。
かつての「雨傘革命」や、台湾の「ひまわり革命」は共に節度ある抗議を続けました。
たとえば、「ひまわり革命」は、議場を占拠するという行為をしつつ、汚したり破壊したりすることをせずに、撤収時には清掃して引き上げています。
だから、世界の自由を愛する人たちから支持されたのです。

フランスの黄色のベスト運動には一理ありますが、商店を焼くというどうしようもない破壊行為まで支持する人はいません。
むしろ私のように、暴力に対する嫌悪感から否定的な感想を持つようになります。

今後ですが、仮に審議入りが有効に阻止された場合でも、香港人の意志とは無縁に全人代が香港の基本法を改変することが可能です。
現在の香港警察は、深センにまで進出してきている中国政府の治安機関の直接の指揮下にあるという噂も流れています。
今日に予定されている審議を力で再度強行し、一気に採決に持ち込む構えです。
そうなった場合、中国政府は香港の頭越しに引き渡し条例を押しつけることが可能です。

しかしそれで終わりだと考えて諦めないで下さい。
民主派はそのゴリ押しを予想して、現時点でその危険性を世界にアピールせねばなりません。
これこそまさに中国政府の反民主主義的姿勢そのものであって、こんな暴挙を国際社会は許すのか、とアピールすべきです。

傍観者でいてよいのか、香港を見殺しにするのか、と自由主義社会に問うて下さい。
国連に提訴して下さい。
国連は役立たずのどうしようもない機関ですが、国際世論を喚起することくらいはできます。

いったん審議が阻止され、次の一手を互いに模索している今こそ、言論戦で中国に勝たねばなりません。
優秀なスポークスマン(出来たら女学生)に言論を一本化して、世界のメディア相手に大規模な記者会見をするときです。

隣国の日本では、「犯罪人引き渡し条例」について、全くといっていいほど内容的な報道はありません。
ただ100万人デモが起きたとか、衝突があったと上っ面を報じるだけです。
これは日本メディアの度し難いダメさもありますが、民主派の発信力の弱さもあることを自覚してください。

老婆心ながらひとこと付け加えると、犯罪人引き渡し条例が可決された後は必然的に運動は焦点を失い雲散霧消していきます。
いかなる運動もその運命から自由ではありません。

Photo_3_1

中国政府は大量不当逮捕をするはずです。
しかも香港の場合、そこで運動すること自体、本土に移送されて、収容所送りになる危険があります。
いったん中国政府に逮捕・収監されてしまえば、社会に復帰する可能性はありません。
ですから、この事態に備えて第2指導部を海外に作っておく必要があります。
必ず来るであろう中国政府の民主派狩りから、メンバーを守って国外逃亡させ、海外で持続的運動を続けねばなりません。

この運動が64天安門事件30周年に起きたのも、なにかの巡りあわせを感じます。
ここで負けたら、香港の自治と自由はなくなります。
それは香港だけのことにとどまらず、中国国民と少数民族の自由が復活する道が閉ざされることを意味します。

民主派の奮闘をお祈りします。

                                                                   ~~~~~~~

産経(6月12日)になぜ民主派は反対しているのかについてのQ&Aが掲載されていましたので、転載させていただきます。
https://www.sankei.com/world/news/190612/wor1906120020-n2.html

■「逃亡犯条例」改正案とは 「一国二制度」事実上崩壊の懸念

Q 「逃亡犯条例」改正案とは A 香港が犯罪人引き渡し協定を締結していない国・地域の要請に基づいて、容疑者引き渡しを可能とするものだ。香港政府が4月に立法会(議会)に提出した。
現在、香港は米国など20カ国と犯罪人引き渡し協定を結んでいるが、中国本土やマカオ、台湾との間にはない。香港紙、星島日報(電子版)によると中国は55カ国と犯罪人引き渡し条約を調印していて、中国の特別行政区である香港とは結んでいない。香港政府トップの林鄭月娥(りんてい・げっか)行政長官は「法の抜け穴をふさぐため」必要な措置だと強調している。

 Q なぜ条例改正の動きが出たのか

 A 昨年2月、香港人の男が台湾で恋人を殺害し、逮捕される前に香港に戻るという事件が起きた。香港政府は、犯罪人引き渡し協定がない台湾への身柄移送ができないことを理由に、このような事態を解消するため条例改正が必要だと主張している。

 Q 反対運動が起きているのはなぜか

 A 香港は1997年の中国返還後も「一国二制度」で高度な自治が50年間認められているのに、条例改正により同制度が事実上崩壊すると反対派は懸念している。香港政府は引き渡し対象となる犯罪を限定するなどしているものの、実質的に香港市民も中国当局の取り締まり対象になる恐れがあるためだ。香港の根幹をなす「一国二制度」が揺らぐことで、世界の経済・金融センターとしての地位低下も心配されている。

 Q 具体的に想定されるケースは

 A 香港で活動する活動家など中国政府に批判的な人物が、容疑を作り上げられて中国本土へ引き渡されるといった懸念を反対派は挙げる。香港を訪れた外国人ビジネスマンや観光客も、引き渡し対象になる可能性が指摘されている。

Q 今後の展開は A 林鄭氏は改正案を撤回しない方針を10日の記者会見で表明し、立法会で20日にも採決が行われるとの見通しが伝えられている。立法会は親中派が多数を占めており、採決に至れば中国政府が支持する改正案が可決される可能性は高い。
ただ、9日のデモ参加者は主催者発表で103万人(警察発表は24万人)と返還後最大規模となり、反対の声は学生や労働者、ビジネス界など香港社会の幅広い層に広がっている。反対運動により12日午前に予定されていた改正案の審議は延期された。反対運動の盛り上がりが改正案の大幅修正や撤回にまでつながるか注目される。

 

« 国際問題化する香港引き渡し条例改正問題 | トップページ | 香港の100万人デモを「最後のデモ」にさせるな »

コメント

今朝のフジテレビで報道されていましたが、中国で犯罪を犯した香港人が中国に移送される、というくらいの説明でした。予備知識が無ければ、「当たり前じゃん、なんでそんなのに反対してるの?」と思われそうです。

NHKでも
「警察と学生が衝突。70人余が怪我」
で、すまされていますね。。

天安門の時も後から相当数がやられたのですよね。
今回、中共は穏当にデモをやり過ごして可決した後に半年くらいかけて記事にあるような連行粛正をするのではと思っていたのですが、「香港警察」にやらせて「断固支持」するならこれくらい荒っぽくやっても良いと踏んでいるのでしょうか。
海外も思いの外「見ている」ままです。
これはトランプ政権も助長しているのですが、やったもん勝ちの世界に入っているのかどうか、香港で更に明らかになるのではないでしょうか。個人的にはもちろん応援しています。

香港の民主派の皆さんの心情は痛く理解できます。ですけど、ここは示威行動にとどまるべきです。

デモに参加すると分かるのですが、やっているうちに次第次第に万能感が増してきて、いとも簡単に違法行為の一線を越えてしまいがちです。結局のところ、理性的なデモってのは実は非常に難しい事です。これ以上過激化すれば、それこそ中共政府の思うツボです。

「次」や、「次の次」を考えた行動がとられているのか?
 適切なリーダーが存在するのか不明ですが、雨傘以降の経緯を省みると、テクニカルには運動に中折れした期間が長すぎた感じがします。
民主派には、あらゆる機会をたゆまなく活用した継続的なアピールが重要だと思います。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 国際問題化する香港引き渡し条例改正問題 | トップページ | 香港の100万人デモを「最後のデモ」にさせるな »