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2019年6月25日 (火)

エスパー氏、国防長官代行となる

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習にとってイヤな人間が国防長官代行になったものです。
明確に中国を脅威と位置づけてきた、マーク・エスパー陸軍長官が国防長官代行に指名されました。

エスパーといっても超能力者ではありません(あたりまえだ)。

【ワシントン】ドナルド・トランプ米大統領は21日、マーク・エスパー陸軍長官を次期国防長官に正式に指名すると述べた。トランプ氏はまた、国防副長官にデービッド・ノーキスト国防次官、陸軍長官にライアン・マッカーシー陸軍次官をそれぞれ指名した」(ウォールストリートジャーナル6月25日)
https://jp.wsj.com/articles/SB11168026957026933972104585380072378576064

前任のシャナハンが6年前の家庭内暴力事件と、古巣のボーイングへの便宜供与疑惑で、議会承認をえられなくなったためです。
ま、軍需産業との関係からいえば、このエスパーもレイセオンとの関係がありますから、それを議会がどのように判断するかです。

これ以上の国防長官は望めないと思われていたジェームズ・マティスに辞められてからゴタゴタ続きの後任人事ですから、トランプの苦慮が忍ばれます。

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マーク・エスパー国防長官代行

さて、このエスパーはトランプの外交方針に沿って人選されました。
エスパーはマティスと一緒で軍歴を持っています。

1986年アメリカ陸軍士官学校卒業。後にアメリカ合衆国国務長官となったマイク・ポンペオとは同期にあたる。1990年、空挺師団の兵士として湾岸戦争に従軍した後、国防部副次官補として軍縮や核不拡散を担当したことがある。2007年、陸軍中佐の階級で除隊
マーク・エスパー - Wikipedia

沖タイだったら「軍人内閣」とでも呼びそうですが、米国は日本と違って、軍歴を持ち、しかも事務屋ではなく、実戦経験あるということは高い評価を受けます。
オバマ政権の国務長官をしていたケリーもベトナム戦争の従軍歴がありました。

エスパーが所属していたのは映画『プライベートライアン』や『バンドオブブラザーズ』で知られている第101空挺師団です。
文句なく米陸軍の最精鋭部隊ですが、エスパーは指揮官のひとりとして従軍経験もあります。

後にワシントンに戻されて、陸軍参謀として太平洋地域の作戦計画立案者のひとりとなりました。
後に紹介するロイターインタビューにもあるように、軍人時代からのアジア専門家でした。
台頭前の時期から中国警戒論者だったようで、中東重視が強かったマティスとこの点が違います。

現役経験がある米国元軍人は、おしなべて同盟重視がたたき込まれています。
マティスがそうでしたが、ともすれば同盟を軽視して独走する傾向のあるトランプのカウンターウェイトになってくれれば、2期めはもっと安定するでしょう(再選したらのはなしですが)。

また奇遇ですが、ウェストポインではポンペオ国務長官と同期だったそうです。
もっともポンペオのほうは首席で卒業すると軍務はさっさときりあげてハーバート・ロースクールに入り直して、以後政治の道を歩むところが違っていますが、知らない仲ではないでしょう。
どこの国もそうですが、陸軍士官学校は同期生意識が強烈ですから、国務-国防で強いタッグが作られることをトランプが望んでいるのかもしれません。
ちなみにトランプ自身も、少年期には私立の陸軍幼年学校に入れられていた経験がありますので、この空気はよく知っているはずです。。

エスパーは、いままでなんどとなく代行候補に上がっていたのですが、日本では無名で、数少ない紹介記事がロイターにありました。

「エスパー氏は、2018年に国防総省が戦略文書「国家防衛戦略」を公表するずっと前から、中国軍の増強を注視していたと語る。国家防衛戦略は、アフガニスタンなどにおける反政府勢力問題よりも、中国、ロシアとの競争を優先事項に位置づけた」(ロイター6月20日)
https://jp.reuters.com/article/usa-trump-esper-idJPKCN1TK0TY

ロイターは今年4月にエスパーとのインタビューをものにしています。

「エスパー氏はロイターに対し、10年以上陸軍に勤めた後に連邦議会のスタッフとなった時期も含め、自身は1990年代から中国を重要な課題と見なしていたと語った。
4月に行ったインタビューで、同氏は「中国と戦略的競争になるということを認知するのが少し遅かった。いや、遅かった」と発言している。
エスパー氏は、1990年代半ばに陸軍参謀として太平洋地域の作戦立案に携わっていたことに触れ、「中国の問題、中国との競争、中国の能力といったことは私にとって新しい話題ではない。私はこの進展を20年以上見続けてきた」と述べた。(略)
今日のロシアと中国は、軍の編成、能力、武器体系を積極的に発展させており、長年にわたり我々が保ってきた優位性が通用しない」
(ロイター前掲)

エスパーがどのような戦略を秘めているのかまったく未知数ですし、そもそも国防長官になるかどうかさえ分かりませんが、トランプはボルトン-ポンペオ-エスパーという陣容を作るつもりだということが分かりました。

落ち目の習さんはいうまでもありませんが、いいお手紙をもらっちゃったい、と浮かれている正恩さん、お気をつけ下さい。

 

 

 



 

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コメント

戦時内閣ですよね、もう戦争中だから、こうなるでしょうね。
毛沢東が関わった朝鮮戦争やベトナム戦争が悲惨を極めたのに似て、ここ十数年のウォール街のマフィア化も中国が関わったとすると、よく理解できますが…
今、イラン・北朝鮮という出城は干し上がり、本丸の中国を締め上げて、共産党を潰す時ですが…まさか日本はまた共産党を助けるようなことはしませんよね…国民党が包囲せん滅していたとき、ちょっかい出してましたよね…

 エスパ-さんどんな人物でしょうか? ありんくりん さんおっしゃるようにマティスさんは魅力的な方でした。独身であり哲学者の風貌を持つマティスさんはトランプさんの品のなさや直情性を補うような人物でしたね。

 何も分かりませんが、エスパ-さんは中国の脅威を長年にわたり注視していたという方のようですので、ここに期待したいと思います。今の課題は中国なんですから。中国はどうしても抑え込まねばならないと思いますよ、そうでなけれ日本の安全はおぼつかなくなります。

 沖縄では参議院選に憲法学者の高良鉄美氏と仲村みお氏が左翼陣営から立候補しております。昨日お二人のチラシがわが宅にも配られましたがずいぶん立派なものであり、左翼は金があるんだと思いました。悔しいですが、保守側のチラシはいまだ配られず、そのまま彼らに押し切られるのかという恐怖心も起きてきます。

 今日の記事で書かれた、オスパ-さんという次期アメリカ国防長官のことを彼らは知っているのか知らないのか、オスパ-さんが空てい部隊の元隊員であることを知れば、アメリカは平和にとって危険な布陣をしたとして警戒感を持つだろうと思います。彼らの懸念・関心はそこまでであり、国際情勢の帰趨について心配することはあるのでしょうか、疑問です。軍事力強化は危険な戦争へ道だ、反対だというだけではないでしょうか。国際情勢の動きを注視し、日本の安全とどう関係してくるのかという観点が必要なんですが、それが彼らには欠如しているのですね。

 尖閣の問題、香港・台湾の問題などわが国の安全にとって重要なテ-マが彼ら左翼にとっては軽視されており、新たな軍事基地辺野古飛行場は要らないというだけなんですね。基地が縮小されれば、あるいは撤去されれば平和は実現すのだろうと能天気に考えているのが彼ら左翼だと私は思っております。

 上はueyonabaruでした。すみません

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