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2019年7月

2019年7月31日 (水)

竹島上空を中露共闘の場としてしまった韓国

077

韓国が周辺国からなぶられています。
ムン閣下の心の友だった正恩には裏切られてイスカンデルミサイルを発射されてしまい、援助米もいらねぇとまで言われる始末。
正恩はGSOMIAにまで口出しし、さっさとヤメロと口汚く要求していますから、これに唯々諾々止めてしまうとトランプがどう思うか、千々乱れるムン閣想の胸の内(知ったこちゃないですがね)。

すべてに渡って判断が遅すぎるのです。
GSOMIA自動延長の一カ月前の8月中旬には、やるにせよやらないにせよ決断しておかねばなりません。
ならば最低で半年くらい前には方針を決めておけよ、と思います。
結局やるようですが、いかんせん遅すぎます。

「韓国外交部の康京和(カン・ギョンファ)長官は30日、韓日の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)の延長に関して「状況の展開によって(協定破棄を)検討する可能性もある」と明らかにした。
康氏はこの日午前、国会外交統一委員会の全体会議に出席し「政府は現在さまざまな状況について見守っており、現時点では協定を維持する立場だ」とした上で、このように述べた」(聯合ニュース7月30日)
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20190730001600882?section=politics/index

カン・ギョンファはやりたくないんでしょうな。行間からイヤイヤ感がにじみでています。
日本がさっさと延長を表明したために、ひょっとしてこれ対日カードになるんじゃないか、なんてスケベ心を出したのが馬鹿でした。
なるわきゃないじゃないですか。
自分の国の安全を外交取引に使おうなんて、下策も下策です。

そもそもGSOMIAは米国の肝入りで結ばれたのです。
理由は北朝鮮の弾道ミサイル情報を素早く三カ国間で共有化するために必要だったからです。
それを取引ネタにしようなんて、いわば韓国は北朝鮮の弾道ミサイルに対して「オレ脅威に思ってないから」と言うに等しいわけですね。

日本憎しで目がくらんで頭の中は文字どおり真っ白。
ムンは南北統一のためにのみに作られた単機能ロボットですから、思考停止状態のうちに周辺国はやりたい放題です。

まずは北からイスカンデルを撃たれてしまいました。
ここで国連安保理決議違反だと真正面から抗議すれば男が上がったものを、いまだに沈黙したままです。
こういう場合に沈黙するというのは、黙認という意味ととられます。

トランプの沈黙はなにか企んでいうな気がしないでもありませんが、ムン閣下の沈黙は茫然自失しているだけのことです。
最愛の北からは蹴飛ばされ、米国や中国には冷淡にあしらわれ、日本からは絶縁状を突きつけられているのですから、むべなるかなですが。

続いて先週の7月23日、竹島上空でロシア空軍のA-50早期警戒機が「領空侵犯」し、中国軍機も接近していたことがわかりました。
侵犯したのは以下の中露の軍用機です。

①中国空軍H-6爆撃機×2機
ロシア空軍Tu-95爆撃機×2機
ロシア空軍A-50早期警戒機×1機

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 聯合 https://jp.yna.co.kr/view/GYH20190723001700882

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言うまでもなく竹島上空は日本領空ですが、日本は事実上の実効支配を黙認した形になっていますから(これはこれで問題ですが)、防空識別圏に組み込んでいません。
ただし、自衛隊はこの竹島上空に達するまで、このロシア機を長時間に渡って追跡し続けて撮影しています。

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ロシア空軍Tu-95爆撃機

Southkorearussiachinamilitaryincidentsup
中国空軍H-6爆撃機

それはさておき、これに対して韓国空軍の戦闘機が出動し、20mmバルカン砲による警告射撃を加えました。
韓国空軍機は360発撃ったそうですが、M61バルカン砲なら毎分6000〜6600発撃つ能力を持ちますからたぶん3秒程度の発射だったようです。

ちなみにこの警告射撃をした戦闘機はストライクイーグルだったそうで、虎の子を出したようです。その上に、フレア(囮熱源)まで焚いたそうですから、さぞかしハデな眺めだったと思われます。
韓国空軍、空自と違って馴れていないせいか、スマートじゃないなぁ。まるでエリマキトカゲだよ、これじゃあ。

さてここで問題にせねばならないことはふたつあります。
第1に、これが中露の本格的な洋上空軍ミッションであったことです。
そして第2に、この中露空軍爆撃機がいずれも
H-6K、Tu-95MSという核兵器搭載機であることです。

実は、中露の洋上ミッションは、かつて尖閣諸島水域で行われたことがあります。
2016年6月8日から翌日にかけて、ロシア海軍と中国海軍がほぼ同時刻に尖閣諸島水域の接続海域に侵入しました。
ロシア海軍駆逐艦は尖閣諸島の久場島と大正島の間を南から北に向かって航行し、
9日午前3時頃接続水域を離れました。
一方中国海軍艦艇は、ロシア艦隊が尖閣諸島の真ん中の接続水域を突っ切りるのとほぼ同時刻に、わずかの時差を置いて侵入しました。

こういう行為を国際社会では、相手を刺激して事件や紛争などを引き起こすように仕向ける行為、すなわち挑発行為と呼びます。
一般社会でいえはヤクザが、「ごるらぁ、てめぇら、ここはうちの組のショバだぁ。ケガしたくなければ、出て行きやがれ」とわめきながら、刃もの振り回しているようなものです。
まるで極道ですが、中露両国共にそういう傍若無人なマネを平気でする国です。

今回、この空中バージョンを竹島上空でしたわけですが、この意味はもちろん挑発行為ですが、なんの目的だったのでしょうか。
それはふたつめの、この竹島上空に侵入した機体が中露共に核兵器搭載可能な戦略爆撃機だったこととあわせて考えると見えてきます。

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ロイター

この竹島侵犯事件のわずか1ヵ月前に、習とプーチンは共同で、核兵器管理、核兵器軍縮および核兵器不拡散に関する既存の国際合意体系を壊すようないかなる試みも、受け入れることはできない、と宣言しています。

「会談後の共同発表で、プーチン氏は「中ロ関係は前例のない水準にまで達した。包括的なパートナーシップであり、戦略的な相互協力の関係だ」と話した。 
プーチン氏はさらに共同宣言について「現在の軍備管理秩序の破壊を許さない中ロの立場を強調した」と述べ、中距離核戦力(INF)全廃条約離脱を通告した米国を牽制(けんせい)。習氏は「世界は今過去100年なかった変化に見舞われている」と述べ、保護主義や自国第一主義を批判した。「中ロは安保理常任理事国として国連中心の世界システムを守る」とも強調した」(朝日2019年6月5日)
https://www.asahi.com/articles/ASM65535GM65UHBI017.html

ここで両人が言っている「現在の軍備管理秩序」というのは、通常兵器分野ではなく端的に核兵器体系の秩序のことです。
さらに詰めれば、日本が配備しようとしているイージスアショアや、韓国に配備されているTHAADミサイル(終末高高度防衛ミサイル)といったミサイルディフェンス(MD)の配備のことを指すと考えられます。

そしてもうひとつは、中距離核戦力を制限するNPT( 核兵器の不拡散に関する条約)絡みです。
NPTは米国が離脱したことで、中露は中距離核戦略に対して共同で対策する必要が生じました。

実はロシアは、NPTに縛られて米国が手控えてきた中距離核戦力を、堂々と製造し配備していました。
中国に至っては条約の締結国ではないために、好き放題に中距離核を増殖させてきました。
特に中国の中距離弾道ミサイルであるDF21は、米国の空母打撃群に対して向けられているといわれています。

かくして、中距離核戦力の分野においては、米国のみが条約に従ったために大幅に出遅れるという非対称の関係が生まれてしまったわけです。
これに怒ったトランプは、こんなもんクズ箱行きだ、と宣言しました。
当時の日本のメディアはこぞって、「核なき世界に背を向けるトランプ」と書きたてましたが、とっくに背を向けている中露の実態を報じなければ片手落ちというものです。

米国の条約脱退に危機感を持ったのが中露だったわけですか、ここにこの両国が共闘する必要が生まれました。
今回、中露は共通の脅威として韓国のTHAADに圧力をかけようとしています。
その外交的圧力のひとつが、この「竹島空中戦」だったというわけです。

いずれにしても、韓国がこうも狙われ続けるのは、ひとえにこの国が政治的真空状態に近づいており、それを狙って周辺国が草刈り場にしようと狙っているからです。
真空が続くかぎり、韓国は周辺の塵芥を吸い込み続けるのです。

 

2019年7月30日 (火)

イスカンデルの目標は韓国ですが、どうしましょうムン閣下

下の写真で得意げに正恩が立ち会っているのがイスカンデルです。(5月発射時
)ああ、なんとかに刃物。

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ではこのイスカンデル・ミサイルとは何者なのでしょうか。
ひとことで言えば、タチの悪い性格の弾道ミサイルです。
黒井文太郎氏はこう述べています。
「ロシアのイスカンデルと同様、今回の北朝鮮ミサイルも最大高度50キロメートルという低い軌道をとり、野球でいえばライナーのように飛んだ。70キロメートル以上の高度で迎撃する米海軍イージス艦発射のSM-3では迎撃ができず、40キロメートル以上で迎撃する在韓米軍配備のTHAADでも、迎撃範囲内では高度が下がっているため、まず対応できないだろう」(JBプレス7月29日)https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/57144?page=2

黒井氏が「野球のライナーのような弾道」と呼んだのが、打ち出し角度20度のディプレスト軌道と呼ばれる低い軌道を飛ぶものです。
下図は、「海国防衛ジャーナル」様が政策した中距離弾道ミサイル「火星12」の弾道側視図ですが、上からロフテッド軌道、最小エネルギー軌道(MET)、ディプレスト軌道となります。

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ミサイル入門教室より、Lofted、MET、Depressed)

なぜこんな低い軌道で飛ばすのかといえば、それはミサイルディフェンス(MD)がしにくいからです。
「KN-23(イスカンデル)も同様に、低い弾道軌道をとることが運用上の要のようです。
ルイス氏と同じMIISのFerenc DV (@ferencdv) 氏は、低軌道KN-23は、(1)THAADのAN/TPY-2レーダーに探知されない、(2)巡航ミサイル「トマホーク」(マッハ0.75)を大きく超える速度によってTHAADシステム・パトリオットシステムをかいくぐる、(3)弾道ミサイルなので巡航ミサイルのような自律的な回避軌道をとるわけではなく、変化球でいうとナックルボールのような予測不可能な軌道をとりえる、というような特徴を指摘しています」(海国防衛ジャーナル)
http://blog.livedoor.jp/nonreal-pompandcircumstance/archives/50819012.html

ではまったく迎撃不能かといえば微妙なところですが、今日は触れません。

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このような日本に届かない短距離ミサイルを撃つ目的を北は自らこう語っています。
ここまで明瞭に自分の意図を公表するのは弾道ミサイル実験で初めてではないか、と黒井氏は述べています。
「朝鮮中央通信(7月26日付)には、金正恩委員長の言葉として「南朝鮮の当局者らが、世界の人々の前では平和の握手を演出して共同宣言や合意書のような文書をいじり、振り返っては最新攻撃型兵器の搬入と合同軍事演習の強行のような変なことをする二重的振る舞いを見せている」「われわれはやむをえず南方に存在するわが国家安全の潜在的、直接的脅威を取り除くための超強力兵器システムを力強く開発していかなければならない」
読み間違いする余地なくムン政権似対しての当てつけです。
自分は国連決議違反をしておきながら、韓国に対しては板門店宣言に違反して米韓合同演習などやって軍事的緊張を高めるのはけしからんということのようで、毎度のことながら勝手なものです。
ここから先は、おそらく水中発射弾道ミサイル(SLBM)が メニューに乗ってくるでしょうが、それをすればさすが正恩には大甘なトランプも怒るしかないでしょうから、どうなりますことやら。
いずれにしても、正恩に抱きつき心中も辞さないムン閣下、もはや米国にすがって米韓合同演習を止めてもらって機嫌をなおしてもらうしかありませんが、そんなことをしても北はイスカンデルの実戦配備はやめないでしょうがね。
一方、米韓合同同演習を中止すれば、日本の輸出規制強化に対する唯一の命綱である米国の仲介も同時に泡と消える、というわけで悩ましいことではあります。
というわけで、ムン閣下の四面楚歌の苦悩はどこまでも続くのでありました。

2019年7月29日 (月)

韓国 安全保障を揺るがすと、すべてが揺らいでくる

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物事というのは、うごきだすと一斉に動くもののようです。
いったん固着した関係が動きだすと、各勢力のバランスが崩れていきます。
バランスの崩壊はやがて、互いに影響を及ぼしあい、ひとつの奔流のように押し流していきます。

たとえば今の韓国のようにです。
韓国が揺るがしてしまったのは、対日関係だけではありません。
それはただのきっかけにすぎませんでした。

韓国は自分の国が独力で成り立っているのではなく、日米同盟という安全保障の岩盤の上に乗っていることを忘れていました。
彼らの意識の中では、米韓同盟すら朝鮮戦争間もない頃の切実さは消え失せ、米韓同盟は米国のために基地とカネを提供しているのだ、という被害者意識へと変化していました。

こんな反米意識は多かれ少なかれ多くの韓国人が持っていたものですが、それを集大成したのがムンジェインだったようです。
ムンは、野党時代から米韓同盟が悪だと言ってはばからない人物でした。
鈴置高史氏は『米韓同盟消滅』でこのようなエピソードを紹介しています。

ムン・ジェインの学生時代からの愛読書にリ・ヨンヒ『転換時代の論理』という本があったそうです。 
この本で著者のリ・ヨンヒはこう述べています。 

「米帝国主義は世界の民族の内紛につけ込んで軍隊を送り、覇権を維持している」

リ・ヨンヒは反米思想家で、ムンは自伝『ムン・ジェインの運命』という著作の中でこう述べています。

「米国を無条件に引き止め、米国の主張は真実だと思う。それに反する勢力はとにかく叩くべき悪だときめつける。そんな我が社会の姿を(リ・ヨンヒが)丸裸にしたのだ」(鈴置 前掲)

つまり「米国は無条件に引き止めてはならない」ということです。
ムンは2017年の大統領選挙の時に「国民が読むべき一冊」として推奨し、米国を「引き止めない」政策に転換しました。
 

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http://osaka.korea-htr.org/news/2016/07/16/112/

ではなぜ、米国がジャマなのでしょうか。
その理由はムンが理想とする南北統一は、在韓米軍が存在する限り不可能だからです。
そりゃそうでしょう。米韓同盟を廃棄せずに居すわった場合、キューバのグアンタナモ基地よろしく赤い統一朝鮮の海に浮かぶ米軍基地になっちゃいますからね(苦笑)。
だから米国からすれば、統一朝鮮を阻むためには北朝鮮がぜったいに認めない在韓米軍を撤退させなければよいわけです。

ムンは米国の側から出ていくように仕向けている、と鈴置氏はみています。
それもありえますが、米国は核を持った統一は絶対に許さないでしょうし、ましてや中国の属国となるようなら「焼け野原にしてでていく」(米高官の発言)のもはばからない国なのです。

こういう時期に起きたのが、今回の輸出管理事件でした。

ムンは伝統的な韓国人の思考様式に従って、日本などただの仮想敵国にすぎないと考えていたようです。
だからなにをしようと勝手。殴ろうと唾を吐きかけるも自由、というわけです。
まさにムン時代になっていままで小出しにしてきた反日カードがストレートフラッシュよろしく並べられるようになりました。

いくら日本が大使館前の慰安婦像の撤去を要請しようと知らんぷり。
米国が仲介した慰安婦合意すら一方的に破棄してはばからず、日韓請求権協定を廃棄する内容の徴用工判決を支持するありさま。
そのうえ日本機を標的にして火器管制レーダー照射してみせて、抗議されれば嘘に嘘を重ねて居直り、ムン・ヒサン国会議長という道化まで飛び出して、天皇に謝れと言う始末でした。

ここまで次から次にやられればねぇ・・・、あんた。日本人とて石木ではないのですよ。
ムンの心のどこかに、いくらもめようと韓国に甘い自民党親韓派議員やマスコミがおさめてくるだろう、とタカをくくった心理があったのでしょうね。
ちなみにムンヒサンが、再三、日本に来たがるのはまだこの脈があるからだと勘違いしているからです。
まぁ前世紀末だったらそうなったことでしょうがね。
しかし、状況が大きく変化していたのです。

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https://www.bloomberg.co.jp/news/articles/2019-07-...

韓国が見誤ったのは、日本人の怒りの累積が、とうとう限界を超えて溢れ出てしまった、ということがまず第1。

そして第2に、状況が進むに連れて改めてわかったことは、この輸入管理規制が実は米国との協調の下で行われているということでした。
今回、韓国への輸出管理の強化について、日本政府は「国家間の信頼関係が失われている」ということをはっきりと表明し、「安全保障上で不適切な事案があったから予防措置をとった」と述べました。
韓国はここで日本が安全保障上といったことを軽く見ていました。

それは日本メディアが一斉に徴用工裁判への報復」という誤報を大々的に流してしまったからで、韓国はそれを真に受けてしまったのです。
徴用工問題なら歴史認識の問題だから、米国も韓国の立場を理解するに違いない、という甘い読みです。
日本のメディアがご忠進すれば韓国が怒り、それを待ってましたとばかりに「韓国がこんなに怒っている」と政府批判に使う、慰安婦問題に典型的に現れた日韓の癒着構造が今回の韓国政府の現状認識すら歪めてしまったのです。
罪深きことよ、日本マスコミ。

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世耕経済産業大臣 https://news.yahoo.co.jp/byline/goharanobuo/201901...

それはさておき、いつもはこれで日本が謝罪して幕引きでしたが、今回は違いました。
日本が口酸っぱく「安全保障上の不適切」と言っているのは、対共産圏輸出統制(COCOM)を前身とするくワッセナーアレンジメントに基づいた措置だったからのです。
たとえば、韓国政府が出したと言われる大量破壊兵器製造関連物資の摘発リストから
 日本から輸出されたフッ化水素などを韓国企業が第三国を通じて、中国やイラン、北朝鮮に流していた疑いがでました。
また輸出出荷量と韓国の使用量とに大きな差異があることもわかっています。
しかもこのような疑惑についての日本政府の度重なる問い合わせに対し、この3年間も返答のひとつもなかったのです。

おそらくこのホワイト国からの除外品目は、当初の3品目から1100品目に昇るとみられています。
たぶんサムスンなどは個別企業として懸命に対応しようとするでしょうが、肝心な韓国政府はこの日本の措置に対応する法整備も管理体制もありません。
いや、むしろそんな体制整備をしてしまえば、自分がWTOまで持ち込んで騒いだことが、根本的に間違っていたことを自ら証明することになってしまいます。
だから、韓国は意地でも日本が要求する輸出管理規制の法整備ができないのです。

これでは民間企業は自助努力だけでどうしようもありません。
まさに韓国は、韓国政府が言ったことによって縛られて、なにも出来ないような自縄自縛状態なのです。

また韓国を経て第三国へ輸出される仲介貿易も、ホワイト国から除外されればその案件ごとに経済産業大臣の許可が必要となりました。(外為令第17条第2項)

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一方、韓国は日本が徴用工判決に対して報復しているという間違った理解がベースにあるために、米国にすがろうとしました。
頭を冷やしてみればすぐに分かりそうなものですが、この輸出管理規制とは中国、イラン、北朝鮮などの大量破壊兵器を製造している国に対して向けられているワッセナー・アレンジメントの一部でした。
これを作った国はどこでしょうか?そう、米国です。

米国は冷戦期の対共産圏輸出統制(COCOM・ココム)の後釜として作ったのが、このワッセナー・アレンジメントという国際協定でした。
ここで輸出禁止となった国々は、北朝鮮、イラン、中国など紛れもなく大量破壊兵器を作り、それを使用する可能性が濃厚な国々です。
このワッセナー・アレンジメントは多国間の紳士協定でしたが、米国はそれでは不十分と見て作ったのが、各種の強い輸出管理法の数々でした。

たとえば2019年には、国防権限法(NDAA)と米国輸出管理改革法(ECRA)を登場させます。
これにより、米国はいままでの武器類だけではなく、その部品、製造機械、関連技術、AIなどまで含んだ輸出管理規制措置が取れることになりました。
ファーウェイへの一連の輸出管理規制がこれに相当します。

このような米国の輸出管理規制と、今回の日本がとった韓国への輸出管理規制はまったく同じです。
したがって、米国が外交的配慮で言葉を濁していますが、仲介する意志がないのは当然で、むしろ日米はしっかりと意志統一されているのです。

さてこれが何を意味するのでしょうか?
それは日米同盟が、必ずしも今後引き続いて韓国を支えないかもしれないということです。
これを見て蠢いたのが周辺国の中露北朝鮮です。

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これについては別途に詳しく分析しますが、まず7月23日には中露が竹島上空に領空侵犯し、続いて数日も置かずに25日には北朝鮮がイスカンデル弾道ミサイルを発射しました。

これは偶然ではありえません。
周辺国は、日米同盟の後ろ楯を喪失しつつある韓国を攻め時とみて、露骨なまでの揺さぶりをかけてきたのです。
中露にとっては、彼らの核戦略にとっての共通の障害であったTHAADの撤去、北にとっては米韓合同演習の中止が当座の目的でしょう。
そして中長期的には、韓国そのものを日米同盟から切り離して料理するための布石です。

長くなりましたので、明日に続けます。

 

 

2019年7月28日 (日)

日曜写真館 水鳥の声しか聞えません

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とても静かです

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にぎやかなのは水鳥の朝餉の声だけ

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川を下ると大きな湖に出ます

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改めておはようございます。霞ヶ浦の妹の北浦です

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遠くに北浦の名所の水車が見えます

 

 

2019年7月27日 (土)

「恨」を推し量るべき、だって?

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韓国と日本はを合わせ鏡のような部分があって、今のかの国の惨状を作り出した責任の一部が日本人にあることが改めて分かりました。

「韓国研究した東京大教授「日本は傲慢では駄目、彼らの『恨』を推し量るべき」
日本の著名な文化人類学者である伊藤亜人・東京大学名誉教授が、行き詰まっている韓日関係を解決するには「韓半島の人々の恨(ハン)」を推し量るべきだと助言した。 
伊藤教授は24日、毎日新聞とのインタビューで、韓日請求権協定に関して、「確かに日韓基本条約などの『法』はある」としながらも、「明治以降の帝国主義の犠牲になってきた朝鮮半島(韓半島の日本側呼称)の人たちには、西洋的な『法』だけでは割り切れない感情がある。彼らの中にある『恨(ハン)』とか『非業の気持ち』に対して日本側は『惻隠(そくいん)の情』を示すべきだろう。
傲慢にならず、相手をおしはかろうとする姿勢だ。そうでないといつまでも日本は『法匪(ほうひ)』と呼ばれる。お互いにとって不幸な状態が永遠に続く」と述べた。毎日新聞は「法匪」という単語を「法解釈に固執し実態を顧みない人」と説明している。(略)
伊藤教授は、現在の日本の政治・経済分野のエリートたちに、韓国社会に対する理解や共感が不足している点も指摘した。同教授は「国際交流の「交流」の基本は(中略)あくまでも生身の人間同士が現場で触れ合い、いろんな経験を共にすることだ。そうすれば(中略)
お互いの考え方の違いが理解でき、どうすれば違いを乗り越えられるかを考えることができる」と、現在の日本のエリートたちにこのような考えが足りないと批判した。その上で、「戦前を知る過去の(日本の)政治家の中には深い反省を含めてアジアへの熱い思いを持つ人が多かったが、今のエリート層には隣国への友愛の情が感じられない」とも言った」
」(中央日報7月25日)
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/07/25/2019072580058.html?ent_rank_news

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あ~あ、余りに日本人的、骨がらみに日本人です。すぐに謝罪すればなんとかなると思う、という我が民族の悪癖丸出しです。
対決が鮮明になった時、こちらから理もなく譲ってしまえば、事態が打開されると思っています。
「理解と共感が足りない」ですか。やれやれこのセンセ、どちらを向いてしゃべっているのでしょうか。
伊藤氏は、韓日請求権協定に関して、「確かに日韓基本条約などの『法』はある」としています。
つまり法的には日本に瑕疵がないという事を前提にしておきながら、過去の歴史認識をもちだします。

「明治以降の帝国主義の犠牲になってきた朝鮮半島の人たちには、西洋的な『法』だけでは割り切れない感情がある。彼らの中にある『恨(ハン)』とか『非業の気持ち』に対して日本側は『惻隠(そくいん)の情』を示すべき」だそうです。

ひとことでいえば、ただのインテリの感傷的愚痴の類ですが、二国間がまさに「法」をめぐって争っているときに、なんの役にも立たないばかりか、かえって事態をこじらせてしまいます。

こういう人たちに共通するのは、現実を異常に軽く見ることで、「理解と共感」さえあれば解決できる、韓国は「恨」とやらで譲らないから日本人のほうが譲れ、ささどうぞ、どうぞ条約破りでも、合意廃棄でも、大量破壊兵器の違法輸出でもなんでもやってくださいませ、領事館にテロですか、お安いもんです、なにをされても私たちは優しく見守りますよ、というわけです。(ああ、書いているうち腹がたってきた)

実はこういう姿勢は一貫して、20世紀末の自民党政府が取り続けてきた姿勢そのものであって、それが今のグロテスクなまでにワガママな韓国を作ってしまったのです。

伊藤氏は、今の日本政府に対して韓国が「法匪」と呼ぶぞと言っていますが、なんとおっしゃる、ウサギさん、今や韓国政府与党は日本のことを、なんと「経済戦犯国」「経済侵略」とまで正式に呼んでいます。
こう呼んでいるのは、従北学生団体ではなく、「共に民主党」、つまり政権与党です。

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韓国聯合 日本経済侵略対策特別委員会の全体会議で発言する崔宰誠氏

「崔宰誠(チェ・ジェソン)委員長は日本の輸出規制に関し、「日本発の経済大戦が現実のものとなるなら、日本は再び国際貿易秩序を崩壊させた『経済戦犯国』として記録されるだろう」と警告した。
 韓国政府の対応については、「政治的な問題で経済報復をしてはならないという原則を一貫して強調し、日本政府の措置が名分のない一方的な侵略行為であることを明確にした」と評価した。
 また、日本が輸出手続きで優遇する「ホワイト国」から韓国を外す方針であることに関し、半導体などの材料3品目に対する輸出規制を全面的に拡大するものであり、「グローバル経済秩序に対する明らかな宣戦布告」だと指摘。その上で、「安倍晋三政権の経済侵略は経済を媒介として(韓国に)コントロール可能な親日政権を樹立しようとするものだ」と批判し、決してこれに屈服しないと述べた。
 同党は前日、委員会の名称を「日本経済報復対策特別委員会」から変更し、対日強硬姿勢を強めている」(韓国聯合7月18日)
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20190718001300882

なにが「経済侵略」ですか。
「侵略」という概念を押さえておきます。

「国際法上、ある国家・武装勢力が別の国家に対して、自衛ではなく、一方的にその主権・領土や独立を侵すこと」
侵略 - Wikipedia

日本が今していることは、なんども繰り返しますが禁輸でもなんでもなく、ただの輸出管理の厳格化にすぎませんから、韓国の主権・領土をいささかも冒していません(あたりまえだつうの)。
韓国が騒いでいるのは、自分の既得権益が侵されたと思っているからにすぎません。
このようなケースに「侵略」という禍々しい言葉を使うことで陶酔しているようだから、現実を見損なうのです。

わざわざサムスンの副会長が来るなら、なぜ経済産業省で詳細を聞いてこないのか不思議です。
きちんと申請すれば、サムスンだったら横流しはしていないでしょうから、通る可能性が高いのですからね。
それを外野が、「侵略だ」「経済大戦」とわーわーと騒げば、担当官の心証悪くする一方なんですが、そんなことに気がつかないんでしょうかね。

それにしても韓国という国は、罵倒語の世界遺産の宝庫ですなぁ。
罵倒すれば、道義的優位に立てるということのようです。

そんなことは自分の国の中だけでおやりなさい。
外国相手に、しかも学生運動家が言うならまだしも、いやしくも一国の政府がやってどうします。

韓国は一言えば済む事を十言う。自分で自分を煽って十言えば、百にして喚かないと気が済まない。
穏やかにしゃべれば済む事を、泣き喚き、国旗を燃やし、ヘンテコな像を日本大使館前に設置し、果ては世界に配り歩く。

朝日がでっち上げた慰安婦問題を「性奴隷」と騒ぎ立て、二国間の外交問題にまで発展させたあげく、謝罪と慰安婦癒し財団設置で合意してみれば、こんどはそれをいともたやすくチャブ台返ししてみせる。
いかに条文に「完全かつ不可逆的に」とあっても完全スルーする。

しかもこれはかつてのアジア女性財団の二度目の再演ですから、韓国に「解決」の意志などないのです。
あの時も合意を一方的に破壊したのは韓国でした。
永久に言い募っていたい、永久に百年、千年先まで日本を呪っていたい、ただそれだけですからたまったもんじゃありません。

今回もこちらが一対一で話あいを持とうと言えばそっぽを向いて返答も寄越さなかったくせに、いったん不利になったとみるや今度は協議しろと言い出し、日本は話しあいすらしないと言う。
二国間では日本側が譲歩しないとみるや、いままで散々不義理の限りを尽くしてきた盟主・米国にすがりつく。
米国からスゲなくされれば、今度は国際社会の広場でイガンジルを開始する。

こういう態度が日本人を心底うんざりさせているのです。
お忘れのようですが、おとなしい日本人にも国民感情と言うものがあるんですよ。
韓国の特産物じゃありませんよ。
控えめにみても日本人の多くが共通して持つ「韓国疲れ」の原因の多くは、この度し難い韓国の幼児性にあります。

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まるで子供だ。それも甘やかされてスポイルされた中坊のようです。
今問われているのは、韓国の国際法違反という厳然たる事実を見なさい。
ここが決定的な二国間関係の紛争の震源地であって、「恨」思想などといった民族固有のイデオロギーが入り込む余地はありません。

日韓の二国間関係を規定しているのは、いうまでもなく日韓基本条約です。
武藤元大使が言っていたことてすが、戦前の日本統治時代の各種インフラ作りを、日本側が「してやった」というのはおかしいかもしれません。
あれは日本にとってもうひとつの「国作り」でしたから。

しかし、戦後の日韓基本条約による巨額な資金援助・技術供与による近代重工業化支援は別ものです。
あれはかつての統治時代のそれと違って、二国間援助です。
当時の日韓基本条約とそれに続く多くの援助は、敗戦から間もない日本にとって国庫の底を叩くようなカネだったのです。
それを当たり前のように受け取り、国民にその事実すら長きに渡って伏せ続けたのが当時の韓国政府でした。

結果、なにが残ったのでしょうか。
日本に土地も女も奪い尽くされたという「恨」と、戦後の繁栄は自力で達成したという思い上がりです。
そして日韓基本条約野中に、個人的請求権も含まれており、それを執行する責任が韓国政府にあるという動かしがたい条項でした。
この事実をいっさい国民に知らすことなく、、「加害者と被害者の立場は1000年経っても変わらない 」というようなことを公式の場で大統領が言うような国、それがこの国なのです。
パククネさん、あなたオヤジさんからなに教わったの?

これが戦後日韓関係の歪みの根本です。

したがってこの日韓基本条約を一方的に廃棄するが如き態度をとられても、伊藤氏にいわせれば、それは単に「法」の問題にすぎないから、韓国の「恨」を理解し共感しよう、と言うわけです。

ならば、今後加速するであろう韓国における日本の外交施設や企業に対するテロに対しても、ニコニコ笑いながら「私たち日本人は皆様がたの恨みつらみをよーく理解して共感しておりますから、謹んで土下座させていただきます。存分にお仕置き下さいませ」などと言えば、韓国人も納得して、また再び日韓友好の夜明けがやってくるというわけとみえます(爆笑)。
まぁ、ほんうとうに土下座した元首相(この肩書でほっつき歩かないでほしいものですが)がいますが、このような「惻隠の情」をしめして、それ以降日韓関係がなにか変化しましたでしょうか。

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それどころかいっそ反日テロはエスカレートする気配です。
総領事館テロに続いてまた起きたので、(なぜか日本ではなぜか報道されていないようですが)引用しておきます。

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「25日午後4時半ごろ、ソウル市麻浦区上岩洞のMBC(文化放送)社屋に入居するフジテレビソウル支局に大学生3人が押し掛けた。うち1人は「ろうそく政権文在寅(ムン・ジェイン)政権の転覆を主張するフジテレビソウル支局は直ちに閉鎖しろ」と叫んだ。別の1人はフジテレビのロゴと旭日旗が描かれた紙を破り、3人目はその模様をフェイスブックで生中継した。大学生らは「直ちに謝罪し、この地を出ていけ」と叫び、警備員ともみ合った末、約6分後に支局外に退去させられた。この様子は親北朝鮮傾向のインターネットメディア「自主時報」が真っ先に伝えた。 
 大学生らは韓国大学生進歩連合(大進連)に所属している。先月北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長による政治を「愛と信念の政治」と表現し、「(金正恩は)北朝鮮の全ての住民に大きな支持を得ている」などといった発言を繰り返した「金正恩国務委員長研究会発表大会」を開いた団体だ。韓日の対立局面を迎え、過激な反日デモも繰り返している。今月初めには明洞にある三菱重工業の系列企業で座り込みも行った。これに対し、「青年党」はフェイスブックで「我々の心を代弁する大学生が有り難い」などと激励した。青年党のキム・スグン共同代表は金正恩のソウル訪問を歓迎する「偉人出迎え歓迎団」の団長だ」(朝鮮日報7月26日 写真も同じ)
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/07/26/2019072680011.html

呆れたものです。
この襲撃グループは北朝鮮の強い影響下にあります。彼らは「韓国大学生進歩連合(大進連」に所属し、北朝鮮の金正恩による政治を「愛と信念の政治」と表現しました。正恩が「愛と信念」ですって、ぶはは。
いかん、あまり面白いんで、腹が腹がぁぁぁ。
この人らにかかると「金正恩は北朝鮮の全ての住民に大きな支持を得ている」そうで、「金正恩国務委員長研究会発表大会」なるものまで開催しています。
もうイッちゃってますな。

また、今月初めには明洞にある三菱重工業の系列企業前で座り込みも行っていますから、こんごも日本企業を標的にすると思われます。
そのうちユニクロの焼き討ちなんかしそうですから、ご注意下さい。

なおこの大進なんじゃらという学生団体の背後には、バリバリの従属北団体である「青年党」が控えています。
青年党のキム・スグン共同代表は金正恩のソウル訪問を歓迎する「偉人出迎え歓迎団」の団長をしています。

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このような韓国国内の異常な反日の盛り上がりの背後には外国勢力が存在し、ムン政権の容認の下に親北・反日団体はムードに便乗して勢力を増殖し続けています。

韓国は現実を直視することです。韓国はこんな時に「恨」思想に酔ってしまわないことです。
ほんとうに国を滅ぼしますよ。

国連専門家パネルの古川勝久氏はこう述べています。

「貨物が韓国に輸出された後、韓国政府も韓国企業も日本に協力しないならば、日本としては貨物が輸出される前に、韓国側の取引先や物品の用途等についてしっかりと確認をとるしかない。
残念ながら、もはやこれまでのように韓国を「ホワイト国」扱いして、何も確認せずに輸出を続けるわけにはゆかない。 もとより韓国は、国際安全保障のために輸出管理を行ってきたはずだ。韓国政府が真摯(しんし)に向き合うべきは、米国でもWTOでもなく、韓国自身のはずではないか」(産経7月26日)
https://special.sankei.com/f/seiron/article/20190726/0001.html

韓国が現実に目覚めて自身を冷厳にみつめねばならない時に、日本側からの「惻隠の情」などは見当違いもはなはだしいものです。
そのような日本人の「やさしさ」が日韓友好を阻害し、やがて遠からず韓国を滅ぼすことに繋がるのです。
伊藤氏のような韓国の友人たちがいますべきは、忠告であって彼らの感情におもねることではないのですから。

 

2019年7月26日 (金)

韓国 WTO一般理事会で不発

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お気の毒にも韓国のWTO「提訴」は失敗してしまったようです。
まずはもっとも韓国が喜びそうな報道をしているTBSから。

「WTO終了、国際社会は意見割れる
今回の会議で何らかの結論が出るというわけではありませんので、やはり、各国の理解、国際社会の理解を得るということが重要なポイントになるかと思います。日本、韓国以外の第三国がどのように受け止めているのか、聞きました。 「韓国は熱が入っていた。これは日本が始めた問題だと思う」(ブルガリア関係者)
「2国間で協議して解決すべきだ」(モンテネグロ関係者)
 日本側は、この理事会中も、昼休みに各国を招待して昼食会を開くなどして説明を繰り返していて、各国からの反応はすこぶるいいと、非常に手ごたえを得ていると話しています。
ですが、いくつかの国に聞いたところ、かなり意見は割れています。中には、日本がトランプ政権がとるような政策を行い、とても残念だ。否定はしているが、これは徴用工問題の報復措置だと厳しい声を聞くこともありました」(TBS7月24日)
https://news.tbs.co.jp/newseye/tbs_newseye3733951.htm

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私は最初にTBSから見てしまったので、おやおや韓国に思いを寄せる奇特な国が多いんだね~、と眠たい感慨を感じましたが、これでは日本の負けです。
もしTBSが言っているように、「これは日本が始めた問題だ」とか、「徴用工の報復で、トランプと一緒だ」という意見が支配的だったなら、一般理事会の場は韓国の大勝利ということになってしまいます。

どうもメディアの一部は、アベが韓国ヘイトをしたので世界から孤立しているぞ、と印象操作したいみたいですな。
ただし、TBSはぼかして言っていますが、これはTBSの記者がぶら下がって聞き出したから口を開いただけで、会議の場での発言ではありません。
それは後に紹介する世耕大臣のツイートにもふれてありますが、実は会議では「沈黙」だったのです。
この「沈黙」を韓国は自国の勝利と捉えたのですか、TBSはそれに追随したようです。

日経は別の報じ方をしています。

「ジュネーブ=細川倫太郎】韓国政府は24日、世界貿易機関(WTO)の一般理事会で、日本の対韓輸出規制を巡る2国間対話の必要性を加盟国に訴えた。日本はWTOで規制を取り上げるのは適切でないと反発し、議論は平行線のままだった。韓国は規制の撤回を求めて国際世論への浸透を狙ったが、日韓両国以外の出席国からは発言はなかった。(略)
WTOの一般理事会は加盟164カ国・地域に共通する貿易課題を議論するのが主な目的だ。過熱する日韓の対立に、欧州連合(EU)のマルク大使は日本経済新聞社の取材に「2国間の問題であり、我々は関与しない」と述べた。アフリカの国の代表も「日本の措置の是非はさておき、なぜこの場で議題になるかは理解に苦しむ」と首をかしげた。」(日経7月25日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47754240V20C19A7000000/

なるほど、なるほど、「日本の措置の是非はさておき、なぜこの場で議題になるかは理解に苦しむ」か、そうでしょうな。
この一般理事会は加盟国164カ国・地域に共通することを議題にする場所で、それを日本の国内法に属する輸出管理規制などというドメスティックなことを議題にする場ではないからです。
日本が世界全ての国に対して関税を200%にするとか、輸入基準のハードルを高くするぞといいだしたなら、世界各国にとって冗談ではないということになりますが、対象がオンリー韓国だけですもんね。
しかも安全保障上のことですから、くちばしを突っ込むべきかどうか゛多くの国がとまどって、なぜここでやんの?という気分にさせられたのでしょう。

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ロイター

産経なんぞもっとハッキリと韓国の負けと判定しています。

韓国の狙い空振り…WTO理事会「日本非難」に同調勢力なく
ジュネーブ=三井美奈、ソウル=名村隆寛】世界貿易機関(WTO)の一般理事会が24日に終了し、韓国は同日の記者会見で、対韓輸出管理の厳格化についてジュネーブでの協議提案に日本が応じない、と非難した。
一方、理事会で日韓以外の第三国から発言はなく、国際世論を味方につけて日本に措置撤回を求めようとした韓国側の狙いは空振りに終わった」(産経7月24日)
https://www.sankei.com/politics/news/190725/plt1907250036-n1.html

このように産経が書いているように、会議の場での発言はなく、このWTO理事会をプロパガンダの場としたかった韓国の目的は失敗したというのが実態だったようです。

世耕大臣はツイッターでこう報告しています。
https://twitter.com/SekoHiroshige/status/1154386963673124865

「会議の時、韓国は、日韓が対話で解決すること(日本は協議の対象でないとの立場)に反対する国は 起立して欲しいと求めましたが、どの国も起立しませんでした。一部報道では、韓国はこの沈黙をもって発言への支持を得たとみなしたと述べたと報じられています。
事実は、議長が他出席者に発言機会を与えたが誰も発言しなかったので、一般理事会で本件へ同意が得らなかったということ。 また議長は勝手に採決を求めるような韓国発言を制止しようとし、最後は議長が残りの重要な議題を議論する必要があることを理由に本件議題を打切りました。
そもそも一般理事会は、多国間の自由貿易について議論を行う場であり、WTO以外の国際的枠組の下で行われている輸出管理措置を議論する場ではありません。 なお会合終了後、他国の出席者からは、自国の立場を冷静に主張した日本の対応を評価するという声が少なくありませんでした」(7月25日)

実に的確で、こう言うときに妙に熱くならないことに好感がもてます。

なるほど、韓国は採決をもちだしたが、議長にやめるようにと言われたのですね。
これは重要なことです。
つまり韓国の意見に対して理事会は沈黙を守り、かつ採決に持ち込む韓国の思惑は議長によって拒否されたということです。
なんだ韓国さん、これでは目的遂行に失敗したのですから、つまりは完敗じゃないですか。

この理事会でも徴用工の報復だと言ったようですが、このような韓国が切り札扱いにしている歴史問題は、アジア・アフリカ諸国の共感を呼ぶどころか、逆に沈黙を招いてしまったようです。

「一般理事会で「日本はWTOルール違反」との韓国の訴えに同調する勢力はなかったが、あるアフリカの政府代表は「日韓の問題であり、わが国は口出しはしない」と明かした。金氏は理事会で、半導体材料の輸出管理厳格化は「第三国や罪のない消費者を苦しめる」と述べ、世界的影響を警告した。ただ、欧州やアフリカ諸国は植民地時代の過去を抱え、日本の措置を歴史問題に結びつける訴えに距離を置いたとみられる」(産経前掲)

韓国があれほど世界各地をイガンジルして回り、実弾をばらまいてロビイングしてきた慰安婦問題も、かんじんな時には不発だったようです。

とまれ、EUが言っている、「加盟164カ国・地域に共通する貿易課題を議論するのが主な目的だ。過熱する日韓の対立は2国間の問題であり、我々は関与しない」「複雑な歴史が絡む2国の対立に巻き込まれたくはない」というあたりが支配的だったようです。

韓国が、福島の水産物で「勝った」という「貿易のプロ」を出す必勝体制で臨んだわりにはショボイことです。
韓国さん、今回で分かったように歴史カードが万能だなんて思いなさんなよ。
多くの国は、また韓国がかうるさいこった、うちの国とカンケーないからよそでやっとくれ、と思ってんですから。

実はこの一般理事会というのは、どの国でもどんなテーマでもしゃべれる場で、韓国が勝とうと負けようと、はたまた引き分けだろうと、実際にはなんの影響もない場所なんです。
仮に韓国の提訴が受理されたとしても、上級委員会は7名の委員によって構成され、その中から選出された3名が紛争解決委員会となりますが、任命に対する拒否権を持つアメリカが欠員の補充を拒んでいます。
したがって委員の任期が満了する2019年12月10日を過ぎると、上級委員は中国の委員みとなり、上級委員会を自動的に開催不可能となることが予定されています。
というわけで紛争処理委員会は開店休業状態ですから、韓国のWTO提訴という方針自体が空文句なのです。

その上に韓国政府が期待していた国際世論を味方にするはずが、みごと空振り。
ならばなおさら勝った勝ったの大勝利、と叫ぶのがかの国のしきたりですけどね。

 

 

香港デモ、危惧は去らない

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ふゆみさん。コメントありがとうございます。
初めはコメント欄で書いたのですが、こちらに移しかえました。もう一本アップします。

おっしゃることはわかりますが、私の危惧の念は残り続けます。

ふゆみさんがおっしゃる同じ漢族であることは、意味をなしません。
中国人にとって重要なことは、広州であるか北京であるか、はたまた四川であるかなどといった出身地域だからです。
だから同じ漢族であってもかつての第2次天安門のような虐殺を働いて平然としています。
ウィグル、チベットなら「夷狄」ですから、もっと気楽にできたということにすぎません。

パリの黄色いベスト運動などと比較しておられますが、香港民主派の相手はフランスのような自由主義政府ではなく、あくまでも強権的かつ虐殺行為を屁ともおもわない中国政府だということです。
この違いは決定的です。
フランス政府はいかに商店を焼き討ちをしようと、射殺するまではしません、中国政府はいかがでしょうか。

おそらく得たりとばかりにそれを介入の口実に使い、香港に通じる道(数本しかありませんが)を封鎖し、進駐軍を入れます。
そして戒厳令を発し、すへてのSNSや通信をブラックアウトさせます。
後は第2次天安門のような派手な虐殺は控えるものの、根こそぎ逮捕して(ブラックリストは出来ているはずですので)本土に送致します。

いったん本土に送致されれば、あとは消息を追うことすら不可能になります。
ウィグルのように労働改造所で廃人にされようと、臓器を抜かれて売買されようとなすがままです。
これが現実の未来だから、香港民主派は、今、果敢に戦っているのです。

西側報道陣も全員が拘留されるでしょう。このていどのことはやってみせる、それか中国という国です。
彼らは、香港が他の少数民族支配を揺るがしかねないまでに巨大化したことを、心底恐怖しています。

が故に、今、自らの地位を揺るがす香港デモに激怒している習の顔に唾をかける必要はありません。
中国政府が真の敵であることは言を待たない事実ですが、彼らを対決の場に引きづり出して叩きのめすことが、今の香港の民主派に可能かどうか、しっかりとみきわめて欲しいのです。

私は客観的に見て、統一されたデモひとつ組めない現状では不可能だと判断します。
彼らが今すべきは、行政長官から白紙撤回の言質を公開の場でとることです。
あいまいな言葉で逃げることを許さないという今の方針の大原則は誤っていないのですから、徹底してその一点を追求すべきです。
ここで本土政府を挑発することは、その目的を妨げこそすれ、益にはなりません。
ましておや、中国の軍事介入を招いてしまったら元もこもありません。

中国軍は6月下旬に、香港駐留軍がデモ制圧訓練をしています。

「中国人民解放軍の香港駐留部隊が6月下旬、陸海空合同の大規模な軍事演習を行っていたことが明らかになった。香港では6月初旬からこれまで、1989年6月の天安門事件30周年の追悼集会や逃亡犯引き渡し条例の改正案反対デモなどで数万人から200万人の市民が参加。これらの動きは香港への圧力を強める中国政府に抗議するためのもので、警官隊との激しい衝突も起きているなかでの軍事演習だけに、香港の民主派勢力を牽制する狙いがあるのは明らかだ。 軍機関紙「解放軍報」は7月2日付の短文投稿SNS「微博(ウェイボ)」の公式アカウントで、6月下旬に香港で行った香港駐留の陸海空軍の合同演習の写真12枚を掲載した。
この軍事演習の目的について、投稿では「緊急出動した際の部隊の戦闘能力の確認と強化が目的」と指摘している。解放軍報が写真を12枚も使い、香港駐留軍の演習を紹介するのは極めて異例」(ニュースポスト)
https://www.news-postseven.com/archives/20190724_1415733.html

また先日の7月22日に広東省湛江市で対テロ演習を実施しています。
https://twitter.com/RFA_Chinese/status/1153290644208545792

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https://twitter.com/RFA_Chinese/status/1153290644208545792

これは現時点では示威にすぎませんが、中国軍が本格介入する準備が完了していることを示しています。
嵐が近づいています。
中国政府に唯一圧力をかけられるのは、西側諸国政府だけです。
今、声を上げておかないと、自由主義諸国は数十年後悔し続けることになります。
もちろんわが国も。
習来日などと言って、浮かれている場合ではありません。

香港は中国本土における唯一の自由の砦なのですから。

 

2019年7月25日 (木)

香港 中国軍進駐危機迫る

中国が軍を香港に進駐させる準備しています。
中国軍、ないしは武装警察軍がいつ香港に進駐するかわからない極めて危険な状況です。
現時点でも中国軍は香港に一部駐留していますが、香港行政府の「要請」があれば出すと言い切っています。
これはただの脅しではありません。

「【北京=多部田俊輔】中国国防省の呉謙報道官は24日の記者会見で、香港の「逃亡犯条例」改正案を巡る抗議活動に関連し、香港政府の要請があれば中国人民解放軍の現地部隊の出動が可能だとの立場を強調した。デモ隊の一部が中国政府の香港出先機関の国章を汚すなどしたことについて「一国二制度の原則の限界ラインに触れるもので、絶対に容認できない」と非難し、デモ活動の激化をけん制した。
人民解放軍の香港駐留部隊に関する規定には「社会の治安維持」などのために香港政府の要請で出動できるとの条文がある。呉氏は記者からの質問に「香港情勢を注意深く見ている」と答えたうえで、「明確な規定だ」と同条文に言及した」(日経7月24日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO47730620U9A720C1EA2000/

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日経前掲            中国国防省の呉謙報道官(北京、24日)

中国は香港民主派を根こそぎにすべく周到に事を運んでいます。
中国当局の弾圧のやり方には、癖というか法則性があります。

①無能な現地の出先に収拾を任せて、いったんは静観する。
②市民の怒りが予想以上ならば、しばらくは荒れるに任せ、後の弾圧の口実を収拾する。
③市民のデモ隊に暴力分子を紛れ込ませ、暴力デモに変質させる。
④当局の息のかかった暴力分子が破壊発動をエスカレートさせる。
⑤民主派デモに親中派の暴力分子をぶつけて、局地的暴力紛争に発展させる。
⑥それを口実に治安維持と称して中国軍(武警)が進駐する。

現在この⑤以上⑥未満まで進んでいます。

7月21日夜、民主派デモが中国政府の出先機関「香港連絡弁公室」の庁舎を取り囲み、抗議活動を展開しました。
弁公室とは、香港における中国政府の公的出先機関ですが、これをデモのターゲットにしたこと自体まちがいです。
ここに圧力をかければ、必ず中国政府は出てきます。
香港の民主派は、この時点で中国政府本体を登場させたいのですか。

民主派の完全な戦略ミスだと私は思います。
民主派デモは香港行政府を相手にすべきで、中国政府が介入を許さないようにせねばなりませんでした。
中国政府の介入は、現時点では香港行政府のケツを蹴り上げるか、せいぜいが武装警官を深センから支援に送り込むていどですが、彼らが本気になったら軍を投入し、武装制圧します。

おそらくは人民解放軍そのものではなく、武装警察(武警)の可能性が高いと思われます。
武警は警察と名がついていますが、いわゆる警察(中国名「公安」)ではありません。
指揮系統は中共中央軍事委員会で、前身は「中国人民解放軍中国軍公安部隊」と呼ばれていたように中国軍の治安維持部隊で、実に自衛隊の3倍弱規模の68万も擁しています。
中国人民武装警察部隊 - Wikipedia

ですから民主派は中国政府が出たくとも出られない状況をつくらねばならなかったはずで、そのためには英米など主要国の国際世論を味方につけて、中国政府への政治的圧力は彼らに任せてしまったほうがよかったのです。

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武装警察 https://www.epochtimes.jp/2016/06/25707.html

さて、民主派デモは中国政府弁公室を襲い、あろうことかそこで中国の国章にペンキをかけるという愚行を働きました。
おそらくデモ隊列に紛れ込んだ中国の回し者の仕業だろうと推測されます。

「21日夜は若者らが中国政府の出先機関「す」の庁舎を取り囲み、抗議活動を展開。正面玄関付近に中国を侮辱する言葉などを殴り書きし、入り口に掲げられた中国の国章を黒いペンキとみられる液体で汚した。若者らは同弁公室の前で、民主的な選挙制度の実現などを要求。駆けつけた警官隊が催涙弾やゴム弾などを使って若者らを強制排除した。
この時、ぶ正面玄関付近に中国を侮辱する言葉などを殴り書きし、入り口に掲げられた中国の国章を黒いペンキとみられる液体で汚した。若者らは同弁公室の前で、民主的な選挙制度の実現などを要求。駆けつけた警官隊が催涙弾やゴム弾などを使って若者らを強制排除した」(毎日7月22日)
https://mainichi.jp/articles/20190722/k00/00m/030/348000c

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毎日前掲

この行為は、中国政府の名誉を棄損する行為で、直接に中国政府を攻撃するに等しい行いですので、強く批判されねばなりません。
よく韓国のノータリンが気楽に公共の場で日章旗を焼いたり、外交施設に侵入したりしていますが、あれは事次第では開戦事由になりえる重大な違法行為です。
日本政府は甘いからなにをされても黙っていますが、中国は顔にペンキをかけられたと理解するでしょう。
そうとって当然で、そちらのほうが国際常識です。
それが前述の中国国防相報道官の「限界を超えるもので放置できない」というコメントとなったわけです。

一方、中国は反グレ集団を民主派デモにぶつけ始めました。
これと酷似したことが、2009年7月のウルムチ事件でも起きています。
この時は自然発生的に起きたウィグル人の抗議活動に対して、漢族の暴力グループが鉄パイプで武装し、デモ隊やウィグル人商店に襲いかかりました。
下の写真は、ウルムチ事件で、中国公安の車両の横を平然と武装して、デモ隊襲撃に向かう姿ですが、官許の暴力集団であることがよく分かる一枚です。

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「【7月22日 AFP】(写真追加)大規模な反政府デモが7週連続で行われた香港で21日夜、白い服を着た覆面集団が民主派のデモ参加者らをバットや棒で襲撃し、45人が負傷、うち5人が重傷、1人が重体となっている。襲ってきたのは「三合会(Triad)」と呼ばれる香港の犯罪組織のメンバーとみられており、卑劣な襲撃と警察の対応に怒りが広がっている」(AFP7月22日)
https://www.afpbb.com/articles/-/3236243

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香港の地下鉄・元朗駅で、民主派のデモ隊に襲い掛かる白いTシャツを着た集団。香港立法会の民主派議員、林卓廷氏の撮影・公開した映像より(AFP前掲)

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BBC  https://www.bbc.com/japanese/features-and-analysis-49079916

この白シャツ組数十人は元朗区に集まり、身体中にタトゥーを施した男がアジ演説を行い、その中で「元朗に混乱をもたらした者を叩き殺す」と叫びました。
またその場には、親中国共産党の何君尭・立法会議員が現れ、白いTシャツの集団に「ご苦労さま」と声をかけたそうです。

彼らは、未確認ですが、香港を巣窟とするマフィアの三合会(トライアド)だと思われています。
彼らは2014年の雨傘革命時にも同様の襲撃事件を引き起しています。

「ヴァレーゼ教授は、21日の襲撃事件は「2014年に起きたこととうりふたつ」だが、通行人も標的にされていることから、今回の襲撃の方が「より深刻」だと指摘する。
「人を殺すことではなく、怖がらせて追い払うこと」と、デモ隊を威圧することが目的だったと見られるという。
「これは意図的な戦術だと思う。三合会は致命的な暴力をふるうことでは知られてはいないものの、人を殺そうと思えば殺せるので」」
(BBC前掲)

ウルムチ事件は、ウィグル族と漢族の衝突を口実にして、一気に治安維持の目的で田域簿を府層警察府隊を投入し、制圧しました。
下の写真は、ウルムチ市内に進駐する武装警察軍の装甲車両です。
関連記事『2009年7月5日、ウルムチで何が起きたのか?  自国民に銃を向けた中国政府』
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2009/07/post-fdc3.html

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危機は容赦なく近づいています。
民主派は最大限の危機意識を持って下さい。中国軍の直接介入は目の前に迫っています。

 

2019年7月24日 (水)

「輸出管理規制」と「輸出規制」の違いがわからない韓国

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表記に間違いがあったので、訂正しておかねばなりません。
私はこの間、今回の非「ホワイト国」からのカテゴリー変更をメディアと同様に「輸出規制」と表現してきました。
これは間違いです。
正しくは「輸出管理規制」と表現すべきでした。
概念を正しく捉えておりませんでしたので、お詫びして訂正いたします。

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NNN

「輸出規制強化」という言い方をメディアは完全に定着した表現として使用しています。  
世耕経済産業相はこのようにツイートして注意を喚起していますが、公共放送からして改まっていないようずてす。      

世耕弘成 Hiroshige SEKO  @SekoHiroshige
今朝の報道での各媒体の見出し等での用語使用状況をまとめると
朝日  日本による半導体素材などの対韓輸出規制強化をめぐり
毎日  半導体材料輸出規制
読売  輸出管理 日本「協定違反ない」
産経  輸出厳格化 WTOで討議
日経  輸出規制巡りWTOで議論へ
NHK  韓国への輸出規制

元経済産業省官僚だった石井和男氏の指摘で、私もこの違いに改めて気がつきました。
「輸出規制管理」と「輸出手続き変更」の違いを説明します。

「輸出規制」という概念は、たとえばわが国の特定の物資を禁輸する、あるいはその輸出量に対して制限をかけるという場合に使います。
古くは戦前の我が国に対する米国の原油・鉄の輸出禁止のようなケース、現在ワッセナーアレンジメントによる輸出規制がこれにあたります。
ご存じの通り、日本は韓国に対して一切「禁輸する」などとは言っていません。
大いに誤解されているようですが、輸出管理をパスすれば韓国にフッ化水素など3品を輸出してもまったくかまいません。

韓国は、まるでわが国が韓国に対して「禁輸」措置を取ったが如く国家緊急事態だと大げさに騒いで、とうとうWTOまでふっ飛んでいってしまいました。
よく今回の事態を頭を冷やして理解しないからこうなるのです。
いいですか、日本はあくまでも今まで無条件に韓国に与えてきた包括的輸出許可を、一般国同様に戻したというだけのことです。
台湾やインド、東南アジア諸国など大多数の国と一緒の扱いにしただけのことですから、「輸出規制強化」にはあたりません。

世耕大臣が噛んで含めるように言っていましたが、「EUは韓国にホワイト国待遇していない」のです。
米国も同じで、韓国を特別扱いしていた日本のほうが特異であって、世界標準に戻しただけのことです。

「輸出管理規制」という概念は、禁輸する輸出禁止するしないといった大げさな次元の話ではなく、一定の輸出手続きの基準を満たしているかどうかを審査するというだけの手続き上の問題にすぎません。

たとえば、こういう例をとれば分かりやすいでしょうか。
日本から多くの航空会社が便を出していますが、ある特定の国に向けて渡航禁止を政府が命じることが「輸出規制」に相当します。
今の北朝鮮のケースがそうです。国交がありませんからね。
一方、便に乗るためには手荷物検査やパスポート審査が必要です。
フリーパスでイミグレを通す国なんか世界中探してもあるわけないですから、あたりまえの手続き管理です。
これが貿易では「輸出管理」に相当します。

今まで日本は、韓国に対してイミグレなしの状態だったわけですが、あまりに輸出管理が杜撰で、大量破壊兵器を作る材料をアブナイ国に流している疑いが濃厚な国が出たので、その国に向けての輸出管理は厳格化しますよ、ということです。

だから石川氏が指摘するように、「輸出規制強化」という韓国やメディアの表現では、まるで日本政府が輸出禁止を命じているかの如き表現となってしまいます。

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テレ東

ところで韓国は、朝日が「貿易のプロ」とヨイショする産業通商資源省の金勝鎬(キムスンホ)・新通商秩序戦略室長がWTOの理事会で演説するそうです。

「韓国、WTO理事会で日本批判へ 貿易紛争のプロが演説
日本による半導体素材などの対韓輸出規制強化をめぐり、韓国はジュネーブの世界貿易機関(WTO)で23日に始まった一般理事会で、規制強化は不当だと改めて訴える。9日にWTO物品貿易理事会で主張したのに続く行動で、国際世論を味方につける狙いがある。日本も同じ場で、規制はWTOのルールに即していると再び指摘するとみられる」(朝日7月24日)
https://www.asahi.com/articles/ASM7R4TFTM7RUHBI020.html

繰り返しますが、輸出は可能です。ただ丁寧に調べさせてもらいますよ、と日本は言っているだけで、これは輸出管理の国内法の範疇に属することなのです。
したがって、韓国が国家間貿易の紛争を審議するWTOに提訴する事自体、トンチンカンな話で、日本政府の措置を根本的に理解していないことになります。

韓国政府がWTOでなにをしゃべろうと自由ですが、それはあくまで一般理事会は演題に制限がないからです。
ですから、前回の福島水産物禁輸についてのWTO提訴のような、正式な紛争提訴とは根本的に別物です。
それをただキム・スンホがWTOで国際官僚していたことをとりあげて、さも嬉しげにアベのおかげで日本は国際的に孤立したぞ、と騒ぐ朝日の神経がわかりません。

たぶん正式にWTO提訴すれば、受理されないんじゃないかな。
だって「ホワイト国」認定は、WTO加盟国に課された義務ではありません。
逆に言えば、「ホワイト国」にしてもらうことは貿易相手国の権利ではないのです。
「ホワイト国」にするか否かは、あくまでも当該国の自由、加盟国の専権事項ですから、WTOは出る幕がないのですよ。

そもそもキムスンホが「貿易紛争のプロ」だから「勝訴」したわけではなく、日本が勝訴とした第1審の小委員会の手続きに瑕疵があったから認められなかっただけのことです
特に韓国のおしどりマコばりの主張が認められたわけでもなんでもないのですよ。
おしどりマコは放射能デマの元祖 – アゴラ

ま、韓国は後ろめたいから騒ぐんでしょうな。
ムン政権は正恩の機嫌を損なわないよう、北朝鮮の嫌がることは何もしたがりませんでした。
たぶん大量破壊兵器製造関連物資が北の手に渡ると分かっていても、これを差し止めたとは思えません。

公海上で北の船舶との瀬取りが行われていることは公然の事実で、日米豪英NZの海軍が、国際監視活動をしてきましたが、かんじんの当該国である韓国海軍はアジア有数の海軍を持ちながら見向きもしませんでした。
いやそれどころか、朝鮮半島をはるかに離れた日本のEEZ内で、こそこそと北の船舶となにやらやっているところすら海自に目撃されています。

韓国はそれを「救難活動」と称していますが、ありえません。
当時海は、さざ波ていどの晴天であって、「遭難」するような状況はまったくなかったうえに、北の「漁船」はまったく無傷でした。 
この北「漁船」は、韓国自身の映像によっても一般の北の漁船よりはるかに大きな船舶で、甲板上から複数の無線アンテナが出ていると元空将補の鈴木衛士氏 は指摘しています。 

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この「漁船」は、拉致に関わった北の指令船とよく似た形状だといいます。 
また、この北「漁船」が発信したと韓国が言う救難信号は、海自によって傍受されていません。
海自機からなにをしているのかと問われた韓国海軍艦艇は、返答の代わりにいきなり準戦闘行為とされる射撃管制レーダーをぶっ放すという逆ギレを働きました。

また、韓国政府が自らのものだと認めている大量破壊兵器製造関連の不正輸出リストの存在も明らかになりました。

「文書には2016年1月から今年3月までの間に142件が処分対象となった事実が記載されている。
 またそれぞれの不正輸出について、「処分日時」「違反業者」「輸出物資」「輸出先」「金額」のほか、行政処分の種類と抵触する国際取り決めが記されている。
 北朝鮮との友好関係にある国々への主な不正輸出では、化学兵器原料に転用できる「ジイソプロピルアミン」がパキスタンに、サリン原料の「フッ化ナトリウム」がイランに、生物兵器製造に転用可能な「生物安全キャビネット」がシリアに、致死性ガス原料の「シアン化ナトリウム」が赤道ギニアに-といった事例が明記されている。
パキスタンやイラン、シリアに生物化学兵器関連物資を不正に輸出する行為は国際的な貿易管理の枠組みである「オーストラリア・グループ」に触れ、加盟各国が不正流通を強く警戒している。 また、日本政府による規制の対象となった「フッ化水素(酸)」もアラブ首長国連邦に密輸されていた。
 韓国政府は不正輸出について刑事事件の対象となったかどうかや個別の企業名を公表しない姿勢を取っている。不正輸出が後を絶たない背景には、韓国の罰則や処分の運用が甘く、抑止効果を発揮できないことがあるとの指摘も出ている。(産経7月9日)
https://www.sankei.com/world/news/190711/wor1907110002-n1.html

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FNN
国連の北朝鮮不法輸出パネル委員の古川勝久氏は、こう述べています。
「国連安保理北朝鮮制裁委員会のパネル委員だった古川勝久氏は「大量破壊兵器関連の規制品をめぐる輸出規制違反事件がこれほど摘発されていたのに、韓国政府がこれまで公表していなかったことに驚いている」、「この情報を見るかぎり、韓国をホワイト国として扱うのは難しいのではないか」とコメントしている」(FNN7月10日) 
https://www.fnn.jp/posts/00420563CX

日本が疑念を持つことはまったく不自然ではありません。むしろ3年遅かったくらいです。
韓国が回答をしなくなった時点で、直ちに手をうつべきでした。
韓国は「露骨に北朝鮮と関連づけようとしている」「日本は隣国に対する経済報復を合理化しようとフェイクニュースまで動員する国に成り下がったのか」(朝鮮日報)と報じて騒ぎ立て、今や領事館に学生が「突入」するようなまねすら働いています。
米国大使館で同じことをしたら、海兵隊に射殺されても文句いえませんからね。

ならば、北朝鮮に流出したのではないならば、韓国政府自身がこのリストにあった一つ一つの事例について、最低で以下のことを説明せねばなりません。

①関連した企業名
②不正輸出された量
③最終目的地はどこか
④事前摘発だったのか事後摘発だったのか
⑤事前摘発したならば、その処分した先
⑥行政処分したという内容と実態

WTOがどうのと言う前に、こうしたことを説明する義務が韓国政府にはあります。
できないならば、それこそが韓国の輸出管理がいかにいいかげんだという証拠となります。

このように日本が指摘すると、韓国は日本安全保障貿易情報センターの調査の結果として、1996年から2003年の間に日本から北朝鮮に30件以上の不正輸出が摘発され、これには核開発や生物・化学兵器関連の物質も含まれると反論しています。

何言ってんだか。日本の事例と韓国の事例はまったく別ものです。
第1に、日本の場合、2006年10月から始まる国連制裁以前の事です。韓国のように国連制裁やぶりではありません。
第2に、日本の場合はすべて輸出される前に摘発しています。
韓国のように輸出された後に行政処分した、などというやる気があるのかないのかわからないような対応とは大違いです。

日本を同罪だといいたいなら、この142件が事前摘発だったという証拠をお見せ下さい。
大量破壊兵器を作っている国に渡ってしまってから「摘発」しても無意味なのですよ。

それにそもそもこの日本から北への違法輸出に関わったのは、朝鮮総連がらみの在日朝鮮人企業だということが分かっています。
つまり朝鮮人が絡んでいる違法輸出なのですから、天に唾することになりはしませんか。

このような国に対して、包括的許可をあたえるという特恵待遇が不可能であることは、当然すぎるほど当然のことです

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聯合

韓国は今やヒートアップしてこんなことまで口にする始末です。

「韓国与党「共に民主党」は18日、日本による輸出規制強化への対策に当たっている党内委員会「日本経済侵略対策特別委員会」の全体会議を国会で開いた。
崔宰誠(チェ・ジェソン)委員長は日本の輸出規制に関し、「日本発の経済大戦が現実のものとなるなら、日本は再び国際貿易秩序を崩壊させた『経済戦犯国』として記録されるだろう」と警告した」(聯合7月18日)
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20190718001300882

「経済戦犯国」ですか、初めて聞く概念だなぁ。「経済侵略」?いつどこで誰が?何で?
なにが哀しくて韓国を「侵略」せにゃならんねん。頼まれてもイヤ。ゼッタイに嫌。
じゃあ、日本は非ホワイト国のインドに侵略しているってことですか(爆)。
なにかにつけ「戦犯」だとか「侵略」だとかレッテルを貼れば上目線で説教垂れられると勘違いしている国、哀れ。

馬鹿馬鹿しいというより、お熱ありませんか、幻聴が聞えませんか。速やかな受診をお勧めします。
幻聴・幻視が見えたままで、ジュネーブに行っても恥をさらすだけですからね。

 

 

2019年7月23日 (火)

山路敬介氏寄稿 「安里繁信」小論

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                                                         「安里繁信」小論

                                                                                                 山路敬介

私が安里繁信という存在を初めて知ったのは、彼が沖縄初の青年会議所会頭になった頃でした。
「そこまで言って委員会」だったか、沖縄初の会頭という触れ込みで出演していて、決して印象は良くありませんでした。ポンポン飛び出す言葉からは「どうせ、沖縄ワクだったんだろう」という感じを受けたものです。

ただ、私の地元のJCメンバーたちから伝え聞くところでは、実行力抜群のアイデアマンとして、10年に一度の稀有なリーダーであるというような評価は聞いていました。
スタートからアドバンテージを持した二世、三世のボンボンとはちがう、沖縄では珍しいタイプの経営者であるという事でした。

最初に会ったのは安里がコンベンションビューローの会長の時に、観光業界のお使いで数人で陳情に行った事があって、そこでの印象は鮮烈でした。
どういうものか、宮古島一般の事や問題点を宮古島の政治屋よりも良く把握していて非常に驚かされたものです。

観光業一般に関する先端的な研究書なども細かく良く読んでいて、それは当時彼が新聞などに書いたものが今読んでも新しく感じられるほどに、確かな成果として残っています。
たとえば、建築資材になる骨材の宮古島価額についてですが、小砂や砂利、生コン等の立米単価をそらであげて本島との価額差に言及するのですが、それから十数年たった今でも、推移した骨材の現在価額をそらんじて正確に言う事ができる能力は、ちょっと他の政治家たちにはない真実味を感じさせるに十分です。

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https://shigenou.ti-da.net/e10271087.html

この人間を人様に分かるようにどう伝えるかは難儀します。
皮肉屋の私の考えですが、政治家が政治の勉強をするとは政治に関するいろいろなものを装う習性を勉強しているようなもので、だからその錬磨の結果をいくら見せられてもウソ臭く、実感が沸かないないのだろうと思うのです。
安里支持者の若い人はこの辺りに特に非常に敏感です。

「安里繁信は生活者目線だ」というとき、その内実は凡百の政治家とは全然違います。私は勝手に安里は高卒だと考えていて、彼の身体には高卒者の美質がたっぷり詰まっています。
理屈を言わず「懸命に働く」という事、家業をたすけ家族を養い、当たり前の事を当たり前のようにに自然に行う「生活者」である事が彼の本質です。
「義務」だとか「権利」などとは言わないのです。
「年金ガー」とか、「LGBTガー」とか叫ぶ事が「生活者目線」である事の資格ではありません。

ほんとうの政治や政策創造力といったものは、努力とか忍耐とか勇気とかいう日常生活に根を生やした道徳のようなものの中にかくれていて、それは安里そのものであり、保守の意味する本来性です。

こういう事はふつうは選挙前に書けばいいのでしょうが、それだと一票のための話半分でしか受け取られないでしょう。
だから今でいいのです。

ニーチェだったか、小林秀雄が言ったのだったか忘れました。「彼が黄金を見つけ出したのは粗悪な地殻の下よりも、むしろ自分が被った傷の下である」、「彼に心地よかったものは、発見物だったか、発見の苦痛だったか判然としない」 そういう生き方をして来たのが安里です。

安里はあらゆる体験をむさぼり食って大きくなるタイプの人間です。
これまでも会う度、見るたびに大きく進化し続けて来ましたが、私は早く沖縄県知事になるのを見たい。
それ以外沖縄政治に期待する事はありません。

                                                                                                                            (了)

 

 

 

2019年7月22日 (月)

つまらなかった参院選

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こういう言い方をすると、厭味ったらしいのは重々承知していますが、昨日の参院選は実につまらない選挙でした。

まずは結果からみます。

「自民党は選挙区38、比例代表19の合わせて57議席で、前回3年前の56議席を上回りました。
公明党は選挙区7、比例代表7の合わせて14議席で、前回3年前と並び、過去最多となりました。 
日本維新の会は選挙区5、比例代表5の合わせて10議席で改選前の7議席を上回りました。
立憲民主党は選挙区9、比例代表8の合わせて17議席で、改選前の9議席から大きく議席を伸ばしました。
国民民主党は選挙区3、比例代表3の合わせて6議席を獲得しました。
共産党は選挙区3、比例代表4の合わせて7議席でした。社民党は比例代表で1議席。れいわ新選組は比例代表で2議席を獲得しました。NHKから国民を守る党は、比例代表で1議席を獲得しました。無所属は9議席となっています。
この結果、自民・公明両党は改選議席の過半数にあたる63議席を上回る71議席を獲得し、勝利しました。ただ自民・公明両党と日本維新の会を合わせた憲法改正に前向きな勢力の合計は81議席で、非改選の79議席を合わせても改正の発議に必要な参議院全体の3分の2にあたる164議席には届かず、3分の2を維持できませんでした」(NHK7月22日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190722/k10012002651000.html?  

 

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時事 jiji.com/sp/2019san?utm

改憲発議の3分の2に4議席足りないので、朝日はここを強調したいようです。

「自民、公明の与党と安倍政権での憲法改正に前向きな日本維新の会に与党系無所属を合わせた「改憲勢力」は、憲法改正の国会発議に必要な3分の2の議席を維持できなかった。安倍政権は早期の憲法改正を目指しているが、今後の改憲論議に影を落としそうだ」(朝日7月21日)

朝日さん、せっかく喜んでいるのに水を差すようですが、4議席くらいどうにでもなるんですよ。旧民主にも隠れ改憲派はかなりいましたしね。

このようにメディアの報じ方は「改憲発議に足りなかった」という一点を強調していましたが、そもそもそんな目標を自民は立てていませんから。
選挙前の菅官房長官の発言です。

「非改選含め、自公合わせて過半数が勝利ラインになる」

菅さんは政権の女房役として、53もありえると踏んでいたようです。
昨日の選挙速報が流される中での、甘利選対部長のテレヒの発言要旨。

「目標数は56。改憲発議は別」

二階俊博幹事長や萩生田光一代行の発言。

「改選過半数をしっかり取っていくのが目標だ」

だから、想定の範囲内で終了したわけです。
つまり、官邸も党も2013年の政権奪還時の熱風が吹き抜けた64など望むべくもない、いかに手堅く取るかだと考えていたようです。
朝日が言うような改憲議席を取るなどとは、政権関係者はひとりも言っていないのです。

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時事

私は64はおろか、過半数割れをすると予想していました。
その理由は政権が消費増税に踏み切ったからで、どこの世界に増税を掲げて選挙やって勝てる党がいるもんですか。
うちに入れてくれたら税金増やします、と自民は言っていたも同然なのです。
減らして当然、下手すりゃ大敗を喫して政権が潰れてもおかしくはありませんでした。

自民がほんとうに勝利するためには衆参同日選挙で消費増税阻止を訴えるしかなかったのです。
これをやっていれば、野合連合を完膚なきまで潰せたうえに、次の衆院選を10月消費増税実施以前にでき、なおかつおそらく改憲発議に達したことは疑う余地がありません。

私は衆参同日選挙を放棄した時点で、自民内で増税派と改憲消極派が勝ってしまったのだと判断しました。
今の自民党内は安倍一強といいますが、それは上辺だけのことで、本当は幹事長を先頭にして面従腹背の輩ばかりです。

一方、野党は主義主張を捨てて全野党共闘という「ひとりでやっても勝てないから、共産まで入れてミソもクソも一緒になってかかる」ケンカをしましたが、敗北に終わりました。

1人区は自民が22勝10敗、野党共闘に限界も
参院選で勝敗を大きく左右する改選定数1の1人区で、自民党は22勝10敗だった。2016年の前回参院選の21を上回った。野党は候補者を一本化して共闘したが、前回の11議席を下回った。一本化しても勝てないのは、与党が強いというよりも、野党が有権者に魅力を示せず、共闘するだけの手法では限界があることを示している」(日経7月22日) 

政策的にも、フェークにすぎませんが、参院選にぶつけてメディアが意図的に作り出した「2000万円年金不足問題」が起きましたから、有権者の自民への懲罰意識が生まれて当然の状況でした。
いわゆる「お灸をすえてやる」というやつですね。
このお仕置き気分は、かつての民主党政権誕生時に典型的に見られた現象で、受け皿があると思った選挙民はこぞって民主に票を入れたわけでした。
ま、受け皿どころかとんだ泥船。
それも褒めすぎで、馬鹿と狂人に3年半も支配を許す結果になってしまったのですがね。

そのように見ると、今回は増税と年金という2大逆風がありながら、自民は手堅く戦線をまとめきったということになります。
ですから自民からすれば、今回は大勝ちする必要はない、手堅く国会運営ができる過半数超えさえすればよし、とする戦略を立てていたのです。

情けないのは、立憲民主が倍増したと欣喜雀躍している朝日や野党陣営です。
野党は、今までの緊縮財政・増税路線を急に捨てて、なんの経済政策の対案もないまま消費増税反対を旗印の一つにしました。
フツー、これで絶対に勝てます。
増税を掲げた与党、増税阻止の野党。この構図で勝てなかったらどうかしています。

それは野党が、消費増税阻止をやった後の対案を持ち合わせていないことがバレていたからです。
最低賃金は上げる、消費増税はしない、辺野古移設は阻止します、普天間も撤去します、というようなフラワーガーデンを広げても、実現できるなんて考えている人は、支持者でさえ少なかったようです。

野党広しといえど、経済政策を対置できたのは唯一山本太郎クンのMMT理論だけでしたが、落選して惜しいことをしました。
あながち皮肉ではなく、そう思います。
彼の言っている反原発や安全保障観はデタラメですが、MMTを持ってきたセンスは買います。
ただしMMTは実証済みのリフレ理論と違って、立証されていない経済仮設にすぎませんが、この時期に財政出動を強く主張したこと自体は正しいと思います。

というわけで、野党が口にする増税反対がただの政局狙いだと見破った国民は、自民に対するお仕置きの手を緩めたようです。
緩めてしまえば、選挙の争点は消費増税ではなくなり、安倍氏の信任投票に移ってしまいます。
信任投票モードになれば、実績がある安倍氏が手堅く勝つに決まっています。

私は自公過半数割れくらいに追い込んで、10月消費税実施をためらわせるくらのほうがよかったと思っています。
この選挙結果では、自民が妙に安心してしまい、消費増税は予定どおり、改憲はグズグズという展開になりかねません。

そもそも改憲なんか自民内部でもやりたくないほうが支配的で、反対に消費増税は当然という連中ばかりなんですから。
その意味で、まことにつまらない参院選でした。

 

 

 

2019年7月21日 (日)

日曜写真館 向日葵の季節です

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こんにちは向日葵です

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ほんとうはもう満開の時期なのに雨ばかりでがっかりです

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よく太陽みたいだっていわれます

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昇る旭みたいでしょう

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こわいって人がいて傷つきました

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早くピーカンの夏空がこないかな

 

忘れていましたが、このブログがはじまったのが
遅ればせながら、今後も宜しくお願いいたします。
                                                                                                      ブログ主拝

 

 

 

 

 

2019年7月20日 (土)

韓国、明日なき疾走

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素朴な疑問ですが、いったいあの国はどうするんでしょう。
いやったらしいくらい冷静に予定どおりの手を打っている日本に対して、ハッチャメチャな対応ぶりです。

そもそもかつて記事で書いたことがありますが、第三国仲裁しか落とし所がなかったわけです。
第三国といっても、そんな国は米国しかないので、米国に裁定してもらって「米国さんもこう言っていることだし」と韓国民に説明すれば、日本に屈伏したというよりずっと飲み込みやすかったのに、と思いますが、最後の機会を自分でドブに捨ててしまったのですからしょうがない。

ところで18日の期限が切れた第三国プロセスについて、韓国省報道官がこんなことを言っています。

「韓国外務省の報道官は、「日本が一方的かつ恣意的に設定した日付だ」と述べるにとどまり、結局、韓国側は仲裁委員会の開催に応じませんでした。
一方、日本政府が韓国に対する半導体の原材料などの輸出規制を厳しくしたことをめぐって、ムン・ジェイン大統領は、18日、与野党5党の党首と会談し、「不当な経済報復だ」として措置の撤回を求めるとともに、韓国経済への影響を最小限に食い止めるため超党派で協力することで一致しました」NHK7月19日)

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なにが「恣意的だ」つうの。ぜったいに言うと思ってていましたが、やっぱり言いましたか(ため息)。
いちおう外交のプロパーでなければいけない外務省官僚までが、こんなことを言うんですからオーマイガット。
ま、外務大臣がただの通訳上りですから、官僚もこんなもんなんですか。

先日も記事にしましたがおさらいしておきます。
今回日本は慎重の上にも慎重を期して、国際世論に向けていついかなる答弁もできるように事実を積み重ねてやっています。
まさに絵に描いたような日韓請求権協定第3条どおりのプロセスで、外務省の文句あっかの声が聞えてきそうです
財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力 ... - ウィキペディア

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出典不明

日本は後から韓国が必ず「恣意的な設定だ」などとケチをつけてくることを前提に対応しています。
時系列を見ます。

・2019年1月・・・請求権協定第3条1項を根拠にして「外交上の経路を通じて解決」を要請
韓国→回答なし
・2019年5月・・・外交交渉を拒否したために第3条2項を根拠にして「仲裁委員会」を30日以内に設置することを要請
韓国→回答なし
・2019年6月・・・30日以内の期限に回答がないために、同じく第3条2項にある「第三国による仲介委員会設置」を要請
韓国→回答なし
・2019年7月・・・7月18日午前0時までに回答なし。
韓国→恣意的対応だ

遠からず日本は国際裁判所に単独提訴することになることを見越して、この請求権協定第3条にキッチリ則った動きを、国際社会に周知させるために計算づくで行動していますから、韓国が望むような脇の甘さはゼロです。

また、GSOMIAについては河野外相が早々と自動延長の方針であることを言明しています。
現実問題としては、日本にとってGSOMIAは必要不可欠ではありません。
中央日報(7月15日)によればGSOMIAを通じた両国間の情報交流はここのようなものでした。

●GSOMIA通報件数
・2016年・・・1件
・2017年・・・19件
・2018年・・・2件

北朝鮮の核・ミサイル挑発が多かった2017年が最も活発でしたが、日本はかつてのように韓国イージスに頼らなくても、米軍の警戒衛星と日本の情報衛星5基体制でなんとかなると踏んでいます。
勿論あったほうがいいに決まっていますが、絶対になくてはならないというほどのものではないということです。

11月が満期で、その90日前の8月24日までに通告義務があるのですが、日本は1カ月前以上早く継続を言ったことになります。
その理由は、日本からは日韓両国間の安全保障上のヒビを入れることはしない、ということです。
逆にいえば、やるなら韓国さんがどうぞ、ということになります。

韓国はこんなことをかんがえているようです。

われわれもGSOMIA延長の可否を決めてはいないが、GSOMIAが安保に役立つということは関連官庁いずれも認識している」と話した。日本消息筋は「日本の外交安保パートではGSOMIAが必要だという共感がある」としながらも、「唯一の変数は安倍首相だという」と伝えた」(中央日報前掲)

誰ですか、この日本の消息筋って。
どうも韓国政府の情報収集能力には致命的欠陥があるためか、安易に韓国メディアに情報を頼っているようです。

なんせ韓国政府は「政府」といっても名ばかり、青瓦台は学生活動家あがりで占められています。
イム・ジョンソク大統領秘書室長は、政権ナンバー2で日本でいえば官房長官に当たります。
彼は鉄筋コンクリート製の
従北派で、北のシンパなんていう生易しいものではなく、職業的北の代理人をしていた人物です。 
ブレることなき、首領様マンセイの人生街道一直線です。

イムはそれが理由で、下の写真のように国家保安法違反で逮捕されて、服役したことがあります。 

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この時イムを捕まえたのが、安全企画部(国家情報院)です。
彼らは政権中枢となるや、宿敵の国情院の徹底した骨抜きを計りました。
それでなくても解体寸前だった国情院はいまや廃屋寸前で、韓国は対外情報能力を喪失した状況です。

喪失しただけならいいのですが、鈴置高史『米韓同盟消滅』によれば、在韓米軍の機密を漏洩しているといわれています。
その韓国の情報漏洩のすさまじさについて、鈴置氏は米国防総省筋の話としてこう述べています。

「米韓が高官級の軍事協議を実施すると、その直後に韓国の情報機関トップが極秘訪中し、江沢民首席と面談し、米韓協議の内容を伝えている。
それを我々は黙って見ているのだが、韓国は露顕したことにきがついていない。
今後、日本は韓国に軍事情報を漏らしてはならない。漏らせば、すべて中国に筒抜けになる。
2000年に入った頃から、北朝鮮の諜報機関はスパイを南派する必要性がなくなった。外部から韓国軍内部に要員を浸透させなくても、情報は容易に入手できるようになったからだ。
韓国大統領の意向ひとつで、米韓連合軍のトップシークレットも北朝鮮最高責任者・当時は金正日国防委員長の机の上にすぐ置かれることになる」(前掲)

米国はこの悲惨極まるこの「同盟国」の裏切り行為に激怒し、ラボルテ在韓米軍司令官は離任にあたりこう韓国に述べたそうです。

「北と内通するな。お見通しだぞ」(同)

話を戻します。
韓国がまともな情報能力をもたないことは、この間の日本政府の非ホワイト国への変更など一連の動きをまったく察知していなかったことでも明らかです。
情報がないから日本を甘く見て、安易な見通しで暴走し、寝耳に水で逆ギレすることになります。
こんな韓国政府の情報ソースは、どうやら韓国メディアの報道のようです。

そしてこの韓国メディアときたら、朝鮮日報の日本支社が朝日新聞本社内にあるように、アッチからの情報しか入ってこないようですので、なんともかとも。
そして朝日ときたら、先日のハンセハン氏病裁判・政府上告という大誤報をやらかしたのを見れば分かるように、朝日、毎日、東京は政府内部、ましてや官邸内にパイプが一本もありません。

こんなものをコピーして韓国メディアが記事を流し、それを見て韓国政府が意思決定をするようですから、日本メディアの偏りがそのまま韓国政府に輸出されることになります。

これには続きがあって、これで韓国が怒ると日本のメディアはそれ見たことかアベがぁ、となりますので、なんのことはない犬が自分の尻尾をくわえてグルグル回っているようなもんです。(あー、疲れること)
今回も日本メディアが非ホワイト国への変更措置を「徴用工判決への報復」と書き立てれば、韓国政府もその間違った誤報を口移しにして、まったく同じことを主張します。

今回もこんな飛ばしをしています。

「韓国政府の一部では日本が「中断カード」を切り出して韓国が敏感な情報を共有できない「安保懸念国」として国際社会に知らせる可能性を懸念している。日本の安倍晋三首相がすでに7日に韓国に対する輸出規制措置背景として「対北朝鮮制裁違反」を示唆しておりこうした観測が登場した」(中央日報前掲)

つまり、韓国は日本が安保懸念国として、条約打ち切りカードを先出しすると見ていたようです。
そして日本でも現場は必要とみているが、「唯一の変数は安倍晋三首相だ」そうですか、見事に全部ハズレでしたね。

わかっていませんね。安倍氏の「腹黒さ」を。
GSOMIAは日米韓3カ国が北の弾道ミサイル脅威に共同して対抗しようとするためにできたのです。
一般的な軍事情報共有協定ではありません。
ですから、まだ北朝鮮の弾道ミサイルの脅威が去っていない今、これを打ち切るということはとりもなおさず、オレの国は北を脅威とみなさないよ、という外交シグナルとなります。

ですから、日本からは絶対に打ち切りません。
日本の安全保障の国益にも反しますし、同盟国の米国にそのように取られたら致命的だからです。
韓国も本来ならば、非常にまずいことになるはずですが、そこがシロート大統領と無能外相がコンビを組んでいるお国のことです。

なにをトチ狂ったのか、かの国の政府中枢がGSOMIAを日本との「交渉カード」と勘違いしていると報じられました。

「匿名を求めた青瓦台関係者も「『GSOMIAを揺さぶらないでほしい』という米国の反応は通常のものであり、特別な意味が置いたものではない」とし「ただし、交渉戦略は見えないところにある時こそ価値が大きい。目前の交渉カードではない」と話した。GSOMIAを米国を動かすテコとして見る向きもある」(中央日報前掲)

もう笑うきゃありません。なにが「交渉戦略はみえないから価値が大きい」だって(笑)。
見えないのではなく、そんな高等なもの初めからないだけでしょうに。 
そもそも米国がらみの安全保障上の案件を、交渉カードだと思っただけで、そのシロートぶりは明らかです。

産経の加藤さんが言っていましたが、韓国政府は大統領制だから、なんでも決めるのだけは速い、ただし政府が素人ばかりなので間違いだらけだ、とのこと。
まさに言い得て妙です。

素人政府はこのままデッドエンドまで「明日なき疾走」をしたいみたいです。
案外この調子だと、北よりも南が先に潰れてしまうかもしれませんね。

 

 

2019年7月19日 (金)

新聞、世論調査で信頼度最下位に転落する

参院選の投開票日を前に、「日本の課題を考える特定非営利活動法人言論NPO」が世論調査結果を発表しています。
民主主義に関する世論調査結果

今回の調査テーマについて言論NPOはこのように述べています。

「日本の将来を悲観視している日本国民は半数近くになっており、政党に日本が直面する課題の解決を期待できないと考えている人は55.2%と半数を超えている。 こうした政治不信の傾向は20代、30代の若い現役世代に特に目立っており、参議院選選挙の投開票にも影響を与えそうだ。
この世論調査は言論NPOが今年5月から6月にかけて全国の18歳以上を対象に訪問留置回収法で行ったもので、有効な標本は1000人である。
この調査は、言論NPOが、現状の民主主義の傾向を把握するために世界のシンクタンクとも連携して行ったもので、今年で3回目となる。世界の多くの国で民主主義が試練に直面する中で、それに対する国民の意識を把握する、ことに目的がある。」

有効な調査標本は1000人ですから、テレビでよくお目にかかる30人ていどに街頭で聞きましたという屁のようなものに較べれば本格的調査と言えます。
方式は訪問・留置・回収だそうです。これもまぁ妥当かな。
またよく新聞がしている設置電話方式は、昼間から若い人は家にいませんから、必然的に回答する階層は定年退職後の高齢層か、専業主婦に限られてしまいます。
これでは若年層の意識動向はつかめません。
ですから、アンケート用紙を置いて回収するというのは、よい調査方法だと考えられます。

さて、言論NPOは「政治不信が若年層で高くなっている」という仮設を立てて調査していますが、衝撃的な回答が出ました。
それは「日本のどの機関を信用しているのか」という設問に対してです。

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出典 言論NPO https://news.yahoo.co.jp/byline/kimuramasato/20190717-00134578/

グラフがややわかりにくいので、結果を抽出しておきます。

●「信頼できる機関」上位
・天皇・皇室・・・87%
・自衛隊    ・・・77%、
・警察       ・・・72%、

●「信頼できない機関」上位
・メディア   ・・・32%
・国会      ・・・29%
・政党     ・・・・22%

特に言論NPOは、若年層においてこの傾向が明瞭になっているとしています。

「こうした傾向を年代別で見ると特に20代に顕著であり、20代で「政党」を信頼できると回答したのは10.9%、国会は13.4%、政府は21%と2割程度以下しかない」(言論NPO前掲)

今回改めて驚かされたのが、メディアに対しての強烈な不信感の存在です

●「とても信頼している機関」下位
・宗教団体・組織・・・0.9%
・メディア          ・・・0.8%

なんとまぁお気の毒にも、メディアは信頼出来る機関の最下位、信頼できない機関でトップを取ってしまいました。(苦笑)
私は常々最低最悪のメイドインジャパンである日本メディアと言ってきたので、調査で裏付けられたかっこうです。

これは朝日などの新聞媒体の急激な没落にも現れています。

「新聞の衰退はかねてから指摘されてきたが、「読売:1000万部、朝日:800万部」の時代は幕を閉じ、なおも没落の一途をたどっている。その背景には、インターネットの普及や新聞に対する信頼感の喪失などがあるようだ。
長期的なスパンで見ても、新聞没落の傾向は変わらない。ここ4年間における新聞部数の推移を示したのが次の表である。坂道を転げ落ちるような深刻な部数減がある」(Business Journal2016年10月25日)

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Business Journal

上図の赤線が朝日ですが、2016年までの4年間で105万部、率にして13.8%急落させ、特に2014年8月の慰安婦報道の謝罪を受けて2015年の急降下しています。
東京新聞は約47万部なので、4年間で東京2社分が吹っ飛んだことになります。

目を覆わんばかりの没落ぶりですが、それはかつての慰安婦謝罪の時に第三者委員会が指摘したような「角度をつけた記事が多すぎる」悪癖が、事件以降もいっかな修正されるどころか、むしろいっそうひどくなっているからです。

たとえば、一例として昨日の朝日の論説を見てみましょう。例によって例の調子で首相をくさしていますが、批判は自由ですが、違法行為まで推奨してしまっています。
朝日は首相が演説場所を公表していなことについて狭量だといいたいようです。公表しないのではなく、できないのです。
ひとつは内外の事態に日常的に対処しているためで、自民党の他の幹部とは忙しさが桁違いなためだくらい、あんたの所の番者にきいて見なさいって。
また不特定多数が多く集まる選挙会場がテロを仕掛けるにはうってつけだから、警備上の都合で伏せているのです。
「政権党の度量」とは無関係です。

「(社説)参院選 首相の遊説 政権党の度量はどこに

(略) 念頭にあるのは、2017年夏の東京都議選最終日、秋葉原での街頭演説だろう。聴衆の一部から「辞めろ」コールを浴びた首相が、「こんな人たちに負けるわけにはいかない」と言い返し、自らに厳しい世論に向き合わない姿勢が批判された。
 自民党はこの年秋の衆院選で、首相日程の一部を非公表とした。昨年の党総裁選最後の秋葉原での演説では、公共のスペースであるにもかかわらず、党関係者が一部を区切って、支援者以外を遠ざけようとした。「ステルス遊説」とも皮肉られる今回の参院選対応は、その延長線上にある。
 誰でも耳を傾けることができる街頭での演説は、広く有権者に政見を訴えることに意義がある。支援者しか眼中にないような首相の内向きな姿勢は、現に政権を預かる政治指導者の振るまいとして、著しく度量を欠くものだ」(朝日7月17日)
https://www.asahi.com/articles/DA3S14099247.html

なに言ってんだか。
朝日は北海道などで、首相演説を計画的に妨害しようとした者を警察が排除したことが気にくわないようですが、朝日さん選挙演説を組織的に妨害するのは完全な違法行為なのですよ。
たぶんアベを叩くためならなんでもやってもかまわないと思っているらしい朝日はこの公職選挙法をご存じないようです。

選挙の自由妨害罪
第二百二十五条 選挙に関し、次の各号に掲げる行為をした者は、四年以下の懲役若しくは禁錮こ又は百万円以下の罰金に処する。
選挙人、公職の候補者、公職の候補者となろうとする者、選挙運動者又は当選人に対し暴行若しくは威力を加え又はこれをかどわかしたとき。
交通若しくは集会の便を妨げ、演説を妨害し、又は文書図画を毀棄し、その他偽計詐術等不正の方法をもつて選挙の自由を妨害したとき。

大阪高裁の判例もでています。

●大阪高等裁判所 公職選挙法違反 昭和29年11月29日
「一般聴衆がその演説内容を聴き取り難くなるほど執拗に自らも弥次発言或は質問等をなし一時演説を中止するの止むなきに至らしめるが如きは公職選挙法第二百二十五条第二号に該当する」 

また最高裁判例は、選挙演説を聞き取れなくするような野次は「選挙妨害」であって違法行為に相当するとしています。

●最高裁判例昭和23(れ)1324
一 假りに所論のように演説自體が繼續せられたとしても、舉示の証據によつて明らかなように、聽衆がこれを聽き取ることを不可能又は困難ならしめるような所爲があつた以上、これはやはり演説の妨害である。

しかもこの2017年秋葉原選挙妨害事件における野次なるものは、ついはずみで「馬鹿いってんじゃないよ」なんて叫んでしまったものではなく、事前に計画され動員をかけられた者たちが、意図的に首相演説を潰す目的でなされたものです。
この日の秋葉原では、テレビを意識して巨大な横断幕が用意され、一斉に「アベカエレー」など言ったコールをすることで、聴衆を威圧し、演説を聞かせないように企みました。
事前にこの妨害を計画した集団はマスコミに情報を流していたようで、あの詐欺容疑者の籠池夫婦までもがTBSに連れられて声をはりあげていましたっけね。ああ、見苦しい。

ちなみにこれを実行したのは、しばき隊と称する反ヘイトを標榜する半グレ集団です。

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そしてこれに対して朝日などのメディアは、安倍氏が「演説を邪魔するような行為を自民党は絶対しない。相手を誹謗中傷したって何も生まれない。こんな人達に私達は敗ける訳にはいかない」と言ったことを「厳しい世論に耳を貸さない」とすり替えます。
首相が「負けるわけにはいかない」と言ったのは、あくまでもこのような違法行為を組織的にするような輩に対して言ったのは誰にでもわかりそうなものですが、燃料を欲しがったメディアはあさましく飛びつきました。

いまでも朝日はこれを「(一般国民の)厳しい批判に向き合わない」(朝日社説)と批判しますが、公職選挙法違反を公然と繰り返す連中を容認してしまっているのですから、朝日は憎いアベを叩けりゃなんでもいいようです。
ひょっとして今回の参院選でも、第2の秋葉原事件が起きることを心待ちにしているのかもしれません。

選挙終盤は中間層で決まると言われています。
政党支持が定まらない無党派層がこんな「アベヤメロー」のような下卑た野次軍団を快く見るかどうか、少し冷静になればわかりそうなものです。
朝日は老舗の言論機関として、まずはこんな野次を飛ばす連中をたしなめてから、安倍批判をしたらいいのです。
それを彼らに対しては「報道しない自由」しておきながら、むしろ被害者側である安倍氏を「世論には向き合わない」と切って捨てる、これでは「角度」がつきすぎるというものです。

私は新聞という業態自体が終焉に近づいていると思っています。
紙媒体で育った私のような世代としては寂しさも一抹ありますが、デジタル化の流れはとめどようもない勢いです。
多くの新聞は、米国においてすら廃刊か、デジタル化で凌いでいるありさまです。

知識を仕入れるには、百科事典の代替にウィキペディアが一般化したように、いまや紙媒体の新聞自体を若年層が読むことはまずないでしょう。
そのうえに一部の過激勢力をけしかけているようなバイアス報道ばかりでは見向きもされなくて当たり前です。

、※改題しました。

 

2019年7月18日 (木)

GSOMIAを弄ぶな

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8月18日に迫っているGSOMIA(ジーソミア・日韓軍事情報包括保護協定)について、日本政府は自動延長の方針を固めたようです。

「河野太郎外相は17日までに、8月に更新期限を迎える日韓の軍事情報包括保護協定(GSOMIA)について「両国関係は非常に難しい状況に置かれているが、北朝鮮問題をはじめ協力すべき課題は引き続き韓国と協力する」と述べ、更新すべきだとの考えを示した」(産経7月17日)

な~んだと言わないこと。安全保障上の条約は交渉カードにしてはいけないのです。
なぜなら安全保障は国の最も深い部分にある基層で、いわば最重要の公共インフラのようなものだからです。
ここが揺らぐと経済は一気に不安定化し、それに連れて社会も大揺れしていきます。

たとえばそうですね、かつてわが国の政府中枢が異星人に乗っ取られていた時期がありましたが、その時になにが起きたでしょうか。
国のコクピットに座ったエイリアンたちがやったことは、米軍基地に関する日米合意を廃棄することでした。

米国も移転なんかしたくないのに、申し出た日本側がそれを勝手に変更するなんて、あってはならない背信行為です。
いくら「トラスト・ミー」なんて寝言を言っても、米国の日本への不信感はマックスになりました。

ですから、この時期米国は尖閣がらみで中国において大規模な反日デモが起きようと、へーなるほどと言うかんじでで冷やかにながめていたものです。
背信行為をするような奴には、こちらの情報も手渡さないし、ましてやいざという時に手助けしてやるのも止めよう、ということです。
ですから、この異星人支配の期間、防衛省は米国からの重要な軍師情報を干されていたそうです。

また、日米関係だけではなく、副産物として沖縄の政治状況は一気に流動化し、本土政府と県の間に深い溝を作ってしまいました。
この溝はいまだ修復されず、固定化される気配すらあります。

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日韓GSOMIA締結式  出典不明

それが分かっていない約1国います。
たとえばこんな風に韓国は考えているそうで、毎度のことながら呆れます。

「青瓦台(チョンワデ、大統領府)の雰囲気はGSOMIAを今すぐではないにしろ「検討可能な」対日カードとして見ている。一応のところ、GSOMIAが韓国の安保必要性というよりは日米の必要のために締結されたという認識が根底にある。
与党高位関係者は「対日交渉カードかどうかというのは、現時点で敏感な問題なので簡単に話はできないが、締結過程で我々の必要よりは日米の必要のほうが大きかった点は念頭に置いておくに値する」と話した。
匿名を求めた青瓦台関係者も「『GSOMIAを揺さぶらないでほしい』という米国の反応は通常のものであり、特別な意味が置いたものではない」とし「ただし、交渉戦略は見えないところにある時こそ価値が大きい。目前の交渉カードではない」と話した。GSOMIAを米国を動かすテコとして見る向きもある。与党のある要人は「GSOMIAの核心は韓米日の三角情報共有だ。GSOMIAへの言及が多くなるほど米国が神経を尖らせることになる」と話した」(中央日報7月16日)
ttps://japanese.joins.com/article/554/255554.html

 これは韓国政府が米国政府要人と会談した時に、こう言われたからのようです。

「米国政府が、経済葛藤によって韓日軍事情報包括保護協定(GSOMIA)が揺らいではいけないと、事実上、韓日両国に警告した。
15日、韓国外交部高位当局者によると、日本の経済報復措置対応のために先週米国を訪問した外交部代表団に、米政府関係者は「GSOMIAが揺らぐようなことがないようにしてほしい」と明らかにした。関係者は「経済分野の葛藤によって、いかなる場合にも安保分野が交差汚染(クロスコンタミネーション、cross contamination)になってはいけない」と話したと、この当局者は伝えた」(中央日報前掲)

ホント分かりやすい国だなぁ(苦笑)。
ご承知のように、米韓国は日本が余りにプリンシパルな対応を開始したので、困った時の米国頼みとばかりに泣きついたのですが、要人からはことごとく仲介に入る意志はないと断られました。
そりゃそうで、米国は同盟国間の紛争には中立を取りますし、更に腹の中では米国の国益を棄損するサムスンなんか潰してしまって欲しい部門だけインテルが吸収してしまえばいいのだ、くらいに考えているからです。

その中で米国が韓国政府に釘を刺したのが、この「GSOMIA を弄ぶな」という一言だったようです。

少し説明しておきます。
日韓は、米国をかすがいにしてかろうじて協力し合う格好になっています。
今、まがいなりとも犬猿の仲の日韓が協力しあえるのは、共通の脅威である北朝鮮が、驚くほど急な核武装化をなしとげたからです。

その最大の理由は、弾道ミサイルという日米韓国共通の脅威が誕生したからです。
北の主力の中距離弾道ミサイルであるノドン・ムスダンの射程範囲には、韓国はもちろん日本全域、グアムまでが射程に入っています。

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出典不明

韓国は「GSOMIAが韓国の安保必要性というよりは日米の必要のために締結された」という被害妄想があるようですが、とんでもないひがみです。
韓国が北に侵攻されようと日本はお気の毒様ていどのことは言うでしょうが、それ以上は在日米軍に協力するていどのことしかできません。(ほんとうにキレたら、在日米軍基地を朝鮮有事に使用させないことも可能ですが)
一方韓国にとっても、日本に工作船が侵入しようテロを実行しようと、ぶっちゃけどうでもいいことです。
しかしこと弾道ミサイルに関しては、どちらの頭の上にも等しく降ってくるさとが、決定的に今までと違ったのです。
だから、日韓は共通の脅威として認識し、それについては情報を共有しようとしたわけです。これがGSOMIAです。

具体的に見てみましょう。
下図(出典・オブィエクト)は
2012年12月12日の日米韓のイージス艦の配置図です。
http://obiekt.seesaa.net/article/354712832.html

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北との海上の境界線ぎりぎりにまで韓国海軍イージス艦がへばりついています。
この位置には、米海軍ですら侵入することは戦争の口実を与えることになりかねないという政治的理由でできませんし、日本の海自はもっとダメです。
したがって、米海軍や海自のイージスより、いち早く弾道ミサイルを補足できるといいます。
実際に、2012年4月に北朝鮮西岸から弾道ミサイルが発射され、打ち上げ後に空中分解した事件がありましたが、この時、韓国のイージス艦は黄海に展開しており、発射された弾道ミサイルの発射を探知しました。
しかし海自イージス艦は日本海と沖縄周辺海域に待機していたため探知できず、弾道ミサイル発射情報に関して日本政府の発表が数時間遅れることになったのです。
この時点で、海自イージスと韓国イージスがデーターリンクで結ばれ、リアルタイムで情報を共有できていれば、そのようなことにはならなかったでしょう。

もちろん、その時その時で日米韓三国のイージス艦野配置は違いますが、韓国がもっとも朝鮮半島に近辺の位置にポジションをとっていることは同じである以上、韓国イージスの探知情報は、日本にとっても重要な情報ソースなのです。

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http://japanese.joins.com/article/477/219477.html 

では、韓国にとってどうかといえば、韓国海軍のイージス艦にはそもそも弾道ミサイル迎撃能力がありません。
いわば「見る」ことはできても「落とす」ことができないのです。
また、イージス艦のリソースに欠けます。
保有するイージスの数が少ない上に、能力的にも日米のイージスよりそうとうに格落ちだと言われています。
ですから、韓国は仮に北からの弾道ミサイル攻撃を受けた場合、米国のMD(ミサイルディフェンス)に頼むしかないわけです。
そこで、この参加国で共通の情報をやりとりしようということで出来たのが、このGSOMIAでした。

いままで北朝鮮の核・ミサイルについては、互いに米国経由で共有していた軍事情報を日韓両国が直接やりとりすることを可能にしようとする協定です。
北の弾道ミサイルについて、日米韓の間の情報パイプの通りをよくしたわけです。

しかし、このパイプから秘密情報がだだ漏れしては大変です。
そこでGSOMIA協定は、国家間の軍事機密の共有のために守るべき原則を定めています。
それがわが国で成立を急いだあの特定秘密法でした。

特定秘密法は、成立当時ヒダリの人たちが言い散らしていたような「憲兵政治がやってくるぅ」「市民生活を監視するためのものだぁ」「モノ言えぬ時代が来るぅ」なんてものではゼンゼンありません。(あたりまえだつうの)
政府が交換した映像、文書、技術などの「秘密軍事情報」を、第三国や個人に提供したり、目的外使用したりすることを禁止し、双方に守秘義務を貸そうとするものでした。日本はこの法律の施行で、やっと米国、インド、オーストラリア、NATO、そして韓国など33カ国とGSOMIAを結ぶことが可能となりました。

米国にとっては、北朝鮮が潜水艦発射弾道ミサイルの実験を成功させたことを受けて、これ以上朝鮮半島付近の海域で北の潜水艦をのさばらしておけないという事情もありました。
ところが、このブロックを期待されている韓国海軍の対潜水艦能力は、2010年3月に哨戒艇「天安」が北朝鮮の潜水艦が発射した魚雷(機雷説あり)によってあえなく撃沈されてしまうといった世界有数の低レベルでした。
なにせ有名な逸話ですが、韓国海軍の駆逐艦の装備する対潜ソナーは、漁船の魚群探知器と変わらないといった笑い話があるほどです。

乗員の練度も、レーダー照射事件で明らかにされたように悲惨なもののようで、米国はなんとかして底上げせねばと考えてはいたようです。
そこで米国としては、海自の世界有数の優れた対潜水艦情報や技術を、ひとつコリアに教えてやってくれや、というおっせっかいな意図もあったようです。

ですから、日本側の持ち出しのほうが韓国のひがみとは違って圧倒的に多く、供与した技術や情報を北や中国に流出させるのではないかというリスクもはらんでいました。
特にムン政権の極端な対北融和は、このリスクが現実化する危険を持っていました。
ただし、こちらからそれを理由に切るのは馬鹿げています。
日本にとって、北朝鮮の脅威が変わらないかぎりGSOMIAを結んでおかねばなりません。
ただし運用にあたっては、注意深くする必要があるということです。

また米国の立場はさらにシンプルで、韓国がしっかりと軍事同盟を守って余計なことをしなければ、現状維持でいいというだけのことです。
仮に在韓米軍撤退などという大変動が起きるなら、その前段で打ち切られることでしょう。
米国はそのていどにプラグマチックな国なのです。
だから、あたりまえですが、韓国が「交渉カードになる」なんて言っているのは、ちょっとそのアレ入っていせんか、という類のことにすぎません。

 

 

 

 

2019年7月17日 (水)

フェークの「徴用工」判決で壊された日韓関係

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昨日の記事で明日18日に迫った第3国 プロセス を韓国がスルーした場合、「これで日本側は話し合いを極力求めたが、黙殺された」という名分が立つと書きましたが、どうもやっちゃったみたいですね。

「【ソウル時事】徴用工問題をめぐり、日本政府が日韓請求権協定に基づき、仲裁委員を任命する第三国の選定を韓国に求めていることについて、韓国大統領府高官は16日、仲裁委員会設置を受け入れない立場を明らかにした。
 この高官は「仲裁委に関し、受け入れ不可能という立場か」との記者団の質問に対し、「そうだ」と断言。第三国の選定期限が18日に迫っている中、「(日本側への)特別な回答は恐らくないと理解している」と述べた。韓国政府が仲裁委設置案を拒否する立場を明確にしたことで、日本政府は一層反発を強めそうだ」(時事7月16日)
https://www.jiji.com/jc/article?k=2019071600768&g=int

毎年恒例のGSOMIA(ジーソミア・日韓軍事情報包括保護協定)の更新を控えて、8月24日までに両国共に異議がなければ自動延長ですが、いかなることになりますか。
そういえば8月中旬にはホワイト国からの除外が実施されます。
他の規制も始まる可能性も高い中で、さまざまなカウンターが一斉に絡み合ってでてきます。

特にその本隊となるのは、河野外相が何度となく いってきた「日本企業に実害が及んだ時に発動される必要な措置」 でしょう。

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https://www.businessinsider.jp/post-194143

訴訟団はこう言っています。

「日本企業に賠償を命じた、いわゆる徴用工訴訟で、原告側は、三菱重工が賠償協議に応じなかったとして、差し押さえていた資産の現金化手続きに着手すると明らかにした」(FNN7月16日)
https://www.fnn.jp/posts/00420855CX/201907161152_CX_CX

今年の初めくらいまでは、日本企業が逆提訴したらどうかとか、首脳会談をしたら打開するだろう、なんて無責任なことをコメンテーター連中はのたもうておられましたっけね(遠い目)。
実際、いまや「日本にも血ィ見せてやるでぇ」と狂乱しているムン閣下も、当時は大統領記者会見でこんなのどかなことを言っていました。

日本が不満を表示するかもしれないが、韓国の司法府を尊重しなければいけない。不満があってもその部分はやむを得ないという認識を持たなければいけない。韓日両国がこれを政治的な攻防の素材として未来志向的な関係まで毀損するのは望ましくない」(中央日報1月10日)

何も考えていないのでとりあえず言ってみました、未来思考。
今日の続きに明日があるさ、だから未来思考。
オレに聞くなよ、未来思考。

危機感ゼロ。やる気ゼロ。まことにムン閣下らしいお言葉ですが、 今思うとこの時期の前後から日本政府は水面下で省庁横断で「実効性のある圧力」シナリオを検討していたわけです。

仲介委員会のスルーが必要条件なら、充分条件に相当するのはこの「徴用工」訴訟団が現金化に着手し実害が生じたことです。
この両者には「犯罪を計画した」と、「実行に移した」ほどの差があります。
日本政府は話あい路線が無効に終わったことを確認し、韓国が「実行に移した」段階で対抗措置をとらざるをえないことになります。
参院選で対韓方針が国民の支持が得られれば、政府はこれに踏み切ることになります。
まぁ実際に、2000万円年金不足も、消費増税も参院選の争点から飛んじゃいましたからね。

では現実には1944年の「徴用」政策によって日本に来た(といっても当時朝鮮も日本でしたが)朝鮮人労働者はどのような処遇だったのでしょうか。
改めて押えておきます。 
この「徴用工」が多く働いていた軍艦島を、韓国は奴隷労働のシンボルに祭り上げてご苦労さまにも『軍艦島』 という映画まで作っています。

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韓国国内ポスター 

韓国側は軍艦島の朝鮮人「徴用工」についてこう主張しています。 

①大戦中日本人労働者は安全な場所に移され、中国と韓国の強制労働者に代わった
②強制労働者の1000人以上が死亡した
③死体は海か廃坑に投げ捨てられた
(2017年5月南ドイツ新聞に送付された端島島民の会の抗議文より引用)
 

根も葉もないウソです。
①の危険な作業現場に日本人の代わりに朝鮮人労働者を送ったということですが、ありえません。 
当時の朝鮮人労働者は、戦前から働き続けている日本人坑夫とは比べものにならない未熟練工でした。
作業ミスで落盤したら全員死ぬのに、なにも一番デリケートな場所に新人の未熟練工を送ってどうするんですか。  

元軍艦島(端島・はしま)の炭鉱夫の証言です。

「とんでもありません。馴れない者は危険な作業はさせられません。事故でも起きれば落盤やガス爆発に繋がります。危険な仕事は熟練した日本人がやっていました。
事故が起きれば全員の命が危ない。坑内は日本人も朝鮮人も運命共同体でした」
(松本国俊『軍艦島 韓国に傷つけられた世界遺産』)

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韓国側は、朝鮮人労働者が一日12時間から16時間は働かされたことが、奴隷労働だったように主張していますが、当時は労働基準法は存在しませんでした し、労働者が兵隊に取られて急減している戦増産体制が敷かれている時期のことです。
軍艦島に限らず、当時12時間ていどの労働はままあることで、戦時中にはそれが15時間に及ぶこともありました。 
ただしそれは日本人も朝鮮人もチームを組んでいたために同一労働でした。
朝鮮人労働者のみに押しつけたわけではありません。
その代わり軍艦島の労働者は、国内賃金よりずっと高い賃金と住宅環境を保証されていました。

このへんの構造は、日本人婦女子も従っていた戦時勤労体制による「女子挺身隊」を、戦時売春婦である強制連行による慰安婦にすり替えるロジックと同じです。
朝鮮人労働者もまた高給に惹かれてこの島に来たのであって、慰安婦もそうですが、高給をもらっている「奴隷」など世界にはありません。

②の朝鮮人労働者だけが大量に死んだと言っていますが、同一労働環境で働いて朝鮮人だけを死に神が器用に選別することはできません。
記録が残っています。
『炭鉱誌長崎県石炭史年表』という資料に、事故死亡数の記録があります。 
一回落盤事故があると日本人も朝鮮人も一緒に事故死していることに注意してください。
炭鉱の事故において人種の分け隔てはないのです。

・昭和10年3月 ガス爆発事故 日本人18名・朝鮮人9名死亡
・同11年10月 落盤事故  日本人1名死亡
・同11年5月事故死 日本人1名
・同11年落盤 日本人1名死亡
 

死亡率に関しては、九州大三輪宗弘教授の石炭統制会資料の研究がありますが、日本人労働者と朝鮮人のそれとはほとんど差がないと記されています。 

③の朝鮮人労働者の死体を海に投棄したうんぬんは、精神症すら疑われますので適切なカウンセリングを受けることをお勧めします。
当時の坑夫の証言があります。

「(警官による朝鮮人労働者の暴行が常態化していたことに対して)それがでたらめというのはね、警察官は坑内のことはしないんですよ、絶対。坑内のことは保安監督署がするのだから、坑内のことは警察がするもんじゃない」(『軍艦島に耳を澄ませば』) 

軍艦島には警官は2名、兵隊もゼロ。これでどうして韓国が言うような「アウシュビッツとしての軍艦島」なんてマネができるのか、ぜひお教え頂きたいものです。
あ、もちろん、映画『軍艦島』みたいな朝鮮人暴動なんて一件もありませんでしたからね。
韓国さん、夢に夢を重ねてファンタジーしないで下さいね。

慰安婦映画『鬼郷』を作った趙廷来監督は「証拠がないので、証拠を作ろうと思って映画を作った」と言っていましたが、止めていただきたいものです。
じぶんの国の大昔の歴史なら朝鮮王朝が中国の中原までひろがっていようとかまいませんが(中国は怒ったようですが)、つい最近の現代史まで捏造されたらたまったもんじゃありません。
証拠がなけりゃ証拠を作る、フィクションだろうと言った者勝ちでケンカを売れば、そりゃ国を滅ぼしますって。

ところで、この「徴用工」なるものの正体は、最新の韓国人研究者の研究発表でも明らかにされています。
日本のメディアはまったく無視しましたが、7月2日、ジュネーブ国連欧州本部で朝鮮半島出身労働者の賃金体系を研究している韓国・落星台(ナクソンデ)経済研究所の李宇衍(イ・ウヨン)研究員が徴用工」についての研究成果を発表していました。

動画と要約がアップされています。日本側の証言とほぼ一緒です。
・動画https://www.youtube.com/watch?v=eb58ys2pr4U
・要約http://toychan.blog.jp/archives/55561080.html

「【国連人権理事会】韓国の学者李宇衍氏が「徴用工問題」で韓国政府に進言

戦時中のいわゆる「徴用工」ら朝鮮半島出身労働者の賃金体系を研究している韓国・落星台(ナクソンデ)経済研究所の李宇衍(イ・ウヨン)研究員が、ジュネーブの国連欧州本部で2日、研究の結果を踏まえて発言した。 賃金格差や差別がなかったこと、徴用は国際法に則った手続きで行われ、更に終戦時の未払い賃金は平均で1ヶ月分もなかった。
賃金格差は、あくまでも採掘のスキル、採掘量に応じて支払われており、勤務期間が短い朝鮮人は確かに賃金が安かったが、それは、日本の労働者も同じであり、炭鉱によっては、日本人より、朝鮮人の賃金が高い場所もいくつもあった。
第二次世界大戦末期は、日本人が徴兵されたために朝鮮人が炭鉱に多く働いていた。 朝鮮人の炭鉱事故での死亡が多い時期は、この徴兵で日本人の青壮年がとられた結果、その時期の朝鮮人の事故が多かっただけであり、奴隷労働などとは完全にかけ離れたものであった」

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これらのことは先ほど上げた史料で明らかのように、日本ではかなり前から知られたことでしたが、韓国人自の手で真実が暴かれたことは慶祝の至りです。
イ・ウヨンさん、真実を言えば土下座させられ、時には殴打を受けて公職から追放されるお国ですから、亡命を強くお勧めします。

このイ氏の研究にもあるように「徴用工」は奴隷労働でも、ましてや強制連行によるものでもなく、同一労働同一賃金でした。
部署により日本人より高給をもらったケースすらありました。
そして訴訟団が言っている不払いもたかだか1カ月ていどのことです。
ワーワー泣き叫んで国家間紛争の火種にするようなことじゃまったくありません。

とまれこのフェークそのものの「徴用工」問題で、日韓基本条約は破壊され、日本はやむなく「実効性のある圧力」をかけざるをえなくなる所にまできました。

GSOMIA延長については長くなりましたので、明日にします。

 

 

 

2019年7月16日 (火)

仲介委員会「第3国プロセス」の回答期限迫る

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あの7月18日が目の前となりました。
7月18日の韓国政府の公式回答次第で、日本はいままでとは違う対応のフェーズに入って行くことになります。

「日本政府は5月20日に仲裁委の設置を韓国側に要請し、日本側委員を任命した。だが、韓国政府が協定上の期限(今月18日)までに韓国側委員を任命しなかったため、委員任命を白紙に戻し、「第三国プロセス」への移行を決めた。外務省の金杉憲治アジア大洋州局長は19日、韓国の駐日公使を外務省に呼び、「韓国政府が期限までに仲裁委員を任命しなかったのは遺憾だ。協定上の義務に従い、第三国を選定して、仲裁に応じるよう強く求める」と伝えた」((産経6月19日)
https://mainichi.jp/articles/20190619/k00/00m/010/095000c

第3国プロセスとはこのようなものです。

「仲裁委員会は3人で構成し、日韓両国は決定に従う義務がある。「第三国プロセス」では、日本指名のA国、韓国指名のB国、A・B両国が選定するC国が、それぞれ委員を1人ずつ選ぶ。請求権協定に基づいて仲裁委が設置された例はなく、審理の進め方や期間などは委員らが独自に決める」(産経前掲)

元の条文に当たっておきましょう。
http://worldjpn.grips.ac.jp/documents/texts/JPKR/19650622.T9J.html

「●財産及び請求権に関する問題の解決並びに経済協力に関する日本国と大韓民国との間の協定

 第三条

1 この協定の解釈及び実施に関する両締約国の紛争は、まず、外交上の経路を通じて解決するものとする。

2 1の規定により解決することができなかつた紛争は、いずれか一方の締約国の政府が他方の締約国の政府から紛争の仲裁を要請する公文を受領した日から三十日の期間内に各締約国政府が任命する各一人の仲裁委員と、こうして選定された二人の仲裁委員が当該期間の後の三十日の期間内に合意する第三の仲裁委員又は当該期間内にその二人の仲裁委員が合意する第三国の政府が指名する第三の仲裁委員との三人の仲裁委員からなる仲裁委員会に決定のため付託するものとする。ただし、第三の仲裁委員は、両締約国のうちいずれかの国民であつてはならない。

3 いずれか一方の締約国の政府が当該期間内に仲裁委員を任命しなかつたとき、又は第三の仲裁委員若しくは第三国について当該期間内に合意されなかつたときは、仲裁委員会は、両締約国政府のそれぞれが三十日の期間内に選定する国の政府が指名する各一人の仲裁委員とそれらの政府が協議により決定する第三国の政府が指名する第三の仲裁委員をもつて構成されるものとする。

4 両締約国政府は、この条の規定に基づく仲裁委員会の決定に服するものとする。

データベース「世界と日本」(代表:田中明彦
日本政治・国際関係データベース
政策研究大学院大学東京大学東洋文化研究所

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出典不明

日本政府は一貫して条約の文言どおりに事態を進めてきました。
再三再四に渡って「外交上の経路を辿って解決」を求めましたが、韓国は国際法を無視して司法判断を行政府の上位に置くと言い続けて回答を拒否しました。

この不調を受けて日韓請求権協定第3条に基づいて仲裁委員会の開催を求めましたが、韓国政府は回答をしないまま放置しました。

そこで、日本は条約第3条に定められた最終解決手段である第3国の仲介委員会を招いた仲裁委員会を求めましたが、今に至るも回答はないままでこれも放置されています。

このように日本は韓国に対して、条約第3条に基づき正当な話し合いを幾度も求めましたが、いずれも回答がありません。
この事態は回答拒否ですらなく、要求そのものがなかったかのようにふるまう「黙殺」です。
間違っていようといまいと一定の「回答」をするならば、両国間で話し合いの余地は残されていますが、それすらしないという不誠実な態度は日本と正常な外交関係を持ちたくないということだと解釈されます。

したがって、あさって18日までに第3国プロセスの回答すら黙殺するなら、わが国は相応の対応措置をとることになるでしょう。
これは今なされている経済産業省による大量破壊兵器の違法輸出を理由とする非ホワイト国格下げ措置とは、まったく別次元のものとなります。

今回こそ、メディアが先走ってミスリードした「徴用工裁判への報復」となるのです。
それにしても日本メディアがよく調べもしないで、「報復だ、報復だ」と騒ぐもんだから、韓国も口まねしたじゃないか、馬鹿め。

それはさておき、以後、、日本政府は協定上の解決が難しいと見て、国際司法裁判所(ICJ)への付託を検討していますが、韓国政府はこのICJが当該政府への「強制管轄権」を持っているために受け入れないだろうとみられています。
このICJの「強制管轄権」こそ、国際法が定めた二国間紛争を平和的に解決する最期の手段なのですが、これすら応じないとなると、韓国は外交手段での問いかけにも答えず、さらには条約上の義務である仲介委員会も黙殺し、第3国プロセスも黙殺し、おまけにICJまで拒否するという4重の話し合い拒否を働いたことになります。

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少しICJの「強制管轄権」(compulsory jurisdiction) について説明しておきます。
ICJが行う国際裁判は、実は「仲介」です。
利害が錯綜する国際社会では、紛争を未然に防ぐ目的でするのであって、裁くこと自体が目的ではないからです。
すると問題がでます。紛争を起こしやすい国はそもそもこの国際法廷に出てこないことが往々にしてあるからです。

それを防ぐために一方的な提訴で国際裁判が可能な「義務的管轄権」という条項が存在します。
これはこの国際裁判所の下した裁定に義務的に従うということで「強制管轄権」と呼ばれています。
ただし、これにも抜け穴がたくさんあって、強制管轄権を受諾するかどうかを選択を受託する「選択条項」があるうえに、仮に受託宣言をしても有効期限を設けて、特定の紛争は除外したりといった留保条件の設定が認められています。

強制管轄権を受託した国は国連加盟書く126カ国中67カ国で、かんじんな国連常任理事国では英国のみといった状況です。
いかに国際紛争の火元が、世界平和の守り手であることを期待され、核武装が許されている国連常任理事国だということが分かりますね。
日本は1958年に受託していますが、我が国と強い関係持つ米中露、そして今回の韓国は受託宣言をしていません。

いままで竹島問題で日本は韓国に3回ICJにでてくれるように要請しましたが、いずれも拒否されています。
ちなみに、拒否する場合は韓国の好きなスルーは効かず、その理由を説明する義務が生じます。

「日本政府は竹島(島根県隠岐の島町)の帰属をめぐり昭和29年、37年、平成24年にそれぞれICJへの共同付託を提案したことがあるが、いずれも韓国が同意せず裁判に至らなかった。 これまでに日本がICJに提訴して実際に裁判が開かれた例はない。北方領土をめぐり昭和47(1972)年、当時のソ連に付託を提案したが、拒否された。今回の元徴用工をめぐる韓国最高裁判決を受けて日本がICJへの共同付託などを提案しても、韓国は応じないとみられる」(産経2018年11月23日)

よく日韓でよく話し合ってということを安易に口にする人が絶えませんが、どうぞそれは韓国におっしゃって下さい。
ここまで会話を拒否され、さらにはICJすら拒否された場合、どこでどうやって日本は韓国と話し合えばよいのでしょうか。
韓国けしからんといった懲罰心理ではなく、韓国をICJの国際法廷に引っぱりだすためにも、もはや一定の実効性のある圧力が必要な時期に達したのです。

18日、韓国が第3国プロセスに委員を送ればよし、これも黙殺するなら日本には取るべき手段はひとつしかなくなります。
それは経済産業省、金融庁、農水省まで含んだ、全官庁横断規模の段階的に厳しくなる対応措置となるでしょう。

さぁ、やっと外務省の出番になりましたよ。

 

 

2019年7月15日 (月)

米国が傍観している本音とは

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韓国の保守系紙朝鮮日報(7月12日)が、やっと事態の本質の端っこにたどり着いたようです。
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/07/12/2019071280138_3.html

「輸出優遇除外:識者が朝鮮日報に提言「韓日基本条約に対する政府の立場を問いただせ
輸出優遇除外:韓国政府、韓日関係改善に向け首脳会談を推進」、「日本は安保友邦、ワシントンを利用して政治的解決を」(7月8日付A4面、日本語版未掲載)は日本による経済報復問題を解決するため、「韓日首脳会談」と「米国の仲裁」を提案した。
どちらも説得力がありそうだが、実際はそうではない。主要20カ国・地域(G20)首脳会議でできなかった首脳会談を改めて行うには、韓国側が何らかの解決策を新たに提示しなければならない。
韓国が問題解決に向けた肯定的かつ善の循環的な動きをまず示すべきだが、それがなければ日本と話は通じない。
米国は両国でまず協議を行うことを望んでいる。しかし韓国は日本が主張する「第三国仲裁委員会」や国際司法裁判所(ICJ)での問題解決には応じない。このような状況でワシントンを利用するのは難しい」

はい、そのとおりです。朝鮮日報は現状ではいくら日韓首脳会談をしようと、米国に仲介を要請しても無駄だと言い切っています。
韓国が「何らかの解決策を新たに提示せねばならない」のです。やっと気がつきましたか。
そのためには、なにを置いても信頼関係の再構築をせねばならないのです。
信頼回復といっても、日本の主張を丸飲みしろなんて言っていません。
日本が言ってきているのは、それ以前のことです。

朝鮮日報は慰安婦財団を解体したことについてムン政権を批判した後に、識者の言葉を借りてですが「徴用工」判決についてこう述べています。

「尹徳敏(ユン・ドクミン)元国立外交院院長の言葉だ。尹氏は「国家間で締結された条約を覆す判決に果たして何の意味があるのか。国際法上の司法自制原則が守られなかったことは遺憾」と指摘した。
司法自制原則とは、外交を巡る裁判においては行政府の判断を尊重するという国際法における原則だ。韓国政府が国際法を無視したという側面を明確にすれば、問題解決のきっかけをつかむことができる」
(朝鮮日報前掲)

仰せのとおりです。こういう意見ばかりなら、今回のようなことは起きなかったのですよ。
日本がムン政権を信用できないのは、国際法を逸脱して平然としていることです。
ムン政権は司法判断に従うと言っていますが、それは「外交を巡る裁判においては行政府の判断を尊重するという国際法における原則を無視」(朝鮮日報)したことです。

そもそもこのような条約を否定するような訴訟は、「条約についての司法判断は統治行為になじまない」として門前払いされるべき性格でした。
ただの司法判断にすぎない一判例が一国の条約廃棄の根拠となって、二国間の条約関係をブチ壊してしまう、近代国家としてあってはならないことです。

これは判決が正しい、間違っているという以前の問題なのです。
ムンは一見、三権分立などと聞いたようなことを言っていますが、韓国社会に色濃く残る朱子学的名分論そのものです。
大義名分の道徳的スローガンの前では、条約や外交関係係などのすべての現実的関係が捨象されてしまい、「日帝残滓払拭」が絶対善とされてしまいます。
国と国との約束ごとまでもが「正義」の前では超越できてしまうのですら、まるで中世以前の国家です。、

とまれ韓国内から、やっとこのような反省が生まれたことはいいことです。
こういう意見ばかりだと、日韓で立場は違ってもまともな議論のテーブルができるんですがね。
といってもこんな朝鮮日報のような意見は、極小意見なのが悲しいですが。

 

ところで現実のわが韓国政府はうろたえたあげく、無内容な3通りの反応しかできないでいます。

①日本への報復措置
②WTO提訴
③米国の仲介

②が日本の思う壺だということは既に何回か書きました。

①の日本への報復措置ですが、韓国の半導体企業が潰れたら国際市場価格が暴騰するぞ、そうすれば日本企業も困るだろう、という理屈です。
では、この間国際市場価格は上がったのでしょうか。
実は上がっていないのです。その理由の一つは、サムスンがDRAMの在庫を積み上げているからです。

「今、半導体は不況の真っ最中。一年前と比べ、メモリーの価格は半値になっていました。市場にあふれているので、日本が輸出管理を強化しようが、ユーザーは焦って手当てしようとはしません。だから市況が安定しているのです。
サムスン電子のバランス・シートを見ると、2019年3月末時点の在庫資産は31兆4560億ウォン。1年前と比べ8・8%増です。相当部分が売れ残ったDRAMと見られています。」
(7月12日 デイリー新潮 鈴置高史『北朝鮮への「横流し疑惑」で、韓国半導体産業の終わりの始まり』)http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/07/12/2019071280138_3.html

半導体市場は飽和状態です。仮にサムスンが日本の輸出規制強化で減産に追い込まれたとしても、そもそも供給過剰によるダブつきが問題となっているために半導体価格はいささかも上がらないのです。

2番目の原因は、サムスンが潰れても代替品が多数あることです。

「DRAMを作るのは韓国企業だけではありません。確かにサムスン電子が46%、SKハイニックスが26%と高い世界シェアを誇っています。
ただ、3位の米マイクロン・テクノロジー(Micron Technology)も21%のシェアを持っています。主力の広島工場(広島県東広島市)の生産能力の増強に動いています。
6月11日に新工場棟の完成式典を開いて「サムスンを追い掛ける」と宣言しました。日経の「マイクロン、広島工場を1割拡張 次世代DRAM量産」(6月11日)が詳しく報じています。
もう1種類のメモリー、NAND型に関しても東芝メモリ・ホールディングスが2020年の稼働を目指し、岩手県北上市に新工場を建設中です」
(鈴置前掲)

米国マイクロンやインテルは設備投資して規模拡大を狙っています。日本の東芝メモリも規模拡大に入るようです。
サムスンが売らなければ、マイクロンやインテルの営業マンが吹っ飛んで来ます。
いや、もう既に来て、「御社はこんなリスキーなサムスンにDRANを使っていてだいじょうぶですか。代替品ならぜひわが社をご検討下さい。性能は同等以上、それに今ならお安くしまっせ」と揺さぶりをかけていることでしょう。
そんな時に韓国が対日輸出を停止なんぞしたら、まさに自爆です。

③の米国の仲介ですが、まったく無反応です。これだけの時間がたっていても米国政府当局者はなにひとつ態度を鮮明にしていません。
ハリス駐韓大使は介入する気はない、と明言したそうです。

「ところが野党「自由韓国党」所属の尹相ヒョン(ユン・サンヒョン)国会外交統一委員長は12日、「ハリー・ハリス駐韓米大使が『今は米国が出る時ではない』と言及した」と伝えた。この日、ソウル市内でハリス大使と非公開会談を行った場で出た内容だと説明しながらだ。次は尹委員長が伝えたハリス大使の発言。」(中央日報7月13日)
https://japanese.joins.com/article/496/255496.html

これは、昨日も述べた米国外交原則の同盟国間の紛争には介入せず、ということもありますが、もうひとつの思惑もあります。
米国はくちばしをつっこまないから、日本よとんどんやれ、という意味です。

というのは米国にとって輸出規制措置を、米国企業が主導権をサムスンから奪い返す絶好の機会だとみているからです。
サムスンなどは一回潰して解体してしまい、欲しい分野だけインテルなどが傘下に収めればいいとトランプは考えているのかもしれません。

それは米国がこの重要な戦略産業分野におけるリーダーシップを韓国からもぎ取るということであり、そしていま一つは米国の 安全保障上の理由です。
半導体がなければ、小は装甲車や対空ミサイルから、大は戦闘機、ICBM、イージスシステムにいたるまで動きません。
まさに現代戦にとって必要不可欠な戦略部品が半導体なのです。
これを作る韓国企業が、中国の属国となったらと考えただけで、米国は慄然としたことでしょう。

「DRAMの約72%、NAND型の約44%を韓国の2社で作っています。これを米国が許してきたのも、韓国が忠実な同盟国だったからです。
ところが今、米韓関係の雲行きが相当に怪しくなっている。文在寅(ムン・ジェイン)政権は国際社会がこぞって経済制裁を科している北朝鮮に堂々と援助を始めました。
妙な自信を持った韓国は日本にはもちろんのこと、米国に対しても「何するモノぞ」とばかりに高飛車に出ているのです」(鈴置く前掲)

ムン政権が米国の制止に耳を貸さずに、北朝鮮への支援を始めた時、米国は韓国がもはや既に忠実な同盟国ではないと判断しました。
既にムン政権は同盟の裏切りを働いています。それがTHAAD配備でした。
THAADミサイル - Wikipedia

韓国に配備されたTHAADのXバンドレーダーレーダーの覆域は、主に朝鮮半島と中国東北地区の一部だといわれています。

Thaad20range     http://www.businessinsider.com/thaad-missile-defen...

するとこのTHAADは、北朝鮮の弾道ミサイル防衛であると同時に、中国の弾道ミサイルに対する抑止のためのものなのです。 
THAADはその名の通り高高度迎撃ミサイルです。 
THAADは韓国や日本に向けた北朝鮮のミサイルを迎撃するのではなく、日本列島を飛び越して米国領に向かうものを迎撃する性格のものです。 
つまり、韓国に配備したTHAADによって米国は、自国に向けたICBMを含めた弾道ミサイルを無効化することが可能になったのです。 

ムンは中国の要求を丸呑みして中韓合意を結びます。その内容は「3不」と呼ばれています。

①米国の弾道ミサイル防衛システムに参加しない。
②日米韓の安全保障協力を軍事同盟に発展させない。
③THAADの追加配備はしない。

つまりムンは、米国のミサイル防衛なんぞ知ったことかいわんばかりに、中国にシッポを振って見せたわけです。
この内容をもう一歩進めると、有事統制権の韓国軍への移譲、在韓米軍の撤去という中国の大目標に到達します。

そして冬季五輪を舞台とした北朝鮮への目を覆うばかりの入れ込みぶりを見て、米国は韓国が、いつ中国・北朝鮮圏内に吸い込まれてもおかしくはない、と決めたようです。

ムン閣下がこの五輪で発信したかったメッセージのひとつは、「米国さえ邪魔しなければ、南北は統一できる」ということです。

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南北は同じ民族、それを阻むのは悪い米国。かつての朝鮮戦争だって、米国というこの悪の帝国が南北を戦わせたんだ、冷戦の谷間に咲く白百合の花一輪、いまもなお続く悲哀の民族・・・、そうムンは言いたいようです。

「文大統領は、2つのコリアを1つにし、北朝鮮のミサイル・核プログラムを巡る緊張の高まりを緩和させるのに役立つとして、平昌冬季五輪を「平和五輪」と称している」(ロイター2月22日
http://toyokeizai.net/articles/-/209673

一方トランプは、北とシンガポール会談で「朝鮮半島の非核化」を合意しました。
これが「北朝鮮の非核化」ではなく、「朝鮮半島の非核化」だということの意味は明瞭で、米国は韓国に核を持ち込まないし、そのための施設も持たないということです。
これが「在韓
米軍の撤収、あるいは米韓同盟の廃棄までも取引材料とする」と鈴置氏は解釈します。
この部分に関しては私は異論がありますが、交渉材料としてはありえるが、そこまで踏み切るとは到底思えないと言っておくにとどめます。

ただし、前国防長官のマティスが「同盟」の役割を重視した伝統的米国外交を守ったのに対して、「頭が堅い」と彼を解任同然で閣外に放り出したのがトランプだということは頭に置いておいたほうがいいでしょう。
かれならやりかねないのです。

在韓米軍が撤収しようとすまいと、いずれにせよ結論は一緒です。 

「同盟は維持しても在韓米軍が撤収する、あるいは削減するだけで、朝鮮半島は不安定化します。そんな国の企業に、米国が戦略物資の半分を作らせるでしょうか。
麗澤大学の西岡力・客員教授は米国の安全保障の専門家から「我々がこの半島から撤収する時は、焦土化して引き上げる」と聞かされたそうです。
焦土化とは物理的に燃やしてしまう、ということではなく経済的な資産を破壊する、との意味です。同盟を廃棄した後、つまり中立化した韓国は中国の衛星国となる可能性が極めて高い」(鈴置前掲)

このように経済的思惑と安全保障上の理が絡んで、米国は日本の輸出規制に対して沈黙を守っていることに、韓国は思いをいたすべきです。
こんな米国に、今まで裏切りの限りを尽くしてきたことも忘れて、猫なで声でイガンジルする韓国、哀れ。

 

 

 

2019年7月14日 (日)

日曜写真館 蓮の花が咲き始めました

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蓮の花の向こうに筑波山のツインピークスが見えます

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ポツンポツンと蓮の花が顔を出し始めました

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恥じらうように花を咲かせます

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おいしそうと思ってしまいます

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自然に仏教徒になってしまいます

 

 

 

 

 

 

 

2019年7月13日 (土)

韓国さん、冷静になりなさい

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どうして韓国は頭をクールダウンできないのですかね。悪いことは言わないから、落ち着きなさい。
怒り狂って韓国の経済資源省の役人が押しかけてきましたが、かみ合うはずもありません。

「日本が半導体材料の韓国向け輸出管理を強化したことを受け、日韓両政府による事務レベル会合が12日、経済産業省内で開かれた。会合は日本が4日に輸出管理を見直してから初めて。
日本は今回の措置が韓国側に「輸出管理上の不適切な事案があった」ため、「安全保障を目的に日本国内の運用を見直した」と説明。これに対し韓国側は自国の輸出管理は適正であると訴えたもようだが、日本側は「韓国の輸出管理には脆弱(ぜいじゃく)性がある」と指摘し、主張はかみ合わなかった。
 日本は「不適切な事案」については「第三国への横流しを意味するものではない」と説明した。韓国産業通商資源省は会合後、「北朝鮮をはじめとした第三国への戦略物資の輸出を意味するものではない」(産経7月12日)
https://www.sankei.com/economy/news/190712/ecn1907120034-n1.html

この記事の見出しは「「韓国の輸出管理脆弱」日韓事務会合 次回の予定ない」 ですから、 いいかげん韓国も気がついたらよさそうなものです。

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時事 韓国向け輸出管理について、韓国の担当者(右側)への事務的説明に臨む経済産業省の岩松潤貿易管理課長

上の時事の写真をみただけで、日本のスタンスがわかります。
韓国は局長級対応の「協議」を望んだのに対して、日本はにべもなくワイシャツ姿の課長が対応に出て「説明ならしてもいいが」、という態度でした。
写真をみると、わざわざホワイトボードに「事務的説明会」と大書して、お茶もでていませんね(笑)。
いかんなぁ、無礼だなァ。遠来の客人なんですから、いっそ食堂でやったら、出がらし茶くらい出せたのに。
結局、日本は1時間でさっさと終わりにしたかったのですが、粘られて6時間も「協議」する羽目になったようです。

もちろんわが国には、この段階で「協議」なんぞする気はこれっぽっちもありません。
だってこれはただの優遇措置(特恵)を止めて、一般国にした省令変更に伴う事務措置でしかないからです。
メディアがワーワー言っているような「徴用工」判決に対しての「報復」ではなく、ましてや「禁輸」でもありませんしね。
経済産業相が言っているように、韓国はEUからも「ホワイト国」認定を受けていませんから、別に国際標準に戻しただけのことです。

まただからといって敵対国にしたということでもないのは、非ホワイト国に親日国のインドや台湾も入っているのを見れば少しはわかりそうなものです。
日本はこの時期、韓国に対して淡々と「大量破壊兵器関連物資輸出に関してお聞きしたいことができました」と言っているにすぎないのです。
いわばよくある、お役所が業者にする「お訊ね」みたいなものです。

日本は事を荒立てる気はありません。
日本の一部メディアが騒ぐような「徴用工」裁判への報復で禁輸しろぉ、と叫んでいるわけでもなんでもないのです。
ところが、この日本メディアのバイアスがかかった報道によって韓国も騒ぎだしたわけです。

困りますね。だから落ち着けというのです。
「信頼関係が破壊されている」というのは動かしがたい事実であることは、韓国も異論はありませんね。
では、今回の非「ホワイト国」へのカテゴリー変更は、対処しようがないかといえばそうではありません。

十分に対処可能だと、私は思います。
というのは、これは国に対して与えられるものですが、かといって韓国籍の企業すべてがノーと宣告されたわけではないからです。
経済産業省の担当官から「お訊ね」された大量破壊兵器関連物資の輸入量、その使用目的、在庫状況、転売があったかなかったかなどについて帳票類をつけて正直に答えればいいだけです。
輸出業者なら、相手国の名称、その使用目的、在庫状況を開示すればいいのです。
ただそれだけのことです。いままでそれが3年間に渡って、何もなかったことのほうがおかしかったのです。

後は、細々と聞き返してくるでしょうが、もうこうなったら審査結果を待つしかないですね。
「90日」がひとり歩きしていますが、それ以内に答えが来る場合もあるでしょうし、逆に延長審査になる場合もありえます。
結局、お役所の都合ですから。

また一件の契約についての審査ですから、ひとつダメでも全部だめではないことにご注意下さい。
どうもオーバーにとられていて、韓国だけで全部ダメ、特定の企業だと全部ダメ、というわけじゃないんですよ。

だから、サムスンみたいな世界的企業が転売なんかしていないと思いますから、フッ化水素を買いつけた理由を堂々と説明すればいいだけです。
ここで焦ってワーワー騒げば騒ぐほど、担当官庁の心証を悪くし、審査が不利になってしまいますからね。

つまりは、国をあげて非常事態だとか騒ぎ立てるほうがおかしいのであって、淡々と事務的に対応するしかないのです。

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さてあのムンジェイン閣下の姉妹のような顔をしたカン・ギョンファ外相は、ポンペオに、困ったときの米国頼みとばかりに泣きつきました。

「康長官は10日夜11時45分から15分間行われたポンペオ長官との電話会談で、「日本の貿易制限措置は韓国企業に被害をもたらすだけでなく、グローバル供給体系を混乱させることにより、米国企業はもちろん世界貿易秩序にも否定的な影響を及ぼしかねない」としながら「これは韓日両国間の友好協力関係および韓米日3国協力の側面からも望ましくない」と懸念を表明した。
続いて韓国政府は日本の今回の措置撤回とあわせて、これ以上状況が悪化しないことを希望しつつ日本と対話を通した外交的解決のために努力を傾けていきたいと強調した。これに対し、ポンペオ長官は理解を表明したと外交部は伝えた」(中央日報7月11日)https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190711-00000025-cnippou-kr

「外交部によると、ポンペオ氏はこれに理解を示した。両長官は韓米、韓米日間の各クラスの外交チャンネルを通じ意思疎通を強化できるよう、引き続き協力することで一致した」(韓国聯合7月11日)
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20190711000200882?section=politics/index

この報道も日本のメディアは、韓国の発表をそのままコピーしてポンペオが「理解を示した」と報じてしまっていますが、わけないでしょう。
米国外交の原則のひとつは、同盟国間の紛争には中立を守るということです。
米国は韓国とも日本とも安保条約を結んでいますから、両者から仲介を望まれればやぶさかではないでしょうが、一方の肩をもつことはありえません。
請求権協定の仲裁委員会に第3国に米国さんひとつよろしくというならともかく、それも蹴るつもりなのになに言ってんだか。

内心どう思っていようと、この時期において米国が言えるのはただひとこと、「あなたの言っていることはわかった」ということにすぎません。
これは韓国政府が言うような、米国が韓国の立場を「支持した」ではまったくなく、ただ言ったことを「聞きおいた」ということにすぎません。

外交的にはよく使われる表現で、米国は中国の台湾領有を認めていませんが、中国の言い分は「聞き置いた」としていることなども同様の表現です。
だから、中国と国交を結びながら、台湾の防衛を約束した台湾関係法を同時に結んでいます。
相手の主張には必ずしも同意しないが、立場だけは「理解した」という場合「メモを取った」ということで"take note "という場合もあります。
今回ポンペオが「理解した」という意味はまさにこれで、あたりまえですが、米国が韓国を支持したわけでもなんでもありません。

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マイケル・グリーン

米国の伝統的な見方はこのようなものです。

マイケル・グリーン米戦略国際問題研究所(CSIS)上級副所長は、「ワシントンでは最近、『韓日関係悪化は北朝鮮にとって有利に作用する可能性があり、中国がアジアの米同盟国同士を引き離すチャンスだとして利用するかもしれない』と深く憂慮している」と語った。また、「ワシントンの専門家たちは、韓日関係に関して原罪は日本にあると考えているが、最近の(日本の経済報復につながった)対立状況は韓国が始めたとの見方が多い」とも言った」
(朝鮮日報7月12日)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190712-00080027-chosun-kr

マイケル・グリーンはアミテージと並ぶジャパン・ハンドラーで、(日本語がペラペラですが)いまのトランプからは無視されています。
しかし、グリーンが言うことは米国の原則だと思って下さい。
米国としては日韓がもめてほしくはないのですよ。それは中国と北を利することになるからです。
しかしこの日韓の争いがひどくなって、二者択一となれば米国はどうするのでしょうか。

「韓日関係が悪くなれば、(韓日それぞれの)米国との同盟関係も悪化するだろう。米国は(もし、そうしなければならなくなったら)日本より韓国から撤退するだろう。今まで日本は在韓米軍の韓半島(朝鮮半島)駐屯の必要性を強く擁護してきた。韓日関係の悪化で日本がそうした役割をやめれば、日本の安全保障にも有害だろうが、最終的に韓国も立場が弱くなる」(朝鮮日報前掲)

ね、日本を選ぶと明快に言い切っています。
それは国際戦略上の重みが日本と韓国ではまるで違うからです。
ただし、今のトランプはこの伝統的考えからそれているよ、ともグリーンは言ってますが。

「グリーン副所長は「こうした懸念は、ワシントンの外交政策専門家たちの間で出ている話で、肝心のトランプ大統領は韓日関係に関心を示していない。トランプ大統領は同盟に意味付けをしないので、同盟国の仲が悪くなれば、むしろ自分の『てこ』(手段)が増えると考えるかもしれない」と語った」(朝鮮日報前掲)

このようなことを頭に置いて米韓電話会談をながめると、ポンペオが「理解をしめした」はずがないのです。

またこの電話会談で、カンはこんなことをまだ言っています。

「同氏は、韓国政府は過去の歴史問題とそれ以外とを分けて日本に対応する「ツートラック」方針に基づき、未来志向的に対日関係を発展させる意思を堅持してきたと説明。日本が措置を撤回し、これ以上状況が悪化しないことを望むとしながら、対話を通じた外交的な解決に向け努力していくと強調した」(聯合前掲)

なにが今さら「ツートラック」ですか。今、それ言うのってかんじです。
これは一般的外交で使われている「バックチャンネル」という意味ではゼンゼンありません。
バックチャンネルとは、公式な外務担当者間で話が進まない場合、相互に民間人外交経験者や学者を入れて、中立国で話し合いをすることを指します。

韓国が言っている「ツートラック外交」とは、「歴史問題と現実の問題は分けて取り扱う」という、韓国は今までどおりに反日やりたい放題だが、日本は国防に協力しろというご都合主義的な外交方針のことです。
具体的には、たとえば日韓韓秘密軍事情報保護協定」(GSOMIA・ジーソミア)などを指します。

この日韓GSOMIAは、いわば日韓両国の信頼の象徴として構想されました。
日韓が、互いに知り得た秘密情報、たとえば「共通の脅威」である北の弾道ミサイルや核開発について共有しようじゃないか、というものでした。

韓国の1時間前ドタキャンといった外交的珍事を超えて(野田民主党政権でしたが。なめられたもんです)、安倍氏が2016年11月にGSOMIAを締結した理由は、バククネ政権になってやっと日韓慰安婦合意が結ばれて、両国間の懸案が解決したと考えたからです。
ちなみに慰安婦合意を仲介したのは米国ですからお忘れなく。

この時期安倍氏はこれで日韓関係が好転して通常の燐国関係になるだろうという期待を込めて、「基本的価値観を共有する最も重要な燐国」(2013年2月の施政方針演説)と呼びかけていました。
今となっては痛々しい限りですが、この友好的姿勢は2014年1月の施政方針演説2014年9月の所信表明演説でも引き継がれています。

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https://ironna.jp/article/5074

ところが、パククネ政権末期から、韓国は今までどおり反日路線に戻ってしまったのです。
後はご承知のように、韓国政府が慰安婦合意に反して、日本大使館前の慰安婦像は放置したまま、釜山の日本総領事館前に新たな慰安婦像を建てても知らん顔、果ては勝手に癒し財団を廃棄してしまうありさまです。

そのうえムン政権になって、日韓関係の基本をなす日韓請求権協定を廃棄する「徴用工」判決を出されるに至りました。
そしてムン政権は、「共通の脅威」だったはずの北朝鮮への極端な肩入れに驀進します。 

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韓国の反論ビデオ。 日本機が合成されて貼り付けられている。

北となにやらやっていたことを発見されて、逆ギレしたあげく日本機を狙ってレーダー照射までするのですから、日韓防衛協力もへったくれもありません。
ここに至って、GSOMIAに象徴される協力関係を維持できる信頼関係そのものがもはや両国間には存在しない、と日本側が考えたわけです。

今回の「ホワイト国」からの格下げも、韓国はパククネ前政権時代からムン政権全般に渡って北朝鮮、あるいは第3国を経由してイランへの大量破壊兵器関連物資である日本製品を密輸出していた証拠が浮上したからです。

というわけで、二国間関係はこれ以上ないほど最悪になったことは事実です。
しかし、だからといって今回の非「ホワイト国」への変更もまた最悪の事態そのものではないのです。

今回はいわばオードブルにすぎません。
日本は「徴用工」判決への報復はまだ見合わせているのです。
日本が本気で報復を決意したら、韓国の5銀行に対しての信用状の停止をします。
このていどことでうろたえて韓国が反日ファビョに走れば、次は本格的コース料理のご用意もございます、ということなのです。
前菜は少々辛口だったかもしれませんが、本格コースはこんなもんじゃありませんからね。

 

 

 

2019年7月12日 (金)

韓国、大量破壊兵器関連物資違法輸出リストが出る

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昨日の産経1面に韓国政府が作った「戦略物資無許可輸出摘発現況」がでてきました。
これは産経記事でも情報ソースとして出てくるように、常識的には経済産業省からリークされたと思われます。
これはよくやられる方法で、政府が公式にいえないことを、懇意にしている記者に漏らして、そちらで火を着けて世論形成をします。

疑い深い私は、欲しい時に欲しいモノが出てくると、眉に唾をつけたくなる損な性分なもんで、昨日の記事にするのを見送りました。
あんまり都合よすぎるので、ひょっとしたカウンター・インテリジェンス(偽情報)を仕掛けられたのか、と勘ぐっちゃったもんで。
しかし、どうやらホンモノのようです。

まずはスクープした産経記事から見てみましょう。少し長いので、すでにお読みのかたは飛ばして下さい。

「生物・化学兵器を含む大量破壊兵器製造に転用可能な物資をシリアやイランなど北朝鮮の友好国に不正輸出したとして、韓国政府が複数の韓国企業を行政処分していたことが10日、日本政府関係者への取材で分かった。
日本側は韓国向けの輸出規制強化の背景として、「輸出管理上の不適切な事案」を指摘。韓国側は世界貿易機関(WTO)の物品貿易理事会で「貿易をゆがめる措置だ」などと撤回を求めているが、多数の企業が不正輸出を企図し、摘発されている事実は、韓国における戦略物資の不正な国際流通に対する甘い認識を浮き彫りにした格好だ。
 政府関係者によると不正輸出企業への行政処分の状況は、韓国で貿易管理を担当する産業通商資源省が作成した「戦略物資無許可輸出摘発現況」で判明した。
 文書には2016年1月から今年3月までの間に142件が処分対象となった事実が記載されている。
 またそれぞれの不正輸出について、「処分日時」「違反業者」「輸出物資」「輸出先」「金額」のほか、行政処分の種類と抵触する国際取り決めが記されている。
 北朝鮮との友好関係にある国々への主な不正輸出では、化学兵器原料に転用できる「ジイソプロピルアミン」がパキスタンに、サリン原料の「フッ化ナトリウム」がイランに、生物兵器製造に転用可能な「生物安全キャビネット」がシリアに、致死性ガス原料の「シアン化ナトリウム」が赤道ギニアに-といった事例が明記されている。
パキスタンやイラン、シリアに生物化学兵器関連物資を不正に輸出する行為は国際的な貿易管理の枠組みである「オーストラリア・グループ」に触れ、加盟各国が不正流通を強く警戒している。 また、日本政府による規制の対象となった「フッ化水素(酸)」もアラブ首長国連邦に密輸されていた。
 韓国政府は不正輸出について刑事事件の対象となったかどうかや個別の企業名を公表しない姿勢を取っている。不正輸出が後を絶たない背景には、韓国の罰則や処分の運用が甘く、抑止効果を発揮できないことがあるとの指摘も出ている。(産経7月9日)
https://www.sankei.com/world/news/190711/wor1907110002-n1.html

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FNN
FNNのほうは、北朝鮮の制裁破りを取り締まっていた国連パネル委員の古川勝久氏が登場してこのようなことを述べています。
「国連安保理北朝鮮制裁委員会のパネル委員だった古川勝久氏は「大量破壊兵器関連の規制品をめぐる輸出規制違反事件がこれほど摘発されていたのに、韓国政府がこれまで公表していなかったことに驚いている」、「この情報を見るかぎり、韓国をホワイト国として扱うのは難しいのではないか」とコメントしている」(FNN7月10日) 
https://www.fnn.jp/posts/00420563CX
この情報自体は特に目新しいものではなく、「韓国国会議員の調査結果」としてすでに朝鮮日報(2019年5月17日)で報じています。
「保守系野党「大韓愛国党」の趙源震(チョ・ウォンジン)議員が産業通商資源部(省に相当)から提出を受けた「戦略物資無許可輸出摘発現況」によると、2015年から今年3月までに政府の承認なく韓国の国内業者が生産・違法輸出した戦略物資は156件に上った。
2015年は14件だった摘発件数は、昨年は41件と3倍近くに増えた。さらに今年は、3月までの摘発件数だけでも31件に上り、急増する様子を見せている」(朝鮮日報前掲)
http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2019/05/17/2019051780021.html
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産経前掲

朝鮮日報が言っている「戦略物資無許可輸出摘発現況」とは、今回現物がでてきた産経記事にあるものと同一です。

ちなみに「戦略物資」という表現は日本でも使う場合がありますが、わが国では「大量破壊兵器関連物資」と呼んでいます。
https://www.mod.go.jp/j/approach/agenda/meeting/sobi-gijutsuiten/sonota/pdf/05/001.pdf

韓国が違法輸出した大量破壊兵器関連物資の内訳はこのようになっています。整理しておきましょう。

韓国から違法輸出された内訳
・BC兵器系列関連・・・70件
・通常兵器関連    ・・・53件
・核兵器関連      ・・・29件
・弾道ミサイル関連・・・2件
・化学兵器関連    ・・・1件
・計                    155件

またこの韓国が違法に輸出したとみられる大量破壊兵器関連物資中で特に目立つのが、核兵器関連です。

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韓国から違法輸出された物資
・15年9月・昨年3月・・・BC兵器関連物資を北朝鮮と武器取引をしているシリア・アサド政権へ
・2017年10月、原子炉の炉心に使われるジルコニウムを中国へ、
・2018年5月、ウラン濃縮のための遠心分離器をロシア、インドネシアなどへ
・日時不明・・・生物・化学兵器(BC兵器)の原料となる「ジイソプロピルアミン」がマレーシア、パキスタンへ
・日時不明・・・ウラン濃縮材料のフッ化水素をUAEに
・日時不明・・・BC兵器製造のためのバルブをイランに
・日時不明・・・BC兵器(サリン)製造のためのフッ化ナトリウムをイランに

毎年摘発件数は右肩上りです。

違法輸出摘発件数
・2015年・・・14件
・2016年・・・22件
・2017年・・・48件
・2018年・・・41件

このリストにあるシリア・アサド政権は化学兵器を使用した実績がありますし、マレーシアに渡ったジイソプロピルアミンは、北朝鮮がマレーシア・クアラルンプール国際空港で金正男を暗殺する際に使った神経作用剤VXの材料物質となったとみられています。 

このリストか本物なら、現実にテロで使用された兵器製造に韓国が関与していたということになります。
これは重大なことで、もしそうなら韓国はG20から追放されるだけでは止まらず、テロ支援国家指定を受けることになります。

この記事で、韓国政府が言いたいことは簡単で、要は「これだけ韓国政府はやっている、日本の言っていることなどとっくに分かって取り締まっている。行政処分も出した」、と言いたいようです。
いうまでもなく日本政府がこのタイミングでリークしたのは、韓国がWTO会議で日本が主張する安全保障上の理由を示せと言ったタイミングを狙ったのでしょう。
あのレーダー照射事件の時のように知らぬ存ぜぬ、オレこそ被害者だ、と白ばっくれた鼻先に、軽くジャブを入れたということです。
なかなか経済産業省のお役人もやりますな。 

通常、不法輸出はどの国にもつきものですが、大量破壊兵器関連物資の場合、外為法によって輸出管理はおろか貯蔵管理まで明らかにせねばなりません。
それが韓国では、「摘発を受けた」だけのことで、同じ業者が再犯を繰り返し、摘発件数は年間二桁から上昇し続けてます。
おそらくは政府の監視が極度に杜撰であったか、摘発しても微罪で済むという政府の事実上の黙認があったのかもしれません。
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FNN
日本の場合、違法輸出だと知ろうと知るまいと、経済産業大臣の許可がない「無許可の貨物輸出」として外為法69条、70条で罰金か禁固を言い渡されます。
特に大量破壊兵器関連物資は最も罪が重くなっています。
また行政罰と社会罰も同時に科せられ、摘発を受ければ最大3年間、貨物技術提供が不可能になりますから、輸出ビジネス業を営むことができなくなります。
この日本の大量破壊兵器関連物資規制の前身であるココム(COCOM/対共産圏輸出統制委員会)では、1987年、東芝機械がソ連の原潜のスクリューを加工する工作機械を売ったという容疑で摘発されて、処罰を受けただけにではなく日米外交問題にまで発展しました。

「1988年(昭和63年)3月22日東京地方裁判所において判決が下され、東芝機械が罰金200万円、幹部社員2人は懲役10月(執行猶予3年)及び懲役1年(執行猶予3年)の量刑が下された。親会社である東芝は佐波正一会長および渡里杉一郎社長が辞職をした」(ウィキ)

今回のような大量破壊兵器関連物資を大量に輸出することなど、日本では考えられもしません。
だから北朝鮮はダミーの会社を作ったり、第3国を経由したりとあの手この手で北に資材を密輸出せざるを得なかったのです。
これがこと韓国になると、なんと「摘発」とやらの数カ月後に輸出業者の資格を喪失するどころか、平然と再犯ができてしまうというお気楽ぶりです。
韓国政府がいう「行政処分」が、いかに杜撰極まるデタラメなもので通り一遍のものだったのかがわかります。

※参考資料  https://hunade.com/yushutukanri-bassoku

また摘発リストを見て不思議に思うのは、この摘発が事前だったか事後だったかわからないことです。
事前ならば、違法輸出品は司直が押収したでしょうが、事後ならばすでに現物は渡ってはならない国に手渡された後ということになります。
推測の域をでませんが、マレーシアの正男暗殺事件など実際に起きた事件から見ても、事後の帳票類の「摘発」である可能性が高いと思われます。
だとするならば、なんのことはない大量破壊兵器関連物資は、北朝鮮やイランの手に渡ってしまってからアリバイ的に「摘発してみました」、ということになりかねません。
というのは韓国政府は「行政処分した」と言っているものの、押収して処分されねばならない物資についての行き先についてなんの表記もないことです。
廃棄処分にしたとも、韓国から製造国(大部分は日本ですが)に返還したとは書いてありませんから、ただの書類チェックを一覧表にしただけのことのようです。
そうでなくては前述したように、同じ業者が何度となく「行政処分」を受けるはずがありません。
このように韓国がいう「適正な摘発の実態」とは、形だけのもの、いや形にすらなっていないアリバイ作りにすぎないようです。
だから、韓国はムン政権になってから再三再四の日本側の問い合わせに対して、返答ひとつ寄越さずにシカとし続けたのです。
おそらくこのような「摘発」は巨大な氷山の一角にすぎず、違法輸出は恒常化していたものと思われます。

2019年7月11日 (木)

NPT体制崩壊の危機

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韓国の動きもありますが、あまりにも予想どおりなので、先にこちらからやってしまいます。イラン核合意についてです。
わが国は直接にイランの核の脅威下にないので、とかくペルシャ湾を通過するわが国のタンカーだけが論議の対象となっています。
ちょっと待って下さいね。それって近視眼かもしれませんよ。

脅威の方程式というのは、[脅威=意志+能力+距離]で現されますから、わがことのように思えなくて当然ではあります。
いくらイスラエルやサウジがピリピリしていようと、ヨーロッパがハラハラしていようと、米国がイライラしていようと、わが国は他人任せという部分が抜けれまん。
では他人任せにせずに、首相が外交に乗り出したとたんタンカーが攻撃を受けると、むしろメディアは「仲介外交の失敗」なんてニタニタしていました。

なるほど日本は圧倒的に遠いし、しかもイランの世界主要国で唯一の友好国ですので日本がイランから攻撃される心配はない、イランの革命防衛隊が極東まで出張してくるなんてねぇ、といったところです。

せいぜいがところ、米国が日本に対してペルシャ湾を通過するタンカー護衛を言いだすのではないか、くらいが心配の種です。
米国高官は「有志連合艦隊」構想を既に口にしていますから、遠からず日本にも参加を要請されるはずです。
あのトランプの「ニッポン安保ただ乗り論」はこの布石でしたからね。

では、もう少し視野を拡げて見ます。
今、イランがやろうとしている核武装国家への道は、実は北朝鮮の核武装と一体のものです。
世界は東と西から核問題で揺さぶられているということになります。
この両国はそれを別々に追求してきたのではなく、核開発や弾道ミサイル開発でさまざまな連携を繰り返してきました。

たとえば正恩がトランプを直接首脳会談に引っ張りだした(と思っている)長距離弾道ミサイル火星14の2段目エンジンにはイランのロケットエンジンが搭載されていたと、米国は分析しています。

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「イランは北朝鮮と協力している」。トランプ米大統領は23日、ツイッターにこう投稿した。イランが同日発表した新型弾道ミサイルの発射実験に強い危機感を示した。イランと北朝鮮は核・ミサイル分野の協力を公表していないが、米欧の情報機関は両国の連携は「疑いがない事実」(西側外交筋)とみる。
米国の核不拡散問題専門家ジェフリー・ルイス氏は7月、北朝鮮メディアの記録映像の分析から、同国が同月に発射した大陸間弾道ミサイル(ICBM)「火星14」の2段目にイランの衛星打ち上げロケットと同じエンジンが使われていると結論づけた。
イランと北朝鮮は1980年代から長年にわたってミサイルなどの軍事技術協力を続けた経緯がある。イランの中距離弾道ミサイル「シャハブ3」は北朝鮮製の「ノドン」を基に開発されたとされる。イランが23日、発射実験に成功したと発表したミサイルも北朝鮮製「ムスダン」と多くの類似点が指摘されている」
(日経2017年9月26日)
https://www.nikkei.com/article/DGXKASGM25H7R_V20C17A9FF1000/

また弾道ミサイルだけにとどまらず、核開発そのものにも北朝鮮は深く関与してきました。
下の写真は、2017年にイランを訪問した金永南常任委員長とロウハニ大統領を労働新聞が報じた時のものです。

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「イランの核問題は2002年、反体制派が開発している疑いがあると公表したことに端を発する。以来、北朝鮮と協力している可能性がしばしば指摘されてきた。 米議会調査局が16年に公表した報告書は、当局者の情報として、両国が00年代に「核の父」として注目されたパキスタンのカーン博士のネットワークから、ウラン濃縮に関連する設計や材料を獲得したとしている。
 両国は核兵器製造や爆発実験のデータなどに関する情報を交換してきた恐れがあり、「イランは北朝鮮の核兵器開発の支援に対し、現金や石油を支払ってきた可能性がある」と指摘した。未確認ながら、イランの要人が北朝鮮の核実験を視察したとの情報にも言及している」
(産経2018年5月9日)
https://www.sankei.com/world/news/180509/wor1805090049-n1.html

この両国は今まで反米の絆で強く結ばれてきましたが、トランプとの直接対話に乗り出した正恩と、対話を拒否するイランとどこまで外交方針の一致があるのか、現時点ではわかりません。
今や問題はむしろ、この両国の核武装化によってNPT(核兵器の不拡散に関する条約・Treaty on the Non-Proliferation of Nuclear Weapons )体制 が崩壊の危機に瀕していることです。
核拡散防止条約 - Wikipedia

NPT体制とは、煎じ詰めれば、国連安保理の常任理事国(P5・米露中英仏)のみが核保有する権利を独占する体制のことです。
ですから裏返せば、このP5が責任を持って核き使わないから、ほかの国は持つなということになります。

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朝日2015年5月18日  https://www.asahi.com/articles/photo/AS20150511000251.html

もちろん不平等条約に決まっています。
全世界は圧倒的な核の力を持つ核保有国と非保有国に色分けされるわけですから、核を持たない国は核保有国の「核の傘」の下に入るか、丸腰のすっぽんぽんになるかの2択だけしか選べないからです。
つまりは、実質米国の陣営に属するか、中露の従属下に入るかしか選びようががありません。

ただし、大国同士がこのブログでも何回かお話してきた相互確証破壊(MAD)という千日手みたいな力関係に入ってしまったために、通常兵器を用いた戦争は起こらなくなってしまいました。
仮に戦後社会が反核運動家の言うとおり「核なき世界」だったら、第3次大戦は通常戦争として必然的に勃発したことでしょうから、核にも多少の功徳はあるのです。

冷戦が盛んだった時にはこのP5が核を独占するNPT体制でうまくいっていたのですが、冷戦が終結し中国が台頭するに至っておかしくなりました。
核保有国はいわば「警官」として世界の安全保障の守護者でなければならないはずです。
だからP5は警官の拳銃よろしく核を持つ権利が与えられていたのです。
警官は自分以外が拳銃を持とうとすると、家宅捜索をして摘発しますね。
それと一緒で、警察の銃刀法にあたるのがNPT条約であり、監視機関がIAEA(国際原子力機関)です。

この警官が責任をもって拳銃、つまり核兵器を持てるNPT体制が冷戦の終結と共におかしくなりました。
ロシア親分をやっつけた気になっていた米国親分は対テロ戦争で消耗し、それに代わって現れたのがやる気ムンムンの中国だったからです。

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出典不明

なんせチャイナが目指すのは、米国に匹敵する中華帝国建設ですから、警官の義務は無視し、特権的に許された拳銃をカサに着て自国のエゴを押しつけ始めました。
たとえば南シナ海の岩礁を埋め立てて軍事基地を作り、今やミサイルや航空基地や軍港を建設するまでになっています。
そしてあろうことか、国際司法仲裁裁判所がそれを認めないと、判決を紙屑呼ばわりして従わないのですから傲慢も極まれりです。

B4500085

ウクライナに侵攻したロシア軍 出典不明

原油で潤って帝国の復活を目指すロシアまでがこれを見て、ウクライナに侵攻するありさまで、これでは警官が率先して犯罪を犯しているようなもんです。
この中露がいくらNPTを守れと言っても、それはオレは無法を働いてもいいがお前はダメだ、オレの属国になれ、と言っているに等しいことになります。

中国が北朝鮮にハンドリングが効かないのは当然で、正恩に言わせれば、「習同志、あなたを模範にしているのに何でオレだけダメなんすか」といったところでしょう。
イランにしても同じで、なぜオレだけがという不条理な気分はいつも持っているはずで、国連安保理で中露が味方になってくれているので反感が米国のみに向けられているのです。

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http://www.hiroshimapeacemedia.jp/?p=87353

またもうひとつの問題は、すっかり北とイランの影で忘れられていますが、インド、パキスタン、イスラエルも核保有国なことです。
この3カ国はNPT条約を批准しなかったために、番外地となっています。

このうちインドが核武装したのは、隣国の中国が原爆をちらつかせる恫喝外交をしたことに対しての核抑止でした。
核を持たない限り、中国の意のままになるしかありませんからね。
するとインドの宿敵である隣国のパキスタンも核保有に走りました。
おそらくインドの核保有を喜ばない中国が核技術を提供したものだと思われます。
さらに、このパキスタンから核技術がズルズルと流出し、世界に流れ出していったのです。

「6月15日、米国のワシントン・ポスト紙のが、パキスタンのカーン博士の「核の闇市場」関係者がミサイルに搭載可能な核兵器の設計図を持っていたと報じました。この記事は、米国のNGO「科学・国際安全保障研究所(ISIS)」のデイビッド・オルブライト所長の報告書のドラフトに基づくものです。同報告書が翌16日、ISISのサイトに載りました」
(核情報http://kakujoho.net/susp/sws_khn.html)

北朝鮮やイランが狙っているのは、この印パのような地位になることです。
一方、二度とNPT番外地を作るつもりはないというのが、米国の意志なのです。

 

 

 

 

2019年7月10日 (水)

イラン 核濃縮を再開

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イランが核濃縮を再開しました。

「イランは7日、2015年の核合意の上限を超えて、ウラン濃縮度を引き上げると発表した。
核合意は、イランの核開発を制限する目的で、同国と欧米、中国、ロシアの間で結ばれた。しかし、アメリカは昨年5月、一方的に離脱し、イランへの経済制裁を再開。同国の経済は打撃を受けている。
離脱からちょうど1年後の今年5月、イランは残る中国、フランス、ドイツ、ロシア、イギリスの各国に、アメリカへの制裁解除の働きかけを要求。60日後をリミットとしていた。
その60日目に当たるこの日、イラン外務省のアッバス・アラグチ次官は記者会見で、数時間以内にウラン濃縮度を核合意で定められた3.67%を超すレベルまで引き上げると発表した。
また、今後も同国の要求が満たされなければ、再び60日後に、核合意のさらなる履行停止に踏み切る考えを明らかにした」(BBC7月8日)
https://www.bbc.com/japanese/48904345

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BBC前掲

私はこれをただの政治的チキンゲームとは見ません。
残念ですが、イランは核兵器を持つつもりのようです。

まず7月1日に、イランは核合意で定められた低濃縮ウランの貯蔵上限300キロを超えたことを公表しました。
これでルビコン河を渡ると宣言したことになります。
さらに続いて7日には3.67%以下と合意で決めらた濃縮濃度を超過させると発表しました。

少し説明しておきます。
よく日本も核武装がすぐにできるという人が右にもヒダリにもいますが間違いです。
核分裂物質のウラン235(U235) は自然界ではわずか0・7%しか含まれていません。
天然ウランは核分裂を起こすウラン235が0.7%、核分裂を起こさない役立たずのウラン238が99.3%で成り立っています。
だから天然ウランのままでは、核分裂を起こすのにまったく不足しているために、ウラン235の比率を遠心分離機にかけて長い時間かけて濃縮します。
その濃縮度が90%になって、やっと核兵器となるわけです。

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NHK7月8日

「天然ウランを、20%の濃縮度まで高めるには長時間を要する一方、20%のウランを90%まで高めるには比較的短時間で済むとされています」(NHK7月8日)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20190708/amp/k10011986401000.html

ウランは、商用原子炉用としてはたった濃縮度5%で済みます。
強いてこれを超過する平和目的の濃縮度は、医療用アイソトープの濃縮度20%くらいですが、医療用ウランをそんなに沢山持ってどうするのということにになります。
ですから5%を超えて濃縮を続けるなら、専門家は原爆一個を作るのに低濃縮ウラン1200キロが必要で、1日1キロほどを濃縮していくと数年先には出来るということです。

イランは、核兵器製造に必要な施設やウラン鉱山までワンセット保有しています。

Map

ロイター7月5日 https://jp.reuters.com/article/iran-uran-graphics-idJPKCN1U403P

上図から確認できるだけで、ギャチーン、アルダカーン、ヤズド、他一カ所にウラン鉱山を持ています。
ナタンズとフォルドには核濃縮施設もあります。
この二つのプラントは、イラン核合意によって査察対象となって制限がかかっていましたが、今はフリーです。

「10年間、「IR-1」と呼ばれる第1世代の遠心分離機しか使えず、数少ない高度な遠心分離機は濃縮ウランを貯蔵しない研究にのみ使用が許可されている。
イランは2015年時点で1万5000基の遠心分離機を保有していた。核合意を受け、ナタンズ核施設では5060基、フォルドでは1044基を使用することで合意した。いずれも効率性の低い旧式の遠心分離機だ」(ロイター前掲)

この核施設で濃縮ウランを製造しますが、これは複数の遠心分離機を連結して濃度を高めていきます。
ひとつのシリンダーが高速で回転することで、より重いウラン238(U238)がU235と分離し、このプロセスを数百回繰り返します。
大変な電力喰いだそうです。

ちなみに北朝鮮もまたこのウラン濃縮型に転換しており、分散して相当数の濃縮プラントを地下深く建設していると言われています。
このような代替施設があるから寧辺(ヨンビョン)のような古い核施設は交渉の対象にしていい、と正恩は考えているわけです。
もちろん米国はそんな見え透いた手には乗りませんでしたが。 

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https://atomica.jaea.go.jp/data/detail/dat_detail_...

日本にはこの濃縮プラントが存在しません。
そりゃ北朝鮮が持っているくらいですから、作る気になればそう難しくはありませんが、既存の原発さえ再稼働できない国が、兵器級ウラン濃縮フラントを建設するなんてただの夢想にすきません。
ま、統一朝鮮が核武装して、東京を火の海にしてやるなんて言い出すと、話は別ですがね。

この遠心分離機は昨日書いたワッセナーアレンジメント協定の規制品目ですが、イランは国内生産できませんのでどこの国が売ったのかですが、状況的には東アジアのあの国とこの国が怪しいとされています(あえて名を秘す)。
もし発覚すれば、米国からテロ支援国家の称号を頂戴し、エライ目にあうことになります。

イランの低濃縮ウランの保有量ですが、2019年5月時点で174トンと十分な量が積み上がっています。
あとは、出来た核兵器を弾頭に詰めて発射する投射手段ですが、これはイラン核合意の対象外でしたので、各種保有していることは知られています。
Category:イランの弾道ミサイル - Wikipedia

たとえば、射程射程は2000km~2500kmで、 イランの主敵であるイスラエルを射程に収める中距離弾道ミサイル・アーシューラー、なんと欧州・米国まで射程に入れた長距離弾道ミサイル・シャハブ6まで既に保有しているとされています。

これらは北朝鮮との密約によって共同で開発したものです。

「中東での北朝鮮の武器売却に詳しい米テキサス州立アンジェロ大学のブルース・E・ベクトル教授(政治学)によると、北朝鮮は、遅くとも1980年代初め以降、イランに通常兵器および弾道ミサイルを輸出してきたという。 また、ワシントンに拠点を置くケイトー研究所の国防アナリスト、エリック・ゴメス氏は、イランの中距離弾道ミサイル「シャハブ3」と多弾頭弾道ミサイル「ホラムシャハル」(それぞれ北朝鮮のノドンとムスダンに似ている)は、数十年間に及ぶ武器開発協力の証拠だと指摘している」
(ウォールストリートジャーナル2018年7月9日)
https://jp.wsj.com/articles/SB11756459905445293977504584335630594152484

このまま推移すれば、イラン核合意が想定した時間内である1年以内に、イランは欧米と中東全域を射程に入れた核兵器保有国になることがあり得ることになりました。

この結果は、ただ単にイランに核開発再開の道を開くだけではなく、イランの宿敵であるサウジラビアの核開発に飛び火し、いわゆる「核の連鎖」を引き起こします。

また、米国や直接脅威にさらされるイスラエルもまた手をこまねいているはずがなく、何らかのアクションを起こすことでしょう。
そのことによってペルシャ湾のタンカー航行が阻害されるという事態もでてきました。



 

 

 

2019年7月 9日 (火)

韓国輸出規制、逃げ道なし

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ムン閣下が対抗策をとるとのことです。パチパチ。

「ソウル=桜井紀雄】韓国の文在寅(ムン・ジェイン)大統領は8日、日本政府による韓国への半導体素材の輸出規制強化措置について「韓国企業に実害が発生した場合、政府としても必要な対応を取らないわけにはいかない」と述べ、対抗措置の可能性を示唆した。「そうなるのを望まない」とも続け、日本側の措置撤回と両国間の「誠意ある協議」を求めた。 大統領府の会議で語った。日本政府の1日の措置発表以来、文氏が立場を明らかにしたのは初めて」
(産経7月8日)
https://www.sankei.com/world/news/190708/wor1907080015-n1.html

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https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/07...

おお、凛々しいぞゾ、全面ガチンコ勝負かと感心したら、後段ではちゃんとへたれるのが、ムン様スタイルです。



「重要素材の海外依存から脱却するための長期的な政策や官民による「非常対応体制」の検討に触れるとともに、「対応に真っ向から応じる悪循環は両国双方に決して望ましくない」と自制の必要性も強調した。 「外交的解決のためにも落ち着いて努力していく」と語ったが、両国間の信頼が損なわれる原因となった日本企業に賠償を命じたいわゆる徴用工判決への具体的対応には触れなかった」(産経前掲)

そりゃ「両国にとって望ましくはない」ですよ。
しかし、ここまで日本が怒りを募らせてきたことをさっぱり気にせずに、日韓基本条約破りはするわ、慰安婦合意は踏みにじるわ、海自機に準戦闘行為を仕掛けるわ、とやりたい放題。
なにせ日本が輸出規制強化を発表した当日に、慰安婦癒し財団の正式解散を、日本政府にひとことの連絡もなくやらかすのですから、そうとうなもんです。

ここまで信頼関係を破壊してしまったら、外交の持ち時間はとっくに終了しているのですよ。
ムンは裏切りのカードを出しまくってきたのですから、いまさら「外交的解決」もないもんです。

そもそもムンは今起きている事態が飲み込めていないんじゃないでしょうかね。
彼は北朝鮮との統一のために作られた出来の悪い単機能ロボットみたいな人です。
体質的にも、民主労総の弁護士をしていたくらいですからゴリゴリの反市場主義。

「財閥は悪だ。賃金を上げれば経済は 成長 するゾ」くらいな認識で大統領になっちゃった人です。

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したがって今何が起きようとしているのか、今後どのような展開になるのか、どういう対策が韓国にあるのかなどを閣下に聞くだけ野暮というものです。
なぜサムスンの副会長(事実上の総帥)が政府対策会議を欠席して、あたふたと日本に飛んでいってしまったのか、政治的に理解できてもその真の原因はわからぬままでしょう。

今後対抗策をどうのと言っていますが、その「対抗策」はあらかじめ分かっています。メニューは6ツあるだろうと言われています。
辺真一「日本の「輸出規制」に韓国が検討している6枚の「対抗カード」の効力は!?」 によれば、韓国所轄の産業資源部はすでに対抗策を出しているそうです。
https://news.yahoo.co.jp/byline/pyonjiniru/20190704-00132838/

①WTO提訴
②戦略物資の対日輸出制限
③日本製品輸入規制
④日本観光ボイコット
⑤日本製品の不買
⑥米国や中国、EUなど國際社会と協調して日本に圧力を掛ける

まぁ、こんなもんでしょうが、まさにおざなり。どれもこれも私が責任者だったら、もう少し頭を絞ってこい、とどなりつけたいようなものばかりです。
ざっと見ていきましょう。

たぶん、コリア官僚が一番の決め手だと考えているはずなのは、①のWTO提訴ですが、昨日も書きましたが、日本はウェルカムです。
むしろ提訴してほしいくらいで、WTOの審理の場で、国際社会相手に「大量破壊兵器に転用可能な戦略物資の行き先がわからなくなっている」ことを具体的資料に基づいて陳述するでしょう。
おそらく、これは韓国企業にとっては触れて欲しくない地雷源のようなものですから、WTO提訴なんぞやめてくれと内心は思っていることでしょうね。

推測の域を出ませんが、第3国のトンネル会社を経由して北やイランに禁輸物資を流していた韓国企業が複数あると思われます。
北とイランは核兵器や化学兵器製造で結ばれたシンジケートを作ってきましたから、このラインに流して法外なカネを稼いでいたのかもしれません。

こんなことが暴露されれば、韓国企業のみならず、韓国という国家は北と同じ国連被制裁国の立場に転落します。
安保理においても、中露すら反対できないと思います。

そもそもWTOなんかにもっていったら、時間はかかりたい放題かかるのですか分かっているのかな。
ジュネーブの国際官僚たちは、こんな加盟国同士の紛争の裁定なんて恨まれ損なことには手を出したくないのです。
福島県産海産物禁輸で「日本に勝った勝った」とシャンパンを抜いていましたが、あれだってパネルの事務的手続きが不備だというだけで勝っただけ。
福島県産の放射能の危険性に対して、なんの答えも出していないのです。

仮に一審でどのような裁定がでようと、上級審に必ずどちらかが提訴しますから、1年、2年では終わりません。
いったんWTO提訴に踏み切れば、他の外交的手段は自ずと制限を受けます。
国際機関の裁定待ちなのに、大使召還やビザ発給制限、はたまた渡航制限や輸入制限なんぞやったら国際的外交慣行を分かっているのかと言われますからね。
仮に輸入制限などすれば、日本は逆提訴に踏み切るでしょう。

というわけで、その間の審理で待たされる長い時間、民間企業はどうしたらいいんでしょうか?
数カ月のスパンで指定物資が在庫切れを起こすというのに、教えて下さい、ムン閣下。

この間の報道をみていると、「90日で許可が下りる」といった誤解を呼ぶ表現をしているのを見かけますが、間違いです。
90日以内に、どうするのか処遇を決めるというだけのことです。
経済産業省は、この90日以内で許可も出せるし、不許可にもできる。
更に調査が必要なら、1年先までもペンディング(継続審査)にもできます。

実際に1年待たされて取り下げたケースもあったそうです。
今回は国策としての輸出規制ですから、元経済産業省担当官だった宇佐美典也氏は、「不許可を前提に審査するだろう」とコメントしています。

日本が今回制限を加えた3品目は、いずれも大量破壊兵器に転用可能な物資で、「通常兵器及び関連汎用品・技術の輸出管理に関するワッセナー・アレンジメント」という協定に指定されているものです。
ワッセナーアレンジメント - Wikipedia

この協定には、今回対象となった規制3品目は、いずれも毒ガス製造(サリン等)や核開発に必須の物質であり、遵守して当然のものばかりです。
ですから、メディアが大好きな「自由貿易」にはなじまないもので、本来WTOが扱う対象ではないことをお忘れなく。

このワッセナー・アレンジメントのリストにある指定物資は厳重に管理されねばならず、輸出量と在庫・消費量が厳重に管理されねばなりません。
これについての不備を日本は指摘しているのであって、これはWTOの規定する「自由貿易」とは別次元の問題です。
ですから、果たしてWTOが裁定に応じるかさえわかりません。

またメディアは韓国の「じゃあ、中国から買うさ」という声をそのまま報じていますが、馬鹿ですか。
中国にあるフッ酸製造会社は全部日本企業との合弁です。
12桁の純度のフッ酸を製造できる技術を持つのは日本しかないからです。

中国にあろうとどうしようと日本企業である以上、経済産業省の監督下にあります。
今回の規制強化は3年単位くらいで与えていたものを一契約単位にして審査しようとするものですが、契約者が日本企業ならば外為法の仲
介取引規制に引っかかります。
安全保障貿易管理**Export Control*仲介貿易・技術取引規制 - 経済産業省

これはこの3品のような輸出管理令にある物資に関しては、「その売買・貸与・贈与」には許可が必要です。
このために、仮に韓国企業が中国の日本子会社から買おうとしても、本国と同じ規制を受けます。
第3国、たとえばタイを経由したとしても同じで、やれば悪質な規制逃れ、貿易ロンダリングととられるでしょう。

辺氏があげた他の対日報復案ですが、⑤の日本製品ボイコットは成功した試しがないのは有名。

ユニクロにABCマート不買ですか。そんなことやれはやるほど、韓国の若い人の消費意欲が下がってGDPがさらに落ちるだろうなぁ。

②の日本に「戦略物資」輸出制限に至ってはもはやお笑いです。
なにか深い勘違いがあるようですが、戦略物資だから禁輸できるんじゃないのよ。
ワッセナー・アレンジメントに違反していたら禁輸できるのです。そんなことを日本がしているなら、どうぞ。

③の輸入規制なども⑤と同じことですが、困るのはそちらでしょうに。
第一、WTOに提訴したらできるものかどうか、常識で考えなさいって。

⑥の国際社会の圧力もお笑い。民族の伝統芸のイガンジル(いいつけ)外交の復活というわけですが、米国の出方次第でしょうな。

では慰安婦 合意 はどこの国が仲介したんだったっけな。

この間米国の意志とは裏腹に、北の下回りになり下がって米国外交を妨害したのはどの国だったかな。
安倍氏がトランプとこの件でなんの相談もしていないと思っているのかな。

いっそ、韓流ドラマやKポップの禁輸のほうがこたえるんじゃないかな(苦笑)。
お好きな方は中毒してますからね。
ただ、韓国芸能界にとって世界最大の市場を失う覚悟でやってね。

というわけで、しっかりと逃げ道は塞いでから、日本は重い腰を上げたのです。

 

 

2019年7月 8日 (月)

朝日社説の「自由貿易への敵対」は言いがかりにすぎない

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朝日が頭に血を昇らせているようです。まずは社説(7月3日)から。

「政治的な目的に貿易を使う。近年の米国と中国が振りかざす愚行に、日本も加わるのか。自由貿易の原則をねじ曲げる措置は即時撤回すべきである。 安倍政権が、韓国への輸出の規制を強めると発表した。半導体をつくる材料の輸出をむずかしくするほか、安全保障面で問題のない国としての優遇をやめるという。
 日韓には、戦時中に朝鮮半島から労務動員された元徴用工への補償問題がくすぶっている。韓国政府が納得のいく対応をとらないことに、日本側が事実上の対抗措置にでた格好だ。 
大阪でのG20会議で議長だった日本は「自由で公平かつ無差別な貿易」を宣言にまとめた。それから2日後の発表は、多国間合意を軽んじる身勝手な姿をさらしてしまった。
 かつて中国は尖閣問題をめぐり、レアアースの対日輸出を止めた。米トランプ政権は安全保障を理由に鉄鋼などの関税を上げた。国際社会はこうした貿易ルールの恣意(しい)的な運用の広がりを強く案じているさなかだ」
https://www.asahi.com/articles/DA3S14079670.html

ついでにもうひとつ。ネット界でも有名になった同日の天声人語の一説。こっちはまるでアジビラ。

「▼韓国側にも問題があるにせよ、これでは江戸の仇(かたき)を長崎で討つような筋違いの話だ。(略)
▼ちなみに人のあくびは犬にも伝染するらしい。忠誠を尽くす飼い主からとくに影響を受けやすいとの研究結果がある。日本政府の場合は、こちらに近いか」
https://www.asahi.com/articles/DA3S14079753.html

天声人語は、安倍氏を「飼い主に忠誠を尽くす犬」と表現しているので、反響を呼びました。
下卑た言葉使いは韓国に任せなさい、朝日さん。そんな言い方をすると、「中韓の飼い主に忠誠を尽くす犬」と言い返されますよ。
それにしても薄っぺらいなぁ。
ともかく批判したいの一心で感情が先走って、事実関係を押えて書いていません。

朝日は報道と論評を混同しています。
政府は「徴用工」など口していません。
あくまでもその問題は、「信頼関係が失われた」背景に登場しているにすぎませんし、それすら明示的に言っていないはずです。

朝日は大上段に「自由貿易の原則をねじ曲げた」と批判するのですが、そもそもその自由貿易が分かって書いているのか怪しいものです。
「自由貿易」という概念を、通り一遍で「国家の介入を排除した貿易関係」ていどで理解しているようです。
ですからG20で日本政府が、なぜ「大阪トラック」を「自由で公平な貿易」という言い方で提唱したのか、朝日にはさっぱり理解できなかったはずです。

大阪トラックは、今後どこまで成功するのかは別にして、「自由と公平」という対立する概念を理念に据えました。
自由貿易は行き過ぎれば公正さを損ない、ひと握りの人たちだけが利益を得るのです。

自由貿易は自国の資本や商品をエゴイスティックに輸出できさえすればいいのか、国境管理をなくしてしまいさえすればいいのか、関税をゼロにすればいいのでしょうか。
それを突き詰めれば、
国が介入せずに無制限無原則な貿易関係こそが絶対善だといわんばかりでになってしまいます。

実際にそのような考えかたが、行き過ぎたグローバリズムを生みだしました。
世界各地には租税回避のタックスヘブンが誕生し、他国の技術を剽窃したり、あるいは返せない額のカネを貸し付けてカタに港を奪っていくような一体一路政策が公然とされるようになってしました。
これでいいのか、という反省の中で、「自由」貿易に「公平」というそれを規制する概念を導入して国際ルール作りを目指そうとしているのが、この「大阪トラック」です。

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日経4月26日

G20の大阪トラックには原型があります。日本がEUにこの4月に提案し、合意をとりつけたものです。

「会談では次世代通信規格「5G」の通信網整備も取りあげた。日米などは中国大手の製品を巡り、情報流出などの懸念を持つ。首相は「特定の国や製品を議論したわけではない」としつつ、サイバー空間の安全性の確保へ連携する方針を申し合わせたと説明した」(日経4月26日)
https://www.nikkei.com/article/DGXMZO44229600W9A420C1000000/

この「中国の情報流出」についての懸念の表明は、朝日が「飼い主」とまで呼んだ米国が鳴らすファーウェイの脅威への警鐘と同じことを指しているのは明白です。
本来自由貿易のための国際機関であるべきWTO上級審が、韓国政府による福島県産海産物禁輸措置を認めてしまうような裁定をしたことを取り上げて、WTO改革を訴えています。

「日本政府関係者によると、韓国による福島など8県の水産物の禁輸問題で、WTOの最終審にあたる上級委員会が韓国の措置を事実上認める報告書をまとめたことも話し合った。首相は終了後の共同記者会見で「上級審も様々な課題がある。議論を避ける形で結論が出たり、結論が出るまでに時間がかかったりするのも事実だ」と指摘した」(日経前掲)

「自由貿易の原則をねじ曲げた」と朝日はいいますが、初めに原則をねじ曲げたのはどこの誰で、なぜ日本はそれに対抗措置をとらねばならなかったのでしょうか。

経済産業省はこう淡々と述べています。こういう時のお役人口調ってステキ。
※経済産業省7月1日「大韓民国向け輸出管理の運用の見直しについて」
https://www.meti.go.jp/press/2019/07/20190701006/20190701006.html

「輸出管理制度は、国際的な信頼関係を土台として構築されていますが、関係省庁で検討を行った結果、日韓間の信頼関係が著しく損なわれたと言わざるを得ない状況です。
こうした中で、大韓民国との信頼関係の下に輸出管理に取り組むことが困難になっていることに加え、大韓民国に関連する輸出管理をめぐり不適切な事案が発生したこともあり、輸出管理を適切に実施する観点から、下記のとおり、厳格な制度の運用を行うこととします」 

また萩生田光一幹事長代行はこのように述べています。

「(化学物質の)行き先が分からないような事案が見つかっているわけだから、こうしたことに対して措置をとるのは当然だと思う」(プライムニュース7月4日)

同日のFNNニュースでは与党幹部のこのような言葉が紹介されています。

「ある時期、今回のフッ素関連の物品(高純度フッ化水素、エッチングガス)に大量発注が急遽入って、その後、韓国側の企業で行方が分からなくなった。今回のフッ素関連のものは毒ガスとか化学兵器の生産に使えるもの。行き先は“北”だ」

このように政府はひとことも「徴用工」判決の報復だなどと言ってはいません。
大量破壊兵器に転用可能な戦略物資の行き先がわからなくなっていることが理由だと言っています。
つまり、ホワイト国というと特恵を与えたのは「国家間の信頼関係が土台」があったからで、「不適切な事案」が見られたためにこの特典を取り消したのだ、ということに尽きます。
当然ですが、「信頼関係の土台が壊れた」原因のひとつには「徴用工」判決などムン政権の一連の反日政策の流れはあるでしょうが、直接的には「徴用工」判決とは無関係だということです。

それをあたかも徴用工報復が原因だというのですから、自分で作りあげたありもしない的を撃っているようなもので、こういう論法を「ストローマン(麦わら人形)論法」と呼びます。

その輸出管理における「不適切な事案」とは、輸出禁止国(武器禁輸国)への転売ですが、これについては経済産業省は具体例を出していません。
先の与党幹部の発言のように、需要に見合わない注文が多々あるうえに30%が行方不明になっていると、政府関係者はみているようです。
その行く先は、韓国名義で買いつけて第3国経由で北朝鮮、あるいはイランなどに流れた可能性が指摘されています。
これでは韓国の輸出入管理体制がザルであるわけで、国際安全保証体制を危機に陥れかねません。

それを勝手に脳内で短絡させて、「事実上の対抗措置」(朝日社説)と呼び、「自由貿易の恣意的運用」とまで批判しているのが朝日です。
日本政府の大きな意図に仮に「徴用工」問題があるとしても(あって当然ですが)、現時点ではひとことも俎上に載せていない以上、メディアの批判はあくまで現時点ではこの安全保障上の危惧についての批判にとどめるべきなのです。

ここをゴッチャにしているから、朝日は今後の展開についていけません。
朝日はWTOに提訴されたらたいへんだと考えているようですし、報復合戦になると憂いています。
どこを見て言っているのやら。

韓国政府は公言しているとおり、WTO提訴に持ち込みます。そんなことは日本政府は100%想定済みのことです。
また韓国が報復したくとも、韓国が日本に輸出規制してこちらが困るようなものはごくわずかで、それもすべて代替品が存在しますから、報復合戦などはショボイものになるでしょう。

日本にとってWTO提訴はむしろ歓迎すべき事態なのです。
今パニくって日本に副会長を派遣したサムスンなどは、本心はWTO提訴なんぞやってほしくないはずです。
だって、提訴されたら裁定が下るまで延々と時間がかかってモノの役に立たない上に、日本政府が提出する地雷源にいつ触れるかわかったもんじゃないからです。
サムスンの副会長が政府の対策会議を放って訪日したのは、韓国政府がたてそうな対策なんてWTO提訴くらいにすぎないことが分かりきっているからです。

一方、日本政府はいくつかの確実な横流しの証拠を押さえて発動しています。
たとえばその中には、日米英仏豪加・NZで実施してきた、北朝鮮の瀬取り監視についての膨大な資料も含まれているはずです。

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出典不明

北朝鮮が国連制裁逃れのためにおこなっている制裁回避のための密輸が、朝鮮半島付近の海上で"Ship-to-ship cargo transfer"として公然となされていることは知られた事実です。

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出典不明

その瀬取りには、韓国も関わっています。いや、それどころか韓国軍と海上警察すら関与している疑いがあります。
それの一端が暴露されて、逆ギレしたのがあのレーダー照射事件の真実だと日本政府は考えています。
国連制裁決議違反であることは明白で、WTOに提訴されれば国際社会にこの瀬取り疑惑を公表するいいチャンスとなります。
だから、日本政府は「江戸の仇を長崎で」(天声人語)と国際社会で思われてしまうような、徴用工の「ち」の字も口にしないのです。
それをわざわざ韓国政府と口裏を合わせて、「徴用工報復だ」と言ってもいないことを批判するのですから困った人たちです。

日本は「徴用工」などと言ってもいないし、そもそも「禁輸」などしていません。
私は当初から書いてきましたが、これは一般国の規制にカテゴリー変更されただけのことです。
そもそも「ホワイト国」というカデゴリーを分かって朝日は書いているのでしょうか。
これはあくまで武器輸出に関する安全保障上の概念なのですよ。

・ホワイト国・・・ヨーロッパ21カ国(英・仏・独など)
                  アメリカ、カナダ、アルゼンチン、豪、NZ
・一般国・・・上記「ホワイト国」と下記「武器禁輸国」に該当しない国
              (例:中国・台湾・インドなどアジア各国)
              韓国は「ホワイト国」からこのカテゴリに変更
・武器禁輸国・・・アフガニスタン、中央アフリカ、コンゴ民主共和国、イラク、レバノン、リビア、北朝鮮、ソマリア、南スーダン、スーダン

韓国は中国やインド、台湾などと並んで普通の扱いをするだけのことで、「禁輸」でもなんでもありませんから、逆上して「自由貿易への敵対だ」なんて大げさ騒ぐほうがどうかしています。

この安全保障管理には、経済産業省の「キャッチオール指定が付帯します。
※経済産業省「補完的輸出規制(キャッチオール規制)」
https://www.meti.go.jp/policy/anpo/anpo03.html

リスト規制品以外のものを取り扱う場合であっても、輸出しようとする貨物や提供しようとする技術が、大量破壊兵器等の開発、製造、使用又は貯蔵もしくは通常兵器の開発、製造又は使用に用いられるおそれがあることを輸出者が知った場合、又は経済産業大臣から、許可申請をすべき旨の通知(インフォーム通知)を受けた場合には、輸出又は提供に当たって経済産業大臣の許可が必要となる制度です。
この制度は通称「キャッチオール規制」と呼ばれています。従って、貨物の輸出や技術の提供を行う際は、リスト規制とキャッチオール規制の両方の観点から確認を行う必要があります。
 キャッチオール規制は、「大量破壊兵器キャッチオール」と「通常兵器キャッチオール」の2種類からなり、客観要件とインフォーム要件 の2つの要件により規制されております。この2つの要件のどちらかに該当する場合には、許可申請が必要となります。
客観要件は、輸出者が用途の確認又は需要者の確認を行った結果、
  ①大量破壊兵器等の開発、製造、使用又は貯蔵等に用いられるおそれがある場合
   又は
  ②通常兵器の開発、製造又は使用に用いられるおそれがある場合
 に許可申請が必要となる要件です

大量破壊兵器等の開発、製造、使用又は貯蔵等」に転用可能な技術や材料の輸出」規制は、WTO が掲げる自由貿易下でも守らねばなりません。
そのために必要なのは、国連決議、あるいはそれに類する国際社会の国際合意です。
いずれも、北朝鮮に対しては多く作られていますので、日本はこの合意を守らない疑いがある韓国に対して一般国扱いにカデゴリー変更したわけです。

だからといって日本が韓国を非友好国だと指定したわけでもなんでもないのは、この「一般国」には親日国のインドやアジア諸国も含まれていることをみればわかるでしょう。

韓国は売り先を偽って武器禁輸国である北朝鮮に武器転用可能な物資を流しているという疑いを、自らわが国が納得できる形で説明する義務があります。
そのような時期に、「徴用工」判決うんぬんを持ち出して、「けしからん、日本の報復だぁ。自由貿易をねじ曲げるものだ」などと叫ぶほうがどうかしています。
かえって混乱を拡げるだけのことです。
朝日が韓国のベストフレンドであるならば、韓国にこの日本政府の疑惑を丁寧に説明したらいかがでしょうか、と優しくアドバイスしてあげるべきです。
シュプレッヒコールをするのはその後にしてください。
 

もちろん安倍氏がいうように「信頼関係が失われた」という背景は厳然として存在します。
ならば韓国は「徴用工」判決や慰安婦財団の廃止など思い当たることが多々あるでしょうから、信用回復のためにはなんらかのアクションをすればいいのであって、今回問われていることは別次元だということに思いを致すべきです。

 


 

2019年7月 7日 (日)

日曜写真館 紫の気分

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私たち蘭にはなぜか紫が似合います

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私たちがおそろしくタフなことを知っていましたか

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自然界では岩の間や樹木の股からも咲いています

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可憐だけでは生きられません

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姉妹で誘惑します

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暗闇からぽっと微笑んでみます

2019年7月 6日 (土)

宜野湾くれない丸氏寄稿 デニー知事のキック・オフシンポジウム

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宜野湾くれない丸様から寄稿を頂戴しました。ありがとうございます。

                                                    ~~~~~~

「We love OKINAWA デニー知事キック・オフシンポジウム~沖縄の声を聞き、皆で考えてみませんか?~」、いかにも「ありがち」なタイトルではあるが、このシンポジウムはデニー知事が現在行っている全国トークキャラバンである。

先月6月11日に第1回目が東京で開催された。会場は、ルポール麹町3F「マーブル」というところで集客は200名とのこと。筆者はこのシンポジウムを報じる朝日新聞デジタル版と琉球新報デジタル版で初めて知った。
https://www.asahi.com/articles/ASM6C5Q1SM6CUTIL03H.html
https://ryukyushimpo.jp/news/entry-934728.html

尚、シンポジウムを請け負っている団体、新外交イニシアチブのHPでイベント概要が掲載されている。
http://www.nd-initiative.org/event/6427/

先ず最初に「?」と感じたのが「200名」という客数だ。
沖縄県知事がわざわざ上京して「辺野古」にまつわるトークキャラバンを行うのにたった「200名」のお客さんなの?
「沖縄の声を聞き、皆で考えてみませんか?」ってタイトルなのに「東京」で、たったの「200名」なの??
それが「キックオフ」なの~???
そう感じていたらところ、早速もって又吉康隆氏の人気ブログ「沖縄に内になる民主主義はあるか」の6月14日記事で「埋め立てはどんどん進む。それなのにデニー知事はのんびりトーク全国キャラバンだとよ」と切り捨てていた。
https://hijai.ti-da.net/e11144387.html

いったん「?」が生じてしまうと、性分の悪い筆者は県庁HPやシンポジウム請負業者HPなどで少し調べてみたが、何だか「欺瞞性」や「一応やりました」的なシンポジウムの匂いを感じてしまった。
そのうちデイリー新潮に「官製左派活動家集会か」(6/18)というい記事も出てくるわで、なんだか情けないやら、左派に税金流していると言われてもおかしくはないやらで・・・。
https://www.dailyshincho.jp/article/2019/06180559/

以下は、そのざっくりとした経緯である。

このシンポジウムの担当課は「知事公室辺野古新基地建設問題対策課」で、今回のシンポジウムの事業者を採択するために県は公募を行っている。その企画提案募集の案内が現在も県のHP上に掲載されている。
https://www.pref.okinawa.lg.jp/site/chijiko/henoko/simpo/simpo.html 県はこのシンポジウムの目的を以下のように説明している。

「事業の目的」
・沖縄県の基地問題・基地負担の現状を広く日本国民に伝え、その中でも喫緊の課題となっている普天間飛行場の危険性除去の問題、及び、その代替施設として実施されている辺野古新基地建設問題について周知・問題提起することにより、これらの問題解決に 向けた国民的議論につなげる機運の醸成を図る」

このシンポジウムを通して、「これらの問題解決に向けた国民的議論につなげる機運の醸成を図る」と。
それで最初の開催地、東京で「200名」なのである。
筆者は最初は大きな会場だったのに「たった200名」だった、のか?と思っていたのだが、仕様書には「シンポジウム実施業務」として「会場100~200」と記載されている。というとことは主催者である沖縄県自体が最初からキャパを「100~200」と小規模で考えていたことなのである。

「へぇ~、県(知事)自体がこんな小さな規模で考えていたんだ~」と、正直驚いてしまった。
なにも大きな会場であれば「いい」とは限らないが、がしかし「辺野古反対」は、デニー知事の「一丁目一番地」の公約である、であるにも関わらずなのだ。
ましてや「問題解決に向けた国民的議論」とするのであれば、「反対」「容認」「賛成」とそれぞれの異なる意見をも集約して発表することが必要であろうに、それが「国民的議論」に繋がるのであろう。

「反対論者」だけであればただの「反対集会」だと思うのだが・・・如何でしょう?
知事側からすれば「反対ではなく。海兵隊を本土へ移してくれないか」ということだ、と反論するやもしれないが、だとすれば又吉氏が唱えるように「一般市民ではなく、他県の知事などトップ」を相手にする方が得策であろう。

各知事へ訴えてそれぞれの地元へ帰って「身内で論じて欲しい」という流れである。
確か仲井眞知事時代に橋下元大阪市長、石原元東京知事らからは「大阪で検討してみよう」「東京で検討してみよう」という事があったと記憶してるが、その時もそれぞれがNGだった。
「国民的議論」ではなく「国民的反対勢力拡大」をテーマとするシンポジウムだと言われてもおかしくはないかと思うのだが。

問題の根底はこのシンポジウムは「県税」からの支出だということだからだ。
県税を使って「国民的反対勢力拡大」の為のシンポジウムをやっているとうことなのだ。議会の予算承認はあっただろうが、納税者は「反対派」ばかりではないでしょう。

募集要項には「委託期限」として「契約の月から平成32年3月31日」までとあり、さらにシンポジウム経費が「10,435,000円(消費税及び地方消費税含)とある。平成32年とあるのは、令和2年(2020年)である。つまり来年の3月末までの間に東京・名古屋・大阪・福岡・仙台・札幌の合計6都市でのシンポジウムを開催することが契約内容である。
一概には試算できないが、1都市あたり「174万円」ほどの経費で賄うという試算だ。
これを「高い」のか「安い」のかと勘繰るのではなく。これほどの税金を「国民的反対勢力拡大」の為に使う(かもしれない)のは如何なものか?と苦言を呈したい。

また、当ブログの4月10日の記事『国津梁会議のメンバーでバレたデニー知事の「対案」の中身』で指摘されたメンバーもシンポジウムには絡んでますし、ましてやシンポジウム事業を受注しているのが新外交イニシアチブ(ND)でもある。いやはや「万国津梁会議から全国キャラバン」まで何やら繋がってますね。ちなみに「万国津梁会議」にまつわる経費は約2,400万みたいです。
https://www.pref.okinawa.jp/site/bunka-sports/koryu/bankokusinryou.html

ここまで見てくると「典型的な仲間内事業」の輪郭が見え隠れする。しかも、あまりにも「分かりやすい」かたちで。
来年の3月末までには「名古屋・大阪・福岡・仙台・札幌」と行う「予定」だと担当課職員は疲れ気味に言っていたが、「辺野古疲れ」が漂う中で100~200名のキャパ数というのはあながち「妥当」な席数ではあるのかもしれませんね。                                                                                                                                                      (了)

 

 

2019年7月 5日 (金)

韓国が輸出規制を止めてもらうためには原状復帰しかない

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昨日から始まったばかりでいきなりですが、今回の半導体素材輸出規制の落とし所はどこでしょうか?
え、もう落とし所を考えるのか、イケイケドンドンだろうという声も聞えてきそうですが、それでは子供の喧嘩です。
これは比喩的な意味での「戦争」、あるいは国家間紛争ですから覚悟して始めねばなりません。

日本は韓国の度重なる不法行為によって国家的不利益を被ってきました。
そしてなんどとなく、正常な二国間関係を回復するべく呼びかけましたが、韓国はなしのつぶてでした。
答える必要がないということは、悪罵よりたちが悪い。
日本とまともな外交対象と思っていない、埒外の国だとい言っていることですからね。

外交手段で引き返すチャンスは少なくとも3回あったのです。
1回目は徴用工」原告団が日本企業への差し押さえを実施した時点、2回目は日韓請求権協定に記された仲裁委員会の回答期限の時点、3回目は経済産業省の軍事転用疑惑の回答期限の時点でした。
これらをすべて無回答スルーするという最低最悪の対応をしてしまったのですから、救いがありません。

ことの重大さに気がつかずに、今までどおり日本はなにもしやしないさ、できるわけないもんな、という慢心がこの3回もあった引き返すチャンスを見逃す結果になったのです。

今までだったら、日韓議連あたりの与党代議士から韓国の政治家に耳うちのひとつもあったのでしょうが、どうやら今回はなかったようです。
韓日議連の諸氏は、来日しても産業界まで含めて誰にも会ってもらえないという状況の緊迫度に早く気がつくべきでしたが、もう遅い。

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https://kaikai.ch/board/71450/

ムンヒサン国会議長閣下など、好きなだけ上皇を侮辱したあげく、人もあろうにエイリアンに「謝罪」するというお笑いの一幕まで演じてみせました。

さて日本が「戦争」を起こす時のパターンには、伝統的法則性があります。
耐えて耐えて耐え抜いて、唾を吐きかけられ足蹴にされてもまだ耐えて、そしてそれが臨界点を超えると「開戦」を決意します。
忠臣蔵が日本人の永遠の定番なのは、このパターンを踏襲しているからです。

日本はこのような緊迫した状況での外交的饒舌を好みませんから、かの国のようにわーわーと騒がず、「信頼関係が崩れた」ていどの必要最小限のことしか言わなくなります。
事務的に回答期限は何月何日、ここまでに回答を寄こせ、ただそれだけです。

これは第1撃を奇襲と決めているからです。
奇襲攻撃は、相手のもっとも弱い急所を、思わぬ時を選んで狙います。
日露戦争も日米戦争も、第1撃はこのような奇襲から開始されました。

今回の半導体は、韓国の輸出主力であり、国家経済の基幹です。
しかも日本に基盤技術、部品、素材の大部分を依存しています。
そして笑止なことには、その依存体質に気がついていませんでした。

今の韓国は日本に報復すると息巻いているようですが、なにか弾があるのでしょうか。
ギャラクシーを輸出禁止にしてしまったら、困るのは自分でしょうに。
自動車部品や電子部品などもあるにはありますし、日本も一時的には混乱するでしょうが、すべて代替品が存在します。
日本には代替品がありますが、韓国にはない。この貿易関係の絶対的非対称性をお忘れなく。

ちょうど1941年の日本が、米国に鉄鋼と原油を依存していたにもかかわらず戦争に突入してしまったように、です。
しかも当時の日本は、短期戦以外に勝機がなかったにも関わらずです。

今回の日韓経済戦争は、当時の日米の力関係を逆転させたものと考える分かりやすいかもしれません。
ただかつての戦争と根本的に異なるのは、日本は長期戦となっても痛くもかゆくもありません。
しかしだからといって、このまま野放図に対韓経済戦争拡大することは下策です。

かつての戦争が敗北した最大の原因は、攻勢限界点をとうに超えていたにもかかわらず米豪遮断などと称してガダルカナル・ニューギニアまで戦線を拡大したことによる戦力の無意味な消耗でした。
日本はシンガポール要塞を陥落させ、パレンパン油田を陥落させたことをもって、こちらから和平会議を呼びかけるべきだったのです。

ひるがえって現代の日本は、ここまではやるという決意を固めると同時に、この「戦争」の落とし所を決めておくべきなのです。
日本は最初の1発目を撃ちましたが、弾薬庫には一説によればあと1100品目の規制対象品があるそうです。
それを全部持ち出す必要はありません。
というか持ち出すべきではない。そんなことをしたら、「戦後処理」が大変になります。
韓国が疲弊して喜ぶのは、中国と北だということを忘れないように。

韓国を極度に叩けば、北による赤化統一が現実になってしまいかねません。
そのような場合、中国が支援を出して、朝鮮半島全体が中国圏に組み込まれます。
ですからここまで韓国が譲歩すれば許す、という攻勢限界点を今から決めておかねばなりません。

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輸出規制の影響を受けそうな韓国製半導体(サムスンニュースルームflickrより アゴラ

それにつけても韓国くらい交渉以前の国はありません。
交渉下手などという生易しいことではなく、交渉自体ができないようなのです。
日韓請求権協定の廃棄に繋がりかねない事態にもかかわらず、自分が吐いた過激な言葉に酔い痴れて、国民を煽っていれば済むと思っているのですからため息が出ます。
その上、権力集中型の大統領制でありながら、国家の司令塔が北にばかり目が行っているうえに、責任も取る気すらなくて青瓦台に引きこもり状態。これで危機対応ができるはずがありません。
情報は上がってきていても、肝心なムン閣下には聞く耳も判断能力も欠如しているわけで、これで外交ができるわけがありませんやね。

やっと今回の事態の恐ろしさに気がついたのは、韓国中央日報(7月4日)です。ちなみに中央日報はサムスン財閥系です。

「日本政府が来月、韓国を安全保障上の友好国「ホワイト国」から除外する場合、約1100個にのぼる日本製の先端素材および部品の輸出規制が強化されることが確認された。半導体とディスプレーだけでなく自動車、精密機械、化学など国内主要産業の工場の稼働にも支障が生じるという懸念が強まっている」。

次は、自動車関連でしょうか、化学関連でしょうか。
とまれ、第1撃の衝撃による混乱が続く中に、他の産業にまで飛び火するわけですから、経済政策を投げ捨てて南北統一に特化したようなムン政権が対応できるはずもありません。
ムン閣下は「先逃」の伝統をここでも踏襲し、解決を通商部と外交部に丸投げして、青瓦台に籠もり国民の前に顔をださなくなります。

混乱が混乱を呼び、流言蜚語が飛び交い、株価は暴落し、ウォンは投げ売られます。
民主労総は日本大使館を襲撃し、挺身協は泣き喚き、日本を呪詛します。
そして今まで逃げる機会をうかがっていた外資企業は、チャンス到来とばかりに資本逃避するかもしれません。
韓国企業に出資していた外資は、ムーディーズの格付けを見て慌てて手を引きます。
これが予想できるかの国の近未来図です。

ところでメディアでは「自由貿易に反する」論が花盛りですが、外交的解決は無視され続け、軍事的手段はそもそも掌中にないならば、どうやって日本はこの不条理と戦ったらよいででしょうか、ぜひお教え願いたいものです。
軍事力を行使してしまえばほんとうの「戦争」になってしまいますし、そもそも9条で交戦権を否定したために、そんなことができるはずもありません。
だからわが「9条の国」は、軍事的手段に代わる経済戦争を提起したのです。

日本はかつての戦争の失敗の轍を踏んではいけません。
落とし所なき「戦争」は悪です。
終わらない戦争ほど、国力を衰退させ、国民を苦しめるものはないからです。
ここにこそ政治家の出番があります。

現時点で韓国との落とし所をみつけるのは容易ではありませんが、唯一あるとすれば韓国が原状復帰をすることです。
韓国が日本に輸出規制の廃止を望んでいるなら、自らも原状回復をする義務があります。
外交とは等価交換です。自分がやった分しか見返りを期待してはいけない。

だから日本に規制強化撤廃を望むなら、自分もまた原状復帰をするべきなのです。
それは、日韓基本条約の基本原則に原状回復することしかありません。
端的にそれは、「徴用工」判決によって逸脱した現状を変更することしかありません。

もっとも良いのは、最高裁判決をくつがえさなくともいいから、行政府の判断は判決に支配されないと言うことです。
まぁ、絶望的に無理でしょうな。
ならば次なるは、日韓請求権協定に記された仲裁委員会に出席することです。
といってもこれも期限切れだしなぁ。
三番目としては、それもダメなら、ハーグの国際司法裁判所の場に出たらいかがですか。
そこでどのような裁定が下されのかは未知数ですから、仲介の場に出ることを忌避するほうがおかしいのです。
ぶっちゃけ、負けても国際司法裁判所が言っているんだからしかたがないだろうと、国民の説得材料に使えますしね(苦笑)。

出なかったのは、ただ日本をなめきっていたからにすぎません。
オールド自民党が前世紀に作ってきてしまった、なぁなぁまぁまぁ、臭いものには蓋で、日本が対応してくれるものと考えていたからでした。
その雰囲気の根本的変化に韓国が気がつかなかったことは致命的でした。

 

 

 

 

2019年7月 4日 (木)

日韓官僚戦争としての「オペレーションK」

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琉球新報(7月3日)がこんなことを言っています。

日韓両国の関係悪化は、双方に不利益をもたらすだけだ。一度頭を冷やし、両国にとって最善の解決策を外交努力によって見つけるべきだ。 」

なるほど、なるほど、「双方に不利益」、「頭を冷やせ」「外交的努力」ですか。
分かっていませんね、冷静な外交努力を重ねたが裏切られ続けたのですよ。
条約の一方的廃棄までやられてはねぇ。

琉新さん。いつも頭に血が上ったような記事ばかり書いているから、他人もそうだと思いましたか。
あいにくですが、多くの日本人は冷めきっています。人は怒りの燃焼温度が高いほど青い炎になるのですよ。

今回の輸出管理強化(禁輸じゃないですから、よろしく)は、日本最大のシンクタンクである霞が関が省庁横断で作ったものの一発目です。
ここがわからないでアベが参院選目当てに作らせたんだ、なんて言っているから分からなくなります。
もちろん命じたのは安倍氏でしょうが、それははるか半年以上も前のこと。
それから膨大な時間をかけて、各省がすり合わせをして出来たのがこの「オペレーションK」なのです。
あ、これ、私の勝手なネーミングです(笑)。

省庁横断で、この「制裁」プランを実施した場合、そのシミュレーションをしていなければ嘘です。
予想される韓国企業と政府の対応、国際社会の対応、なかんずく中国の対応、国内企業への返り血などなどが、「頭を冷やして」検討されているはずです。

初めにフッ酸が登場したのも偶然ではなく、そのインパクトの強さから選ばれたのでしょう。
いきなり、第1撃で韓国経済の首根っこである電子工業のキイデバイスを攻撃したのですから、偶然であるはずがありません。

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この司令塔が官邸であったとしても、矢面に立つ担当大臣に世耕経済産業大臣、河野外務大臣という強力な人材でを固めた布陣が出来ていたことも実施段階にゴーサインが発動された理由です。
桜田さんなら話にもなりませんからね(苦笑)。

世耕経産相の記者会見(7月2日)を見ておきましょう。
https://www.meti.go.jp/speeches/kaiken/2019/20190702001.html

「今回の措置についてですが、そもそも国際合意に基づいて安全保障のために軍用品への転用が可能な機微技術などの輸出については、実効性のある管理が求められているところであります。
そのために必要な見直しを不断に行うということは、これは国際社会の一員として当然の責務だというふうに思っています。
WTOを中心とする自由貿易体制の下においても、各国はその義務を着実に履行することが求められ、各国とも現に実施をしているところであります。GATTの21条でも、そういったことは明確に規定をされているわけであります」

世耕大臣は過不足なくポイントを押えて答えています。整理しておきます。

①大量破壊兵器に転用可能な輸出品は厳重な管理に置かれるべきである
②この厳格化は国際社会への責務だ
③WTO21条に根拠がある

日本政府の発信はこれだけでよいのです。
韓国に悪罵を叫ぶ必要はありません。冷静に突き放せばよい。
韓国に軍事転用可能な輸出品に軍事転用疑惑が多々あるため誠意ある回答をG20まで求めたが、返答がないので管理態勢を厳格化した、これはWTO21条に則っている、それだけです。

ですから、これは政治家が出る幕はあまりなく、日韓官僚戦争なのです。
ムン閣下は、いままでの通例では絶対に矢面には立ちません。
ある時は最高裁に丸投げし、ある時は国防省に投げて、自分は安全地帯におさまって他人ごとのような顔をするのが得意です。
冬季五輪や南北会談などのパーフォーマンスには押し退けてでも出たがりますが、大変なことはすべて官僚任せです。
たぶん師匠のノムヒョンの最期を側近として見ていた処世訓なんでしょうかね。

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今回も同じような対応をするはずです。ムン閣下は、通商部に丸投げして知らん顔を決め込みます。
本来、青瓦台がやるべきは、日本の「奇襲」を受けて混乱する産業界を落ち着かせることなんですが。

無能な韓国政府のために、韓国産業界は大混乱の態です。

「「まさか」の措置だった。日本政府が2019年7月1日、韓国への輸出規制強化を発表したことに対して、韓国の半導体業界は衝撃を受けている。
 取引先日本メーカーにも問い合わせが相次いだ。
「政府間の問題で民間企業が犠牲になるのはかなわない。実際にどこまで影響が出るか想像もつかない。(略)
「業界は大変なのか?」と聞いたら、「サムスン電子もSKハイニックスも、幹部が集まって情報収集と対応に追われている。トランプ大統領の話どころではない」という答えだった」
韓国紙デスクによると、「韓国メーカーの担当者は徹夜で対応策つくりに追われていた」という」(玉置直司 JBプレス)
https://jbpress.ismedia.jp/articles/-/56899」

この混乱を、どこまで韓国の官僚が押さえ込めることができるかが見物です。
どうも今のところ、内製化するなんて空疎なことを言ってみたり、中国から輸入するから大丈夫なんて言っているようではどんなもんでしょうか。

フッ酸の原料は蛍石ですが、これは中国が独占的に生産しています。
ただ、中国には原料はあるが、ここから高品質のフッ酸を製造する技術がないわけです。
だから日中合弁の形で、中国で日本企業がフッ酸を作って輸出しています。

韓国が中国から輸入する」というのは、なんのことはない中国で生産する日本企業から輸入するという意味にすぎません。
中国は輸出管理規制をしない可能性があるので、確かにここは抜け道にはなりえますが、なにぶん時間がかかります。

貯蔵と移送が難しい危険物質のフッ酸を、右から左に輸入先を替えるのは至難の業だからで、在庫がなくなると見られている1カ月以内にそれが完了できるとは思えません。
仮に出来たとしても、在中日本企業は本国の監督官庁の意志に逆らうことになりますから、不利益覚悟でするでしょうか。
それに韓国とは関係が冷えきっている中国が、日本が大義名分にしている「大量破壊兵器への転用可能な資材」に、表立って反対できるかどうか。
そう考えると、中国もまた北の核兵器製造には神経を尖らせていますから、日本と同じような輸出管理の厳重化の道を取るかもしれません。
このへんの動向は、始まったばかりなのでは未知数です。
とまれ、どこをどうしても価格はつり上がりますから、元の値段では入手できませんけどね。

ただし、この輸出審査の厳重化という措置は時限戦術のようです。

中部大学・細川正彦氏(元経済産業省貿易管理部長)はこのように述べています。
https://business.nikkei.com/atcl/seminar/19/00133/00013/?n_cid=nbponb_twbn

「なお、この個別許可について、一部の報道では「出荷ごと」に許可が必要となり、日々、工場から韓国に製品を出荷しているようなビジネスが停滞してしまうというような報道によって、輸出企業の現場は混乱しているようだ。これは誤解で、個別許可は”契約ごと”に必要で、一契約で何回にも出荷を分ける通常のビジネスは当然、一度個別許可を得ていれば出荷ごとに許可を得る必要ない」

細川氏によれば、審査が契約ごとのために、当初は混乱する可能性が高いが、一定期間が過ぎればも違反が認められなければ輸出に応じるということです。ここが禁輸との大きな違いです。
したがって、それまでに韓国の通商部が日本の転用疑惑に、日本側が納得できる答えを出せるかどうか、です。
そして暴落を続けるドル-ウォン相場が持つかどうか。
サムスンなどの電子工業の株価が維持できるかどうか、です。
韓国にとっては時間との勝負ですが、日本は冷静に高みの見物をしていればよいだけのことです。

そして忘れちゃいけないのが、この輸出管理の厳格化は、初めの一発目だということです。
なんせ俗にあと100発あるという噂もありますから、今回の影響の弾着観測してから第2弾、3弾を発動するつもりかもしれません。

いずれにしても韓国に忠告しますが、日本 の役人を甘くみないほうがいいですよ。
日本の官僚も、日本社会も至ってクールに韓国を許していないだけのことですから。

 

 

 

 

2019年7月 3日 (水)

韓国への経済制裁、じんわりと始まる

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しかしまぁ、日本とは思えないクセ投げたものですな。
もちろん、韓国に対する「制裁」のことです。制裁という措置がカッコに入るところがミソです。

しかも日本政府は、これを経済産業省のただの輸出規制措置の入れ換えていどでひっそりと出しました。
かの国なら大臣閣下が鼻の穴をふくらませて記者会見するところです。

産経(7月1日)の記事からです。
https://www.sankei.com/politics/news/190701/plt1907010008-n1.html

経済産業省は1日午前、軍事転用が容易とされる「リスト規制品」の韓国への輸出管理体制を見直し、テレビやスマートフォンの有機ELディスプレー部分に使われるフッ化ポリイミド、半導体の製造過程で不可欠なレジストとエッチングガス(高純度フッ化水素)の計3品目について、4日から個別の出荷ごとに国の許可申請を求める方針を正式発表した。 
韓国に対してはこれまで、安全保障上の友好国への優遇措置として手続きを免除していた。いわゆる徴用工問題で事態の進展が見通せないことから、事実上の対抗措置に踏み切った。
 同省の担当者は、この時期に運用を見直す理由について「貿易管理について韓国と一定期間対話がなされていない」と指摘。「政府全体で韓国に対ししっかりとした回答を求めてきたが、20カ国・地域(G20)首脳会議(サミット)までに何ら回答がなかったことも一つの要因だ」と述べた。材料を生産する日本企業への影響に関しては「注視していく」と説明した。
リスト規制品以外の先端材料の輸出についても、輸出許可の申請が免除されている外為法の優遇制度「ホワイト国」から韓国を除外することも発表した。ホワイト国からの除外は韓国が初めて。1日から24日までパブリックコメントを実施した上で最終判断する。除外後は個別の出荷ごとに国の輸出許可の取得を義務づける」

この日本政府の措置が渋いのは、表立って徴用工判決に対する制裁措置とはひと言も言っていないことです。
輸出を迅速にするたための特恵措置であった「ホワイト国」27カ国から韓国をはずした、ただそれ「だけ」の事で、輸出してはいけないなんて日本はひとことも言っていないのです。

勘違いしないで下さいね。禁輸ではありませんからね。
禁輸はまったく輸出させないという行為ですから、そもそも自由貿易に敵対してしまいます。
ヒダリの人たちが自由貿易に反するなんて言っていますが、何いってんだか、いつ禁輸するなんて言いました。
「ホワイト国」の政令除外は、いままでのフリーパスを止めて一件ずつ審査を個別にしっかりとしますよ、という管理強化をする「だけ」のことですからお間違いなく。
一般国扱いに戻す「だけ」のことです。

では、なぜ今の段階で徴用工問題を口にしなかったのかといえば、その理由は二つあります。
日本は韓国政府がWTOに訴えることを前提にしています。

今回対象となったフッソ化水素は経済産業省の「戦略物質」指定であって、安全保障上重要な物資です。

「戦略物資とは、通常は平和利用されていても、使い方によっては武器・兵器になる可能性のあるものを戦略物資と言います。戦略物資を日本国外ヘ輸出するには、経済産業大臣の許可を受けなければなりません」
https://webciss.sankyu.co.jp/portal/sby/asp/newsitem.asp?nw_id=38

フッ化水素はフッ化水素酸(フッ酸)という水溶液にして、電子工業や自動車部品などに用いられる重要な化学製品ですが、核兵器の原料にも使われて います。

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そして、韓国には北朝鮮やイランに6フッ化ウラン製造のためフッ化水素を横流しているとおぼしき疑惑があります。

これについては韓国国内でも問題にされていました。

「3年でおよそ3倍…生物・化学兵器系列が70件で最多
ミサイルの弾頭加工やウラン濃縮装置などに転用できる韓国産の戦略物資が、このところ大量に違法輸出されていることが16日に判明した。大量破壊兵器(WMD)製造にも使える韓国の戦略物資が、第三国を経由して北朝鮮やイランなどに持ち込まれた可能性もある。
保守系野党「大韓愛国党」の趙源震(チョ・ウォンジン)議員が産業通商資源部(省に相当)から提出を受けた「戦略物資無許可輸出摘発現況」によると、2015年から今年3月までに政府の承認なく韓国の国内業者が生産・違法輸出した戦略物資は156件に上った。
2015年は14件だった摘発件数は、昨年は41件と3倍近くに増えた。さらに今年は、3月までの摘発件数だけでも31件に上り、急増する様子を見せている。
戦略物資とは、WMDやその運搬手段に転用できる物品や技術のこと。昨年5月には、ウラン濃縮などに使える韓国産の遠心分離器がロシア、インドネシアなどに違法輸出された。
17年10月には原子炉の炉心に使われるジルコニウムが中国へ、また生物・化学兵器(BC兵器)の原料となる「ジイソプロピルアミン」がマレーシアなどへ輸出された」(朝鮮日報2019年5月17日)

ミサイルの弾頭河口やウラン濃縮装置などの軍事転用しかありえない物資の、第3国経由での横流しです。
相手国はイランや北朝鮮です。
これが甘い韓国当局の摘発でも2015年からら2019年3月まで156件あったというのだから呆れます。
おそらくこんなものは氷山の一角でしょう。

そのうえに韓国海軍、あるいは海警が北のスパイ船らしき船と瀬取りしている形跡すら出てきました。
かてて加えて、それを発見した海自機に逆切れして、射撃管制レーダーを照射するという準戦闘行為すらとっています。
仮にこの疑惑が正しければ、国連の北朝鮮制裁に抵触するだけではなく、韓国は国ぐるみで北の核兵器開発に手を貸しているのではないかということになります。

一般的な国際関係ならば、別にこの疑念を日本に説明する義務はありません。日本としてはそれ相応の対応をとるだけですから。
しかし「ホワイト国」認定となくと次元が違います。これはあくまでも我が国に無害であるという絶対基準が必須です。
ですから「ホワイト国」になるには、EUのように絶対に大量破壊兵器の製造に加担しないという安全保障上の確証がいるのです。
韓国のようにそこがグラついたら、特恵措置を与える意味がありません。

それにしても、韓国はどうして何度も「答えない」という最悪の判断をくり返すのでしょうかね。
経済産業省が韓国に期限付きで問い合わせを送ったが、サミット前とした期限までにとした期限に回答ひとつ寄越さなかったら、これは答える気がないと判断されても仕方がありません。
ムン政権は、自分にとって都合の悪いことに対してスルーすれば、なんとかうやむやにできると勘違いしているようです。子供ですか。
日韓請求権協定の仲裁委員会に韓国側委員を任命してくれ、という要請を6月18日期限で出しても、なしのつぶて。
ちなみに、ここまで「報復」措置がズレ込んだのは、この仲介委員会の回答期限があったからです。

韓国政府に徴用工判決をどうするのかと問うても、それは司法判断に従うだけですとはぐらかす。
慰安婦合意の一方的廃棄についても、癒し財団を解散させておきながら沈黙の一手。
レーダー照射についても、謝るどころか日本を糾弾する始末。

こんな国に対して徴用工判決が出て速攻で報復なんてしたら、被害者ヅラして日本を悪役に仕立てたに違いありません。
あの時点で国際司法裁判所に提訴しても、リベラル揃いの国際判事がどんな判断をするかわからなかったと思います。
コリアン・ロビーの力はあなどれませんからね。
だからひとつひとつ期限をつけて、無回答という事実を積み重ねて追い込んでいかねばならなかったから、時間がかかったのです。

今回、この経済産業省が出した回答期限が6月28日のG20サミットまでだったにもかかわらず、またもやスルーしたことで待っていたカードが出揃ったと判断したのでしょう。

「ホワイト国」特恵からの除外で注意願いたいのは、「与えていた恩恵を止める」ということにすぎないということです。
日本はことさら韓国に不利益となる報復措置をとったのではありません。
ただ韓国を輸出を早くする「ホワイト国」指定からはずした、という「だけ」のことです。
ひっそりと官報の政令のホワイト国一覧表から韓国がなくなっていた、という「だけ」です。

ちなみにフッ酸は大変にデリケートな物質なために、短期的な保管しかできません。
移送にも細心の保護が必要で、長距離輸送には向いていません。
それが日本近辺の韓国、台湾などが、世界の電子産業の中心となりえた理由です。

無理に大量保管しようとすると、2012年のサムスンのフッ化水素流出事故のようなことになります。
この時は5人が死亡、4000人を超える健康被害が起きています。

慶尚北道フッ化水素酸漏出事故 

136749399144_20130502ハンギョレ フッ酸漏出事故が発生した三星電子華城事業場http://japan.hani.co.kr/arti/politics/14615.html

また2013年にはなんとご丁寧にも2回、1月、5月にサムスン電子華城事業所で、これも流出事故を起こし、合わせて1人が死亡7人が負傷しています。 
同じ作業場で立て続けに同じフッ酸流出事故が起きて死亡者をだすなど、「世界のサムソン」がすることではありませんが、サムスンですら自社保管ができないということに留意下さい。

韓国は自国で作るとか言っていますが、日本のステラケミファを筆頭に、三菱マテリアル電子化成や森田化学工業などが独占的に作っているために、ごくわずかをドイツが作っているにすぎません。
中国がよくひけらかしたがるレアメタルとは違って、ほかに代替品があるが安いということではなく、事実上日本しか作っていないのです。
ドイツも作っていますが、遠方なので危険ですから、たぶんドイツは受註しないでしょう。
 

韓国が自国生産にするなんて息巻いていますが、どうぞ、どうぞ。
貯めておくこともできず、輸入も閉ざされる、おそらく韓国企業の在庫は1カ月もってやっとでしょうが、わが国の輸出審査は1カ月で終わるかどうか。
推測ですが、この秋口から、サムスンを初めとしてフッ酸が在庫切れとなって、ラインが止まり始めるはずですが、知ったことではありません。

日本としては、いや出さないなんて言ってませんよ。それだけ手続きや審査にお時間をいただくということですといこと「だけ」の話です。
韓国さん、その先は自分で考えて下さい。
こういうときの官僚の役人ヅラはたまりませんな。

もうひとつ、この特恵措置からの排除は、安全保障上の疑念が理由だということです。
なにも両国関係に障害がない時期に、これらの重要輸出製品に制限をかけるとなるとWTO違反に問われる可能性があります。
日本はWTO第4章21条にある「安全保障上の正当化事由」を使ったのです。
第 4 章 正当化事由 - 経済産業省 

あくまでも韓国がイランや北朝鮮に対してフッ化水素という核兵器製造に必要な基礎資材を密かに輸出しているのではないか、という安全保障上の疑惑が強くあるが、答えなかったということです。
あくまでも疑念ですから、どうぞ潔白を証明してくださいという、慰安婦問題やモリカケでよく使われた悪魔の証明ロジックです。
とはいえ答えようはあるのですが、答えなかったのですから弁明の機会を放棄したということになります。

日本政府は徴用工判決に対しての報復ではないと強調しています。

「安倍首相は1日の読売新聞のインタビューで、韓国への半導体材料の輸出管理強化について、「国と国との信頼関係の上に行ってきた措置を見直したということだ」と述べた。韓国との信頼関係が損なわれたことを理由に、管理強化に踏み切ったとの考えを示したものだ。「日本はすべての措置はWTO(世界貿易機関)ルールと整合的でなければならないという考え方だ。自由貿易とは関わりない」とも語り、今回の措置は国際貿易ルールに反しないとの立場を強調した」(読売7月2日)
https://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20190702-00050084-yom-bus_all

はい、この安倍氏発言には徴用工の「ち」の字もありませんでしたね。
主語はこの経済産業省の質問に対して韓国政府が無回答だったことです。
菅さんも公式に否定しましたし、ある官僚は「報復ならこんなもんじゃない」なんて言っていますから表面的には本気で始めたらこんなもんでは終わらないよ、という含みを残しているのかもしれません。
おお、コワ~。

韓国が、普段はじれったいくらいにおとなしい我が民族の怒りのほどを実感すればよし、しなければ「本格的経済制裁」に突入するかもしれませんが、そうなるかどうかはそちらの態度いかんですよ、ということを匂わせる手の込んだ二段仕立ての仕掛けとなっています。

 

 

 

 

2019年7月 2日 (火)

香港の破壊活動は利敵行為だ

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香港立法院に暴徒が乱入したようです。深夜に警官隊に排除されたようです。
韓国への輸出規制など書かねばならないことは沢山ありますが、こちらを先にします。

「【香港=藤本欣也】英国から中国へ主権が返還されて22年を迎えた香港で1日、大規模な反政府デモが行われ、若者ら数百人が立法会(議会)に突入し、議場などを占拠した。治安部隊は2日未明、立法会周辺の若者らの強制排除に乗り出した。多数の負傷者が出る可能性があり、緊迫した事態となっている。 
立法会の占拠は、ヘルメットやゴーグル、マスクで顔を覆った一部の過激な若者が扇動した。鉄棒でガラスなどを割って突入したもので、制止しようとした民主派議員ら40人以上が負傷した。香港メディアによると、若者らは議場内の設備や歴代議長の肖像画などを破壊したという」(産経7月2日)

この「デモ隊」は、絶対にやってはならないことをしています。
抗議は破壊とは本質的に別です。
このような破壊活動はいままで香港の自由を守ろうとした誇り高き200万人もの香港市民を侮辱し、今後継続されねばならない市民デモに参加することをためらわせます。

また国際世論が香港支援に立ち上がることを躊躇させ、中国政府とその配下の香港行政府の引き渡し条例の強行に正当性を与えてしまいます。
いかなる意味でもマイナスの効果しかありえず、許しがたい暴挙です。
私はこの暴挙を強く非難します。

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産経前掲

この破壊活動グループは、日本の過激派よろしく覆面にヘルメットを着用しています。私はこのスタイルを見ただけで吐き気がしました。
既視感がありすぎます。

今回もそうでしたが、メディアは常に安直な「絵」に飢えています。
ハデならばハデなほうがいい、ハデにブチ壊し、警官隊とこの連中が暴力でやり合うのを高見の見物とシャレ込みたい。
99%の穏健な人たちの意見なんかどうでもいい。
だって地味だから。
だって流血の現場は、お茶の間の視聴率が取れるから。
メディアの水準なんてそのていどのものです。

そしてそれを見させられる人たちは、このように勘違いします。
ああ、香港は昔の過激派ゲバのように荒れているんだな、警察がビーンバック弾や催涙スプレーを顔にかけても仕方がないだろう、と。
そして、このようなヘルメットに鉄パイプの者たちが、まるで全体であるかのように錯覚し、あたかも香港デモ全体が暴徒化したかのように印象します。
実際はデモの中からも、止めろと制止する声が多数上がっていたのです。

その結果、香港デモを支援していた国際世論は急速に冷めていきます。
かくして香港デモは、急速に失速していくことでしょう。

現場から報告を続けているふるまいよしこ氏のツイートを引用させていただきます。
https://twitter.com/furumai_yoshiko

「あと、今の香港は、立法会ビルのガラスを割り、議場の機材を破壊し、壁にスローガンを吹き付け、香港徽章にスプレーをかければ、問題解決できるのか? わたしはありえないと思う。相手は彼らを排除し、「お金」ですべてを回復すれば原状復帰はできるのだ。彼らが戦うべき相手はそんなブツではないはず」(ふるまいよしこ 7月1日)

まさにそのとおりです。このような破壊活動は中国政府を有利にさせているのです。
香港行政府は頃合いを見計らって、破壊分子取り締まりを口実に、全体の穏健なデモまで反社会的として厳重な規制対象とします。
あらゆる集会・デモの開催は困難になるかもしれません。

私はこの破壊活動グループは、あらかじめ組織された「味方を装った何者」かによるものだと感じています。
状況証拠しかありませんが、彼ら破壊グループは、デモ参加者が集合する前から「武装」していました。

「個人的には、100万人、200万人デモに参加した人たちが、今日のような行動が起こることを期待していたかどうかは、大きな問題だと思う。今だって、アドミラルティにはまだまだ多くの人たちが集合しているけど、立法会ビル内外の人とはまだ合流していない。彼らが路上に残り、ビルに行かないのはなぜか」(ふるまいよしこ 7月1日)

つまり、この破壊活動グループは、全体とは別の指揮命令系統を持ち、独自に「武装」し、全体集会前に行動を開始していたことになります。
過激な行動はかつてから一部で散見されていました。

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朝日https://www.asahi.com/articles/ASM6V5146M6VUHBI01V.html

たとえば6月26日のG20前に開催された市民デモにおいても、警察本部に突入しようとした者が現れました。
私はデモの熱狂の渦で、頭に血が上った連中が現れることは、仕方がない側面もあるとは思っています。
主催者である民主派団体「民間人権陣線」は、呼びかけ人であっても百万人を超えるデモを統制できるような「党」ではありません。
ですから、このような暴力的逸脱はどうしても起きてしまうのです。

しかしそれでもなお、香港デモは驚くべき自制心で平穏なデモにするべく奮闘していました。

「怒りに任せて形あるものを壊すのは誰にでもできる。だが、その行動が、今最大の懸案になっている事態を好転させるだろうか? ほぼありえない話じゃないか。自暴自棄になって、これまでの100万人、200万人、さらには警察本部包囲で見せてきた驚くべき統制力を完全に消し去った。これは大きな失点」(ふまいよしこ前掲)

今回の事態は、ついにこの統制が破られたことを現しています。
破壊活動を目的としたグループは、初めから全体デモに合流する気はなく、あらかじめ鉄パイプなどを準備し「蜂起」することを企図していました。
私は高い確率で、これは中国共産党がウィグルでよくやった手口だと思います。
それは、専門に養成された挑発者を、穏やかなデモに紛れ込ませて、デモを暴徒化させることで、抗議活動全体を叩き潰そうとすることです。
中国共産党はこの手練手管のプロです。

暴力的活動は、利敵行為です。
彼らを統制できないようだと、この香港デモの先行きは暗いと申し上げておきます。

 

 

2019年7月 1日 (月)

トランプと正恩の板門店ランデブー

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トランプがG20日本からの帰り、ちょっとそこまでという調子で板門店で正恩と握手しました。
まるで、ジェットコースターみたいです。が、はは。

「【ソウル聯合ニュース】北朝鮮の金正恩(キム・ジョンウン)国務委員長(朝鮮労働党委員長)は30日午後、板門店の韓国側でのトランプ米大統領との立ち話で、「トランプ大統領が対面する意向を示したことに驚いた」と述べた。
また、「トランプ大統領と正式に対面することは事前に決まってなかった。分断の象徴であり、敵対関係にあった両国(米朝)が平和の握手を交わしたこと自体が昨日とは違う今日を表す」と強調した。
一方、トランプ氏は「米国の大統領として板門店の軍事境界線を越えることができ、光栄に思う。こんな歴史的な瞬間をつくってくれた金委員長に感謝する」とコメントした」(韓国聯合6月30日)

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韓国聯合前掲

正直言って、ここまでやっちゃうとは思いませんでした。これを予想しえた人は日本はもちろん、世界でもごくわずかしかいなかったでしょう。
なにせ現役合衆国大統領が、ツイッター一本で呼び出した北の指導者と手を取り合って38度線を超えるんですからね。
まだ正式な和平合意はなされておらず、形式的には「戦争が終了していない敵国」です。

おそらく大統領の安全上の点検にはそうとう配慮したはずで、G20以前のどこかで板門店ランデブーは企画されて、日本側にも通知されていたことだとおもいます。
推測の域をでませんが、思いつきはトランプ、それを具体化したのはポンペオ、同意したのは安倍氏、そして事前にバックチャンネルで北に通知したかしないか・・・、いずれにせよぶっつけ本番で当日の運びとなったと思われます。

どっちにしても、北にとってはビックリ仰天のオファーだったはずで、知らされたのも直前だったことでしょう。
その驚きぶりは、「驚いた」、と妙に正直なことを正恩が言っていることでも分かります。
本来は敵の盟主からツイッター一本で呼びだされるのはそうとうにカッコ悪いはずですが、「米帝の頭目があちらから会いにくるのだから度量の大きなところをみせねば」、とおっとり刀で駆けつけたのでしょう。

ま、見栄ですね。ほんとうは腰を抜かさんばかりだったんでしょうよ。
あの国はメンツをことのほか大事にしますから、「驚いた」なんて軽々に言うタマじゃありませんから。
通常だと正恩の移動は、暗殺を恐れて厳重な警備態勢を準備しますから、さぞかしパニくったことでしょう。

北が断れる立場じゃありませんから、死に物狂いでふっ飛んできたのでしょう。
完全なトランプペースです。

え、ムン閣下ですか。まったく蚊帳の外でしょう。
お前、オレのツイッター読んでいるか、北に誤ったシグナル送るんじゃねぇぞ、って言われているような人が、頭を突っ込める案件ではありません。

今回、日本のメディアで「ムンの仲介外交の成果」といったような報じ方がされていましたが、なにを言っているのか。
ムン閣下の「仲介外交」こそがここまでこじらせた元凶であって、韓国を無視しないと何事も進まないことを米国はとうにわかっています。
今回、ツイッター一発で正恩を呼び出せたわけですから、今後これだとトランプと確信したでしょうね。
今回冷厳に頭越しをされてしまったムン閣下、どう取り繕うのでしょうか。

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日経 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO46780880Q9A63...

まさにトランプ節全開。
これほどまでにテンポが早い大統領というのは知りませんから、いつも認識が後追いとなります。
少したってから、ああそういうことだったのねとわかるわけで、今回もそうなるはずです。

トランプがいままで北を相手にどうしてきたのか、今後どうしたいのか、トランプ節を理解するには、前後のシークエンス(流れ)を見ねばわかりません。
トランプは来年に迫った大統領選を前に、3方面で外交戦を演じています。
第1に中国、第2にイラン、そして3、4がなくて5番目に北です。

この主導権を握っているのは、お間違いなきように、習でもなければイランでもない、ましてや北であるはずがありません。
あくまでもトランプ御大です。
そのことが、今回の板門店ランデブーで分かったでしょう。
こういう一時の緊張緩和タイムを与えるのもトランプ、先につながるんじゃないかという淡い期待をいだかせるのもトランプ、です。

トランプにとってなによりも重大なのは大統領選であって、そこまで戦争をする気はないでしょう。
戦争から離脱するといって大統領になった人物は多くいますが、戦争を多方面で拡大しながら大統領になろうというのはそうとうにキツイ。
トランプが今切っているのは、妥協ではなく一時的緊張緩和です。

G20で、中国に対してはファーウェイに対しての部品供給の緩和など、少々譲って見せました。
譲ったといっても、「安全保障上さしさわりがなければ」という但し書き付きですから、現実にはどうとでも解釈できますし、そもそも共和・民主双方の議会がそんなことを許さないのは計算済みです。

つまり、妥協したと見せてちっとも妥協していないのです。習に時間をやっただけのこと。
北に対してもまったく同じです。
かんじんな非核化問題はなにひとつ解決もしていないわけです。
第3回会談なんて日本のメディアは浮かれていますが、事務方の交渉団なきランデブーは、ただのショーにすぎません。
トランプにすれば、とうぶん静かにしていろよということを満面の笑顔で優しく正恩に説き聞かせたというだけのことなのです。

トランプは、将来的には北に、シンガポールのような開発独裁国家に変貌して、中国の緩衝地帯になってくれればめでたしといういう思いはあるでしょうが、まだまだずっと先の話です。
今度、正式会談を持つことにになるが、しっかりとハノイ会談で出した宿題やっておけよな、さもないと経済制裁解除はおろか、もっと大変なことになるぞというトランプ親父からのコワイ伝言でした。

 

扉写真 カカオの花です。

 

 

 

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