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2019年7月 2日 (火)

香港の破壊活動は利敵行為だ

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香港立法院に暴徒が乱入したようです。深夜に警官隊に排除されたようです。
韓国への輸出規制など書かねばならないことは沢山ありますが、こちらを先にします。

「【香港=藤本欣也】英国から中国へ主権が返還されて22年を迎えた香港で1日、大規模な反政府デモが行われ、若者ら数百人が立法会(議会)に突入し、議場などを占拠した。治安部隊は2日未明、立法会周辺の若者らの強制排除に乗り出した。多数の負傷者が出る可能性があり、緊迫した事態となっている。 
立法会の占拠は、ヘルメットやゴーグル、マスクで顔を覆った一部の過激な若者が扇動した。鉄棒でガラスなどを割って突入したもので、制止しようとした民主派議員ら40人以上が負傷した。香港メディアによると、若者らは議場内の設備や歴代議長の肖像画などを破壊したという」(産経7月2日)

この「デモ隊」は、絶対にやってはならないことをしています。
抗議は破壊とは本質的に別です。
このような破壊活動はいままで香港の自由を守ろうとした誇り高き200万人もの香港市民を侮辱し、今後継続されねばならない市民デモに参加することをためらわせます。

また国際世論が香港支援に立ち上がることを躊躇させ、中国政府とその配下の香港行政府の引き渡し条例の強行に正当性を与えてしまいます。
いかなる意味でもマイナスの効果しかありえず、許しがたい暴挙です。
私はこの暴挙を強く非難します。

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産経前掲

この破壊活動グループは、日本の過激派よろしく覆面にヘルメットを着用しています。私はこのスタイルを見ただけで吐き気がしました。
既視感がありすぎます。

今回もそうでしたが、メディアは常に安直な「絵」に飢えています。
ハデならばハデなほうがいい、ハデにブチ壊し、警官隊とこの連中が暴力でやり合うのを高見の見物とシャレ込みたい。
99%の穏健な人たちの意見なんかどうでもいい。
だって地味だから。
だって流血の現場は、お茶の間の視聴率が取れるから。
メディアの水準なんてそのていどのものです。

そしてそれを見させられる人たちは、このように勘違いします。
ああ、香港は昔の過激派ゲバのように荒れているんだな、警察がビーンバック弾や催涙スプレーを顔にかけても仕方がないだろう、と。
そして、このようなヘルメットに鉄パイプの者たちが、まるで全体であるかのように錯覚し、あたかも香港デモ全体が暴徒化したかのように印象します。
実際はデモの中からも、止めろと制止する声が多数上がっていたのです。

その結果、香港デモを支援していた国際世論は急速に冷めていきます。
かくして香港デモは、急速に失速していくことでしょう。

現場から報告を続けているふるまいよしこ氏のツイートを引用させていただきます。
https://twitter.com/furumai_yoshiko

「あと、今の香港は、立法会ビルのガラスを割り、議場の機材を破壊し、壁にスローガンを吹き付け、香港徽章にスプレーをかければ、問題解決できるのか? わたしはありえないと思う。相手は彼らを排除し、「お金」ですべてを回復すれば原状復帰はできるのだ。彼らが戦うべき相手はそんなブツではないはず」(ふるまいよしこ 7月1日)

まさにそのとおりです。このような破壊活動は中国政府を有利にさせているのです。
香港行政府は頃合いを見計らって、破壊分子取り締まりを口実に、全体の穏健なデモまで反社会的として厳重な規制対象とします。
あらゆる集会・デモの開催は困難になるかもしれません。

私はこの破壊活動グループは、あらかじめ組織された「味方を装った何者」かによるものだと感じています。
状況証拠しかありませんが、彼ら破壊グループは、デモ参加者が集合する前から「武装」していました。

「個人的には、100万人、200万人デモに参加した人たちが、今日のような行動が起こることを期待していたかどうかは、大きな問題だと思う。今だって、アドミラルティにはまだまだ多くの人たちが集合しているけど、立法会ビル内外の人とはまだ合流していない。彼らが路上に残り、ビルに行かないのはなぜか」(ふるまいよしこ 7月1日)

つまり、この破壊活動グループは、全体とは別の指揮命令系統を持ち、独自に「武装」し、全体集会前に行動を開始していたことになります。
過激な行動はかつてから一部で散見されていました。

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朝日https://www.asahi.com/articles/ASM6V5146M6VUHBI01V.html

たとえば6月26日のG20前に開催された市民デモにおいても、警察本部に突入しようとした者が現れました。
私はデモの熱狂の渦で、頭に血が上った連中が現れることは、仕方がない側面もあるとは思っています。
主催者である民主派団体「民間人権陣線」は、呼びかけ人であっても百万人を超えるデモを統制できるような「党」ではありません。
ですから、このような暴力的逸脱はどうしても起きてしまうのです。

しかしそれでもなお、香港デモは驚くべき自制心で平穏なデモにするべく奮闘していました。

「怒りに任せて形あるものを壊すのは誰にでもできる。だが、その行動が、今最大の懸案になっている事態を好転させるだろうか? ほぼありえない話じゃないか。自暴自棄になって、これまでの100万人、200万人、さらには警察本部包囲で見せてきた驚くべき統制力を完全に消し去った。これは大きな失点」(ふまいよしこ前掲)

今回の事態は、ついにこの統制が破られたことを現しています。
破壊活動を目的としたグループは、初めから全体デモに合流する気はなく、あらかじめ鉄パイプなどを準備し「蜂起」することを企図していました。
私は高い確率で、これは中国共産党がウィグルでよくやった手口だと思います。
それは、専門に養成された挑発者を、穏やかなデモに紛れ込ませて、デモを暴徒化させることで、抗議活動全体を叩き潰そうとすることです。
中国共産党はこの手練手管のプロです。

暴力的活動は、利敵行為です。
彼らを統制できないようだと、この香港デモの先行きは暗いと申し上げておきます。

 

 

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コメント

全くその通りだと思います。
そしてクリーンイメージのボスだとこういった現場での計画的逸脱を知ってもガツンと排除する強権は持たないですから、民主的なグループな程、当局は自作自演し易いでしょうね。。。乱入した暴徒の逮捕だけでなくリーダー格のメンバーへも捜査が及べば絶望的な展開です。
台湾がこれを見て、独立機運を高めていくのか混沌へ向かうのか、心配です。

仰るとおり、破壊と混乱、社会不安を起こして解放軍を入れるための中共による自作自演があるはずですね。
香港人や台湾人のSNSでもその指摘はなされています。

台湾では、G20で安倍首相が習近平に「現行制度の下での香港繁栄を望む」「ウィグル等民族問題に懸念がある」「人権等普遍的価値が重要」と伝え、その上で「来年春に国賓として訪日を要請」したことが、民主香港への応援になっていると報道されていることを教えてもらいました。
そしてそれは台湾への応援にもなりますね。

民主香港の良識ある人々が中共の罠を避けて避けて避けまくること、(そんな殊勝なタマでもないとは思うが)習が国賓での訪日を台無しにしないよう居住まいを正しておけることを願うばかり。

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