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« 山路敬介氏寄稿 「安里繁信」小論 | トップページ | 香港 中国軍進駐危機迫る »

2019年7月24日 (水)

「輸出管理規制」と「輸出規制」の違いがわからない韓国

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表記に間違いがあったので、訂正しておかねばなりません。
私はこの間、今回の非「ホワイト国」からのカテゴリー変更をメディアと同様に「輸出規制」と表現してきました。
これは間違いです。
正しくは「輸出管理規制」と表現すべきでした。
概念を正しく捉えておりませんでしたので、お詫びして訂正いたします。

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NNN

「輸出規制強化」という言い方をメディアは完全に定着した表現として使用しています。  
世耕経済産業相はこのようにツイートして注意を喚起していますが、公共放送からして改まっていないようずてす。      

世耕弘成 Hiroshige SEKO  @SekoHiroshige
今朝の報道での各媒体の見出し等での用語使用状況をまとめると
朝日  日本による半導体素材などの対韓輸出規制強化をめぐり
毎日  半導体材料輸出規制
読売  輸出管理 日本「協定違反ない」
産経  輸出厳格化 WTOで討議
日経  輸出規制巡りWTOで議論へ
NHK  韓国への輸出規制

元経済産業省官僚だった石井和男氏の指摘で、私もこの違いに改めて気がつきました。
「輸出規制管理」と「輸出手続き変更」の違いを説明します。

「輸出規制」という概念は、たとえばわが国の特定の物資を禁輸する、あるいはその輸出量に対して制限をかけるという場合に使います。
古くは戦前の我が国に対する米国の原油・鉄の輸出禁止のようなケース、現在ワッセナーアレンジメントによる輸出規制がこれにあたります。
ご存じの通り、日本は韓国に対して一切「禁輸する」などとは言っていません。
大いに誤解されているようですが、輸出管理をパスすれば韓国にフッ化水素など3品を輸出してもまったくかまいません。

韓国は、まるでわが国が韓国に対して「禁輸」措置を取ったが如く国家緊急事態だと大げさに騒いで、とうとうWTOまでふっ飛んでいってしまいました。
よく今回の事態を頭を冷やして理解しないからこうなるのです。
いいですか、日本はあくまでも今まで無条件に韓国に与えてきた包括的輸出許可を、一般国同様に戻したというだけのことです。
台湾やインド、東南アジア諸国など大多数の国と一緒の扱いにしただけのことですから、「輸出規制強化」にはあたりません。

世耕大臣が噛んで含めるように言っていましたが、「EUは韓国にホワイト国待遇していない」のです。
米国も同じで、韓国を特別扱いしていた日本のほうが特異であって、世界標準に戻しただけのことです。

「輸出管理規制」という概念は、禁輸する輸出禁止するしないといった大げさな次元の話ではなく、一定の輸出手続きの基準を満たしているかどうかを審査するというだけの手続き上の問題にすぎません。

たとえば、こういう例をとれば分かりやすいでしょうか。
日本から多くの航空会社が便を出していますが、ある特定の国に向けて渡航禁止を政府が命じることが「輸出規制」に相当します。
今の北朝鮮のケースがそうです。国交がありませんからね。
一方、便に乗るためには手荷物検査やパスポート審査が必要です。
フリーパスでイミグレを通す国なんか世界中探してもあるわけないですから、あたりまえの手続き管理です。
これが貿易では「輸出管理」に相当します。

今まで日本は、韓国に対してイミグレなしの状態だったわけですが、あまりに輸出管理が杜撰で、大量破壊兵器を作る材料をアブナイ国に流している疑いが濃厚な国が出たので、その国に向けての輸出管理は厳格化しますよ、ということです。

だから石川氏が指摘するように、「輸出規制強化」という韓国やメディアの表現では、まるで日本政府が輸出禁止を命じているかの如き表現となってしまいます。

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テレ東

ところで韓国は、朝日が「貿易のプロ」とヨイショする産業通商資源省の金勝鎬(キムスンホ)・新通商秩序戦略室長がWTOの理事会で演説するそうです。

「韓国、WTO理事会で日本批判へ 貿易紛争のプロが演説
日本による半導体素材などの対韓輸出規制強化をめぐり、韓国はジュネーブの世界貿易機関(WTO)で23日に始まった一般理事会で、規制強化は不当だと改めて訴える。9日にWTO物品貿易理事会で主張したのに続く行動で、国際世論を味方につける狙いがある。日本も同じ場で、規制はWTOのルールに即していると再び指摘するとみられる」(朝日7月24日)
https://www.asahi.com/articles/ASM7R4TFTM7RUHBI020.html

繰り返しますが、輸出は可能です。ただ丁寧に調べさせてもらいますよ、と日本は言っているだけで、これは輸出管理の国内法の範疇に属することなのです。
したがって、韓国が国家間貿易の紛争を審議するWTOに提訴する事自体、トンチンカンな話で、日本政府の措置を根本的に理解していないことになります。

韓国政府がWTOでなにをしゃべろうと自由ですが、それはあくまで一般理事会は演題に制限がないからです。
ですから、前回の福島水産物禁輸についてのWTO提訴のような、正式な紛争提訴とは根本的に別物です。
それをただキム・スンホがWTOで国際官僚していたことをとりあげて、さも嬉しげにアベのおかげで日本は国際的に孤立したぞ、と騒ぐ朝日の神経がわかりません。

たぶん正式にWTO提訴すれば、受理されないんじゃないかな。
だって「ホワイト国」認定は、WTO加盟国に課された義務ではありません。
逆に言えば、「ホワイト国」にしてもらうことは貿易相手国の権利ではないのです。
「ホワイト国」にするか否かは、あくまでも当該国の自由、加盟国の専権事項ですから、WTOは出る幕がないのですよ。

そもそもキムスンホが「貿易紛争のプロ」だから「勝訴」したわけではなく、日本が勝訴とした第1審の小委員会の手続きに瑕疵があったから認められなかっただけのことです
特に韓国のおしどりマコばりの主張が認められたわけでもなんでもないのですよ。
おしどりマコは放射能デマの元祖 – アゴラ

ま、韓国は後ろめたいから騒ぐんでしょうな。
ムン政権は正恩の機嫌を損なわないよう、北朝鮮の嫌がることは何もしたがりませんでした。
たぶん大量破壊兵器製造関連物資が北の手に渡ると分かっていても、これを差し止めたとは思えません。

公海上で北の船舶との瀬取りが行われていることは公然の事実で、日米豪英NZの海軍が、国際監視活動をしてきましたが、かんじんの当該国である韓国海軍はアジア有数の海軍を持ちながら見向きもしませんでした。
いやそれどころか、朝鮮半島をはるかに離れた日本のEEZ内で、こそこそと北の船舶となにやらやっているところすら海自に目撃されています。

韓国はそれを「救難活動」と称していますが、ありえません。
当時海は、さざ波ていどの晴天であって、「遭難」するような状況はまったくなかったうえに、北の「漁船」はまったく無傷でした。 
この北「漁船」は、韓国自身の映像によっても一般の北の漁船よりはるかに大きな船舶で、甲板上から複数の無線アンテナが出ていると元空将補の鈴木衛士氏 は指摘しています。 

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この「漁船」は、拉致に関わった北の指令船とよく似た形状だといいます。 
また、この北「漁船」が発信したと韓国が言う救難信号は、海自によって傍受されていません。
海自機からなにをしているのかと問われた韓国海軍艦艇は、返答の代わりにいきなり準戦闘行為とされる射撃管制レーダーをぶっ放すという逆ギレを働きました。

また、韓国政府が自らのものだと認めている大量破壊兵器製造関連の不正輸出リストの存在も明らかになりました。

「文書には2016年1月から今年3月までの間に142件が処分対象となった事実が記載されている。
 またそれぞれの不正輸出について、「処分日時」「違反業者」「輸出物資」「輸出先」「金額」のほか、行政処分の種類と抵触する国際取り決めが記されている。
 北朝鮮との友好関係にある国々への主な不正輸出では、化学兵器原料に転用できる「ジイソプロピルアミン」がパキスタンに、サリン原料の「フッ化ナトリウム」がイランに、生物兵器製造に転用可能な「生物安全キャビネット」がシリアに、致死性ガス原料の「シアン化ナトリウム」が赤道ギニアに-といった事例が明記されている。
パキスタンやイラン、シリアに生物化学兵器関連物資を不正に輸出する行為は国際的な貿易管理の枠組みである「オーストラリア・グループ」に触れ、加盟各国が不正流通を強く警戒している。 また、日本政府による規制の対象となった「フッ化水素(酸)」もアラブ首長国連邦に密輸されていた。
 韓国政府は不正輸出について刑事事件の対象となったかどうかや個別の企業名を公表しない姿勢を取っている。不正輸出が後を絶たない背景には、韓国の罰則や処分の運用が甘く、抑止効果を発揮できないことがあるとの指摘も出ている。(産経7月9日)
https://www.sankei.com/world/news/190711/wor1907110002-n1.html

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FNN
国連の北朝鮮不法輸出パネル委員の古川勝久氏は、こう述べています。
「国連安保理北朝鮮制裁委員会のパネル委員だった古川勝久氏は「大量破壊兵器関連の規制品をめぐる輸出規制違反事件がこれほど摘発されていたのに、韓国政府がこれまで公表していなかったことに驚いている」、「この情報を見るかぎり、韓国をホワイト国として扱うのは難しいのではないか」とコメントしている」(FNN7月10日) 
https://www.fnn.jp/posts/00420563CX

日本が疑念を持つことはまったく不自然ではありません。むしろ3年遅かったくらいです。
韓国が回答をしなくなった時点で、直ちに手をうつべきでした。
韓国は「露骨に北朝鮮と関連づけようとしている」「日本は隣国に対する経済報復を合理化しようとフェイクニュースまで動員する国に成り下がったのか」(朝鮮日報)と報じて騒ぎ立て、今や領事館に学生が「突入」するようなまねすら働いています。
米国大使館で同じことをしたら、海兵隊に射殺されても文句いえませんからね。

ならば、北朝鮮に流出したのではないならば、韓国政府自身がこのリストにあった一つ一つの事例について、最低で以下のことを説明せねばなりません。

①関連した企業名
②不正輸出された量
③最終目的地はどこか
④事前摘発だったのか事後摘発だったのか
⑤事前摘発したならば、その処分した先
⑥行政処分したという内容と実態

WTOがどうのと言う前に、こうしたことを説明する義務が韓国政府にはあります。
できないならば、それこそが韓国の輸出管理がいかにいいかげんだという証拠となります。

このように日本が指摘すると、韓国は日本安全保障貿易情報センターの調査の結果として、1996年から2003年の間に日本から北朝鮮に30件以上の不正輸出が摘発され、これには核開発や生物・化学兵器関連の物質も含まれると反論しています。

何言ってんだか。日本の事例と韓国の事例はまったく別ものです。
第1に、日本の場合、2006年10月から始まる国連制裁以前の事です。韓国のように国連制裁やぶりではありません。
第2に、日本の場合はすべて輸出される前に摘発しています。
韓国のように輸出された後に行政処分した、などというやる気があるのかないのかわからないような対応とは大違いです。

日本を同罪だといいたいなら、この142件が事前摘発だったという証拠をお見せ下さい。
大量破壊兵器を作っている国に渡ってしまってから「摘発」しても無意味なのですよ。

それにそもそもこの日本から北への違法輸出に関わったのは、朝鮮総連がらみの在日朝鮮人企業だということが分かっています。
つまり朝鮮人が絡んでいる違法輸出なのですから、天に唾することになりはしませんか。

このような国に対して、包括的許可をあたえるという特恵待遇が不可能であることは、当然すぎるほど当然のことです

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聯合

韓国は今やヒートアップしてこんなことまで口にする始末です。

「韓国与党「共に民主党」は18日、日本による輸出規制強化への対策に当たっている党内委員会「日本経済侵略対策特別委員会」の全体会議を国会で開いた。
崔宰誠(チェ・ジェソン)委員長は日本の輸出規制に関し、「日本発の経済大戦が現実のものとなるなら、日本は再び国際貿易秩序を崩壊させた『経済戦犯国』として記録されるだろう」と警告した」(聯合7月18日)
https://jp.yna.co.kr/view/AJP20190718001300882

「経済戦犯国」ですか、初めて聞く概念だなぁ。「経済侵略」?いつどこで誰が?何で?
なにが哀しくて韓国を「侵略」せにゃならんねん。頼まれてもイヤ。ゼッタイに嫌。
じゃあ、日本は非ホワイト国のインドに侵略しているってことですか(爆)。
なにかにつけ「戦犯」だとか「侵略」だとかレッテルを貼れば上目線で説教垂れられると勘違いしている国、哀れ。

馬鹿馬鹿しいというより、お熱ありませんか、幻聴が聞えませんか。速やかな受診をお勧めします。
幻聴・幻視が見えたままで、ジュネーブに行っても恥をさらすだけですからね。

 

 

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コメント

対韓外交に関わって来た外務省OBや、政界でも70以上の層はそれなりに苦労されて日韓関係を維持・構築してきた自負があるので、逆にその事が彼らの現状認識に誤りをもたらしている要因になっていると思います。

「輸出手続きの厳格化」は一応の理由があれば足り、韓国がWTO提訴に踏み切るとすれば勇み足となるでしょう。じっさいに「合理的理由なく日本側が恣意的に許可をしない」、などとの実例がない限り韓国側の主張が認められる事はないと思われます。

「輸出管理規制」を「輸出規制」と混同した概念として取り扱うならば、輸出国に対する主権侵害をもたらすレベルです。WTOにそこまでの権限はありません。
また、WTOは安全保障を判断する事は出来ないので、訴訟になっても日本の言い分が覆される心配はありません。

ただ、クジラで負け、福島近県農産物の輸出などで理不尽な負け方をしてるのも事実なので、心配はあります。
しかしどっちにしろ、WTO提訴は即効性がないので、韓国側の主な狙いは三品目に続く「ホワイト国除外」をけん制したものだと思われます。

 今日の記事の内容、100%賛成です。

 その上で、色々と韓国への今後の対応を考えるのです。

 韓国の現政権の幹部の方々は、やはり自分たちが正しいと思っている節があります。奇妙な自信さえ感じられます。韓国マスコミにもそれは感じられるのですね。この奇妙な自信はどこから起こってくるのでしょうか。誇りが高い国民性から来るでしょうか?チュチェ思想から来るのでしょうか?反日教育から来ているのでしょうか?

 原因究明は措くとして、今後は、対韓姿勢を厳しくして良いのではないでしょうか。すこし意地悪だなと思われることでもやってみたい。そして反省を促すのです。反省がなければそれでもいいのですよ。普通の国として十分リスペクトの念を持ち、大人のお付き合いをするのです。

キーパーソンに賄賂とハニートラップを仕掛け、本人が受けなければその家族を賄賂その他で篭絡するぐらいの裏工作は、諜報・謀略組織を持つ諸外国の常識であり、それに必要なコストは安いものです。外務省は勿論、組織を持たない日本は、恐らく同じ工作はできませんね。条文の文言を根拠に正しいと主張しても負けますよ。

韓国はわざと混同させて日本の不当な規制というイメージを国際世論にアピールしてるのでしょうか?

日本の外務官僚は優秀なので、なにやら私も不安になります。

彼らは絵に描いたようなカッコいいエリートでスマートな大使さ
ん達ですが、優秀な民間の営業マンのような狡猾でタフで抜け
目なく、時には土下座もできるようなネチっこさはありません。
韓国側に、某アニメの名セリフ「坊やだからさ」と言われそう
ですわ。

正論では、韓国の主張は中(小?)学生並みなので日本は負け
るハズもありません。今日の記事に書かれているとおりです。
しかし、多数決の世界では、山本太郎さんの党だって2議席獲
れたのです。国連で名前も聞いたことが無い弱小国にせっせと
ゼニをバラ撒いて多数派工作している国もあります。「無理を押
せば道理が引っ込む」世界では、有効な手段ですわ。

万一今回負けるような事があれば、害務省を解体してしまい、
不動産屋の社長(破産経験があればなお良し)など民間から人
を入れて、新生外務省を作って欲しいですわ。

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