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2019年10月 1日 (火)

今日香港、明日台湾

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今日、中国は国慶節を迎えます。
さぞかし北京は、弾道ミサイルやナチス・ドイツ流のダックウォークで行進する軍事パレードで覆い尽くされることでしょう。
あ、そうそうダックウォークというのは足を曲げないで前に突き出すようにして進むプロシャ流の歩兵の行進スタイルですが、なぜか共産圏はいまもこれをやっています。

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ニューズウィーク9月30日

また、長距離や中距離核ミサイルも惜しげもなく披露することでしょう。
まことに胸が悪くなるような一日です。

人民解放軍というブラックジョークのような名前を持つこの国の軍隊は、実は国軍ではありません。
共産党の私兵がそのままゴジラ化したものであって、国家の上位にそびえる共産党の意志によって自在に動かすことができます。
それを動かすのは中国共産党中央軍事委員会で、その委員長は代々共産党トップが握ってきました。

ではこの唯一の主権者たる習近平が、巨万の軍隊を前にして穏やかな気分で今日を過ごせるかといえば、気の毒にもノーです。
なぜなら、台湾と香港という二つのまつろわない地域が健在で、更に力をつけているからからです。
たぶん今日の香港には、怒れる香港の市民が街頭に溢れることでしょう。

「『人民解放軍は戦争に勝つ軍隊でなければならない』、と習は就任以来、軍を視察するたびにそう強調してきた。解放軍の最大の任務は「台湾解放と祖国統一」だ。
しかし、その台湾では民主主義体制が定着し、台湾人の自己認識も「中国人」から遠ざかっている。武力による威嚇では台湾人を屈服させることができず、逆に独立志向の民進党の支持率を高めつつある。南シナ海を占拠して島しょ部を要塞化したのには台湾包囲網を構築する狙いもあったが、こちらは米軍やイギリス軍、それに自衛隊による「航行の自由」を招いた」(楊海英ニューズウィーク9月30日)

中国共産党にとって「祖国統一」を妨げているのが台湾と香港である以上、中国共産党にとってこの二つの地域を完全に平定するのがいわば悲願でした。
台湾は落城寸前に見えました。
中国は、2010年まで延々と続いた国民党政権の間で、1992年には「ひとつの中国」で合意しました。
「92共識」と呼ばれ、2015年には習と
馬英九がシンガポールで直接会談をもつところまで外堀を埋めていました。

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https://blog.goo.ne.jp/hiroharikun/e/a30162bbb8f71

それには背景があります。この時期、台湾は巨大な中国市場に眼がくらみ、われもわれもと一斉に中国へと進出していたのです。
進出した台湾資本は外貨を持ち帰ることもできないまま、態のいい人質と化していきます。
それだけではなく、中国人旅行者がもたらすインバウンドは無視出来ないほどの規模となっていきます。

つまり台湾は内側から中国マネーによってとろかされて、自ら中国化しようとしていたのです。
しかし習は焦りりすぎました。ここで一気に台湾を「ひとつの中国」とすべく中台サービス貿易協定を馬に強行させようとしました。
これは民主主義の大原則である通信の自由を奪うものとして、青年の大反発を受けます。
ここで起きたのが2014年の「ひまわり運動」でした。

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https://www.excite.co.jp/news/article/Jpcna_CNA_20...

「ひまわり運動」によって、馬の支持率は一気に10%にまで落ち込み、とうとう2016年の総統選挙では民進党に政権を譲ることになります。
中国に抗して民主社会を守るという強い気持が台湾の国勢選挙を動かしたわけです。
これが香港デモへとつながっていく伏流となっていくわけです。

蔡英文は馬が残した「ひとつの中国」という「92共識」の存在自体を否定し、「独立」という刺激的な言葉はつかわずに、今までの国民党政権とは一線を画した「台湾」をめざしました。
これに激怒したのが習です。彼は
ありとあらゆる方法を使って台湾に嫌がらせをしました。

台湾と国交がある国をカネの力でしらみつぶしに引き剥がし、続々と断交を迫っていきました。
これによって台湾は、いまや世界でたった17カ国にしか承認されていないという国際的孤立を味わうことになります。
これにとどまらず、大人げないことには、中国人の台湾旅行にも制限をかけるようなまねまでやっています。
中国進出した財界は常に蔡政権を揺さぶり続け 、シャープを買収したホンハイの郭台銘は、国民党から総統選に出るといって注目を浴びました。
中国資本に買われたメディアも蔡政権を執拗に攻撃し続けます。
ちなみに中国はメディアの重要性を熟知しており、香港でもほとんどすべての新聞が中国系資本となっています。

このような経済低迷によって蔡政権は支持率が低迷し一時は30%を切る水準にまで追い込まれており、再選は絶望的だとすら言われていました。
皮肉にもこの蔡政権を救ったのが、中国が香港に押しつけようとしていた移送法でした。
台湾で澎湃として起きたのは、「今日香港、明日台湾」(今日の香港の姿は、明日の台湾だ)という声だったのです。

国民党は「92共識」で既に中国に魂を売っているという事実が、台湾の人から、国民党への支持を奪い、蔡政権への再度の支持へと向かわせたのです。


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http://taiwan2020tokyo.org/2019/06/16/1589/

この蔡への国民的支持は、2019年1月に習が台湾へした「一国二制度」の提案したときから始まります

「中国の習近平国家主席は1月2日の演説で、中国と台湾が統一に向けて取り組むため「徹底的な民主的協議」を開始することを提案し、中台双方が「一つの中国」に属するとの立場を堅持するとの合意が守られなければならないとした。想定されるモデルとして、英国からの返還後の香港に適用された「一国二制度」に触れた。
」(ブルームバーク2019年9月12日)

これに対して蔡の対応は見事でした。 直ちに「一国二制度」提案を拒否したばかりか、9月に入ると中国が最も嫌がる香港の民主派のリーダーたちと面会して励ましたのです。

「蔡氏はフェイスブックへの8月の投稿で、自身が総統にとどまる限りにおいて、台湾は決して香港のようにはならないと明言。9月に入ると2014年の香港民主化デモ「雨傘運動」を率いた活動家の黄之鋒(ジョシュア・ウォン)氏が台湾を訪れ、民進党の幹部らと会談した」(ブルームバーク前掲)

その時から蔡はやや頼りないオバさんから「辣台姉」 へと変貌します。

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 「台湾の人々は香港で起きていることを不安を抱きながら注視しており、特に地下鉄で抗議参加者を殴打する警官の様子などデモ隊に対する取り締まりに強い関心が集まる。蔡氏最大のセールスポイントは中国に対するぶれない姿勢だ。中国側が譲れない一線としている「一つの中国」という考え方を蔡氏は拒否している」(ブルームバーク前掲)

台湾と香港は連動して動いています。
台湾に刺激されて香港は戦い、今、戦い続ける香港を支えているのが台湾なのです。

加油、香港、台湾!がんばれ、私たちの友!

 

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コメント

29日の台湾は台風18号ミートクが近く悪天候でしたが、台北での香港応援デモに10万人が集まり、そこで香港人歌手に赤ペンキをかけて逮捕されたのは統一促進党の外省人であった、また更に7名が共犯として逮捕されたと伝えられていますね。

台湾の離島である金門島は中華民国の島ですが、大陸に近接しているために以前からかなり中共に食われていて、金門県の長が一国二制度を歓迎するとして、台湾政府から自治体の権限ではないと怒られたことがあります。
中共は金門島を勝手に自国福建省に組み入れて、観光客の送り込みだけでなく、台湾政府の反対を強引に押し切って水道供給のパイプラインを通したと聞きました。
中から食われるのは怖いですね。
数年前は、「台湾は日本の生命線」と言うと右翼のレッテルを貼って嘲笑う人々が元気にしていましたが、今はそんな人々は黙り(だんまり)かこっそり宗旨替えとなってきました。
中共の我慢の出来なさに敢えて見出す良かった点です。
今日のウイグル 明日の香港 明後日の台湾 来月の沖縄 and more…
他人の生命財産自由尊厳を己が恣意で法や武力を利用して奪ってでも自分がいい思いをしたい、その欲望を我慢できない人たちを相手にする以上、警戒する、こちらの我慢の解きどころと解き方を考える、必要なことを実行する、それらは平和に暮らしていくためにはいつも続けていかねばならないことなのですね。

他の人はどうか知りませんが、私は共産主義など人類の
悪夢だと思っていますわ。現在、私がその共産主義国で
はなく、時々ムラ社会でイヤんなっちゃうけれど普通選挙
のある日本で生活できることは、なんてラッキーなことなん
だと運命の女神様に感謝しますわ。できれば、もっともっと
ラッキーにして欲しいけど、もうこれで十分なくらい。

中共政府など、本質は清国と変わらない、そのものです。
こんな100年以上時代遅れの政府が、15億人もの人口を
かかえ、GDPがもうすぐ世界一になりそうだなんて、また
旧大本営が復活して日本を事実上支配するより気が遠く
なりそうですわ。中国の一般国民の自由意志は、共産党
やそれと癒着している地方のボスらに蔑ろにされていて、
一般国民は事実上の奴隷扱いなのですから・・
その奴隷身分を、一般国民に当然だと思わせる中華長年
の儒教的思想は、2000年以上生きていて、もう頭クラクラ
します。

武力は弱小でも、一般国民の自由の為にガッツを見せる
台湾・香港の人達が、ただ旧日本軍と中華民国の戦争中
に漁夫の利・トンビに油揚げでデカイ獲物を手に入れた
だけの連中が持つ既得権の不正さを明らかにしていけば、
内外から大勢の賛同者が出て、旧ソ連共産党を追い込ん
だ再現となるハズです。まあ、手始めに中共要人の国外
の銀行口座残高を公表するとオモロイと思います。

自分も、
ツングースカ爆発の隕石と地球の軌道交差があと数時間遅かったら、人類史はどれだけ変わっていたのやら、と思います。

西の方の同緯度にサンクトペテルブルクがあり、レーニンの大演説のために主要人物やたくさんの支持者が集まっていました。
それが街ごとちゅどーん!!
ボルシェビキは存在せず、ロシアもあのような形での革命は起こらず。世界に共産主義は広まりません。

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