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2019年10月12日 (土)

デニー談合疑惑でヒビが入り始めた「オール沖縄」

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今回の談合疑惑について、野党は百条委員会による徹底究明を求めましたが、県政与党は態度保留のまま逃げるつもりのようです。
ひとことでいえば自信がないんでしょうね。
全会一致で百条委員会をする予定だった野党は、いったん設置について見送りました。

まぁ普通に考えれば、なんの問題もなければさっさと応じて潔白を晴らせばいいだけのことで、こんな対応をするということはまだなにか隠していることでもあるのかと思いますね。
たとえばあの前夜の会合で何が話題になったのかについては職員のヒアリング記録が提出されるでしょうから、複数の職員の記録を突き合わせれば、なにが当日の酒宴の目的だったのかわかるはずです。
万国津梁会議の契約とはなんの関係もなかったただの「私的な親睦会」だったのかどうか、はっきりさせましょう。

百条委員会といえば苦い記憶があります。
かつて仲井真氏が受け入れを容認した時など、老齢な上に病気で倒れていた知事を百条委員会で連日つるし上げたのはどこの誰でたっけ。
あの時、私は仲井真氏を殺すつもりかとすら思いました。
それをやったのはなにを隠そう、今県政与党に座って百条委員会を拒否している共産党、社大党、社民党の皆さんです。

デニー氏は仲井真氏とは違い、若くてピンピンしていますが、なにか百条委員会をやれない理由でもあるのでしょうか。
あるとすれば、当夜の参加者であり、かつ談合の当事者である徳森、鈴木両氏と連絡がつかないということでしょうか。

さて、共産党を筆頭とする「オール沖縄」陣営は、脇が甘いタレント知事に嫌気が指してきていることに疑う余地はありません。
そもそも「オール沖縄」の中心である共産党などが望んでいたのは、現場で身体を張って阻止にうごくような泥臭いタイプで、しかも「オール沖縄」のいうがままに操縦できる人物でした。

デニー知事の目玉政策の万国津梁会議など、数十年間反対運動をしてきた彼らからすれば、ただのインテリの遊びくらいにしか見えないはずです。
実際、県の「第1回米軍基地問題に関する万国津梁会議(令和元年5月30日開催)」 議事概要(PDF:137KB を見ると、柳沢協二氏やマイク・モチヅキ氏、孫崎氏など、人選が徳森氏が所属するND一色で染め上げられています。

その彼らインテリは、こんなことしか言わないのですよ。

「委員 米中の秩序を巡る争いに日本は巻き込まれざるを得ない。その文脈で中国を脅威と考えると、抑止力が崩れた場合、どこにミサイルが飛んでくるのか、米軍のいるところに飛んでくる。抑止イコール安全ではない。抑止力によって戦争の脅威が無くなるわけではない。戦争の恐怖から解放されることが積極的平和であれば、根元の国家間の問題をどのように解決するか」

要は、米中関係が改善されなければ沖縄の基地問題は解決できないですか。ため息が出ますね。
あたりまえじゃないですか。いっそう悪化する米中関係、韓国の自由主義陣営からの脱落を受けて、沖縄基地の役割がいま以上に重要になってきている時に、「国家間問題をどう解決するのか」なんて他人ごとのように言われてもねぇ。

こんなことを「提言」すれば、政府はその言葉をそのまま使って、「だから今、普天間移設を漂流することはできないのです。外交・安全保障案件に県は口ばしを入れないで欲しい」と返してくるでしょう。

知事選の焦点を移設反対に置いていたデニー氏は、たしか「移設問題の合理的解決方法があります」と言っていましたね。
1年たちましたが、ケチケチせずにどうぞ「合理的移設解決案」を見せて下さい。
デニー氏がやった初仕事は県民投票でした。
これについて翁長知事はさんざん「オール沖縄」からせっつかれながら重い腰をあげませんでした。

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https://www.asahi.com/articles/ASM2R52Z1M2RTPOB003...

で、デニー知事はやったわけですが、そもそも県民投票は反対の人だけが行くような性格にもかかわらず得票率52%、反対43万ですから、大田知事の基地反対の実績である59%、48万から減らしてしまったわけです。
県の税金を使って連日うるさいほどのコマーシャルをしても、来るのは5割ギリギリだったわけで、それの7割が反対ということは、見た目はスゴイですが、実は投票率5割のうちの7割にすぎませんから、純粋に反対した県民は全体のわずか37%ていどだったということになります。

こんな結果に驚いた野党・メディアは、このからくりには触れず「7割が反対」だけを強調してプロパガンダに使い回しました。
そもそもなんの法的拘束力もないのですから、宣伝に使うしかないのですよ。

つまるところ純粋に移設に反対している層は4割を超えず、県民の6割は容認しているか無関心だということを政府に教えてしまいました。
あーあ、あんなもんやらなきゃ、
「大多数の県民の反対を押し切って」なんて言えたものをね。

あとはなにかデニー氏がやったのでしょうか。う~ん、思い出せない。 

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出典不明

トークキャラバン以外に強いて取り上げるとすれば、今年3月にあった安倍首相との2回目の会談で、岩礁破砕訴訟を取り下げると言ってしまったことです。
これは翁長氏がしまくった乱訴のひとつで、なんどでも同じ事案を蒸し返し、その都度県の承認を求める遅滞戦術でした。
翁長氏としてもこれしかもうやることがなくなっていたのですが、やらなければ「オール沖縄」がついてこないからしていただけのことです。

その翁長氏の苦渋の戦術を、デニー氏はいともあっさりと独断で覆してしまいました。
さぁ、共産党の怒るまいことよ。

「これに対するする事前通告がなかったことに不信感を募らせた与党3会派の代表者らは19日夕、謝花喜一郎副知事を呼んで経緯の説明を求めた。謝花副知事は「昨年から弁護士と協議し、知事も上告を取り下げた方が良いと考えていた」と明かしたが、与党幹部は「我々の後ろには県民の闘いがあり、世論があり、選挙がある。重大なことを、なぜ相談しないのか」と反発した」(琉球新報3月20日)

この時、デニー氏はたぶんNDの意見に従ったはずです。
NDの代表の猿田氏は、かねてから移転問題を「国民の意見に耳を貸さない安倍政権」という言い方をしており、沖縄県と政府の対立をただ「話あいを求める沖縄県vs話あいに応ぜず工事を強行する政府」という薄っぺらな構図で捉えていたようです。
もちろん違います。これでは20年かけて移設候補地が迷走したことを説明できません。
迷走したのは、耳を傾けないどころか地元の意見に耳を傾けすぎて、利害が錯綜したからです。
国が強権でやっていれば、成田空港のように実力でさっさと移転を済ませられたのです。

政府はそんな対立の構図を作りたいデニー知事の意図なんかとっくに読み切っていましたから、頻繁に請われる都度こころよく会談してきたのです。
このようにデニー氏がやってきたことはことごとくスカなくせに、反対運動のプロを自認する「オール沖縄」に相談もしないでやってしまうことにほとほと愛想が尽きかけていたようです。

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そうそう忘れていました。フジロックフェスで平和を歌ったなんて余興もありましたね。CCRとディランを歌ったとか。ああ歳が分かる(笑)。

「歌に先立つトークコーナーでは、ジャーナリストの津田大介氏、沖縄の人気バンド「ORANGE RANGE」のベースYOHさんらとステージに登り、米軍専用施設が沖縄に集中する現状を紹介。「辺野古は絶対に認められない。これ以上、子どもたちに米軍基地を押し付けることはできない」と強調。日米地位協定改定の必要性にも言及した」(東京7月29日写真も同じ)
https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201907/CK2019072902000124.html

ここでも愛知ナンジャラで虚名を売った金髪のアジテーターこと津田大介さんとのトークで、デニー氏は平和を訴えたようですが、だからナニ?
あなた知事という行政官で、反戦フォーク歌手(死語)じゃないのよ。
元本職のデニー氏に「アイ・シャル・ビ・リリースト」なんて謳わせるより、故翁長さんに鳥羽一郎の『兄弟船』でも歌わせたほうが迫力があったんですがね。

そして反対運動の目玉としてデニー氏が出してきたのが、この万国津梁会議 だったわけですが、たぶんなんの成果も出ないはずです。
元官僚というだけでまったく政府に影響力のない柳沢氏や孫崎氏のような人物が何を提言しようと、現実の反対運動にはなんの影響も与えないでしょうし、ましてや政府に至っては聞いてもいないでしょう。

インテリがなにかモゾモゾ言っているというくらいで、そもそもシンポジウムなんて実際の政策の装飾品みたいなもので、巫女さんのご託宣を頂戴して箔をつける性格のものなのですよ。
しかしその実際の政策が欠落しているのに、箔だけつけてどうすんの?

ひとつひとつ見るとわかりにくいのですが、こうして並べて流れをみると、NDが主導したということがよくわかるはずです。
それはひとことでいえば、いわゆる「意識高い系」イベントです。
トークキャラバンは徳森氏がやっていた高江キャラバンの延長、フジロックはいかにも彼ら好みの若者向け企画そのもので、そして万国津梁会議などは政策提言集団を自称するNDのオハコときています。
これは総決起集会、デモ、座り込み、ピケ、訴訟などと、半世紀まったく変わらない「オール沖縄」とは異質です。

この昭和の匂いがたちこめる「オール沖縄」からすれば、デニーよ、お前の仲間は真面目に反対運動やる気があんのかと内心思っているでしょう。
自分を当選させた「オール沖縄」には最低限の挨拶しかしないくせに、翁長氏のやったことをぶち壊しやがって、何をしたいのかと思ったらガキ相手のお遊びかい、言葉は悪いですが、「オール沖縄」のオジさんたちがそう考えていることは想像に難くありません。

そのうえに岩礁訴訟を取り下げたので、今後類似のイヤガラセ訴訟を起こしにくくなります。
唯一政府が嫌がったのはこういうネチネチしたけちつけ訴訟で、政府からすれば勝つのは分かっていても時間と手間をかけさせられるので作戦としてはそれなりに実効性があるのです。
その武器を自分で捨ててどーすんの、といったところでしょうか。

たぶんデニー氏は気がついていないでしょうが、「オール沖縄」からすれば、軒を貸して母屋を乗っ取られたような気分だったことでしょうね。
誰に乗っ取られたって?もちろん外来者のNDにです。
その挙げ句、徳森氏らを近づけすぎてとうとう談合疑惑までやらかしやがって、もう知らんわ、勝手にさらせ、2期めはないと思え、と思っておられることでありましょう。

というわけで、どこまで「オール沖縄」がデニーさんを守るのかぬるく見守りましょう。

 

 

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コメント

本日の記事はまさしく正鵠を得たものと思います。
以前私は「デニーはロックしてない」と書きましたが、記事と同様な見解からです。オール沖縄は「分裂が始まり」ましたね。そこに「反基地利権」も絡んで、これは「見もの」となってきました。

元仲井眞知事は「一喝交付金3,000億」を獲得した。
前翁長知事は「沖縄特措法の延長」という沖縄エスタブリッシュメント層の「延命安定基盤」を政府から言及させた(翁長はこれを最大の目的としていた)。両知事の「功績?」を基盤にした翁長後継者デニーは・・・?

共産党系の人は、ちょっとした人権無視にはワンワン吠えるのに、自分の腐敗・人権無視にはシラッとして能面にように隠蔽しますね。中共の謀略組織は複雑に組織され、中には金まみれの便乗組もあるんですかね。
日本の民主党が政権取って、みんな幻滅しましたが、沖縄もそろそろ嫌気がさしてきましたかね。中国も経済減速が明確になり、ハードランディングすれば、ただではすまないでしょう。宗主国は火宅の人になってないでしょうか。
補助金獲得が功績なんですか。
随分とあれですね。
世の中みんなそんな風でしょうね。

デニー知事をみるに思いつくのは「軽薄」の一言。徳森氏らは「アタシらがデニー知事を誕生させた」と鼻高々、意気揚々だったんでしょうね。おいしい予算もゲットし何もかもが思いどおりで、「沖縄を動かすのはアタシらよ!」と契約前日の高揚した気分を(自慢したくて?)うかつにもさらしてしまったのが例のfacebookと。思わぬ大事になると当事者の徳森氏は雲隠れ。もう何もかもが軽すぎる。副知事や知事公室長は発泡スチロールを水中に留め置くような仕事でさぞかしストレスでしょうなぁ、欠片も同情しませんけど。

皮肉を込めて「補助金獲得の功績」と書いたつもりです。
一括交付金を始め防衛施設予算を「どう減らしていくか」、また、沖縄特措法については「特別に補助してもらう法律からの脱却」をどう「目指す」のか?が私の本意です。まぁ、全国の自治体が抱える問題でもありますが。

「♪わったー 自慢の オリオンビール♪」というオリオンビールのCM曲を聞いた時、思わず苦笑しちゃった記憶があります。そのね、自慢しているそのオリオンビールは政府の援助がなければ存続出来ないんだよね、、、、そんな「薄っぺらい誇り」じゃねぇ・・・・・、と。

入ってくる補助金の使い方や一般県民への効果などを徹底的にチェックすることが必要不可欠です。だが、未だそれらがなされているような気配はありません。これが「カネに集まる人々」が後を絶たない根源だと思います。猿田某も徳森某も結局はその類でしょう(典型的な反基地イデオロギー利権ですね)。
保守、革新相伴って沖縄の政治家たちも大なり小なりその「恩恵」に被っている事実は周知であり、今回の「デニ談合疑惑」をどれだけ沖縄自民が理路整然と追求出来るのか?は甚だ疑問が残る。

「沖縄でのAKB総選挙に政府予算2800万円」
https://www.sankei.com/entertainments/news/170805/ent1708050012-n1.html

https://www.taro.org/2017/07/okn48.php

「防衛予算で沖縄セルラースタジアム那覇」
https://www.sankei.com/premium/news/160106/prm1601060008-n1.html

浦添市のてだこホールも防衛予算の補助を受けて建設している。


失礼致しました。
まあ、もし私がそういう環境に身を置けば、補助金獲得に奔走して、そのお裾分けもらうように運動してるかもしれません。
補助金というのは麻薬のように、すべての人を腐敗してしまうに思います。
やはり自尊自営のためには、教育に投資するしかないと思います。ITや医薬なども含めた知財教育を英才教育のように進め、その人たちが起爆剤になり、孫さんのようのなれば、いろいろ好転すると思います。
教育はあまり利権の旨味がないのか日本では二の次三の次ですね。
利権というのは、絶対的剰余価値の搾取ですよね。米国もあると思いますが、独占禁止法や経済的な刑法が厳しく、自由主義を蝕む源泉とみなし、結構取り締まられているようですが。
しかし、沖縄の問題は難しいですね。学生の時に左よりの友人が企画した沖縄の平和ツアーという旅行に行き、伊江島とか様々な戦時中悲惨なところを回り、古老から当時の話を聞きました。強制的な土地収用など含め、戦後も長きにわたり米軍などとの闘争が続き、いろいろと憤懣があることと思います。随分と時は過ぎましたが、その燃え盛る憤怒はそう簡単に消えるものではないのでしょうね。

すみません、前の記事にハンドルネーム忘れました。近代数学の確立者(使徒)の名前のオイラーでした。

記事にも出ている県民投票、ボイコットだ何だとみっともなく抵抗した自民党ですがやはり賛成はわずかだという結果になりました。そして沖縄県民はますます自民党を見放すという悪循環ですね。しかしミキオ算と揶揄される使い古された負け惜しみがここでも使われるとはなかなか笑わせてくれます。
さてさて業者との癒着はさんざん見てきてむしろ当たり前だと考えている沖縄自民党関係者の方がこの問題には内心さめているようですね、沖縄では野党である今ですら隠しようもないほどガッツリ癒着していますから。
しかし公文書改竄や虚偽答弁、さらに自殺者まで出したモリカケは問題ないと火消しに走った人たちがことさらこれで騒ぐのもまた笑わせてくれます。

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