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2019年10月16日 (水)

千曲川洪水地点は今まで何度も大水害に見舞われていた

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チョ・グクが辞任して、いよいよムン・ロベスピエールの断頭台への道が近づいたようですがそれは次回にします。
千曲川洪水について若干の修正をいたします。

前回の記事で私は田中康夫知事の脱ダム宣言と関係づけてしまいましたが、やや短絡しておりましたので修正します。
千曲川の洪水地点はいままでなんどとなく洪水を繰り返してきている犀川との合流近辺です。

台風19号による大雨で堤防が決壊し、大きな被害が出た千曲川。専門家によると、長野市の浸水エリアの一帯は古くから洪水の常襲地帯として知られている場所だった。国土地理院が推定した浸水の深さは最大で4・3メートルに達した(朝日10月14日)

地図で確認します。


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千曲川河川事務所 http://www.hrr.mlit.go.jp/chikuma/livecamera/index...

上の地図を見ていただくとわかるように山岳地帯に源流をもつ千曲川と犀川は長野市で合流し、信濃川と名前を変え日本海まで流れています。

今回の決壊が発生した長野市穂保(ほやす)は犀川との合流地点近くの屈曲して狭くなっている手前の場所で、河川事務所が洪水の危険性がある場所として警戒をしていた地点でした。
この穂保には電柱に、「5・0メートル以上想定浸水深 この場所は千曲川が氾濫すると最大10・0メートル浸水する可能性があります」と書かれたプレートがつけられているほど、
かつて何回も洪水を起こした地点として知られていました。


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千曲川河川事務所 過去に発生した大洪水 http://www.hrr.mlit.go.jp/chikuma/shiru/kouzui/kako/index.html

上の写真は、長野市赤沼に建つ「善光寺平洪水水位標」善光寺平をおそった歴代の洪水の水位を表しています。
子供が立っている棒の一番上の印が、1742年(寛保2年)6月に起きた大洪水の時の水位で「戌(いぬ)の満水」と呼ばれているそうで近世最悪のもので死者600人を出しています。
近年では平成18年(2006年)7月にも洪水が起きています。

「この被災地のある一帯は千曲川などが運んだ土砂が積もった氾濫原と呼ばれる平野」(広内大助信州大教授(自然地理学)で、「堤防の高さが他よりも数十センチは低い所だった」(千曲川河川事務所万行康文副所長)そうです。

今回この地点に記録的大雨が降り、この大量の水の運動エネルギーは千曲川屈曲部を経て犀川との合流点に向かいました。

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「今回は千曲川の上流域に当たる、東信で記録的な大雨になりました。13日(日)9時までの48時間雨量は北相木で411.5mm、佐久で311.5mm、鹿教湯で327.5mmなどいずれも観測史上1位の記録を更新、軽井沢の332.5mmも10月としては1位の記録です」(ウェザーニュース10月13日)
https://article.auone.jp/detail/1/2/2/150_2_r_20191013_1570937583887204

上図をみると300㎜を示す紫色の丸が、千曲川屈曲部右岸周辺にに集中しているのがお分かりになると思います。
千曲川の特徴は、屈曲と盆地が連続することで、特に今回洪水を引き起こした穂保周辺は大きく曲がって犀川と座右流するすぐ手前に当たっています。
このような二つの河川が合流する地点はバックウォーター(背水)現象の起きる特徴的地形です。
かつての倉敷市真備の洪水でも典型的なバックウォーター現象が起きています。

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「未曽有の被害をもたらした原因とされるのがバックウオーター現象。豪雨などで川の本流の水位が上がることで、本流に流れ込むべき支流の水が、壁にぶつかるように流れを阻害され、行き場を失ってあふれ出す現象を指す。
国交省によると、真備町では、高梁川の支流の小田川で決壊が2カ所発生。岡山県も、支流の高馬(たかま)川などで3カ所の決壊を確認しており、いずれも川の合流地点付近という。地形的にも高梁川と小田川に挟まれてたまった水の逃げ場がなく、浸水が長引き、その範囲は約1200ヘクタールに及んだ」(2018年7月10日 上手も同じ)
https://www.sankei.com/west/news/180710/wst1807100...

千曲川と犀川の合流点においても似た現象が起きたと推定されます。
おそらくこんなプロセスではなかったのでしょうか。

①記録的大雨で両河川の水位が著しく上昇。
②犀川に対して比較水量が少ない千曲川は、犀川の水量が多いために合流を阻まれて流れにくくなる。
③合流を阻まれたために千曲川が滞留し水位が更に上昇する。
④水が堤防を越水し決壊する。

なおこのバックウォーター現象は多くの支流が合流する多摩川でも発生したようです。

 

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コメント

 台風被害は人災の部分が多いと思います。公共工事費を削ったツケの部分が非常に多いと言えましょう。公共インフラへの長期的整備計画を立てるべきだと強く思っております。

 三橋氏は、一心不乱に公共投資の必要性を叫んでおりますが、多くの人たちは彼の叫びに冷淡であります。極端な物言いをする性格がありますので敬遠する向きもあるようですが、私は彼の主張を支持しております。プライマリ-バランス策を破棄し積極財政に転じてもらいたいのです。三橋氏の理論は間違っておりましょうか?ありんくりん さんは彼の主張に対しどのように思われますか?

 彼の理論に欠点があるのであれば、だれでも良いのですがご指摘いただきたく思います。ご指摘があれば、私も参考にしたいと思うのですよ。彼の理論は説得性があると思います。なによりも、国を憂う彼の情熱には心打たれます。

 今回の台風被害は、三橋氏がかねてより懸念していた通りの悲惨な結果をもたらしました。インフラ整備への投資を大がかりにやるべきです。

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