• 18-004
  • Artux_city_vocational_skills_education_t
  • 002_20191206040001
  • 5c63b672360000150f6ad2d3
  • P06kv3rv_20191206050901
  • B3do671_xjboss_m_20190329165814
  • 201
  • Pn2019031201002563___ci0003
  • 4d75c6d4_20191206084201
  • 011_20191205032601

« 首里城火災 電気設備技術基準違反の違法コードから発火 | トップページ | 分裂を始めた沖縄地元紙 »

2019年11月12日 (火)

「大家の国」が防災をジャマしたと言い始めた地元紙


015_20191112025301

沖縄県は、首里城炎上の責任は国にあると誘導したいようです。
沖縄県準広報紙の沖縄タイムス11月7日の記事からです。

「「大家さんは国だ」 首里城、スプリンクラーが未設置だったワケ
[失われた象徴 首里城炎上](6)夜の屋内火災

 「国が整備した施設で、消火設備は、きちんとしているはずなのに」。10月31日、午前7時半すぎ、県幹部は、県庁で首里城の正殿が焼き尽くされていくテレビニュースの映像を横目に、うなだれた。別の県幹部は、「今回の火災は、想定外だった」と声を落とした。閉館後の正殿のように、人がいなくても火災を早期に感知し、自動的に消火するスプリンクラーは、設置されていなかった。
 首里城を整備した所有者の国によると、「正殿復元はできるだけ昔使われた材料と伝統的な工法を用いて、往時の姿に戻していく」考えが基本にあった。法律を順守し、「厳正な復元を目指した」とスプリンクラーが設置されなかった経緯を説明。消火設備の妥当性については、「法律を順守した」との立場だ」(沖タイ11月7日)

すっと読むと「大家」の国が杜撰な防火設備しかない施設を残したから、県は「心の象徴」を燃やされてしまって大きな損害を被った、あげて責任は国にある、再建費用とは賠償金のことだ、とでも読めてしまいます。
この私の邪推が正しければ、今本土に来ている那覇市長や、火災があってあたふたと駆けつけたデニー知事などは、実は陳情ではなくて、「賠償要求」に来たんですかね。
いくらなんでも違うと思いますが、ここまで被害者意識丸出しで言い募られると、ひょっとして、と勘繰りたくなります。

沖タイさん、問題をすり替えないで下さい。
「大家は国」、では国が首里城の管理責任を持っているとでも?
ならばこの首里城火災原因がなんと推定されているのか、そこからいきましょう。

発火したのは正殿1階北東側からです。そこには分電盤がありました。
そして焼け跡には、分電盤から2本の延長コードが延びていて、溶けた痕が30数カ所残っていました。
※1本は床下配線、1本は延長コードでしたので、訂正します。

「電気系統設備が最も集中している正殿北東の部屋が出火場所とみており、その部屋の分電盤の床下配線と、分電盤側面のコンセントに取り付けられていた延長コードが見つかった。その両方に、溶融痕があったことを明らかにした」(琉新11月8日)

火の気がない夜間の火災の原因の多くは、電気配線からの発火です。

H33_005

https://sonaeru.jp/hazard/fire/residential-fire/h-...

当時正殿は鍵がかかっており無人でした。
ストーブなどの火の気はありませんでしたから、原因はこの分電盤から延びた2本の1本の違法(※)コードとみるしかないのです。
しかも2本とも杜撰な素人細工で、市販品のコードを廊下に放置して見学者が多数通る床にのたくらせてありました。
違法判定についてはひこーさんのご意見を頂戴して「違法とまではいえないが適切な使い方ではない」とします。

20191110172706_20191112034101

ユーチューブ

通常、こういう電源の延長工事をする時には、専門の電気工事士に依頼して、分電盤の漏電遮断器を経由して取るものなのです。
しかし電気について無知な財団職員がやったのでしょうか、漏電遮断器を通さずに電気をとってしまいました。
結果、電気コード自体の損傷か、あるいは電線に取り付けた器具の不具合によって発火したと考えられています。

では誰がこんなものを取り付けたたのでしょうか。いうまでもありませんが、管理財団です。

沖タイさんは「国が大家」と言っていますが、それはあくまでも国有財産だというだけのことで、管理は完全に県に委譲されていました。
あの違法延長コードも県に委譲されたとたんに取り付けられたのです。
それは琉球新報も認めています。

「一方、延長コードは今年2月から正殿内に取り付けられていたことも関係者への取材で分かった」(琉新11月8日)

裏返せば、国が管理してさえいれば、こんな違法工事はやらせなかったということです。
これは私もイベント関係者の間接的聞き取りで確かめています。

国有施設だった当時は、電気関係の管理にはことのほかうるさく、分電盤から電気をもらったりすることは御法度だったそうです。

それが県営に移管されたと同時に、すべてが「ゆるやかに」なったそうです。

沖タイは「国が大家」だから出火の原因も 国 にあるとでも強弁したいようですが、短絡するにもほどがあります。

出火の責任は県にあります。ここから逃げては話になりません。
今後再建についての具体的作業に入るでしょうが、再建される新首里城は国が管理しきるしかないでしょう。
とてもじゃないが、沖縄県にその能力はありません。

次に防火体制についてですが、こう沖タイ記事は書いています。

実際の管理運営を担う沖縄美ら島財団は、「(既存の)設備を前提に、指定管理を受けているので、これを最大限に活用して対処する」との立場。県も財団も、スプリンクラーなど、屋内の出火に対応する自動消火設備の検討はしてこなかった。
文化庁は、今年4月、パリのノートルダム寺院火災の発生後、文化財の防火対策の徹底と点検を呼び掛けていた。通知の対象は国宝と重要文化財の建造物で、首里城は対象外だった。
木造建築物への防火意識が高まる中でも、国や県は、体制の見直しを行っていない。県幹部は「大家さんは国だ」と例え、「スプリンクラーなど、勝手には新しい設備は付けられない」と、所有者と管理者の関係性を説明する

「勝手につけられない」という言い方で、スプリンクラーの設置を国が認めていなかったような言い分ですが、果たしてそうでしょうか。
文化庁は、ノートルダム火災を受けて今年4月に文化財の防火についての見直しを進めていました。
この対象から首里城がはずれたということで、県は免れたと勘違いしたようです。

問題は「国が大家」であるかないかではなく、「沖縄の象徴」とまで首里城を言うならば、防火体制に万全期するべきだったということです。
文化庁がいやスプリンクラーが室内の文化財を濡らすというなら、不燃ガスによる消火など別の手段で対案を出し、国と協議すればよかったのです。
それでもなお国が、これ以上の防災システムなんかいらない、つけるべきではないと頑迷なことを言うなら、その時こそ国としっかりと対決すればいいのではありませんか。
それを低い水準で妥協して、あれは「大家が国だから」と小声で愚痴をいう、それが「沖縄の象徴」を守る者の言葉だとすれば、恥ずかしい。

沖縄県は首里城をただの観光スポットとしてしか考えていませんでした。
だから夜間はおろか、昼間にもまともな消防訓練をしていません。
国が管理していた2018年には消防訓練も行われています。

Img_72fbdbda44e89a227d806712ea50b0311928

https://sonaeru.jp/hazard/fire/residential-fire/h-...

この2018年1月8日の消防訓練の設定はなかなか現実的で、早朝に正殿から出火したと想定しています。
この時に放水している放水銃の位置を確認してください。
現実の火災時には、すべての放水銃は稼働できず、左端の放水銃(下写真赤丸)もまた使用されていませんでした。

Ei7ztzrvuaybmet

その原因も地元紙にかかると「国が撤去したからだ」ということになって国のせいだぁとなるわけですが、だとしても全部が使用不可能というのはいったいどうしてでしょうか。

現時点で分かっているのは、警備員が熱気と煙で接近出来なかったからだと言っていますが、そこまで火災が拡がったのは燃えてから警備員が駆けつけるまで相当時間が経過していて、正殿内部は手もつけられない状況になっていたからです。
そもそも一般的には、感知器が適正に作動して、それに連動して室内・屋外の消火装置が自動消火を開始するのが定石なのです。
それを建物に接近できないくらい燃え盛ってから、消防訓練もしていない素人の警備員が手持ち式の消火器を持って行ってもなんの役にも立たなくてあたりまえです。
文化財の自動放水銃など珍しくもない施設ですから、「大家の国」と話合ったらいかがだったのでしょうか。

さらによしんば警備員が近づいて放水銃にとりついたとしても、役目を果たせていたかどうかはなはだ疑問です。
というのは、ビジネスジャーナル(11月6日)によれば、当夜、イベント準備が前庭で行われていて、大規模なステージが建設されていたからです。

それが 下写真の正殿前舞台です。

ただし、今回のイベント用舞台は更に大規模だったようです。

「特に御庭にあったステージはかなり大きく、高さも正殿の半分くらいあった」(ビジネスジャナル11月6日 )

焼け焦げた大規模な舞台と大型照明機材が多数設置してあるのが確認できます。

何度か書いていますが、これだけのイベント設置をしていれば大量の電気が必要なのはあたりまえですので、分電盤から電気を貰った可能性が高まります(※)。
※ひこーさんのご指摘どおり、正殿裏の分電盤からは遠く、他の棟からとったようですので、この可能性はありません。

Post8020191106

正殿付近で実況見分が行われる首里城。奥に御庭とステージが見える(毎日新聞社/アフロ)Business Journal 11月6日

ビジネスジャーナルはこう報じています。

「大手キー局社会部記者は次のように話す。
「どれだけ影響があったのかわかりかねますが、西の『御庭』にあった2基、東側の1基の計3基の放水銃格納庫と正殿の間に、当日まで開催されていたイベントのステージや工作物が設置してありました。現場を取材した記者によると、放水銃の上にその瓦礫が崩れていたそうです。
 那覇市消防局に放水銃と工作物の位置関係を尋ねたところ、次のように説明があった。
「確かに地面下の放水銃格納庫の扉は開くようにはなっていました。ただ、かなり工作物が(格納庫に)迫っている状態だったことは確認が取れています」。

 会社の非常口を形だけ空けて資料を積む。防火水槽指示位置の枠に入っていないけれどギリギリまで寄せて車を駐車する。そして、イベント設営の際に放水銃や消火栓設備の規制ラインギリギリまで寄せて工作物を設置する。明確に違法行為ではないが、万が一の際にそうした行為が命取りになるのは、これまで多くの火災が実証してきた」( ビジネスジャーナル 11月6日)

たぶんそのとおりです。放水銃格納庫の扉の上にはイベント準備の機材は置いていなかったものの、仮に放水銃を警備員が使えたとしても、その前にそそり立つような巨大な舞台がそびえ立って妨害したことでしょう。
だとするならば、観光イベントのほうが防災より重要だったと県が考えていたことになります。

このようなていたらくで、「大家は国だ。われわれは国に言われたとおりにしていただけだ」と言い張れる人たちの厚顔無恥ぶりに呆れるばかりです。

« 首里城火災 電気設備技術基準違反の違法コードから発火 | トップページ | 分裂を始めた沖縄地元紙 »

コメント

あきれます。これは酷い。
県の職員さんはバカしかいないのですか?

普通にアパート借りて、電機製品なりコードなり台所や煙草なりで失火して燃えたら・・・普通は「大家さんが悪い」とはなりませんな。
しかも今回は「ストーブ禁止」のアパートで七輪使っちゃった的な過失がありますよね。その程度のことです。

それにしても、コンセント工事した人は素人っすか?専門職なら絶対にやらないでしょう。
一般家庭でも、以前はエアコン取り付けの時にコンセントから電源取ってたけど、10年位前からうるさくなって、今では配電盤のブレーカーから空いてるとこ(つまりメインより下流。空きが無ければそっちも丸ごと交換して)ケーブルひきます。
と、高校の屋上の望遠鏡テントに「電気欲しいね」と勝手に電気屋で買ってきた「コード」を屋内から引っ張って固定したら(一応プラカバーは付けた)、「勝手なことすんな!固定は資格無いとダメなんじゃ!」と先生にシコタマ怒られたオレです。
それでもブレーカーよりは下流ですけど。

消防署の方も何やってたんでしょう。イベントならまずチェックして煩く言ってくるのが消防署と保健所ですけど。。

地元の総合運動公園でも10年以上前ですけど、普段は閑散としてる定員20000の競技場でサッカーの試合に(当時は無料招待券とかあったから)人が入り過ぎて21000人になってしまい・・・運営が消防署から怒られてましたね。。

「2本の違法コード」とは、どこ情報でしょうか?


現場検証で回収された床下ケーブル1本(配電盤から分電盤への配線か?)は、正規の配線でしょう。
回収されたもう1本、延長コードが繋がれていた増設コンセントですが、財団内には電気主任技術者、電気工事士、建築士、消防設備士、と有資格者が一応いるんですよ。
(あの延長コードの扱いが酷いのは言うまでもありませんが)


出火時刻前後に青白い炎が防犯カメラに映っているそうで、流石に延長コードからカメラに映り込むほどの閃光は出ないんじゃないかと思いますが、どうなんでしょう。
また会見での財団の説明が真実なら、21:35にシャッターを閉めたあと屋内の分電盤から、屋外作業者が延長コードで電気を使っていたとは、普通なら考えにくいですね。

他には、正殿には照明と送風機以外に、車イス用リフトがあったので、普通なら動力用の盤は照明盤とは別にする気がするんですが(想像)、リフトがどこからの電源で配線がどこを通っていたかがよくわかりません。

今回ほど沖縄の地元二誌の報道姿勢がぱっくりと割れた事案は記憶にありません。
火災原因や記者会見などの比較的まともな報道は全て琉球新報、対して沖縄タイムスは先の「誰の責任でもない」「大家は国」など県側には一切責任がないかのような被害者スタンスの報道一色です。
世間の見方では組踊りイベントの主催にタイムスが絡んでいるからという憶測が流れていますが、もしそうであるならば報道機関としてあるまじき背信行為です。

「城は支配の象徴」という面は置くとして、「我が郷土の城」ということでは中部にも北部にもそれぞれあって、首里城に特段の気持ちは無い沖縄島の県民もたくさんいます。
それでも、管理の現実、管理責任と寄付金両方の行き先が定まらない、店子が大家に損害を与えておいて大家に支出要請のみならず店子が払う使用料の減額を算段、などなど、早々に募金を済ませた人、首里城に思い入れや誇りが有る人などが特に怒って当然の話が出てきているのですがねぇ。
これでは沖縄側が批判を受けても泣き言を言えないはずですが、その際にも泣き話にするところまで含めて、残念だけれど「土人」と呼ばれかねない道を、目立つ人たちが自らすすんで選んでいますね。

難きをその易きに図り 大なるをその細に為す
天下の難事は必ず易きが作り 天下の大事は必ず細が作る

老子はそう警告しているわけですがねぇ。

なんというかもう沖縄の韓国化がここ最近著しいですよね。やはり翁長知事の治世が沖縄しの転換点だったのかなぁ。

上のコメントを訂正します。沖縄しではなく沖縄史です。

「青白い炎」ですが、一般に燃焼温度の低い炎が赤く、温度の高い炎が青(白)色になります。電気火災関連で代表的な雷の“炎”で青白く見えます。つまり完全燃焼に近くなるほど炎が赤→青白になり、また煙も出なくなります。煙は不完全燃焼を意味しています。

アーク放電も同じく青白い炎になると思います。ちなみに電線(銅線)相互が接触した場合を短絡(ショート)と呼び、電線(銅線)相互が接触せずに気中の絶縁破壊による“炎”をアーク放電と呼びます。

私が知るアーク放電は雷と高圧線による絶縁破壊です。今回の事故(火災)で注意すべき点は、火元の炎なのか建物火災になった後に電線被覆に燃え移った後の炎→ショートなのかです。

もう一点は、金属が燃える時も高温になりますので青白く見えると思います。この場合、金属が燃えるくらい高温(完全燃焼)状態になっていた、と考えるべきでしょう。この建物には高圧線は来ていないと思われますので、火元の炎ではなく、建物内で火災発生後ある程度時間が経過した後の何らかの炎ではないでしょうか。

言うまでもないことですが、仮に建物内の延長コードが火を吹いたとして、そんな炎が建物の外から見えようはずはありません。

もう一言

火災の順番をざっくり言えば①煙(低温)→②赤い炎(中温)→③青白い炎(高温)の順番になります。この建物に設置されて火災警報器が“熱”型であったようですので、これが致命傷の一つだと思います。一般的な建物では“煙”型にすべきです。

「首里城は沖縄の象徴」とか、「心のよりどころ」とか言うのは、やはり大きな違和感を感じます。まぁ、近所の人はそう言うでしょうけれど。

実態は 「沖縄県は首里城をただの観光スポットとしてしか考えていません」のだし、沖縄コンベンションビューローが「沖縄観光の流れが、首里城がないことによって変わる事になるかもしれない」というような見地から見た実際的危惧の方が大きいと思わざるを得ませんね。

それなら政府は観光目的の沖縄は後回しにして、本土の台風被害者などの救済に心血注ぐべきです。

戦災で焼けた元々の首里城だって、あれは薩摩の金と指示で建てさせたものです。「心のよりどころ」とか、「象徴」と言われるならば、鉄筋コンクリートでいいので、今度こそ沖縄の力でやってみてはいかがか? と思います。

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

« 首里城火災 電気設備技術基準違反の違法コードから発火 | トップページ | 分裂を始めた沖縄地元紙 »