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2019年12月 6日 (金)

米国議会、ウイグル人権法案可決!

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なぜかわが国ではあまり報道されていないようですが、米国議会で香港人権法に次ぐ第2弾ウィグル人権法が可決されました。
ウィグルの人々のために心から祝福を送ります。やっと一筋の光明が見えてきました。

下院で反対1で(どうもこの反対1というのは前回の香港人権法にも反対した議員のようですが)、9月に上院から送付されたものを強化して修正し、上院で再可決されました。
あとは例によってなにを考えているのかよくわからない(というか、たぶん大統領選だけしか頭にないなんでしょうが)トランプが署名をするばかりとなりました。
といっても両院の3分の2で成立してしまいますし、10日間意思表示をせずに放置しても自然成立してしまいます。
米国は大統領権限が強いと思われていますが、大統領拒否権といってもこのていどのものなのです。
というわけで、署名
しようとしまいと同じなのですが、恥をかきたくなければするでしょう。

今回のウィグル人権法は香港人権法よりも手厳しい内容です。

「具体的には、共産党政治局委員で同自治区の党委員会書記を務める陳全国氏を制裁対象に指定するようトランプ大統領に求めている。成立すれば、政治局委員の制裁指定は初めてとなる。(略)
ウイグル人権法案はトランプ氏に対し、イスラム教徒への弾圧を非難し、新疆ウイグル自治区の北西部にある大規模な収容施設の閉鎖を呼び掛けるよう求めた。

また、トランプ氏に、法成立後120日以内に弾圧に関与した当局者のリストを議会に提出し、グローバル・マグニツキ―法に基づき制裁を科すよう要求。同法は査証(ビザ)の発給停止や米国内の資産凍結の根拠となる。
法案はさらに、ポンペオ国務長官に対し、自治区の再教育・強制労働施設に収容されている人数を推計するなど、弾圧の実態を報告するよう要求。顔・声認証技術など、個人の監視に利用可能な製品の中国への輸出も事実上禁止している
(ニューズウィーク12月4日)
https://www.newsweekjapan.jp/stories/world/2019/12/post-13533.php

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https://newsphere.jp/national/20190325-1

このNWの記事に出てくるグローバル・マグニツキ―法とは かねがねウィグル人権保護団体が米国政府に適用を求めてきたものです。
つい先だっても、中国人権活動家や宗教関係者がペンスに面会を求めてこの法律の実施を要求しています。

「ペンス米副大統領は8月5日、ホワイトハウスの副大統領執務室で、中国人権活動家や宗教団体の代表者らと会談した。出席者は、中国共産党高官ら人権侵害に関与する人物リストを直接手渡し、米国に人権グローバル・マグニツキー法を発動するよう要望した。
ペンス副大統領は、トランプ政権が中国を含む世界中のさまざまな国の宗教信仰者に協力すると強調した。米政府は、中国憲法で規定された信仰の自由を保障するよう中国政府に呼びかけ続けている」(フィスコ2019年8月7日)
https://minkabu.jp/news/2457652

前回の香港人権法や今回のウィグル人権法の元となったマグネツキー法について押えておきましょう。
この法案の冠となっているマグネツキーはロシアの汚職を告発した兄弟の名前です。

「今は亡きロシア人内部告発者の遺族の代理人を務めていたモスクワの弁護士が、ビルの上から転落し、重傷を負った。3月21日、出廷予定のわずか1日前のことだ。
ニコライ・ゴロコフ弁護士は、内部告発者セルゲイ・マグニツキー氏の家族の代理人を務める。マグニツキー氏もロシアの弁護士で、2009年モスクワの勾留施設で不審な死を遂げた。法執行機関と税務当局を舞台にした2億3000万ドル(当時のレートで約256億円)もの巨額横領事件を告発した後の出来事だった。マグニツキー氏の死は国際社会の怒りを招き、2012年、アメリカがロシア当局者数人に対して制裁を加える法案「マグニツキー法」可決へとつながった」(ハフィントンプレス2017年3月23日)
https://www.huffingtonpost.jp/2017/03/23/russia_n_15558736.html

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雪に覆われたロシア人弁護士セルゲイ・マグニツキー氏の墓。2012年12月7日、モスクワの墓地にて ハフィントンプレス

マグネツキー兄弟の不審死はプーチンがやりまくっている暗殺政治のひとこまにすぎません。
この国では恒常的にプーチンの政敵や反政府ジャーナリストが不審死をとげており、みかねた米国はこの事件を受け2012年に事件に関与したと見られる関係者のビザ発給禁止や資産凍結を含むマグネツキー法を可決しました。

「この法律の主な意図は、セルゲイ・マグニツキーの死に対して責任があると考えられていたロシア当局者を、米国への入国と銀行システムの使用を禁止することで処罰することであった」
(Magnitsky Act ウィキ米国版原文英語)
https://en.wikipedia.org/wiki/Magnitsky_Act

この法案にはマグネツキーの死に関与した疑いがあるモスクワの税務調査官、裁判所裁判官などまで名前を公表され、米国入国を禁じられました。
グローバル・マグネツキー法は、2019年に作られたこの国際バージョンでしたが、とうとう世界最大の人権抑圧国家・中国に対して同法を適用することになったわけです。

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https://www.bbc.com/japanese/45859761

今回のウィグル人権法案が画期的なのは、今までチャイナマネーが欲しいあまり国際社会が無関心を決め込んでいたウィグルのエスニック・クレンジング(民族浄化)に対して、初めて有効な反撃が開始されたことです。
既に100万人以上にも及ぶとされるウィグル人が強制収容所に隔離されていることを思えば遅すぎたきらいがありますが、とまれ素晴らしい第一歩です。

ウィグル人権活動家は、さらにフランク・R・ウルフ国際宗教自由法の適用も求めています。
これはクリントン政権が1998年に作った国際宗教自由法(IRFA)をもとにして、オバマ政権が2016年に制定したものです。

「米国のバラク・オバマ大統領は16日、フランク・R・ウルフ国際宗教自由法案に署名した。これは米国の外交政策の一環として、世界中の宗教的少数派への迫害に対抗する米国の取り組みをさらに強化するものである。
「宗教的に少数派に属しているか多数派に属しているかにかかわらず、人々が宗教的信念に基づいて思考し、信じ、行動できるよう、世界のリーダーとして米国はあらゆる機会を通じて自由と基本的人権を擁護します」と、同法案の共同発起人である共和党のジェームズ・ランクフォード下院議員(オクラホマ州)は声明で述べた」(クリスチャンツデー2016年12月25日)https://www.christiantoday.co.jp/articles/22888/20161225/president-obama-signs-new-international-religious-freedom-bill.htm

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https://jp.wsj.com/articles/SB10387045459312313712...

同法も成立すれば、宗教弾圧に関係した者たちのビザの発給停止や米国内の資産凍結の法的根拠となります。
また今回は人権抑圧に関与した共産党政治局員に対しても制裁指定に入りましたが、これは民族浄化の現場関係者だけではなく、その責任者である「ウィグルのヒムラー」こと陳全国新疆ウィグル自治区党書記を名指ししたものです。

「中国政府による新疆ウイグル自治区での締め付けを指揮する陳全国氏は過去2年半、規模的にも技術的にも比類ない取り締まり体制を同地で構築してきた。チベット自治区など以前の管轄で用いていた技術の一部を投入し、新しい技術や手法で拡大したのだ。
 陳氏は新疆の数千カ所にハイテクな交番を設置し、秩序維持と市民監視のためにビッグデータを利用した。警察官は携帯デバイスを使って市民の携帯電話上の写真やメールなどのデータを検閲している。多くのウイグル人やその他のイスラム教徒が施設に強制収容され、多数派の漢民族への同化を目的とした政治教育を受けさせられている。

 中国政府のウイグル人対応は国際社会の非難を浴びている。一方で、陳氏の手法の一部は国内の他地域にも取り入れられている。背景にあるのは、共産党による社会支配をあらためて示そうとする習近平国家主席の動きだ」
(ウォールストリート2019 年4月8 日)
https://jp.wsj.com/articles/SB10387045459312313712904585229840564747902

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https://yutakarlson.blogspot.com/2019/06/blog-post...

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全人代に合わせて開かれた新疆ウイグル自治区の会議に出席する陳全国・共産党委員会書記(中央)とショハラト・ザキル主席(右)=12日、北京の人民大会堂(共同

WSJの記事にもあるように、陳はウィグルを「デジタル共産主義」の実験場としました。
まさにマッドサイエンティストの狂った実験場にウィグルを変えたのです。
ここで実現した人民監視網はそのまま全国にも応用されています。
この一部は既に香港にも導入されているという情報もあります。
香港のデモ隊が壊す標的にしているのが、町中にあふれる監視カメラなのはそのためです。

国際調査報道ジャーナリスト連合(ICIJ)は11月24日、ウィグルにおけるエスニック・クレンジングの実態を示す中国当局の複数の内部文書を入手し公開しましたが、この公開された一連の文書には、「一体化統合作戦プラットフォーム(一体化聯合作戦平台)」というシステムを使って人工知能(AI)による顔認証、スマートフォン使用者を監視するアプリ、通信傍受など、情報技術(IT)の徹底的利用が、中国当局視点で記述されています。
当局による個人情報への見境のないデータ収集によって、少しでも当局に怪しまれると、収容される理由となり、収容者は、思想と行動を変えたと認められなければ、まず釈放されることはありません。

既に米国の制裁対象となっているファーウェイは、これまで自社の技術が新疆ウイグル自治区住民の監視に利用されているとしても、それは第三者に提供したものにすぎず、自治区当局に監視技術を直接提供したのではないと主張してきましたが、ICIJが公開した文書にはファーウェイが直接に中国公安当局と共同事業している様が記述されています。

また、オーストラリア戦略政策研究所(ASPI)も、11月28日、「ファーウェイの新疆での活動は、5G(第5世代移動通信システム)におけるファーウェイの役割に関する議論において考慮すべきである」と述べています。

このウィグル人権法は、国民監視インフラである天網(スカイネット)関連企業に対する10月8日の制裁指定に法的根拠を与えるものになっています。
天網(スカイネット)とは、世界最大、かつ最悪の国民監視システムのことです。

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「世界最大の監視システム」を謳う「天網」。現在中国全土に設置する1億7000万台の監視カメラを4億台に増やすと発表しました。多くのカメラには顔を識別できる性能があり、中国の主要都市で使用されています。人権活動家は、顔識別による監視システムの使用目的は、社会統制のためであると指摘しています。
北京在住の人権活動家 胡佳氏:「デモや集会などが起きた時、全国に密集する数千万台のカメラから成る『天網』監視システムが収集した画像から、顔を識別できます。政府は誰がデモに参加したかなどを知るために、こうした情報を集めているのです。警察は監視用車でリモコンで操作できるビデオカメラでその情景を撮影し、即時にその映像を送って、彼らが誰なのか身元を判別し、取り締まるのです。」
イギリスBBCの記者は貴州で天網システムを試しました。記者は警察に自分の写真をブラックリストに入れさせた後、公安に指名手配されているようにシミュレーションを行いました。すると、警察は僅か7分で記者を見つけました」
(トイチャンネット2017年12月27日)
http://toychan.blog.jp/archives/52689069.html

監視カメラメーカーやAI顔認証メーカーなどのエンティティリスト入りは商務長官の職権によるものですが、これを法的根拠を与え、勝手に解除できなくしているわけです。

エンティティリストとは米国が貿易相手として不適格と判断した個人や企業、団体を登録するリストのことですが、ここでは中国の顔認証、ビデオ監視、人工知能などのハイテク企業8社を含む28の組織が登録されました。
このエンティティリスト入りすると、政府調達禁止に止まらず国外企業と国内の企業が協業したり、部品などの調達が禁じられます。

「今回登録された企業には、世界でも最大級のビデオ監視関連企業であるダーファとHIKVISIONが含まれ、いずれもが顔認識を特徴とする製品をラインナップしています。ほかの企業としては、AIスタートアップの先頭集団に位置すると言われるSenseTime、アリババが支援する顔認識およびディープラーニングソフトウェアのMegvii、やはり顔認識のYITU、音声認識のiFlytek、データフォレンジックのXiamen Meiya Pico Information、ナノテクノロジーのYixin Science and Technologyといった錚々たる顔ぶれが並んでいます」(engadget 019年10月8日)
https://japanese.engadget.com/2019/10/08/ai-28/

中国は例によって「内政干渉だ」などと寝ぼけたことを言っていますが、既に法律として成立した以上、米中交渉においていかにトランプが日和ろうともう覆せません。

 

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コメント

これが現代の戦争なんですね。
ある専門家は中国共産党はもう旧ソ連の末期に似て、何をやっても行き詰まるようになっているようですね。
暴発しないで、頓死してくれれば良いですが。
死なばもろとも、中国は朝鮮・日本の親中組織に死ぬほどの圧力をかけて、なんとか打開策を取るんじゃないですかね。
トランプさんは、米軍撤退で脅かして、NATO で加盟各国の防衛費を2%以上に引き上げさせたようですね。
日本だって、軽武装で金儲けばかりしてると、見捨てられるかもしれないですね。
石井こうきという人もいましたね。
日本の特別会計も闇ですね。

いつも楽しく拝見しております。

このような状況の中、安倍総理は習近平を国賓として迎えようとしています。
安倍総理は価値観外交を推し進めていますが、本件はその理念に合致すると考えているのでしょうか?残念で仕方がありません。

嬉しいことに、自民党議員の中から反対の声が上がっているとニュースで知りました。
ぜひとも習近平の国賓招待を中止させて欲しいです。

一方、野党から反対の声が上がっているというニュースは見たことがありません。
人権問題の見地から左派の支持は当然として、中国批判の側面があることから右派の支持も期待できるのですから、やらない手は無いと思うのです。
日頃、人権にうるさい野党議員達は何をしているのでしょうか?

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