イラン情勢をめぐるさやあて合戦
昨日書くはずでしたが、ゴーンの会見があったために一日遅れになったとおもったら、今度はイランにおいてウクライナ航空機が「撃墜」されました。これについてはイラン撃墜説がでていますが、詳細は不明です。
追記・カナダ首相も認める発言をしました。ほぼイランの誤射で間違いないようです。
さて、今回のイランの攻撃は、「正確に目標から外す」ということをしているようにも見え、実はイランが革命防衛隊をなだめるためのなんちゃって攻撃だという報道もなされました。
「イランによる弾道ミサイルの標的となったイラク西部の基地の最新の衛星写真を分析したところ、軍用機の格納庫や倉庫などがピンポイントで破壊されていることがわかりました。アメリカ軍に大規模な人的被害が出ないよう、標的を慎重に選んだことがうかがえます」(NHK1月8日)
CNNが着弾前後の衛星写真をアップしています。
CNN
「目に見える一番大きな違いは、滑走路近くのコンクリートの1区画だ。建物がクレーターとなっているように見える。5つ並んだ中の真ん中の建物や近くの建物に被害が出ているようだ。専門家によれば、ヘリコプターが見えることから、米軍が使用していた箇所が攻撃を受けた可能性があるという。
そのほか、約610メートル離れた建物などにも損害が見られた。こうした建物が何に使われていたのかは不明」(CNN1月8日)「現時点でイランは合計15発の弾道ミサイルを発射したことが確認されていると米国防当局が発表。
• 10発はイラク西部のアル・アサード航空基地に命中。
• 1発はイラク北部のアルビールの軍事基地に
• 4発は失敗」(米国ABC)
イランが使用した弾道ミサイルはスカッドCだと言われています。北朝鮮が輸出したノドン系のミサイルだという情報もありますが、イラン・イラク戦争においてリビアから輸入したとみられ純正スカッドを177基発射していますので、真偽は定かではありません。
ただし、北は核兵器と弾道ミサイル開発において同盟を結んでいますから、イランへ現在弾道ミサイル技術を供給する国は世界広しといえど北しかいないのは確かです。
着弾した米軍基地は4箇所です。
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イラン政府は経済指標を発表していませんが、IMFによれば2017年の経済成長率はマイナス9.6%だと言う事です。あまり報道もないですが、当然ながら大規模な反政府デモが頻発している由です。
このような状態で米国と戦争する決心など考えられません。
逆にアメリカは昨年9月から原油純輸出国になりました。
これまで原油の禁輸をちらつかせる事で米国をコントロールしようとしてきた中東は、それが出来なくなったと思います。
そもそも「戦争」など間尺に合わない事をする頭はトランプさんにはありませんから、自国シェールガスの価額高騰が狙いだったかも知れません。あと、イランの核保有は絶対に認められるところではありませんし。
戦争がない以上、安倍さんは結論を出す立場では最初からないにしろ、間に入っている事そのものが大きな国益です。株価が上がるのも当然です。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2020年1月10日 (金) 08時20分
トランプ大統領が戦争を嫌っているというのはまさにそのとおりで、ここがよく誤解されるところですね。
よく言えば人情家で人が大勢死ぬ戦争がイヤなのですが、悪く言うとそれが政策をヘタレの方向に動かす可能性があります。
戦争というものは嫌がりすぎると向こうの方からにじり寄ってきてリスクが高まるものです。
「いざとなれば戦争も辞せず」という覚悟がなければ正しい戦争回避はできません。
スイスはナポレオンの頃に永世中立国になり、以後戦争をしていませんがそれは戦争を怖がっているからではなく「他国に侵略されたら国土を焼け野原にしても侵略者には何も与えない」というほどの覚悟を示しているからなのです。
投稿: 泰山木 | 2020年1月10日 (金) 15時07分
皆さん”トランブはビジネスマンだから○○しない」とか”そもそもトランプの頭には〇〇はない”とか彼の頭の中を覗いてきたかのように断言されますね。
彼がビジネス畑出身なのは間違いないですが、大統領になってからの行動を見る限り明らかに彼はビジネスマンらしくないですね。
ビジネスマンとは勝手な自己利益だけを追求する人の謂いではありません。
自分だけでなく相手の利も図るし周りとの調和も考慮する、相手とのこれまでの交渉経緯をきちんと尊重するし、成約の暁にはちゃんと順守の姿勢を示す、交渉途中でいきなり無理難題な要求をしない、穏やかに交渉に臨みケンカ腰で談判しない、相手のメンツを無くすような罵倒を裏でしないやらない……ETC、ETC、ETC…全部真逆ですね。 トランプさん、貴方はほんとにビジネスマンやってました(笑)と聞きたいくらいです。
クルド人を見捨てたトンズラした先般の一事には世界がアッと驚きました。
私に言わせれば彼はビジネスマンというよりもヤクザと見做す方がずっと当たってる様に思いますけどね。
「貴様、蠅みたいに叩き潰されっぞ」と脅した次の日には「お前をほんとは息子のように思ってる」と両手でこちらの手を包んで握り締めるんですよね。やめてくれっての。
子供のころ我が家のすぐ近くに某組の親分の家がありました。怖いお兄ちゃんたちがよく遊んでくれたのでだいたい彼らの性格わかるんですが、トランプさんよく似てるなーと思ってます(笑)
投稿: 通りすがりのおっさん | 2020年1月10日 (金) 15時59分
通りすがりのおっさんさん。
だから何なの?
自己の大昔のヤクザのオッサン体験が今のトランプなんですか?
それこそ狭い世界での自己満足ですよね(笑)
そんなんでよくもまあ他人を笑えますね!
ふざけるのもいい加減にしなさいな(笑)
投稿: 山形 | 2020年1月10日 (金) 17時30分
山形 様
毎回、小生のコメント全てにいちいちご反応のコメントを頂き、恐縮です。
小生、それほど人を魅了する性格とはこの年までついぞ知らず、新たな自身の発見に嬉しい思いを致しております。この場を借りて御礼申し上げます。
また、小生のコメントひとつひとつに具体例を挙げて評価されるだけでなく
性格、人となりにつきましても重ねて興味深いご見解、ご助言を伺い得たること、誠に有難く思っております。
「隣の人は何する人ぞ」との無関心が常である昨今の我が国社会のありように薄寒いものを感じておりましたので、山形様のような方を存じ得たことで「日本の社会もまだまだ捨てたものではないわいな」と感じ入ったる次第。
ただ、かような山形様の小生に対するご関心・厚情に対して、相ふさわしく同様の興味と関心を山形様に一切持てない我が心の狭さ未熟さに、我ながら申し訳なく且つ不甲斐なく思っておるところです。
関心を持って頂いている方に対して当方はまるで関心がないという誠に誠に心苦しき次第につきましてはお詫びの他ございません。
とは申せ、図々しいお願いとは承知いたしておりますが、向後とも山形様には小生の駄文・駄コメにこれまで同様のご厚情と熱いご関心或るはご助言を賜りたく、心より宜しくお願い申し上げる次第でございます。 はい。
投稿: 通りすがりのおっさん | 2020年1月10日 (金) 20時49分
通りすがりさんがトランプ大統領をビジネスマンでなくヤクザと捉えるのが妥当だと考えておられるのは、その語気の強さから十分伝わりましたし、そう捉えるのもまた自由でなんの問題もないです。
それで、トランプ大統領はヤクザであるとの前提で、どういった結論を通りすがりさんが導かれるのか、いちばん肝要なところを仰らないので、なんというか、読み手としては困惑してしまうのです。
前提から、通りすがりさんは事態をこう見立てる、こう予測する、こうあるべき…などなど、何かしらの結論をお持ちなのだと思うのですが。
投稿: 宜野湾より | 2020年1月11日 (土) 01時00分
「通りすがりの」さんのコメントについて初めは記事にしようかともおもいましたが、今日のテーマからはずれるのでこちらに戻しました。
さて「通りすがりの」さんの「ヤクザ」であるというご意見はけっこうですが、それが今回のイラン情勢でどう発揮されて、今後どうなると予測されるのでしょうか。
そこが重要なんですが。
私の過去ログ少しは読んでいただけてますか、その時々でそれなりに突っ込んで分析しているつもりです。
いわゆる「トランプはしょせんビジネスマンだから」的なテレビコメンテーターのような浅いことは書いていないつもりです。
失礼だが、あなたは文字通り「通りすがり」で居酒屋談義をしているだけです。
過去ログをお読みになれば、私がこのての議論からそうとうに遠いことがお分かりになると思いますが。
私は事実を丹念に拾って組立直したうえで、分析したり、展望したりすることを心がけているつもりです。
感覚的にトランプが「ビジネスマン思考だ」たといったのではなく、今回の局面では彼のそういう側面が前にでてきているということてす。
私にとってトランプが「ビジネスマン」だろうが「ヤクザ」だろうがどっちでもいいのです。(「軍人」でないことだけは確かですが)
私は評論家ではありませんから、そんな類型分類などテーマではありません。
いつもあなたは私がテーマにしていないことを突っ込んで長文投稿してくる。しかも語調が妙に断定調です。
丁寧な語調もお使いになるのは好感しますが、山形さんに対してあのような言い方をされているのを傍目からみると年長者が高見から言っているように聞えてしまいます。
彼はこのコーナーの最も古いメンバーですが、イノシシ武者にしてクールな眼を持っていますよ。
さて私はビジネスマンを勝手な自己利益を追及する人なんて、いささかも思っていませんが、どうしてそういう単純な決めつけを書くのでしょうか。仰せのように協調もするでしょうし、交渉もするでしょうが、要はその使う「手段」の問題なのです。
私が今回書いたのは、彼が軍事的手段にとらわれず、経済をも武器にできるという点です。
これが的確なのかどうなのかが問題なのです。
今回私はピイポイント報復をするだろうと予想していたので、なるほどそういう手もあったかと評価していますが、ビジネスマンだから評価したわけじゃありません。
そのていどは読み込んで下さい。リテラシーの問題です。
あなたは私の言葉のパラフレーズ、今回なら「ビジネスマン」、前回のゴーンなら「日本司法の問題点」といった部分に脊椎反応しているだけだから建設的議論にならないのです。
彼はおそらく思ったより多面的で億が深い人物です。派手なパーフォーマンスとその見かけでダマされます。
おそらく「待つ」(ペンディング)ことができる人物で、時には「なにもしない」ができる政治家です。
即座に反撃をせずに、更に経済制裁を強化して首を締め続けるという選択肢も持っていると思われます。
これが今の北についてはこのステイタスです。
イランに対してもこのコースに入ったような気がします。
このように見ると、北が核実験などのウルトラをすれば別ですが、長距離弾道ミサイルの実験の準備をしたくらいではうごかないのが理解できます。
だからと言って軍事オプションは捨てきったわけではなく、そこがオバマとの決定的違いです。
このようにその時々で見せる側面で、評価かもまた変化せざるをえないのです。
今の彼は彼の持っているビジネスマン的発想が前面に出てきています。
繰り返しますが、私はいわゆるトランプ論には興味がありません。事実を積み重ねて米国がどうする気なのか、イランや北と今後どう対応していくつもりか、、日本がどうするべきなのかを考えていきたいだけです。
投稿: 管理人 | 2020年1月11日 (土) 03時12分
あまり人様のご意見に口は出さない方なんですが、「通りすがり」さんの山形さんへのコメントは、ねぇ、ちょっと・・・。ここは社会的で、総体的なある「出来事」「現象」に対して、各々が「建設的」なコメントをやり取りする「プラットホーム」的な存在だと私は感じております。ので、ねぇ、人様の「揚げ足取り」にも類するようなコメントを繰り返すのは、どうかな?と感じてしまいます。
投稿: 宜野湾くれない丸 | 2020年1月11日 (土) 07時25分
とおりすがりさんがトランプがヤクザに似ていると仰っていますが、とおりすがりさんは私からみると教育関係者、要は学校の教師に見えますね。教室とか学校という狭い世界で権力を講師できる行使できる立場にあり、その世界では上から下に物を言うことが日常で、たまに生徒から間違いを指摘されると本気になって腹を立て、そもそも俺はお前とはすべてのレベルが違うんだぞと全力で押し付ける。
子供のころ学校に言っていてそういう教師がよくいたので、だいたい彼らの性格わかるんですが、とおりすがりさんによく似てるなーと思ってます(笑)
投稿: 長野 | 2020年1月11日 (土) 07時56分
管理人さん、皆様こんにちは
中東に大部分依存しているエネルギーを
アメリカにシフトすることはできないのでしょうか?
投稿: なまら | 2020年1月11日 (土) 11時13分