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2020年1月22日 (水)

春節大移動でバラ撒かれる新型コロナウィルス

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中国でまた新型感染症がパンデミックの様相を呈しています。それもヒトからヒトへの感染が確認されてる新型ですからタチが悪い。
しかも中国においては春節とよばれる旧正月休暇で、民族大移動が開始されようとしています。
発生地域の武漢から、一挙に中国全土へ、アジア各国に、そしてわが国にウィルスが開放されるということになりました。
ちなみにわが国が海外渡航先のトップです。

「ネット旅行代理店中国最大手・携程(シートリップ)がまとめた春節の海外旅行先ランキングでは日本が第1位だった」(時事1月21日)

インバウンドだ、観光立国だなんて浮かれている場合じゃありません。観光国家というのはウィルスに対して抵抗力がないということなのですから。

中国も多少の危機感があるとみえて、習が「断固効果的な措置をとれ」なんて言っていますが、なに言ってんだか。
そもそも武漢からの移動は制限すべきです。
いまやっと武漢への団体旅行の禁止ていどが打ちだされましたが、手ぬるい。本来は、武漢を封鎖してもいいくらいなのです。

習の「効果的予防措置」とやらの内実は、「感染拡大に関する情報を直ちに発表し、科学的な予防知識を広めるよう」(NHK1月21日)だそうで、なんだ予防知識の普及かい、ってところです。
まるでデニー知事の豚コレラ対策が「消毒をしましょうね」だったのと五十歩百歩です。まぁ、なにかのまじないていどの御利益はあるでしょう。
今回中国は殊勝にも、「2003年のSARSの時の情報の隠蔽を繰り返してはならない」(「環球時報」1月20日社説)と言っていますが、私はまったく信じていません。
いちおう中国中央電子台や各地の保健当局の発表によれば、患者数はこのようなものです。((NHK1月21日)

・武漢・・・198人、
・北京・・・5人、
・上海・・・1人、
・広東省・・14人
計          218人
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200121/k10012252781000.html

「情報隠蔽を繰り返すな」と言っているそばからウソです。こんな小規模なはずがありません。
中国政府の発表する数は、都合のいい情報は100分の1に、悪い情報は100倍にしてリテラシーしておかねばなりません。

「中国の武漢で新型コロナウイルスの感染が拡大している問題で、イギリスの研究者らは、実際の患者数は地元当局の発表の40倍近くに達する可能性があるとの見方を明らかにした。
これはWHO(=世界保健機関)などにも助言を行っているイギリスのインペリアルカレッジ・ロンドンの研究チームが公表したもの。
中国の武漢市当局は、新型コロナウイルスによるとみられる肺炎患者を、これまでに45人確認したとしているが、研究チームは今月12日の時点での推計として、実際の患者数は1700人あまりに達している可能性があると発表した。
その上で、「武漢以外の都市の肺炎による入院患者すべてを監視対象に含む必要がある」などと警告している」(NNN1月18日)
http://www.news24.jp/articles/2020/01/18/10580566.html

英国の研究チームによれば実際の患者数は1700人以上で、しかも武漢以外でも増加しているとみています。
中国政府が武漢の発生地域内も、武漢から外への移動も制限していないのですからあたりまえです。

新型感染症を封じ込めるのは、家畜の感染症対策と原理的には一緒です。
発生点で封じ込めて撲滅するしか方法はありません。
ただ家畜とヒトは違いますから、殺処分にはできないだけのことで(あたりまえだ)、厳重に封鎖して、発生箇所からサーベイランスを徹底して患者の動いた跡を洗い出して消毒しまくり、患者を隔離し投薬する、これしか感染拡大を防ぐ方法はありません。

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パンデミックを起こした地域を封鎖せずに、春節でさぁどこにでも行きやがれとばかりにやったら結果はやる前からわかりきっています。
2003年のSARS時の、中国全土と北京市の患者数と北京における初期段階での患者数のグラフがありますので、みてみましょう。
移動を制限しないことによって、患者が爆発的に急増していくのがわかります。

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統計でほとんど90度近い急角度で患者数が増えてしまうのは、ひとつには中国当局が徹底的に情報を隠蔽するからです。
この時は人民解放軍の病院に入れてしまって、患者隠しまでしました。
常識的に見ても、初期の患者数がこんなに少ないはずがありませんが、ひとつの理由は徹底した情報統制のせいでした。
当時、在留邦人がメールでSARSと書いただけで、当局からブロックされてしまったそうです。

その上にこれを監視すべきWHOからして事務局長がマーガレット・チャンという中国女性が牛耳っていましたから、新型感染症について中国に聞くこともしなかったというていたらくです。

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マーガレットチャン事務局長 なんか顔まで今の香港のキャリーラムみたい

この御方は、香港出身ですが中国のカネの力で事務局長にねじ込んだ人物で、在任中は新型トリインフルやSARSやMARSなどのコロナ新型ウィルス、そしてエボラにいたるまで、中国のいいなりとなって隠蔽に協力し続けたトンデモ事務局長でした。
やった「功績」といえば、台湾の表記を「中国台湾省」としたことくらいですか。

そしてもうひとつの当局発表の初期患者数がおかしい理由は、闇労働者の存在が無視されているからです。
その数すら不明で、中国社会の底辺を移動する「民工」と呼ばれる底辺労働者ですが、彼らの存在自体統計には出てきません。
したがって中国当局はこれを「いないもの」として扱い、闇労働者たちには国家による医療が与えられていません。
彼ら民工の大部分は農村出身で
 農村籍しかないために農村で医療を受けるしかありませんが、そもそも農村部は医療が大幅に都市より遅れている上に、帰るキップ゚代が半年分の収入なので、もぐりの医院に診てもらうしかないのです。   

実はこの民工階層のさらに下に中国が進出したアフリカからのもぐり労働者がおり、もはやその数すら不明です。  
のような底辺労働者は病院は相手にしませんから、闇のもぐり医者頼みです。
ロイター(2013年3月27日)はこう書いています。

「中国政府が医療制度の改革を掲げる中、闇診療所は相変わらず繁盛している。北京の街の片隅、裸電球一つの粗末な「部屋」は出稼ぎ労働者である張雪方(ジャン・シュエファン)さんからすれば「一番いい病院」である。環球時報(電子版)が伝えた。 北京市民ではない張さんは市内の公立病院でもっと安い治療も受けることができず、遠く離れた故郷の医療補助金を受け取ることもかなわない。病気になった時には、北京に暮らす数百万人の出稼ぎ労働者同様、不衛生で無秩序な「闇診療所」に頼るしかないのだ」  

このような医療に見捨てられた人々は、中国において2億3千万人以上潜在すると言われています。もちろん公式統計はありません。  
このような人たちこそが、新型コロナウィルスの温床なのです。
この階層を調査することなく、病院に入ることができる裕福な特権階層だけを調べて「ヒト・ヒト感染が確認できない」と言っていたのが中国当局と中国のエージェントであるマーガレット・チャン率いる当時のWHOでした。  

彼ら底辺労働者は、春節になると一斉に帰郷します。それを楽しみで一年間の過酷な労働に耐えて来たのですから。

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彼らが中国全土に新型コロナウィルスをバラ撒いて行くことになるのです。

また富裕層は海外旅行にいきます。もっとも好まれているのが日本です。

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上図は旅客機における感染拡大をあらわしていますが、このように瞬く間に客室で感染拡大していきます。
しかも伝染病は、うつされたヒトからまた別のヒトにうつるというネズミ算のような現象を起こしていくからやっかいです。

「中国武漢市衛生当局が19日に発表したところでは現地で新たな17人の新型コロナウイルス感染例が出ており、うち3人が重症例だという。1月25日前後から始まる春節大移動では百万単位の人間が武漢を出入りするとみられており、各界はこの人的移動に伴う武漢コロナウイルス感染の拡散を恐れている」
「BBCによれば武漢の人口は1900万人、毎日3400人が国際便で行き来している。流行病統計学的に推測によれば、すでに1723人に感染している可能性があると、ロンドン帝国大学グローバル感染症分析医学研究会センターの科学者は指摘している」
福島香織の中国趣聞(チャイナゴシップ)NO.54 2020年1月20日

もう泣いても笑っても春節は始まっています。


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コメント

春節とは毎年の「民族大移動」ですからね。列車やバスはすし詰め状態で。

SARSの時と違って幸いなのは、今のところは「感染力」自体は強くないってことですかね。今のところはですけど。いつ変異するかもしれませんけど。。

県立中部病院で感染症医、在宅医、行政医として精力的に活躍されている高山義浩医師が発信した記事が参考になるかと。

【新型コロナウイルス】中国で発生している新型肺炎 9つの質問に答えます
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5e22d9b0c5b673621f7691b7?fbclid=IwAR0Lp1CWy2EeE1DuJ2YmrEnBK0vSvaC64iQ9qT4A1g03u6eIe-L4j-xcqCQ

・同じコロナウイルスによる重症急性呼吸器症候群(SARS;致命率9.6%)や中東呼吸器症候群(MERS;同 34.4%)のような病原性はないものと考えられます。

・空気感染するほどの感染力はなく、極めて限定的な飛沫感染と接触感染によるものと推測されます。ですから、石鹸と流水による手洗いもしくはアルコールによる手指消毒が有効で、症状のある人がマスクを着用することも大切な心がけでしょう。

・患者を診療する可能性のある医療従事者でない限り、現時点で特別な対策をとる必要はありません。あえて挙げるとすれば、咳エチケットや手洗いなど日頃の感染対策をしっかりすることでしょう。

過剰に恐れることはないがウイルスはいつ、どう変異するか予測不能なところはあるので厳重な監視は必要でしょう。

コロナウイルス感染症は通常6歳未満が好発年齢のはずですが、小児の重症例の報告が無いようですね。SARSやMERSも小児報告例が少なかったようで興味深いです。

 中国国民一般は、そもそも自国の中共政府なんぞ信用していないんですね。「断固効果的な措置を取れ」などと言われ、捕まって人民解放軍施設にでも隔離されれば、その先は知れてるって考えるでしょう。
だから、「上に政策あれば、下に対策あり」で、保菌者を補足すること自体が難しい。

すぐに「排外主義」だとかレッテルを貼りたがる人達と、「観光立国」とか唱えてアベノミクス後のイカレタ経済政策を主導する官邸の思惑が一致している図のようにも見えます。

中共、だんだんと壊れてきたようで嬉しいです。どこかの国にあった
大本営発表と同じようになって来ていますわ。儒教国なので上と下と
の身分差が歴然として存在し、アプリオリに偉いとされる上は全能で
あるとされる為、上は間違いを犯すことは無い。逆に言えば、間違い
を犯すようでは上ではない。よって、間違いを犯した上は存在しては
イケナイことになる。中共の内部では、悪い情報は隠され、良い情報
は「俺の手柄やぞ!」と尾ヒレハヒレがついて飛び回っているのが判
ります。

香港や台湾の選挙でも、なんやら中共は楽観的予想を受けてそれを
信用して、最後のちゃぶ台返しにビックリした様子だったし、今回でも
新型コロナウィルスの蔓延に、おそらく現場担当責任者から「たいした
事ないヨ」との報告があったと想像します。が、現実は中共の都合な
ど無視して、容赦なく進展してゆきます。現在、中共内では「お前が
悪い」「いや、お前の方こそ!」とか責任のなすりつけあいをしていて、
最上層部には正確な情報が届いてないのでしょう。万全の対策なん
て出来るハズもありませんわ。

たしか、中国の古典『貞観政要』にも、悪い報告をする部下を重用せ
よ、とかあったと思います。国家に限らず、また(子会社が)粉飾をした
東芝などの企業にもあてはまります。まあトップが馬鹿だと、部下が
「コイツには嘘の報告をしてもバレないぞ」と、自分勝手な報告をする
ものです。どこぞの大本営なんて、旧ソ連スターリンに帝国と米国の
仲裁を依頼しようとしていたほど、情報に疎くて馬鹿でした。そういう
訳で、帝国は滅びてしまいましたわ。中共中華帝国はどうですか?

新型コロナウイルスの感染力は厚労省によると、
file:///C:/Users/CQD00/AppData/Local/Microsoft/Windows/INetCache/IE/740PVEJY/nCoV_200117%20(1).pdf (2020年1月22日閲覧)
患者から2メートル以内の接触歴で疑うことから、インフルエンザと同程度、
朝日新聞によると、
https://news.yahoo.co.jp/pickup/6348960 (2020年1月22日閲覧)
患者1人から1人に感染なので、これを信じるならばただの風土病レベルです。

おそらくかなり前から存在したでしょうけれど、中国の人権意識からしたら放置が妥当なところを、外国に飛び火したために重い腰を上げざるを得なかったと推測します。
日本で然るべき対策を立てれば、2009年新型インフルエンザ程度の被害で済むと思います。

変異株の出現が不安視されていますが、強毒性になったら宿主もろとも死んでしまうので感染は拡大しません。

日本国としては、こちらを意識しすぎて豚コレラ対策がおろそかになってはいけないと思います。

プーさんお久しぶりです。

そう。強毒化も怖いですが、巷に言われてる今のところ1人→1人程度の弱い「感染力」が強い方に変異されたらそれこそ厄介です。
なんせ治療方法が無いですからね。インフルもそうですがやノロウイルスみたいな僅か数個で感染するようになったら・・・ゾッとしますね。
ドアノブ感染はもちろん、「やあっ!」とハイタッチするような状況で(昨年のラグビーワールドカップみたいに)いきなり感染が拡がったら・・・待ってるのはディストピアです。。。たぶんそこまでにはならないだろうと思ってますけど。

中国は今になってようやく武漢を実質の閉鎖にしましたけど、あそこは共産党独裁の国ですから、やろうと思えばとっくに出来たでしょう。
海外に広まって困ったから、ようやく動いたと。

山形さん
お心遣いありがとうございます。
仰るとおり、「感染力」が鍵ですね。
1人→1人から、1人→2人に感染力が上がるだけでネズミ算化し、
計算上、ピーク時には人口の1/5が患者という地獄絵図が現出します。

武漢は正にディストピアになってしまいました。

刈り上げさんが国境封鎖に踏み切ったとのこと。
中国を相手によくやるな、と思いましたが、
栄養・衛生・医療的に、死活問題です。

日本は良くも悪くも平和です。
見切ってやっているなら大したものです。

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