WHO、やっと緊急事態宣言を出したものの
あの役立たずのWHOがやっと緊急事態宣言を出しました。
今頃かい、と私などは思いますが、WHOが中国の息のかかった事務局長を毎回据えているのは公然たる秘密ですから、そのWHOですら警報を出さざるをえなかったというふうに解釈したほうがいいのかもしれません。
仏紙のルモンドがこんなことを報じています。
「WHOは22、23日の緊急委員会で、「国際的に懸念される公衆衛生の緊急事態」の宣言を行うかどうかを議論した。同紙によると、日米中仏などの委員や顧問の計21人に加え、オブザーバーとして中国などの大使が会合に招かれたとみられる。その場で、中国代表が「宣言は問題外」だと強く主張したという。 緊急事態が宣言されると検疫強化や渡航制限などの措置がとられ、経済的な影響が大きい。同紙は、「中国の強い反対を受け、政治的配慮が科学論議に勝ったようだ」と評価した」(産経1月30日)
https://www.sankei.com/world/news/200130/wor2001300036-n1.html
WHOのテドロス事務局は、出身国エチオピアが中国から大枚な援助を貰っていた時の外相てした。
テドロス氏が鼻薬を嗅がされたとまでは思いませんが、控えめに見ても中国の「強い影響下」にある人物であることは事実でしょう。
まぁ下の写真のように中国にお呼ばれして、習にご主人様と駆け寄る様子まで撮られるようだと、なんだかなぁというかんじですがね。
マーガレット・チャン以降、WHOが中国の意のままに動くパペットとなってしまったのは世界の不幸です。
https://www.zakzak.co.jp/soc/news/200129/for200129
たぶんWHOが国際緊急事態宣言を遅らせたことはあったと思われます。
習が武漢封鎖を決断する前にそんなものを出されては、党内の反習派から「なんだ習のヤロー、いつもはえちそうな態度のくせにWHOひとつ押えられないのかよ。わが国のメンツ丸潰れだぜ。辞めちまえ」と言われてしまうからです。
だから、テドロスは武漢が封鎖されるまでぎりぎり宣言をサボタージュしていたのです。
ただし、この遅滞の報酬は大きいと言うべきでしょう。
現時点の中国国内と国外の感染の進み具合をみてみます
2019-nCoV Global Cases (by Johns Hopkins CSSE)
https://gisanddata.maps.arcgis.com/apps/opsdashboard/index.html#/bda7594740fd40299423467b48e9ecf6
全世界
感染者 8,236
死者 171
中国国外
感染者 112
死者 08,124 Mainland China
14 Thailand
11 Japan
10 Hong Kong
10 Singapore
9 Australia
9 Taiwan
8 Malaysia
7 Macau
5 France
5 US
4 Germany
4 South Korea
4 United Arab Emirates
3 Canada
2 Vietnam
中国国内では死亡率は2%ですが、封鎖されてしまったためにかえって死亡率が高まった武漢では5%に達したという情報も中国メディアが流しているそうです。
「中国国営テレビの取材で衛生当局の専門家は「感染者の武漢での死亡率は5.5%で、全国の2%よりも圧倒的に高く医療機関の対応を改善すべきだ」と述べた」
https://times.abema.tv/posts/7039539
死亡率の計算は分母が感染者数、分子は死亡数ですから、感染者数がいい加減だと大きく違ってきます。
死亡数のほうはそんなに大きくいじれないはずですから、感染者がはるかに多い数万人規模だと推定した場合、むしろ死亡率は少なくなります。
ですからネットの一部で死亡率が40%を超えたなんてことを流している者がいるようですが、ありえません。
医療ガバナンス研究所理事長の上昌広氏はこう述べています。
「2002年11月に中国広東省から広まったSARS(重症急性呼吸器症候群)の致命率は10.9%、2013年5月にサウジアラビアで発生した中東呼吸器症候群(MERS)ウイルスの致命率は34.4%だった。
前述したように現時点での新型コロナウイルスの致死率は3.1%。あくまで「参考値」だが、安心できる数字ではない。感染していながら臨床的に確認しうる症状を示さない「不顕性感染」のほか診断されていないケースも含めて考えなければならない。大流行すれば、多数の死者が出るのは避けられそうにない」
(上昌広『「新型肺炎」日本の備えに不安しか募らない理由』)
https://toyokeizai.net/articles/-/326434
仮にMERSと同等の致死率を新型肺炎が持った場合、その致死率は34.4%にも昇ります。
ただし、現時点でこの新型肺炎は重篤な症状にならない、むしろ初期にはただの風邪かインフルエンザと間違える可能性すらあると言われています。
だから先進国においては、簡易検査キットを充実させることと、予防を徹底するのがもっともよい対応なのです。
日本においては、高齢者や持病をもっていて体力が低下し、免疫力が落ちた人が感染症合併から死亡に至るというケースがあり得ると思いますが、直接に新型肺炎で死に至ることは、現時点では考えにくいと思います。
だから日本ではあまりオーバーに騒がないことです。
しかし中国や発展途上国ではそうはいきません。
重慶でこれだけ多くの死者を出したのは、封鎖されてしまったことに加えて重慶の劣悪な医療インフラにあったといわれています。
足りない医師、簡易検査キットも満足にないお粗末な病院の受け入れ体制、入院させたくともベッド数が決定的に不足、死亡した患者が廊下に放置されているところの写真まで流れる始末でした。
その上に、このブログでも何度か書いてきているように、中国の医療保険制度には根本的な欠陥があります。
それは国民の戸籍が都市戸籍と農村戸籍で別れているために、農村部から武漢などの都市に出稼ぎに来た労働者(民工)は農村に帰らないと医療が受ける資格がないのです。
それか封鎖されてしまったのですから帰りようがありませんし、帰られても農村部の医療体制は貧弱です。
ですからこの膨大な下層労働者層たちは、病院にすら行くことができず、マスクも買えずに、汚い宿で仲間たちと漢方薬を飲んで不安を紛らわしているわけです。
死んでも葬る人とていないため統計の死亡数には現れてこないのです。
この医療から見捨てられた下層階層こそが新型コロナウィルスの温床であって、いわば感染症の巨大な火薬庫です。
この状況は発展途上国においてもまったく共通します。
WHOの緊急事態宣言は、このような発展途上国に対して先進国が医療支援を送るための法的根拠として有効なのです。
だからこそこの宣言の遅れは批判されるべきです。
同じように、日本政府が指定感染症にしたことによって、在日外国人が医療費用を免除されることを非難する人たちがネット界に出ていますが、重慶でなぜあれだけ感染が拡がったのか落ち着いて考えてほしいものです。
伝染病は外国人、日本人の別なく感染を拡大するのです。
だから国内にその温床を作ってはならないのです。
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今朝も端的な記事をありがとうございます。
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200131-00161096/
軽症カウントが今後積み上がれば20%といわれている重篤化率も下がってくると思われます。ワクチンと治療薬ができれば恐怖が激減するウイルスなんでしょうね。
清潔にしていられるなら。
既に定住している在日外国人も国費で治療することには今朝の記事に同意です。
今から日本に呼び込むとか、来る者は拒まないのは論外です。
投稿: ふゆみ | 2020年2月 1日 (土) 08時59分
感染者数や実際の状況に関しては、中国住民のSNSなどからの発信>中国国内報道>海外報道の順に矮小化されていると思います。
中共政府は春節休暇を2/10まで再延期するなど、国内経済を犠牲にする政策を取りました。
この事などに関して、テドロスやグレーデスなどは中共政府に称賛の声を上げています。
私は、あの習にして経済を犠牲にしてまでかかる政策するのであれば、これは報道よりも余程に実態は深刻なのであろうと推測します。
国連機関は、「国際間の人の移動を制限する必要は認められない」としつつ、「保険機構の未発達な後進国への拡大のおそれを懸念」とした、相矛盾した見解を述べています。
中共配慮と途上国優先の国連の言う事には、十分の注意が必要でしょう。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2020年2月 1日 (土) 22時43分
DARPA も今から30年くらい前から、生物兵器の重大性を認識して、バイオのSDI版の研究開発を始めたようです。旧ソ連では、キメラを利用したりして死致率100%に近い炭そ菌やペストを開発していたそうですが、今回は死致率が数%ですが、感染力は強いそうです。元自衛官のブログでは、武漢に入った兵士にはすでにワクチンが接種されていたとのこちで、すぐにヒトからヒトに感染してることからも兵器開発されたものだと言うことです。
RNAの一本鎖では、変異が物凄いため、今後どのような被害がでるか心配です。今回のウイルスが死致率100%に近いものだったら、壊滅的な被害がでたことでしょう。
日本の防疫体制は、ちょっと心許ないと思います。
投稿: オイラー | 2020年2月 2日 (日) 12時12分
https://news.qq.com//zt2020/page/feiyan.htm#charts
中国の地域別の発生状況 ご存知かもしれないけど参考どうぞ。
投稿: さばっち | 2020年2月 2日 (日) 17時00分
オイラーさん、「武漢に入った兵士がワクチンをうっていた」というソースを明らかにしてください。
新型肺炎のワクチンは、ウィルス分離に成功したばかりなのでできるはずがありません。
ヒトヒト感染したことは、兵器級生物兵器だと言う証拠にはなりませんし、ロシアや中国が生物兵器を作っていることは確かですが、それが今回流出した証拠はありません。
生物兵器説については先週書いていますから読んで下さい。
この時期にはもっともやって欲しくないことは流言蜚語の類を無責任に流すことです。
伝言ゲームよろしく拡散して、初めはただの素人の伝聞情報ていどのことが、みるみるうちに科学的定説のように成長していきます。
かつての福島事故で「放射脳」の連中がさんざんやったことです。
投稿: 管理人 | 2020年2月 3日 (月) 02時50分
阿部ブログという元自衛官のブログです。軍事関係ではいつも正確な記事を書かれています。公的な方は書けないですね。でも、この問題は、根深いように思います。もっと情報収集したいと思います。
投稿: | 2020年2月 3日 (月) 08時27分