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2020年1月21日 (火)

豚コレラ予防ワクチンを解禁しろ

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豚コレラについて獣医師の「一宮崎人」さんから貴重な情報を頂戴したので、あらためてこちらにも転載させていただきます。

「豚を専門にしている同僚獣医師の話では、現状日本にあるマーカーワクチンはオーエスキーと口蹄疫だけらしいです。豚コのワクチンは残念ながら現状はマーカーではないとの事でした。ただ、このまま感染拡大が続くならマーカーの導入も考慮されるとは思います。
あと、今回の一連の豚コ(中部地方からの)騒動の初期段階では、どうも弱毒株であったようです。臨床症状が極めて分かりずらく、典型的な豚コの症状は呈していなかったようです。言い訳になるかとは思いますが、それも感染を拡大させた一つの要因であるようです」

なるほど、豚コレラについては現状でマーカーワクチンはないそうです。
もちろん技術的には製造可能なはずで、国の方針が緊急ワクチンとして接種すると完全に舵を切りきったわけではないので、業者団体や行政が強く押せば製造に踏み切ると思われます。
まだ、業界も行政ももうひつ切迫感がありません。よその県の動向を横目で見ているというところでしょうか。

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現況で、日本養豚協会(JPPA)は「地域限定で予防ワクチンを打て」という言い方をしています。

「日本養豚協会、地域限定で飼養豚へのワクチン接種を吉川農水相に要請
日本養豚協会(JPPA)の香川雅彦会長は去る8月2日、農水省を訪れ、豚コレラ被害拡大防止に関する要請書を、吉川貴盛農水大臣に提出した。要請書では、地域限定での飼養豚への予防的ワクチン接種の検討、野生イノシシの豚コレラが清浄化するまでワクチン接種を継続すること、摂取した豚・豚肉の円滑流通への配慮を求めた」(2019年8月9日日本食品産業新聞)
https://www.ssnp.co.jp/news/meat/2019/08/2019-0809-1726-14.html

ワクチンをやらねばならないという切迫感が業者団体に出たのは、野生イノシシに発生が拡大したからです。

 「香川会長は要請後の取材に対し「JPPAとして、富山、福井で野生イノシシの豚コレラ感染が見つかり危機感を持った」(食品産業新聞前掲)

野生イノシシに感染が発見されてしまった地域では、ワクチン以外予防方法がありません。
いったん発生すれば全頭殺処分です。補償はあることはありますが、支払われるまでに時間があき、その間のつなぎ運転資金がパンクしてしまうなどの理由で多くの発生農家が再建を断念した歴史があります。
つまりはいったん出たらそうとうの確率で廃業なのです。
しかもこれが農家レベルに止まらず、県の畜産全体の壊滅につながりかねない様相も呈してきています。
たとえば岐阜県養豚協会の吉野会長はこのように述べています。

「岐阜県では5.8万頭が殺処分され、流通も含めて壊滅状態にある」(食品産業新聞2019年8月6日)
https://www.ssnp.co.jp/news/meat/2019/08/2019-0806-1412-14.html

これは発生頭数をみれば一目瞭然です。侵入された県の畜産の打撃の深さは計り知れません。
ここまで大きな打撃を生産農家が受けると、食肉加工場も仕事がなくなって共に倒産の危機にさらされてしまいます。
そして供給が途絶えた間に、他の地域にシェアをとられて、再建したころには出来ても売れないという憂き目に合うことになります。

とくに安い外国産豚肉に市場を奪われる可能性が高いでしょう。
それでなくてもTPPと日米貿易交渉による豚関税を下げる措置が始まりますから、二重の打撃が重なります
つまり、いったんこのような海外悪性伝染病に侵入されれば、生産のみならず流通・市場にいたるまで縦に壊滅状態となるのです。
そしてそれは一年間では止まらず、復興後数年かかる場合がでるでしょう
それまで生産農家の体力が持つかです。

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https://www.jacom.or.jp/nousei/closeup/2019/190926-39218.php

このような危機感から、発生県に隣接する東海5県でもワクチン接種しろという動きが起きています。

「豚コレラを考える会に350人が集結、愛知・岐阜・長野・三重・静岡の養豚協会などが地域限定ワクチン接種要請を決議、東海農政局・富田局長に提出
ワクチン接種については、野生イノシシでの豚コレラ感染が常在化し、今年末から来年にかけて関東まで拡散する可能性を示唆した上で、野生イノシシ感染地域において、良好な防疫衛生対策を実施している農場においても感染を防ぎきれない事例が続く以上、農場・養豚業界を守るため、何らかの形でワクチンに頼るほかない、とした。また、ワクチンの接種地域については、当面は東海5県(岐阜、愛知、三重、静岡、長野)、または野生イノシシでの感染が確認されている中部10県(5県に加え、山梨、福井、石川、富山、新潟)で接種を開始し、関東、その他の地域は状況に応じていつでもワクチン接種が出来る体制を整える必要性を訴えた」(日本食品産業新聞前掲)

ここでも業者団体が要望しているワクチン接収とは、発生農場周辺に対する緊急ワクチンと発生県に隣接する地域の予防ワクチンの「いつでも接種できる準備」にすぎないことに留意下さい。

2019年9月20日、江藤拓農林水産大臣は就任早々、豚コレラの防疫指針の改定によって飼養豚への予防的なワクチン接種を可能とするように農水省の防疫方針を大きく転換することを表明しました。実に使える農水大臣です。
豚コレラの蔓延を放置すれば、日本の食糧安保などは机上の空論にすぎなくなるからです。

しかし農水省は豚コレラ緊急指針第13項「早期発見と患畜及び疑似患畜の迅速なと殺を原則とし、平常時の予防的なワクチンの接種は行わないことと」を完全に改訂する気はないようです。
許容したのは限定的に発生を見た地域周辺、たとえば今回の沖縄県の場合ならうるま市近辺だけであって、北部地域や離島が予防ワクチンを使用するのははあいもかわらずノーです。

谷口信和・東大名誉教授はこのように述べています。

「あくまでも解禁したのは、「発生農場におけると殺及び周辺農場の移動制限のみによっては、感染拡大の防止が困難と考えられる場合には、まん延防止のための緊急ワクチン接種の実施」を農水省が決定することができる。その際、予防的殺処分は認められていない」(農業協同新聞2019年9月26日)
https://www.jacom.or.jp/nousei/closeup/2019/190926-39218.php

つまり全国レベルで予防ワクチンを解禁することに対して農水省も業者団体も消極的なのです。
この理由はOIE(国際獣疫事務局)が指定する「清浄国」カテゴリーの地位から脱落して、外国からの豚肉輸入かふえるのではないかという危惧があるからのようです。
しかしOIEも既に方針転換しており、ワクチン接種で防げるものは防いで行かないと、わが国のように清浄国ステイタス確保の目的のために無用に家畜の殺処分を増やすという傾向が見られたからです。これでは動物福祉もなにもあったもんじゃありません。
そこで新しいOIE方針は、ワクチン接種してもそれによるカテゴリー変更を一国規模でとらえずに、接種地域だけとする考え方でした。

「ワクチン接種と域内の豚肉・豚肉製品流通によって他の地域を清浄地域とする方向が探られているようである。ブラジル・コロンビア・エクアドルの3ヵ国で採用されている方向である。これによって、清浄地域からの豚肉等の輸出が可能になるというものである」(谷口前掲)

このような国際的動きはあるものの、現時点では国の考え方も業者団体・自治体の考え方もバラバラで整理されていません。
まずはこれを整理し、とまれ緊急ワクチンを打つ打たないという初歩的なゴタゴタには終止符を打つべきです。

12月20日に発生してからすでに1カ月たって、未だ緊急ワクチンすらやるかやらないか決めかねている沖縄県の対応は「それ以前」です。
感染拡大をブロックする緊急ワクチンは当たり前であって、すでに問題は発生地域外の予防ワクチン接種に移っているのです。
沖縄県は周回遅れだということを自覚すべきです。

 

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コメント

デニー知事こともあろうに、CSF騒動を報道規制で乗り越えようとしたようです。

玉城デニー沖縄県知事 豚コレラ報道を規制 200116 知事定例記者会見
https://www.youtube.com/watch?v=TL3LUOzXh_8&feature=youtu.be

記者と名乗る方や部外者が近寄らないように~、とかおっしゃってますが、それなら正しい情報をきちんと発表したうえで厳正な立ち入り制限すればいいのでは。下手に隠そうとすると疑心暗鬼になってあらぬデマやうわさまで加味されて風評被害が広がるように思えるのですがね。

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