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2020年1月30日 (木)

新型肺炎、こういう時にこそソフトパワーを使おう

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感染症を押さえ込むには、できるだけ初期の段階で押さえ込むことです。
時間が立てばたつほど感染は拡がり、より広範囲で対応せねばならなくなります。
今回の新型肺炎の場合、武漢における感染初期で徹底的に制圧すべきでした。

日本政府の対応についても同じで、初動で対応せねばなりません。
日本政府は武漢の邦人の帰国支援を速やかにおこないました。
在外邦人をいち早く救出する手を打ったことは、国内向けには後々さまざまな危機において外国においても日本政府を頼っていいという力強いメッセージとなり、国際社会に対しても日本政府は自国民を守るという意志を伝えました。

このような政府による避難作戦は、別の見方をすれば国際的防疫の一環でもあります。
というのは、これによって政府が正確に「武漢からの避難者」の数と氏名、その居場所を特定できるからです。
これをしないと取り残された邦人は各自思い思いのルートで帰国せねばならなくなります。
そうすると誰がいつ帰ってきたのか、どのルートで帰ったのか、その間に感染の可能性がないかを探し出して遡及調査せねばならなくなります。
感染者が今回も避難者から見つかったといいますから、避難作戦をせねば大海の針となってしまいかねませんでした。

避難者のなかに帰国してからの検査を拒否した不心得者もいたそうですが、とんでもないことで、それは避難者の義務です。
これはただの邦人保護ではなく、感染症にたいする防疫作戦だということをしっかりと理解させ、納得しないなら乗せるべきではありませんでた。

これと同じことを先進各国は考えていて(おそらく各国間で意志疎通していると思いますが)、避難便を出しています。
その意味で国際共同行動でもあるのです。
ですから2便までは邦人のみに限定されましたが、以後は希望する外国人まで含めて避難に協力すべきでょう。

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読売

脱線しますが、これが韓国のムン政権だったらたぶん拒否されることでしょうな。
今回は軍事紛争ではないので、武漢便をもっている全日空が飛びましたが、朝鮮半島が火を吹いた場合民間機は使えません。
自衛隊も入国を拒否されるでしょうから、艦艇も港の外の公海上までしか行けず、邦人は自力で米軍基地に逃げるしかありません。
たどりついても、米国人が優先されるでしょうから、その先は・・・、ということになります。

また素早く指定感染症とした措置も正解です。

「日本政府は、今回の肺炎について、指定感染症とあわせ、検疫法上の「検疫感染症」に指定する。これにより、空港や港で入国者に感染が疑われる場合、国が検査や診察を受けるよう指示できるようになる。入国者が指示に従わなければ、罰則の対象となる。両感染症に指定する政令施行は2月上旬になる見通しだ」(読売1月27日)
https://www.yomiuri.co.jp/politics/20200127-OYT1T50245/

これによって武漢から脱出した邦人の隔離生活の補償と、発症した2名の方の治療支援が受けられます。
既に国内で発生している感染者についても同様に支援措置を受けることができます。

今回改めて痛感したのは、このような時の公的隔離施をもたないことです。
成田から降りた避難者が隔離されたのは一般旅館でした。
しかしこれも従業員感染を考えると、空港付近、ないしは空港内にこのような状況で使える専用の医療施設を有した隔離施設が必要だと思われます。
最低で成田にひとつ、関空にひとつは欲しいところです。

また発生してから1週間ていどですから中国からRNAを提供されてはいたとしても、本格的遺伝子解析や血清診断が可能かどうか不安が残ります。
今回の新型肺炎は変異しやすいRNA型ですから、いまから配られようとしている簡易検査キットをさらに増産せねばなりません。
ワクチン作りには着手しているとは思いますが、一刻も早い完成が待たれます。
このへんに関しては日中の専門家同士の緊密な協力が不可欠です。

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https://news.goo.ne.jp/picture/nation/jiji-0033806

新型肺炎という人類の敵に対しての日中協力を醸成する意味で、武漢に向かった政府チャーター便が自治体から寄贈された備蓄マスクを大量に輸送したことはたいへんにいいことです。
できたら、マスクの箱に日の丸のシールをでっかく貼って欲しかったですが。

逆にこういう時に絶対にやってはいけないことは、中国を敵視するあまり、ひたすら排外主義的なことを言い散らすことです。
ネットで既にそのようなことを言う者が出始めていますが、中国国民が感染症爆発の危機に怯えているときに、そんな傷に塩を塗り込むようなことを言って何になるのでしょうか。
外国人憎悪もいい加減にしてほしいものです。

このような時こそ、日本は官民をあげて中国を支援すべきで、それも目に見える形でするのがもっとも効果的です。
募金など送ってもあの国のことですからどこに消えるかわかりませんし、カネは足りているはずですから、やはりマスクなどの衛生用品がもっとも喜ばれると思います。
政府もマスク会社の在庫を丸ごと買って中国に送るていどの男気を見せたらいかがでしょうか。
医師団を派遣するもいいかもしれません。

こんな善意でなんとかなるほど日中関係は甘くないと思う人もいるかも知れませんが、いえいえ、こういう時期こそ軍事力を使わないソフトパワーが強い力をもつのです。
ソフトパワーとはこんな意味です。ね、今の状況に対応できるでしょう。

「国家が軍事力や経済力などの対外的な強制力によらず、その国の有する文化や政治的価値観、政策の魅力などに対する支持や理解、 共感を得ることにより、国際社会からの信頼や、発言力を獲得し得る力のことである」
ソフト・パワー - Wikipedia

この状況だとおそらく習は来日が不可能となるはずですから(けっこうなことですが)、こういう形で「恩を売っておく」のも外交的には有効な手段なはずです。

さて一方、ここまではよくできていることでしたが、帰国希望者を武漢に限定したことは誤りです。
既に上海、北京などでも患者は発生しています。
下のオンラインマップは、世界保健機構(WHO)と米国、欧州、中国の疾患管理センターのデータに基づいたものですが、中国全土に拡がりつつあるのがわかります。

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このような状況をみると、WHOの初期の予想は甘すぎました。新型肺炎は潜伏期でもうつることがわかっています。いまや奈良のバス運転手の感染例のように空気感染していることも判明可能性があります。

※コメントでご批判を受けて奈良の事例は例証として適切ではないので削除しました。
あいうえおさんが指摘のCDC 記事については仮訳をアップしておきます。
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/index.html

「コロナウイルスは、ラクダ、ウシ、ネコ、コウモリを含む多くの異なる動物種に共通するウイルスの大きなファミリーです。まれに、動物コロナウイルスが人々に感染し、MERSやSARSなどで人々の間で広がることがあります。
MERSおよびSARSで人から人への拡散が発生した場合、インフルエンザやその他の呼吸器病原体の拡散と同様に、感染者が咳やくしゃみをするときに生じる呼吸器の飛沫によって主に発生したと考えられています。人々の間のSARSとMERSの広がりは、一般的に密接な接触の間で起こりました。
ウイルスが人から人へと広がるのは簡単ではないことに注意することが重要です。麻疹のように非常に伝染性の高いウイルスもあれば、そうでないウイルスもあります。このウイルスに関連するリスクをよりよく理解するには、これを知ることが重要です。現在の情報に基づいて、CDCはこれが非常に深刻な公衆衛生上の脅威であると考えていますが、現時点では2019-nCoVから一般大衆への即時の健康リスクは低いと考えられています。
2019-nCoVに関連する伝達率、重症度、およびその他の機能について学ぶことはまだまだあり、調査は進行中です。最新の状況概要の更新は、CDCのウェブページ2019中国の武漢にあるコロナウイルスで入手できます」

このような状態で、中国に邦人を滞在させて置くこと自体が危険です。
できるかぎり希望者には帰国を勧め、政府はチャーター機の増発などの対応をすべきです。

そして、日中のヒトの行き来について、一時的に強い制限をかけるべきです。
今回出た日本の感染例をみると、やはり原因は中国の訪日を無条件で認めたことによります。
政府には、特に発生源の武漢からの観光客を入れてしまったことを強く反省してもらわねばなりません。
このような入国制限は中国人から強い反発を受けるでしょう。
だからこそマスクなどによるフフトパワーの支援が意味をもつのです。 

 

 

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コメント

ソウルの中心街では韓国人がたまたまいた中国人グループに「中国消えろ!」とか罵倒して乱闘やらかしたそうですよ・・・やれやれ、何やってんだか。もはや中国様無くして経済も成り行かない状況に自ら追い込んでおきながら。。

日本も救出に全日空がチャーター便飛ばしましたが「検査拒否」が2人いたそうで、夜中にバズッてました。
乗せる時に義務化しろよお。。

オーストラリアなんかクリスマス島に強制隔離までしてますね。

こんなときこそソフトパワーが重要だというのは全面的に同意します。

乗客いない往路便に目一杯マスクと手袋積んでくなんてのは実に合理的な支援です!
それこそ武漢加油のメッセージはもっと大きくしたり全部の段ボールに貼ったり日中の国旗を並べて握手のイラスト入れるくらいしても良かったくらいですね。
まあ、ただ単に急だったから間に合わなかったのかもしれませんけどね。。

機材が普段から武漢便に使っていたであろうボーイング767なんだよなあ。
あれだと床下コンテナは1列にしか積めないんだよなあ。
777もしくはANAは持ってないけどワイドボディのエアバスA-300系だったら、そんな軽い物なら規格コンテナで2列満載できたのに・・・

と、今朝の第2便も無事に武漢に降りたようです。。

新型コロナウイルスの詳細が不明なので何とも言えませんが、バス運転手の事例を持って「空気感染」と判断するのは早計ではないでしょうか?
運転手さんやガイドさんは、有力視されている「飛沫感染」や「接触感染」で十分感染が成立する環境下にいたので。

一山口県人さん。

誰も「空気感染」などといってませんけど。

まあ思っていたよりも二次感染力がかなり強そうだと分かってきたというだけです。

くだんのバス運転手やガイドさんは、それこそ休憩時にあちら式で持ち込まれた缶詰めで歓待されたとのことでしたが。空気感染などとは言ってませんよ!

一山口県人さん、ごめんなさいです。
記事最後のとこでブログ主が「バスという密室での空気感染の可能性」に触れていますね。失礼しました!

でも、それは記事の間違いですね。私は長時間の密室内での接触もしくは飛沫感染である。空気感染は可能性が無いとは言えないが今のところ確認されていない。と主張します。

その部分を訂正しました。米国CDCは空気感染の可能性を警告していますので付記しました。

細かいようですが、現段階で「CDCが空気感染の可能性を警告している」とまでは言えないのではないでしょうか。
https://www.cdc.gov/coronavirus/2019-ncov/about/transmission.html
2019-nCoVの感染経路についてはいまのところ情報は少ないが、SARSやMERSはインフルエンザのようにrespiratory dropletsやsneezesで感染したと考えられている…、という慎重な言い方です。これは飛沫感染を意味していると思います。
それを踏まえると、私は"山形"氏のコメントの判断が現在のところは正確であろうと考えています。
いずれにしても、記事本文の趣旨には関係無い枝葉末節ですが。

私も空気感染の可能性は否定できないと思います。
ただ言いたかったのは、バス運転手の事例を持って「空気感染」と判断することは出来ないということだけです。

あと、引用された文章を書いた飯塚真紀子さんは「飛沫感染」、「接触感染」、「空気感染」の意味を理解されていないようです。

・「咳やくしゃみなどによる」→「飛沫感染」
・「感染者に触れたり感染者と握手したりすることによる」→「接触感染」で正しい。
・「そしてウイルスのついた物を触って洗手せずに口や鼻、目を触ることによって起きる感染」→これも「接触感染」


国立感染症研究所は「現時点では感染経路は不明」と言っています。
検体の取り扱いについて、「必要に応じN95マスクを着用」と言っているので、空気感染する可能性もあると考えているのでしょうね。

空気感染する疾患が数千人からそれ以上の規模でパンデミックとなると想像するだけで恐ろしい事態ですね。

皆さん。不用意な書き方をしてしまって恐縮です。

武漢で今起きている感染拡大についてですが、分からないというのがもっともいいのかもしれません。
というのは、第三国の防疫機関、たとえば米CDCかWHO、ないしは国立感染症研究所が現地で調査をすればもっと感染経路が特定されるかもしれません。

といっても遅すぎました。
数千人(あるいは数万人)規模で感染規模が膨張してしまった場合、その経路の特定はほぼ不可能です。
おそらく飛沫感染もあれば、接触感染もあり、あるいは可能性としては空気感染もあるでしょう。
この感染経路が不透明になった原因は初発の情報を統制してしまった中国当局にあります。

奈良のケースをもってきたことを後悔していますが、記事で追加したように「当局の発表を待つべき」だったと反省しています。
CDCの引用も適切ではなかったので削除し、ご紹介のCDC原文をそのままアップしておきました。

とりあえずこのことについては、記事のテーマではありませんし、これで打ち止めでいいでしょうか。

管理人さん、本筋と関係ないところで過剰に反応してしまって申し訳ありません。
私の仕事にとって空気感染するどうかは非常にナーバスな問題なので、過敏に反応してしまいました。

今回の往路便での支援は私もポジティブに評価しています。
とはいえ、中国は廉価マスクの輸入先でもあり、国内のマスク品薄が花粉症ピークの時期迄に解消されるのか、不安が募ります。

https://search.yahoo.co.jp/amp/s/www.businessinsider.jp/amp/post-206403%3Fusqp%3Dmq331AQOKAGYAYXY-OmNlujt2gE%253D
この記事によると、24日迄に武漢から日本に約18000人が入ったことになります。
関空税関の判断でビザ30日延長したケースが出ているそうですが、彼らの帰る先の封鎖が30日後に解除されているとは思えないんですよね…。
北京や上海に日本人を取り残したまま、中国就航便の制限もせず、国内で中国人観光客にやたら手厚いケアをし始める政府の方針は明らかに悪手です。

新型ウィルスですよね。
と言うことは、治療薬もまだない。
感染した人たちが心配です。

日本政府は水際対策を諦めているのだと思います。2009年新型インフルエンザの経験と、中国が春節前に封鎖しなかったことで、不可能と判断したのでしょう。
そうアナウンスできないところが政府の辛いところです。

封鎖政策が良いかと言えば、武漢でもウイルスの拡散を防げていないので、経済に与える打撃という代償に見合った効果は得られていません。

1000床の病院なんて、治療のためには必要ありません。ベッド間2mの距離とカーテンで仕切った病室があれば平屋のプレハブで十分です。新しい治療薬の効果を調べるプラセボ対照試験をしたいのだと思います。はだしのゲンのABCCみたいな感じで。

日本人より中国人が大事なのか、という憤りには激しく同意します。

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