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2020年3月17日 (火)

さすがはボリス、大丈夫か、ボリス

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ヨーロッパはボリス・ジョソン英国首相の演説でもちきりのようです。

「イギリスのジョンソン首相は12日、国内でも新型コロナウイルスの感染が拡大していることを受けて、記者会見を開き、今後は、感染を抑え込むのではなく、感染が拡大するスピードを遅らせることに力を尽くすと強調しました。
そして、せきが続いたり、高熱が出たりする場合には、少なくとも7日間は自宅で過ごし、外部の人と接触しないよう国民に求めました。
一方、学校の休校やスポーツイベントなどの中止は科学的にみて大きな効果はないとして、現時点では行わないとしています。
イギリスでは、12日時点で、590人の感染が確認され、10人が亡くなっています。
また、記者会見に同席した専門家は、さまざまなデータを総合すると、5000人から1万人がすでに感染している可能性があると述べました」
(NHK3月17日下写真も)
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200313/k10012329131000.html

K10012329131_2003130548_2003130553_01_02

よく言った、さすがはボリス。しかし、大丈夫か、ボリス。
日本で言ったら、今頃は国会審議はストップですね。
なんせボリスが言うには、6割の感染で集団免疫を得るのだから、政府は極端にいえば「なにもしない」、重症患者をしっかりケアするということですから。
日本の首相が同じことを口にしようもんなら、今頃はまず間違いなくメディアと野党は、脳天から火花を散らして「アベは国民を見捨てた。国民全部が新型コロナに罹れと言っている」なんてワーワー言うことでしょう。

もちろん、ボリスはテキトーに言ったのではなく、左右に主席医務官と主席科学アドバイザーを控えさせてしゃべっていますし、メルケルも似たようなことを同じ日に発言しています。たぶん英独でなんらかのアコード(合意)があったみたいです。
もちろんボリスは腰だめで言ったのではなく、科学的根拠はあります。

ウィルスの感染拡大の度合いを計る目安に再生産率という指標があります。平たく言えば、ヒトからヒトへ移る力です。

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「ウイルスごとに違い、感染力が強い麻疹(はしか)は12~18、通常のインフルエンザは2前後とされる。WHOは新型コロナを1.4~2.5と推計している。ただ、これは何も対策を取らなかった場合の理論値だ」(メディカルトリビュヒーン3月13日)
https://medical-tribune.co.jp/news/2020/0313524657/

つまり、この実効再生産率が1未満になれば、ヒトからヒトへ移らなくなる、つまりめでたく終息ということになります。
現時点ではWHOは1.4~2.5とみていますが、実際は3前後ではないでしょうか。
ではこれはと集団免疫とはどうかかわるのでしょうか。

その前に「免疫」という概念について、知っておかねばなりません。そこからいきます。
分かりやすい解説を、英国在住の免疫学者小野昌弘氏が解説してくれています。今日は多々教えられました。
(『英首相の「降伏」演説と集団免疫にたよる英国コロナウイルス政策』)
https://news.yahoo.co.jp/byline/onomasahiro/20200315-00167884/

「ここで免疫の意味を明確にしなければならない。ある感染症に免疫とはどういうことかというと、その感染症に一度かかったか、あるいは(ワクチンが存在する場合には)ワクチンを打ったことのおかげで、同じウイルスが体の中に入ってきても、ウイルスが増殖し症状がきつくなる前に病原体を排除できることである。
ウイルスのほうからみると、相手の人間に、そのウイルスに対して免疫がある場合には、その人間を利用して増殖することができないのである。
ウイルスに対する免疫は、リンパ球などの白血球を中心とした免疫系の細胞のはたらきで成り立っている。逆に免疫がないと、初めて出会う病原体に対して、体内の免疫細胞はどのように対応したらよいかをまだ定めるのに時間がかかってしまうため、この遅れのあいだに病原体が体内で増殖し、様々な病態を引き起こしてしまう。ウイルスからみると、免疫のない人間は理想的な培養器になってくれるということである」(小野前掲)

つまりヒトの体内に免疫ができると、ウィルスは今までのようにヒトを野放図に倍容器にできなくなってしまって、あえなく消滅するしかなくなるということのようです。
逆にいえば、免疫がないヒトほど宿主として理想的なものはないということになりますから、新型コロナが怖いのはその致死率ではなく、ヒトはまだ免疫を獲得していないということなのです。

そしてヒトは社会的動物ですから、社会生活を営んでいるために、免疫は集団的に作られます。
ここで面白いといってはナンですが、感染速度が早いほど集団免疫(herd immunity) が生まれやすくなるのです。理論的にはこう説明されています。
バレス首席医務官の発言です。

「集団免疫の用語はジョンソンの演説の中にはでてこないが、主席科学アドバイザーのサー・パトリック・バレスがこの方針作成を主導したといわれている。バレスはBBCラジオにおいて、集団免疫の効能を説明している。彼によれば、コロナウイルスに罹ったひとの大多数はごく軽微な症状しかおこさないが、免疫は成立するため、ウイルスのひとからひとへの伝染が減少する。そして、感染に弱い人たち(老人やある種の持病をもつひとたち)を守ることができるという。
すなわちコロナウイルスにかかっても普通の風邪の程度ですむひとたちが圧倒的多数なのだから、そのひとたちが増えれば自然と流行はおさまり、かつ感染して免疫をもっているひとたちが盾になって弱者を守ってくれるという理論である。理論上、人口の60%程度が免疫をもつようになれば、流行は収束すると考えられている」(小野前掲)

プーさんから専門家としてのコメントをいただいています。

「集団免疫率と基本再生産数(R0)の関係ですが、(R0 - 1)/R0 = 集団免疫率という式が成り立ちます。
R0 が大きいほど高い集団免疫率を要します。
仮にR0 =  3を代入すると、集団免疫率は 2/3 となります。
R0 が3程度の場合、社会の2/3の人々が感染すれば、感染者が周囲の3人に感染させるところを1人以下しか感染させないようになり、感染症は終息する、ということになります」

え~かえってわからなくなったという方もいらっしゃるでしょうが(すいません)、要はRO=再生産率が大きいほど集団免疫率が上がるのです。
ここでプーさんはやや高めの推定値である3をROに代入されていますが、すると集団免疫率は3分の2となると計算されています。
いいかえれば、ボリスが言っていたように国民の6割が新型コロナに罹ってしまえば、集団免疫が生まれて、感染は終息に向かうことになるわけです。

こう言うとかならず、お前は国民を殺すつもりかという声が上がってきますし、実際に英国でもボリスの会見がでるやいなや同じ反応が沸き起こりました。

「政府の方針が人口の60%の感染で流行が収束する見通しであることから、テレビのニュースは、全英の人口5%にあたる200万人が感染により重体となり、0.7%にあたる27万人が死亡する予測を伝えた。この衝撃的な数字は、英国内に確実にパニックを引き起こしている」(小野前掲)

 騒ぎすぎは日本のメディアばかりとおもったら、ブリテンも一緒のようです。騒ぎすぎです。
あいにく新型コロナごときでは簡単にヒトは死にません。
致死率については、既に2%ていどという数値がWHOからでています。
よく新型コロナと比較される重症急性呼吸器症候群(SARS)は9%、中東呼吸器症候群(MERS)は10%ですから、それに較べればはるかに致死率は低いということになります。

ただし季節性インフルエンザの1%(わが国は0.1%未満)ていどですから、これよりも高いとは言えます。
ただし日本でも、季節性インフルエンザの高齢者致死率は0.3%、若年者0.01%と高めに出ます。
これは新型コロナも一緒の傾向をもっていて、永江一石氏が提唱されている「年寄り風邪」という言い方は、年寄り差別だなんて元クラリオンガールがいいそうですが、言い得て妙です。

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ならば、社会をどのラインで守るのかを明確にして、その線を防衛する手だてを考えればよいということになります。
この社会の防衛ラインが、新型コロナに罹りやすい階層、つまり老人層と疾患を持っている人たちということになります。
下の厚労省のグラフをみると、致死率、重症化率共に70代で高くなるのがわかります。
すなわち、ここが新型コロナに対する社会の防衛ラインです。

Photo_20200317064001

http://karadajiku.livedoor.blog/archives/21779454....

ボリスはこのように述べています。

「英国内での流行を封じ込める段階から、流行の拡大を遅らせ、流行の時間を引き延ばすことで、病院(NHS)への負荷を減らしていく時期に入ったことを告げる。ジョンソンは続ける。「主席医務官が(複数の)防衛手段(lines of defence)を実行していく。我々はそれらの防衛効果を最大にすべく、適切な時にこれらの防衛手段を展開する(deploy)」(小野前掲)

英国は新型コロナに対して薄く広く防衛線を敷くのではなく、医療機関という拠点をしっかりと守って、手を差し伸べるべき階層を絞り込んだ戦略シフトを敷いたことになります。

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これに対して英国免疫学会から公開質問状が出されています。

「また、現在のところコロナウイルスに対する免疫がどのように成立し維持されるのかは不明であるゆえ、この集団免疫理論は慎重に考慮される必要がある。実際、この集団免疫理論に対して英国免疫学会は、公開質問状を政府に提出している。
1)集団免疫が成立するまでのあいだ、弱者を社会的隔離など何らかの方法で守らないと甚大な被害になる。
2)コロナウイルスにはまだわからないことが多く、長期的な免疫が成立するかどうかはまだ不明である」(小野前掲)

まことにもっともな意見で、ボリスは英国空襲を引き合いに出すようにやや精神論のようなところがあって、具体論に欠けるところがあります。
日本政府の案が、休校・イベント自粛など具体的なのに対して、英国案はいまだ具体性がみえません。
重症化した人をいかなる施設に、いかなる法律を使って隔離して治療するのか語られていません。

また、英国は緊縮財政でぼろぼろになった医療拠点を守るということに重点を移したわけですが、では目標とする集団免疫がいつどのように獲得されるのかについての道筋が見えてきません。
それは検査する手だてが今の時点ではPCRしかないからですが、これは極めて専門的な採取技術を要求される上に精度に問題があります。
ですから、英国の6割の国民が免疫を獲得したとにPCRは使えないわけで、では一体どうやって判定するのでしょうか。

おそらくボリスが言っていることは持久戦に持ち込むということではないでしょうか。
感染の速度を落としながら医療拠点を守り、重症者をケアしつつ、その間に簡易検査キットやワクチンを製造できるように整えていこうという遅滞戦略のようにみえます。

日本の場合、指定感染症として隔離することになるのですが、これは陽性判定を受けた者を収容する法的根拠がなかったです。
指定した当座はやむを得なかったものの、本来は結核などを対象とした法律のために無症状者・軽症者も含めて一括隔離せねばならないことになり、陽性無症状入院だけで57人もが指定医療機関に隔離せざるをえなくなっています。
すると当然、かぎりある指定医療機関の隔離病床のキャパが足りないという問題に遭遇してしまいました。
わが国の指定医療機関の病床数はすでに満杯となりかかっていて、肝心の重症者を救えなくなる可能性があります。
これはこれで、早急に指定感染症の法改正を行う必要があります。

とまれボリスの英国案は、大きな一石を投じました。

 

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コメント

おはようございます。
軽症者を自宅療養にするというのは、生活環境による可否と、行動制限への対応をどうするかという難題がありますが、今後必須になると考えております。
(個人の自由と公衆の安全がぶつかり合うので、憲法上の議論ともなる)

重症化のリスクの高い人をどう保護するのかというのも、同じ次元の問題になりますので、どうバランスを取るか国民の同意形成も必要になると考えております。

イギリスの挑戦がどういう結果になるか横目で見つつ、日本は日本が選んだ道を歩む事になると思います。

 英首相の決断が英断なのかどうか、ややバクチ的な要素が多く私はかなり疑念を持っています。
メルケルさんも英首相と同方向に行きたい事情は、移民を抱えている事にあるのではないかと思います。むしろ日本のような選択肢は取りたくても取れないのではないでしょうか。

また、指定感染症としたのは記事のような弊害はありますが、指定しなければ逆に重傷者さえも収容する法的根拠がなくなります。
政府主導で政策し、地域の保健所等を通じて一律で施行する事も困難になりますし、必要なしっかりしたデータを取ることも難しくなるでしょう。

要は、緊急事態対応をした北海道の例などをモデルケースにして取られるデータに対し、いかに柔軟かつ緊急な対応ができるか?という事になるのではないかと思います。

すみません。
今朝思いついたことを昨日の記事のコメントに載せてしまいました。

SEIRモデルでR0 = 1.5 に設定すると、最終的に人口の60%が感染することとなり、ピーク時の患者割合は5%になります。

その5%をどう扱うかが難しい課題です。
8割を占めると言われる軽症者は自宅待機、
2割は入院となると40万人です。

英国の人口は6600万人、
人口1000人あたりの病床数は2017年で2.54
(https://mainichi.jp/articles/20190926/k00/00m/040/259000c 毎日新聞 最終閲覧日2020年3月17日)
よって英国全体の病床数は約17万と推定されます。

どう考えても溢れます。多数の入院できない死者が出そうです。
この計算が間違っていることを願います。

日本なら交通整理さえ誤らなければ大事ないですが、
病床数の少ない英国では同じ方法でも医療リソースの違いにより極めて厳しそうです。

https://search.yahoo.co.jp/amp/s/www.bbc.com/japanese/amp/51903249%3Fusqp%3Dmq331AQQKAGYAbD67b7CqbPGfLABIA%253D%253D
これによると、英国内で使用可能(他は使ってるという事?)な呼吸器は5000個とのこと。それをフル稼働させる人員が確保できるとも思えず、入院できたとしても助からないケースは多いのではと思いました。
「手洗いと自主隔離で2割減見込み」をそのままプーさんの出されている数に適用しても、溢れますね…。

島国で緯度の割には温かく湿度もあるというのは、仏伊より好条件かもしれません。これもまだ確定要素とは言えないのですが。

「実効再生産率」、頂きます!
基本再生産数を人力により修正した現実的な感染率を表現する言葉が分からなかったのですが、スッキリしました。
学生への授業で使わせて頂きます。

ふゆみさんの仰る、暖かくなれば、というのは、英国首脳としても期待しているのだと思います。

一応、厚生省からさらに感染が拡大した場合、陽性者であっても軽症の場合自宅療養を原則とする旨の告知はありましたが

愛知や北海道で軽症者の自宅療養が基本方針となると、「希望者への」検査拡大の要求が再燃しそうで嫌な予感がしてしまいます

みんな自主隔離すれば、すぐ終息する。

ありんくりんさんへ
この集団免疫率という専門的な話に意味があるのは、以下の二つの議論をする場合ではないでしょうか。
1、ワクチン接種によって、ある集団の感染を計画的に無くそうとする場合。
2、ある感染症がいつ頃収束するかをシュミレーションで予想する場合。
シュミレーションなんてパラメータ一つで結果はどうにでなりますが・・・

したがってワクチン無しで“計画的”に感染(免疫をもたせる)させる何らかの方法があればいいのですが。どうでしょうか?それとも英国はなにか斬新な意図があるのでしょうか?

先日、集落の共同作業に集まったある人が、首から青い名札ケースのようなものをぶら下げていました。よく見ると「VI RUS SHUT OUT」と印字されていました。なんでも“コロナコナーズ”とかいう商品名でホームセンターで¥300で買ったそうです。1ヶ月有効だとか。「まぁお札のようなもの」と皆んなと一緒に笑っていました。

また、散髪に行った時に理容(美容)師の方と話していたら「お客さん、皆んなコロナの話ばっかりよ」と。私が「風邪やインフルエンザのようなものですよ」と、症状が同じであること、そして感染者や死亡者の数を比較して説明したらら、「えーインフルエンザで人が死ぬとは知らなかった」と大変驚いていました。そして「政府の人が学校を休校にしなければならないくらい怖い病気」という認識でした。

このような社会不安が蔓延しているという現実をどう認識すべきなのか。毎年、数万人(一説によると国民の1/10位という話も)が感染し、二千人から三千人が亡くなっているインフルエンザに対して、千人程度が感染し、二、三十人が亡くなっている程度のコロナで、何故にこんな歴史的な社会不安(コロナ騒動)が起きなければならなかったのか。

私は身の回りで起きている“根拠のない”社会不安を取り除きたいと思っています。もうオリンピックの話なんかしている場合ではない(ほとんど絶望的な流れのようで)ほどの世界的な騒動に化けてしまっています。これしきの病が。私にできるのは、床屋談義でバタフライ効果を期待するくらいですね。

政府にお願いしたいのは
(1)騒ぎを大きくしてしまった安部首相に「これはタチの悪い風邪(インフルエンザ)でした」と大きな声で言って欲しいのです。そして日常生活に戻れるようにして欲しいのです。
(2)「感染症法の5類に定義し直す」のも有力な方法だと思います。フツーのインフルエンザと同じ扱いになるので、PCR検査の問題も、隔離入院施設キャパの問題も、はたまた「陽性者や関連施設のバイキン扱い問題」もすべて一挙に解決するような気がするのですが。

私にとって、二十数年ぶりの同窓会が中止になったこと。そして唯一の楽しみであった近くの図書館が全面休館になったこと。この不条理に対するものがとても大きいのです。あなたの最前線での振る舞いを邪魔するつもりはありません。ただ、頭の片隅に置いておいてほしいのです。

免疫って、分かっているようで分かってないというか、専門家と素人で使う意味がかなり違う言葉ですよね。
個人的には、私の周りではインフルエンザで亡くなった人がいます。衝撃でした。
40代前半の働き盛りの子持ちの女性。元気で今までインフルエンザに罹患した事も、予防接種もした事がない、という人。曰く「私は免疫力が強い暮らしをしているからかからないんだと思う」。
人生初のインフルエンザ罹患で、高熱が下がらず、どんどん衰弱して入院先から還らぬ人となったそうです。
この例をもって免疫力の何を否定できる訳でもなく特異な例かもしれませんが、滅多にない罹患や怪我などで急患となる人達は常にいて、この季節は喘息発作でかなりの病床と看護がふさがっているはずです。
プーさんの書かれている数の目安は医療現場の許容量内に要治療数を治められるかどうかが鍵かと思いながら拝読しています。
お医者も看護師も検査技師も、呼吸器のように工場に発注かければ納品されるものではないです。ツイッター上では医療ツイートの人がその辺ずっとバトルされていて、せめていいねを押すだけでもと応援しています。

>プーさま

日本は病床は多いのですが、よく指摘されるように病床当たりの医師数が少ない、つまり医師の負担が大きいのが心配です。

100床当たりの医師数:英国100.5人、アメリカ85.2人、ドイツ49.0人、フランス48.7人、日本17.1人
英国の総病床数が少ないことの裏返しでもありますが。
https://www.mhlw.go.jp/wp/hakusyo/kousei/16/backdata/01-03-02-06.html

 九州Nさん

 あなたが度々しつこく言うので、私も再三しつこくなりますよ。(笑)
床屋へ行って、「「風邪やインフルエンザのようなものですよ」などと妙な事を言うのはやめた方がいいです。
必要以上に恐れる事がない事は度々記事でも議論されてきましたが、が決して同じではありません。

記事中の免疫の定義にしたがえば、まだ世界中のだれも武漢肺炎に対応する免疫を持っていないのです。
インフルと違って致死率が格段に高いだけでなく、インフルの場合は既疾病関連死や免疫低下が原因である事が多く、武漢肺炎の場合は最初の症状は軽く数日続き、それから一気に肺をおかされて亡くなっています。これはむしろ、SARSやMERSと似ています。
これは専門家会議の公式見解であり、山中伸弥氏と尾身茂副座長の対談でも明らかにされています。

日英両国のみならず世界のコンセンサスとして以上の前提見解があり、その上で、日本方式がベストか、それとは違う英国方式が有用なのかが本日のお題の趣旨です。

ですので、安倍総理をして「「これはタチの悪い風邪(インフルエンザ)でした」などと滑稽な事言わしめようとする件は笑い話にもなりません。

九州Nさんは、このように何度でも別の角度から説明しても全く理解しようとせず、このような在り方を許容するだけでなく、「優秀な論者」などと持ち上げるブログ主様の見解にも理解に苦しみます。

この前のコメントで九州Nさんが明らかにされたところによれば、コメントに反論する事(議論)はいらず、さながらブログ主様が書かれる記事そのものに影響を与える目標でもってコメントをなさっている由です。それならむしろ、直接ブログ主様にメールでもなさったらいかがでしょうか。

いくら真面目にいく度も反論しても、全く反応がなく議論を無視。そのうえ全く同じ事を壊れたテープレコーダーのごとく繰り返されたのでは、ここのコメント欄の有意義な価値も下がろうというものです。
対して山形氏の場合は、九州Nさんに比し、行き過ぎた言動のみでもって一方向的に諫められています。

いずれ本ブログはブログ主様の「庭先」なのですから私のワガママ的な言い分かもしれませんが、よりフェアな方針で内容と議論と高めて来た特徴あるブログですので、ぜひ一考をお願いしたいと思います。

山路さん、この件に関しては私は山路さんと同じ意見です。
この状況下で「風邪と一緒」という言い方は超一般論にすぎませんし、誤解を招きます。
科学的にも正確さを欠きます。

より正しく言い換えるなら、風邪と似た症状を呈する人類が免疫を獲得していない強力な感染力をもつウィルスです。
ですから九州Nさんの言い方は超一般論で、具体個別に今の感染を見ていません。

この「風邪のようなもの」という見方をすると、このウィルスを過小評価することになりかねません。
また政府の対処方針についても九州N氏のいうように騒ぐな、騒ぐからいけない、ではなにも解決にもなりません。
これでは世界各国政府がただ馬鹿騒ぎを演じているだけに見えてしまいます。

しかし一方で私は、九州Nさんが言っていた「年寄り風邪」という見方もありかなとは思っています。
今の社会の陰鬱な垂れ込める雲の下で生きる私たちにとって、そういうどこか吹っ切れた楽観的な見方も意味ないことだとは思わないからです。
その意味で、私は九州Nさんの言い方を許容できると考えています。

そこでお願いですが、もうこの議論をくりかえすのは止めませんか。
また同じ無限ループに入ってしまいます。
私は今の状況でこういうことを真正面から言える九州Mさんを優れた反骨の論者だと思っています。その評価は変わりません。

また九州Nさんにもひとこと。ご自分の主張をベタでくりかえすのはおやめになったほうが賢明です。
それは他の方にとっても(私もですが)すでに言い尽くされたことであって、これ以上の繰り返しは不毛です。
第三者の庭を借りた議論というものはどこかで不完全燃焼になるものであって、筋を通そうとおもうならご自分でブログを立ち上げて主張するしかないのです。


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