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2020年3月 2日 (月)

現役医師プーさん寄稿 続 2週間イベント中止・休校の意味を考える

Dsc01888

内科医プーさんの寄稿2回目です。貴重な専門家の知見を賜ることができました。
心から感謝いたします。

                                                                                        ブログ主

プーさんリンク先
メタボ系内科医プー
http://ayoshidamd.cocolog-nifty.com/

 

管理人様 皆様
再びお邪魔いたします。
前回の問いに対する自分なりの解答です。

感染者数や新規発症者数の「ピーク」は、医療機関や社会に対する負荷に直結します。
武漢の状況は悲惨です。
もう一度グラフを貼ります。

Seir

(SEIRモデル 武漢の例.png)

武漢モデルのピーク時は人々の4割が感染して働けないという状態で、社会は麻痺しています。自力では解決出来ず、軍隊・医療チーム・カネ・物を全力で投入して何とか持たせています。

一方の日本は、中国との生活習慣の違いから、「1回接触あたり感染数」を0.02、「1日あたり接触者数」を15と仮定します。R0は半減して2.1になります。すると、ピーク時の感染者数は15%程度です。それでも社会は苦しいです。医療機関はパンクすること必定です。

R03_20200221161301

(SEIRモデル R0 2.1.png)

ここで思い切って接触者数を10、R0では1.4にまで下げると、ピーク時の感染者数は4%に下がります。時間軸が9ヶ月という点に注意してください。

Seirr014

(SEIRモデル R0 1.4.png)

これくらいだと季節性インフルエンザと同等の負荷になります。東京オリンピック開催時には余裕で終息です。
注目して頂きたいのは、免疫なしの人たちの半数近くが、感染することなく流行を乗り切っていることです。感染症の流行を穏やかにすることは、高齢者や持病持ちの人たちを守という効果があるのです。これを集団免疫効果と言い、とても大事な考え方です。
感染症対策は、そのような状況を目指します。

しかし現在日本は、マスクや消毒が不足しており、「1回接触あたり感染数」を減らすことは難しくなっています。
ならば「1日あたり接触者数」を頑張って減らすしかありません。それが、「イベント中止」「休校」なのです。

これをずっと続けられれば感染対策の観点からは満点ですが、我々はただのグラフ上の数字ではなく、それぞれに生活があります。そのケアのために首相は釈明に追われました。2週間でも時間を稼いで流行を遅らせれば、あとは検査・治療体制は整い、マスクも供給され、気温は上昇し換気出来るようになり、日本国民の心理も落ち着いてくるので、乗り切ることが出来ます。


さて、今度はダイヤモンドプリンセス号の状況の推定です。
船内では、1日あたり接触者数は多かったはずです。しかし、いくら接触者数が多かったといっても、乗船時点で1人または少数者しか感染していない場合、1か月足らずの間に感染者が700人超に膨れ上がることの説明が不可能です。特に、後半の2月5日からは検疫が始まり、感染機会は大きく減ったのですから。
また、
https://www.niid.go.jp/niid/ja/diseases/ka/corona-virus/2019-ncov/2484-idsc/94
10-covid-dp-01.html (国立感染症研究所 最終閲覧日2020年3月1日)では、船内の診療所に発熱で受診した患者は2月1日がピークだったとのことです。
さらに、通りすがりのプリンセスさんからの情報で、
https://kakaku.com/tv/channel=10/programID=74091/episodeID=1337259/ (価格.com
ニュース 最終閲覧日2020年3月1日) 香港で中国人団体が乗り込んできたという話がありました。
同様に、
https://funwayroad.com/cruse-who/ (れんらくちょう 最終閲覧日2020年3月1日)では、乗客に香港人が470人乗っていたとのことでした。よく考えると、出港の横浜で香港人が乗って香港で下りたら帰着時にはカウントされないかもしれません。

これらの条件に合うように色々試してみましたが、1月20日に少し、1月25日に数百人規模の感染者と免疫ありの人たちが乗り込んで(橙色塗り部分)、人口密度の高い船内でR0=8.4と武漢の倍程度の早さで感染が広がったとすると、何とか辻褄の合うグラフが出来ました。少なくとも、出港時点の日本が真っ白かと言えば、限りなく疑ってかかるべき
だと言えると思います。

Photo_20200302070301

(SEIRモデル ダイヤモンドプリンセス号.png)

今後さらに情報が出てくれば、かなり明らかになりそうです。
もっとうまく説明できる人がいらっしゃったら、教えて頂けましたら幸いです。

そうなると憂慮されるのは、香港の状況です。
このあたりは自分より管理人様や皆様にお任せしたいと思います。

以上、後半はグダグダになってしまいましたが、プーの感染症数理モデルでした。
政策の立案・実行は生きている人たちの生活を考慮しなければいけませんが、感染症予防の理論は、接触者数を出来るだけ減らすことで社会の負荷を軽減し、弱者を守ることが根底にあるということをご理解頂けましたら幸いです。


自分は2011年東日本大震災・福島の原発事故の時にこのブログに出会い、以後、管理人様と皆様のおかげで様々なことを勉強させて頂きました。
本件が落ち着けば自分はまた一介のROMに戻ることになると思いますが、引き続き勉強させて頂きたく存じます。

管理人様・皆様に深く感謝申し上げると共に、今後ともご指導・ご鞭撻の程よろしくお
願い申し上げます。

メタボ系内科医 プー

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コメント

大変勉強になりました。管理人様のみならず、プー様や山路様のような読者からの該博、専門的知見を拝見できることに改めて感銘を受けています。なにより、冷静な議論こそが、今最も必要な態度です。有難うございます。

おはようございます。
資料提供のプー様並びに掲載していただきました管理者様ありがとうございます。
感染シミュレーションについては、私がイメージしていたものと合致しており、大変参考になります。
現在行っている国の施策もこれと同じか、類似のモデルにて検討を行った結果を基に条件を設定し、既に作成していた新型インフルエンザ対応のシークエンスを参考にして進めていると私は考えております。

自分も含めた個々人が施策の主旨を理解し、行動する事によりこの難局を乗り越えられるものと考え、自身の行動に反映させたい。

大変勉強になりました。あのネズミ算の見える化で、変数を様々に入れると、その結果のシュミレーションができますね。
米国のシュミレーション技術は進んでいて、湾岸戦争の指揮官が実戦はシュミレーション通りだったと驚いていました。この技術は、今ゲームでとても流行ってますね。
あるサイト(たしか東亜日報)で、今回のウイルスは、
インフルエンザのように、ごく一部しかないCD4(たぶん)というレセテプターだけでなく、すべての細胞に対して、ある種のたんぱく質の合成により、感染することが出来ると書いてありました。感染力は桁違いのようです。
日本は衛生状態が良いので、その分は良い変数になりますね。
接触回数を減らしたいですが、今日も満員電車できてますので、もう祈るだけですね。
確かに経済破綻による被害も悲惨ですね。
中国はまるで戦争状態のようです。

オイラー 様

影響度を考えたら、武器以外による戦争と言っても間違いないのではないでしょう。
現在、パキスタンとインド辺りまでサバクトビバッタの大群が移動し、中国方面へ向かっております。
こちらも中国としては脅威で、何がしかの対策をし始めているのではないかと私は考えております。。

換気がすごく重要ですが,店舗の入口の扉が閉ざされています。密閉空間に入るのが恐い。国から
なるべく店の換気よくしよう
店舗の入り口を少しでも開けておいてできれば空気を流れさせよう
と提示してくれるとありがたいなあ
暖冬だし、小さいことが有効ならば全国に指針してほしい
少しだけ窓開けるのは,タダだから

皆様 ありがとうございます。
どうも政府の発表が関係者との調整をせずに発表している印象です。

検査のこともそうですが、
昨日の首相官邸 https://www.kantei.go.jp/jp/98_abe/actions/202003/01corona.html (最終閲覧日2020年3月2日)で、換気の悪い密集空間を避けるようにと発表されましたが、それはイベント自粛を依頼する前に発表すべきことです。
それだから東京マラソン以下一律に中止・無観客対応という事態になってしまいました。

大相撲の無観客開催は、相撲協会は感染症の専門家と相談して決断しました。 https://mainichi.jp/articles/20200301/k00/00m/050/316000c
このようなプロセスを、政府にも踏んでもらわなければなりません。

プーさんありがとうございます。
前半掲載日の夜に高山義浩医師の記事を読み、そして今日のプーさんの後半を読み、合わせ考えて、子供の低リスクの件とは別に見出す意義や、「接触者数を出来るだけ減らすことで社会の負荷を軽減し、弱者を守ることが根底にある」を理解しました。

ちなみに前述の記事では、「新型コロナウィルスから守るべきは高齢者であって、元気な子供たちではありません」と「あえて言い切ります」の高山義浩医師も、「一斉休校を受け入れる気持ちになったことろで」と、感染対策をアドバイスしておられます。
https://www.huffingtonpost.jp/entry/story_jp_5e59e89ac5b6beedb4eb60ce

仰るように、避けるべき場の提示とイベント自粛要請の順などチグハグもありますが、誰がトップでも誰かへの根回し・忖度に縛られる日本でかなりな速度で踏み込んだのですから、やるからには我々みんなで、我々みんなで(大事だから2回言う!)成功させないと、ですね。

大変失礼かと思いますが、学術的な解析としての意味はあっても、現実社会ではどうなんでしょうか?

クルーズ船の乗客で陰性になった人達を2週間の隔離後に、公共鉄道等で帰しました。たしか、この時の説明で厚労省の担当が似たようなシュミレーショングラフを示しながら集団感染日を推定して「この人達は大丈夫」と説明していました。しかし、ご承知のようにこの人達が帰宅後に、すでに数名の方が発症し陽性になっています。厚労省の判断ミスを誘発し、意思決定を間違えてさせたのです。

この乗客は少なくとも公共鉄道等は使わせるべきではなかったし、一定期間は自宅待機を指示しておく必要もあったと思います。

シュミレーションモデルは確率モデルです。マクロ的な捉え方としては有効ですが個別のケースで使うには危険が伴います。必ずレアケースが発生するものです。ましてや安心(ゼロリスク)を求められている場面では使うべきではありませんでした。

また、メトリック(問題を捉える指標)を感染者数にして解析するのも疑問です。
これは感染者は少ないほどいいんだ。感染は無くすべきだ、という思想に基づいたものです。ここが違うと思います。ウイルスを無くすことはできません。だから、人間の身体というものは感染があることを前提にして免疫という機能が備わっているのです。どうウイルスと折り合いをつけるかだと思います。

この議論は農業における農薬問題と似ています。私は無農薬(化学肥料は使います)で米を作っていますが、収穫量を増やそうとすると必ず農薬を使う必要が出てきます。しかし7〜8割でいいんだ、と考えると手間はかかりますが十分に無農薬で栽培できます。害虫や病気とも折り合いをつけることは可能です。

医療における抗生物質の問題も同じでしょう。細菌が進化(変異)していくから常にイタチごっこになるのです。そして益々複雑な関係になっていきます。

私は感染症とも折り合いをつけて生きていくべきだと思っています。そういう意味で免疫こそ最も重要な人類の課題だと思っています。今回も中国・武漢で若い医療関係者が亡くなられています。昼夜を問わず仕事に追われて、疲れはて免疫機能が極度に衰えていたのではないでしょうか。

したがって、敵(ウイルス)の正体がほぼわかった現在においては、「せいぜいインフルエンザ程度の病気」というメッセージこそ重要なのであって、むやみに感染者数をメトリックにした議論には賛成しかねるのです。

今日の昼のNHKニュースで厚労大臣が学童保育所の密度の問題から「学童保育の場所として、休校になった教室の活用」を述べていました。政府が学校を閉鎖しておきながら、子供の行き場を求めて休校になった教室を“活用”するそうです。厚労大臣は自分が何を言っているのか理解されていません。

九州Mさん
コメントありがとうございます。

検査で感染者を確実に拾い上げることが出来れば取りこぼしに対応する苦労は少なかったと思いますが、現状の検査の精度としては致し方ありません。

感染対策戦略としては、マクロとミクロの両面から取り組む必要があり、自分はマクロ側から提示しましたが、ミクロ側については、人々の生活の視点が必要で、自分一人ではとても語り切れません。
そういう複雑さを吹っ飛ばしての首相・大臣の「要請」には自分も首をかしげています。

「せいぜいインフルエンザ程度の病気」というのは正にその通りだと思うのですが、多くの国民は九州Mさんのようなリテラシーを持ち合わせてはいないようです。

官邸が無策かと言えば、安倍首相が「新型インフルエンザ等対策特別措置法と同等の対策を講じる」と言っているので、次第にそちら方向への軌道修正を図っているものと考えます。

子どもたちと昼間、変数の意味、変数を動かしたカーブの変化や山の高低が表す現実について意見を出し合いました。
ダウンロードしたままのモデルグラフだと横軸は3月末までなので、R01.4まで下げると収束する先が見えません。記事中のように横軸を多く取る前の予想は、上の方のグラフが単純に平たく伸びるs999→r999への移行だったのが、結果は記事のようなものです。
エクセル基本講座レベルの我が家であっても休校を受け容れる家庭にとって学ぶ所の沢山ある計算表でした。ありがとうございます。

最近,取引先の何人かイライラしている。潜在的な不安。マスゴミの煽り。共産党は不安に,耳障りの良い綺麗な言葉でつけこんでくる。街にイラ公が増えているなか,防犯にも気を付けよう。

 プーさん

舛添さんの悲観的な警告とちがい、オリンピックには問題なさそうで一安心です。また、格闘しがいがあるグラフもありがとうございます。

医師会(複数の地方組織なのか日本医師会本部なのかは不明)は小・中・高の休校を提言していたそうですね。ベクター(運び屋)を制圧することが急務だという論理です。
また、PTA連合会でも早くから休校の意見が多数を占めていた由です。

九州Mさんの学童保育所への懸念はもっともらしいですが、問題はそのさいの集密度をどう下げられるかという事なので、教室を再利用するかどうかの是非ではありません。

だだ、今回の措置の副作用的な問題はやはり存在します。
各種補助金や助成金、わけても休職の保護者にまで手当を出すという大判振る舞いになりそうで、九州Mさんでなくとも「やりすぎ」の声が出てくるのではないか。

しかし、原理論的(あるいは正論でも)には正しくても、何もしないで済ます事が出来ない事は明らか。もちろん、テクニカルな部分での批判は必要でしょう。
野党や批判する向きには代わりにどういう対策をとるべきだったか、それを伺いたいです。

五輪をかかえ、「永遠の敗戦国たれ」と願う世界の少なからぬ勢力からの批判をかわすには、能動的かつ立派に問題を抑え込んだという成果が必要です。
よって、私は今回のような首相主導のやり方は一種の「英断」だと考えるようになりました。

老人だらけの町に住んでいます。福祉関係者や警察・消防等の数名で定期的に独居老人の自宅を訪問して回り、見守るイベントが中止になりました。本来こういう時こそ訪問回数を増やしてやるべきだろうと思うのですが、まったく正反対の方向に作用しています。これが「イベント自粛」「学校閉鎖」“要請”の現実の姿です。

感染リスクを減らすために「人と人の接触密度を減らせ」と解釈された結果です。皆さん、どういう世の中になっていくと思いますか?

そうです。3・11の時の放射線“ゼロリスクイデオロギー”が再びはびこっているのです。「たかだかインフルエンザ程度の病気」のために、私達の社会が今壊れようとしているのです。“やりすぎ”ではすみません。こういうのを人災と言うのです。安倍首相の責任は重大です。

九州Mさんと山路さん
教室を学童保育に使う件ですが、

物理学の法則に従えば、
https://www1.doshisha.ac.jp/~bukka/lecture/statistic/pdftext/std-03.pdf#search=%27%E5%AF%86%E5%BA%A6+%E8%A1%9D%E7%AA%81+%E9%A0%BB%E5%BA%A6%27 (同志社大 気体分子の衝突 最終閲覧日 2020年3月2日)
気体分子の衝突頻度は密度の2乗に比例するのだそうです。そこしか分かりませんが。物理と数学を頑張って勉強しておけばよかったと思います。

これを教室に当てはめると、半数の小学生が学童を利用した場合、感染機会は全員出席に比べて1/4になります。
勿論人間の動きはこの通りになりませんし、教員たちの負担も考えなければなりませんが、理論的には有効な手段となります。

九州Mさん
誤解があるといけないのですが、訪問・見守りは、自分も継続すべきと思っています。

緑茶(カテキン,癌予防にも)で疲れた体を暖め
ミカン(癌治療で高濃度ビタミンC点滴有)剥いて温かくして眠りましょう
相模原(老人ホーム?不明)

北海道知事が道内公立小中へ休校要請したのが26日、日本医師会が地域の感染状況に応じた臨時休校などを首相に要望したのが27日(NHK報道)で、前触れはあったという感じなんですね。
そこからの「一斉休校」が、踏み込んだ判断でした。
それで、内閣官房のホームページにある、2009新型インフルエンザの時の反省を踏まえて策定された、「新型インフルエンザ等発生時の行政対応訓練・研修ツール(平成25年度版)」というのを紹介されたので、あまりの情報量に少し泣き言独り言で読んでみたのですが。
https://www.cas.go.jp/jp/seisaku/ful/h25_kunren_kenshuu.html

条件は軽重2つ用意されていますが、水際対策での食い止めは無理、国内発生、国内でのクラスター発見、クラスター発生地域の公共施設閉鎖や行事自粛要請、症例研究から判明したことを基に措置の見直し、しかし発生地域の拡大や流行は避けられない、得られた知見からワクチン製造と医療施設における新型インフルエンザ診療体制の整備をしながら流行を迎える、大雑把にはこよのうな流れになっています。
2009新型インフルエンザが後に季節性インフルエンザのひとつになっていったように、以降の新型ウィルスについても、発生、流行、免疫獲得や医療体制整備による共存、までの想定はあって、新型ゆえに新しく得られる知見、あるいは政治的な事情、あるいはその両方によって、所々を変えた判断をすることになるのだろうな、と私は読んで考えました。
受けるこちら側も柔軟な対応は認められているので、テレ朝のニュースによれば、さいたま市の小学校のように、密度や衛生の管理が可能な範囲で、学校教室を使っての児童受け入れも既になされていますね。
協力する方法を考えて実施する企業もいくつか現れて、多くの人が与えられた条件で出来る工夫をしています。
独居ご老人の見守りは、遠隔見守りツールが使えないかなぁ、などと思ったり。
北海道知事は「方的根拠は無い」と正直に宣言しての道内公立小中への休校要請でした。
法的根拠が無いのに踏込み過ぎという点は、東日本震災時における菅直人首相(当時)の浜岡原発全面停止要請も同様であったわけで、何かあったらゼロリスクを巡ってもめると分かっているのに、議論と法整備をして来なかった我々日本社会のツケの現れともいえるかな、と思います。

九州Mさん
> 福祉関係者や警察・消防等の数名で定期的に独居老人の自宅を訪問して回り、見守るイベントが中止になりました。
大人数で機密性の高い所に集まる危険から、かけ離れたこういうサービスをイベントとくくって中止にしてはいけないと思います。
これがお上のお達しだから仕方ないという理由で中止にされているんなら、クレームで何とかひっくりかえせないですかね。
その努力が叶わず怒りを発されているのならば、お気持ちがよくわかります。

https://www3.nhk.or.jp/news/special/coronavirus/view/
今日出たこれに、(本当は安倍演説より前に欲しかった解説ですが)
社会機能の維持に関わる事業者や医療機関においては、事業や診療の継続が必要です。 国民生活に影響を及ぼさないように、感染防御に十分注意して事業や診療を行ってください

とあり、高齢者への訪問見守りはこれに該当すると思います。

https://www.youtube.com/watch?v=LkKiszyvB4c
専門科会議を視聴しました。

若年者感染者がクラスターになっている可能性(重症化しないので見えない)、そうでないと説明がつかないというのは驚きました。

東京オリンピックは国内で終息に向かっていても、海外での状況が影響すると思います。

うちの感染症内科医は、飛沫感染より接触感染の要因の方が大きいだろうとのことで、手洗いを強調しています。

皆様
このたびは本当にありがとうございます。
EXCELファイルで遊んでくださった方々には、特に感謝しております。

実際の感染者はどれくらいいるんだろう? という問いに対する答えは、日本ではもちろん未確定です。
SEIRモデルからは、新規感染者数が減少に転じた時にR0に応じて感染者率が推定できます。
ですので、湖北省(あえて、「中国」とは言いません)の状況からある程度の推測は可能です。

感染者の捕捉率は、R0が4程度とすると湖北省に限れば住民のほぼ全員が1度は感染している勘定になりますから、発表されている累計確診病例5万人に対して武漢市人口は1,000万人ですから、武漢市での捕捉率は0.5%程度となります。

捕捉率が最も高いのは韓国と思われます。
R0は3程度に高いとして、韓国(地域を限って大邱市)の新規感染者数が減少に転じた時に、地域住民の大半が感染を経験したとして、発表推計感染者と付き合わせれば捕捉率も分かります。
日本での捕捉率は武漢市と大邱市の中韓くらい(笑)でしょう。

また、迅速診断キットの存在するインフルエンザの捕捉率は、1割程度です。今のコロナウイルスの捕捉率がそれより低いのは間違いありません。

以上より、今の日本での捕捉率は2~3%くらいと思います。
北海道で今日まで77人確認ということは、77/0.025で3000人くらいとなります。
そんなことカメラの前では言えませんね。
https://www3.nhk.or.jp/news/html/20200302/k10012310251000.html (NHK Web News 最終閲覧日2020年3月2日) ここでは940人が感染済みとのことです。インフルエンザ並に捕捉できていたら、このくらいの感染者がいるという控えめな見積もりです。

だからと言って、自分は悲観的になったりはしません。
死亡率は日本国内の濃い部分を掬い取った結果でも2~3%ですから。
ただ、高齢者を守るため、感染拡大を防ぐ努力はすべきです。

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