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2020年3月24日 (火)

日本は開催都市契約という不平等条約をはねのけられるか

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首相が東京五輪の延期を容認するとのことです。「容認」ですか、なんとも意味深な言葉使いを。
なんと首相が言ったのか、確かめてみます。

「安倍晋三首相は23日の参院予算委員会で、新型コロナウイルスの感染拡大を受け、国際オリンピック委員会(IOC)が7月の東京五輪について開催延期を含めて検討すると22日に発表したことに理解を示した。首相は「(完全な形での実施が)困難な場合にはアスリートのことを第一に考え、延期の判断も行わざるを得ない」と述べた。 
また、首相は「トランプ米大統領をはじめ先進7カ国(G7)首脳も私の判断を支持してくれると考えている。判断を行うのはIOCだが、中止は選択肢にない点はIOCも同様だ」と強調した。
首相は「全ての国のアスリートが万全の準備のもとに参加できる。安全で安心な大会とする。規模は縮小せず、観客も一緒に感動を味わってもらう方針のもと、準備を着実に進めていく」と、16日のG7電話首脳会議で述べたことを説明した。この考えを22日夜に大会組織委員会の森喜朗会長に話し、森氏がIOCのバッハ会長に伝えたことも明らかにした」(産経3月23日)
https://www.sankei.com/tokyo2020/news/200323/tko2003230009-n1.html

テレビのワイドショーなんかでは簡単に「アベは延期すると言った」なんて報じていますが、そんな単純なことは言っていません。
首相は日本から中止ないしは延期するとは言わず、あくまでも「判断を行うのはIOC」であって、ここが要請するならば、しょうがない、アスリートファーストで延期することも選択肢だ、と言っているのです。
この意味は、このブログをお読み頂いている方にはご理解頂けると思います。
首相はIOCのほうに中止ないしは延期を「言わせよう」としているのです。

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毎日新聞

それはIOCの開催都市条約がからんできます。これがトンデモの不平等条約なのです。

開催都市契約
 東京都オリンピック・パラリンピック準備局(Adobe PDF)
https://www.2020games.metro.tokyo.lg.jp/taikaijyunbi/taikai/hcc/index.html

ここには明瞭にだれが中止ないしは延期した場合に責任を負うのか記してあります。

●開催都市契約2020
9
IOC に対する請求の補償と権利放棄
a)
開催都市、 NOC 、および OCOG による補償: 開催都市、 NOC 、および OCOG は、 IOC 、IOC テレビジョン・アンド・マーケティング・サービス SA ((※訳注 IOC の子会社 、第 54 条 a 項にて詳細が定められるオリンピック放送機構 OBO 、およびその役員、メンバー、理事、従業員、コンサルタント、代理人、弁護士、受託者 IOC 、各国の国内オリンピック委員会、およびオリンピック 大会組織委員会の スポンサー、サプライヤー、ライセンシー、および放送機関などとその他の代表者 以下、「 IOC 被補償者 」という を、以下の事項に起因して、直接または間接を問わず、 IOC または IOC 被補償者 が被るすべての損害、申し立て、訴訟、損失、費用、支出 外部弁護士の報酬と費用を含む 、および/またはあらゆる性質の責任 人または財産への被害を含む これには、 IOC または IOC 被補償者 が第三者 オリンピックのスポンサー、サプライヤー、ライセンシー、放送機関などを含むが、これらには限定されない に支 払うべきすべての費用、収益の喪失および損害賠償を含む 以下、総称して「 本件申し立て 」という から、常に補償し、防御し、かつ害が及ばないようにし、また免責する。


一読して青ざめるような条項で、なんとIOCには免責特権があるのですよ。
よくもまぁこんなもんをJOCと東京都(当時猪瀬知事)が呑んでしまったもんです。
こんなもんを結んでしまったら、その時点で負けです。

オリンピックはサマランチ以降、巨大な国際ビジネスと化しました。
IOCはとうにアマチュア精神などゴミ箱に投げ込んで、巨額の放映権の上にアグラをかいた世界有数の金権団体です。
その収益の根幹である放映権はオリンピック放送機構というIOCの子会社が仕切っていますが、(都市契約では「IOC被補償者」と呼んでいますが)これに損害が生じた場合どうなるのでしょうか。
「直接または間接を問わず、 IOC または IOC 被補償者 が被るすべての損害、申し立て、訴訟、損失、費用、支出 、外部弁護士の報酬と費用を含む 、およびあらゆる性質の責任 人または財産への被害は免責」されるのです。

まったくおいおいな片務的条項で、明治日本ではありませんが不平等条約の極みです。
IOCはこの都市契約を読むと、やるべきことは極少で、得る利益は「永久に独占できる」のですから、こりゃたまりません。こんないい甘い商売はない。

●知的財産権に関連する事項
41
大会に関する IOC の独占的権利、条件付での権利の移転
a
IOC の独占的権利 開催都市、 NOC 、および OCOG は、オリンピック憲章の規定を限定することなく、 本大会 、ならびに 本大会 に関するあらゆる種類および性質の権利、権原、利権が、全世界を通じて永久に IOC の独占的な財産であること、ま た、以下を含む ただし 、それらには限定されない 本大会 に関するすべての権利およびデータを、 IOC が全世界を通じて永久に所有することを認め、これに同意する。

●財務上および商業上の 義務
44
剰余金の分配
本大会
開催の結果として生じた剰余金があれば、以下のとおり配分するものとする。
a
NOC に 20
b
OCOG に 60 %。 NOC と 協議のうえ で OCOG が決定する開催国におけるスポーツの全般的利益のために使用することを目的とする
c
IOC に 20

余剰金がでたら分けてもいいよとのありがたいお言葉であります。その場合もIOCはしっかりと2割ピンハネします。
もちろん肝心な大会の運営や、選手村作り、苦しい資金繰りなど一切合切やるのは開催都市と受託国オリンピック組織委員会(OCOG)です。
今回は東京都と日本国です。
IOC様は、オリンピックから上がる放映権を「永久的に独占」できるのですから、国際機関貴族がわらわらと湧いてこようってもんです。

では今問題となっている開催については、どのように決まっているのでしょうか。

●競技プログラムの策定
33
競技プログラム、大会開催日程
本 大会期間中の競技スケジュールは、 OCOG が 本大会 の 2 年以上前までに I OC に提出し、事前に書面による承認を受けるものとする。
c
競技日数ならびに開会式および閉会式のスケジュールを含む 本大会 開催に関する最終的な日程は、 IOC が、 OCOG と 協議のうえ 、決定するものとする
d)
現時点で本契約にこれと矛盾する規定があるか否かにかかわらず、 IOC は、オリンピック憲章に基づき、また、 IOC がその単独の裁量にて 本大会 にとって最も利益になると考えた場合、いかなる時でも、競技、種別および種目に変更を加える権利を留保する。上記第 6 条の規定に基づき、 OCOG は、 本大会 プログラムに関する 競技、種別および種目の追加および または削除を含め、これらの変更についての全費用を負担するものとする。

競技日程については当該国のオリンピック組織委員会とIOCが「協議できる」とあります。
それは「予測できない不当な困難」が起きた場合です。

71
●予測できない、または不当な困難
本契約の条項により、
OC OG に影響する本契約の締結日には予見できなかった不当な困難が生じた場合、 OCOG はその状況において合理的な変更を考慮するように IOC に要求できる。 ただし 、当該変更が、 本 大会または IOC の何れに対しても悪影響を与えず、さらに当該変更が、 IOC の行使する裁量に委ねられることを条件とする。 IOC は、当該変更につき考慮、同意または対応する義務を負わないことが理解され同意されてい
る。

「不当な困難」とは、まさに今の新型コロナの世界的感染爆発などが該当するでしょうが、この場合IOCに当該国オリンピック委員会に「変更を要求できる」ことはできますが、IOCに「同意する義務はない」としています。
どこまでも責任を追わないIOCの無責任体質は「不当な困難」の時期にも一貫しているのです。
もちろんそれで生じる損害賠償請求については、9項に則りそのIOCは免責されるのはいうまでもありません。

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NHK

さてさてこの開催都市契約を読む限り、日本には打つ手はありません。
中止などは論外。延期以外に選択肢はありません。
延期をIOCと協議して延期してもらうことは可能ですが、相手が契約書を振り回して免責を叫ぶと、日本の負けは必然で、金銭的損害賠償(一説で3兆円とか)やその他もろもろの不利益は一切合切日本か被ることなります。
おまけに消費増税ショックに加えて戦後最大級の恐れが出たコロナ恐慌、そしてわが国のみがオリンピック延期をかぶるとなると、もうメも当てられません。

では、救いがないかといえば、多少はないこともありません。
それは日本が簡単に中止・延期を言い出さないで、IOCから「お願い」にさせることです。
うんにゃやりますよ、ゼッタイにやります、しかしIOCから中止・延期要請があれば考えなくもない、というスタンスを取り続けることです。
そうは言ってもIOCは、そのことによる損害賠償は免責条項を楯にしてくるでしょうが、日本としては延期の責任は日本にはないことを主張し続けるしかありません。

だから高橋理事のように日本側から中止・延期の可能性についてしゃべるなど、ナニ考えてるんだこのノータリンめがです。
山下会長から注意が飛んだのは当然で、今、日本がせねばならないのは国際世論を味方につけてあくまでもIOCが土下座して頼むからしょうがないという流れを作ることです。
そしてその上で、延期の場合の日本免責を勝ち取ればめっけもんです。
勝ち目が薄い勝負ですが、それしか残されていません。

それにしても、7月解散・都知事選とダブルだなんて予測を立ててはしゃいでいる保守論客をみると、この人たちの愛国心の底の浅さが知れて寂しくなります。
そんな矮小な国内政治なんぞどうでもいいのです。
問題は国際社会の真っ只中で、いかにわが国が毅然とこの困難を乗り越えるのかを示すことではないでしょうか。

 

 

 

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コメント

おはようございます。

政府は良い所でやんわり舵を切り始めました。
自分から直接延期へ動いたら負けなのは解っているので、言われれば…というスタンスへ。
他の参加国が選手の準備に支障を来しているという理由で延期を要求しているのも良い流れです。
日本は、国内のコロナウイルス対策及び生活維持を優先して進めていくのみです。

私は約四週間後を楽しみに待っております。

日本側から中止や延期を言い出してはいけない理由は分かったのですが、IOC側に中止や延期を言い出す動機はあるのでしょうか?
本日の文章に書かれてるように、オリ・パラリンピックが大失敗して損失が出ても、IOCが損失を被らないのであれば、IOC側からそれを言い出す動機がないように思うのですが…。
IOC側にもオリ・パラリンピックを成功させたいという良心が残っていることに期待するということでしょうか?

日本側にしか崖がないチキンレース開催
クリア条件は日本だけでも開催できる状態にもっていくこと

しゃちくさん 上手いですね。

IOC側に崖がないのなら、日本としては予定通りの開催に向けて突っ張りきるしかないですね。

4週後の欧州は、残党狩りレベルに落ち着いていると予想します。

約一年間の延期の方向でケリが付きそうな状況になってきました。
会長の方から話を切り出してきたのではないかと考えております。

これから色々国内の調整が大変になりそうです。

首相の会見を聞きましたが、その中で「日本から延期の検討を要請した」と発言しているので、これからどう転ぶか分からないですね。
原因がどうしよもないモノだけに無下な要求はしてこないと思いますが…どうなることやら。


今日の内容と関係なくて申し訳ありませんが
待機要請ブッチ家族の件でひとつ気になった事を。
親戚含めた6人の中で10代女性のみが無症状の陽性で今のところ他に感染者を出していないという点。
つまり無症状ですんでいる免疫力のある感染者からは感染する事はほぼ無いという説の裏付けになりうるのではないかと感じています。

4週間、と言っていた直後に展開早いわ笑

気になるのはオリジナルグッズが、どうなるかというところ。。。仮に来年無事延期再開となっても相当数の2020Tシャツとか見るんだろうなー
てか、本来の記念品として売れてたらなかなか着ることはないだろうから、逆に普段着の延長でネタ的に切れるおもしろアイテムになるかもですね

プー様

今日の記事には関係ないのですが、3月21日の寄稿で示していただいた集団免疫モデルをR=2で8面体さいころを振ってみたところ、1→2→4→6→5→4→2→1人の感染で終結し、25/36=0694と、ピタリ正規分布曲線に収まり、予言通り70%程度になりました。さいころがきれいに振れすぎたきらいはありますが、36人が家にも帰らず(家の人に感染させない)、ずっとここにいて閉鎖空間を作っているという条件であれば、本当にきれいな結果が得られるのだな、と感動です。

兵庫県で集団感染を起こしたグリーンアルス伊丹関連の感染者の感染の広がりが、どのような数字分布(日毎の発生数)になるかを、一例ずつ拾い上げてみました。兵庫県のHPからトレースできるのですが、この老健施設関連は3月24日現在51名と、一施設からの集団感染としては、現在の日本の中では驚異的な数に上っています。

結果は、最初の4日間は純粋にこの施設内利用者と職員、つまりこの狭い空間に感染当初に長時間いた人たちだけでしたが、5日目からは感染者の配偶者やヘルパーなど利用者を送迎していた人、あるいは感染者を診察した医師が出現するなど、二次集団への感染に相当する別グループの人々を巻き込んで発生し始めました。5日目あたりから二次感染が発生するあたり、これまでの報告通りと思いますが、別集団のコンタミがあるため、モデルケースのようにはきれいな数字にはなりませんでした。

3/7から3/24まで毎日1,1,0,4,4,2,2,8,5,0,0,5,1,5,4,3,2,4人の患者が出現しており、収束の気配はまだです。ここから別の場所にいた濃厚接触者グループの数を差引き、doubling time=6.4日=約7日で集計すると1→18→19人となりました。まだ感染者発生以来2週とちょっとなので、いまだ感染真っ盛りの状態で収束には向かいそうにないのですが、この数字を追っていくと、このモデルでの収束予測がどの程度あたるかがわかるかもしれません。

現在の兵庫県の感染者の数は増えていますが、このグリーンアルス伊丹関連と、姫路J病院関係だけに限られてきているので、よそからの持ち込みがなければ兵庫県は収束する可能性があります。吉村知事の先週の自粛要請は、彼の意図とは逆の大阪から兵庫県への流入を防ぐという意味では、意外な効果があったようです。なんの相談もなく言いやがって、と井戸知事は嫌味を言っている暇があったら、吉村知事にお礼を言わないといけません。

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