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2020年4月29日 (水)

2波あった日本への新型コロナウィルスの侵入

  Dsc_9790  

国立感染症研究所のゲノム解析研究センターが面白い報告をしていますのでご紹介します。
この研究はゲノムの解析を通して、どのようなタイプの新型コロナウィルスが日本に侵入したのかをみています。

まずはゲノムとはなんぞやからいきましょうか。

「ゲノムとは、遺伝子(gene)と染色体(chromosome)から合成された言葉で、DNAのすべての遺伝情報のことです。
遺伝とは、たとえば鼻の形が似ている、ある病気にかかりやすいなどの、親の生物学的な特徴が子供に伝わることで、それを伝えるDNAの特定の部分が遺伝子です」

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煎じ詰めれば、「DNAのすべての遺伝子情報」のことだと考えればいいようです。
ですから、一般的に「新型コロナウィルス」と呼んでいても、実はもう既に多くのサブタイプ(亜種)に変異しているわけで、ゲノム解析をすることで、いつどのようなタイプが日本に侵入したのか、世界はどのタイプによって感染されたのかが、一目瞭然となるというわけです。

これはとても便利。
だって、後にどこからウィルスが侵入したのかを洗い出すのはエライ大変なことだからです。
なんせ中国ときたらこれは国外から来ただの、米軍が武漢に撒いたんだ、わが国は被害者だぁなど、世界の誰も信じないことを公然と言っているのですから、こういう破廉恥な国にはゲノム解析の証拠をつきつけてやらねばなりません。
あー、やっかいな震源地国だこと。早く謝って楽になっちゃいなさい。

さて感染症研究所ゲノム解析センターはこのように述べています。
4月27日『新型コロナウイルスSARS-CoV-2のゲノム分子疫学調査』
https://www.niid.go.jp/niid/ja/basic-science/467-genome/9586-genome-2020-1.html

「SARS-CoV-2のゲノム上にランダムに発生する変異箇所の足跡をトレースすることにより、感染リンクの過去を遡り積極的疫学調査を支援している。中国発の第1波においては地域固有の感染クラスターが乱立して発生し、“中国、湖北省、武漢” をキーワードに蓋然性の高い感染者を特定し、濃厚接触者をいち早く探知して抑え込むことができたと推測される」

いかにも学者らしい分かりにくい書き方ですがかみ砕くと、第一波は今年武漢で大発生した新型コロナは当初「武漢」「中国」「湖北省」の三つのキイワードで感染経路を特定できたので、比較的容易に制圧が可能だったということです。

押谷仁教授が、流行状況には「波」がふたつあったことを分かりやすいグラフで説明しています。クリックすれば大きくなります。

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第一波はグラフ左下隅の1月16日の国内最初の感染例です。ここから武漢帰国者・訪日客から感染が始まり、1月25日の武漢交通封鎖へと続いていきます。
これに1月29日の武漢からのチャーター機の帰国者が続き、2月3日にはダイヤモンドプリンセスからの最初の感染者が確認されます。
2月13日には、東京、和歌山クラスターが発生し、愛知(2/24)、大阪(5/25)などへと全国化していき、2月28日には北海道で緊急事態宣言が出されます。

そして3月5日には中韓からの渡航制限措置がとられます。
ここでやっと上図の中央あたりですが、これが終息しないうちに第二波が被ってきたからやっかいになります。
遅まきながら3月11には、WHOがパンデミックを宣言しますが、この頃にはもうヨーロッパが感染爆発し、それは日本にも及んでいたわけです。これが日本の第2波の原因です。

感染症研究所はこの感染拡大状況をこのように述べています。

「しかしながら、緻密な疫学調査により収束へと導くことができていた矢先、3月中旬から全国各地で “感染リンク不明” の孤発例が同時多発で検出されはじめた。
このSARS-CoV-2 ハプロタイプ・ネットワーク図が示すように、渡航自粛が始まる3月中旬までに海外からの帰国者経由(海外旅行者、海外在留邦人)で “第2波” の流入を許し、数週間のうちに全国各地へ伝播して “渡航歴なし・リンク不明” の患者・無症状病原体保有者が増加したと推測される」(感染症研前掲)

下図がハプロタイプ・ネットワーク図です。赤いドットが初期の武漢からのウィルスです。

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ちなみに中国科学院シーサンパンナ熱帯植物園(雲南省)郁文彬博士によるゲノム分布図はこのようなものです。

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日本は青色で区別され、Group AのH53(2例)とH52(1例)、Group CのH51 (1例)とH32(1例)が日本の患者です。、

    ●Group AのH53とH52:東京(計3例)
    ●Group CのH51(1例):京都
        ●H32(1例):愛知

もはや初期の武漢発のウィルスではなく、変異を繰り返していて、日本に侵入したウィルスは基本的に3ツのタイプでした。
これが時間差をあけて日本列島に侵入し、ひとつが終息しないうちに次の亜種が被って乗っかってきたために、防疫が難しくなったようです。

その原因を押谷教授は、「中国からの第一波が終息しないうちに、非常に多くの感染者がヨーロッパやアジアから流入した」ことを上げています。下図もクリックすると大きくなります。

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この図の輸入症例の地域を見ると、初期の第一波では赤色の中国しかありませんでしたが、2月10日前後から消滅に向かい、代わって第二波の主力となったのが青色のヨーロッパ系だとわかります。

そして感染研は不吉な予測で締めくくっています。

「現状、収束の見込みはあっても終息までにはさらなる研究開発が必須であり、時間を要すると思われる。第3、第4の波が来ることは必然」(前掲)

毎日馬鹿メディアは「速報!東京で〇〇人の感染確認!」なんてやっていますが、出て当然。問題はトレンドが今なお上昇し続けているのか、下降し始めているかなのです。特にいつまでも岡田晴恵とラサール石井にしゃべらせているTBS、タチが悪すぎます。

気を引き締めて、メディアに惑わされず、楽観していきましょう。長丁場になりそうですから。

 

29

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●国内感染者14952
 退院3187
入院中11389
軽中度・無症状5714
人工呼吸/ICU 305
確認中663
待機中310
症状有無確認中4397
死亡376

●世界の感染拡大状況   ※クリックすると大きくなります。

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コメント

管理人様
 いつも貴重な情報を提供していただきましてありがとうございます。

 これは本来真っ先にWHOが分析して世界に大々的に発表し、周知させるべき情報なのではないでしょうか。
 結局、中国に忖度して握りつぶしていたのか、もともとやっていなかったのか、全く重要性を認識していなかったので発表していなかったとか、そのあたりはわかりませんが、いずれにせよ、今回のCovid19に関しては延々と政治的発言を繰り返し、未だにそれを止めないテドロス氏はあきらかにWHOに必要のない人間としか言いようがありません。
 反タバコキャンペーンでも反アルコールキャンペーンでもやっていれば良い平時なら、WHO代表があれでもまあ良いでしょう。この緊急時に糞の役にも立たないどころか、全力で足を引っ張っているような代表では、、、

そういえば、同じくこの緊急時にまったく役に立たないと思われていた日本の野党ですが、なかなか良い仕事をしたようです。

https://youtu.be/86KhoHIMxmg

今後もアベガーではなく、こういう本来の姿で仕事をしていただければたまには投票してやろうかな、という気にもなります。私も多くの人も、できれば消去法で仕方なく自民に投票というのは止めたいと思っているでしょうから。

沖縄ではダイヤモンド・プリンセス号乗客との接触による少数感染から暫くおいて始まった感染者の急な増加も、ああやっぱりそういうことなんだろうなと思える報告です。
沖縄県立中部病院の高山義浩医師の調査によると、県外滞在者と関連する確定患者の感染パターンは、県外からの来県者と県民の接触、次いで県外滞在県民の帰沖してからの発症とのことです。
https://www.okinawatimes.co.jp/articles/-/565400

ウィルス伝播は、移動にかかる時間をより短くしてきた人類の、避け難い宿命みたいなものです。
東京新聞が日本の第2波を「欧州起源」と表現していて涙ぐましい努力ですが、中共が起源であることも、中共が今後も新興ウィルスの起源たり得る条件を持つことも、変わりありません。
今日の沖縄タイムス27面に掲載された談話で高山医師は、「私たちは感染することで免疫を獲得する。ワクチン供給が間に合うかもしれないが、いずれにせよ数年かかるだろう。ウィルスは免疫のない私たちに何度も挑み、私たちは事業所、学校、施設、病院などの守り方を学んでいく。全てを停止させる必要はない。ただ重症化しやすい高齢者や基礎疾患のある人を守り、医療崩壊を招かぬ程度に乗りこなさなければならない」として、「不確実な未来に耐え」ながら「断続的な外出自粛の中、仕事をこなし、学校に通い、人生を楽しんでいくことが求められる」と述べられています。
管理人さんの今日のエントリーの結びとともに同意です。

別件で恐縮ですが。
沖縄県は、計6,000検体の抗体検査を、OIST沖縄科学技術大学院大学の協力で実施することを予算計上しました。
もちろん希望者への検査ではなく、結果が個人に知らされることもありませんが、得られる知見にとても興味があります。

SNSなんかを見ると、この情報を基に武漢発のウイルス禍は終息させることが出来た。今のコロナは欧州発であり、中国には責任が無い的な論調の方々も多数いるみたい。正直、個人的には「はっ????」と言う感じですね。このウイルス系統樹が示しているのは、現在のコロナウイルスの発生源はまぎれなく中国武漢であり、そのウイルスがいかに早く変異しているかを示すだけで、インフルA型とB型の型が違うから違うものじゃないでしょ。前々から遡上には上がっていましたが、コロナは変異しやすく、その変異がどう転ぶかわからない。つまり、共存の道を選ぶか、破滅の道を選ぶか?ここまで感染拡大したということは、人類との共存の道を選んでいるのだと思いたいです。その過程で、もう少し毒性が弱くなってくれたらよいのですが。最近、よく思うのですが、感染症対策は、人も動物(家畜)も同じだと。結局はいかにウイルスの侵入を防ぎ、万が一侵入したら、いかに早くその拡散を止めるか。それに尽きる気がします。
ウイルスの拡散の原因は、なんといっても人の移動が一番です。
いかに侵入防止策を取っていても、何気ない人の移動が、その網を破ってしまう事は、過去の経験から痛いほど学びました。
今行われている、不要不急の外出自粛。本当は強制力があるほうがもっと効果あるのでしょうが、それでも、しないよりしたほうが絶対良い。この連休、いかにみんなが行動自粛できるのか?正にその一点にかかっている気がします。

果たして変異の方向が強毒に向かうのか、共存可能なところまで弱まるのかは、研究と年月に任せるしかないですが、薬が幾つか使えれば、未来は明るいのではないでしょうか。

定期的に波が来るという事は、できる範囲のケアをしながら動くところは動かしていく準備をしなくてはならない事だと思います。
台湾ではある程度密な状態でも活動が成立し始めていて、初期に国外からの出入りを止められたにしても、それはおそらくウイルスが居ないからではない。
ドイツや韓国ではなく、台湾を参考に日本のモデルを更に構築すべきだと思います。
それには体力を維持した医療体制が不可欠で、だからこそ、医療崩壊させたい人達もいるのでしょう。

 第三、第四の波が来る事が想定されるとしても、これからの波は経済活動と両立させて行かなければなりません。
でも、すでにあまり暗く考える状況ではないと思っています。

本来的には死に至る病ではないので、医療体制の維持や隔離施設の拡大、保健所機能の強化や検査体制などさまざまな体制構築次第であり、それが出来上がりつつあります。一波、二波とは違う景色となるでしょう。
5/6までの結果次第ですが、緊急事態宣言の解除はGW明けは無理でも徐々に緩和され、遅くも5/末には出来るのではないでしょうか。

「武漢で感染者ゼロ」とか報道されますが、日本のマスコミも中共プロパガンダにのせられた情報弱者用のコンテンツと化してます。映画館のような施設はいまだに全国的に閉鎖され、ハルビンは武漢同様、都市閉鎖に近い状態です。
それにしても中国大使館のサイトなどひどいものです。大使のプロパガンダ記事の下に対論を載せただけで、トップで名指しで読売新聞を誹謗中傷しています。

けれど、中共政府は遅くも12月第二週には人から人への感染がある事を知っていたんです。それを告発する医師もいたし、台湾すらそのことを知っていました。
それを隠してわざと控えめに言い、テドロスに1/19に「ヒトヒト感染リスクはない」と言わせてから、1/20から徐々に認め始まました。

だから各国は油断してしまい、日本も用意が出来ていないうちに第二波までくらう事になったのです。
結果的に中共の人殺しの歴史に新たな一ページが刻まれました。


新規感染者数は、ほぼクラスターに限られてきた印象で、全体的にはかなり抑制されていますね。

緊急事態宣言の解除が延びそうですが、今の体制を続けたら、結局やめた後に流行します。
医療機関の負担が軽くなったら、規制を半分解除ぐらいがちょうど良いです。元々、緩やかに感染拡大して免疫を付ける方針なのですから。

自分の計算では、東京で約3割が既感染です。抗体検査結果が待ち遠しいです。

コロナウイルスの変異については、初期の年初の頃は
「コロナウイルスの変異は1か月とかで急速に起こりえないものなので変異を語る者はトンデモ」
と言われたりもしていました。今は同じ口でヨーロッパ型がーと言っている評論家の人達は、国論が混乱すればそれで目的達成なんでしょう。
記事末にある長丁場、そして山路さんもお書きの経済再開に欠かせない要素について。
保健所機能の強化は大都市において喫緊の課題です。来季の採用を倍にする位でないと、まず人員が追いつきません。
世田谷区においては、90万人の区民と3000軒を越える飲食店を抱えて保健所は1カ所。(街の人の話では昔は三ヶ所あったのを削減したとか)
予防接種や検診案内と衛生届出が主な平時でも業務はパンパンで、営業許可も待ちが出ている状態でした。
テントを建ててPCR検査どころじゃない中必死で対応しています。
テント用地すら住民の反対にあい、頓挫しています。そしてそんな人達ほど検査はきっとしてもらいたいのです。自分ちから離れた場所で。
世田谷自然左翼と揶揄される所以だなと、まゆをひそめました。

活動を再開する場合、個人的には9月始業も念頭においた学校の分散登校再開からはじめるのが良いのではと思います。
休校から始まった自粛でもあり、流石にもう今「若い子だけずるい」と騒ぐ老人の声も、力を持ち辛いです。

なんか、こちらの記事やコメント欄を読ませてもらうと、新コロナ感染
の現状について現実的な認識が出来るので、「新コロの野郎、ドンと
来やがれ!俺っちらは負けねぇ」という気分になれます。

が、隣の市で、陽性が判明した患者の自宅に石が投げ込まれたと
か、塀に"新コロナ"などと落書きされただとかを聞くと、「もうアカン、
馬鹿モノは新コロナより怖い、こんな状況をどう収束させるんだ?」、
という不安な気分になります。もちろん、感染者の個人情報は伏せ
られたのですが、寄ってたかって晒されたとのことでした。

おそらくTVを主とするマスゴミが、視聴率稼ぎに恐ろしくも面白く脚色
して、トンデモ学者やゲイノー人やらを使って、放射脳騒動のように、
「新コロナは悪魔の使いじゃ、少しでも触ると感染してしまい、家族も
ろとも死んでしまうのじゃ」「アベは悪魔の手先じゃ、あやつの言うこと
為すこと、すべて我らの害となるのじゃ~」とか、巷ではそんな馬鹿
モノが多くなって来たようです。

こうなると困るのが、経済活動の再開です。なんやら新規感染者が
ゼロにならないと、"新コロナガー"な人達が「命か経済か?どっちが
大事かなんて命に決まってるだろ!」「経済を再開するだと!お前は
悪魔かー」、ってなことになっていきそうです。頭が頭痛で痛いですわ。

日本においては新型コロナによる死者が量産されてるわけではありません。新型コロナでまた死者がー、してますけど、インフルエンザとかなんかよくわからん感染症でも病院受診して帰宅して自宅療養で急変なんてことは実はうじゃうじゃあるはずです。子供、若年者は感染しても軽症もしくは無症状でウイルス排出も少ないということもわかってきました。一方で高齢者は重症化懸念があるうえにウイルス排出も多いとのことです。学校再開してとにくかく高齢者は密集状態から隔離するとか考えてもいいんじゃないかと思います。

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