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2020年5月 2日 (土)

緊急事態宣言を月末までするって?

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首相が非常事態宣言を今月末まで引き延ばすなんて言っています。
なんちゅうこった、大丈夫ですか、安倍さん。そんなことをしたら日本は間違いなくとりかえしのつかない仮死状態になります。

首相がなにを考えているか月曜の記者会見まで待たねばなりませんが、月末までするなんてもってのほかです。
ただちに段階的解除に踏み切るべきです。

そもそも緊急事態宣言の目的はなんだったのでしょうか。感染症専門医の忽那(くつな)賢志氏はこう端的に述べています。
忽那医師は、テレビでヨタ飛ばしている自称「公衆衛生専門家」とは違って、コロナとの戦いの最前線で戦っている医師です。

「緊急事態宣言の目的は実効再生算数を1未満に抑えることです。
実効再生算数とは、1人の患者から何人に新型コロナがうつるのかということです。
実効再生算数が1未満になれば新型コロナは自然と収束していきます。
緊急事態宣言という積極的介入(ハンマー)を行うことで、実効再生算数を大きく下げて1未満にすることが今求められています。
そして、新規症例数が減り実効再生算数が1未満を達成した後は、緊急事態宣言のような強力な介入は必要ではありません」
(忽那賢志 『緊急事態宣言 私たちにできること』4月9日)
https://news.yahoo.co.jp/byline/kutsunasatoshi/20200409-00172039/

感染症医はこれを「ハンマー&ダンス」という表現で説明しています。一瞬なんのこっちゃと思いますが、説明されるとなるほどです。

「非常事態宣言の狙いは流行のピークを抑えることです。
これまでに学校の休校、三密を避けるなどの対策が行われてきましたが、今回さらに人と人との接触の機会を減らすためにより積極的な介入が行われたという訳です。
Thomas氏はこのような積極的介入によって流行曲線の頭を積極的介入(ハンマー)で叩き新規患者数を抑え込み、持続的介入(ダンス)によって流行を防ぐという考えを提唱しています(Hammer and Dance)」(忽那前掲下図も同じ)

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上図は韓国の感染者数の推移(COVID-19 Global Cases by CSSE at JHU)ですが、実は中国も韓国も意図的かどうかわかりませんが「ハンマー&ダンス」をしています。

感染拡大が進んでいる状況の場合、上図でいえば左3分の1あたりの状況ですが、ここで政府がすべきはハンマー、つまり積極的介入です。
この時期にはもっとも厳しい措置としては都市封鎖(ロックダウン)をしてなにがなんでも三密の芽を積んでしまうことが大事です。

実は武漢も同じことをやっています。(忽那 前掲)

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中韓の例は、全体主義的統制や数字の偽造が指摘されているので簡単にうなずけないかもしれませんが、彼らも「ハンマー&ダンス」手法を採用したことは間違いないのです。

実は日本でもいち早く緊急事態宣言を出した北海道では同じような方法をとっています。

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上図は専門家会議の「北海道における感染者数と実効再生算数(「新型コロナウイルス感染症対策の状況分析・提言」(2020 年 3 月 19 日)です。

「北海道は、2月中旬から新型コロナ患者の急激な増加がみられていました。
しかし、2月28日に北海道知事による緊急事態宣言(ハンマー)が出されることにより、北海道での症例数は減少傾向となり、現在も散発的な症例は報告されていますが、爆発的な増加は抑えられています。
北海道は日本でもハンマー&ダンスが実行可能であることを示してくれました」(忽那前掲)

日本の場合も、お国柄で緊急事態宣言という「自粛のお願い」がとられましたが、意図は一緒です。

ハンマー期(積極的介入期)で大事なことは、死亡者を増やさないために医療機関を守ることです。
よくテレビでは「PCR検査をしていないから感染者数が低く抑えられているだけだ。政府にだまされるな」なんて言っている人が大勢いますが、違います。
なるほど確かに診断されていない新型コロナの感染者は多くいるでしょう。

「感染者が爆発的に増加していたニューヨーク州で3000名に行われたところ13.9%が陽性であったと発表されており、診断されているよりも実際にはずっと多くの感染者(おそらく無症状~軽症)がいたことが分かります」(忽那前掲 下図も同じ) 

では、ニューヨークのようにPCRをやりまくったからといって致死率が下がったのか、といえばそうではありません。
致死率はPCRの検査率とは別なのです。下図を見てください。

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上図は各国の新型コロナウイルス 感染症患者の致命率 (John Hopkins大学COVID-19 Dashboard)ですが、日本はPCRを積極的にしたシンガポールと並んで最下位に位置しています。
ではニューヨークはといえば140.0という悲惨極まる致死率となっています。
このように、致死率とPCR検査率は比例しないのです。検査論者がいうように潜在的感染者が多数いたとしても、致死率が少なければよいのではありませんか。
医療の目的は検査をすることではなく、生命を守り死亡者を少なくすることですから。
検査はその一つの手段にすぎないことを忘れて、白黒をつけたい国民心理に忍び込んで検査しろと騒いでいる人がいるから困ります。

どこぞの国のように棺桶と政府公表の死亡者数のケタが違うならいざしらず、「それで都市封鎖しているつもりか」と海外から言われ、「検査もしねぇで感染者隠ししてるんだろう」と悪罵をなげられながらも、死者は少ない、これが日本の感染症対策が諸外国よりうまくいっているなによりもの証拠です。
この日本の致死率の低さはもう何度も説明していますが、 感染拡大初期にあえてPCRを保健所へと迂回させ、確定診断にのみPCRを使ったことです。
PCRは枯れた技術ですが、検査方法が煩雑で時間がかかりすぎるうえに、検査技師がせねばならないために医療が圧迫されます。
ですからPCR検査によって陽性者が一気に増加すると(しかかもその3割は偽陽性だから困ったもんですが)、患者が多すぎて救える人も救えなくなる事態を回避したのです。

2020-3-19

「これは横軸が時間(日)、縦軸が重篤患者数(人/10万人あたり)のグラフですが、赤線は日本国内の使用可能な人工呼吸器台数(人口10 万人あたり)です。このまま新型コロナの流行が拡大を続け、患者数がオーバーシュートすると、肺炎がひどくなって本来人工呼吸器が必要な人も、人工呼吸器の数が足りないせいで使うことができなくなってしまいます」(忽那前掲)

これを実際にやっちまったのがイタリアやニューヨークです。しかも新型コロナの患者だけでICUや人口呼吸器が占有されてしまうために、他の疾患の患者までが助からなくなります。
岡田女史がいうとおりやったら、今どき東京はニューヨークと化していたことでしょう。この人の口からでまかせの煽動は国民の命に直結するだけに悪質この上ありません。テレビ局はこんなアジテーターをダラダラ使うのをいい加減やめてくれませんか。

さて、以上の対処方法において日本政府はおおむね及第点をつけてもいい対応でしたが、ここで緊急事態宣言解除の時期になってなぜかたたらを踏んでいます。
確実に感染は減少しています。下図は全国の新型コロナ患者発生数の推移(都道府県別新型コロナウイルス感染者数マップ ジャッグジャパン株式会社より)です。

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また、東京都の新型コロナ患者発生数の推移(東京都 新型コロナウイルス感染症 対策サイトより)をみれば一目で感染者数が減少に転じているのがわかります。
もう一枚「ねこおじ3」が毎日アップされている感染者数の日別カレンダーです。前の週からの増加数が1000人を切るまであと一歩です。

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河野太郎氏か毎日アップしている国内感染状況です。

●国内感染状況(5月1日正午)
国内感染者15981
退院3981
入院中11568
軽中度・無症状5670
人工呼吸/ICU 328
確認中675 待機中287 症状有無確認中4608
死亡432

ヨーロッパは日本以上に凄惨な状況でしたが、すでに都市封鎖の解除を開始しています。その基準はドイツを例にするとこのようなものです。
たしかドイツの例だったと思うんですが、、、

①基本再生産数が1未満
②PCR検査能力の増大
③ICUの確保

①の実効再生産数は、とうに1を切っている。3月末の東京の実効再生産数は1.7、4月10日は0.53にまで下がり、現時点で0.37。
②のPCR検査は、国の対処方針が違うので一概には較べられませんが、忽那医師によればそうとう充実してきています。
③は、軽症患者・無症状者のホテルへの移送を開始していますから、医療従事者にかかる負担は大分軽減されたはずです。

このように考えると、政府があと緊急事態宣言を一カ月延長するという真意がわかりません。
重点監視クラスターと老齢者を残して、解除に踏み切るべきです。
これ以上の自粛は、日本を殺します。
ハンマー期(積極的介入期)を解除して、ダンス期(持続的介入期)に入るべき時です。

●世界の感染状況

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コメント

日本の致死率の低さについて、
◎五本木クリニック/院長ブログ
  「日本はPCR検査を積極的に行わないので、新型肺炎の致死率が高い」は大間違い。      
https://bit.ly/2zGIM6r というサイトで興味深い意見が掲載されています。

ポイント:
日本は、正確度において著しく信頼が置けないPCR検査をしてこないから、こんなに死亡率が低いのです。
ここでの主役は、肺炎を起こしているかどうかを、CTという機械を使って直ちに重症患者を特定しているからです。(CTピンポイント方式)
Electric Journalブログからの転載です。
___________________________________________________________________________

 今や日本では、PCR検査を絞ったことが感染拡大の失敗であるという声が強くなりつつありますが、この「院長ブログ」ではそれを否定する論調になっています。

 この院長ブログの後半で指摘されていることは、日本の医療機器が世界と比較して突出しているという指摘です。その一つに、「CT」があります。CTという医療機器はあまりにも有名になりましたが、その意味を示しておきます。
─────────────────────────────
         CT= Computed Tomography
            コンピュータ断層撮影法
─────────────────────────────
 添付ファイルに、「100万人当りのCT数」のグラフを付けていますが、日本のCTの保有数は、他国に比して、ダントツでトップです。
1位の日本に対して、2位オーストラリア、3位アメリカ、4位アイスランド、5位韓国と続きますが、日本の保有数はまさにダントツです。

私が勤務していた大手生保会社の医務室でもCTは装備されており、いつでもCTを撮ることができました。企業レベルでも日本では保有するようになってきます。

 新型コロナウイルスに罹患して恐いのは肺炎です。
日本の場合PCR検査は簡単には受けられませんが、CTであれば、ほとんどの病院で撮影できます。
今やCTを撮影することは、日本ではごく当たり前のことになっているからです。これについて、院長ブログでは、次のように述べています。
─────────────────────────────
 日本では1万人につき1台のCTが普及しています。
先進国と考えて差し支えのないG7では4万人につきCTは1台。
世界中を震撼させている新型肺炎の診断にはCTが非常に有用であることは、中国の研究者も認めています。 https://bit.ly/2zGIM6r ─────────────────────────────
 なぜ、この事実を誰も指摘しないのでしょうか。
日本では、PCR検査が受けられない患者が、早い段階でCT検査を行い、肺炎が進行し、深刻化しないように治療されていたことが死者数を減らしていたのではないでしょうか。
CT検査があまりにも当たり前になっているので、誰も気が付かないのではないかと思います。         

本当に、どうしてこの件だけはドイツを見習わないんでしょうね。感染爆発してからじゃないと収まらないと勘違いしているのではとすら思います。
韓国を見習って、一時報道されていた「検体を4件コンタミしていっぺんに判定して時短」とかを日本でもやれば、検査数も患者数も海外並みに追いつくのでしょうが。私は真っ平御免です。

CT検査について、今回有効な事をあまり前面に出さない理由は放射脳騒ぎ対策ではと思います。
試しに『CT検査 被ばく』とかで検索してみてください。
医師が検査の安全さをマメに書き綴るブログページのほかに、ゾロゾロと被曝を恐れる声が出てきます。この中の一定数は、説明してもゼロリスク志向をやめられない人達で、福島の処理水を汚染水と呼ぶ人達です。
私は元ガン患者なので今でも年1でフルスキャンをしていますが、毎回前後の患者さん達に医療スタッフが「この被曝が怖いものではない事、造影剤で体内に起きる異変の収まり方はどんな風か」の説明に相当な手間をかけているのを見ます。
今回、本当に有効な検査なんですが、予防に毎月撮りたがる人が殺到するのも困りますし、コロナの検査でガンになるとは何事だ!とか騒がれでも困ります。
政府は何度かCT検査について発信していますが、こんなに大切なアナウンスをマスコミのさじ加減一つに委ねてビクビクするのは実にストレスですね。
あとは、こういう事例もあり、朝日は何かしら牽制してPCR優位を導きたいのだと思っています。
https://www.asahi.com/sp/articles/DA3S14359664.html


なるほど、ふゆみさんありがとうございます。
経験した方ならではの意見ですね。

私は、朝日新聞の慰安婦ねつ造事件前後から、朝日はもとより、毎日、読売、東京、日経は、紙もネットも読まないのです。
ネットでサンケイ、NHK.それもどのように編集及び野党、中韓のプロパガンダを入れているかなと思いながら見聞きしています。
もちろんネットも他の紙媒体も玉石混交であることを、心しています。

ふゆみさんに激しく同意!

ってか、癌罹患歴ありだったんですか・・・お身体を大事になさって下さいね。
と、この状況ですでに喫煙歴30年が言うのも馬鹿馬鹿しいですが。たぶんちゃんと診察受ければCOPD確実です。が、今日も元気に吸う!

ありがとうございます、私を含め周りのガンの早期発見治癒者、50歳前後にどっと増えたのを感じました。
再発者は少なく、これはCTによる経過観察が大きく貢献しているのでしょう。
この素晴らしい医療体制を壊さないでほしいと、切望します。

本題に戻ると
> 重点監視クラスターと老齢者を残して、解除に踏み切るべきです。
「残す」のも「お願い」になり、しかも自己責任論が何故か今回発動しないのが、政府にブレーキをかけているのではないでしょうか。右にも「なし崩しで規制やれてると改憲出来なくなる」みたいな意見があります。
病か経済か、に、政局を混ぜ込む愚かな人達がいますね。

緊急事態宣言の延長は、何もかも1か月延長するというものではないと私は思います。
今は様々な人の利害がごちゃまぜなって混乱をしています。
例えば、
・理性的経済優先
・理性的防疫優先
・最前線でギリギリの戦いを続ける医療関係者
・自己の職業的事情に基づく経済優先、防疫軽視
・自己の職業的事情に基づく防疫優先、経済軽視
・この混乱を機に、自身の政治的目的を達しようと目論む左右の政治勢力
・コロナ特需で不安を煽動する自称専門家や一部マスコミ
・無責任に主張を繰り返すコメンテーターや元政治家

こんな大騒音の中で説得力のない一律解除は混乱に拍車を掛ける気がします。

しかし、倒産・廃業の増加を防ぐためにも部分的かつ段階的な解除にシフトしていくのではないでしょうか?
ただ、その後の対応のために宣言そのものは残しておかなければならないという考え方なのかなと理解しています。

ゴールデンウィーク中に宣言を延長しませんなどと言えば、アホが大挙して観光地に繰り出し、沖縄等はとんでもないことになるでしょうし。

ほろ酔い気分で見ていたので自信はないのですが、感染症学会の方が、1日の感染者数100人以下が目標と仰っていました。今現在は200人台で推移しています。コロナ対策会議の尾身先生の「私たちの予想よりはまだ多い」とも一致します。第2波が襲来する、3月までは1日の感染者は100人以下だったのですね。100人を超えたあたりから急激に感染者が増えています。ハンマーからダンスに移行するキーワードは100人。緊急事態宣言が出てから、大都市と地方のバラツキはありますが確実に感染者は減少しています。多い日少ない日と波を繰り返しながら下降しています。
5/4の総理の会見が待たれます。

医療関係者の話しでは昨年末から年始にかけてインフルエンザみたいでなんか違うしつこい風邪が流行っていたというのがちょっとした話題になっています。新型コロナの第一波は既に昨年からあったのではないかということです。もちろん統計的なものはなく、現場の実感というヤツです。

病院がクラスターになってしまったケースが複数ありますが、一番現場で「風邪」と遭遇するであろう開業医で広まったケースがあまりない。変異しやすいコロナウイルスにも散々さらされているはずなので免疫を獲得しているのかもしれないです。開業医対象に抗体検査してみたら興味深い結果が出るような気がします。クラスターも研修医とか若い医師が多いですよね。

高齢者ほど゛のどからウイルスを多く排出゛
https://www.news24.jp/articles/2020/04/18/07628147.html

一方で10代以下の感染は少なく、ウイルス排出も少ない。ならば小中校は再会して、高齢者等リスクの高い人には引き続き自粛してもらう。パチンコや夜の街(接触の多い接客業)はロックダウン、他の通常の飲食店やサービス業は感染対策を適宜行ってもらうことで徐々に再開へ、という方向にもっていけないもんですかね。

テレワークなんかは推進していく方が良いでしょう。東京で働く友人には「もう通勤時間なんて無駄でしかない」と実感してしまった者もおります。できない所も多いでしょうしそれは仕方ないですが、できる所は満員電車なんか乗らないでいいようにするべきでしょう。

ありんくりんさんへ
お久しぶりです。大事な視点がスッポリと抜け落ちているのではありませんか?私は医師会や小池都知事が必死に訴えている“医療崩壊の危機”が依然として継続していると思っています。それは重症者への医療対応能力のことです。

単純化して言えば、命の危機の迫ったコロナ患者は救命救急、つまりICUでの人工呼吸器等での処置や、人工心肺装置(エクモ)等の高度医療機器をも使われているようです。そうです。現在の医療現場はすべてにコロナ患者への対応が優先しているからです。

もちろん。これらの高度医療機器で回復すればいいのですが、多くは装置を付けた状態が数週間から数ヶ月に及ぶことあるようです。そうです。回復するわけでもないが、死ぬわけでもない状態が延々と続くのです。ですからこれらの装置のことを延命装置とさえ呼ばれているのです。

肺の機能はあるが脳神経系統が異常で物理的に肺を動かせない、つまり自発呼吸ができない時に強制的(人工的)に人体の肺を動かす装置が人工呼吸器です。これがない時代はそのまま亡くなっていました。また、肺の機能そのものができなくなった時の装置がエクモです。気管切開手術をして外部の機械(エクモ)に接続し、人体の心肺の機能を代替えさせるのです。私の少年時代に呼ばれていた一種のサイボーグのような状態が今日みじかに存在しているのです。

問題なのは、これらの延命装置をどのような時に、どれだけの時間使うのか、という機械の適用基準が我が国にはない、ということです。自発呼吸ができなくなった時、私の少年時代はそのもまま「人の死」となっていました。が、現代は違うのです。仮に本人が延命を望まない、として宣言していた時でさえ家族の希望でこれらの装置が付けられ延命されます。私の身内の医療関係者が言っていました。延命したくなければ救急車を呼んではダメだよ。そして、病院では簡単には死なさせてくれないよ、とも。

さらに問題なのは一度延命装置を付けると、勝手にこれを外すことはできません。もはや誰の目にも回復は困難とわかっていても、医者でさえ犯罪に問われる事態になるのです。

どこまで関連しているかわかりませんが、このコロナ患者の治療は全額国費負担です。健康保険非適用であり、健保組合の負担も、もちろん3割の自己負担分もありません。まさにエンドレスの高度医療適用の構造がここにあるのです。

我が国の医療の仕組みは世界ナンバーワンの仕組みを誇っています。国民皆保険の制度があり、病院の人工あたりのベット数も世界一だそうです。しかし二つの重大な問題を抱えていました。病院の多くが民営であるため今回にような感染症対応のベット数が、当初全体の1%にも満たない数しか用意されていなかったようです。多くが民営であるため、行政(知事)の権限が及ばないのです。
※このあたりは、医者で医療ジャーナリストの森田洋之氏のサイトに詳しく述べられいます。ご参照願います。

そして、命を救うことこそ医療の使命として、ひたすら延命されてきました。「人はいずれ死ぬもの」という絶対的な真理さえ、忘れてしまっているかのように私には思えてしまうのです。

既に私達の社会は狂いはじめています。県境には市長を筆頭に行政が先導して他県からの来訪を阻止すべく“検問”と呼ぶべきことをやっています。接するお互いの県どうして「うちに来るな」と言い合っているのです。みごとに咲いたフジの花を切ったのも行政です。「人が見にこないように」だそうです。サーフィンをするな、釣りもするな、島に行くな、島から出るな、呼びかけているのはすべて行政です。それを仕事としている公務員の方々です。給料が減ることどころか、残業手当さえついてしまう人達です。

私達の社会を壊しているのは私達自身です。ウイルスでもなければ中国のせいでもありません。「緊急事態宣言をさらに1ヶ月続ける」だそうです。2月29日「全国一斉の休校要請」が行われたのが事の始まりです。出口戦略なしに始められた80年前の戦争も、こんな感じではなかったのではないでしょうか。私達の社会は底なし沼に落ちてしまったかのようです。

九州N様

とっても重いテーマですね。
随分前に、楢山節考と言う映画がありました。昔は貧しい農村では当たり前にあった風習です。親が70歳になると口減らしで息子が山に親を捨てに行くのです。親を捨てないと残った人たちも食べていけない。
親が70歳になる1年くらい前から、親も息子も精神状態がおかしくなる。
今回のコロナ騒動も、私の人生でも初めてのケースなので、何とも言えませんが、親には一日でも長生きして欲しいと思うのが人情ではないでしょうか。スパっと割り切れないから今現在の混乱があることも承知しています。

九州Nさん
ご意見は分かりました。
しかし、命についてあまりに他人事であると、浅学軽輩な私は感じてしまうのです。

社会を生かすためには多少の犠牲はやむを得ない。為政者はある程度のところでそういった決断をしなければならない。
厳然たる事実であり、私はそうあるべきとは思っています。

ただ、その「犠牲」の中に自身や身内が入っているならどうなるのでしょう。
受け入れがたいのではないでしょうか?
それが命なのか経済なのかはわかりませんが、今は皆が「犠牲」になりたくないから、色んな意見があって混乱し、折り合いをつけようと右往左往しているのが現状なのだと思っています。
私はあなたがどのような立場や状況にあるのか分かりませんが、「他人なんてどうでもよい」と言っているように感じてしまうのです。
重ね重ねの失礼、申し訳ありませんが、今までのあなたのご意見を拝見しての率直な感想です。

ふゆみさん
苦労されているのですね。

CTは感度が高く(見逃しが少ない)、特異度の高い(陽性なら確定)PCRと組み合わせることでほぼ正確な診断が可能です。日本の大きな強みの一つでしょう。

https://www.marianna-u.ac.jp/Radiology/patient/17310/017439.html 聖マリアンナ医科大学 最終閲覧日2020年5月2日
造影CTの被曝線量が25mSvくらいでしたか・・・?
それに対して胸部単純CTは7.8mSv。
自然放射線での被曝線量は2.4mSv。
CTの被曝が怖いなら残りの人生で少し海外旅行を自粛すれば良いですね。
ただ、CTも検査後の消毒(換気は困難な立地であることが多いです)の手間は掛かります。

九州Nさん
重い提言ですね。今の日本国民には咀嚼困難なほどに。
九州Nさんの案を実践していると思われるスウェーデンの戦略
https://headlines.yahoo.co.jp/article?a=20200501-00010007-newsweek-int&p=2 (ニューズウィーク 最終閲覧日2020年5月2日)
集団免疫・経済優先。死亡率12%と高いのに医療に余力があるとのこと。
その理由は書いてありませんが、介護老人施設入居者が感染しても入院させないのだと考えます。
記事を読んだときに軽いめまいを感じました。宿酔のせいではないと思います。笑
日本のクラスター対策はもうそこしか残っていない印象でしたが、切り捨てることは想定外でした。

ただ、いきなりネガティブな言葉から入ったら不快な人は少なくないと思います。

バカモノのその極端が、怠惰のバカモノと潔癖のバカモノです。
今日は良い天気だったせいか海岸でBBQしている二十人くらい
のグループがいたと思えば、田舎在の一人でカントリーロード
をドライブすると言うと「不要不急でしょ、それにマスクは絶対に
つけて行かないとダメだ!」なんて怒られる人もいる。(私です)

どんな人間も大なり小なりバカモノだけど、怠惰と潔癖の両極
のバカモノは扱いに苦労しますわ。専門家会議の先生達も本
当はストレートに表現したいのでしょうが、両極を考えるとなん
やら奥歯にスルメが挟まったようになるのでしょう。特にあの
春分の日あたりのタルミは、先生達にとって痛恨だったらしく、
アレ以来コワ~イ表現が多くなりました。すると今度は潔癖の
バカモノが出て来て、新コロ十字軍を結成したようになりました。

本来、先生達にモノを言わせてはダメで、専門家の言うことを
聞いて政治家(我らが選んだリーダー)が言わないとダメですわ。
外国では新コロナ対策が成功しようが大勢死のうが政治家の
人気が高くなったのに、死者が比較的わずかな日本のアベさ
んがやや支持率低下なのは、リーダーの役割をまだまだ果たし
ていないせいだと思います。ニュージーランドの姉御達はカッコ
エエですし、死に体だったメルケルおばさんも復活してます。

議員稼業のセンセイや収入が超安定のカンリョウ・コウムイン
にとっては、緊急事態宣言が半年先に延びようが関係ないの
で、たったの1ヶ月の延長ぐらい屁でもない。それより万一、又
感染者が増えようものなら彼等は非難されるので、解除をする
より宣言を延長する方が全然ハードルは低い。

もう死活問題になっている民間は、またもや「官尊民卑」を思い
知らされる結果になりそう。(言葉は最悪だけど)片足つっこんだ
持病持ちの後期高齢者を大勢救う為に、まだまだこれからの若
い事業主が大量に破産したり破滅したりしないように、自衛の為
のゲリラ営業をするお店も出てきそう。特効薬やワクチンがまだ
無い以上、老いも若きも全員は救えない。どこで妥協するかです。
それは専門家会議の先生方の仕事ではありませんわ、リーダー
の仕事ですわ。 (言葉が最悪なのを陳謝致します)

偉大な政治家として名声(と票)を得るチャンスだよー
誰か出て来いやー(もちろん、生まれ変わったアベさんでも)

プーさん、確かにCT撮影回りの部屋は検査後の換気は無理な作りなのではと思います。
部屋に窓はあり得ない。地下だったり、何重にも扉があったり、建物の隅の方だったり。
外気を避けてホコリや雑菌が入らないように作っているからなのでしょうね。
検査技師の方々は元々は感染症対策にここまで追われない作業を送っていたはずなので、リスク回避に身をすり減らして撮影に臨まれていることと思います。

九州Nさんのご意見は確かにスウェーデン的には有りなのだと思います。ドイツにも検査数死者数の後ろに地味な効率良さを私は感じていますが。
ただ、彼等は九州Nさんの書かれるような赤裸々な論陣は決して張りません。
政策や公論で大っぴらに種の生存優先度を語る事は倫理的に否であることが明白だからです。
結果として弱い者が犠牲になる事と、弱い者を切り捨てる事の違いについて、九州Nさんの認識はきっと大差がないのでしょう。
私から見ると、恵まれた日本の中で、日本が登り坂の時代にど真ん中で生きてこられた幸せな人間の理屈です。

地味に効率良い人達に囲まれて、2014年なのに西ドイツ製の放射線治療機で毎日照射を受けて、しかもマイノリティで適当な扱いが続き、この先生、飼ってる犬より私の方が優先度が低いんだろうなあとしか思えない医療システムの中で暮らしてから、死ぬときは死ぬさと宣ってくださいな。

とまれ意見は人それぞれ。私は日本社会は狂ってないと思います。メディアと活動家は日本社会のマジョリティではないですから。
大事な視点は今日の記事から全く抜け落ちていないですね。

「人と人との接触を8割減らす目標の達成は不十分」だが、「1日あたりの新規感染者は最近は200人程度にとどまる日も増えている」、減少スピードは「期待したほどではない」けれど「減少しているのは間違いない」、かつ「実効再生産は全国で0.7で、流行が収まりつつあることを表す1を切っていた」、そして「感染者の倍加時間が鈍化した」ということだそうですから、説教したりされたりよりも、国民互いにああなんとかなりそうだねって話とか、接触削減達成していないのに減少傾向なら他にある要因は何なのか見てみようよって話じゃないのですかねぇ。
だって目的はウィルス殲滅ではなく、専門家会議もいうように「ウィルスとともに生きる努力」ですからね。
全員でただ身を屈めてやり過ごすだけの時は終わっていくのをデータが示していて、「自粛警察コロナ警察」な人たちも、その方面に寄せている自治体や政治家も(マスコミの煽りにやられた面が多分にあるとしても)、個人のリスク観や死生観に関わらず、やがて移っていく段階を受け入れなきゃなりません。
お年寄りには我慢してもらって、それ以外は働いて稼ぐ段階へ。
地震や津波や大雨土砂災害の避難要請や指示やJアラートならば、従って短時間で出る結果が良ければそれでいいし、空振りでも「すまん!でも何事もなくてなにより、協力感謝!」で済みますが、ウィルスのように長い付き合い、日常的・季節的付き合いになることがわかっているならば、人の経済活動を止め続けて「済まん!」じゃ済まないダメージのコントロールも併せて、解放と引き締めを適時調節する対策になるのは必然…ですよね…え?違うの…?という感じで発表待ち。

あ、書き忘れてましたけれど、「減っている」「ウィルスとともに生きる努力」って自分たちでいいながら、独自の制限解除方法を考える自治体に対して、「再び感染が増えても自分たちで対処できる成長をしていないなら取り返しのつかないことになりますよ」って脅しのような説教口調の専門家会議が謎。

  緊急事態宣言の延長は現状ではやむを得ない措置でしょう。
全国知事会の要請にもあったように、県民や地域の住民の健康を守る最前線の立場に置かれた地方首長の立場に立ってみれば、延長一択しかありません。

どっちにしろコロナ禍の払拭はワクチンの開発運用まで待たなければならないし、運用までは早くても年内いっぱいかかるはず。なので、経済問題は「緊急事態宣言の一か月延長」とは、一応切り離して見るべきではないでしょうか。

あと、これから企業倒産などの情報に触れることが多くなるでしょうが、そういうものも個別具体的な事情を知らないと判断が難しい面があります。
最大のコロナ倒産として報道された沖縄・北海道でリゾートホテルを展開するW社は清算する事になりなしたが、数年前から銀行に負債の繰り延べを要請していて、すでに厳しい状態でした。「精算」は別会社である親会社を維持し続けるための方法としての選択で、言い方は悪いですが、コロナ利用倒産とも言えます。

もっとも、リーマン以上の史上空前にして多種多様の経営資金の調達が可能となっているなかで、守るべきは雇用であり国民生活です。
ここも細かく見ていくことが肝要ですが、製造業や一次産業・流通への影響は少なく、小売り・飲食・サービス業が問題です。
なので、日本の産業基盤を揺るがすような事はなく、それが株価が大幅下落しない要因でもあります。

沖縄県はコロナ関連資金について、設備投資使途枠も決めました。こういう前向きな施策こそが今後は求められるべきです。
痛みのある新陳代謝は避けられませんが、それは同時に硬直化した経済に柔軟性と新たなうるおいをもたらす結果になるでしょう。

いつも皆様のご意見を感心しながら拝読しています。クルーズ愛好者としてDP号事案以降ずっと報道内容を批判を含め注視してきましたが、PCR検査については、皆様が指摘するようにTV井戸端会議で素人が囃し立て、更に専門外のノーベル賞学者がサーベイランスのための検査拡大を提唱するなど外野が騒ぎ混迷しています。本当に有効かつ可能なのか今こそ冷静な議論が必要だと思われますが、検査当事者の意見が伝わって来ずもどかしく思っていたところ、検査の実態や今後の対策について示唆に富んだ記事を見つけましたので、既にご承知とは思いますが・・ご参考になれば幸いです。
〇日経メディカル2020.4.30
https://medical.nikkeibp.co.jp/leaf/all/report/t344/202004/565349.html
西村秀一(国立病院機構仙台医療センター臨床研究部ウイルスセンター・臨床検査科)
PCR論争に寄せて─PCR検査を行っている立場から検査の飛躍的増大を求める声に

〇日本医事新報社 「新型コロナウイルス」関連コメント〜【識者の眼】より〜
https://www.jmedj.co.jp/premium/corona/
掲載日時:2020年4月23日
あの 岩田健太郎 (神戸大学医学研究科感染治療学分野教授)
PCR検査をめぐる再混乱─集団的同調圧力で決めてはいけない

通りがかりのプリンセス様

ありがとうございます。
凄く参考になりました。大本営と現地部隊。
まさに、インパール作戦を彷彿させます。

通りがかりのプリンセス様

言葉が足りませんでした。
戦争であれ、今回のコロナ渦であれ私たち国民は最大限の支援をすべきだと思っています。決してインパール作戦に従事した日本兵を冒涜する気はありません。

通りがかりのプリンセスさん
ありがとうございます。

PCRのリソースの不足は深刻ですね。
軽症者の就業制限解除、新基準は「療養2週間経過で」…ウイルス検査は必須でないと明記
(URLは長すぎるので貼り付けるのを止めました)
というニュースと関連があるのでしょうね。
マスクと同じで有限であることを全国民が理解しないといけませんね。

通りがかりのプリンセスさん、リンクありがとうございます。素人おばさんには難しい部分がありましたが頑張って読みました。
RNA抽出キット不足は深刻ですね。ツイッター上には検査ラッシュが一息ついている韓国にヘルプを頼めないかという意見が出ていましたが、戦略物資として揉め事の種になってしまいそうです。

抗体と免疫については、BBCが4/28に読みやすい記事を上げていました。
https://t.co/MLNyLBWKjk
自然免疫と獲得免疫の違いも簡潔に書いてあり、今後「免疫力がー」という話が出てきた時への基礎知識になるかなと思いながら読みました。

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