フロイド事件は黒人差別問題ではなく人種間対立問題だ
BBCが、フロイド氏を殺害した白人警官に対する量刑について報じています。
「ミネソタ州法では、第3級殺人罪は殺意の証明が不要だが、第2級と第1級殺人罪では必要となる。第1級殺人罪は多くの場合、計画的犯行だったことを示す必要がある。
第2級殺人罪の最も重い刑は禁錮40年で、第3級殺人罪より15年長い。
一方、これまで訴追されていなかった他の3人の元警官は、第2級殺人ほう助罪および第2級故殺ほう助罪で起訴された。」(BBC6月4日)
https://www.bbc.com/japanese/52916375
これは現在、白人警官の主犯は第3級殺人で起訴されていて、これは殺人の意志の証明が不要な代わりに、禁固刑が15年短い25年となるからです。
日本はよく死刑という非人道的な刑罰があると欧米から批判されていますが、その代わりに量刑が短くなっていてバランスをとっています。
今回のフロイド事件で日本において、25年の禁固刑が求刑されることはまず考えられません。
それはさておき、フロイド事件が現実に公判に持ち込まれた場合、この白人警官に計画的にフロイド氏を殺害する意志があったか、なかったかが争われることになりますが、それを立証することはそうとうに困難です。
ミネソタ州キース・エリソン司法長官
新たな起訴を発表したミネソタ州のキース・エリソン司法長官は、このように述べています。
「正義を求める考えを表明。元警官を訴追し有罪にするのは困難との見方にはとらわれていない、と述べた。
有罪判決を勝ち取るのは難しいだろう。困難が待ち受けているのは歴史が示している。
ミネソタ州で現職の警官が民間人を殺したとして有罪となった事案は、これまで1件しかない」(BBC前掲)
州司法長官さえ、量刑が重い第1級や第2級にすることは簡単だが、それをするとたぶん公判が維持できずに、無罪となってしまうとみています。
だから殺意の立証が要らない第3級殺人にしたのですが、そうなると遺族や抗議する側が軽すぎると怒ることになります。
有罪に問える可能性が高い方を選ぶのか、さもなくば罪名は重いが無罪となる可能性が高い方を選ぶのか、ミネソタ司法当局は難しい判断を迫られることになります。
つまり第3級殺人とすれば黒人層とリベラルから怒りを買い、第2級に格上げすれば白人層と保守層から反発を食ってしまいます。
しかも、警官の過剰な暴力については弁護の余地がありませんが、これも全米で職務執行中に殺害される警官があまりにも多いことを考えると、一概に第2級に格上げすれば済むこととも思えません。
というのは、警官は米国においてもっとも危険な職業のひとつだからです。
「今年8月26日までに射殺された警官38人の中には、最初の勤務日に被害に遭った28歳の女性警官や退職直前に射殺された65歳の保安官らがいる。38人目となったのは今月25日、家庭内暴力の通報を受けて出動し民家近くで射殺されたテネシー州メリービルの32歳の警官だった。
米国社会では最近、警官によるアフリカ系(黒人)住民の射殺事件が相次いで発生。この仕打ちの背景には人種差別があるなどとして黒人による抗議も多発し、警官を狙い撃ちする発砲事件も起きている」(CNN2016年8月27日)
https://www.cnn.co.jp/usa/35088108.html
このような背景が、警官を過剰な暴力による逮捕に向かわしているのであって、一般的に黒人差別に結びつけるのは短絡的ともいえます。
弁護人はとうぜんそこを突いてくるでしょうから、そもそも今回の事件がフロイド氏が偽札を使用していたことで発生したわけで、警官は彼をならず者と見てあの挙に及んだと弁護すれば、「殺人の意図をもって計画的に遂行した」ことが要件の第2級殺人罪では敗訴する可能性があります。
ニューズウィーク
さて抗議デモは世界的にひろがっています。
「3日にはオーストラリア、フランス、オランダ、イギリスでデモが起きた。イギリスではロンドン中心部で大規模な抗議行動が開かれた」
(BBC前掲)
各国のデモも自分の国の人種問題に引っかけていますが、人権問題一般としてフロイド事件に抗議するのはいいとして、各国で様相が異なる人種問題までトランプが悪いみたいな言い方をするのはいかがなものでしょうか。
トランプは確かにマティスが批判するように国の分裂を食い止めようとしていないのは事実ですが、今回の平和的デモについては批判していません。
あくまでも彼が批判しているのは、アンティファの暴力と略奪に対してなのであって、それに軍を出すと言っているにすぎません。
特に黒人がいない国(たとえばオーストラリアなど)までもが尻馬に乗るとなると、失礼ながら中国の国際的分断工作に乗っているようにすら見えてしまいます。
まして在日クルド人までもが職質を振り切って逃げてつかまったことまでギャギャーいうなど、調子にのんなって。
なにを隠そう、世界でもっとも黒人差別がひどい国の筆頭は、実は米国ではなく中国です。
アフリカ人は、中国のエネルギー爆喰い進出と共に拡大し続け、広州を中心にして数千人から1万人が入国しているといわれています。
彼らの中には相当数の不法入国者がいて、闇の底辺労働者となっています。
いかなる統計にも登場せず、「いない人」となっていて、最低辺の労働階級として国家の保護の外にいます。
つまり国民扱いされていないのですから、差別以前の問題です。
こんな国では黒人差別問題が年中発生していますから、その中国の手の平の上で「黒人を殺すな」デモするなんてまるで悪い冗談です。
連帯デモをするのは勝手ですが、残念ながら、米国の黒人問題には解決の方法がありません。
なぜなら、これは前の記事にも書きましたが、「米国の歴史が生んだ固有の問題」だからです。
ですから他国の人間が人権問題一般で語っても、なんの意味もありませんし、トランプを「差別の張本人」扱いしてもなにひとつ解決されません。
これは香港問題と米国黒人問題を比較するとわかります。
香港問題は解決可能です。民主主義をまともに運営すればいいだけのことです。
香港に自由選挙と言論・結社・示威行進の自由を認め、香港市民自らに、自分たちの進む方向を選択する自由を与えれば解決するからです。
では米国黒人にこれらの民主的諸権利が与えられていないのでしょうか。
いえ、与えられています。しかも過剰なほどに。
米国は、残存する黒人の差別待遇を解消するためと称して、アファーマティヴ・アクションを長年行ってきました。
白人青年より遥かに低い点でも黒人は入学できるようになり、やがて機会均等という米国民主主義の根幹を侵し始めました。
黒人の逮捕要件の緩和や裁判での酌量余地を広げたことも同じく、法の下の平等を棄損しました。
黒人層に向けた社会保障の重点配分もまた白人貧困層に怒りを生み出し、結局、かえって黒人と白人の人種対立を深めてしまう結果となってしまいました。
これらのことは、米国民主党政権下で行われ、特にオバマ時代に顕著になったことです。
トランプ政権はこの逆差別に怒る白人層を背景に誕生しています。
だ からトランプが米国リベラルの神経を逆撫でするようなことを言えば言うほど人気がでることになりました。
つまり皮肉にも、リベラル流の黒人差別解決法によっては、かえって人種対立が激化し、トランプのような「白人の本音」をズバズバ言える政権が生まれてしまうのです。
その意味で、トランプを生みだしたのは、このリベラル政策の失敗だったともいえるわけです。
つまるところ、このリベラルの失敗は、本来人種対立問題として捉えねばならない問題を、黒人問題として狭く切りとってしまった結果、ただの黒人優遇政策に終わってしまったからです。
今回のフロイド事件も、これを黒人差別問題として捉えるリベラルの見方でみるからおかしくなるのであって、本来は白人と黒人の人種間対立・抗争として捉えるべきなのです。
言い換えれば、米国という多数の人種で構成されているモザイク国家の「統合」の失敗問題なのです。
では、どうすればよいのでしょうか。
正直に分からないと答えておきます。
アレコレ具体的に考えれば考えるほど、いっそう分からなくなりました。
無責任に他人の国のことに「黒人を殺すな」なんて言っているほうがよほど気楽というものです。
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半世紀前と比べれば劇的に黒人の地位は上がっているように思えていたのですが、それでも対立の構造が変化していないのはなぜなんだろうか。
黒人のエリートやイスタブリッシュメントなど半世紀まえには見つけることさえできなくて、映画「グリーンブック」のような状況だったのに。
そんな時代と比べたら、単純にアメリカってすごいよな、なんて思っていたんですがね。
投稿: ゆん | 2020年6月 6日 (土) 08時51分
素晴らしい分析です。
ブッシュ大統領の第一期目で国家安全保障担当大統領補佐官を務めたコンドリーザ ライスは父親から被害者意識の中に浸っている限り成功しないと教わった事やアファーマティブ アクションには効果がないと反対している事を述べています。
ウォールストリートジャーナルのコラムニストのJason Rileyは Please Stop Helping Usという本を書いています。私はこの本を読んでいませんが彼はYouTubeの中でこれ以上、黒人優遇政策で私達をダメにするなと言っています。
でもそういう風に国人に呼び掛ける黒人を白人の奴隷とか白人に媚びているとかで逆に非難されています。
黒人優遇政策の上にアグラをかいている黒人があまりにも多く少数のまともな意見はかき消されてしまいます。
職場で窃盗を働いたり、長期間欠勤していても会社側や政府はそのような黒人を解雇しようとはしません。すぐに人種差別カードを切られこっちが悪者にされるのがわかっているからです。本当に病んでいます。
結局、リベラルの政策の背後には必ずと言っていいほど権力と金があります。最近では若い黒人達がそれに気付き民主党に自分達を利用するなと抗議する場面も見られ、僅かながらも希望を持ちたい私がいます。
投稿: バージニア | 2020年6月 6日 (土) 08時57分
タブレットなので手短に
故フロイド氏について、拘束の直の原因は真偽不明ながら偽札使用等言われてます。
他国の事と言えこれで結果としてお亡くりになるような拘束は論外と思いますが、拘束に至る迄の経緯が今一判らないのは一定のモヤモヤ感を感じます。
投稿: Si | 2020年6月 6日 (土) 09時28分
差別には2種類あると私は考えます。
ひとつは、「文化や生活様式の違いから相手を理解できずに『異質な人間』として拒絶する」というもので、日本にも往々にしてしてあります。
これは、その国の言葉を理解し、習慣に慣れ、周囲も彼らに慣れることで緩和されていきます。
ふたつめは、「特定の人種を自分達よりも下等と見下し、ともすれば『人間と認めない』」というもので、ウイグルやチベットにおける中国、過去の民族浄化や虐殺をする国は大体この手合いだと思われます。
アメリカを始めとした白人社会は後者が少し改善した系譜にあり、その根底にあるのは差別というあいまいな言葉ではなく、対等な「人間」として認められていない人々の存在です。
日本に住む黒人の方達の中に、「日本には差別はない」と言う人がいるのは、「外国人として差別されることはあっても、人間以下の存在として虐げられることはない」ということなのかなと感じることがあります。
日本人が主に考える差別は前者かと思いますが、アメリカの実態は後者であり、そのカウンターとして犯罪や暴力が行われるのなら、負のスパイラルとなって底無し沼に陥ります。
ならば、白人社会を糾弾すれば問題は解決するのでしょうか?もちろん違います。
白人も黒人も、人として尊敬に値する善良な人々であるとして、その存在を示さなくてはなりません。
変えるべきは何か?変わるべきは誰か?
自身をその例外に置いた時点で対話は終わります。
投稿: ゆき | 2020年6月 6日 (土) 09時32分
お互いに理解出来ないから怖い!
だと、究極的にはイデオンの世界になっちゃいますね。双方が全滅するまで殺し合うしかないという絶望エンド。
投稿: 山形 | 2020年6月 6日 (土) 10時36分
同じ国に住んでいる人間が激しく罵り合いもはや同胞としての一体感が保てないような社会にアメリカはなりつつありしかもリベラルと言われている勢力が分断を促進してしまうこの現状を日本は反面教師にしなければならないと思っています。
日本も移民社会になってしまえばアメリカほどではありませんが同胞としての一体感が保てない社会になるのではないか。
最近の日本のリベラル勢力をみてもme too運動とかしばき隊などとても暴力的な人間が増えたなと思います。そういう政治状況の中で国民が一丸となってある問題に取り組むという姿勢がなくなってしまったような気がします。そうなってしまうと外国勢力の浸透や外交問題にも支障をきたしてしまいます。
投稿: shun | 2020年6月 6日 (土) 11時07分
> 米国という多数の人種で構成されているモザイク国家の「統合」の失敗問題
奥山真司氏が米国で感じると言っていた「圧倒的な他人感」も、この産物です。ただ、これが失敗と呼ぶべきものなのかは、分からないです。
戦後のリベラル米国人が大好きな(私も大好き)なSFスタートレック。
このシリーズは、ゆきさんがお書きの2つの差別解消へ向けて、大いに貢献しながら、無限に広げる多様性とその限界、それでも相容れない敵という存在に熱狂するパラドックスを抱えながらエピソードを重ね続けています。
あれを観ながら宇宙への夢とセットで自分の価値観を自問した人々の底力を見せて欲しいと私は願っています。
米国で近年の手厚い人種政策のもと、徹夜でガッツ系のアジア人は相当な恩恵を受けてきました。肉体労働分野ではヒスパニック系移民の大流入。自分達の努力の結晶にただ乗りしてステップアップしていく新参者への不満も積み重なっています。
頑張っている黒人の人達は板挟みになりながら遥かな旅を続けています。
詩のように旅だとか書いているのは、私もこの解決法は分からないし、解決は無理と思っているからです。
投稿: ふゆみ | 2020年6月 6日 (土) 11時23分
前にも書きましたが米国における人種問題はもはや国家を解体して歴史をリセットするぐらいしか解決法はないと思います。
投稿: 中島みゆき | 2020年6月 6日 (土) 12時07分
格差を是としてきた米国にとっては貧乏人の不平不満など知ったことではないが略奪は許さんって感じでしょうか
日本含め格差というものを改めて考え直してみましたが長いだけで上の感想に戻るだけだったので丸ごと削除しました
投稿: しゃちく | 2020年6月 6日 (土) 12時19分
>まして在日クルド人までもが職質を振り切って逃げてつかまったことまでギャギャーいうなど、調子にのんなって。
警官の暴力が~騒いでいるのは、クルド人ではなく、自称クルド人なのですよね。
以前、クルド人難民に化けて潜り込もうとした不法入国者の事件がありました。
「クルド難民、実は「難民」でも「クルド人」でもなかった」
https://kiyotani.at.webry.info/200504/article_41.html
法務省の難民審査員によると、トルコ国籍保持者が、難民申請する時は、クルド人を名乗ることが多いそうです。クルド人の言語は、32もあり、「私は、クルド人」と名乗られたら、見破るのは、まず不可能なので、インチキ難民の隠れ蓑に「クルド人」が使われているわけです。
今回、騒いでいるのも、クルド人かどうか怪しいので、在日クルド人ではなく、自称クルド人と呼ぶべきでしょう。
投稿: アミ | 2020年6月 6日 (土) 14時23分
沖縄勤務時代に、米軍基地内の工事もやったことがあります。
思い出すだけでも、嘉手納、普天間、コートニー、シールズ、ハンセンほとんどの米軍基地の工事を担当しました。
どこの基地でも、朝と夕に「星条旗を永遠なれ」が流れ、黒人、白人問わず帽子を取り、胸に手を当て星条旗に敬意を表していました。
夕方仕事が終わり、車で帰る時ちょうどその時間だったのですが、米兵がお前も敬意を示せとばかりに、私を見るのです。それ以降はその時間帯には米兵と同じ行動をしました。
アメリカ人は、国旗、国歌にプライドと誇りを持っています。
何だかんだ言っても、アメリカあっての世界だし、アメリカに取って変わる国はほかにない。映画「ウッドストック」でジミー・ヘンドリックスが最後に「星条旗を永遠なれ」を弾きます。帰りかけた観客も拍手喝采です。いろいろ矛盾や不満もあるが俺たちアメリカ人なんだ。そんな感じなんですかね。アメリカには早く、自信と誇りを取り戻して欲しい。
綺麗な言葉はいらない。星条旗に敬意を示せ。それがアメリカ人としての最低条件だ。
蛇足ですが、日本のアメリカ移民たちがアメリカの市民権を得たのは、第2次世界大戦における二世部隊たちの活躍のお陰です。
投稿: karakuchi | 2020年6月 6日 (土) 23時42分
もし、モハメッドアリやマイケルジョーダンがアメリカ以外の国で生まれたら、地位も名声も無かったでしょう。
ノーランライアンが、バッターの胸元に160Kの速球を投げたら、遠慮なくブーイングが飛ぶ。イチローのレザービームに驚嘆する。それが本来のアメリカなんです。
投稿: karakuchi | 2020年6月 7日 (日) 00時11分
記事はアフリカ系問題は「差別問題」ではなく、「人種間対立問題」であるという御趣旨ですが、それだと反差別を煽って票にしてきたリベラル側には非常に都合が悪かろう事実指摘だと思います。
解決策は、アフリカ系にも米国で暮らしている事のメリットを十分感じてもらう事にしかないと思います。もはや語りつくされた歴史問題などではないし、さらに付け焼刃的な政策でも意味がない事はわかりきった事。
アフリカ系エリートやエグゼクティブたちは、運動には懐疑的なケースが多いし、それらとは確実に一線を画していると見られます。
トランプ支持とは言わないまでも、豊かさを享受出来るかどうかが分水嶺なのだと思います。
トランプのアメリカは経済全体を底上げしていく中で、アフリカ系の雇用率を劇的に改善して来ました。コロナで一旦すべてお釈迦になりましたが、大方の予想に反して失業率は4月に比して5月は非常な改善を見せています。
ところで、ロイターによれば、抗議活動や暴動の取り締まりに軍隊を動員することに58%が賛成で、反対は30%にとどまったと報じられてます。
米国民の大勢の本心を体現しているのはマスコミや運動体ではなく、トランプの側だったとも言えるのではないでしょうか。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2020年6月 7日 (日) 08時51分
すみません。勘違いしていました。
アメリカ国歌の名称は「星条旗」です。
訂正してお詫びします。
投稿: karakuchi | 2020年6月 7日 (日) 11時58分
karakuchiさん。
そう気になさらんで良いですよ。読んでる大概の方はたぶん分かっていますし、間違いを認められる貴方はちゃんとした人ですよ。
モハメド・アリやジョーダンにノーランライアンといったスポーツの例(すんごいのばかりだ!)は実に分かりやすかったですよ。
肌の色や国籍云々で人種を差別するなら、大阪なおみや八村塁といった若い混血の素晴らしい選手に対する侮辱でしかありません!
投稿: 山形 | 2020年6月 7日 (日) 12時58分
黒人差別ではなく人種間対立問題なのは間違いない、その上で余談を付け加えさせて頂きまする。
私は昔からアメリカのドラマが好きなので、俳優たちのニュースも見るのですが。
この時代でもなお、白人でも女優はギャラを低く抑えられるアメリカ芸能界の現実。
降板も覚悟…ギャラを男性陣と同額に
「クリミナル・マインド」メイン女優2人の交渉が難航(2017年)
https://www.cinematoday.jp/news/N0091771
男女ギャラ格差を暴露した海外ドラマスター5人(2019年)
https://www.excite.co.jp/news/article/KaigaiDramaBoard_19584/
2016年のコスモポリタン誌でインタビューに答えたある芸能エージェントは、「大スターといえば白人男性、アフリカ系アメリカ人と女性(とりわけ年齢を重ねた女性)にスターは多くない、手にするお金の点でも、中堅の男性スターと女優の大スターなら、明らかに男性の方が多くのお金を得る、こういうことを変えようとするなら、それは命令の形でなければ何も変わらないだろう」
という話をしています。
https://www.cosmopolitan.com/entertainment/movies/a53911/hollywood-agent-pay-gap-interview/
また、芸能界に限らず、女性から男性へのセクシャル・ハラスメントや年上女性から年少男性への性的虐待では、被害男性・男児への偏見がありがちなのも現実。
人種対立にはアメリカならではの問題があり、女性差別・男性差別や年齢差別と対立では、アメリカもアメリカ以外の国々も何かしらの問題は抱えているわけですが。
黒人差別問題のみに特化して声高に正義の高みに立つ人々には、少々欺瞞も感じますね。
投稿: 宜野湾より | 2020年6月 7日 (日) 18時54分
星条旗のデザインは、縞模様が独立当時の13の入植地を、星は現在の州を表していますが、色についても意味があるそうです。
白は purity(純粋)とinnocence(純潔),
赤は hardiness(たくましさ)とvalor(勇気),
青はvigilance(戒心)とperseverance(忍耐)とjustice(正義)を表す。(Wikipedia)
この旗印の元にチャンスをものにした成功者を、肌の色に関わらず讃えるのがkarakuchiさんもお書きのアメリカ社会ですね。
チャンスの為にはフェアである事が重要です。
フェアにする為にやってきた政策の修正が必要なのだと思います。
投稿: ふゆみ | 2020年6月 7日 (日) 19時09分
アフリカ系とヒスパニック系の米国人は入試や教育や雇用機会で優遇措置を受けています。
これは優遇措置を受けていない非ヒスパニック系の白人だけでなく、同じく優遇措置の対象外である主に東アジア系や南アジア系の米国人とアフリカ系とヒスパニック系の米国人との対立も生んでいます。
具体的には公立の入試選抜制進学高校、州立の難関大学、東部や西部の名門私立大学の入試で問題になっています。
アジア系の受験生が学力テストでは高得点を取って公立の入試選抜制進学高校、州立の難関大学での人種比率を大きく超えるアジア系入学者がいることにアフリカ系とヒスパニック系の米国人の市民団体やリベラル系の弁護士や政治家が問題視して、アジア系の入学者を大幅に下げる入試制度を提唱しました、
今のところ、ニューヨーク市やバージニア州の公立の入試選抜制進学高校入試におけるアフリカ系とヒスパニック系の米国人の優遇措置はアジア系市民団体の激しい抗議活動が効を奏して導入されてはいません。
州立大学も人種や性別を考慮しない入試を州法で定めているので、これにクレームがついています。
東アジア系や南アジア系は勉強に大久の時間を割いて実力勝負で入試結果を出しているにも関わらず、アジア系は白人同様に特権を利用しているといういわれのない非難です。
しかもアジア系の勉強方法への偏見があります、
カリフォルニア州で州法で禁止されている公立大学への人種や民族の優遇措置の復活を期するような入試制度の変更が企てられており論争を読んでいます。
東部の名門私大入試での東アジア系や南アジア系への入学差別(逆差別)を示す内部文書が明るみに出てハーバード大学が訴えられています(最高裁まで進んでいます)。
差別を受けているのは東アジア系や南アジア系も同じで、アフリカ系とヒスパニック系と反対に逆差別。
今回の黒人差別で騒ぐ人達は東アジア系や南アジア系の逆差別には無頓着。
投稿: mature MD | 2020年6月 7日 (日) 21時26分