• 20250119-145554
  • 20250119-142345
  • 20250119-142345_20250119150101
  • 20250119-150249
  • 20250119-152051
  • 20250117-013132
  • 20250117-015927
  • As20241225001545_comm
  • 20250115-143858
  • 20250113-081014

« 日曜写真館 梅雨入り前の水の郷 | トップページ | デニー知事、辛うじて逃げきる »

2020年6月 8日 (月)

ニューヨーク市とワシントン市長の愚行をトランプが無視できるわけ

20-020_20200608070601

あんなアチャラカ県政をしていても、デニー派が勝てたようです。明日に回します。

さてフロイド氏の弟による再度の平和デモの呼びかけで、暴動・略奪行為は鎮静化したようです。
ひとまずはめでたいことではあります。
一方、ワシントンには全米から20万人のデモが集まったそうです。

「白人警官による黒人暴行死事件を受け、12日連続となる抗議デモが6日、全米各地で行われた。米メディアによると、首都ワシントンでは事件発生以来、最大規模のデモに発展した。ロンドンなど米国外でもデモが相次ぎ、人種差別への抗議が世界で勢いを増している。警備強化や逮捕で略奪などの暴力行為は沈静化しつつあるが、デモで訴える内容は広がっており、長期化する可能性もある」(日経6月7日)

詳しいことはまだわかりませんが、同日にはニューヨークで同時多発的集会が開かれており、ワシントンに合流したのかもしれません。
日経も書いていますが、大統領選挙を目前にして長期化する可能性が高くなり、世界の人の眼から、6月4日の天安門事件31周年で立ちあがった香港の民主派デモもどこかに蒸発してしまいました。
北京のほくそえむ顔が目に浮かびます。

偶発的に起きたフロイド事件と違って、中国が香港の民主主義を根こそぎ奪う国安法をかけようとしているのですが、これに対して20万人の人が全米から集まるかどうか。
中国がトランプを「香港のデモは支持して、てめぇの国のデモには軍隊をだすのか」と言ったのとは別の意味で、米国リベラルの「二重基準」ではあります。
中国ならずともデモ参加者に聞きたいのですが、解決不能の人種間対立と、根こそぎ700万人を超える人たちが民主主義を奪われるのとどちらが重いのでしょうか。

米国民主党などのリベラル派は、「虐殺者白人=トランプvs虐殺される黒人」という単純化された図式を作りたいようで、二つほど民主党左派の首長による象徴的な動きが出ました。
州兵トップの話として、6月3日のロイターによれば、「1万8000人規模の州兵が全米29の州で地元警察などの支援に当たっており、米国防総省がも2日、ワシントン首都圏に陸軍兵士約1600人を配置した」ことを明らかにしました。
ひとつめは゛この動きに対して、州兵の動員をめぐって ニューヨーク州知事と市長が対立しています。
ふたりとも民党左派出身でゴリゴリの反トランプですから、そうとうにヘンな風景です。

「今後の対応を巡ってニューヨーク市のデブラシオ市長と、クオモ州知事の対立が表面化している。デブラシオ市長はマンハッタンに州兵を展開することに反対し、代わりに地元の代表者に行動を呼び掛けていた。
デブラシオNY市長
 「NYには3万6000人の警察官がいる。州兵は不要だ。地域社会における真のリーダーたちに先頭に立ってもらうことで、事態を打開したい。地域社会の代表者や、市民の代表者、聖職者や選挙で選ばれた代表者など、本当に地域社会を代弁する人たちだ」
 一方、クオモ知事は市長とニューヨーク市警の対応は不十分だと批判した。
 ニューヨーク州 クオモ知事
 「NY市警と市長の昨夜の仕事ぶりは不十分だった。 映像を見よ、ひどいありさまだ。市長は問題を軽んじているのではないか。問題が長引いていることを深刻に受け止めていないのではないか。事態の対応に十分な警察力を動員したとは思えない」(6月3日ロイター)

思わず失笑してしまいました。
市長は連邦軍はおろか州兵すらノーと突っぱね、放火・略奪がマッハッタンで起きても州兵すら動かすのを拒否しました。
その反面、数万規模の三密集会を容認しています。
集会の中には相当数の感染者がいるはずです。
だって米国は100人万あたり2000人の感染者数ですから、20万人集まれば400人はいるって見当ですからね。もうどうなっても知りませんよ。

Photo_20200608060901

https://www.tokyo-np.co.jp/article/33037

たぶん遠からず、デモを原因とする「デモ・クラスター」が発生し、ニューヨークやワシントンは再び都市封鎖の再開となるでしょう。
結果、都市封鎖が長期化し、経済はさらに崖っぷちとなり、失業者は倍増することとなります。
そして、「黒人を殺すな」と叫ぶ黒人下層階級を直撃し、警官の膝ではなく経済が彼らを殺します。

為政者としてバカ過ぎます。無責任の極みです。
今の時期、野放図に大規模集会を認めること自体が非常識です。
主宰者が集まった人たちを管理しきれる規模の小規模集会に抑え、三密を徹底的に抑制すべきでした。
それを州外から何者ともしれぬ者たちが流入し、火付け強盗まで働くのを黙ってみていろ、という市長が米国最大の都市の首長に座っているとは驚きです。

Black-lives-matter

https://www.nishinippon.co.jp/image/196533/

また、ワシントンD.C市長は、ペンシルバニア通りを「ブラック・ライブズ・マター・ストリート」(黒人の命は大切通り)とすると発表し、道路のデカイ字でペイントまでしてしまったようです。
勝手に市長が独断で決めたことですから、議会の追認がいるでしょうが、バウザー市長は黒人で民主党左派のようです。

「米首都ワシントンのホワイトハウスに向かって延びる通りに5日、黒人差別の解消を求めるスローガン「BLACK LIVES MATTER(ブラック・ライブズ・マター、黒人の命は大事だ)」が巨大な黄色の文字で描かれた。米中西部ミネソタ州で起きた白人警官による黒人男性暴行死事件の抗議デモが連日行われている場所で、ワシントンのバウザー市長は通りの一角にスローガンの名前を付けた」(毎日6月6日)

この路はホワイトハウスを真正面に見る街路ですから、この市長の意図はわかりやすすぎるほどです。
ここでも登場するのが、「黒人・リベラルvs白人・トランプ」の人種対立の図式です。
首都の首長が人種対立をみずから率先して煽っているのですから、まったくもう。

ちなみにこのハウザー市長も連邦軍の動員も拒否したかったのでしょうが、あいにくここは特別区ですから大統領の命令で連邦軍を入れてしまいました。
ニューヨークのようなパーフォーマンスができなくて、道路に巨大スローガンを描いたということのようです。あんた子供か。

これを日本のメディアは「黒人の死を痛む人々の連帯の意志」といった美談調で報じていますが、私にはこれでまた一段と人種間対立が深まったようにしか見えません。
場所が場所だけにワシントンDCや市議会や、米国連邦議会がどのように反応するのかが注目されます。

ところで、世論調査が出始めてきています。

●ニュースサイトのアクシオスと調査会社イプソスによる「自分や家族が警察に守られているとの信頼感」の調査結果
・信頼感を持つ69%(白人77%、黒人36%)

●モンマス大学2日、「デモ隊が示している怒りについて」の調査結果
・少なくとも一部は正当だと考える78%
・デモ隊による行動の少なくとも一部は正当である54%

●CBSニュースと調査会社ユーガブによる「警察は黒人より白人に甘いか」の調査結果
・甘い57%、公平に対応している39%(白人に甘いと感じる白人は52%、黒人は78%。党派別では、公平と答えた人は共和党支持者の61%に対し、民主党支持者では17%)

●同上「事件や抗議デモへのトランプの対応」の調査結果
・支持する32%
・支持しない19%

●同上「トランプが白人を優遇しているか」の調査結果
・していない4分の3

●ロイターによる「軍の動員について」の調査結果
・「大いに」と「ある程度」を含めた支持58%(軍隊の派遣に「大いに賛成」33%、「ある程度賛成」25%)
・反対30%(大いに反対19%、ある程度反対11%)
・政党支持者別共和党支持者の77%が賛成・民主党支持者の48%が賛成・無党派層の52%が賛成

要約
①警官への不信感やデモ隊の怒りには支持が強い
②トランプの黒人への差別イメージについては厳しい評価
③連邦軍の動員については支持が58%の高率
④共和党支持者の77%が動員に賛成・民主党支持者の48%が賛成

なかなか渋い回答です。
フロイド事件について白人警官のとった行為について、人種を超えて国民は強く批判するが、4分の3がトランプ政権が白人を優遇しているとは思っておらず、トランプの連邦軍動員については58%が賛成しているということになりました。
一見トランプが政治的に追い詰められているように米国メディアは報じていますが、実はトランプが強気でいられる理由もしっかりとあるということです。

 

 

« 日曜写真館 梅雨入り前の水の郷 | トップページ | デニー知事、辛うじて逃げきる »

コメント

 トランプさんは、かなり良い意味で「究極のポピュリスト」ですね。
国民がどう考えていて、何を望んでいるのか正確に分かっているし、それを達成する力がアメリカには十分ある事も分かっています。

マスコミで悪魔化されているような人種差別主義者ではないし、記事中のアンケート結果のように国民の大多数もそう思っていないのです。

マティスあたりがしゃしゃり出て「トランプが米国を分断した」と糾弾しましたが、行き過ぎた少数者保護政策で米国を分断したのはオバマ政権です。

米政府の力でこの種の問題が解決する事はありません。
けれど、全体の経済政策を通じたアフリカ系の生活水準をあげる事による「緩和」はできます。

これまで大統領や自治体首長になった左派リベラルでも、黒人差別問題、人種間対立問題を無くせた試しはありません。
オバマ前大統領でさえ、少なくとも就任1期目はなるべく人種間問題への言及を控えていました。
2012年のオバマ大統領は、「私は米国の黒人を代表する大統領ではない。米国全体を代表する大統領である」とインタビューで発言したといいます。
アメリカ初の黒人大統領政権下でも警察官による黒人への過剰な暴力・殺傷事件は幾つも起き、オバマ大統領は2期目後半、ゴールテープが見えてようやく、人種間対立問題への発言に積極姿勢になることができたのでした。
ご参考に、住友商事グローバルリサーチ2015年7月当時の分析をどうぞ
https://www.scgr.co.jp/report/column/2015071712048/

アメリカならではの問題として、警官の過剰な暴力問題に敢えて民族を絡めるならば、移民当時の歴史的事情で警察や消防など危険な仕事に多く代々就いてきたアイルランド人の、Wikipediaにも書かれる「血気盛んな気質」もあるかもしれませんが、著名なアイルランド系アメリカ人の数々を見ても一括りにそうだとは言えず、根底に持つ気質があるなら、そのコントロールの問題のようにも思えます。

とまれ、主張も反対主張も、賛同も批判も反論も、誰でも発言や行動は自由、ただし警察官だろうと一般民だろうと何人だろうと何の仕事だろうと関係なく、暴力や略奪や破壊は認めない為さない、その場に必要ない過剰な暴力も認めない為さない、為せば法の報いを受ける、そんなところを最低of最低の共通認識にするくらいしか、(制度による命令や強制以外では)ないように考えます。
それも難しい現状で喜ばせるのは中共と、「革命こそが勝利!」な人たちですかね。
人々が望み得る自由と法と秩序に基づいた主張行動ができるのなら、それが何より。
やり過ぎたら自分たちで修正できるのなら、それが何より。
そして、国の介入は無しか必要最低限ならば、それが何より。

日本でこの手の世論調査やったら支持政党ごとに警察への信頼も違ってくるのか興味ありますね
願わくば今回のデモが黒人差別反対ではなく警察の無法、暴力反対となって欲しい

あと、自衛隊もね
こちらの方がはっきり有意差出そうで怖い

結局デモに関してどんな綺麗事を並べたところで根っこを辿ってみるとほぼ全てが
「くたばれトランプ」
に行き着いてしまうので、所詮は選挙のためのマウント合戦かのかと白けてしまいます。
実際トランプの「連邦軍派遣するぞゴラァ!」の一件で暴動も落ち着いた結果、このようなお行儀の良い大規模デモが開催出来たとも言えるのでむしろ大統領は感謝されるべき立場なのではないかとも思います。
あくまで今回のデモの対象は警察組織なのですから。

トランプが公明正大な為政者ではないのは米国有権者も百も承知でしょうし、だからこそこのような泥試合は彼の得意とする所でもあります。
民主&リベラルの方々はなりふり構わない攻撃が自分の権威を落としめている結果にも繋がっている事にいつ気が付くのでしょうね。

明日のよくよく見ると味わい深い結果となった県議会選挙の考察記事も楽しみにしています。

コメントを書く

コメントは記事投稿者が公開するまで表示されません。

(ウェブ上には掲載しません)

« 日曜写真館 梅雨入り前の水の郷 | トップページ | デニー知事、辛うじて逃げきる »