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2020年7月17日 (金)

四方八方の国と領土紛争をする中国

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今、世界広しといえど、中国ほど四方八方の周辺国と紛争を起こし続けている国はありません。
このなりふりかまわぬ戦狼ぶりはほとんど病気の域に達しています。
今度はとうとう国民幸福指数で有名な非武装国家ブータンに食指を伸ばし始めました。
国際環境会議で、国境付近のドクラム野生動物保護区をオレのものだと主張し始めたのです。

「中国が6月以降、ヒマラヤの小国ブータン東部の領有権を新たに主張している。ブータンと、その後ろ盾のインドは激しく反発する。中国の動きには、国境地帯で軍同士が衝突するインドに対し、揺さぶりをかける狙いがあるとの見方が強い。
中国が領有権を主張し始めたのは、途上国の環境保護を支援する国際基金「地球環境ファシリティー」の6月上旬のテレビ会議だった。議事録によると、ブータンが助成を申請した同国東部「サクテン野生生物保護区」を巡り、中国代表が「保護区は中国とブータンの国境画定協議で議題になっている紛争地域だ」として、異議を訴えた。
 これに対し、会議でブータンの利益を代弁する南アジア諸国代表は「保護区はブータン固有の領土。過去に中国側が領有権を主張したことはない」と反論した」(読売7月13日)

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ドクラム地域 https://www.msn.com/ja-jp/news/world/%E4%B8%AD%E5%...

このドクラム野生動物保護区はブータンと中国の国境地帯に位置する高原で、広さ650平方キロメートル、ヒマラヤの生態系がそのまま残る貴重な地域となっています。
ここはインドが実効支配していますが、中国も「蔵南」(南チベット)と呼んで自国領土と主張しているようです。
2017年、中国がこの地域に一方的に道路建設を開始し、ブータンの要請を受けたインドが派兵しました。
ブータンは独立国ですが、インドと安全保障条約を締結して防衛を委託していますので、このようなブータンの要請となったわけです。
その結果、中印両軍が約70日間、戦闘準備状態でにらみ合っていまに至っています。

中印はつい先だっての6月15日、ヒマラヤ高地のギャルワン渓谷で衝突し、双方とも銃器は使用しなかったものの石とこん棒での乱闘となり双方に数十人の死者が出たようです。

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ギャルワン渓谷

「【6月16日 AFP】(更新、図解追加)インド軍は16日、ヒマラヤ地域にある中国との係争地で中印両軍が衝突し、インド兵士少なくとも20人が死亡したと発表した。核保有国同士である両国の間で起きた武力衝突としては過去40年以上で最多の犠牲者を出すものとなった。
衝突は15日、中国・チベット自治区(Tibet Autonomous Region)に接する印ラダック(Ladakh)地方にあるガルワン(Galwan)渓谷で発生。
AFPの取材に応じたインド軍筋は、銃器の発砲はなく、「暴力的なつかみ合いの乱闘だった」と述べた。中印両国が領有権を争う国境地帯では頻繁に小競り合いが起きているが、1975年以降、死者は出ていなかった。 インド軍は当初、死者数を3人と発表。だがその後の発表で、衝突により重傷を負った17人が「高高度地域で氷点下の気温にさらされ、けがが原因で亡くなった」と説明した」(AFP6月17日)

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このギャルワン渓谷における衝突は、政権がいままできわどい均衡を保ってきたインドに対しても領有権を主張する牙を剥いたためと解釈されています。
中国がこの地域にまで道路を延長しようとして緊張を高め、双方のパトロール隊がぶつかったようです。
日本人にはわかりにくいのですが、係争地につながる大規模な道路建設は兵員・武器弾薬集積が目的だと相手国に理解されます。
インドからみれば立派な戦争準備行為です。
中印融和時代に作られた信頼醸成措置のために共に武装していなかったのが幸いしましたが、通常装備だったなら今頃は局地戦にまで発展していたはずです。
このような流れの中で起きたのが、今回のブータン領ドクラム地域の領有主張です。

かつて私もこの地域を踏査したことがありますが、かつての細く狭いシルクロード北路を拡張して、大型車両が交通出来るようにする工事の真っ最中でした。

「世界で最も海抜の高い幹線道路」を20台の車列が流れるように走る。今回の衝突の現場となったパンゴン湖を通過し、海抜4000メートルの盆地をひたすら北進する。荒涼たる月面世界のような“無人の地”に、中国のインフラ開発で舗装された道路が貫通し、北京とアクサイチン、ついにはカシュガル市にまで到達したことに度肝を抜かれる。(略)
「このエリアは電子機器、遠距離武器を配置しやすい」とか「道路を通して大兵団を送ることができる」など、専門的なコメントが挿入されている。「戦争になればこの情報が役に立つだろう」――などという言葉さえもが刻まれていたが、中国はまさに「その日」のために、1950年代から着々と準備を進めていたということなのか」(姫田小夏6月26日『中印国境紛争で垣間見えた、中国「一帯一路」の真の目的とインドの本気』)
https://diamond.jp/articles/-/241426?page=2

中国の目的はチベットの中国化だけではなく、軍事物資や兵員、エネルギーや商品を欧州・地中海方向に運ぶ一帯一路のための縦貫道を作ることです。

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朝日

この一帯一路構想を阻むのが、ヒマラヤで国境を接し、インド洋に権益を有する南アジアの軍事大国インドです。
インドと中国は陸と海で対立する構造をもっているわけです。
数十年中印協調路線を歩んでいたインドが、一転してモディ政権が中国に厳しい態度を見せ始めたのは、この急速に進む一帯一路の攻勢と無関係ではありません。
その一端が見えたのが、このギャルワン渓谷での衝突だったわけです。

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朝日

この中国の陸海の一帯一路構想はアジア地域で壮大にからみあって構想されており、わが国に対する尖閣侵犯や南シナ海の軍事要塞化もその一部と見ることができます。
東シナ海では、とうとう中国海警が93日間連続で日本領海と接続水域を侵犯するという「偉業」を達成しました。

「沖縄県・尖閣諸島周辺の領海外側にある接続水域で15日、中国海警局の船4隻が航行しているのを海上保安庁の巡視船が確認した。尖閣周辺で中国当局の船が確認されるのは93日連続。平成24年9月の尖閣諸島国有化以降で、最長の連続日数を更新した。 第11管区海上保安本部(那覇)によると、1隻は機関砲のようなものを搭載。領海に近づかないよう巡視船が警告した」(産経7月15日)

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産経

また5日には実に2~3日間という長期間領海にとどまり、偶発的な行動ではなく、一定の意志をもっていることを示しています。

「第11管区海上保安本部(那覇)は5日、沖縄県・尖閣諸島周辺で4日に領海侵入した中国海警局の船2隻が引き続き領海内にとどまっていることを確認、3日に記録した30時間17分を超え、2012年9月の尖閣国有化以降、過去最長となったと明らかにした。 尖閣周辺での領海侵入は今年16日目。2隻は4日午前2時25分ごろから相次いで領海に侵入。近くで操業中の日本漁船に接近しないよう、海保の巡視船が安全を確保している。2隻は2~3日も領海内に長時間とどまり、操業中の日本漁船に接近しようとする動きを繰り返した」(産経7月5日)

では一体この尖閣水域で彼ら海警はなにをしているのでしょうか?
意志的的に侵犯を繰り返すことで係争地にするためというのが、今までの大方の日本側の見方でしたが、今やそれだけでは説明できないのがこのような中国海警察の行動です。

「尖閣諸島(沖縄県石垣市)周辺でロシア海軍艦艇が領海外側にある接続水域に入り、中国海警局の公船がロシア艦艇に対して領有権を主張する事案が相次いでいることが17日、政府関係者への取材で分かった。日本政府は常態化を懸念し、中露両政府の意図などを分析。中露は軍事面で連携を強めており、中国は、「他国軍艦への対応」を尖閣領有権主張の補強材料にするためロシアを巻き込み、協調した動きを取っている可能性がある」(産経6月17日)
https://special.sankei.com/a/international/article/20200617/0001.html

なんと、中国は尖閣の接続水域に侵入したロシア海軍艦艇に対して「ここは中国のものだから退去しろ」と命令したようです。
日本に対してなら示威行為と受けとることも出来ますが、第三国に対する退去勧告は実効支配を完了しているということを意味しています。
中国にとって尖閣水域は既に中国領海であって、海警は平常どおり淡々と警備行動をしている「だけ」ということになります。
だから中国は平常の業務として日本漁船を追い出し、ロシア海軍にも退去命令を出すのです。

中国は尖閣水域の領有は既に完成させた、後は尖閣諸島の陸の実効支配だけ、と判断しているのです。

 

 

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コメント

 管理人さんは以前海警の船が来ても尖閣には安易に自衛隊を出さず基本的に海上保安庁で対応するべきだと言いましたがこれだけ海警の船が多くなると海上保安庁だけでは対応できないのではないのでしょうか。

gym さん。海保は戦後にできた戦争回避のための国際的な知恵です。
いわば海保は海の警察であって、軍隊そのものではないために、海軍同士の戦闘にまで発展しにくいという仕組みです。
ですから、中国海警を人民解放軍の指揮下に入れるなどということは、国際的ルールを無視する暴挙なのです。

とはいえ、とりあえず向こうも船体には「コーストガード」と表記しているように建前はあくまで警察組織ですから、むき出しで海軍を出す段階ではないと考えているのでしょう。

しかし受ける立場の日本としては挑発に乗って海自をだせば同じ土俵に乗ってしまうことになります。
日本を戦争に巻き込むのが中国の思惑である以上、この海軍vs海軍という挑発に乗る必要はありません。

海保が手一杯なのは知られた事実で、海自を出す出さないという前に、海保の予算を大幅に増額するのが先です。

ところでHNをhouと二つに使い分けるのは止めて下さい。一本化してね。

 申し訳ありませんHNはhouで一本化します。

 海保が戦争回避のための知恵として作られた経緯はよくわかるのですが現実問題として海警と海保の戦力は2倍以上となっておりここに武装漁船も加わるのであれば海保だけで本当に対応出来るのでしょうか?予算を増やすと言ってもそこにすぐに人員や整備が追いつくわけではないでしょう。非対称的戦闘になった際には自衛隊なしでどのように対応するのでしょうか?例えば電子戦などで相手の通信網を断つなど物理的な戦力以外での戦闘行為も必要になってくるのでしょうか?

短めにお答えしておきます。
一対一で日中軍事バランスをかんがえないことです。
経済力に差がでてしまった以上、そう簡単にギャップは埋まりません。

特効薬はただひとつ。尖閣水域で日米共同訓練をすることです。
これは世界一位と二位の海軍が尖閣水域を共同防衛するという意思表示となりますから、強烈なアピールになります。

 解放軍の海軍力が海上自衛隊を上回ったとの米紙報道がありましたが、戦艦数などの物量ではたしかにそうなのでしょう。
けど、海上自衛隊が出て行かないのはそういう理由からではありません。
海上自衛隊が出て行く事で、日本の施政権下から紛争地化へ国際認識が変化する危険があります。
逆に、中共は海上自衛隊が出て来る事を狙っている様子がありありです。挑発に乗るよりも、国際世論が圧倒的に有利になるつつある現在状況を保持・推進した方が最終的には優位になります。

米国は日本の施政権は認めても、領土問題には不介入でした。
しかし、つい先日、南シナ海においての中国の領有権を否定しました。今度は尖閣の番です。台湾との調整がつけば、中共の領有権の主張を退ける事になると思われます。

日本が今やるべき事は、石垣島の地対空・対韓ミサイル基地整備新設を急ぐ事で、与那国や宮古のレーダー基地との連携システムを完成させる事です。

 それにしても、習近平はそうとう煮詰まってますね。
この悪手の連続技は、どうにも国内政治が上手く回らない焦りの証左だと言えます。
尖閣での、ロシアとの「施政権確立ごっこ」の芝居にも苦笑を禁じ得ません。

米国は「中共党員の入国を禁止する事を検討」など、中共と一般中国人民との分断政策に乗り出しているようです。

グローバル化は中国の経済伸長を助けましたが、同時に米国を中心とする西側諸国との結びつきが切れない事がウイークポイントです。
習近平はそこを「孤立化をおそれない」事で強硬に対処しようとしていますが、多くの中国国民はついていけないでしょう。
なので、先に自国民や中共幹部の耳や口をふさぐ事にした顛末と見えます。
さらにナショナリズムをあおるため周辺国への侵略的行動を頻発させますが、中国人のナショナリズムは個人所得に回収されるので、資金が枯渇して終わるのではないでしょうか。

中共は尖閣諸島海域に軍艦を出して来ないし、中華漁船を操業に出しても来ません。
できないからです(将来も出して来ないとは言っていない
ガルワン渓谷では軍事衝突し、国際仲裁裁判で9段線に法的根拠無しとされたのも無視して南シナ海で軍事要塞を造成し、地質調査船のベトナムEEZ侵入には武装艦隊を同行させているのに。
中共は、尖閣諸島海域では公船以外を出したら失敗るとわかっているのです。
我が方は、管理人さんの仰るように尖閣諸島海域での演習、山路さんの仰るように宮古八重山の防衛設備、加えて前にも申しましたが、漁業や可能ならレジャーで、尖閣諸島海域が当たり前に利用する場であってほしいです。
漁船やプレジャーボートが中共船に追いまわされたらそりゃ怖いですが、こちらを拿捕なんてできません。
そして我が公船と民間船、幾つもの幾人もの日本の船と人々がしょっちゅう尖閣諸島海域にいるとしたら?

それにしても、中共は本当に全方位に対して病的。

久場島や大正島が米軍管理下でなければとっくの昔に上陸されて実効支配されていたでしょうね。
尖閣問題が激化している2010年に「なぜ日本政府は2島の返還要求をしないのか?」と照屋寛徳氏が動いていたのもその一環だとすれば背筋が寒くなります。

兎にも角にも、尖閣周辺では中共の挑発に乗らず、彼らの行動を
逐一記録することに徹するのが肝要だと思いますわ。映像データ
なら、世界中の人達に見てもらえるので一番で、ユーチューブとか
に即座にアップ出来るようにしておきたいです。

何周も遅れた前時代的な覇権主義の全体主義の共産独裁主義
の、真剣なんだか、トチ狂ったのか、ただアタマ悪いだけなのか、
何がなんだか判らない狼狽したその戦狼ぶりを世界じゅうに晒し
て、中共のメンツ丸ツブレにしてやればいい。まあ中共ならそれ
でも、蛙の面にションベン程度にしか理解できないだろうけど。

今頃、帝国主義丸出しなんて信じられないけど、これが中共クオ
リティーなのよねー、儒教的共産主義ってシャブより恐い。

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