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2020年9月 5日 (土)

石破「4条件」をお忘れか

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前回2018年8月の総裁選を覚えていますか。
あの時も石破氏は似たようなことをやっています。基本この人、3ツしかメニューがありません。

ひとつは安倍叩きです。まぁこれはいいでしょう。挑戦者としてはディスるのも戦術のひとつですからね。
安倍氏にダラダラと愚痴とも批判ともつかないことを垂れ流し続けてきました。
そもそも現職与党議員なんですから、ただの批判ではなくオレならこうするという政策論で勝負すべきなんですが、毎度「国民の納得をえられない」調ですから困ります。
これが朝日・毎日やテレビなどのスチャラカ陣営にいたく気に入られてしまい、いまや「自民党内良識派」として下にも置かない待遇を受けています。
反面、とうぜんのこととして自民党員からはまんべんなく「嫌われゲルの一生」みたいになっちゃいました。

しょうがないよね。石破さんの派閥がいっかな19人から増えないのは、面倒見が極端に悪いからです。
派閥の親分にふさわしいことをなにもしないで、オレは無派閥論者だ、政策研究のために作ったんだなんて言われてもねぇ。
無派閥なら菅さんも一緒ですが、彼には超派閥的信頼があります。
派閥なんてしょせんオレが総裁になるだけ、と思っているふしがある石破氏との差でしょうね。

一方ディフェンディグ・チャンピオン側、今回は安倍氏を引き継いだ菅さんですが、安倍氏以上に口撃には乗ってこないのは目に見えています。
いままでは野党とメディア受けする「独裁者アベ」と言っていればよかったんですが、17の時からダンボール工場で働いて大学に通った「地上の星」をクサせば、お前は銀のサジをくわえて生まれてきただけだろう、っていわれるだけのことです。
今回もメディアに朝から晩まで「世論トップの首相候補」という触れ込みで登場していますが、さてどうなりますことやら。

ふたつめは、とっくに党の政界を引退したはずの長老たちに取り入ることです。
党の長老たちは、自分を遥かに超えて大宰相となってしまった安倍氏に、男の嫉妬をしていますからね。

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前回は大派閥の竹下派に取り入りました。
竹下派はかつて権勢を誇った経世会の末裔ですが、前回総裁選時には独自首相候補がいないまま昼行灯になりかかっていました。 
石破氏は、この竹下派の参院重鎮の青木元参院幹事長に取り入り、鶴の一声で石破支持を決定させてしまったのですからたいしたもんです。

青木翁は、古賀誠氏、山崎拓氏、故野中広務氏らと並んで、いずれ劣らぬ古い自民党の政治的ゾンビのような人物です。 
上の写真右側の人ですが、この娑婆のアクが抜けない亡霊たちは、無節操に共産党「赤旗」にまで登場してアベヤメローと叫んでおられます。
下の写真は「赤旗」一面トップで改憲反対を唱える古賀氏ですが、この人は今回の総裁選でも岸田氏の足をひっぱりまくっていました。
麻生氏は岸田氏に大宏池会抗争構想をぶつけ、統合する条件として、麻生氏は年来の政敵である古賀氏の排除を迫ったそうです。
結局、煮え切らない岸田氏はウンといわず、この時点で岸田氏が首相となる道は閉ざされたといわれていまふす。
一体なんなんですかね、とうに辞めたとはいえ幹事長までやった人間が共産党の機関紙でこんなことを言い散らし、自派閥の有力候補の未来を閉ざしてしまうとは。
 

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当時この青木翁は、竹下派幹部を呼び集めて安倍に入れるな、石破で派閥をまとめろと命令したようですが、衆院の竹下派には現内閣外相の茂木氏や、後に今の厚労相となる加藤氏がいますから、冗談ではないと一蹴されました。
そこで諦めきれない青木翁は、参院に因果を含ませてしたがわせたために、竹下派はそれまでもダカついていた上に衆参が分裂というひどいことになってしまいました。
 

今回は、茂木さん、加藤さん共に次回の総裁選を狙える位置にありますし、特に茂木さんは河野氏などと並ぶ若手のホープのひとりです。
もう前回のようなバカな分裂劇はありえません。
石破氏に流れる派閥は皆無で、自分の派閥すら足元から既に4人も切り崩されているようなていたらくです。

となると、ゲル氏に残されたのは三つ目の地方党員票しかありません。
前々回の総裁選で石破氏
は地方票165票で第1位、安倍氏87票でしたから、さぞかしゲル氏今でも思い出してはムフフと思っていることでしょう。 
ゲル氏は、安倍氏から当時安保法制などで困難をきわめていた防衛大臣を要請されたのを断って、あえて地方創生大臣なんていうナニをしているのかさっぱりわからない大臣になりたがったのです。
だって公費で地方行脚して、地方党員らと酒飲んで支持を固められますからね。
1年中自分の選挙運動しているようなもの。今回も他候補が官房長官や政務会長をしながら選挙戦をしているのと大違いです。
なんのこたぁない。ゲルほどヒマな候補はいないんですよ。

地方創生大臣になったのはいいですが、政策プランひとつありませんでした。
後に菅氏がやるようなふるさと納税というようなアイデアがあってやりたがったわけじゃなくて、ただ地方票を掘り起こせるからというだけのことてす。
今回も一極集中なんじゃら大臣作るって言ってますが、あのね官房を持たない肩書大臣だけをいくら作っても、かんじんなこれという政策がなければなにもできないの。

いつもこの調子で、具体的政策提言なんか聞いたことがありません。
辺野古移設は

結局、石破氏が初代地方創生大臣としてやったことは、あの悪名高い「石破4条件」を作っただけでした。
この「石破4条件」を検証すると、彼が地方経済をどう考えているのか、官僚の規制権限をどうとらえているのかがよく分かります。

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この「石破4条件」は2015年6月30日に閣議決定されたものですが、要は、安倍氏が進める国家戦略特区に対抗して、既存の文科省や獣医師会の規制緩和反対の動きに乗ったものでした。 
「石破4条件」は、獣医学部新設に関して新たにこの4条件を押しつけました。 


①新たな分野のニーズがあること。
②既存の大学で対応できないこと。
③教授陣・施設が充実していること。
④獣医師の需給バランスに悪影響を与えないこと。

 この「石破4条件」が作られた経緯は、2017年7月18日の産経『加計学園 行政は歪められたのか(上)』に詳細が載っています。
https://www.sankei.com/premium/news/170717/prm1707170008-n1.html
 

2015年9月9日に、石破氏が衆院議員会館の自室で日本獣医師政治連盟委員長の北村直人氏と日本獣医師会会長の蔵内勇夫氏に言った言葉が明らかになっています。 
この時、獣医師会会長はなんと言っていたのでしょうか。
スゴイですよ、ぜったい獣医学部ができない新設条件に仕立て上げたと言っているのです。


「学部の新設条件は大変苦慮しましたが、練りに練って、誰がどのような形でも現実的には参入は困難という文言にしました」(産経前掲)

そして石破地方創生大臣は、これをニコニコと受け取って、閣議決定に押し込んだのです。
つまり
石破氏は地方創生大臣でありながら、獣医学新設を長年求めてきた愛媛県を裏切って、業界団体の獣医師会側に加担したわけです。
スゴイ「地方創生」もあったもんです。

この「石破4条件」によって、愛媛県が長年熱望してきた新設獣医学部はまたもや門前払いとなりかけました。


「このいわゆる「石破4条件」により獣医学部新設は極めて困難となった。獣医師の質の低下などを理由に獣医学部新設に猛反対してきた獣医師会にとっては「満額回答」だといえる。北村は獣医師会の会議で「(4条件という)大きな壁を作ってもらった」と胸を張った」
(産経前掲)

一方、規制緩和を進める安倍氏側は内閣府に国家戦略特別区を作らせ、この文科省が作った岩盤規制を打ち破って、せめて愛媛にだけでも特区扱いで新設学部を作るのを認めようとしてきました。
ちなみに規制緩和に反対の旗を振った当時の文科省事務次官こそが、かの「右傾化を深く憂慮する一市民」の
前川喜平氏です。
この人物は公文書をリークしてまで、安倍氏を陥れようと画策しました。

文科省、獣医師会、そして石破氏などは、ここまでハードルを上げれば愛媛県は諦めるだろうとタカをくくっていたようですが、驚くべきことに愛媛県と加計学園の熱意は、この新たな障壁である「石破4条件」をクリアしてしまったのです。 
「4条件」の検討期限が2016年3月だったことにより、ここまでに文科省がダメ出しを挙証しないと時間切れタイムアウト、文科省の負けが決まってしまったことになってしまいました。
文科省と獣医師会の完敗です。

しかし、この敗北を根に持った前川前事務次官は、在任中は得意の処世術である面従腹背で審査すること自体は認めたものの、退職後はあの陰湿な延長戦で継続したというわけです。
それも加計学園長と安倍氏が若いとき面識があったから「忖度」したんだ、という愚にもつかない理由です。
そして左翼メディアがこぞってこの「忖度」論に乗り、かくしてモリカケ騒動一色で政局は2年ちかく塗りつぶされることになります。

この時に、「石破4条件」を作った当事者であるはずの石破氏はどうしていたでしょうか。
本来は説明のひとつもあっていいでしょうね。当事者ですから。
ところがゲル氏ときたら、妙に他人ごとのようにしれっとして、「安倍首相ははきちんと説明しろ」みたいなことを言いだしました。
当時
、安倍氏のみならず自民党全体が危機に際している時に、自分が関わったことすら忘れて人ごとのような批判ができてしまう、これがこの人の特質です。
絶対に叩かれる側には行かない、いつもマスコミのいい子でいたい、泥は絶対にかぶらない、被りそうになれば真っ先に逃げる、安全地帯からもっともらしい批評をする、これがこの石破茂という人物の一貫した処世術のようです。

それはさておいてこの加計事件のいきさつをみれば分かるように、石破氏は地方自治体の十数年に渡る努力を、業者団体・文科省官僚とつるんで潰す側に回った人物でした。
そうならそうと、モリカケ事件の火中で、オレは規制緩和反対、新設獣医学部なんかひとつもいらない、と論陣を張るべきでした。
しかし、ゲル氏はそういうことはせずに、肝心な政策の中身は言わず、
政権と党をメディアに無責任に批判する「正義の味方」づらすることで、保身を図る人なのです。

ゲル氏は言っていることだけが野党みたいなのではなく、やってることが野党体質なのです。
この人物のことです。
万が一首相になっても、ひとつ躓くとすぐに政権を手放して、安全地帯からメディア相手に「いやアレはねぇ、アベさんの置き土産だったんですよ。私も苦労させられました。国民はもっと怒らないといけませんね」とサンモニで関口翁に愚痴垂れそうです。

この人は、政治家うんぬんという前に、人間として深いところに欠損があるのです。
こんな石破派がひとりも増えなかったのは当然すぎるほど当然です。
この人物だけには総理になって欲しくはありません。

 

 

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コメント

うーん、地方票を選挙にして議員と同数にしなかったことはスピードの問題もありますが、マスコミが誘導するような「密室決定」でも何でもないんですわ。
前回のように地方票投票にして割合増やしても、石破には全く勝ち目がありません!
前回はちょっと地方票でかなり善戦したかのように見えましたが、今回は岸田とも票が割れるでしょうし全く善戦できる要素もありません。
なんせ本人が「20人の推薦人が集まったのなら出馬しない訳にはいかない」なんていう始末でしたからね。全く無責任です。嫌なら出るなと。
そこは「私は党をこんな風に舵取りして政治を牽引したいから応援してください」と挨拶して回らないとね。。あの男はこの2年何を学んでやって来たのやら。。

未だにモリカケがどうのこうの言っているとんちんかんが多いのにはびっくりですね。
森友に関しては籠池夫妻が菅野完のシナリオだったことを吐露しているわけで
これ以上追求しようの無い案件であることは火を見るより明らかなはず。

加計問題に至っては、岩盤規制を守ろうとする方に矛先を向けず、
岩盤規制を撤廃しようとしている側に銃口を向けるという、無茶苦茶な話。
疑惑の根拠というのが理事長である加計氏が安倍総理とお友達であるとか、
ゴルフを一緒にしたとか、会食をしたなどと言う愚にも付かない理由です。
こんなつまらぬ事で二年間も国会審議が停滞したかと思うと腹立たしい限り。

このような偏向メディアやバカ野党に妨害されながらも
安倍政権が八年近くもの長期政権を続けられたのは
インターネットの普及が大きな助けになったのではないでしょうか。
さもなければ、かつての政権のようにとうに潰されていたことでしょう。

マスコミは地方票を入れないと民意が反映されないかのように言っていますが、地方票を入れたとしても、それはあくまで自民党の内部の意見であって民意ではありません。

解散総選挙で国民の審判を仰がずして現政権の方針を180度変えるなど許されません。

ですから菅さんのように現政権の路線を踏襲するのは当然ではないでしょうか。

安倍政権が選挙で負けて失墜したなら石破さんのように180度転換も可でしょうが・・・

右翼左翼様

加計学園にかんして、あくまで個人的に聞いたことですが気になった事があります。

私の出身大学は地方国立大学工学部、学科新設等で国から予算を受ける場合、文科省のえらいさんを説得しないといけません。
所が文科省も偉い人ほど文科系が多く、理系なら常識と思われる事も説得は大変だったりします。
納税者の血税を使うんですから当然な一面は有りますが、たまたま私の指導教官が一時期学長を勤め、この折衝はたいへんだった、日本は文型社会って思い知らされるとこぼしてました。
ここで仕方なく地元の政治家を使うって事も有ったみたいです。

理系のなかでもメジャー?な工学部でこれでは、獣医学部みたいなマイナー?分野は尚の事裏技も必要って思いました。

キャラ立ちはしているのでかつての自分がそうだったように、よく知らない人間からみたら「あの人なんかよさげなカンジじゃね?」という印象を持たれる人物ではあると思うのでそれが世論調査での数字に反映していたのだろうと思っています。
そんなあやふやな好印象も一部メディアが持ち上げ始めた「苦労人の菅」というイメージ戦略で一気にかき消された感はありますが。

 石破茂に関しては、防衛相時代のイージス艦あたご事件も忘れられません。いの一番に清徳丸の乗組員宅に駆け付け謝罪、事実関係もなおざりのまま、自衛官を休職や懲戒の処分をした大馬鹿者です。
国会での答弁は二転三転し、自己保身術の最たるみにくいものでした。
その後、刑事事件では自衛官らの主張が認められて無罪。
今でも自衛隊員からの人望がないのも、この事件が原因でしょう。

2017年7月18日付産経によると、石破氏は、「私が勝手に作ったものじゃない、内閣として閣議決定した」と言ったとされているのだけれど。
https://www.sankei.com/premium/news/170717/prm1707170008-n1.html

であれば、安倍さんが岩盤規制を通しましたって話になるわけで。

ご参考
6月3日アゴラでの高橋克己氏「加計の石破4条件は未だ藪の中、石破総理はあり得ない」
http://agora-web.jp/archives/2046407.html

獣医科大学新設騒動の時期をリアルタイムで過ごし、今日の記事に出ている北村議員の講演も聞きました。当時、獣医師会が必死で、新設阻止に働いていたのは良く知っています。ただ、それが全獣医師の総意だったかというと、疑問符が付くと思います。当時、国公立大学は定員数きっちりの学生数でしたが、私立大学は、定員より多くの学生を抱えていました。慢性的な獣医師不足を補う必要があるためです。農学系、薬学系の学部を持つ私大にとって獣医学部は、喉から手が出るほど欲しい学部であり、獣医師を目指す学生にとっては、獣医師になれるチャンスが増えることであり、決してマイナスなことはないはずです。あの加計騒動は、獣医師の置かれている現状を広く国民に知ってもらえた点ではよかったと思います。あれだけ反対していた獣医師会も、今は加計の加の字も出ません。いかに、狭い範囲の反対運動ががよくわかります。既得権益と言っても、それで利益を得ているのは一部です。その他の大多数は、正直、どうなってもその変化に対応するだけだと思います。
長々と記事と関係ない書き込みをしてしまい、すみません。

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