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2020年9月 8日 (火)

石破氏は自衛隊の憲法書き込みには反対だそうです

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石破氏のことを考えると、アホンダラさんのご指摘どおり、「ボク、だ、だめ、感覚的にもダメ。お願い、顔みせないで」というかんじになるので、もうこのくらいにと思っていたら、産経がとどめのような記事を書いていたので、もうホントこれだけ。
元記事には岸田さんも触れていましたが、ゲル氏の部分だけ抜粋しました。(岸田さん、ごめん)

「石破氏は、安倍晋三首相が提起した憲法9条2項への「自衛隊」明記について、「憲法に書くだけで何も変わらないということでいいのか」と疑念を呈した。
石破氏は、野党時代の平成24年に策定した党憲法改正草案の有効性に言及した上で、30年に決めた党改憲4項目のうち、参院選の「合区」解消などを優先すべきだと主張。世論を喚起するため、衆参両院の憲法審査会と自民党内で自由討議を毎週実施すべきとの考えを示した。
皇位の安定継承については、「天皇陛下の存在があって初めて日本国はある。皇室がなくなったらどうするのか。女系という選択肢は排除されるべきではない」と述べた。総裁選での全国遊説の見送りをめぐっては「テレビ中継などを通じ、国民や党員にわかりやすく、心に響くように語っていく」と強調した」(産経9月7日)
https://www.sankei.com/politics/news/200907/plt2009070027-n1.html

ほー、石破さんは自衛隊を憲法に明記するのは「とりあえず反対」だということです。
「とりあえず」と評したのは、この人特有のナニを言いたいのかまだこるっこい表現を使っているからで、「合区解消」が先で、自衛隊の明記は「憲法に書くだけではなにも変わらない」からだそうです。
ついでにもうここまでくるとなんでも言ったら、という気分になりますが、女系天皇容認だそうです、はは(虚しく笑う)。

だから、「とりあえず自衛隊の合憲に反対」だと解釈します。
それにしてもこの人、自衛隊は憲法に書き込まない、国軍として認めない、と共産党のように歯切れよく言えばいいのに、ぐったらぐったら自分にしかわからない(というか自分でもわかってるんだろうか)理屈をこね回すからイヤになります。

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ここで彼が持ち出した2018年3月の自民党改憲4項目をおさえておきます。例によってメンドーだったら4項目だけおさえて飛ばして下さい。

改憲4項目
①自衛隊の明記
②緊急事態条項
③合区の解消
④教育無償化

具体的には以下の条項の改訂となります。

●第9条改正
 第9条の2
 (第1項)前条の規定は、我が国の平和と独立を守り、国及び国民の安全を保つために必要な自衛の措置をとることを妨げず、そのための実力組織として、法律の定めるところにより、内閣の首長たる内閣総理大臣を最高の指揮監督者とする自衛隊を保持する。
 (第2項)自衛隊の行動は、法律の定めるところにより、国会の承認その他の統制に服する。

緊急事態条項
第73条の2 (第1項)大地震その他の異常かつ大規模な災害により、国会による法律の制定を待ついとまがないと認める特別の事情があるときは、内閣は、法律で定めるところにより、国民の生命、身体及び財産を保護するため、政令を制定することができる。
 (第2項)内閣は、前項の政令を制定したときは、法律で定めるところにより、速やかに国会の承認を求めなければならない。
 (※内閣の事務を定める第73条の次に追加)
 第64条の2
 大地震その他の異常かつ大規模な災害により、衆議院議員の総選挙又は参議院議員の通常選挙の適正な実施が困難であると認めるときは、国会は、法律で定めるところにより、各議院の出席議員の3分の2以上の多数で、その任期の特例を定めることができる。
 (※国会の章の末尾に特例規定として追加)

●合区の解消
第47条 両議院の議員の選挙について、選挙区を設けるときは、人口を基本とし、行政区画、地域的な一体性、地勢等を総合的に勘案して、選挙区及び各選挙区において選挙すべき議員の数を定めるものとする。参議院議員の全部又は一部の選挙について、広域の地方公共団体のそれぞれの区域を選挙区とする場合には、改選ごとに各選挙区において少なくとも1人を選挙すべきものとすることができる。
 前項に定めるもののほか、選挙区、投票の方法その他両議院の議員の選挙に関する事項は、法律でこれを定める。第92条(略)

●教育の充実
第26条3項(略)
第89条(略)

一目見て判るように、自民党改憲は優先順位をつけて表記してあります。
ですからゲル氏が言うように、合区の解消のほうが重要だから、9条の改正ハンタイなどと考える自民党員は皆無でしょう。
とうぜん、言う必要もありませんが、改憲の焦点は9条改正です。
いや憲法改正は合区解消問題のことだ、などといったら9条の会の皆さんからも失笑を買っちゃういます。
そして余力があれば、緊急事態条項が今年の新型コロナの対応をめぐっての緊急事態法の不備で露呈していますから、優先順位から言えば2番目です。

たぶん石破氏に好意的に考えれば、合区うんぬんは眼くらましで、要は2項の「戦力放棄」を削除せにゃならんからイヤということでしょう。
これが彼の年来の持論で、安倍氏の自衛隊を明記するという加憲論に対して、妙に原則論者になって2項削除しなければやる意味がない、なんて言っていました。
一見、この2条削除論というのはもっともらしくみえるのです。私も原則論だけでいえば、そうだとはおもいますもん。

●憲法第9条
日本国民は、正義と秩序を基調とする国際平和を誠実に希求し、国権の発動たる戦争と、武力による威嚇又は武力の行使は、国際紛争を解決する手段としては、永久にこれを放棄する。
2.前項の目的を達するため、陸海空軍その他の戦力は、これを保持しない。国の交戦権は、これを認めない。

この9条はGHQの示した草案どおりのほぼ丸のまま受け入れています。

●GHQ案
Chapter II Renunciation of War
Article VIII War as a sovereign right of the nation is abolished. The threat or use of force is forever renounced as a means for settling disputes with any other nation.
No army, navy, air force, or other war potential will ever be authorized and no rights of belligerency will ever be conferred upon the State.

第II章戦争放棄第8条国の主権としての戦争は廃止される。 脅威や武力の行使は、他の国との紛争を解決する手段として永久に放棄される。
陸軍、海軍、空軍、またはその他の戦争の可能性が認可されることはなく、交戦権は国家に付与されない。

今回は、これが当時の戦勝国であり日本を軍事占領していた米国の手によって直接に書かれたもので、日本はそれをほぼ丸呑みしたといことだけわかっていればいいでしょう。
ただし、です。日本はこのGHQ案をそのまま丸呑みすると、どえらいことになると判っていました。
だって国家の自然権たる、侵略に対する自衛戦争まで禁じられてしまうからです。
そこでささやかな抵抗が行われました。それが世に言う「芦田修正」です。

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芦田修正は第90回帝国議会の憲法改正小委員会で加えられた修正です。
これはなかなか手がこんでいる面従腹背で、被占領国のしぶとさとでも言うべき内容です。
「芦田修正」は、第9条そのものは手をほとんど入れず、憲法冒頭の前文にこのようなフレーズを慎重な表現で書き込みました。

●憲法前文(抜粋)
日本国民は、恒久の平和を念願し、人間相互の関係を支配する崇高な理想を深く自覚するのであつて、平和を愛する諸国民の公正と信義に信頼して、われらの安全と生存を保持しようと決意した。われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。

今や毎日のように領海に攻め込んで来る中国を見ると、よくもまぁこんな寝ぼけたことを、前文という理念を述べる部分に書き込んだもんだ、と思うような言いぐさですが、このふにゃけた文言は、実は9条1項の平和条項が受けて、さらに2項「前項の目的を達するため」が受け止めているという二重底構造になっています。
軍事占領下にあって、「銃剣とブルドーザー」で書かれたGHQ憲法を無理無体に押しつけられた日本政府は、こんな隠し小部屋のようなやり方で抵抗したのです。

つまり、日本は「国権の発動たる戦争」、すなわち国の紛争解決の手段としての侵略はしないが、平和は希求する。
したがって、平和を守るための自衛戦争、あるいは国際社会の平和構築のためには努力を惜しまないのだ、ということになるわけです。
このトリッキーな手法によって、侵略のための陸海空軍は持たないが、そうではない自衛力は整備できるということになり、さらには国際平和活動(PKO)には積極的に参加していく、という読み替えが可能となりました。

といっても、自分から「侵略のための軍隊を保有する」なんて書く国はないんですがね。
だから「芦田修正」をフルスペックで政府見解とするなら、いびつな謎解き風ではありますが、なんとかなることはなるのです。

●憲法全前文(抜粋)
われらは、平和を維持し、専制と隷従、圧迫と偏狭を地上から永遠に除去しようと努めてゐる国際社会において、名誉ある地位を占めたいと思ふ。われらは、全世界の国民が、ひとしく恐怖と欠乏から免かれ、平和のうちに生存する権利を有することを確認する。 

しかし、歴代日本政府は「芦田修正」を丸のまま採用せず、自衛隊は「戦力」ではなく、我が国を防衛するための必要最小限度の実力組織であると解釈して合憲としてきましたが、もう無理がありすぎます。
わが国はとうにPKOや海賊対処などの国際警察活動に協力してきているからです。

そしてこんなあやふやな憲法解釈だと、近年の緊迫化する北東アジアの安全保障環境の激変に対応した、「いずも」の空母化、長距離巡航ミサイル導入、敵基地攻撃能力の取得などと言った抑止力強化の動きと整合しないのは明らかだからです。

そしてもうひとつ、「芦田修正」でも書かれていない肝心なことが残されたままでした。
この芦田修正の部分解釈で、実に70年やってきたのですが、矛盾は一貫して残り続けました。
それは9条には漠然と「日本国民」とあるだけで、それはいかなる国家機関が行うのかという主語が欠落していたからです。
国軍、ないしは正規軍規定が憲法にはないのです。
こんな国軍規定がない基本法なんて世界ひろしといえど日本くらいです。
ですから、自衛隊は長きに渡って不当な差別を受ける職種でした。

今自衛隊が高い国民からの支持と信頼を集めているのは、自衛隊の涙がでるような献身と自己犠牲のたまものであって、自民党のおかげではまったくありません。


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このような、自衛隊を国軍として認めない風潮を作ってしまったのは、ズバリ言って過去の自民党がへなちょこだったからです
軽武装国家を提唱した吉田首相もいつか必ず改憲すると心に決めていましたし、二つの安保を乗り切った岸、佐藤内閣当時くらいまでは改憲は当たり前の自民党の1丁目一番地的綱領でした。
ところが後に続いた連中がいけません。
80年代から自民党を支配した野中、加藤、山崎、古賀、宮澤、そしてそれに連なる子分たちには揃って親中、改憲なんてやる気はまったくなく、実にその空気は安倍氏にいたるまで自民を支配し続けてきました。
安倍氏がバッシング覚悟で粘り強く改憲を提起し続ることで、やっと自民党は自分らの党是に改憲のふた文字が刻んであったことを思い出したのです。

長くなりましたので、過去ログで憲法問題はそうとう数書いてきましたのでお読み下さい。
というわけで冒頭の石破氏の「合区解消が先。自衛隊明記は不要」論というのは、特に珍しい意見ではなく、80年代自民党の亡霊諸氏たちとまったく同じ、なにをいまさらのカビの生えた意見です。

 

 

 

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コメント

 つまり、石破さんは憲法改正する気など、最初からさらさらないという事です。
おまけに今日の演説での経済政策は、もろ「里山資本主義」なんですねぇ。
いまだにこんな寝言言ってる政治家が自民党にいたのか、ってため息。

「地方創生」といいながら、地元の地方創生すら親子して数十年かかわりながらサッパリだし、口だけだという事も分かってるけど、その口だけから発せられる内容も大間違い。

まぁ、誰が石破の推薦人になったか、どういう議員が石破に投票するのか、その方に私の興味は移ってます。

石破氏…私も…生理的にも経験値的にも受け付けないタイプの挙動の人です。
社会でこういう振る舞いはホント迷惑というか、組んだ相手に石破さんみたいなのがいた事が2度ほどあって、彼が上目遣いにゴニョゴニョウンチクを垂れたり強情を張っているのをTVで見るたびにフラッシュバックします。
仲間でもボスでも、こういうシェアする先を間違える上決断も出来ず責任も取らない卑怯な瞬間を作り出す人は、致命的です。
もうなんか、頑張って周囲が虚脱するのお構いなしというか、箱に詰めてどっか他所に送りたくなる衝動にかられるんですよね…。

実行力や実現性の有無において、安倍総理とは正反対の石破氏のダメっぷりを分かりやすく列挙していただきありがとうございました。読んでいて辛いほどでした。

石破茂「正しい歴史認識に基づきグレートリセット、日本を作り変えていく」
とだけ言われて「そうだね、その通りだね」って言える人がいたら、相当頭の弱いおっちょこちょいか、その中身がどんなものか既に知っているor確信していて、かつその内容を好ましいと思う人だけ。

「ザ・グレート・リセット」は2021年初夏に日延べして開催予定のダボス会議(世界経済フォーラム主催)のテーマです。
アフターコロナの経済、社会のレジリエンス(復原力・弾力)が議題となる予定。
石破氏、国際会議のキー・フレーズの上っ面だけを掬って、何かとっても素敵なことを言ったつもりの模様。

「正しい歴史認識に基づき日本を作り変える」と述べるも、何が正しく何が誤りなのか、何がなぜ変わるべきで、何がどのような姿に変わるのか、それらをどうやって実現するのかは全く言わない。
「正しい情報が有権者に与えられなければ、民主主義は機能しない」ってご自分で言ったけれど、やっぱり自分で何を言っているか分かっていないのね。
石破茂「少数意見が尊重されなければ、民主主義は機能しない」
まーたこれか。
少数意見が尊重されることと聞き入れられることを同一視・混同する害はもうずーっと前から言われていることなのに、何処かで線引きしないと何も前へ進まないので其処をどうするつもりなのか、肝心なところで具体的な考えは無し。
こういうのがマスコミ曰く「正論の人」なんだってさ。
真面目に相手にするのは時間が惜しい、というか無駄の極致ですが、教材or玩具としては有能なので、管理人さんがお題に取り上げて記録するのも宜なるかな。

いつも楽しみに拝読しております。

ブログ主様は、この記事を書いている最中さぞかし胸糞悪くなられたものと拝察いたします。私の職場にも石破さんのような人がいたことがあり、ふゆみさんのコメントみたいな過去の嫌な出来事を思い出してしまいました。

仕事のメンバーには数えられているのに、なぜか上から目線でリスクだけ指摘して何も行動せず、うまくいかないとそれ見たことかと言い出してもちろん責任も取らない、という困った人です。当たり前にトラブルが起こるので一緒に働きたくないのですが、本人はそれで真剣に仕事をしているつもりなので、本当に救いようがありません。

こうゆうタイプの人達は、なぜか似た者同士集まって群れたがり、仲間内で自分たちを評価しない周囲がバカなのだと言って勝手に留飲を下げていました。石破さんはそうゆう意味で、自民党内で投票してはいけない議員を吸い寄せる誘蛾灯のようなものなのでしょうね。山路さんがおっしゃるように、推薦人や投票者はいろんな意味で要注目だと思います。

ちなみに、仕事柄いろいろな経歴の方と組むことがあるのですが、上記の石破さんタイプは、地方の筆頭地銀出身の方に多かったというのが経験則です。

以前にも書きましたが、も一回、日本国憲法の重みについて言います。
当時の約一億人の人口を有する国家が作った憲法なので、それはそ
れは大した重みのある憲法かというと、それはなんやら怪しいですわ。

占領軍が期待した民主憲法を日本政府は作成できず(そら、天皇陛下
から実権を奪うなどという恐れ多いことなど、当時のどんな日本人にも
出来ないし、そんなことしたらマジ暴漢に殺されますわ)にいたので、占
領軍の新日本国憲法の発布のロードマップに間に合わせる為に、占領
軍自らが英文の憲法を作った。「それ、お前らが出来ないから、俺様達
が作ってやったぞ、期日までに日本語に訳せ、手間とらせやがって!」

それで、その英文で書かれた日本国憲法を徹夜を続けて訳して、期日
どおりに発表できた。占領軍は、「どうせコイツら日本人が講和条約の
後の日本独立後に、日本人が好きなように憲法を又作るんだから、俺
達の占領政策がやりやすいようなケンポーにしておこうぜ、旧日本軍
残党が決して武器を持てないようにしておいてやろうさね、ゲリラ戦の
相手なんて真っ平ゴメンだ」、そう思っていた。

日本側は、「ひでえ日本語の憲法になっちまったなぁ、徹夜続きでモー
ローとして訳してたからなぁ、最初の『symbol』なんて辞書に載ってた『
象徴』のまんまだぜ、あんなの一般国民が理解できんのかねぇ?軍隊
を持てないなんてなー、まっ、いずれにせよ占領軍が出ていったら、又
ちゃんとした日本国憲法を作ろうべ」、そう思っていた。

そんな出自の日本国憲法が令和の今までそのまんまなのは、朝鮮戦
争のせい。中共が加勢して北朝鮮軍が息を吹き返してアワを喰った米
国が、「共産主義国強いわ、ナメてたわ、日本のお前ら再軍備して俺
に加勢しろ!」 しかしその頃の日本は極貧で、預金封鎖してデノミして
軍票などを消化してた。「娘を吉原へ売るような時に、戦争なんぞしてら
れん。アメさんよう、軍隊を持たない憲法を押し付けたんは、あんたらだ
ぜ、ご都合主義はよしとくれ」と、機知を利かせて戦争参加を断った。

そしたら朝鮮特需!!!日本国は不死鳥のごとく?復活したのだった。
その時日本人は、「平和が一番ですわ、死ななくていいし、ごっつ儲か
りますしな、戦争ハンターイ! こんなスバラシイ憲法なら、このままで
ええ、変えたらアカンでー」と、令和まで来てしまった・・

吉田茂さんや白洲次郎さんら周辺の本を読んだら、乱暴に言えば以上
のような事情で、占領軍製の日本国憲法が令和までそのままになって
いるようですわ。私は、憲法改正より、いっそ作り直して欲しいです。今
の日本人にはデキルと思いますわ。

9条について言えば、第1項は、不戦条約のコピペなので、その意味するところは「侵略戦争は違法、自衛権の行使としての戦争は合法」ということ。無論、無制限の権力である主権を有する国家がどう宣言するか次第というところはあります:今までの戦争は、すべて「自衛のための」戦争のはず。逆に言えば、主権国家はいかなる場合でも、他国からの主権侵害を実力で拒否できることが存立要件という国際ルールが成り立つ(無理なので次善で集団的自衛権がある)。芦田修正というギミックは、この侵略戦争禁止の第1項の「目的を達成する」ために戦力・交戦権を持たないということなので、当然侵略戦争のための「戦力・交戦権」を持たないということになる。よって、自衛隊は「戦力ではない」という解釈ができる。そうであるならば、当然自衛隊の国軍としての規定を憲法に謳わなければ、主権を規定するのが憲法であること、また憲法が最高法規であり、下位法は憲法に抵触・逸脱してはならないという立憲主義に反する。現在自衛隊は自衛隊法という一般法規により規定されており、まさに立憲主義違反の典型となっている。また、自衛の手段を最高法規に謳わないことは、先述の「主権国家は、他国からの主権侵害を拒否できることが存立要件」という国際ルールにも反する。更には、現法制下では、軍隊ではない自衛隊は基本的に警察官の業務執行規定に準ずるが、これは警察比例の原則に服することであり、相手が撃ってこない限り武力を行使できない。領空侵犯に対応する空自機が複数機で任にあたるのは、敵の発砲を待って処置せざるをえないため、1機が被弾後の処置を考慮してのものと聞く。要は空自パイロットはほぼ「死ね」と言われて任務についている。これほどの人権蹂躙はないのだが、改憲反対派・自衛隊の憲法条項化に反対する人は、この人権蹂躙を永久固定せよと主張していることになる。
このように、現在の9条は①立憲主義に反する ②国際ルールに反する ③とんでもない人権蹂躙を認めている ことになる。更には、先の戦争にて問題となった統帥権の独立・暴走を反省するなら、憲法にて軍事を政治の統制・制御下におくと明言することが必須であるのに、それも果たしていないことになる。日頃護憲・人権・立憲主義・先の戦争を反省せよと叫ぶ輩のバカさ加減が分かろうというものです。ちなみに、自衛隊を憲法に謳うとなれば、①首相が最高司令官 ②規律は議会が法律等で決める に加えて、③組織・編成・規模は議会が予算を通じて決める ④軍法法廷・軍事裁判の最終判決は最高裁が行う が必要です。9条に関しては、立憲主義・国際ルール・人権に反するものであり、議論の余地はない。なぜ、こんなバカげた議論を何十年も繰り返すのか、理解できません。

石破さんの今年2月の講演を動画で視聴したら、地位協定、国防、憲法改正、ブログ主さまと共通の認識もあるような気がしましす。

まーさゃんさん。私は石破氏に昔もっと期待していたのです。
難しい農業問題に手をつけ、国防にも詳しかったように見えました。
私も何冊か彼の本を持っています。
しかし彼の難点は「根性がない」ことです。だからブレるのです。それも激しく。

自分を支持してくれる層に対して、耳に快いことを言ってしまいます。
たとえば憲法などは、かつて彼は「改憲をしない自民党に決別した」という言い方で離党した理由を語っていました。
そして戻ってからも強烈な2項削除論者のような言い方で、自衛隊明記論者の安倍氏を批判していたことを思い出します。
ここだけ取ると彼は、安倍氏よりさらに保守原則論者のように見えます。

それが今回の総裁選前になるとガラリと変化して゛「合区解消が自民党改憲案だ」ということをいいだしてしまいました。
判ってやっているなら後退というのもおこがましい、変節です。

彼はこの間一貫して野党や朝日とまったく同じ安倍批判を言い続けた結果、彼の支持層は自民党支持者から野党層にシフトしてしまいました。
メディアも安倍叩きに都合よいキャラとして石破氏を利用し続け、両者のあいだには相互依存関係が成立しました。
そして生まれたのが共同が配信した「支持率トップ」という幻想です。

その風を彼は読んだのでしょう。利用されているのに利用しているつもりという錯覚です。
昨日の候補者討論会で、石破氏は歴史上の人物でシンパシーをかんじるのは、石田と明智だと言ったようです。
自分は裏切り者ではない、強権に醸す抵抗者だといいたいようです。
自民党員集会で言ったのですから、もはや悲壮というよりむしろ喜劇的です。

彼は反逆者ではなく、ただ敵にもてはやされたことで勘違いして保守の節操を捨てた男にすぎません。

石破氏の例の戦国武将発言は
「反逆の武将を信奉する俺カッケー」的な
中二病をこじらせた人間の発言にしか聞こえませんでした。
いつ明知光秀が弾圧されてたのでしょうかね。
菅さんも戦国武将に興味がないなら無いと言えばいいのにテキトーな発言をするから早速アンチの餌になっています。
首相になればこれまで以上にレベルの低い質問をぶつけられる機会も増えますので揚げ足を取られないスルースキルを発揮できるかが政権の安定運営には欠かせませんね。

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