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2020年9月 4日 (金)

菅氏に後継を託したのは安倍氏だ

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安倍辞任表明の舞台裏情報が入ってきています。
たぶんこれがもっとも真相に近いのではないかと思われるのが、安倍氏主導説です。
情報ソースはいくつかありますが、複数が同じ説を唱えていますから、信頼度は高いと思われます。
私なりにかみ砕いてお話していきます。

結論から言いましょう。今回の辞任表明とその後の菅総理へのお神輿を作ったのは、他ならぬ安倍氏その人です。
二階氏は後から聞かされて、幹事長派閥を失わないために、焦ってこの御輿に飛び乗ったのです。

安倍さんが辞任を真剣に考え始めたのは、この夏でした。
理由は体調です。今まで抑え込んできたアサコールが効かず、激しい腹痛に常時さらされるようになりました。
たぶん平和式典や終戦記念日前には、通常の執務を執ることすら困難なほど悪化していたと考えられます。
それはこの両式典の時に、安倍さんが声も満足に出なかったことを思い出していただければ、おわかりになるでしょう。

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長崎原爆犠牲者慰霊平和祈念式典が開催、安倍晋三首相があいさつ ...

通常なら即刻入院をすべきで、一般人ならそうしたでしょう。
しかし、彼は一国の首相、しかも非常事態の指導者でした。
安易な「倒れ方」をすれば、日本全体の国益に関わります。

安倍氏は第1次政権に同じ病に冒されて、長い雌伏を余儀なくされた苦い記憶を持っている政治家です。
その彼が考えたのは、二つのことだったでしょう。

ひとつは、二度と第1次政権のような無様な幕引きを繰り返さないこと。
もちろんこれは政治家としての幕引きの美学があるでしょうが、彼の場合、「二度目のカンバック」を念頭においているために、いっそうその「倒れ方」が問題となりました。
二つ目は、彼の残した8年弱の実績を継承させること。

この目標が定まれば、やるべきことはおのずと限られてきます。
辞任表明のタイミングを選択することと、後任人事を決定することです。
このシナリオを書いたのは首相ですが、その席には常に麻生氏と菅氏が同席しているはずです。
ただし極秘で。そのうち口が軽そうな麻生さんがなにか漏らすことでしょう。

まず辞任表明のタイミングですが、これは新型コロナ感染状況と大きな関係がありました。
政府は、秋口から流行し始める季節性インフルエンザと新型コロナが同調することを強く警戒しています。
季節性インフルの流行は、10月くらいから始まり1月から2月にかけてピークに達し、3月中旬には急激に終息に迎います。

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インフルエンザ流行予想 東京は1月下旬以降にピーク到来 - ウェザー ...

ですから、なんとしてでも10月前には新型コロナを抑え込んでおかないと、同じコロナウィルス類の季節性インフルとどのような相乗作用を示すか読めなくなるのです。
ここから逆算すると、総理選びに費やせる期間は9月一杯だということになります。
この時点で、自動的に頭の軽い小泉坊やがいう「フルスペックの総裁選挙」などは論外となります。
そんな悠長なことをしたら10月になだれ込み、更に発足した政権が基盤を固めるための総選挙の日程を取れなくなってしまいます。

9月中に次期総裁を決めるためには、党規約にある任期途中の辞任に伴う簡易法を選択するしかなくなります。
これで党内をまとめるためには、幹事長の二階氏の協力が必要です。
ただし、後継シナリオか決した後の具体化の詰めで彼が必要なだけのことで、あくまでも主体は安倍-麻生-菅の三人でなくてはなりません。

そこで後任人事です。
安倍氏がなんとしてでも避けたいと考えたのは、自分の後任が8年弱の血の滲むような成果を一瞬で覆してしまうことです。
かつて民主党政権がそれをやって大混乱を招いたことは、日本人のトラウマになっているほどです。
大枠でいえば、経済政策においては金融緩和を主軸としたリフレ政策、安全保障政策においては日米同盟を強化、太平洋・オセアニア・インド洋諸国との連携、改憲、そして新型コロナ対策の継続と復興などです。

ことしはじめからの日本における新型コロナウィルス感染の拡大、引き続く世界的パンデミックへの発展は安倍政権にとって大きな試練でした。
4月の緊急事態宣言、国民への特別給付金、休業補償等の支給、都道府県知事に権限を委譲した形で行われた各地の企業や学校の休業、閉鎖や検査、診療体制の動員と調整など、日本史上類例を見ない緊急措置の日常でした。

そして経済は、輸出入が国際経済の大幅減に伴って急減し、さらには生産や流通の停滞、消費動向の冷え込みが伴いました。
これによって消費増税までは好調だった経済や雇用状況も大打撃を受けています。
にもかかわらず、わが国が受けた打撃は、世界的に見て損失を最小限にとどめたと評価できますし、医療崩壊につながる感染拡大から逃れられた結果、世界最低水準の死亡率を維持しつつ今日に至っています。
感染拡大対策として、日本は半ば成功しかけている、と評価できる水準です。

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こうした厳しい情勢が続く中で、必要なことは政策の継続性を確保することです。
その人物になったやいなや、安倍政権を全否定をしかねないようなリスクがある人物を据えるわけにはいきません。
そう考えると、今までもっとも総理を補佐し、政府全体の動きの調整役を担ってきた「影の総理」菅官房長官こそが、現時点の後継者にもっともふさわしいのは自明です。

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他の2名を見れば、特に難しく考えなくてもわかるはずです。
まず岸田政調会長ですが、一時期は後継最有力視されていました。
安倍氏も、まぁ岸田なら可もなく不可もなくかな、ていどのニュアンスでそう考えていたふしがあります。
しかしそれはなにも起きない平時のこと。いったんコロナ禍が荒れ狂い、中国との緊張が日々増す状況で、岸田氏はあまりに使えませんでした。
それでも夏の前の7月頃までは、「なんとなく岸田後継」という雰囲気が漂っていたのですが、全部ダメにしたのは例の30万給付騒ぎでした。
状況を読めないから、えいやと決められない、二転三転してかえって状況を悪くしてしまう、という緊急時の指導者にもっとも不適格なひ弱な体質が明らかになってしまいました。
その上自派の議員の不祥事が重なり、お前は自派の統制さえできないのかとさんざん。
ここで安倍氏は、岸田氏推しを再考し始めたことでしょう。

「党内立憲民主」の石破氏などにやらせたら最後、モリカケの再検証(ほんとうにやると言っている)、中国・韓国との対話、習訪日要請の継続、そして辺野古移設の再検討(ホントにホントにそういってます)など、やりかねません。
むしろ3人の合議において、この男にだけは政権を渡さないためにどうしたらいいか、というのがライトモチーフだったことでしょう。
こうしてなるべくして、菅氏の後任が内定しました。

ここで問題となるのが、総裁選に勝利する陣形作りですが、これはためらいなく二階幹事長の仕事です。
各派閥の統制と切り崩しに関しては右に出るものがいないのが、この二階氏です。
一貫して党人人脈を生きてきた彼は、このてのことをすればおてのもの。
なまじ自分で意思決定すると地金の親中がでますが、総裁を支えていくという幹事長職をやらせているかぎり破綻は少ないのです。

これで党内三大派閥の細田(安倍)派、麻生派に幹事長派閥の二階派が乗る、という鉄壁の構図が誕生しました。
その頃には菅氏が出馬する、細田・麻生・二階派が出揃った、という情報が党内に流れていたはずですから、われもわれもと勝ち馬乗りする派閥が増えていきます。
竹下派は数こそ多く、参院はかつて石破氏を押したくらいですが、今石破氏に流れれば総選挙で中央から対立候補を立てられる可能性すらあります。

岸田氏は負けを覚悟ででるでしょうが、不戦敗となったら岸田派が消滅してしまうからです。
石破派は20人の推薦がえられるかどうか、なんせ自派からすでに4人が菅支持を表明してしまったらいですからね(笑)。
たぶん石破派はこれで消滅です。
石破氏は立憲にでも行くのですな。世論が推す「首相候補一位」のスターが来たと大歓迎してくれるでしょう。
枝野氏の次はあなたかも。
代表のゲル氏と、次に出るかもしれないイソ子さんが並んだお姿を拝見したい。

まぁそんなネガティブな人物は置いて、私が気になるのは河野氏の処遇です。
たぶん、出るぞ出るぞと言っていたのを、派閥の頭領の麻生氏から、ちょっと待て、次の次はお前だからと因果を含まされたのだと思います。
今回の菅氏の組閣で何に抜擢されるのか、外相再任か、防衛相留任か、はたまた思い切って官房長官か、楽しみなところです。

ちなみに、潰瘍性大腸炎は心理的ストレスが原因となるために、道筋を決めてスッキリしてしまった安倍氏の体調はみるみるうちに回復したそうで、しまった辞めるんじゃなかったと思っているかもしれません(笑)。

 

 

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コメント

なんか稲が倒伏しまくってますけど・・・台風も近づいてるし大丈夫なのかと。。
と、NHKにいきなり警報音が鳴ったと思ったら酒田や遊佐と庄内全域に集中豪雨のようで・・・

あー、もちろん安倍さんがお腹キリキリさせながら道筋付けたんでしょうね。
昨年末からしばらくは菅さんとの関係が良くないなんて言われてましたけど。コロナ対応で菅さんの力が必要になって、また存在感が上がりました。
岸田さんは、通常時だったら来年の総裁選で「禅譲」が既定路線だと思ってたら、それどころでは無くなってしまったという不運もありますね。
なんかここに来て朝日は安倍政権を評価するが71%なんて歯の浮くような記事を書いてるし、一方で岸田をボロクソに言ってます。。よくまあ、と。

 今日の記事の見立てが事実といちばん近いように思いました。

二階はもともと菅支持だったし、二階派の後継者としてアプローチしていたフシがあります。
しかし、菅を翻意させて出馬の決意をさせたのは、まぎれもなく安倍=麻生ラインですね。菅さんが安倍の支持なくして出馬する事はあり得ませんから。

目ざとく状況を察知した二階派は、いの一番に支持名乗りをあげましたが、麻生・細田派は共同記者会見をしないなど、一線を画している様子もうかがえます。
もしかすると二階は幹事長人事から外れるかもしれません。

ワリを食ったように見える岸田氏ですが、やはり古賀誠と近すぎる事の懸念は安倍さんにもあったと思います。
案の定、「分断から協調へ」とか、「公正でやさしい、芯の通った政治」など、リベラル人士特有の時宜にそぐわない平時感満載のスローガンが痛々しいです。

裏の野党統一候補たる石破茂氏に至っては空気を読めないどころか、「ほぼ、安倍政治を許さない」的内心を読まれてしまってますから、これを支持する危険を冒す議員はさらに少なくなるでしょう。

タローさんの官房長官案も面白いとは思いますが、茂木氏が三役入りを望むかもしれず、米国とのパイプ役として重要です。
外交・安全保障問題に精通した河野氏ならば、沖縄北方大臣と兼任してもらうのもいいし、基地負担軽減担当大臣と兼務することもアリかと。沖縄県民の意識改革につながるかもしれず、期待します。


石破氏は小池知事が二階氏に取り入って都知事選をワンサイドゲームにしたのを目の当たりにして急接近していましたが、それを意に介する事もなくあっさりと菅支持を表明してハシゴを外したのはさすが海千山千の重鎮だと再認識しました。

岸田氏は来年首相の座が約束されていると完全に油断していたのか自身への評価を過大に見積もっていたのか、とにかく危機感の無さが発言の節々から見えてしまい、想定外の事態への対応力の無さを露呈させてしまったのが致命的でした。

正直なところ菅氏に関しても色々不安要素はあるのですが、普段の穏健な雰囲気に反し相手に明らかな非がある時には容赦なくボロクソに言う姿勢は政治家として頼もしく見えるのも間違いありません。
これは他の候補にはない大きな長所です。

河野氏の沖縄北方大臣は良くも悪くも空気を読まない発言や判断を政治家らしくオブラートに包むのか、そのままぶった切って県民に冷や水を浴びせるのかとても興味がありますが、鶴保氏程度の発言であれほど過剰反応した過去をみるにこのご時世にはちょっとリスクが大きいかなあと感じます。
個人的には将来を見据えて官房長官には茂木氏がなって欲しいと思っていますが、この状況で外務大臣を代えるのもちょっとマズイか…

政治家の顔は大事ですよね。実績や修羅場を潜って来た政治家ほど言葉に説得力があり、いい顔になってきます。
理屈抜きに、今は菅氏が総理にふさわしい顔をしておられます。
一見ソフトムードですが、安倍氏以上に頑固な面もあります。
安倍氏と同じ武闘派ですし、持病を持つ安倍氏以上に打たれ強い。
集団就職で上京し、自費で大学に進学した叩き上げの苦労人です。

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