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2020年10月20日 (火)

「処理済み水」の海洋放出・専門家会議の提言

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林立する福島第1のタンク群はなんだと思いますか。
彼らメディアの表現を使えば、これが「放射能汚染水」のタンク群です。
物理的、空間的にもうこれ以上建て増しできないところつできていますから、これを処分していくしかなければ廃炉作業が限界に達するのは子供にも判る道理ですが、これに強硬に反対する人たちがいました。

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ひとつは地元の漁業関係者です。

この漁業関係者たちも実はなんどとなく東電の説明を受けて、これは汚染水をそのまま流すのではなく、徹底的に除去後の処理済み水を法定希釈して流すので、環境的にはなんの影響も出ない、ということを知っています。

漁業者が何を恐れているのかといえば、「風評被害」です。
これは私は2011年3月から約1年間、すさまじい風評被害にうちのめされたので、同じ生産者として理解できるつもりですが、あの時誰が騒いで私たちはヒドイ目にあったのでしょうか。
そう忘れもしない、脱原発運動家たちです。
彼らはこう言いました。東北や茨城のものを食べると死ぬぞ。どんな低線量被曝でも後障害が起きて大変な健康被害を生み出すにちがいないとエライ先生が言っている、とね。ただの疑似科学でしたが。
自分たちは匿名性に隠れて言いたい放題でした。10年ちかくたっても、私は彼らを許していません。
彼らこそ復興の敵でした。

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日本共産党

で、あれから約10年、なにか後障害が出ましたか。出るはずがありません。
当時から、出ないのは判りきっていたのです。
当時、そう私たちが反論しようものなら、「放射能汚染の食品を食わせるテロリストめ、早く農業なんか止めろ」と呼ばれたものです。
今回も同じ口調で叫んでいますが、それを煽ったのは誰あろう自分らではありませんか。
現地に住むわけでもなんでもない運動家たちが、声高に危険を煽り立てて生産者を窮地に追い込んだのです。
風評被害の源泉は、このような間違ったことを延々と言い続けた側にあるのです。
おっと、彼らへのオンネン書いてたら前置きが長すぎました(汗)。

さて、今回の海洋放出に関して関して、資源エネルギー庁は専門家を集めて3年間に渡り実に17回も検討会を開いて、その結果をこの5月24日に公表しています。
海洋放出に関して基礎的文献なので、この問題に発言する限り絶対にこれに眼を通しておかねばなりません。

■資源エネルギー庁
『安全・安心を第一に取り組む、福島の“汚染水”対策⑦ ALPS処理水に関する専門家からの提言
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/osensuitaisaku07.html

この「汚染水」という表現に小委員会はカッコをつけて「いわゆる」という意味で使っています。
内容を読めば、これが煽りでもなんでもないことはすぐにわかるはずです。

報告書にはこの「汚染水」をこのように定義しています。

「2011年に起こった東京電力福島第一原子力発電所(福島第一原発)の事故にともなって発生した、高濃度の放射性物質を含む「汚染水」。現在、放射性物質を取り除く浄化処理が進められており、浄化処理した水は「ALPS処理水」と呼ばれています。
汚染水から放射性物質を取り除く浄化処理は、汚染水対策の3つの基本方針「①漏らさない ②近づけない ③取り除く」のうち「取り除く」対策にあたるもので、汚染水に含まれる放射性物質のリスクを下げるためにおこなわれています。
浄化処理は複数の設備でおこなわれますが、「多核種除去設備(advanced liquid processing system、ALPS)」と呼ばれる除去設備では62種類の放射性物質を取り除くことができます。浄化処理が終わった水は「ALPS処理水」と呼ばれます 」(提言)

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「多核種除去設備(ALPS)」提言より

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ALPS処理水の二次処理のイメージ   提言より

検討会のポイントはこのようなものです。

リストアイコン 「復興と廃炉の両立」の下で、ALPS処理水の処分は、廃炉作業の一環。
リストアイコン 基準を超えているALPS処理水は確実に二次処理を行い、基準を満たす。
リストアイコン 処分方法は、技術的には海洋放出および水蒸気放出が現実的。
リストアイコン 処分による人体への影響は、自然放射線の1000分の1以下。
リストアイコン 処分をおこなう際には、徹底的に風評被害対策を講じるべき

提言が重視していることは、「福島第1原発の廃炉」と「福島の復興」が同時並行で行われねばならず、処分を急ぐあまりにいいかげんな処理をしたり、逆に復興を理由に処理・処分を怠ってしまってはならない、ということです。
当たり前のようですが、運動家やメディアはいまだ2011年の水準から抜けられずに、「放射能汚染水を流す」と同じ調子で煽動しています。

たしかに事故処理当初の「汚染水」はトリチウム以外の放射性物質も規制限度を超えて含まれていました。
その理由は「浄化処理が始まった当初は、まずは規制基準を守るため、敷地境界(原発敷地内と外の境界)における追加の被ばく線量を下げることを重視していたため」です。
ただしこのまま規制限度を超えていたわけではなく、いったんALPSにかけ浄化処理を行い、さらに「環境中に放出される際には、ALPSなどによる浄化処理(二次処理)をおこなって、放射性物質を規制基準以下にすること」となっています。

ここで提言がいう「環境への放出」とは、、「地層注入」「水素放出」「地下埋設」の方法のことですが、これについてひとつひとつ検討した結果、もっとも国際的に実績がある「海洋放出」に絞られました。

「海洋放出が実績のある手法です。前述したように、日本を含む世界の原子力施設では、トリチウムを含む液体の放射性廃棄物が希釈され、各国の規制基準を守る形で、海洋などへ放出されています。また、水蒸気放出とくらべると、設備が簡易で、モニタリングもしやすいので、処分を確実に実施することができます」(提言)

このようにトリチウムは基準以下にまで下げた「告示濃度」にまで希釈して海に排出する以外、いかなる解決方法もありません。

「多核種除去設備は、汚染水に関する国の「規制基準」のうち、環境へ放出する場合の基準である「告示濃度」より低いレベルまで、放射性核種を取り除くことができる(トリチウムを除く)能力を持っています」(東電HP)


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下図は、世界の原子力施設で液体廃棄物として海に放出した、トリチウム量のグラフです。

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 図 海産生物と放射性物質(海洋生物環境研究所 

英国が最大放出国で、実に2500兆(2.5×1015)Bq/年程度、日本は6分の1の400兆(4×1014)Bq/年程度です。
このグラフには再処理施設からの放出量は含まれていないために、英仏はさらに多くなります。 
このように現在でも各国の原子力施設からは、日常的に海にトリチウムが放出されています。 


●各国のトリチウム海洋放出量
・英国(セラフィールド再処理施設)・・・年間1390兆ベクレル(2010年値)
・フランス(ラ・アーグ再処理施設) ・・・年間9950兆(2010年値)
・カナダ(ブルース原発)       ・・・年間1180兆(2012年値)

 これはロンドン条約で認められた、唯一のトリチウム解決法です。ロンドン条約を押さえておきます

「ロンドン条約 1972年は、海洋の汚染を防止することを目的として、陸上発生廃棄物海洋投棄や、洋上での焼却処分などを規制するための国際条約。」
ロンドン条約 (1972年) - Wikipedia

なお、放射性物質の放出は同条約で禁止されているという説を反原発派が流したことがありますが、正確ではありません。
ロンドン条約は、船舶からの海洋へ処分する行為等を禁じていますが、原発施設からの放射性排水の海洋への計画放出は対象に なっていません。
ロンドン条約で許されたトリチウム濃度は6万ベクレル/ℓで、これ以下ならば放出することが国際的に認められいます。

また運動家の中には、福島第1で事故処理に失敗したから漏れだしているのだろうということを言う者もいるようですが、まったく違います。 
今まで
他の国内の原子力施設からも以下の放出がなされていました。 

 

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各原発からのトリチウム海洋放出の年平均値(2002年度~2011年度)平成23年度  原子力施設における放射性廃棄物の管理状況(2012年8月) 

また、提言は健康被害についても、このように述べています。

「そこで参照されたのが、「原子放射線の影響に関する国連科学委員(UNSCEAR)」による比較モデルを使った評価です。このモデルによれば、海洋放出と水蒸気放出のどちらの場合も、仮に現在タンクに貯蔵されているすべてのALPS処理水(トリチウム量は約860兆ベクレル)を1年間で処分し、それを毎年継続したとしても、自然に存在する放射性物質から受ける影響(2.1ミリシーベルト/年)の1000分の1以下の影響にとどまるという計算結果が得られました。

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提言より

当然ですが、日本は放射性物質の海洋放出監視機関であるIAEA(国際原子力機関)と既に合意しています。

「今年2月に日本を訪れたラファエル・マリアーノ・グロッシーIAEA事務局長はNHKのインタビューで「原発処理水を浄化して海に流すのが現実的で一般的」とし「IAEAが海洋放流をモニタリングして関連事項を公表する方法で日本政府を支援することができる」と語り、日本政府の決定を尊重する立場を表明した」(デイリー新潮10月19日)
https://news.yahoo.co.jp/articles/23f611448135ea2ce0874398da2c57e4415f339f

「福島の再興」を妨げてなりません。
福島の再興において原子力事故の処理は不可欠であり、一日も早く完全に終了させねばならない以上、一択の海洋放出を実施するのは当然のことなのです。
それについて提言はしっかりとした検査体制を継続すること、万が一規制値を超えたら緊急停止できる仕組み、そしてそれらの諸情報を簡単に一般の人も見ることができるリスクコミュニケーションが必要だとしています。

まったくそのとおりで、福島の再興と廃炉処分はまったく矛盾するものではないのです。
運動家たちにはなにを言っても初めから結論があるので無駄ですが、地元の漁業関係者には懇切ていねいなリスクコミュニケーションと補償が必須です。

 

 

                           

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コメント

今現在も日本海に韓国の原発処理水が大量に流されているのに、でもみんな日本海の海の幸食ってる。

活動家やメディアがそれには言及せずに、風評被害いうのはなんだかなって思う。影響がないことを自身の身体で証明しているというのに。愚か極まりない。

最近になって煽り運転が迷惑行為から重い犯罪として認知されるなったように、風評被害を招く虚偽の発信もまた犯罪だと認知されることを望みます

悪質なtwitterアカウントが数例だけでも信用毀損罪あたりで情報開示請求を受けるだけでも世間の受け止め方は違ってくると思うのですが、、、
実害を受ける人が居るのに加害者がまるでいないように語られる幻想を打ち破りましょう
少し夢見がちな話ですね、すみません

ついでに汚いことで有名になってしまった東京湾にでも流せば少しは綺麗になるかもしれません

いつも楽しみに拝読しております。

毎年株主総会シーズンになると、国内の電力会社9社それぞれへ反原子力の市民団体から株主提案が行われます。市民団体からの株主提案は、廃炉や核燃料再処理からの撤退など技術的な理由や経済合理性にはまったく触れない、「脱原発はイデオロギー」というよりも原子力は悪魔の邪教だと決めつける一方的な内容です。
株主提案は6カ月前から継続して、総株主の議決権の100分の1以上、または300個以上の議決権をもつ必要があり、これだけで相当な資金が必要です。 加えて株主総会が近づくと、電力会社の本社前に看板を立てテントを張り泊まり込む人たちが出現します。私のような普通の経済人から見ると、この方たちの資金はどこから出ているのかとても不思議でした。多分ブログ主様が写真にテロップした政党なんかが資金源なのでしょう。

大阪市など電力株を持っている関西の自治体も電力会社へ株主提案を行っています。反原発に加え、経営の透明性を上場会社の会社法や金融商品取引法で定める情報開示の水準以上に求めるもので、市民団体の議案に比べれば賛成票は多いですが可決には程遠い状況です。維新の会はこうゆうところが嫌いで私は支持ができません。
幸い私の住む自治体は電力株保有がなく株主提案はありませんが、もし大阪市のようなことをしているとしたら、それこそ市民団体が出来て、無駄な株主提案なんて止めて株式を売却しその分住民税を下げろという住民運動が起きているかもしれませんね。

サヨク脳やコロナ脳の元祖である放射脳な方々は実在します。そして
これらの脳は通常、重複していることが知られています。もう脳の構造
上のバグとしか言いようがありませんわ。エライ学者さん達にも散見さ
れるので、頭の良さとか知識の豊富さとかそういう脳の部分じゃなくて、
大脳部よりもっと原始的な感情を司る脳(爬虫類などと共通するところ)
部から湧き上がってくるデーモンがいて、彼等の大脳を後付的に支配
してしまうのだと思われます。

したがって話せば解り合えるということは無く、つける薬はありません。
まあ彼等は彼等で、「アイツら、本当の怖さを知らないバカどもさ、今に
トンデモナイ事になるのに!」と、心の底の底から確信しているわけで、
「バカの壁」とはさすが養老先生ですわ。そこに商売熱心なマスゴミが
よってたかって営業をかけるもんだから、風評被害なんてモンが生まれ
てしまって、まさに現代のオカルト・鬼です。退治したいけれど、炭治郎
は実在しない。

中共の香港報道みたく煽るマスゴミを力ずくで正せない以上、当事者
である漁業関係者にピンポイント的にディールを持ちかけて、彼等に
納得してもらうのが最善かと。外野の各種脳には、当事者が了解した
のだから、口出し無用の介ですわ。科学的データなどには国際基準が
あると記事にあったので、後は菅さん得意の「粛々と進める」だけです。

人類の大発明であるほぼ万能の交換法「ゼニ」の出番ですわ。該当
地域の漁業関係者がそんなに多いとは思えません。獲ってきた魚介
類を、全て他地域を参考とした市場価格で買い上げたらいいのでは? 
んで、それを国(農林水産省には、そりゃ経産省が悪いんだ!などと
縦割り根性を出させない)が、念の為に全放射線検査した上でマーケ
ットに出す。売れたら国の儲け。で、全売れしたところで、風評被害を
駆逐したとして国の買い上げは終了ですわ。繰り返しますが、外野は
すっこんでろ。

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