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« 日曜写真館 影絵の秋桜 | トップページ | 「処理済み水」の海洋放出・専門家会議の提言 »

2020年10月19日 (月)

「処理済み水」の海洋放出について

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やっと福島第1原発廃炉に向けた作業が大きなヤマを超えようとしています。
いままで、溜まりに溜まった処理済みの水を海洋放出できないために、詰まったトイレ状態になっていたわけです。
尾籠な話で恐縮ですが、トイレの排水管が詰まれば、やがて溢れてきますが、ちょうど下水を下水処理場に送ってきれいに浄化し、規制値に達してしてから河や海に流すわけですが、それと理屈は一緒です。
放射性物質を二度浄化装置にかけてから、さらに水で希釈して海に流そうというわけです。

Photo

河北新報

水の出所は3カ所です。

①原子炉の冷却系の循環水
②汚染水貯蔵タンクからの漏水
③流入する地下水

あいにく福島第1原発は、山系から湧きだす豊富な地下水がある場所に建てられていました。
しかも地表を15メートルも掘り下げて建設されたために、いっそう地下水が湧きだすことになりました。
平時はそのまま海に流せばいいだけのことですが、事故処理となると大きな問題となりました。
それは地下水の出る3ルートが、事故を起こした原子炉や瓦礫と接触して、濃度の差があっても放射性物質を含んでいる可能性があるからです。

ではどうするかといえば、ひとつは施設手前に井戸を掘ってバイパスルートを作ること、施設を囲む凍土壁を作ってブロックすることでしたが、いずれもあまりうまくはいきませんでした。
あまりにも流入量が多いからです。
地下水の8割から9割は施設地下に流入し、いわゆる「汚染水」となってしまいました。

止められなければ、放射性物質を除去するしかテはありません。
そこでこれを、ALPS(アルプス・多核種除去装置)を稼働させて、放射性物質を取り除いて浄化する仕組みを作りました。
事故処理のみならず、廃炉の日まで原子炉の冷却は止めるわけにはいかないので、完全廃炉の日までALPSを稼働させ続けねばなりません。
今日取り上げる提言でも、廃炉までALPS(多核種除去設備) を動かすことを前提にしています。

よくある誤解ですが、再稼働停止の仮処分を出したある裁判官などは、再稼働を止めれば「安全」だと勘違いしていたようですが、原子炉と使用済み燃料は、運転停止しようと事故処理中だろうと、休みなく冷却し続けねばなりらないのです。
冷却水が止まれば炉心を冷却することがなきなくなり、また事故に繋がります。
ですから、この冷却水は半永久的に止められません。

 ごこで「汚染水」処理の切り札として登場したのが、いま述べた多核種除去設備 (ALPS) です。

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東京電力HP

このALPSは大変に高性能な除去装置で62種の放射性物質を除去しますが、唯一の例外がいま問題となっているトリチウムです。

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・γ核種(45核種)・・・検出限界値(ND)未満にまで除去
・β核種(8核種)・・・5核種までが検出限界値(ND)未満にまで除去
・Sr-89(ストロンチウム)、Sr-90、Y-90(イットリウム)については、告示濃度以下

しかし、唯一例外が先ほど述べたトリチウムです。
トリチウムは別名三重水素といい、いわば「水」ですから、水の中から水を除去できないのです。
もう少し細かく言えば、トリチウムは、毎日宇宙から地球にふりそそぐ放射線が空気中にある窒素や酸素とぶつかり、日々あらたに作られるもので、空気中や海水中に普通に含まれています。
中性子を2つ持つ水素の同位体であり、ガンマ線を出しますが、非常に小さな力しかなく、人体に与える影響はミニマムで、ヨーロッパのミネラルウォーターには含まれているものが多く、フランスなどにはその含有基準すらあります。

とくに流出した「汚染水」を飲まなくても、既に地上生物の体内の水にはトリチウムが含まれていて、およそ1ベクレル/ℓだといわれています。
当然人体も被曝事故を起こさなくても、トリチウムを微量持っています。

WHO飲料水ガイドラインが10000ベクレル 処理水660ベクレル 人の体内に元からあるのが100ベクレルです。

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よく汚染水を出すなら、お前が飲んでみろ、という人が反原発運動家にはいますが、いいですよ。、飲みましょか(笑)。
もちろん法定希釈濃度にしてからですが、ウガイをして歯磨きにつかってもかまいません。
そんなていどのものなのです。

このトリチウム以外を取り除いた「処理済み水」を、東京新聞など一部メディアはいまでもあいもかわらず「汚染水」「放射能汚染水」」と呼んでいますからタチが悪い。

「海洋放出を政府が決定へ 福島第一原発の汚染処理水 東京電力福島第一原発で発生した汚染水を浄化処理した後の放射性物質トリチウムを含む水の処分を巡り、政府は今月中にも関係閣僚による会議を開き、海洋放出処分の方針を決める。関係者への取材で分かった。漁業者を中心に「風評被害が起きる」として放出に反対の声がある中、事故発生10年を前に、汚染水対策は新たな局面を迎える」(10月15日)

かなり前の時期から、脱原発はイデオロギーになってしまいました。
そして政府批判の材料として散々使われてきています。本来はイデオロギーとは無縁に技術的な解決を探るべきなのに、絶対ノー、すべてノー、どのような対策をとろうと一切駄目、ですから話になりません。
本来は、広く世界でどのようなトリチウムの処理がなされているのかを知ってから判断すべきなのに、原発反対だから汚染水処理を止めろ、廃炉作業も止めてしまえ、事故処理は全部破綻してしまえ、と言っているようにすら聞こえます。
こうう破滅願望があるものだから、まともに専門の意見には耳を貸さず、まるで被害者代表にでもなったような顔をして騒ぎ立てます。

次回ふれますがこのような人たちは、資源エネルギー庁の『安全・安心を第一に取り組む、福島の“汚染水”対策⑦ ALPS処理水に関する専門家からの提言』という基礎文献すら読んではいないようです。
https://www.enecho.meti.go.jp/about/special/johoteikyo/osensuitaisaku07.html
学術会議の任命問題では学術会議法の条文ひとつろくに読まず、福島事故では国連科学委員会の報告書も読まず、「処理済み水」をいまだに「汚染水」と平気で呼ぶ、こんなことばかりしているからいっそう現実と無縁になっていくのです。

※あまりに長いので後半をカットして明日に回しました。

 

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コメント

福島の漁業者の方々には同情しますけど、「風評被害」なんてのはそれこそイデオロギー丸出しで騒いでる連中がマッチポンプやってるだけなんだよなあ。。震災後にこちらのコメント欄でも大量発生してましたけど。。

さて、トリチウムね。
原発なら普通に出ます。今までも海洋放出してきました。どちらかというとPWRの方が多く出ます。

ナゼかギャンギャンと大騒ぎするお隣の半島国家は反日キャンペーンまで張ってますけど、あちらの「国産」原発はやたら多く排出してます。当然日本に流れ付くわけですけど。
あと海洋汚染の問題なら、釜山沖の大量の沈没船の油とかなんとかしてから言えと。。

 これまで大変なご苦労を重ねてきた、福島の漁業関係者の方々の
風評被害に対するご心配は、もっともな話だと思います。
 処理水の問題は、福島県だけでなく、本当は日本全体で負担するのが
望ましいと思います。
 大阪府の吉村知事も、大阪湾への放出容認や、これまで東京都が福島から多くの電力の供給を受けてきたことを理由に、東京湾への放出について言及していました。

私は、超大型タンカー(VLCC)をチャーターするか中古で購入するかして、
処理水を積載し、日本の領海内(海岸から12海里・約22.2km)を回遊しながら海洋放出する方法がよいのではないかと思います。

VLCCを満載とする場合、20数mの水深が必要で、福島第一原発の近くにそんな港はありませんから、大規模な港湾工事が必要と思われるかもしれませんが、
沖合に巨大なブイを設置し、それに係留する方法で荷役を行えば、
あとは処理水を送り出すためのポンプ等の陸上施設と、沖合までの長さ数kmのホース、外洋用のタグボートがあればやれます。
VLCCに原油を積み込む場合、この方法は一般的に行われております。

まあ、いずれにせよ、政府は十分な説明を繰り返し、風評被害の払拭と福島県の負担軽減に細心の注意を払ってほしいです。

「かなり前の時期から、脱原発はイデオロギーになってしまいました。・・・・本来はイデオロギーとは無縁に技術的な解決を探るべきなのに、絶対ノー、すべてノー、どのような対策をとろうと一切駄目、ですから話になりません。」

上記に強く同意します。
学術会議を牛耳っている左翼の文系学者が、基礎核物理学の「核」の字に敏感に反応してリニアコライダー建設に反対したのも、また病院で体の診断に今や必須の「核磁気共鳴装置」も患者が怖がるから「核」の字を省いて今や「MRI」と言うようになったのも、「核」の字をイデオロギーで忌み嫌う日本の宗教左翼です。

こんなふざけた連中でも僅かな支持層を集めて生き残り続けると思うと嫌になります

政策を前に進めるには高性能なノイズキャンセラーが必要で、その点今の政権には割と期待しています

メディアが自分達で風評を広げながら「風評被害が」と書く手法。
原発事故放射能からモリカケ桜コロナを経て、世間にようやく眉に唾をつけるリテラシーが生まれつつあるのではと感じます。
見分けるというより不信に尽きる感はありますが。
東電が1番不信の対象だ。なぜなら事故を起こしたからで、きっと処理水にも不備があるに違いない、そして処理できてない水を隠して流すかもしれない。100%そうしない確証があるのか?なければ流させるわけにはいかない。
と、どんなに科学的に論理的に安全性と緊急性を諭してもひたすら反対し、
どうやって解決するかは「みんなで議論を尽くす」んですよね…。
このまま時間が過ぎ、タンクの山に万が一の破損があったらきっと「どうしてこんなになるまで対策を打たなかったんだ!」と叫ぶ事でしょう。
菅政権にはこの堂々巡りの爆速スルーを期待します。

 「科学が風評に負けるのは国辱だ」と言ったのは石原慎太郎氏ですが、全くその通りと思います。

ただ、漁業補償の問題が海洋放出のネックになっている部分も見逃せません。今現在、漁業者のうち漁に出ない人には休業補償をしているわけです。
もう二度と漁に出る気のない人、高齢者で考え中の人も多いと聞きます。こうした方々は「補償をもらい続けて、漁業が始まらない方が楽」だと考えていて、「早く沖に出たい」とする若者の方が漁協では少数派なのだとか。なにやら沖縄チックな現象もあるようです。

こうした矛盾から福島の漁業や、若いやる気のある漁業者を救うのは、地元の魚を国が一定の補助を出して買い上げるという方式しかないでしょう。元々うまいそれらを私らはどんどん買ってたべる。

いずれにしても時間はなく、早急な政治決断が待たれます。


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