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2020年11月14日 (土)

トランプの緊急事態法宣言とプーチン

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トランプ大統領が国際緊急経済権限法等に基づき、国家緊急事態を宣言を出しました。

「トランプ米大統領は12日、中国人民解放軍を支援していると米政府が認定した中国企業31社について、2021年1月11日から米企業や個人が新規投資することを禁止する大統領令に署名した。さらに21年11月までに保有株式を売却するよう命じた。
 トランプ氏は「中国企業に軍事力強化やスパイ活動への支援を強制する中国政府の『軍民融合』政策は、米国の安全保障上の脅威だ」として、国際緊急経済権限法に基づく国家緊急事態を宣言。米国防総省が中国軍と密接に関係していると判断した中国企業への直接・間接の株式投資を禁止した。
 米メディアによると、対象の31社は、通信機器大手の華為技術(ファーウェイ)や通信大手の中国電信(チャイナテレコム)、中国移動(チャイナモバイル)など。米株式市場で取引される株式も含まれ、大統領令による米投資家への影響も懸念される。米大統領選で勝利を確実にし、21年1月20日に大統領に就任予定のバイデン前副大統領の対応が注目される」(毎日11月13日)

国家緊急事態法とは、このような法律です。

安全保障外交政策経済に対する異例かつ重大な脅威に対し、非常事態宣言後、金融制裁にて、その脅威に対処する。具体的には、攻撃を企む外国の組織もしくは外国人の資産没収(米国の司法権の対象となる資産)、外国為替取引・通貨及び有価証券の輸出入の規制・禁止などである。(略)
2019年米中貿易戦争に関し、ドナルド・トランプアメリカ大統領中国の対米報復関税に対し、国際緊急経済権限法に基づき、強制的に米企業の中国撤退を求める権限があると言及したが、実際にそれを行使するかどうかは未決定」(ウィキ)

ウィキは実際に「中国に行使するかどうかは未定」と書いていますが、実施したわけです。

なぜこの「政権末期」に、というのが大方の疑問でしょう。通常は政権移行が決まると、大きな外交政策は封じます。
それは後の政権の手足を縛るのはフェアではない、という考えがあるからです。

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トランプ大統領「引き継ぎ」認めず バイデン氏 法的手段も - YouTube

しかしトランプはあえてかどうかわかりませんが、堂々とその慣例を破ったわけで、これは表面的には、ポンペオがいう「我々は第2期の政権移行を着々と進めている」ことに対応したものにみえます。
つまり、トランプは辞めるきなどさらさらない、万が一そうなっても対中政策を逆回転させない歯止めをガッチと打っておく、という意思表示です。
実際、これではイデンが仮に大統領となっても、緊急事態法解除から始めねばなりませんし、これが実施されると、米国が人民解放軍系だと名指しした中国企業31社の株式保有が禁じられ、投資が一切不可能になります。

中国制裁はバイデンとなったとしても効き続けるわけで、解除するには議会の承認を得ねばならず、1月初めには上院の趨勢が決定するでしょうから、それ次第では解除は厳しくなります。
強烈な最後屁です。もっとも最後となるかどうかはわかりませんけど。

これはトランプ外交のエッセンスとでも言うべきもので、よくその考え方が現れています。
バイデンの民主党的外交は、オバマに典型だったように「国際同盟重視」です。
これがよく働けば、日米同盟や中東の同盟諸国に対しての信義ある対応が得られますが、反面これは米国がまだ世界の盟主として安穏としていられた時期の発想なのです。

この考え方は基本的にはオーソドックスな米国外交の基本なために、米国の制服組にも支持されてきました。
たとえばマティスはこの同盟重視に基づいてトランプの中東からの離脱を批判し、トランプと決別しました。
トランプがUAEとイスラエルの国交を正常化することを急いだのは、中東に縛られている米軍を対中シフトに変換させるためでした。
このように積極的に米国が自らのイニシャチブで国際関係を再構築していこうとするのがトランプの流儀でした。

同じ発想は北朝鮮との直接会談や、更に中国への制裁にも濃厚に見られます。
これをトランプの個人プレー、あるいはただの外交の素人芸と、宮家邦彦氏ら外交専門家たちは冷笑ぎみにに見ていたわけですが、私はそうは思いませんでした。

外交専門家から「外交上手」と評されるバイデンは、中国の脅威を過小評価しています。
彼の念頭には、彼が仕えたオバマがそうであったように、ヨーロッパしかありません。
いい意味でも悪い意味でもアジアなんてどうでもいい、それがバイデンです。

オバマが就任早々ぶち上げた非核政策はただの夢想でしたが、ヨーロッパに向けられたもので、もっと絞って言えばロシアと第3次核戦力削減をしようということでした。
ところが、今、世界で最も核戦力を増強し、米露が保有しない中距離核ミサイルを唯一持っているのが、中国と北朝鮮であるという現実を見ていません。

ただし、ヨーロッパ諸国には大受けで、なにもしないうちからノーベル平和賞をゲットしてしまいました。
なにもしないでノーベル賞を貰ったのはこの人物くらいです。
私たちアジアに住む人間からは、世界はヨーロッパだけではないよ、と言うだけのことなんですがね。

とまれオバマは、南シナ海の中国侵略を放置し続け、一期めは中国ベッタリのG2路線、2期めは口先だけのアジア・ピボット(アジア回帰)を唱えましたが、あのスーザンライスというバンダハガーに妨害されてなにもしないままでした。
当時バイデンは習と5時間も「対話」する機会があったのですが、なにひとつ口にしなかったんですからそうとうなもんです。

またオバマは2014年3月から実に1週間も、夫人と子供たちを中国に旅行させています。
下の写真で習の隣で出迎えているのが夫人の彭麗媛で、有名な歌手ですが、下にも置かないおもてなしで、中国は二大国(G2)路線が定着したことを内外にアピールしました。

当時オバマはロシアとの交渉に行き詰まっていて、中国の協力が必要だったために女房子供を中国に差し出したのですが、こういうのを「人質外交」と中国では呼ぶそうです。
こんなまねを1回やったら、後は全部なめられます。
結局、このオバマの宥和政策のために、南シナ海は中国の内海と化していました。
関連記事『ウクライナ紛争その9 オバマの屈辱的人質外交』
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2014/04/post-6fdb.html

なんのことはない、オバマはアジなんかどうでもよかったのです。
オバマは口では平和を唱えて、現実には戦争と侵略の脅威を増大させたのです。

一方、トランプは、現在の世界を中国が支配権を握ろうとする危機的状況と見ました。
中国が一帯一路や、発展途上国の要人への賄賂攻勢で陥落させてアフリカ50票を得ている現状に、強い危機感を抱きました。
このようなやり方で中国は国際機関の多くを、WHOのように掌中に収めていて、国際枠組みの中での主導権を握っているじゃないか、これがトランプの怒りです。
アフリカの崩壊国家も、南太平洋の小島も米国と同じ1票をもっているような国際機関から離脱して、米国が中心となって自前の国際的枠組みを作り直そう、というのがトランプの主張でした。

一方バイデンはまたぞろオバマ時代に逆戻りしようとするでしょう。
かつてのオバマが挫折した「核なき世界」ファンタジーから、ゴアが宣教師をしている地球温暖化ドリームへと演目を替えをしただけのことです。
もし本気で地球温暖化を阻止したいのなら、世界の3分の1の炭酸ガスを放出している中国の首根っこを押えねばならないでしょうし、それは口先だけでどうにかなるものではないはずです。

ところが、バイデンは環境利権に深く捕らわれていますから、「対話」と排出権交渉でそれをしようとするでしょう。
結果、肥え太るのは環境利権集団と中国だけで、現状はなにひとつ変わりません。
中国は排出ガスの権利を売るだけでパリ協定の枠内に収まり続けられますから、ただのペーパー上だけのことで、現実の炭酸ガスはいささかも減らないのです。

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さて、中露がバイデンに祝辞を送ったのが遅いということが話題になっていましたが、中国はともかくロシアの沈黙は興味深いものがあります。
というのは今回、トランプ陣営の見えない応援団にロシアがいたのではないか、という噂が絶えないからです。

次々に出てくるウクライナ疑惑の出所は、ロシアだとするものです。
というのは、バイデンが副大統領時代にウクライナに深入りしたのは、当時のウクライナがロシア支配圏から離脱し、親欧米路線に切り換えたからです。

「2015年、オバマ政権の副大統領だったバイデン氏は検察の腐敗などが問題になっていたウクライナについて、ポロシェンコ大統領にショーキン検事総長の解任を求め、実現させます。親欧米路線のポロシェンコ政権を支援していた米国として、腐敗を一掃する必要があるというのが名目でした。
一方、ハンター氏は当時、ウクライナのガス会社の役員を務めており、この会社が検察の捜査の対象となっていたのに対して、バイデン氏は息子を守るために検事総長を解任させたのではないかというのが、ウクライナ疑惑です」
(小川和久『NEWSを疑え!』第910号(2020年11月12日号)

当時の米国は、ウクライナをロシアから引き剥がすための裏工作をしまくっており、その尖兵が息子まで関わったバイデン副大統領でした。
クリミア半島を掌中に取り戻し、今もなおウクライナ東部を支配し続けるロシアは、ウクライナ全土に情報網を張りめぐらしています。
バイデンの動きは筒抜けであって、プーチンはバイデン親子の動きを極めて不愉快に思っていたはずです。

このバイデンがなんと大統領になってしまうにあたって、プーチンは二つの手をうったのではないか、というのが小川氏の見方です。

「ウクライナ東部を事実上の併合状態に置き、ウクライナ全体に情報網を張り巡らせているロシアです。ハンター氏の疑惑についても、何か掴んでいる可能性はあると見たほうがよいでしょう。
動かぬ証拠を握った場合、ロシアの選択肢は二つあります。
一つは、バイデン氏を大統領就任辞退に追い込み、トランプ氏を勝利者にするというもの、いまひとつは、水面下で「ロシアを最大の脅威」とするバイデン政権に証拠を突きつけ、米国との懸案事項(新戦略兵器削減条約の延長など)で主導権を握り続けるというものです」(小川前掲)

私はありえると思っています。
トランプはプーチンと懇意です。タイプが似ているために相性がいいだけではなく、中国のこれ以上の膨張を止めるという一点で、ロシアと米国は裏で連合が組めるとすら思っています。
ですから、表面的にはロシアを脅威として扱いながら、実は陰に日向に手を結んできました。
典型的なのはINF条約からの米国の離脱です。
表面的には、プーチン怒って見せましたが、実際は条約の枠外であることをいいことにひとり中距離弾道ミサイルを増強し続ける中国をなんとかせねばならないと思っているのは同じだったのです。

これがオーソドックスな国際同盟重視派の勘に触りました。ロシアは敵であり続けなければならないのにこの裏切り者め、という感情がトランプのロシアンゲート事件の底流にはあります。

プーチンが密かに大量のウライナ疑惑の証拠資料をトランプ陣営に手渡したことはありえる想像です。
それがないとしても、自ら暴露することは可能です。
プーチンはそのバイデン疑惑の爆弾の破裂させるやり方と機会をにらんでいるからこそ、表だってバイデンに祝辞なんぞ送らなかったのです。

 

 

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コメント

 注目の上院ですが、複数の民主党議員はジョージア州の選挙のため、支持者の同州への転居を呼びかけました。
地方判事がすぐに「詐欺行為になりかねない」と注意喚起をうながしましたが、呼応したかのようにBLMの「見返り注文」が発せられた、と思えたのは私のうがちすぎでしょうか。

うがちすぎついでに言えば、バイデン民主党は「中共の脅威」認識を緩和させるためにロシアを悪魔化していると言えます。
ここが米国民の大勢の考えと相違するところで、かつ米国内のエスタブリッシュメントや経済既得権者と一致するポイントと思われます。

バイデン当選で中国の台頭を懸念しているのはロシアも同じで、それは親トランプ派以上かも知れません。
トランプの米国が対中国に強硬に出るからこそ、ロシアは核兵器削減にも大筋合意出来たのであって、バイデンでは元の木阿弥です。
 
大統領選挙の帰趨は大方の報道とニュアンスが違ってきているようです。
マコネルやクルーズだけでなく、子ブッシュやロムニーらの共和党の重鎮たちまでトランプの法廷闘争を支持し始めました。
上院選をにらんでの事のように報道されますが、そうではなく「権利」の問題としての主張です。

いずれにしてもトランプは降参しないでしょうから、最高裁までもつれ込みます。ポンぺオの「トランプ政権は二期目に移行する」発言も、単なるハッタリとは考えづらい。

なお、バイデンは「米国民の融和」だと言いますが、首尾よく政権を取った場合でも、民主党内の融和すら出来ず内部混乱が続くでしょう。
調子よく味噌もクソも一緒くたに味方にして、反トランプだけで選挙を戦ってきたツケが必ず出て来ます。


日本が主導していたクワッドに関しても「自由で開かれた」という表現を外して民主党、特に副大統領候補のカマラ・ハリスの対インド政府への配慮をしてきており、下手をすれば形骸化しかねない状況になる可能性が出てきています。
彼女からすれば「インドが自由で開かれた国とかご冗談をw」というスタンスでしょうから揉める前に取り下げたといったところでしょうか。
4カ国協力体制とはいえ肝はあくまで日米でここが揺らげば日和見な印、豪はあっさり手のひらを返すでしょう。
まずは日本を仲人にモディとバイデンで再び手を結べる事ができるかどうかで今後の日本の立場が大きく変わってると思います。

いやはや本当に面倒くさいですね…
バイデン民主党政権

 僭越ながら、今日のフロント記事、立派でした。分かりやすいです。内容は私も共感できるものでした。

 大統領選ですが、不正な選挙をするものは大統領になってはいけません。只今は、毎日トランプ情報を見ております。

ロシアの見立てなる程と思いながら拝読しました。

選挙が今後どうなるかについて、両陣営の今迄の振る舞いを見ていると、トランプ逆転時にはBLMを越える大暴動が民主党側から起きないか気がかりです。
極右だとかレイシストだとかマシンガン持ってるとか、メディアは盛っていますが、今の共和党シンパは掠奪や放火殺人などは仕掛けないのですが、やられたら倍返ししますから。
内戦回避という意味で奥山真司氏らの推すバイデン勝利のまま裁判で不正が暴かれ常につつかれレームダックの4年で次へ、という未来図に私は1票入れています。それくらいの分断ダメージならば米国は4年位なら耐えられそうに思えるので。
但し、日豪英欧などの同盟国にとってもこれは耐える時間です。人権侵害やサイレントインベージョンを許さないよう働きかけ続ける根気が問われます。

遠く離れたドイツやフランスが中国へひよったような事をうっかりするのよりも、隣国で領土侵略問題を抱える日本が同じようにする方が発信インパクト大ですので、日本が裏切り者第一号にならぬよう、菅政権には細心の注意を希望します。

仰るとおり、ロシアがキープレイヤーになるのでしょうね。

「勝った」瞬間から結束のたがが外れるものですが、
元々同床異夢だったロシアは、隣国が世界最強になってしまったことに脅威を感じているはずです。

あからさまな同盟は不可能にしても、中国包囲網の陰のパートナーくらいの位置づけには持って行きたいと思います。

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