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2020年11月30日 (月)

王毅は日本に媚びたわけじゃありません

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先日の王毅外相の外交訪問は日本に改めて中国への警戒感をもたらすだけて終わったのですが、長谷川幸洋氏はこんなことを書いています。
(11月27日『習近平は焦っている…行き詰まった中国が、とうとう日本に「媚び」始めた…!』)
https://gendai.ismedia.jp/articles/-/77738

長谷川氏は王毅訪日の意図についてこのように述べています。

「王毅外相の訪日は中国側が希望し、日本が受け入れる形で実現した。つまり、中国側に日本と接触したい意図があった。中国は、ドナルド・トランプ政権の米国と最悪の関係にある。そこで日中関係を円滑にして、日米の絆に楔を打ち込みたいのだ」(長谷川前掲)

ここまでは私の認識と一緒です。
私もこの米国の深刻な権力の空白期を狙って、日米同盟に楔を打ち込むために来たと考えています。
問題はその手段ですが、常識的に考えれば、宥和的姿勢を示すしかありません。
王毅の発言全文はこのようなものです。

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来日の中国・王毅外相「スマイル外交」に転じた理由 - ライブドアニュース

「先ほど、茂木大臣が釣魚島(注・尖閣諸島)について言及されましたが、我々も最近の情勢と事態を注視しています。一つの事実を紹介したい。真相が分かっていない、日本の漁船が釣魚島の周辺の敏感な水域に入っている事態が発生しています。これに対して、我々はやむを得ず、必要な対応をしなければなりません。これが一つの基本的な状況です。
中国側の立場は明確です。我々はもちろん、引き続き自国の主権を守っていきます。それと同時に、3点の希望を持っています。まず、1点目は双方が原則的共通的認識を堅持することです。2点目は敏感的水域における事態を複雑化させる行動を避けることです。問題が発生した場合は、意思疎通と対話を通じて適切に対処することです。
我々は引き続き、双方の共同の努力を通じて東海(注・日本海)を「平和の海」「友好の海」「協力の海」にしていきたいと思います。これが両国の共通の利益に達する、と思います(NHKの記者会見動画より。通訳は中国側)」(長谷川前掲)

こうして全文を読むと、発言要旨では伝わらないニュアンスがあることは確かです。
長谷川氏はこの王発言を「むしろこの発言は中国にしては弱腰だったように思う」と評しています。
こういう見立てです。

「それは「周辺の敏感な水域」とか「やむを得ず、必要な対応をする」という点ににじんでいる。中国は「尖閣は自分たちのもの」と考えている。相次ぐ公船の派遣は「施政権を行使しているのは、日本ではなく自分たち」という実績作りのためだ。
そうであれば、日本漁船が侵入した「領海」について「敏感な水域」などと婉曲な言い方をする必要はない。まして「やむを得ず」対応する話でもない。
それは、立場を入れ替えて、日本が取り締まる側になれば、分かるだろう。中国漁船が領海に侵入したとき、日本の外相が「敏感な水域」なので「やむを得ず」取り締まる、などと言うわけがない。粛々と法執行すればいいだけだ」(長谷川前掲)

さすが練達のジャーナリストと膝を打ちたいところですが、違うと思います。
中国が「神聖な領土」と呼ばず「敏感水域」と呼び、「毅然とした領海取り締まり」と呼ばず「やむをえない必要な対応」と呼んだからと言って、だからなんなのでしょうか。
ただの外交的ジェスチャーで、尖閣水域への侵入を止める気などさらさらない以上、ただの外交的言い回しを変えただけにすぎません。

私からみればそれは「習の弱腰」やましてや「媚び」などではなく、バイデンに備えた「共存」モードに切り換えようとしている兆候です。
バイデン外交の基調にあるのは、ステイタス・クォー、つまり現状を維持をすること、それもトランプ以前の「現状」に戻すことです。
だから自由主義陣営に向けては「同盟重視」であり、敵対する中国陣営に対しては「共存」です。

むしろバイデン政権に入閣したほうがよかったと思えるマティス元国防長官は、FOXでこんなことを言ったそうです。

「米国は現在、米国の国益にとって明らかに有利な国際秩序の基盤を弱体化させてしまった。
それは、強固な同盟関係と国際的な制度の両方が、戦略的に重要だという基本的な認識への無知のためだ。
『アメリカファースト』は『米国単独』を意味してしまった。
このことは、問題が米国の領土に到達する前にさまざまな外交問題に対処する能力を損ない、その結果、脅威は突然現れるという危険性が増大した。
安全と繁栄を確保するための最善の戦略は、強化された文民的手段と、強固な同盟関係の回復されたネットワークによって、米国の軍事力を強化することである」
Mattis says he hopes Joe Biden takes 'America First' out of national security strategy
https://www.foxnews.com/politics/mattis-says-he-hopes-joe-biden-takes-america-first-out-of-national-security-strategy

他ならぬ哲人軍人であるマティスが言うと非常に説得力があるのですが、この認識は米国が強大だった冷戦期には有効でしたが、現在のように中国が勃興し、一帯一路によって米国の同盟関係が寸断され始めた現在に適合するとは思えません。
中国はマティスがいう「強固な同盟関係」を内側からとろけさせ、「外交的手段」を発揮せさることをいっそう難しくさせているのです。

中国が欲しいのは「時間」です。彼らが圧倒的に先端技術で優位に立ち、世界の大多数の国家を意のままに操り、その食指がマティスが期待する「強固な同盟関係」の裏側を削り取ってしまうための「時間」、あるいは「猶予」です。
現時点で米国と全面対決するには早すぎるが、2030年代には獲得可能と、彼らは考えています。

中国はそのためにはあらゆるジェスチャーをしてみせます。
吠えているように見えるのは習ひとりで、それは国内の他派閥向けアピールにすぎません。
中国官僚たちはむしろ「戦狼」と思われることを隠そうとしています。
今回の王毅のこの微妙にトーンを下げた言い回しも同様です。だまされてはいけません。

たとえば福島香織氏は、ニューヨークタイムスに乗った傅瑩(ふ・えい )の『中米の協力-競争関係フレームワークの構築は可能だ』という論文に注目しています。
(福島香織の中国趣聞(チャイナゴシップ) NO.219 2020年11月27日)
傅瑩中国外交部アジア司長は 、全人代で初めての女性報道官で、英語は当然ペラペラ、常に笑顔で穏やかに語りかける白髪のレディです。
英国ケント大学を卒業、修士学位取得、駐オーストラリア大使、駐英国大使の経験。

こういう人のほうがキャンキャン吠える外交部の共産党員の若造よりよほどコワイ。
このような欧米を熟知した優秀な中国の外交官は、「欧米の考え方」でしゃべることができるからです。

脱線するようですが、慰安婦問題を考えてみましょう。
なぜこれほどまで欧米で慰安婦問題が拡散し、韓国側の主張が固まったのかといえば、あの国の女性部長官が、欧米のポリティカル・コレクトネスに乗じて、その言葉を盛んに用いて宣伝し始め、メディアが定説化したからです。
パンフやアニメ、まんがなどさまざまな手段で「戦時性暴力」「性の商品化」などといった欧米リベラルの耳に心地よい表現が拡散されていきます。
日本の外務省は旧態依然として、「謝罪している」というプレスリリースを流すだけの対応ですからお話になりません。

従来は中国のプロパガンダの多くは共産党にしか理解できない用語をってガナるだけでしたが、傅瑩のように欧米メディアのボリコレをくすぐれば理解は早いのです。

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傅瑩 中国網

傅瑩は、米国民は中国がが世界のいたるところで一国的な利害を押し通しているだろうといのは、それは深い誤解だとして、こう述べています。


「たとえば中国は「一帯一路」をグローバルな公共産品と考えて提唱し、その趣旨はより多くの経済成長と相互のコミュニケーションの増大であるのに、米国はこれを一種の地縁政治主導の中国の戦略であるとみている。
近年、両国の関係が緊迫する中、ワシントンは中国のテクノロジー企業を圧迫し、中国人留学生に迷惑をかけ始めている。 私は、かつてアメリカに留学した多くの中国の若い中国人の起業家に出会った。
彼らは、長年両国で実りあるパートナーシップ関係を経験した後、今になって米国の安全保障上の脅威とみなされることに困惑している。人文交流を政治化するようでは、双方にかつて利益をもたらしていいた絆の復活がかのうかどうか、多くの人々が懸念している」(福島前掲)


傅は、一帯一路は世界覇権は「グローバルな公共品だ」としています。
一頃の日本の民主党が好んで使った「新たな公共」というイメージをうまく利用して、一帯一路は世界の公共インフラなんだというわけです。うまいね。
そして政界制覇のの野望ではなく、「より多くの経済成長と相互コミュニケーションの増大」という利益があるではないかというのです。
これなど日米リベラルが泣いて喜ぶ「相互対話」なんて言葉が散りばめられています。朝日やハトさんなどゴロリといきそうでしょう。
そして、米国で学んだり起業した中国人青年は皆そのことを理解して米国と協調したいと望んでいるのに、偏狭な差別的意識を振り回してねいるのはトランプではありませんか、というわけです。
そうそうトランプは黒人差別を助長し、社会を分断しようとしたのだ、中国とのかんけいにも分断を持ち込んだのさ、なんてニューヨークタイムスやCNNは思うでしょう。

また傅は、トランプが言っている先端技術の盗用などについては、中国は真摯に改善しているのに見向きもしないのはトランプのほうだとしています。

「経済・技術分野では、ルールや法律が守られる必要はある。中国政府は知的財産権、サイバーセキュリティ、プライバシーの保護の改善など、中国の米国企業から定期された合理的な懸念に耳を傾け、対処することが重要である。中国は法律を絶えず改善し、厳格に法を施行するために、これらの分野してきた。全人代常務委員会が可決したばかりの改正著作権法では、著作権侵害に対する罰則を大幅に強化した。
ワシントンはむしろ、米国で活動する中国企業にフェアな環境を与えるべきだろう。 米国のファーウェイがハイテク分野の優位に立つという恐れを、政府の企業いじめに利用するべきではない」(福島前掲)

そして、「米国企業とファーウェイの協力と競争、つまり競合の展開を奨励する」べきで、正当な企業間競争を阻害しているのは、米国のほうだそうです。
ですから、「人気のSNSであるTikTokを禁止しようとする試みも不公平だ」としています。
ここで彼女はファーウェイという国有企業がいかに不当な国家助成金を得て安価で輸出し、しかも不正な手段でシェアを獲得していったのかを無視しています。
もちろんファーウェイが5Gを使って、欧米日の情報インフラを征服してしまおうという野望も隠しています。

中国企業を弾圧するのは「中国人から見ると、すべてフェイク」で、「中国は過去40年あまりの改革開放の中で、いろいろな西側の技術を導入し、米国企業を中国に歓迎した。それらは、決して中国の国家安全を妨害してこなかった」とします。
欧米日の企業を大歓迎し、その技術を強制的に提供させ、軍事部門もそれを流用したんでしたっけね。

つまり中国は寛容に米国企業を受け入れて共存してきて共に発展したのに、米国はいまになってなぜその基盤を破壊しようとするのか、まったく理解できないそうです。
米国や西側先進国企業が被った膨大な技術盗用や資本移動の制限など知らなければそう思うでしょう。

そして傅は、政治・外交分野では、米国は中国が世界支配しようとしていると幻想をしているようだが、外国への内政干渉を続けているのは他ならぬ米国ではないか、と言います。

「政治分野では、米国はそろそろ他国に対する内政干渉の収監を放棄すべきである。長年来、米国の世界的な干渉行為はたびたび壁にぶつかっている。アフガン、イラク、リビア、などでの経験からワシントンは教訓をくみ取るべきである。米国は、外国が大統領選に介入するのではないかと心配するのであれば、なぜ外国が米国から干渉を受けるのではないかと敏感になることも理解すべきではないだろうか?」(福島前掲)

南シナ海で国境の力による変更をしたのはどこの国なのかと思いますが、なにかというと米国外交を目の仇にしてきたリベラル左翼は膝を打ってそのとおりといいそうです。
ですから中国から、お互い誤解に基づいた争いをするのではなく、互いにお互いの価値観を認めて、平和に共存しようではありませんか、なんて呼びかけられると、オーと手を差し伸べて肩を組みそうです。


「中米はお互いに尊重し、お互いの政治制度が同じでないことを認め、それぞれがよいとして、そこから一種のより平和的なムードを作り出すべきだろう。
安全保障領域において、双方はともにアジア太平洋地域が長年享受してきた平和、安寧局面の維持、保護に対して共に責任がある」
(福島前掲)

平和共存な以上、具体的には台湾や南シナ海、そして当然尖閣についても米国は干渉することを止めねばなりません。

「米国は中国人の国家統一の信念を尊重すべきであって、台湾問題において、中国側に挑戦、あるいは南シナ領土問題に加入するべきではない。
気候変動は緊急に協力が必要とされるもう一つの関心分野であり、世界が中米の指導的影響力を期待し、両国が多くのことを一緒できる。
経済の安定、デジタルセキュリティ、人工知能ガバナンスなど、他の地球規模の課題も団結協力して応対する必要がある。中米はこれらの課題に対応するために他国とも手を取り合い、多極主義を継続することで、人類の進歩に希望を与え続けることができよう」(福島前掲)

気象変動とはバイデンがいちばんやりたいことに手を伸ばしてきました。
こここそ中国が対中包囲網を突破する切り口にしたい場所です。
かぶんバイデンは、当初は中国との強硬とも思える政策を継続しながら、一方で地球温暖化で中国と協調しようとするでしょう。
そして温暖化対策で多くの妥協を引き出すために、徐々に中国と宥和的に変貌していき、4年後にはすっかり共存体制に入っているかもしれません。

さていかがでしょうか。日米のリベラル左翼が手をうって喜びそうな言い回しに溢れていますね。
特に決め言葉は「価値観の共存」です。
多様な価値観を持つのは、先進文明国の誇りではありませんか、欧米的価値観だけが正しいわけではなく、中国の価値観も認めて仲良く共存すれば戦争はなくなります。朝日やハト氏といった地球市民が聞けば歓喜しそうな言葉です。

このロジックにコロリとする人は日本にも大量にいそうですが、ちょっと待って、中国において「多用な価値観」が許容されていましたっけね。
中国共産党に対して異見を表明すれば、社会スコアで減点され、教育施設に収容されるんじゃありませんでしたっけ。
宗教を持つことも、宗教的祭祀をすることすら禁じられていませんでしたっけね。
ウィグルに百万単位の強制収容所を作ったのはどこの国でしたっけ。

中国は異なる考えが生まれないように、社会の隅々まで統制された全体主義国家です。
このような全体主義価値観と自由主義価値観は共存できません。
そもそも「共存」とは互いの国同士が政府が選挙で選ばれる民主主義体制を持ち、法律が支配し、自由な議論が活発にできる社会でなければ不可能なのです。

米国は長年の間、経済が発展すれば中間層が生まれ、彼らは必ず民主主義をもとめるという宗教的とすらいってよい確信をもって、中国と関わってきました。
しかし超近代的オフィスビルに住み、ダイヤモンドのスマホを持って外車を乗り回すキンピカの富裕層は、民主主義など見向きもせずに、世界市場の制覇に乗り出しただけだったのです。
それを見て従来の関与政策を捨てて、直接対決へとトランプは舵を切ったのです。

中国はそれを元の関与政策、言い換えれば「共存」政策に戻さないかと誘っています。
だから、日本に対しても長谷川氏がいうように一見穏やかな口ぶりで、慎重に言葉を選んだつもりで「敏感水域で違法操業する日本漁船仕方なしに取り締まっている」という言い方に切り換えたのです。

しかしこれは長谷川氏の見立てのように「習の弱腰」ではなく、ましてや「媚び」などではまるでなく、バイデン政権との「共存」シフトに切り換えようとする現れにすぎないのです。

 

 

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コメント

はい。長谷川氏の見立てが余りにも甘いというか無防備すぎて「あれっ、この人ってこんなんだっけか?」と。

香港では一旦釈放されたアグネス·チョウさん達がこの時期に遂に収監されてしまいました。
送られた場所が過去にレイプや拷問で廃人が山ほど出たとか、何故か収監者が消えたとかのヤバイ噂ばかりの場所ですので本当に心配です!中国とはそういう国です。
日本で中国政府に好意的な意見を言ったりひたすら反米ばかり言ってる人々は、どういう考えなのやら?と。
昔の国内左翼内ゲバの凄惨さを直接知ってるような人には日常なのかもしれませんけど、今の40代以下は見てないでしょう。。

余談になりますけど、米軍基地や日本政府にはにはギャーギャー言うのに、幸福度ランキングで常に上位な沖縄県って不思議。
これからの季節の東北民から見たら「暖房費」や除雪の労力がかからず、朝にブルブルっとしないだけでもうらやましいです。

 王毅外相が「媚びた」という発想を持つ専門家がいることにびっくりです。尖閣の件で言いたい放題言ってきたあれは幻聴だったのでしょうか?

 中国にとっての「共存」は長期的侵略の継続です。国際機関や人権派団体を丸め込んで自由主義諸国を各個撃破していくための長期戦略です。サラミスライスのように世界を削り取っていきます。

 今になって考えると王毅外相の欧州歴訪での「戦狼外交」もやはり戦略の一部だったように見えます。外交下手に見せかけた「ポスト米国」としての意思表明だったのでしょう。

 これから日本の中では中国政府に好意的な人達や米国に失望した人達が左右関係なく離米を主張してくる可能性があります。その行き着く先として最も警戒すべきなのが「日中同盟論」です。

 長谷川さんの意見は、現状の中国が社会的にも経済的にもかってないほどに疲弊しつつあるという現状認識からのものでしょう。
その認識は正しいとしても、現在の中共体制下において「日本に媚びる」などと言う事はあり得ません。

長谷川さんが根拠とする王毅の言説の意味は、日本の「尖閣諸島に領有権問題は存在しない」との立場を打ち砕くための、日中友好の虚言でくるんだおぞましいものです。

それに米国の情勢も大いに加担しています。
マティスは言うに及ばず、キッシンジャーの言説も旧態然とした「関与政策」に逆戻りしています。
共産中国に関して、win-winなどあり得ません。足をすくわれるだけのもので、中共は米国の追い落としのために奸計を振り絞っているのが明らかです。

中国がやりたい事は日米を分断させ日本を第二の韓国のように同盟関係を形骸化することです。
今回の王毅氏のビンボール発言もあえて波風を立てる事で日本国内の論調を「米国につくのか、中国に付くのか、いやいや日本は自立するべきだ」という混乱に発展させようという臭いを感じます。
先の大統領選の騒動で先週のうどん氏のような極論までエスカレートしている人も散見されていますし、今回の騒動そのものが中国の情報戦略ではないのかと思う事もしばしばあります。

日本がとるべき道は日米同盟を基本とした対中牽制姿勢の持続以外にありません。
そりゃ憲法改正でもしてきちんとした国防体制を築ければ理想的ですが、今の日本では宣戦布告でもされて取り返しがつかない状況にならない限り目が覚めないでしょうから事実上不可能だと思っています。

善人も悪人もいる、能力豊かな人も乏しい人もいるのは万国共通で、個人や企業と国家は違うのも、建前を含んで万国共通です。
ただ、中共という国は自国民と企業に対して大きな強制力を持ち、その強度を時間と内容において極く簡単に変えられるのが、我々と価値観が共通しないところです。
そういう国が、国として南支那海やチベットやウィグルやインドやブータンを侵蝕しているのですから、中共に「互いに尊重し合おう」と言われても全面信用できるはずもなく、握手をする手があるとしても観察は怠らず、もう一方の手はいつでも殴り、脚はいつでも相手を遠ざける用意を欠かさないのは常識、のはず。
我々にとって侵蝕や侵略になる現象は、そうする側にいわせれば防衛線の確保と拡大なわけで、それは古今東西を問わずに存在し続ける問題です。
より多く塗り潰して、より多く安心と自信を得たい人間の業でしょうか。
その宿痾のようなものをどうコントロールするかは、能力や思想や考え方などによって違ってしまう。
ポリコレや美しいお題目ばかりの左派リベラルには国家の意識が乏しいので、国益の衝突というものが理解できないのです。

傅瑩氏のようなアプローチを半年〜一年断続的に続けて米国内の反中感情が収まっていくのをバイデン政権は望んでいる事でしょう。
それは日本にとって最悪の展開で、人権問題を先送りにして米中日で価値観を認め合い手を携えるような未来図はあり得ないように、日本から米中離反を仕立てていくことが必要です。
美しい言葉で協調を求める者の母国はナチスを上回る虐殺国家だという証言をアジアの地の利を生かしてどんどん米国議員に向けて日本の議員団などが送りつける事は可能です。

王毅氏の発言はもちろん日本に媚びたなんて事はないですが、失明に気をつけなに比べれば弱いとも言えます。が、まるで吉であるかのように長谷川氏は書いていた訳で、たしかに脅迫でもされてるのかと思うほどの記述の甘さです。

人間は誰しも肌感覚を持っていますよね。
直感的に、おかしいよねと思うことは多々あります。
毎年桜の花の咲くシーズンには、写真撮りに遠征するのですが、
近年はどこに行っても、中国人ばかりでした。観光業も商売ですから、その金をあてにする。いったん日中間で摩擦が起きるとサーっと来なくなる。なんかおかしい。この人たち本当に観光で来ているのだろうかと思います。民主党時代の沖縄ビジョンは本当に危なかった。おかしかった。簡単に言うと一定の期間滞在した外国人には選挙権を与える。沖縄に一国二制度を適用する。などです。
沖縄ビジョンが適応されていたら、今ごろは沖縄はどうなっていたか。さすがに国民も肌感覚でおかしいと思った。
一事が万事。それが中国なんでしょう。
そういうことが、アメリカでもヨーロッパでも行われている。さすがにおかしいと思ったアメリカ人たちはトランプに投票したのでしょう。
難しい専門知識は無くても、おかしいという感覚は持ち続けたいですね。時には金儲けが先に来て感覚が鈍るときもあるでしょう。そういう国が債務の罠に嵌まる。

明治維新となり、最高権力者として徳川公方様しか知らなかった
一般民衆が、天皇様という真の日本の神代からの伝統ある権力
者を知ってから、最前線で一般兵士として「天皇陛下バンザーイ」
と叫びながら突撃するまで、およそ70年ですわ。まあ、三世代を
過ごすと、良かれ悪かれイッパシの国民となります。江戸っ子も、
イナカから出て来て三代続けば、それが認められたそうです。

その意味で、中国では中共の支配下で約70年ですから、かつて
中共が支配していなかった中国を知らない世代が多くを占めるよ
うになり、中共支配を自然に受け入れていると思いますわ。多分、
中共は支配に自信を深めています。欧米などコワくない、日本など
もう手中にある、そんな認識ですわ。だから、アケスケにも「一帯
一路」などと、もう野心を隠そうともしていない。

そんな中共が、日本に媚びる必要は無い。かと言って、ハナから
まんま喧嘩ごしじゃ孫子の兵法が泣くってなもんで、ジリジリと詰
め寄って、日本の内部から懐柔していこうという気ですわ。大陸の
人は気が長い(というか日本人がイラチ)ので、尖閣も既成事実を
積み重ねるハラでしょう。

王毅さんの主張にもジリジリの詰め寄りがあって、日本側は即答
で「いやぁ、王毅さんも冗談が好きだなぁ、ウチの漁民は某国の
漁師と違いまっせ、魚釣りの名人ですわ、人を釣ったりしないから
安心されよ、つつがなきや」とでも言って、ハグらかせておけば良
かったのに。後から日本内部で、あの対応はどうたらとゴチャゴチャ
するなんて、まさに王毅さんの思う壺ですわ。

「黙っていても解り合える」ムラ社会の外交オンチが心配ですわ。

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