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2021年1月13日 (水)

米国、「一つの中国」を放棄

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ペロシばぁさんが出した弾劾決議の行方はわかりません。
憲法修正25条でペンスに要請し、断られれば今日明日にでも下院議会にかかると思われます。
状況はこうです。

「11日にも決議案を提出して早ければ週半ばに本会議で採決する案が浮上している。決議案はトランプ氏が議会乱入を扇動しただけでなく、南部ジョージア州の当局者に電話で大統領選の結果を覆すよう要求したことも弾劾訴追に相当する不適切な行為だと指摘しているという。決議案に130人以上の民主党議員が賛同している」(日経1月11日)
https://www.nikkei.com/article/DGXZQOGN0901Y0Z00C21A1000000 

「こうした中、共和党は、修正25条に基づきトランプ氏の職務を停止するようペンス副大統領に求める決議案の審議に直ちに入ることに反対。共和党のアレックス・ムーニー下院議員は「公聴会での審議や投票がないまま、正規に選出された大統領の解任を要求する決議案を採択するようなことがあってはならない」と述べた。
同決議案は12日にも採決される可能性がある。可決後24時間以内にペンス氏が応じない場合、弾劾決議案の審議に入る見通し。
弾劾決議案の作成に関わった議員は、下院民主党議員222人のうち少なくとも214人の支持を確保したとしており、可決の可能性が高いことを示唆している」(ロイター1月11日)

仮に下院で通ったとしても、上院は正式な政権移譲の1日前の19日まで休会ですから、まず再開されることはありえません。
どこの国に就任式に前の大統領の弾劾決議出す国があるっつうの。常識でかんがえなさい。

これで弾劾案はおしまいです。
上院で共和党から17人の造反者をだすことは無理でしょう。
テッド・クルーズ率いる異議申し立てグループがいますからね。

首都ワシントンDCに緊急事態宣言が発令され州兵が出ましたが、国土安全保障省だといわれており、おそらくは議事堂乱入で乱れた治安を回復させるためのものです。
戒厳令を期待している人には気の毒ですが、フェークに踊らされないように。
SNSでは、ワニばばぁが逮捕されてグアンタナモに移送されたとか、トランプがテキサスの軍司令部にいるとか、沼地のガスのように出所不明の情報が飛び交っていますが、こんな時期に、トランプがそんなまねをするほど愚かだと思っているのでしょうか。

これもオールドメディアが、きちんとした情報を開示しないためです。
選挙疑惑やバイデンスキャンダルはただの1分も報ぜず、ツイッターに至っては先頭切って言論統制に走るのですから、これでまともな情報交換ができるはずがありません。
この問題は重大なので、次回にゆっくりとお話します

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BBC ポンペオ国務長官

さて、この混乱をよそに、驚くべきフットワークの軽さでポンペオは最後の最後まで仕事をやり続けています。
こんどはなんと「一つの中国」を完全否定してしまいました。
マイク・ポンペオ国務長官は9日、中国政府に配慮して長年続けてきた、アメリカと台湾の当局者間の接触に関する「自主規制」を解除すると発表したのです。


「米国務長官、米台関係に制約不要と 台湾との公的接触規制を解除へ
米国務省は声明で
、台湾当局者との接触に関する「自主規制」は、台湾に対する自国の主権を主張する中国政府を「なだめる」ため数十年前に導入されたものだと説明。現在は「無効」だとした。
今回の対応は中国の怒りを買い、米中間の緊張を高めることになりそうだ。
ドナルド・トランプ大統領の任期終了が20日正午に迫る中、「自主規制」解除が発表された。(略)
ポンペオ氏は9日の声明で、米国務省がアメリカの外交官と台湾との接触を制限する複雑な規制を導入したと説明。「本日、これらの自主規制を全て解除すると発表する」と述べた。
「アメリカと台湾の関係は、この国の官僚制度が自らを縛ってきた自主規制に制約される必要がなく、制約されるべきでないことを認める」と長官は表明した。
さらに、台湾は活気あふれる民主主義の場所で、信頼できるアメリカのパートナーだとし、外交関係への規制はもはや有効ではないと付け加えた。
昨年8月にはアレックス・エイザー保健福祉長官が台湾を訪れ、蔡英文総統と会談した。1979年にアメリカが台湾と断交して以来で最高位の訪問となった。これに対し中国は、「一つの中国」の原則を尊重するようアメリカに求めた」(BBC 1月10日)
https://www.bbc.com/japanese/55599899

ポンペオは7日、米国の国連大使、ケリー・クラフトの訪台を発表しましたから、わずか1週間のうちに、二度、米台接近の強烈なシグナルをはなったことになります。
中国側は「間違った行動は重大な代償を支払わなければならないだろう」と牽制していますが、言っていることは毎度のことなので省略します。
 
一方、このポンペオの画期的な声明に対して、台湾は手放しで喜ぶかとおもいきや、落ち着いた対応を示しています。

「北京の警告に対し、台湾大陸委員会は、書面で「我々はすでに中共緩急時報のやたら激しい論評に注意している。台湾は熱くならずに落ち着いて、正面から評価している。これは疑いなく台湾米国関係の重要な進展であり、台湾米国関係の緊密化を反映している。
台湾総統府は感謝の意を示すほか、米国の次の大統領のバイデンの受け止め方にも関心をよせている。重ねて申しあげる。台湾は引き続き米国の党派を越えた支持を勝ち取り、台湾米国関係の深化させていく。
蔡英文政府の一貫した、外国事務処理の基本的態度を重ねて申しあげる。圧力に屈服せず、支持を得て向こう見ずなことはしない、だ。蔡政府は以前沈着冷静な態度をもって、国際情勢の発展に対応する」 
ちなみに「むこうみずなことをしない」という蔡英文の慎重発言を弱腰だという台湾人は多い」
(福島香織の中国趣聞(チャイナゴシップ)NO.248 2021年1月11日)

 「圧力に屈服せず、支持を得て向こう見ずなことはしない」ですか、なるほどこうでなくては「戦狼」の目の前で生き延びることはできないわけです。
台湾が大きな喜びを感じているのは確かですが、ここで妙にはしゃいで「戦狼」をこれ以上怒らせて緊張を高める気はない、ということのようです。

ポンペオが20日までに次の一手を打つとすれば、トランプの電撃訪台でしょうが、そこまで踏み込むことは常識的には不可能です。
案外台湾のほうから、「お志しは嬉しいのですが、今は控えていただきたい」と言ってくるかもしれません。

何回も書いてきていますが、選挙人投票から新大統領の宣誓式までの期間は政権移行期間として、旧大統領は新大統領の方針を束縛しないのが紳士協定でした。
ところが今回は選挙疑惑があまりに大きかったためにトランプは敗北を認めずに、現在に至っているわけです。
そしてこの期間を逃さずに、最後の最後まで対中政策を後退できないように歯止めをかけているのがポンペオです。
決して褒められた手法ではありませんが、台湾を自由社会の最前線と位置づけることは、規定路線の範疇でした。

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   デヴィッド・スティルウェル国務長官補佐

「米国務省アジア太平洋担当の長官補佐であるデヴィッド・スティルウェルはフィナンシャルタイムズに対して、「米国務省の台湾との外交制限撤廃措置は、長い評価プロセスを経てきたものであり、政権交代とは関係ない。米台関係の緊密化が外交準則の改善の目標のひとつであり、米国選挙やそのほかの国内の議題の影響は受けない。としている」(福島前掲)

スティルウェルはパイロットであり、かつ三沢の空軍司令官をしていたこともあって、アジア情勢に精通しています。
彼が、バイデン政権で残留できるかわかりませんが(たぶん無理でしょうが)、彼はこれが決して思いつきでもトランプの最後っ屁でもなく、国務省内で練り上げられた評価プロセスに沿ったものだ、と言っていることに注目下さい。
スティルウェルがあえてこう言わねばならないのは、バイデンの台湾政策が明瞭ではなく、むしろ選挙戦の中で「一つの中国政策を実施していく」と言っているからです。
一方バイデンは上院議員時代には、台湾の防衛を保障した台湾関係法にも賛成しており、要するに従来の米国のあいまい路線そのもののお人なのです。
こういう人物が次期大統領になることが確実視されている以上、ここで台湾蔡英文政権がやったぜバンザイというわけにはいかなかったのです。

このような台湾の対応を百も承知で、こでポンペオが打った最後の一手が、このバイデンの未来を拘束することです。
ポンペオは「次の政権がこの外交方針を継承していくことを望む」としていますから、一部のトランプ支持者よりもよほど冷静に情勢を眺めています。
もしバイデン政権が、このポンペオの声明を覆すようなことをすれば、それはあからさまに中国にすり寄って、米国の古い友人を切り捨てることになります。
それが米国内でどのように見られるかまで計算に入れています。

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バイデン親子 バズフィードニュース

絵にかいたようなバカ息子のハンターのみならず、父親までがチャイナ汚染にまみれていることを、オールドメディアはまったく報じなくても、多くの米国民は知るようになってしまいました。
ここでバイデンが、一気にポンペオがつけた台湾承認への道筋をひっくり返せば、ほら見たことかやっぱりあの噂は本当だったのだと思われるのは必至です。
そうなると、中国の人権にはうるさいワニばばぁも黙ってはいないかもしれません。

ここで中国がいう「一中原則」(一つの中国)なるものを米国が認めているかといえば、微妙です。
あくまでも、米中国交回復時の取り決めは、米国は中国がひとつであるという中国側言い分を「聞き置いた」(テイクノート)したとだけあります。
つまり、中国さんがそういってるのは「聞いただけだ」、という意味です。
ですから、米国は中国はひとつだ」という北京の言い分にはうなずきながら、台湾との関係まで立ち切ったわけではない担保に台湾関係法を作っておきました。

これは中国が台湾を軍事的侵攻した場合、守る義務を米国が自らに課したものです。
ただし、歴代の米大統領が腰が引けていたのは、このガラス細工のような台湾の地位が、無茶をすると一気に崩れかねないと危惧したからです。
だからあえて微妙にしてあることを、中国が「一つの中国を米国は認めただろう」とばかりにキャンキャンうるさくいえばいうほど、米国はこれなら台湾を国際社会復帰させたほうがいいのかと思わせる結果となってしまっていました。

そしてそこに近年の異常な習近平の「戦狼」路線が来たものですから、台湾に対して慎重だった国務省内部にさえ、台湾の国際的地位を向上させようとする人々が増えていきました。
ですから、ポンペオの一切の交流制限を撤廃しようとするこの政策は唐突に生まれたわけではなく、習のオウンゴールだともいえるのです。

このような政策をトランプ政権がとると、俗流外交評論家(あえて名を秘す)は必ず、外交官が苦心して作ったガラス細工をメチャクチャにして、中国の台湾侵攻を助けるものです、と言うでしょうが、ならないと思います。
なぜなら、ここで台湾に軍事的侵攻なんぞしたら、トランプが大喜びするのは目に見えていますし、さすがバイデンジィさんも黙っているわけにはいかなくなるからです。
つまりは、中国はなにもできない、そこまで見越してポンペオは最後の一手を放ったのです。

 

 

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コメント

かつて、狡猾に共産主義政権国を増やしていくソ連に対抗し、「取り戻す」ことを掲げて実行された所謂レーガン・ドクトリンを、「デタント」の美しいお題目のもとに邪魔しまくったバイデン氏の歴史を、ポンペオ氏はよく勉強しているのかもしれません。
思い出すのはロバート・ゲイツ氏。「心情的には共和党支持者かも」と本人が記者に語ったことがあるらしいとされるも所属政党無しを貫き、子ブッシュ政権でもオバマ政権でも国防長官を務めたロバート・ゲイツ氏の回顧録には、「過去40年間、主要な外交・国家安全保障問題のほぼ全てでバイデン氏は間違っていた」と書かれています。
なので、そんなバイデン氏がチームやブレーンに置くことになる人たちの質次第では、中共が美辞に紛れさせる意図にまたやられる可能性もある。
ポンペオ氏としては、打てる布石は打つ、摘めるリスクはひとつでも摘みたい、なんでしょうね。
弾劾であれ、高官の訪台中止か実行かであれ、どうなったとしてもどのみち、台湾がバイデン政権の試験紙に。
あと、合衆国内がこれから中世を経験することになるのかならないのか。

「政権委譲の手続きの為」という理由で国連大使の訪台、ポンペオの欧州歴訪もすべて中止になりました。
どうみても20日の就任式の情勢不安が懸念されて処置だと思われます。
終わった事とはいえあの議会突入を許してしまった大失態のツケが大き過ぎますね。

不正選挙の追求と政権委譲を切り分けて
「いったんここは撤退して潔く席を譲る、でも不正の解明の手は止めへんで」
という判断が出来れば捲土重来の目もあったのですが。

 中共の言う「一つの中国原則」と、米国の「一つの中国政策」は全く違うものですが、民主党は昨年8月には党綱領から「一つの中国」の文言自体を削除しました。当時の中国報道官は怒り心頭でしたね。
主導したのが中共嫌いのペロシ下院議長ですが、バイデンはそれを旧に復そうとしているのか、それともただ寝ぼけているだけか。

さすが不正選挙当選の次期大統領。
全く信用ならないバイデンですが、ここまでレールを敷かれて日和ったら、むしろ大事になりそうです。


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