いつものデニー知事のご都合主義
デニー知事が宮古島で発生したクラスターに自衛隊の看護師を要請し、自衛隊は災害派遣として既に活動を開始しています。
「新型コロナウイルスの感染拡大で医療体制がひっ迫している沖縄県宮古島市で、医療支援のため現地入りした自衛隊の看護官らが31日からの活動に向け事前の訓練を行いました。
人口およそ5万5000人の沖縄県宮古島市では、29日までの4日間で110人を超える新型コロナウイルスの感染者が新たに確認され、医療体制がひっ迫しています。
沖縄県からの災害派遣要請を受けて現地に入った陸上自衛隊の看護官らは30日、宮古島に駐屯する部隊と合わせて40人の災害派遣隊に編成されました(NHK2021年1月20日)
沖縄 宮古島市 感染拡大で医療体制ひっ迫 支援の自衛隊が訓練 | 新型
ため息が出ますが、実はこれで医療支援要請は二度目なのです。
半年に2回の自衛隊への支援要請というわけです。
「全国知事会は18日、玉城デニー知事からの要請を踏まえ鳥取県など5県から看護師10人を派遣すると発表した。陸上自衛隊第15旅団(那覇駐屯地)も同日、玉城知事の災害派遣要請を受け、看護官ら約20人を県内の医療機関などに派遣した」(琉新2020年8月19日)
これだけ自衛隊やよその自治体に安易に支援を求める自治体は、全国でもそう多くはないでしょう。
そもそも夏に一回医療崩壊の危機を経験したのですから、第3波がくる前になぜ手を打たなかったのでしょうか。
時間はたっぷりあったはずで、その間にコロナ専用病棟や、それに見合った医療体制の拡充などいくらでも手当てする余裕があったはずです。
予算不足だったならば、自治体や地元医師会が発議して厚労省に掛けあえばよいのです。
おそらく今の状況なら問題なく通るはずです。
沖縄県は今まで、国のほうからこれだけの振興予算がつきましたからいかがいたしましょうか、といった上げ膳下げ膳を当然だとおもっていました。
その甘ったれた体質が染みついているため、いざという時に医療崩壊を簡単に起こしてしまい、そして簡単に国にすがる。
国も沖縄県にはことのほか甘いので、直ちに自衛隊を派遣してしまい、こんなことではたぶんまたどこかで同じようなことを起こすでしょう。
こういうことを、どこまでも続く負のスパイラル街道と呼びます。
ですから、首里城が失火で燃えたといえば、原因の究明など放り出しておっとり刀で東京の当時官房長官だった菅氏に泣きつくという醜態をさらします。
常識的には、失火の疑いが強かったのですから、まずは失火原因を突き止め、県の管理ですから責任の所在を明確にし、その上で再建するならするで、県独自の計画をまとめて、その上で予算が不足するならその時に国に支援を要請すればいいのです。
それをとるものもとりあえず、官邸に泣きついてしまう、こういう情けない精神を私たちはなんと呼んだらいいのでしょう。
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デニー氏の仕事は「心の喪失感」を訴えることではない.
こんなていたらくでは、なにも反省していない沖縄県は、また医療崩壊を引き起し、またまた自衛隊の災害派遣を要請することでしょう。
こういう国に対して沖縄だけは特別だという意識は、かつて90年代に当時政権中枢にいた野中幹事長や額賀防衛庁長官が作ってしまったものです。
彼らは沖縄から産婦人科の医師が不足しているという電話一本で、すぐに自衛隊の医官を派遣する、という対応をしてきました。
こういう話がいまでも「美談」として残っているのです。
同じことを別の県が要請したら同じ対応をしたかどうか。
というか、そもそも他の自治体はそんなことを言い出しませんが。
その一方で、デニー知事は自衛隊に災害派遣要請をした同時期に、自衛隊の配備反対と言い出しています。
片方で自衛隊にすがりつき、片方でその配備に反対する。コッチは来てくれ、コッチは来るな、どちらかにしてくださいな(苦笑)。
全く聞いていない。認められない」沖縄のデニー知事、辺野古の自衛隊 .
「沖縄県の玉城デニー知事は25日午前、米軍普天間飛行場の代替施設として建設中の名護市辺野古の新基地を、陸上自衛隊も常駐することで極秘合意していたことに関し、「まったく聞いていない。認められない」と反発した。
我々が求めているのは実質的な負担軽減だ」と述べ、陸自と海兵隊の共同使用になれば基地負担軽減につながらないとの認識を示した。「自衛隊と海兵隊が基地を共同使用するということが前提となっているのでは、県民感情からしても認められない」と述べた」 (沖タイ2021年1月25日)
辺野古ができるのはそうとうに先(たぶん10年はかかります)ですから、じっくりと自衛隊配備計画を聞いてから話あえばよいことで、とまれ自衛隊と聞いたらとりあえずハンタイしてみないと納まらないのですから困った人です。
第一、沖タイがいうように辺野古は「新基地」じゃなくて、普天間基地の「代替」です。
都市部の基地を撤去して、規模を縮小して僻地に代替を作るのですから、まちがいなく負担軽減です。
これについてはもう言い尽くしましたが、いつまでそういう陳腐な政治スローガンにしがみついているのか、つきあいきれません。
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『わかりやすい移設問題その1 こんがらがったら、初めから解きほぐしてみよう』
http://arinkurin.cocolog-nifty.com/blog/2015/09/post-fac1-1.html
反基地運動団体が言うぶんには、一種の仕事ですからご自由にどうぞ。
しかし同じことを自治体首長が言ったらシャレになりません。
それは今後辺野古への自衛隊配備について、国と自治体との紛争事案にするという意思表示とみなされるからです。
つまり、デニー知事は水陸機動団に沖縄に来るな、と言っているのです。
ではこの水陸機動団が何を目的に作られたのか、知っていて言っているのですね。
水陸機動団は、沖縄離島防衛のためだけに特化した部隊です。
具体的には、現在常に侵攻の危機にさらされ続けている宮古島、石垣島などを防衛するためだけに作られています。
しかし、今は長崎県に駐屯しているために、あまりに遠い。
防衛する対象地域のそばに近接して配備することが望ましいのは、説明する必要もありません。
だから、本島に防衛拠点を置くことを構想しているわけで、このどこが問題なのか、教えてほしいくらいです。
それとも宮古、石垣は守らなくもかまわない、とでもデニー知事はいうのでしょうか。
たぶんデニー氏はなにひとつまともに考えちゃいません。
大型クラスターが出た医療崩壊だと言われればおたついて国にすがり、辺野古に自衛隊が来ると言われれば反射的にハンタイを口走る。
首里城再建や新型コロナの医療派遣でさんざん国に借りを作っておきながら、シャラっと自衛隊ハンタイと言える、たいした心臓です。
なにひとつ定見もなく、かといって我が道を行く根性もない、ただ右往左往するだけの人、それがデニー知事という人です。
思えば、デニー氏になってから沖縄記事がガクっと減ったのは、この男の骨なしくらげのようなフニャフニャ感がたまらないからです。
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こちらでは冬の米沢の鯉料理に庄内の寒ダラの季節ですが・・・どっちも凄く美味いんだけど「骨」がマジで危ない!気を付けないと喉に刺さります。
で、最近は鯉の旨煮で骨まで柔らかく圧力鍋安全に加工された真空パックなんてのが流通してますけど、これがやはり物足りないというか鯉好きなお年寄りでさえハッキリ「不味い」と言います。
やっぱりホネは面倒でも大切というか必須。政治家ならそれこそね。ホネが無いヤツはウチの県知事同様な「軽いお神輿」でしか無いというわかりやすい話ですね。。
なんか話の例えが変ですけど。。
ついでに長年の赤字からクラゲに特化してやっと陽の目を見た鶴岡市立加茂水族館がコロナで来館者が来なくて困ってます。
クラゲのエサ代(ベトナム産プランクトン)をクラウドファンディングで募ってますので、余裕のある方はお願いします。別に私は関係者じゃないですけど。。
投稿: 山形 | 2021年2月 9日 (火) 07時05分
こんな二枚舌を堂々とやってのけるのは某k国の大統領くらいかと思っていましたが、まさか日本国内の首長にもいるとは。
日本人は恥を知る人種だと思っていますが、1億も人がいるとまぁ、恥を知らない日本人もいるのは理解します。
しかし、そんな恥知らずを首長にしてしまうのはなんとも理解しがたいものがあります。
投稿: エントランス | 2021年2月 9日 (火) 07時14分
自衛隊を税金泥棒だ、人殺し集団だと言いながら、その税金泥棒、人殺し集団に護衛してくれと泣きついた情けない平和団体がありましたよね。
投稿: アミ | 2021年2月 9日 (火) 10時30分
ホントに軽い人ですねぇ。知事になっても「自分の人気が出るにはどうしたらいいか?」程度にしかものを考えていないように思えます。翁長前知事はたとえ表向きであっても国と闘っているようにみせていましたが、そんな腹芸もできない。
今回の浦添市長選では、那覇軍港移設容認でありながら、移設反対の候補を推す(移設容認か否かが最大の争点とか言ってたし)という矛盾をさらけだして流石の沖縄メディア動揺しておるようです。新たに埋め立てて施設造るんならこれこそ「新基地」でしょうに。沖タイが松本浦添市長を「知事候補?」なんて言っちゃうくらい。個人的は物凄くありですが。
宮古島市長選に比べてメディアの扱いが少なかったように思えるんですが、どうにも勝ち目がないってわかってたんでしょうね。浦添市は市民の平均年齢が41歳とかなり若いようなのでオールドメディアとしたら扱いづらい地域かもしれません。
地元記者に突っ込まれるデニー知事。もはやコントっすわ。
https://twitter.com/YuuKuni/status/1357514609930891265
投稿: クラッシャー | 2021年2月 9日 (火) 12時29分
浦添市長選では県が容認している軍港移設に反対している候補を応援したことへの説明もなく「地元住民の民意はしめされた」と苦しいコメント
それなら同じく移設反対派が負けた名護市長選も「地元住民の民意がしめされた」んではないのでしょうか?
自分が失言してる事にも気が付いてないようで全くおめでたい頭でなによりです。
息を吸うようにダブスタを連発する知事様なんですけどそれに一切ツッコム気が無い地元マスコミはもっと酷いですね。
早く潰れて欲しいです。
投稿: しゅりんちゅ | 2021年2月 9日 (火) 18時26分
「水陸機動団の新編」および「自衛隊の演習等に制約がある南西地域における効果的な訓練・演習の実現のため、地元との関係に留意しつつ、米軍施設・区域の自衛隊による共同使用の拡大を図る」ことは、既に平成25年の中期防衛力整備計画で閣議決定されてあるし、水陸機動団の強化と米軍施設・区域の自衛隊による共同使用の拡大は、平成30年の中期防衛力整備計画でも閣議決定されています。
自称「沖縄の未来をつくる」新聞テレビも知事も知らなくて騒いだのならば、仕事が甘いです。
自衛隊や米軍、或いは自分たちと違う考えの人々に対するオールなんちゃらの態度を見るにつけ、他人に敬意を払わないのをよしとするのだから、己が尊重されていない「お気持ち」になっても、それは受け入れなければならないはずだけどなぁ、と思います。
浦添市長選挙の場合は、争点とされることについて真逆の公約の候補者を推す知事と那覇市長だけでなく、全く筋違いの応援でも断らない対立候補者側のありようも情けない。
勝った現職にも、軍港移設を含む一帯の埋立開発について、より質の良いものを求めて更なる熟考と説明が必要なのもまた当然。
人の能力はピンからキリまで様々なので、知事の周りにも、各首長選挙の各立候補者の周りにも、マスコミの中の人にも、首長や候補やマスコミの言動として「いくら何でもそれはない」と考えることができる人はいるだろうに、それを言う人言える人はいないのか、それとも言ったのに聞き入れられることがないのか。
「悪徳が栄えるのに必要なのは、善人が何もしないこと」
と、エドマンド・バークはいいました。
名も無い鶴、名の有る鶴、掃き溜めの鶴を何羽も知っています。
でも、個別の話ではなく大勢として、善人が何もしないと悪人が栄える。
栄えるがゆえに居場所を食い潰して、荒れ果てた最後には何もなくなる。
「何もしなければ」我々は、実は貧弱だった裏地しかない誇りを高く持ちながら、空っぽになっていくのかも。
「何もしなければ滅びる、沖縄の人々は何もしない、よって沖縄は滅びる」
誤った前提が導く間違った推論であるなら、それが最善。
投稿: 宜野湾より | 2021年2月 9日 (火) 21時44分
「この男の骨なしくらげのようなフニャフニャ感がたまらない」のですが、翁長雄志のような破壊者よりは少々マシです。(泣)
何もせず、害毒がない事だけが取り柄として高評価となる知事さんは、日本全国を見渡しても、そうはいません。
何か困った事があればすぐに本土に泣きつき、さわげば補助金を上乗せしてくれるのですから世話ありません。
わけてもクラッシャーさん、しゅりんちゅさん指摘の宜野湾選挙問題では凄まじいまでの馬鹿っぷりを露呈しました。
一体、何がしたいのか? 軍港を移設するのかしないのか? ここに来てそれすら疑わしいレベルです。
投稿: 山路 敬介(宮古) | 2021年2月 9日 (火) 22時03分
沖縄の選挙は必ず、基地問題が争点になりますね。
オール沖縄の巧みなのは、基地反対か賛成か。二択ですからね。その上でマスコミが基地被害をこれでもかと報道する。
原発にしても基地にしてもない方がいい。賛成か反対かと問われればそりゃー反対と答えますね。そこに琉球処分やら沖縄戦の被害を上乗せして、仕上げに沖縄のアイデンティティーとくる。そこに思惑の違う人たちが集まる。しかし今回の浦添市長選挙は酷すぎた。沖縄県民を、浦添市民を舐めているとしか思えません。保守革新相乗りの限界のような気がします。
投稿: karakuchi | 2021年2月 9日 (火) 23時16分